JP2012177465A - 油圧緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高圧縮比の内側空気ばね室の空気ばねのばね力F1で主たる反力を発生させる油圧緩衝器において、内側空気ばね室の内圧の異常な上昇を簡易に回避すること。
【解決手段】 油圧緩衝器110において、ガイドシリンダ121の内部にガイドロッド122のガイド123が区画する内側空気ばね室150と、車体側チューブ111と車軸側チューブ112がガイドシリンダ121における少なくとも上記内側空気ばね室150の外側に区画する外側空気ばね室160とを有してなり、内側空気ばね室150の内圧が所定の値に上昇したときに開くリリーフ弁190を設けてなるもの。
【選択図】 図5

Description

本発明は自動二輪車等に用いて好適な油圧緩衝器に関する。
本出願人は、自動二輪車用フロントフォークを構成する油圧緩衝器として、特許文献1に記載の如く、空気ばねからなる懸架スプリングを内蔵する油圧緩衝器を提案している。この油圧緩衝器は、車体側チューブと車軸側チューブを互いに挿入し、ガイドシリンダを車体側チューブと車軸側チューブの一方の内部の中央に設け、車体側チューブと車軸側チューブの他方の内部の中央に設けたガイドロッドのガイドをガイドシリンダに挿入してなり、ガイドシリンダの内部にガイドロッドのガイドが区画する内側空気ばね室と、車体側チューブと車軸側チューブがガイドシリンダにおける少なくとも上記内側空気ばね室の外側に区画する外側空気ばね室とを有してなるものである。
特許文献1に記載の油圧緩衝器は、車体側チューブと車軸側チューブに囲まれる内部空間に設けられる空気室を、ガイドシリンダの内外の内側空気ばね室と外側空気ばね室に2分した。内側空気ばね室と外側空気ばね室が互いに独立しており、それらの各ばね室の空気ばねのばね力F1、F2を変更することで、初期ばね荷重を調整できるし、フロントフォークの自由長を調整して車体姿勢を設定替えできる。
特願2010-242783
特許文献1に記載の油圧緩衝器の標準的なばね力の設定として、内側空気ばね室の空気ばねのばね力F1で車両の荷重に対する主たる反力を発生し、外側空気ばね室の空気ばねのばね力F2で補助的な反力を発生することが考えられる。油圧緩衝器の圧縮時の前半ストロークで反力を緩やかに増加させて乗心地を良くし、後半ストロークでは内側空気ばね室の高圧縮比に起因する反力の立上りによって踏ん張りをもたせるものである。
ところで、特許文献1の油圧緩衝器で、内側空気ばね室の内圧が当初の設定から過度に高圧であったり、外側空気ばね室の潤滑用等として外側空気ばね室に装填してあったオイルが内側空気ばね室に浸入したりすると、内側空気ばね室の内圧が異常高圧になって下記(a)、(b)を生ずる。
(a)圧縮の前半ストロークでは、内側空気ばね室の圧縮による内圧の異常上昇も未だ低く、その内圧の受圧部になるガイドロッドのガイドの受圧面積も小さく、結果としてばね力F1(図11)は未だ小さく、ライダーはこの異常の発生に気付きにくい。
(b)圧縮の後半ストロークでは、内側空気ばね室の内容積が外側空気ばね室の内容積に比して小さく、内側空気ばね室の圧縮比が高いことから、内側空気ばね室の内圧、ひいてはばね力F1(図11)が急激に立上って急上昇する。ストロークの全域を使うような走行であれば、この後半ストロークで生ずるばね力F1の急激な変化からこの異常に気付き、メンテナンスを講ずるものになる。
ところが、後半ストロークにまで至らない走行では、この異常に気付くことなく乗車し続ける。何らかの事情により後半ストロークに入ったときに、予見性のないばね力F1の急激な変化に突然出会うことになる。ライダーの乗車姿勢の急激な変化、ひいてはガイドシリンダの破損を引き起こすおそれがある。
他方、特許文献1に記載の油圧緩衝器で、外側空気ばね室の内圧が当初の設定から過度に高圧であったり、内側空気ばね室の潤滑用等として内側空気ばね室に装填してあったオイルが外側空気ばね室に浸入したり、内側空気ばね室の内圧が外側空気ばね室にリークしたりすると、外側空気ばね室の内圧が異常高圧になって下記(c)、(d)を生ずる。
(c)圧縮の前半ストロークで、外側空気ばね室の圧縮による内圧の異常上昇が未だ低くても、その内圧の受圧部になるインナチューブの受圧面積(外径)が大きく、結果としてばね力F2(図12)が大きくなる。ライダーはこの異常の発生に気付き易く、メンテナンスを講ずるものになる。
(d)圧縮の後半ストロークでも、外側空気ばね室の圧縮比は低いことから、外側空気ばね室の内圧、ひいてはばね力F2(図12)の急激に立上りはない。
本発明の課題は、高圧縮比の内側空気ばね室の空気ばねのばね力F1で主たる反力を発生させる油圧緩衝器において、内側空気ばね室の内圧の異常な上昇を簡易に回避することにある。
請求項1に係る発明は、空気ばねからなる懸架スプリングを内蔵する油圧緩衝器において、車体側チューブと車軸側チューブを互いに挿入し、ガイドシリンダを車体側チューブと車軸側チューブの一方の内部の中央に設け、車体側チューブと車軸側チューブの他方の内部の中央に設けたガイドロッドのガイドをガイドシリンダに挿入してなり、ガイドシリンダの内部にガイドロッドのガイドが区画する内側空気ばね室と、車体側チューブと車軸側チューブがガイドシリンダにおける少なくとも上記内側空気ばね室の外側に区画する外側空気ばね室とを有してなり、内側空気ばね室の内圧が所定の値に上昇したときに開くリリーフ弁を設けてなるようにしたものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において更に、前記リリーフ弁が内側空気ばね室の内圧を外側空気ばね室に排出するようにしたものである。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において更に、前記リリーフ弁が内側空気ばね室の底部に設置され、該内側空気ばね室の底部寄りに潤滑オイルの油溜りが形成されてなるようにしたものである。
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において更に、前記油溜りの油中に孔あきオイルケースが配置され、油溜りの潤滑オイルをオイルケースの孔からオイルケースの内部の油室に出入可能にし、オイルケースの油室にリリーフ弁の弁孔を開口してなるようにしたものである。
請求項5に係る発明は、請求項3に係る発明において更に、前記油溜りの油中に可撓ブラダが配置され、可撓ブラダの内部の油室に潤滑オイルを装填し、可撓ブラダの油室にリリーフ弁の弁孔を開口してなるようにしたものである。
請求項6に係る発明は、請求項3に係る発明において更に、前記リリーフ弁の弁体が内側空気ばね室と外側空気ばね室との間に配設される弁シートの弁孔に抜き差し可能に嵌合され、弁シートの弁孔は、内側空気ばね室寄りの第1シートと、外側空気ばね室寄りの第2シートとを備え、第1シートと第2シートとの間に中間室を形成し、リリーフ弁の弁体は、内側空気ばね室に臨んで弁シートの第1シートを開閉可能に進退する第1弁体と、弁シートの第2シートを開閉可能に進退する第2弁体とを備え、内側空気ばね室の内圧が低いときには、第1弁体は第1シートを開き、第2弁体は第2シートを閉じ、中間室を内側空気ばね室にのみ連通し、内側空気ばね室の内圧が中くらいに上昇したとき、第1弁体は第1シートを閉じ、第2弁体も第2シートを閉じ続け、中間室を内側空気ばね室と外側空気ばね室の双方に対して遮断し、内側空気ばね室の内圧が更に上昇して所定の値に達したとき、第1弁体は第1シートを閉じ続け、第2弁体は第2シートを開き、中間室を外側空気ばね室にのみ開放するようにしたものである。
請求項7に係る発明は、請求項1〜6のいずれかに係る発明において更に、前記内側空気ばね室の内圧を調整するための内側内圧調整部を有してなるようにしたものである。
請求項8に係る発明は、請求項1〜7のいずれかに係る発明において更に、前記外側空気ばね室の内圧を調整するための外側内圧調整部を有してなるようにしたものである。
請求項9に係る発明は、ダンパと金属ばねからなる懸架スプリングを内蔵せず、空気ばねからなる懸架スプリングを内蔵するスプリング脚と、ダンパを内蔵し、金属ばねからなる懸架スプリングを内蔵しないダンパ脚とを平行配置したフロントフォークであって、スプリング脚として、請求項1〜8のいずれかに記載の油圧緩衝器を用いてなるものである。
(請求項1)
(a)内側空気ばね室にリリーフ弁を設けた。内側空気ばね室の内圧が当初の設定から過度に高圧であったり、外側空気ばね室の潤滑用等として外側空気ばね室に装填してあったオイルが内側空気ばね室に浸入したりする等により、内側空気ばね室の内圧が圧縮ストロークの後半側で所定の値(内側空気ばね室を封止しているOリング、パッキン等のシール部材の耐圧強度未満の適正値)に上昇したときに、リリーフ弁が開き、内側空気ばね室の内圧の異常な上昇を簡易に回避する。
ライダーが気付きにくい内側空気ばね室の内圧の異常な上昇を回避し、予見性のないばね力F1の急激な上昇を回避できる。ライダーの乗車姿勢の急激な変化、ひいてはガイドシリンダの破損を予防できる。
(請求項2)
(b)内側空気ばね室の内圧は上述(a)の如くに上昇してリリーフ弁から外側空気ばね室に排出される。内側空気ばね室の内圧の上述(a)の上昇が当初の誤設定に起因した高圧であった場合には、内側空気ばね室の内圧が外側空気ばね室に排出された結果、外側空気ばね室の内圧が異常に上昇することになるが、外側空気ばね室の内圧の異常な上昇は、その内圧の受圧部になるインナチューブの受圧面積(外径)が大きく、結果として圧縮の前半ストロークからばね力F2が大きくなる。従って、ライダーはその異常の発生に気付き易く、メンテナンスを講ずるものになる。
他方、内側空気ばね室の内圧の上述(a)の上昇が外側空気ばね室に装填してあったオイルが内側空気ばね室に侵入したことによる場合には、内側空気ばね室の内圧が外側空気ばね室に排出された結果、外側空気ばね室の内圧が正規の設定圧力に戻るものになる。
(請求項3)
(c)リリーフ弁が内側空気ばね室の底部に設置され、該内側空気ばね室の底部寄りに潤滑オイルの油溜りが形成される。
油溜りの潤滑オイルによりガイドシリンダとガイドの摺動部を潤滑する他、内側空気ばね室の内容積を調整して内側空気ばね室の圧縮比、ひいては内側空気ばね室の空気ばね特性を調整できる。
(請求項4)
(d)油溜りの油中に孔あきオイルケースが配置され、油溜りの潤滑オイルをオイルケースの孔からオイルケースの内部の油室に出入可能にし、オイルケースの油室にリリーフ弁の弁孔を開口した。
外側空気ばね室の潤滑オイルが内側空気ばね室に侵入して内側空気ばね室の内圧が所定の値に上昇したときにリリーフ弁が開き、内側空気ばね室の内圧の異常な上昇を回避する。このとき、車両の走行中にあって、内側空気ばね室の内部の潤滑オイルが車両の挙動や振動で撹拌されていると、リリーフ弁の弁孔の上流側に潤滑オイルがなく、内側空気ばね室の空気のみが外側空気ばね室に排出されるおそれがある。このような場合には、内側空気ばね室の潤滑オイルの油面L1が異常に上昇したり、外側空気ばね室の潤滑オイルの油面L2が異常に下降し、内側空気ばね室や外側空気ばね室の潤滑オイルによる潤滑性能、それらの空気ばね特性を損なう。本発明では、このような不都合を回避するため、リリーフ弁の弁孔の上流側に孔あきオイルケースの油室を設け、このオイルケースに車両の挙動や振動に関係なく常に潤滑オイルを収容しておく。これにより、リリーフ弁の開時に、必ず外側空気ばね室から内側空気ばね室に侵入したオイル分の潤滑オイル(内側空気ばね室の内圧上昇に寄与した潤滑オイル)を内側空気ばね室から外側空気ばね室に排出可能にするものである。
(請求項5)
(e)油溜りの油中に可撓ブラダが配置され、可撓ブラダの内部の油室に潤滑オイルを装填し、可撓ブラダの油室にリリーフ弁の弁孔を開口した。
外側空気ばね室の潤滑オイルが内側空気ばね室に侵入して内側空気ばね室の内圧が所定の値に上昇したときにリリーフ弁が開き、内側空気ばね室の内圧の異常な上昇を回避する。このとき、車両の走行中にあって、内側空気ばね室の内部のオイルが車両の挙動や振動で撹拌されていると、リリーフ弁の弁孔の上流側に潤滑オイルがなく、内側空気ばね室の空気のみが外側空気ばね室に排出されるおそれがある。このような場合には、内側空気ばね室の潤滑オイルの油面L1が異常に上昇したり、外側空気ばね室の潤滑オイルの油面L2が異常に下降し、内側空気ばね室や外側空気ばね室の潤滑オイルによる潤滑性能、それらの空気ばね特性を損なう。本発明では、このような不都合を回避するため、リリーフ弁の弁孔の上流側に可撓ブラダの油室を設け、この可撓ブラダに車両の挙動や振動に関係なく常に潤滑オイルを収容しておく。これにより、リリーフ弁の開時に、必ず外側空気ばね室から内側空気ばね室に侵入したオイル分の潤滑オイル(内側空気ばね室の内圧上昇に寄与した潤滑オイル)を内側空気ばね室から外側空気ばね室に排出可能にするものである。
尚、内側空気ばね室の内圧の異常な上昇が上述の如くに繰り返し回避されると、可撓ブラダの油室のオイル量が次第に縮小される。従って、オーバーホール等により、可撓ブラダの油室のオイル量を適正状態に回復してやる必要がある。
(請求項6)
(f)リリーフ弁の弁体が内側空気ばね室と外側空気ばね室との間に配設される弁シートの弁孔に抜き差し可能に嵌合され、弁シートの弁孔は、内側空気ばね室寄りの第1シートと、外側空気ばね室寄りの第2シートとを備え、第1シートと第2シートとの間に中間室を形成し、リリーフ弁の弁体は、内側空気ばね室に臨んで弁シートの第1シートを開閉可能に進退する第1弁体と、弁シートの第2シートを開閉可能に進退する第2弁体とを備え、内側空気ばね室の内圧が低いときには、第1弁体は第1シートを開き、第2弁体は第2シートを閉じ、中間室を内側空気ばね室にのみ連通し、内側空気ばね室の内圧が中くらいに上昇したとき、第1弁体は第1シートを閉じ、第2弁体も第2シートを閉じ続け、中間室を内側空気ばね室と外側空気ばね室の双方に対して遮断し、内側空気ばね室の内圧が更に上昇して所定の値に達したとき、第1弁体は第1シートを閉じ続け、第2弁体は第2シートを開き、中間室を外側空気ばね室にのみ開放した。
外側空気ばね室の潤滑オイルが内側空気ばね室に侵入して内側空気ばね室の内圧が所定の値に上昇したときにリリーフ弁が開き、内側空気ばね室の内圧の異常な上昇を回避する。このとき、車両の走行中にあって、内側空気ばね室の内部のオイルが車両の挙動や振動で撹拌されていると、リリーフ弁の弁孔の上流側に潤滑オイルがなく、内側空気ばね室の空気のみが外側空気ばね室に排出されるおそれがある。このような場合には、内側空気ばね室の潤滑オイルの油面L1が異常に上昇したり、外側空気ばね室の潤滑オイルの油面L2が異常に下降し、内側空気ばね室や外側空気ばね室の潤滑オイルによる潤滑性能、それらの空気ばね特性を損なう。本発明では、このような不都合を回避するため、リリーフ弁により開閉される中間室を内側空気ばね室と外側空気ばね室との間に設け、外側空気ばね室から内側空気ばね室に侵入したオイルであって、内側空気ばね室の内圧の異常な上昇をもたらすオイルと同一容積のオイルを、内側空気ばね室の内圧の上昇過程で内側空気ばね室から中間室に隔離する。そして、内側空気ばね室の内圧が所定の値に達したとき、中間室に隔離したオイルであって、外側空気ばね室から内側空気ばね室に侵入したオイル分の潤滑オイル(内側空気ばね室の内圧上昇に寄与した潤滑オイル)を中間室から外側空気ばね室に排出可能にするものである。
上述(d)のオイルケースを用いるものに比し、リリーフ弁の弁体と弁シートの形状により上述(f)を実現でき、組立性や部品点数増によるコスト増、重量増を招かない。
上述(e)の可撓ブラダにおいて油室のオイル量を回復する必要がなく、上述(f)を半永久的に繰り返し実現できる。
(請求項7)
(g)内側空気ばね室の内圧を調整するための内側内圧調整部を有する。これにより、内側空気ばね室の当初の内圧(ばね力F1)を適度に設定できる。
(請求項8)
(h)外側空気ばね室の内圧を調整するための外側内圧調整部を有する。これにより、外側空気ばね室の当初の内圧(ばね力F2)を適度に設定できる。
(請求項9)
(i)ダンパと金属ばねからなる懸架スプリングを内蔵せず、空気ばねからなる懸架スプリングを内蔵するスプリング脚と、ダンパを内蔵し、金属ばねからなる懸架スプリングを内蔵しないダンパ脚とを平行配置したフロントフォークにおいて、スプリング脚として、上述(a)〜(h)の油圧緩衝器を用いることができる。
図1は実施例1のフロントフォークを示す断面図である。 図2はダンパ脚を示す断面図である。 図3は図2の下部断面図である。 図4は図2の上部断面図である。 図5はスプリング脚の最伸長状態を示す断面図である。 図6は図5の下部断面図である。 図7は図5の上部断面図である。 図8はスプリング脚の最圧縮状態を示す断面図である。 図9はリリーフ弁を拡大して示す断面図である。 図10はスプリング脚の標準ばね特性を示す線図である。 図11は内側空気ばね室の内圧が異常に上昇したときのばね特性を示す線図である。 図12は外側空気ばね室の内圧が異常に上昇したときのばね特性を示す線図である。 図13は実施例2のフロントフォークの要部を示す断面図である。 図14は実施例3のフロントフォークの要部を示す断面図である。 図15は実施例4のフロントフォークの要部において内側空気ばね室の内圧が低い状態を示す断面図である。 図16は実施例4のフロントフォークの要部において内側空気ばね室の内圧が中くらいに上昇した状態を示す断面図である。 図17は実施例4のフロントフォークの要部において内側空気ばね室の内圧が所定の値に上昇した状態を示す断面図である。
(実施例1)(図1〜図12)
フロントフォークAは、ダンパ20を内蔵し、金属ばねからなる懸架スプリングを内蔵しないダンパ脚10と、ダンパと金属ばねからなる懸架スプリングを内蔵せず、空気ばね(内側空気ばね室150の空気ばねと外側空気ばね室160の空気ばね)からなる懸架スプリング140を内蔵するスプリング脚110(油圧緩衝器)とを平行配置した。
(ダンパ脚10)(図1、図2〜図4)
ダンパ脚10は、図1、図2〜図4に示す如く、車体側チューブ(アウタチューブ)11に、車軸側チューブ(インナチューブ)12をブッシュ13A、13B、シール部材13Cを介し密封して摺動自在に挿入し、車体側チューブ11と車軸側チューブ12の内部に単筒型ダンパ20を配置している。ダンパ20は、ダンパシリンダ21を車体側チューブ11の内部の中央に吊下げ、車軸側チューブ12の内部の中央に立設したピストンロッド22のピストン23をダンパシリンダ21に挿入し、ダンパ20(ダンパシリンダ21及びピストンロッド22)の外側を油溜室24としている。油溜室24では、油室25と空気室26が自由界面を介して接している。
車体側チューブ11は車体側に支持され、車軸側チューブ12は車軸に結合される。車体側チューブ11の上端部にはダンパシリンダ21の上端部が螺着、密封され、ダンパシリンダ21の上部開口端はフォークボルト31により閉塞、密封される。
車軸側チューブ12の下端部には車軸ブラケット32が螺着、密封され、車軸側チューブ12の内部の車軸ブラケット32上にはピストンロッド22の下端部が立設され、このピストンロッド22まわりの車軸ブラケット32上にはオイルロックカラー33Aが固定されている。ピストンロッド22の下端部が、車軸ブラケット32の底部に外側から係入、密封されるボトムボルト32Aに螺着されるとともに、ロックナット32Bで固定される。オイルロックカラー33Aは、車軸側チューブ12の下端面と車軸ブラケット32の底部との間に挟み止めされる。ピストンロッド22はダンパシリンダ21の下部開口端に螺着したロッドガイド34のブッシュ35、シール部材36に密封して摺動自在に支持され、ダンパシリンダ21の内部に挿入されている。尚、ロッドガイド34の外周部にはオイルロックピース33Bが設けられている。
ダンパ20は、メインバルブ装置(伸側減衰力発生装置)40と、サブバルブ装置(圧側減衰力発生装置)50とを有している。ダンパ20は、メインバルブ装置40とサブバルブ装置50が発生する減衰力により、スプリング脚110の懸架スプリング140の後述する空気ばねによる衝撃力の吸収に伴う車体側チューブ111と車軸側チューブ112の伸縮振動を制振する。
(メインバルブ装置40)
メインバルブ装置40は、ピストンロッド22の上端部のピストン23により、ダンパシリンダ21の内部をピストン側油室41Aと、ロッド側油室41Bに区画する。ピストン23は、伸側減衰バルブ42Aを備えてピストン側油室41Aとロッド側油室41Bを連絡する伸側流路42と、圧側減衰バルブ(チェックバルブ)43Aを備えてピストン側油室41Aとロッド側油室41Bを連絡する圧側流路43とを備える。
(サブバルブ装置50)
サブバルブ装置50は、ダンパシリンダ21の上部開口端に設けたフォークボルト31の中央にガイドパイプ51を吊下げ、ガイドパイプ51の下端部のサブピストン52をダンパシリンダ21の内部でピストン23に相対配置し、ピストン側油室41Aの上方にサブタンク室53を区画形成する。サブピストン52は、圧側減衰バルブ54Aを備えてピストン側油室41Aとサブタンク室53を連絡する圧側流路54と、伸側減衰バルブ(チェックバルブ)55Aを備えてピストン側油室41Aとサブタンク室53を連絡する伸側流路55とを備える。
サブバルブ装置50は、ダンパシリンダ21の内部のガイドパイプ51まわりにフリーピストン56を移動可能に設けるとともに、フリーピストン56とフォークボルト31との間に介装される圧縮コイルばねからなる加圧スプリング57によりフリーピストン56をサブピストン52の側に向けて付勢する。
サブバルブ装置50は、ピストンロッド22の外周に付着した油溜室24の油をシール部材36からダンパシリンダ21の内部に持ち込み、油室41A、41B、サブタンク室53の油圧を高圧化する。この高圧化した油圧によりフリーピストン56が上昇端まで移動すると、ダンパシリンダ21に設けてある油孔58がサブタンク室53を油溜室24の空気室26に連通し、サブタンク室53の高圧油を油溜室24の側に戻す。
(スプリング脚110)(図1、図5〜図8)
スプリング脚110は、図1、図5〜図8に示す如く、車体側チューブ(アウタチューブ)111に、車軸側チューブ(インナチューブ)112をブッシュ113A、113B、シール部材113Cを介し密封して摺動自在に挿入する。スプリング脚110は、ガイドシリンダ121を車体側チューブ111の内部の中央に吊下げ、車軸側チューブ112の内部の中央に立設したガイドロッド122の先端ガイド123をガイドシリンダ121に摺動自在に挿入している。
車体側チューブ111は車体側に支持され、車軸側チューブ112は車軸に結合される。車体側チューブ111の上部開口端はキャップ130及びフォークボルト131により閉塞、密封される。キャップ130は車体側チューブ111に螺着され、フォークボルト131はキャップ130に螺着される。キャップ130の下端部にはガイドシリンダ121が連結されて吊下げられる。ガイドシリンダ121の下端側外周部には、車軸側チューブ112の内周と環状間隙を介する振れ止めカラー121Aが取着されている。
車軸側チューブ112の下端部には車軸ブラケット132が螺着、密封され、車軸側チューブ112の下端面は車軸ブラケット132の底面との間にボトムピース133を挟み止めしている。そして、車軸側チューブ112の内部で車軸ブラケット132の中央部にはガイドロッド122の下端部が立設されている。ガイドロッド122の下端部が、車軸ブラケット132の底部に外側から係入、密封されるボトムボルト134に螺着されるとともに、ロックナット135で固定されている。ガイドロッド122はガイドシリンダ121の下部開口端に螺着したロッドガイド136のブッシュ137に摺動自在に支持され、ガイドシリンダ121の内部に挿入されている。ガイドシリンダ121の内部に挿入されたガイドロッド122の先端部にガイド123が螺着されている。
スプリング脚110は、ガイドシリンダ121の内部にガイドロッド122の先端ガイド123が区画する内側空気ばね室150と、車体側チューブ111と車軸側チューブ112がガイドシリンダ121における少なくとも内側空気ばね室150の外側に区画する外側空気ばね室160とを有する。これにより、スプリング脚110は、内側空気ばね室150の空気ばねと外側空気ばね室160の空気ばねにより懸架スプリング140を構成するものである。
内側空気ばね室150は、ガイドシリンダ121においてガイドロッド122が存在しない側の内部に、フォークボルト131と、ガイドロッド122の先端ガイド123とに挟まれて区画される。内側空気ばね室150は、先端ガイド123がガイドシリンダ121の内周に対して設けた一方向性パッキンからなるシール部材151と、フォークボルト131がキャップ130の内周に対して設けたOリングからなるシール部材152により気密に封止される。
内側空気ばね室150の内圧は内側内圧調整部153により調整される。内側内圧調整部153は、フォークボルト131の外界に臨む位置に取着された空気バルブからなり、フォークボルト131に穿設した孔154により内側空気ばね室150に連通し、内側空気ばね室150の封入内圧を調整する。内側内圧調整部153は、内圧注入器の注射針が刺通できるゴム膜からなるものでも良い。
外側空気ばね室160は、車体側チューブ111と車軸側チューブ112がガイドシリンダ121の外側に区画する空間161と、ガイドシリンダ121においてガイドロッド122が存在する側の内部で、ガイドロッド122を挿入かつ支持するロッドガイド136と、ガイドロッド122の先端ガイド123とに挟まれて区画され、ガイドシリンダ121に設けた孔162Aにより空間161に連通される空間162とからなる。空間162は、本実施例では、ガイドロッド122の中空部122Aも含んでいる。車体側チューブ111と車軸側チューブ112はそれらの摺動部に前述のシール部材113Cを介して気密に摺動する。空間161(後述する孔168、169を含む)の上部は、キャップ130が車体側チューブ111の内周に対して設けたOリングからなるシール部材163Aと、フォークボルト131がキャップ130の内周に対して設けたOリングからなるシール部材163Bにより気密に封止される。空間161の下部はボトムピース133が車軸側チューブ112の内周、車軸ブラケット132の底面に対して設けたOリングからなるシール部材164A、164Bと、ボトムボルト134が車軸ブラケット132の内周に対して設けたOリングからなるシール部材165により気密に封止される。また、空間162は先端ガイド123がガイドシリンダ121の内周に対して設けた一方向性パッキンからなるシール部材166により気密に封止される。
尚、外側空気ばね室160は空間161のみからなるものでも良い。このとき、空間162は空間161と連通せず、ガイドロッド122の中空部122Aを介して外部に大気解放することができる。
外側空気ばね室160の内圧は外側内圧調整部167により調整される。外側内圧調整部167は、フォークボルト131の外界に臨む位置に取着された空気バルブからなり、フォークボルト131に設けた孔168と、キャップ130とフォークボルト131の間の環状間隙と、キャップ130に設けた孔169により空間161、ひいては空間162に連通し、外側空気ばね室160(空間161、162)の封入内圧を調整する。外側内圧調整部167は、内圧注入器の注射針が刺通できるゴム膜からなるものでも良い。
スプリング脚110は、圧側行程で圧縮される内側空気ばね室150と外側空気ばね室160のそれぞれにより、空気ばねを形成する。内側空気ばね室150の空気ばねのばね力F1と外側空気ばね室160の空気ばねのばね力F2は車体側チューブ111と車軸側チューブ112を伸長させる方向に付勢する。
スプリング脚110は、内側空気ばね室150の底部寄りに潤滑オイル(図5の油面L1)を装填した油溜りK1を形成している。ガイドシリンダ121とガイドロッド122の摺動部を潤滑する他、内側空気ばね室150の内容積を調整して内側空気ばね室150の圧縮比、ひいては内側空気ばね室150の空気ばね特性を調整できる。
スプリング脚110は、外側空気ばね室160の底部寄りに潤滑オイル(図5の油面L2)を装填した油溜りK2を形成している。車体側チューブ111と車軸側チューブ112の摺動部、ガイドシリンダ121とガイドロッド122の摺動部を潤滑する他、外側空気ばね室160の内容積を調整して外側空気ばね室160の圧縮比、ひいては外側空気ばね室160の空気ばね特性を調整できる。
スプリング脚110は、ガイドシリンダ121の外部で、ガイドシリンダ121の外周に設けたばね受171と、ガイドロッド122を立設した車軸側チューブ112の上端開口部に設けたばね受172との間にバランススプリング170を介装している。バランススプリング170は金属コイルばねからなり、該コイルばねの上端部にスプリングシート170Aを一体にして備える。バランススプリング170の金属ばねのばね力Fbは、車体側チューブ111と車軸側チューブ112が内側空気ばね室150と外側空気ばね室160の空気ばねのばね力F1、F2により付勢される伸切側で圧縮され、内側空気ばね室150の空気ばねのばね力F1と、外側空気ばね室160の空気ばねのばね力F2に抗して車体側チューブ111と車軸側チューブ112を収縮させる方向に付勢する。
スプリング脚110は、伸長行程の所定ストローク位置で図5に示す如くにバランススプリング170のスプリングシート170Aがばね受172に当接し、該バランススプリング170を圧縮する。スプリング脚110は、所定ストローク位置で図8に示す如くにバランススプリング170のスプリングシート170Aがばね受172から離れ、該バランススプリング170を自由状態とする。
スプリング脚110は、ガイドシリンダ121の内部で、ガイドシリンダ121に設けられてガイドロッド122を挿入かつ支持するロッドガイド136の内側端面に設けたばね受181と、ガイドシリンダ121に挿入されたガイドロッド122の先端ガイド123に衝接するばね受182との間(前述の空間162)にリバウンドスプリング180を介装している。リバウンドスプリング180は金属コイルばねからなる。リバウンドスプリング180の金属ばねのばね力Frは、車体側チューブ111と車軸側チューブ112が内側空気ばね室150と外側空気ばね室160の空気ばねのばね力F1、F2により付勢される伸切側で圧縮され、内側空気ばね室150の空気ばねのばね力F1と、外側空気ばね室160の空気ばねのばね力F2に抗して車体側チューブ111と車軸側チューブ112を収縮させる方向に付勢する。
従って、フロントフォークAにあっては、図10に示す如く、スプリング脚110の伸縮ストロークSに対し、車体側チューブ111と車軸側チューブ112をさせる方向に付勢する内側空気ばね室150の空気ばねのばね力F1及び外側空気ばね室160の空気ばねのばね力F2と、車体側チューブ111と車軸側チューブ112を伸切側で収縮させる方向に付勢するバランススプリング170の金属ばねのばね力Fb及びリバウンドスプリング180の金属ばねのばね力Frが生じ、それらの総和となる合成ばね力Fを生ずる。合成ばね力Fは、伸縮ストロークの初期〜中間域のばね力を上げずに、後半のばね力を大きくするものになる。これにより、スプリング脚110の図10に示す如くの標準的なばね特性の設定において、内側空気ばね室150の空気ばねのばね力F1で車両の荷重に対する主たる反力を大きくし、外側空気ばね室160の空気ばねのばね力F2で補助的な反力を発生する。フロントフォークAの圧縮時の前半ストロークで反力を緩やかに増加させて乗り心地を良くし、後半ストロークでは内側空気ばね室150の高圧縮比に起因する反力の立ち上がりによって踏ん張りをもたせるものになる。
そして、フロントフォークAにあっては、スプリング脚110の上述の合成ばね力Fによる衝撃力の吸収に伴う車体側チューブ111と車体側チューブ112の伸縮振動を、ダンパ脚10のダンパ20における伸側減衰力発生装置40の伸側減衰バルブ42Aと圧側減衰力発生装置50の圧側減衰バルブ54Aが発生する減衰力により制振する。
尚、フロントフォークAにあっては、ダンパ脚10、スプリング脚110の軽量化のため、ダンパ脚10のピストンロッド22、スプリング脚110のガイドロッド122を中空にしている。
また、フロントフォークAにあっては、ダンパ脚10とスプリング脚110の剛性のバランスを図るため、ダンパ脚10の車体側チューブ11とスプリング脚110の車体側チューブ111を同一長、同一径(同一肉厚)にするとともに、ダンパ脚10のピストンロッド22とスプリング脚110のガイドロッド122を同一長、同一径(同一肉厚)にしている。また、ダンパ脚10のダンパシリンダ21とスプリング脚110のガイドシリンダ121を同一長、同一径(同一肉厚)にするとともに、ダンパ脚10のピストンロッド22とスプリング脚110のガイドロッド122を同一長、同一径(同一肉厚)にしている。
また、フロントフォークAにあっては、ダンパ脚10とスプリング脚110の剛性のバランスを図るため、フロントフォークAの正面視(図1)で、ダンパ脚10のダンパシリンダ21に設けられてピストンロッド22を挿入かつ支持するロッドガイド34のブッシュ35と、スプリング脚110のガイドシリンダ121に設けられてガイドロッド122を挿入かつ支持するロッドガイド136のブッシュ137を、同一高さ位置に位置付けている。また、ダンパ脚10の車体側チューブ11に設けられて車軸側チューブ12を挿入かつ支持するブッシュ13Aと、スプリング脚110の車体側チューブ111に設けられて車軸側チューブ112を挿入かつ支持するブッシュ113Aを、同一高さ位置に位置付けている。
しかるに、フロントフォークAのスプリング脚110では、内側空気ばね室150の内容積が外側空気ばね室160の内容積に比して小さく、内側空気ばね室150の圧縮比(例えば16.0)が外側空気ばね室160の圧縮比(例えば1.63)より高い。そこで、高圧縮比の内側空気ばね室150の空気ばねのばね力F1により前述の如くの主たる反力を発生させるに際し、内側空気ばね室150の内圧の異常な上昇を簡易に回避するため、以下の構成を具備する。
即ち、スプリング脚110は内側空気ばね室150の内圧が所定の値(内側空気ばね室150を封止しているOリング、パッキン等のシール部材151、152の耐圧強度未満の適正値)に上昇したときに開くリリーフ弁190を設けた。
リリーフ弁190は、本実施例では、図9に示す如く、内側空気ばね室150の底部に設置され、内側空気ばね室150を区画しているガイドロッド122の先端ガイド123に設けた。このとき、内側空気ばね室150に臨む大径孔123Aと、ガイドロッド122の中空部122Aに連通する小径孔123Bを先端ガイド123に穿設した。そして、先端ガイド123の大径孔123Aの内側空気ばね室150に臨む開口部に弁シート191をOリングとともに液密に螺着する。大径孔123Aの内部に弁体192を納め、弁体192の先端バルブ192AをOリングとともに弁シート191の弁孔191Aに抜き差し可能に嵌合し、大径孔123Aの底部と弁体192の孔あきフランジ192Bとの間に圧縮コイルばねからなるバルブスプリング193を介装した。弁体192の基端部192Cは先端ガイド123の小径孔123Bに遊挿されている。大径孔123Aと小径孔123Bは前述の空間162の一部であり、前述の孔162Aを大径孔123Aの側部に穿設している。
従って、内側空気ばね室150の内圧が所定の値に上昇すると、内側空気ばね室150のこの内圧に基づくばね力F1が弁体192を介してバルブスプリング193を圧縮し、これによって開き移動せしめられる弁体192の先端バルブ192Aが弁シート191の弁孔191Aから脱して該弁孔191Aを開口する。内側空気ばね室150の内圧が、弁シート191の弁孔191Aから先端ガイド123の大径孔123Aに入り、換言すれば外側空気ばね室160(空間161、162)に排出されるものになる。
従って、本実施例によれば、以下の作用効果を奏する。
(a)内側空気ばね室150にリリーフ弁190を設けた。内側空気ばね室150の内圧が当初の設定から過度に高圧であったり、外側空気ばね室160の潤滑用等として外側空気ばね室160に装填してあったオイルが内側空気ばね室150に侵入したりする等により、内側空気ばね室150の内圧が圧縮ストロークの後半側で所定の値(内側空気ばね室150を封止しているOリング、パッキン等のシール部材151、152の耐圧強度未満の適正値)に上昇したときに、リリーフ弁190が開き、内側空気ばね室150の内圧の異常な上昇を簡易に回避する。
ライダーが気付きにくい内側空気ばね室150の内圧の異常な上昇を回避し、予見性のないばね力F1の急激な上昇を回避できる。ライダーの乗車姿勢の急激な変化、ひいてはガイドシリンダの破損を予防できる。
(b)内側空気ばね室150の内圧は上述(a)の如くに上昇してリリーフ弁190から外側空気ばね室160に排出される。内側空気ばね室150の内圧の上述(a)の上昇が当初の誤設定に起因した高圧であった場合には、内側空気ばね室150の内圧が外側空気ばね室160に排出された結果、外側空気ばね室160の内圧が異常に上昇することになるが、外側空気ばね室160の内圧の異常な上昇は、その内圧の受圧部になるインナチューブ112の受圧面積(外径)が大きく、結果として圧縮の前半ストロークからばね力F2が大きくなる。従って、ライダーはその異常の発生に気付き易く、メンテナンスを講ずるものになる。
他方、内側空気ばね室150の内圧の上述(a)の上昇が外側空気ばね室160に装填してあったオイルが内側空気ばね室150に侵入したことによる場合には、内側空気ばね室150の内圧が外側空気ばね室160に排出された結果、外側空気ばね室160の内圧が正規の設定圧力に戻るものになる。
(c)内側空気ばね室150の内圧を調整するための内側内圧調整部153を有する。これにより、内側空気ばね室150の当初の内圧(ばね力F1)を適度に設定できる。
(d)外側空気ばね室160の内圧を調整するための外側内圧調整部167を有する。これにより、外側空気ばね室160の当初の内圧(ばね力F2)を適度に設定できる。
(e)ダンパと金属ばねからなる懸架スプリングを内蔵せず、空気ばね(内側空気ばね室150と外側空気ばね室160の空気ばね)からなる懸架スプリング140を内蔵するスプリング脚110と、ダンパ20を内蔵し、金属ばねからなる懸架スプリングを内蔵しないダンパ脚10とを平行配置したフロントフォークAにおいて、スプリング脚として、上述(a)〜(d)の油圧緩衝器110を用いることができる。
(実施例2)(図13)
図13に示す実施例2は、実施例1と同様に、リリーフ弁190が内側空気ばね室150の底部に設置され、内側空気ばね室150の底部寄りに潤滑オイルの油溜りK1を形成している。
そして、実施例2が実施例1と異なる点は、油溜りK1の油中のリリーフ弁190まわりに孔あきオイルケース200を配置し、油溜りK1の潤滑オイルをオイルケース200の孔A、Bからオイルケース200の内部の油室201に出入可能にし、オイルケース200の油室201にリリーフ弁190の弁孔191Aを開口した。尚、オイルケース200はリリーフ弁190の弁シート191の上部に一体成形され、その上部にキャップ202を螺着してある。オイルケース200は、油溜りK1の油面L1の下に設置されるのが好ましい。
図13において、162Bは、ロッドガイド136に設けた、空間161と空間162を連通する孔である。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)リリーフ弁190が内側空気ばね室150の底部に設置され、該内側空気ばね室150の底部寄りに潤滑オイルの油溜りK1が形成される。
油溜りK1の潤滑オイルによりガイドシリンダ121とガイド123の摺動部を潤滑する他、内側空気ばね室150の内容積を調整して内側空気ばね室150の圧縮比、ひいては内側空気ばね室150の空気ばね特性を調整できる。
(b)外側空気ばね室160の潤滑オイルが内側空気ばね室150に侵入して内側空気ばね室150の内圧が所定の値に上昇したときにリリーフ弁190が開き、内側空気ばね室150の内圧の異常な上昇を回避する。このとき、車両の走行中にあって、内側空気ばね室150の内部の潤滑オイルが車両の挙動や振動で撹拌されていると、リリーフ弁190の弁孔191Aの上流側に潤滑オイルがなく、内側空気ばね室150の空気のみが外側空気ばね室160に排出されるおそれがある。このような場合には、内側空気ばね室150の潤滑オイルの油面L1が異常に上昇したり、外側空気ばね室160の潤滑オイルの油面L2が異常に下降し、内側空気ばね室150や外側空気ばね室160の潤滑オイルによる潤滑性能、それらの空気ばね特性を損なう。本発明では、このような不都合を回避するため、リリーフ弁190の弁孔191Aの上流側に孔あきオイルケース200の油室201を設け、このオイルケース200に車両の挙動や振動に関係なく常に潤滑オイルを収容しておく。これにより、リリーフ弁190の開時に、必ず外側空気ばね室160から内側空気ばね室150に侵入したオイル分の潤滑オイル(内側空気ばね室150の内圧上昇に寄与した潤滑オイル)を内側空気ばね室150から外側空気ばね室160に排出可能にするものである。
(実施例3)(図14)
図14に示す実施例3は、実施例1と同様に、リリーフ弁190が内側空気ばね室150の底部に設置され、内側空気ばね室150の底部寄りに潤滑オイルの油溜りK1を形成している。
そして、実施例3が実施例1と異なる点は、油溜りK1の油中のリリーフ弁190まわりに可撓ブラダ300を配置し、可撓ブラダ300の内部の油室301に潤滑オイルを装填し、可撓ブラダ300の油室301にリリーフ弁190の弁孔191Aを開口した。尚、可撓ブラダ300はリリーフ弁190の弁シート191の上端外周部に締結体302により係止リング303を介して封着されている。可撓ブラダ300の上端側の一部は、油溜りK1の油面L1の上に位置するものであっても良い。
図14において、162Bは、ロッドガイド136に設けた、空間161と空間162を連通する孔である。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)リリーフ弁190が内側空気ばね室150の底部に設置され、該内側空気ばね室150の底部寄りに潤滑オイルの油溜りK1が形成される。
油溜りK1の潤滑オイルによりガイドシリンダ121とガイド123の摺動部を潤滑する他、内側空気ばね室150の内容積を調整して内側空気ばね室150の圧縮比、ひいては内側空気ばね室150の空気ばね特性を調整できる。
(b)外側空気ばね室160の潤滑オイルが内側空気ばね室150に侵入して内側空気ばね室150の内圧が所定の値に上昇したときにリリーフ弁190が開き、内側空気ばね室150の内圧の異常な上昇を回避する。このとき、車両の走行中にあって、内側空気ばね室150の内部の潤滑オイルが車両の挙動や振動で撹拌されていると、リリーフ弁190の弁孔191Aの上流側に潤滑オイルがなく、内側空気ばね室150の空気のみが外側空気ばね室160に排出されるおそれがある。このような場合には、内側空気ばね室150の潤滑オイルの油面L1が異常に上昇したり、外側空気ばね室160の潤滑オイルの油面L2が異常に下降し、内側空気ばね室150や外側空気ばね室160の潤滑オイルによる潤滑性能、それらの空気ばね特性を損なう。本発明では、このような不都合を回避するため、リリーフ弁190の弁孔191Aの上流側に可撓ブラダ300の油室301を設け、この可撓ブラダ300に車両の挙動や振動に関係なく常に潤滑オイルを収容しておく。これにより、リリーフ弁190の開時に、必ず外側空気ばね室160から内側空気ばね室150に侵入したオイル分の潤滑オイル(内側空気ばね室150の内圧上昇に寄与した潤滑オイル)を内側空気ばね室150から外側空気ばね室160に排出可能にするものである。
尚、内側空気ばね室150の内圧の異常な上昇が上述の如くに繰り返し回避されると、可撓ブラダ300の油室301のオイル量が次第に縮小される。従って、オーバーホール等により、可撓ブラダ300の油室301のオイル量を適正状態に回復してやる必要がある。
(実施例4)(図15〜図17)
図15〜図17に示す実施例4は、実施例1〜3のリリーフ弁190をリリーフ弁400に改め、実施例2、3のオイルケース200、可撓ブラダ300を不採用としたものである。
リリーフ弁400は内側空気ばね室150の底部に設置され、内側空気ばね室150の底部寄りに潤滑オイルの油溜りK1を形成している。リリーフ弁400は油溜りK1の油面L1の下に配置される。
リリーフ弁400は、スプリング脚110において、内側空気ばね室150の内圧が所定の値(内側空気ばね室150を封止しているOリング、パッキン等のシール部材151、152の耐圧強度未満の適正値)に上昇したときに開く。
リリーフ弁400は、図15〜図17に示す如く、内側空気ばね室150の底部に設置され、内側空気ばね室150を区画しているガイドロッド122の先端ガイド123に設けた。このとき、内側空気ばね室150に臨む大径孔123Aと、ガイドロッド122の中空部122Aに連通する小径孔123Bを先端ガイド123に穿設した。そして、先端ガイド123の大径孔123Aの内側空気ばね室150に臨む開口部に弁シート420をOリングとともに液密に螺着する。
リリーフ弁400の棒状弁体410が先端ガイド123の大径孔123Aの内部に納められる。弁体410は軸方向の先端部と中間部を膨径化して2段状をなす第1弁体411と第2弁体412を有し、それらの第1弁体411と第2弁体412を内側空気ばね室150と外側空気ばね室160との間に配置される弁シート420の弁孔420Aに抜き差し可能に嵌合する。弁体410は第1弁体411と第2弁体412の間の細径部413を弁孔420Aの内部で移動可能にし、第2弁体412に続く基端部414の細径部414Aを先端ガイド123の小径孔123Bに遊挿している。大径孔123Aと小径孔123Bは前述の空間162の一部であり、前述の孔162Aを大径孔123Aの側部に穿設している。弁体410における基端部414に設けた孔あきフランジ410Fは大径孔123Aの底部との間に圧縮コイルばねからなるバルブスプリング430を介装されている。
弁シート420の弁孔420Aは、内側空気ばね室150寄りのパッキン等からなる第1シート421と、外側空気ばね室160寄りのパッキン等からなる第2シート422とを備え、第1シート412と第2シート422との間に中間室423を形成している。リリーフ弁400の弁体410のうち、第1弁体411は内側空気ばね室150に臨んで弁シート420の第1シート421を開閉可能に進退する。第2弁体412は弁シート420の第2シート422を開閉可能に進退する。
従って、リリーフ弁400は以下の如くにより、内側空気ばね室150の内圧の異常な上昇を回避する。ここで、弁シート420に形成される中間室423の容積は、外側空気ばね室160から内側空気ばね室150の側に侵入して内側空気ばね室150の内圧を異常に上昇させることになる潤滑オイル量と同等以下に設定される。弁体410は内側空気ばね室150のその異常内圧以下の圧力でバルブスプリング430を圧縮して下記(1)から(2)、(3)の如くにストローク開始するように設定される。
(1)スプリング脚110が自由長付近にあって、内側空気ばね室150の内圧が低いときには、図15に示す如く、弁体410の孔あきフランジ410Fがバルブスプリング430のばね力により弁シート420の空間162に臨む基端面に押圧されており、第1弁体411は第1シート421を開き、第2弁体412は第2シート422を閉じ、中間室423を内側空気ばね室150にのみ連通している。中間室423は内側空気ばね室150の底部寄りの油溜りK1に連通し、油溜りK1の潤滑オイルが図15に矢印で示す如くに中間室423に流入して満たされる。
(2)スプリング脚110が圧縮行程に入り、内側空気ばね室150の内圧が中くらいに上昇すると、図16に示す如く、内側空気ばね室150の内圧が中間室423の内圧より大きくなり、内側空気ばね室150の内圧によって弁体410がストローク開始する。これにより、第1弁体411は第1シート421を閉じ、内側空気ばね室150のオイルをシールする。第2弁体412も第2シート422を閉じ続け、中間室423を内側空気ばね室150と外側空気ばね室160の双方に対して遮断し、中間室423のオイルをシールする。
(3)スプリング脚110が圧縮行程の後半に入り、内側空気ばね室150の内圧が更に上昇して所定の値に達すると、図17に示す如く、弁体410は更にストロークして第1弁体411が第1シート421を閉じ続けている状態下で、第2弁体412が第2シート422から外れてこれを開き、中間室423を外側空気ばね室160にのみ連通する。これにより、中間室423のオイルが図17に矢印で示す如くに外側空気ばね室160に排出される。
本実施例によれば、以下の作用効果を奏する。
(a)リリーフ弁400が内側空気ばね室150の底部に設置され、該内側空気ばね室150の底部寄りに潤滑オイルの油溜りK1が形成される。
油溜りK1の潤滑オイルによりガイドシリンダ121とガイド123の摺動部を潤滑する他、内側空気ばね室150の内容積を調整して内側空気ばね室150の圧縮比、ひいては内側空気ばね室150の空気ばね特性を調整できる。
(b)リリーフ弁400の弁体410が内側空気ばね室150と外側空気ばね室160との間に配設される弁シート420の弁孔420Aに抜き差し可能に嵌合され、弁シート420の弁孔420Aは、内側空気ばね室150寄りの第1シート421と、外側空気ばね室160寄りの第2シート422とを備え、第1シート421と第2シート422との間に中間室423を形成し、リリーフ弁400の弁体410は、内側空気ばね室150に臨んで弁シート420の第1シート421を開閉可能に進退する第1弁体411と、弁シート420の第2シート422を開閉可能に進退する第2弁体412とを備え、内側空気ばね室150の内圧が低いときには、第1弁体411は第1シート421を開き、第2弁体412は第2シート422を閉じ、中間室423を内側空気ばね室150にのみ連通し、内側空気ばね室150の内圧が中くらいに上昇したとき、第1弁体411は第1シート421を閉じ、第2弁体412も第2シート422を閉じ続け、中間室423を内側空気ばね室150と外側空気ばね室160の双方に対して遮断し、内側空気ばね室150の内圧が更に上昇して所定の値に達したとき、第1弁体411は第1シート421を閉じ続け、第2弁体412は第2シート422を開き、中間室423を外側空気ばね室160にのみ開放する。
外側空気ばね室160の潤滑オイルが内側空気ばね室150に侵入して内側空気ばね室150の内圧が所定の値に上昇したときにリリーフ弁400が開き、内側空気ばね室150の内圧の異常な上昇を回避する。このとき、車両の走行中にあって、内側空気ばね室150の内部のオイルが車両の挙動や振動で撹拌されていると、リリーフ弁400の弁孔420Aの上流側に潤滑オイルがなく、内側空気ばね室150の空気のみが外側空気ばね室160に排出されるおそれがある。このような場合には、内側空気ばね室150の潤滑オイルの油面L1が異常に上昇したり、外側空気ばね室160の潤滑オイルの油面L2が異常に下降し、内側空気ばね室150や外側空気ばね室160の潤滑オイルによる潤滑性能、それらの空気ばね特性を損なう。本発明では、このような不都合を回避するため、リリーフ弁400により開閉される中間室423を内側空気ばね室150と外側空気ばね室160との間に設け、外側空気ばね室160から内側空気ばね室150に侵入したオイルであって、内側空気ばね室150の内圧の異常な上昇をもたらすオイルと同一容積のオイルを、内側空気ばね室150の内圧の上昇過程で内側空気ばね室150から中間室423に隔離する。そして、内側空気ばね室150の内圧が所定の値に達したとき、中間室423に隔離したオイルであって、外側空気ばね室160から内側空気ばね室150に侵入したオイル分の潤滑オイル(内側空気ばね室150の内圧上昇に寄与した潤滑オイル)を中間室423から外側空気ばね室160に排出可能にするものである。
実施例2のオイルケース200を用いるものに比し、リリーフ弁400の弁体410と弁シート420の形状により上述(a)、(b)を実現でき、組立性や部品点数増によるコスト増、重量増を招かない。
実施例3の可撓ブラダ300において油室301のオイル量を回復する必要がなく、上述(a)、(b)を半永久的に繰り返し実現できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、スプリング脚において、車体側チューブをインナチューブとし、車軸側チューブをアウタチューブとしても良い。
本発明は、空気ばねからなる懸架スプリングを内蔵する油圧緩衝器において、車体側チューブと車軸側チューブを互いに挿入し、ガイドシリンダを車体側チューブと車軸側チューブの一方の内部の中央に設け、車体側チューブと車軸側チューブの他方の内部の中央に設けたガイドロッドのガイドをガイドシリンダに挿入してなり、ガイドシリンダの内部にガイドロッドのガイドが区画する内側空気ばね室と、車体側チューブと車軸側チューブがガイドシリンダにおける少なくとも上記内側空気ばね室の外側に区画する外側空気ばね室とを有してなり、内側空気ばね室の内圧が所定の値に上昇したときに開くリリーフ弁を設けた。これにより、高圧縮比の内側空気ばね室の空気ばねのばね力F1で主たる反力を発生させる油圧緩衝器において、内側空気ばね室の内圧の異常な上昇を簡易に回避することができる。
A フロントフォーク
10 ダンパ脚
11 車体側チューブ
12 車軸側チューブ
13A ブッシュ
20 ダンパ
21 ダンパシリンダ
22 ピストンロッド
23 ピストン
34 ロッドガイド
35 ブッシュ
110 スプリング脚(油圧緩衝器)
111 車体側チューブ
112 車軸側チューブ
113A ブッシュ
121 ガイドシリンダ
122 ガイドロッド
123 ガイド
136 ロッドガイド
137 ブッシュ
140 懸架スプリング
150 内側空気ばね室
153 内側内圧調整部
160 外側空気ばね室
167 外側内圧調整部
170 バランススプリング
171、172 ばね受
180 リバウンドスプリング
190 リリーフ弁
200 孔あきオイルケース
201 油室
300 可撓ブラダ
301 油室
400 リリーフ弁
410 弁体
411 第1弁体
412 第2弁体
420 弁シート
421 第1シート
422 第2シート
423 中間室

Claims (9)

  1. 空気ばねからなる懸架スプリングを内蔵する油圧緩衝器において、
    車体側チューブと車軸側チューブを互いに挿入し、ガイドシリンダを車体側チューブと車軸側チューブの一方の内部の中央に設け、車体側チューブと車軸側チューブの他方の内部の中央に設けたガイドロッドのガイドをガイドシリンダに挿入してなり、
    ガイドシリンダの内部にガイドロッドのガイドが区画する内側空気ばね室と、車体側チューブと車軸側チューブがガイドシリンダにおける少なくとも上記内側空気ばね室の外側に区画する外側空気ばね室とを有してなり、
    内側空気ばね室の内圧が所定の値に上昇したときに開くリリーフ弁を設けてなることを特徴とする油圧緩衝器。
  2. 前記リリーフ弁が内側空気ばね室の内圧を外側空気ばね室に排出する請求項1に記載の油圧緩衝器。
  3. 前記リリーフ弁が内側空気ばね室の底部に設置され、該内側空気ばね室の底部寄りに潤滑オイルの油溜りが形成されてなる請求項2に記載の油圧緩衝器。
  4. 前記油溜りの油中に孔あきオイルケースが配置され、油溜りの潤滑オイルをオイルケースの孔からオイルケースの内部の油室に出入可能にし、オイルケースの油室にリリーフ弁の弁孔を開口してなる請求項3に記載の油圧緩衝器。
  5. 前記油溜りの油中に可撓ブラダが配置され、可撓ブラダの内部の油室に潤滑オイルを装填し、可撓ブラダの油室にリリーフ弁の弁孔を開口してなる請求項3に記載の油圧緩衝器。
  6. 前記リリーフ弁の弁体が内側空気ばね室と外側空気ばね室との間に配設される弁シートの弁孔に抜き差し可能に嵌合され、
    弁シートの弁孔は、内側空気ばね室寄りの第1シートと、外側空気ばね室寄りの第2シートとを備え、第1シートと第2シートとの間に中間室を形成し、
    リリーフ弁の弁体は、内側空気ばね室に臨んで弁シートの第1シートを開閉可能に進退する第1弁体と、弁シートの第2シートを開閉可能に進退する第2弁体とを備え、
    内側空気ばね室の内圧が低いときには、第1弁体は第1シートを開き、第2弁体は第2シートを閉じ、中間室を内側空気ばね室にのみ連通し、
    内側空気ばね室の内圧が中くらいに上昇したとき、第1弁体は第1シートを閉じ、第2弁体も第2シートを閉じ続け、中間室を内側空気ばね室と外側空気ばね室の双方に対して遮断し、
    内側空気ばね室の内圧が更に上昇して所定の値に達したとき、第1弁体は第1シートを閉じ続け、第2弁体は第2シートを開き、中間室を外側空気ばね室にのみ開放する請求項3に記載の油圧緩衝器。
  7. 前記内側空気ばね室の内圧を調整するための内側内圧調整部を有してなる請求項1〜6のいずれかに記載の油圧緩衝器。
  8. 前記外側空気ばね室の内圧を調整するための外側内圧調整部を有してなる請求項1〜7のいずれかに記載の油圧緩衝器。
  9. ダンパと金属ばねからなる懸架スプリングを内蔵せず、空気ばねからなる懸架スプリングを内蔵するスプリング脚と、ダンパを内蔵し、金属ばねからなる懸架スプリングを内蔵しないダンパ脚とを平行配置したフロントフォークであって、
    スプリング脚として、請求項1〜8のいずれかに記載の油圧緩衝器を用いてなるフロントフォーク。
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