JP2012178426A - 固体電解コンデンサ及び陽極 - Google Patents

固体電解コンデンサ及び陽極 Download PDF

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Mutsumi Yano
睦 矢野
Koji Endo
浩二 遠藤
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Abstract

【課題】リフロー後の漏れ電流の増加を抑制することができる固体電解コンデンサ及び陽極を得る。
【解決手段】陽極2と、陽極2の上に設けられる誘電体層3と、誘電体層3の上に設けられる電解質層4と、電解質層4の上に設けられる陰極層6とを備える固体電解コンデンサであって、陽極2が、OとNとNbとSiとを有することを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体電解コンデンサ及び陽極に関するものである。
固体電解コンデンサは、パーソナルコンピューターや携帯電子機器、ゲーム機、サーバー等の様々な電子機器に広く用いられている。主に電源回路のカップリングや、ノイズ除去用途に用いられている。固体電解コンデンサの陽極としては、従来よりタンタルが用いられている。しかしながら、近年、コンデンサのさらなる高容量化が強く望まれており、誘電体である酸化物の比誘電率が酸化タンタルに比べて1.5倍大きく、高容量化が可能なニオブ陽極が注目されている。
しかしながら、ニオブを陽極材料として用いた固体電解コンデンサは、リフロー(半田付)工程などの熱処理を施した場合に、誘電体中の酸素の一部が、陽極側に拡散し、誘電体の厚みが減少する、あるいは、誘電体に欠陥が生成するため、静電容量が増加、あるいは、漏れ電流が急増するという問題があった。なお、リフロー工程などで静電容量が増加する回路の設計値からコンデンサの容量値がずれるため、回路の動作に支障をきたすことになる。
特許文献1においては、ニオブ層と、窒化ケイ素及びニオブの混合層を有する陽極を用いることが提案されている。特許文献2においては、誘電体層が、ニオブ酸化物層及び窒化ニオブ層を有する陽極を用いることが提案されている。
しかしながら、これら従来の技術を用いても、リフローにおける漏れ電流の増加を十分に抑制することはできなかった。
特開2005−167223号公報 特開2003−321762号公報
本発明の目的は、リフロー後の静電容量や漏れ電流の増加を抑制することができる固体電解コンデンサ及び陽極を提供することにある。
本発明の固体コンデンサは、陽極と、陽極の上に設けられる誘電体層と、誘電体層の上に設けられる電解質層と、電解質層の上に設けられる陰極層とを備える固体電解コンデンサであって、陽極が、OとNとNbとSiとを有することを特徴としている。
本発明においては、陽極は、OとNとNbとSiとを有している。このような陽極上に設けられた誘電体層は、リフローなどの加熱工程によって誘電体層の酸素の一部が陽極側に拡散するのを抑制することができ、誘電体層中に欠陥が生成れるのが抑制される。このため、本発明によれば、リフロー後の静電容量の増加および漏れ電流の増加を抑制することができる。
本発明の陽極は、OとNとNbとSiとを有することを特徴としている。
本発明の陽極を固体電解コンデンサに用いた場合、陽極が、OとNとNbとSiとを有しており、このような陽極上に設けられた誘電体層は、リフローなどの加熱工程によって誘電体層の酸素の一部が陽極側に拡散するのを抑制することができ、誘電体層中に欠陥が生成されるのが抑制されると思われる。このため、本発明によれば、固体電解コンデンサのリフロー後の漏れ電流の増加を抑制することができる。
本発明の固体電解コンデンサは、リフロー後の静電容量の増加、および漏れ電流の増加を抑制することができる。本発明の陽極は、固体電解コンデンサに用いた場合、リフロー後の静電容量の増加、および漏れ電流の増加を抑制することができる。
本発明に従う一実施形態の固体電解コンデンサを示す模式的断面図。 図1に示す固体電解コンデンサの陽極、誘電体層、電解質層、及び陰極層を拡大して示す模式的断面図。
以下、本発明を実施形態に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない限りにおいて、適宜変更して実施することが可能なものである。
図1は、本発明に従う一実施形態の固体電解コンデンサを示す模式的断面図である。
図1に示すように、陽極2には陽極リード1が埋設されている。陽極2は、陽極粉末を成形し、この成形体を焼結することにより作製されている。
本実施形態においては、このようにして作製した陽極粉末を真空中で焼結することにより、陽極2を形成している。この陽極粉末として、Si,N,Oを含有するNb金属粉末を用いているため、形成された陽極2は、OとNとNbとSiを有している。
また、陽極2は、陽極粉末を真空中で焼結することにより、形成されているので、多孔質体であり、その内部から外部に連通する微細な孔が多孔質体内部に多数形成されている。本実施形態において、陽極2は、その外形が略直方体になるように作製されている。
陽極2の表面には、誘電体層3が形成されている。誘電体層3は、陽極2の孔の表面上にも形成されている。誘電体層3は、陽極2をリン酸水溶液などの電解液中で電圧を印加し、陽極酸化することにより形成することができる。
陽極2の表面には、陽極2を陽極酸化することによりNbの組成を有するNb酸化物層が形成されている。このNb酸化物層が誘電体層3となる。
以上のようにして、陽極粉末から陽極2を形成し、陽極2の表面に誘電体層3を形成する。誘電体層3の表面上には、例えば導電性高分子からなる電解質層4が形成されている。電解質層4を構成する導電性高分子としては、固体電解コンデンサの電解質層として用いることができるものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、ポリピロール、ポリチオフェン、または、ポリエチレンジオキシチオフェンなどに、ドーパントをドープしたものが挙げられる。
電解質層4の上には、カーボン層5aが形成され、カーボン層5aの上には、銀ペースト層5bが形成されている。カーボン層5aと銀ペースト層5bから陰極層6が構成されている。
陰極層6の上には、導電性接着剤層7を介して陰極端子9が接続されている。また、陽極リード1には、陽極端子8が接続されている。陽極端子8及び陰極端子9の端部が外部に引き出されるように、モールド外装樹脂10が形成されている。
図2は、図1に示す実施形態の固体電解コンデンサにおける、陽極2、誘電体層3、電解質層4、及び陰極層6を拡大して示す模式的断面図である。図2に示すように、陽極2は、多孔質体から形成されており、多孔質体からなる陽極2の孔の表面には、誘電体層3が形成されており、誘電体層3の上に、電解質層4が形成されている。陽極2の外周部側に形成された電解質層4の上には、カーボン層5a及び銀ペースト層5bからなる陰極層6が設けられている。
本実施形態における陽極は、上述のように、OとNとNbとSiを有しているため、その表面に形成された誘電体層はリフローなどの加熱工程においても、誘電体層の酸素の一部が陽極側に拡散するのを抑制することができ、また誘電体層中に欠陥が生成するのを抑制することができると思われる。従って、リフロー後の漏れ電流の増加を抑制することができる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
本発明の実施例においては、以下のステップにより、固体電解コンデンサを作製した。
〔ステップ1〕
陽極となる多孔質焼結体を作製するために、表1に示す試料A〜Eの5種類のNb金属粉末を使用した。
Figure 2012178426
〔ステップ2〕
ステップ1の造粒粉末を用いて、ニオブリード線を陽極リードとして埋設させた成形体を作製し、この成形体を真空中で焼結させることにより、陽極リードが埋設された多孔質焼結体からなる陽極を作製した。ここで、陽極における各元素の含有率は、焼結後においても、各試料粉末での各元素の含有率が保持される。
次に、この陽極を、リン酸水溶液中で、約40Vの定電圧で陽極酸化して、陽極表面に誘電体層を形成した。
〔ステップ3〕
次に、化学重合法などにより、ポリピロールからなる電解質層を形成した。
〔ステップ4〕
次に、ステップ3で形成した電解質層の上に、カーボンペーストを塗布した後、乾燥してカーボン層を形成した。また、カーボン層の上に銀ペーストを塗布した後乾燥し、銀ペースト層を形成した。
銀ペースト層の上に導電性接着剤層を介して陰極端子を接続すると共に、陽極リード線に陽極端子を接続し、その後モールド樹脂を被覆して固体電解コンデンサを作製した。
(実施例1)
陽極として、試料Aを用いて作製した固体電解コンデンサA1を実施例1とした。
(実施例2)
陽極として、試料Bを用いて作製した固体電解コンデンサB1を実施例2とした。
(実施例3)
陽極として、試料Cを用いて作製した固体電解コンデンサC1を実施例3とした。
(比較例1)
陽極として、試料Dを用いて作製した固体電解コンデンサD1を比較例1とした。
(比較例2)
陽極として、試料Eを用いて作製した固体電解コンデンサE1を比較例2とした。
(評価)
これらのコンデンサを260℃で40秒間の熱処理を2回行った。そして、熱処理後の静電容量および漏れ電流を測定した。
(静電容量の測定)
周波数120Hzでの静電容量をLCRメーターで測定し、熱処理後の容量増加率を求めた。なお、熱処理後の容量増加率は、熱処理後の静電容量から熱処理前の静電容量を引いた値を熱処理前の静電容量で割った値から得られる。
(漏れ電流)
10Vの電圧を印加し、5分後の漏れ電流を測定し、熱処理後の漏れ電流を求めた。
その結果を表2に示す。なお、熱処理後の漏れ電流の値は、比較例1のコンデンサD1を100とした相対値で示した。
Figure 2012178426
表2より実施例の固体電解コンデンサA1、B1、C1では、比較例の固体電解コンデンサD1、E1に比べて著しく漏れ電流が抑制されることがわかった。また、固体電解コンデンサA1では特に、熱処理後の容量増加率も著しく抑制されることがわかった。このことから、Si,N,Oを含有するNb金属粉末から形成された陽極を用いた固体電解コンデンサでは、陽極が、OとNとNbとSiとを有することで、漏れ電流が著しく抑制されたものと考えられる。
また、固体電解コンデンサA1、B1、C1の漏れ電流の値が小さいことから、陽極におけるSiの含有量は、1.8〜4.2重量%の範囲内で漏れ電流抑制効果の得られることが確認された。
1…陽極リード
2…陽極
3…誘電体層
4…電解質層
5a…カーボン層
5b…銀ペースト層
6…陰極層
7…導電性接着剤層
8…陽極端子
9…陰極端子
10…モールド外装樹脂

Claims (2)

  1. 陽極と、前記陽極の上に設けられる誘電体層と、前記誘電体層の上に設けられる電解質層と、前記電解質層の上に設けられる陰極層とを備える固体電解コンデンサであって、
    前記陽極が、OとNとNbとSiとを有することを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. OとNとNbとSiとを有することを特徴とする陽極。
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