JP2012179087A - 穿刺針 - Google Patents

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Abstract

【課題】穿刺角度を容易に調整し得る穿刺針を提供する。
【解決手段】針先112を備えた先端部114および針先112に連通する針部ルーメン118を有する中空状の針部110と、針部ルーメン118に摺動自在に挿入されスタイレット120と、を有する。針部112は、針先112から離間した位置に配置され、針先112による穿刺の負荷によって弾性変形する柔軟部113を有する。スタイレット120は、柔軟部113の弾性変形を阻止するための補強部124A,124Bを有する。補強部124A,124Bは、針部ルーメン118内を摺動することにより、柔軟部113の内周を支持自在に構成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、穿刺針に関する。
例えば、腹壁あるいは膣壁を穿刺することが必要である場合、穿刺箇所の内側に位置する臓器の損傷を避けるため、針先がガードされるベレスニードルが適用される(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
特開平5−130999号公報 特開平9−135841号公報
しかし、ベレスニードルの先端部は細いため、針先がガードされていたとしても、臓器に当接すると臓器損傷の危険があり、穿刺角度を変えることで臓器を避けて穿刺することが好ましいが、例えば、膣壁からの穿刺では、膣内が狭いことから穿刺角度を変えることが困難であり、このため希望する方向へ穿刺できない問題を有している。
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、穿刺角度を容易に調整し得る穿刺針を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、
針先を備えた先端部および前記針先に連通する針部ルーメンを有する中空状の針部と、
前記針部ルーメンに摺動自在に挿入されスタイレットと、を有する穿刺針である。また、前記針部は、前記針先から離間した位置に配置され、前記針先による穿刺の負荷によって弾性変形する柔軟部を有し、前記スタイレットは、前記柔軟部の弾性変形を阻止するための補強部を有し、当該補強部は、前記針部ルーメン内を摺動することにより、前記柔軟部の内周を支持自在に構成されている。
本発明によれば、穿刺の前においては、針部の先端部における柔軟部に、スタイレットの補強部を位置決めし、スタイレットの補強部の外周によって支持することで、針部の先端部の剛性を確保し、針部の先端部の不用意な変形を抑制することが可能である。一方、穿刺の際においては、スタイレットの補強部を摺動(移動)させ、針部の先端部における柔軟部から離間させることにより、針部の先端部における柔軟部の支持を解除することが可能である。これにより、針先に穿刺の負荷(抵抗)が付加されると、柔軟部は弾性変形により屈曲し、針先の方向が変化するため、穿刺角度が調整されることになる。したがって、穿刺角度を容易に調整し得る穿刺針を提供することができる。
また、スタイレットに、屈曲自在の屈曲部を設け、補強部が、針部の針先側に位置する第1の補強部と針部の基端側に位置する第2の補強部とを有し、屈曲部が、第1の補強部と第2の補強部との間に位置し、柔軟部は、屈曲部と少なくとも一部が重なり合うことによって、弾性変形可能となるように構成することが好ましい。この場合、スタイレットの屈曲部の構成を変更することで、針部の先端部における柔軟部の屈曲位置や屈曲方向を調整することが可能である。つまり、柔軟部の屈曲位置や屈曲方向の設定に関する自由度を向上させることができる。
針部の軸方向に関し、屈曲部の長さは、柔軟部の長さより短いことが好ましい。この場合、針部の先端部における柔軟部が占める領域において、スタイレットにおける屈曲部が重なり合う領域を変更することで、柔軟部における屈曲位置を調整することが可能である。つまり、柔軟部が占める領域内において屈曲部を移動させることにより、針部の屈曲部から針先までの長さを変更することができる。
針部の軸方向に関し、第1の補強部の長さは、柔軟部の長さより長いことが好ましい。この場合、針部の先端部における柔軟部が占める領域の全てを、スタイレットにおける第1の補強部によって支持することが可能であり、柔軟部の弾性変形を確実に阻止(直線状に維持)することができる。
針部の軸方向に関し、第1の補強部の長さと屈曲部の長さとの和は、針先と柔軟部との間の長さより、短いことが好ましい。この場合、スタイレットにおける第1の補強部が、針先(針部ルーメン)から突出することを抑制することが容易である。
柔軟部は、針部の壁部を螺旋状にカットすることによって形成することが好ましい。この場合、柔軟部を簡単に形成することが可能である。
屈曲部は、針先による穿刺の負荷によって弾性変形するように構成することが好ましい。この場合、屈曲部は、弾性を有するため、スタイレットが不用意に屈曲することが抑制される。
屈曲部は、スタイレットの壁部を螺旋状にカットすることによって形成することが好ましい。この場合、屈曲部を簡単に形成することが可能である。
超音波に対して反射エコーを生成するマーカを、針部の先端部に配置することが好ましい。この場合、超音波エコー診断(検査)において、マーカの反射エコーを受信することで、針部の先端部の位置の確認(検出)が容易となる。
スタイレットを、中空状とし、針部の軸方向に沿って貫通するスタイレットルーメンを設け、かつ、穿刺針が、スタイレットルーメンに摺動自在に挿入される挿通部材と、挿通部材を付勢する付勢手段と、さらに有することも可能である。この場合、針先による穿刺の前および穿刺完了後において、挿通部材の先端部が針先から突出し、かつ、針先が穿刺する際において、当該穿刺による負荷によって挿通部材の先端部がスタイレットルーメンに後退するように、付勢手段を構成することにより、穿刺の前および穿刺完了後において、針先は、突出した挿通部材の先端部によってガードされる(ベレスニードルとして機能する)。したがって、穿刺箇所への導入経路に位置する臓器および穿刺箇所の内側に位置する臓器の不用意な損傷を避けることが可能である。
挿通部材は、中空状であり、針部の軸方向に沿って貫通する挿通部材ルーメンを有することも可能である。この場合、挿通部材ルーメンを経由して、カテーテル、内視鏡、鉗子等の治療用デバイスを、穿刺箇所に容易に導入することができる。
挿通部材の先端部は、柔軟性を有することが好ましい。この場合、針先による穿刺の負荷によって柔軟部が弾性変形する際において、挿通部材の先端部の存在による干渉を抑制することが可能である。
スタイレットおよび挿通部材を、針部から着脱自在に構成することも可能である。この場合、穿刺完了後において、穿刺箇所に留置された針部からスタイレットおよび挿通部材を分離することにより、針部を留置針として使用することが可能である。
スタイレットの基端部が連結されるレバー部と、レバー部を目視自在であり、かつ、針部の軸方向に沿ったレバー部の移動を許容する開口部と、を設けることが好ましい。この場合、レバー部の位置の変化によって、スタイレットの屈曲部の位置の変化を間接的に把握することが可能である。
レバー部の移動量を制限するリミッタを配置し、前記移動量を、針部の柔軟部とスタイレットの屈曲部との重なり合いが解消される長さに設定することが好ましい。この場合、針部の柔軟部とスタイレットの屈曲部との重なり合いの解消(屈曲状から直線状への復元)が、リミッタによってレバー部の移動が制限されたことにより感知できるため、作業性が良好である。
付勢手段を配置される手元操作部に、針部からの挿通部材の先端部の突出量を制限するストッパを配置することが好ましい。この場合、付勢手段の付勢力により挿通部材の先端部が過度に突出して、穿刺箇所の内側に位置する臓器を不用意に損傷することを、避けることが可能である。
本発明の実施の形態に係る穿刺針を説明するための側面図である。 図1に示される穿刺針の平面図である。 図1に示される穿刺針の先端部を説明するための断面図である。 図1に示される穿刺針の手元操作部を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態に係る穿刺針の使用方法を説明するための断面図であり、穿刺開始時における先端部を示している。 穿刺開始時における手元操作部を説明するための断面図である。 穿刺途中におけるスタイレットの屈曲部の後退を説明するための断面図である。 穿刺途中における手元操作部のレバー部の後退を説明するための断面図である。 先端部の屈曲を説明するための断面図である。 穿刺完了時における先端部を説明するための断面図である。 穿刺完了時における手元操作部を説明するための断面図である。 穿刺完了後におけるスタイレットの屈曲部の後退を説明するための断面図である。 穿刺完了後における手元操作部のレバー部の後退を説明するための断面図である。 針部の分離時における先端部を説明するための断面図である。 針部の分離時における手元操作部を説明するための断面図である。 針部の留置を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態に係る変形例1を説明するための側面図である。 本発明の実施の形態に係る変形例2を説明するための側面図である。 本発明の実施の形態に係る変形例3を説明するための断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る穿刺針を説明するための側面図、図2は、図1に示される穿刺針の平面図、図3は、図1に示される穿刺針の先端部を説明するための断面図、図4は、図1に示される穿刺針の手元操作部を説明するための断面図である。
本発明の実施の形態に係る穿刺針100は、針部110、スタイレット120、挿通部材130、および手元操作部140を有し、生体内の壁部を穿刺するために使用される。壁部は、経膣的アプローチによる腹腔鏡(THL; Transvaginal hydrolaparoscopy)に適用される場合、膣壁である。壁部は、膣壁に限定されず、腹壁に適用することも可能である。
針部110は、中空状のチューブからなり、鋭利な針先112が形成された先端部114と、手元操作部140が連結される基端部116と、針先112に連通する針部ルーメン118と、を有する。先端部114は、針先112から離間した位置に配置された柔軟部113をさらに有する。
柔軟部113は、針先112による穿刺の負荷(抵抗)によって弾性変形するように構成されている。柔軟部113を挟んでいる部位(柔軟部113より針部110の針先側に位置する先端部位114Aと柔軟部113より針部110の基端側に位置する基端部位114B)の剛性は、柔軟部113より大きく、針先112による穿刺の負荷によって弾性変形しないように、設定されている。
基端部116には、凸状のリミッタ116Aおよび凹状のストッパ116Bが配置されている(図4)。後述されるように、リミッタ116Aは、スタイレット120の移動を制御し、ストッパ116Bは、挿通部材130の移動を制御するために使用される。
なお、基端部116には、後述されるレバー部126を目視自在であり、かつ、針部110の軸方向Sに沿ったレバー部126の移動を許容する開口部119を有する。
次に、スタイレット120を説明する。
スタイレット120は、中空状のチューブからなり、針部ルーメン118に摺動自在に挿入され、かつ、挿通部材130が挿通されるスタイレットルーメン128と、屈曲自在の屈曲部123(図3参照)が配置される先端部124と、針部110の基端部116に配置されるレバー部126が設けられている基端部と、を有する。
屈曲部123は、針先112による穿刺の前における初期状態において、針部110の柔軟部113より先端側に位置している。
屈曲部123を挟んでいる部位(屈曲部123より針部110の針先側に位置する先端部位124Aと屈曲部123より針部110の基端側に位置する基端部位124B)の剛性は、針先112による穿刺の負荷によって弾性変形しないように、設定されている。つまり、先端部位124Aおよび基端部位124Bは、柔軟部113の弾性変形を阻止し得る剛性を有する第1の補強部および第2の補強部であり、針部ルーメン118内を摺動することにより、柔軟部113の内周を支持自在に構成されている。
針部110の軸方向Sに関し、スタイレット120の屈曲部123の長さL10は、針部110の柔軟部113の長さL20より短いことが好ましい。この場合、針部110の先端部114における柔軟部113が占める領域において、屈曲部123が重なり合う領域を変更することで、柔軟部113における屈曲位置を調整することが可能である。つまり、柔軟部113が占める領域内において屈曲部123を移動させることにより、針部110の屈曲部から針先112までの長さを変更することができる。
また、軸方向Sに関し、スタイレット120の先端部位(第1の補強部)124Aの長さL11は、針部110の柔軟部113の長さL20より長いことが好ましい。この場合、針部110の先端部114における柔軟部113が占める領域の全てを、先端部位124Aによって支持することが可能であり、柔軟部113の不用意な弾性変形を確実に阻止(直線状に維持)することができる。
また、軸方向Sに関し、スタイレット120の先端部位124Aの長さL11と屈曲部123の長さL10との和は、針先112と柔軟部113との間の長さL21より、短いことが好ましい。この場合、先端部位124Aが、針先112(針部ルーメン118)から突出することを抑制することが容易である。
レバー部126は、針部110の基端部116に配置されており、挿通部材130の軸方向Sに沿って摺動自在であり、レバー部126を移動させることにより、屈曲部123の位置を変更することが可能である。したがって、レバー部126を後退させ、屈曲部123と、針部110の柔軟部113とが少なくとも一部が重なり合うようにする場合、柔軟部113に対する先端部位124Aあるいは基端部位(第2の補強部)124Bによる支持が消失し、弾性変形可能となるため、針先112による穿刺の負荷によって弾性変形することが可能となる。
レバー部126は、針部110の基端部116に配置される凸状のリミッタ116Aと当接することで、その移動が制限される。リミッタ116Aの位置は、屈曲部123が柔軟部113より基端部側に移動することを許容するように、設定されている。
つまり、手元操作部140には、レバー部126の移動量を制限するリミッタ116Aが配置されており、レバー部126の移動量は、針部110の柔軟部113とスタイレット120の屈曲部123との重なり合いが解消される長さに設定されている。これにより、重なり合いの解消が、リミッタ116Aによってレバー部126の移動が制限されたことにより感知できるため、作業性が良好である。
なお、レバー部126は、針部110の基端部116の開口部119から露出(突出)しており、目視自在である。したがって、レバー部126の位置の変化によって、スタイレット120の屈曲部123の位置の変化を間接的に把握することが可能である。
また、スタイレット120は、リミッタ116Aを越えるようにレバー部126を引張って、針部ルーメン118から取り出す(離間させる)ことで、針部110から取外し自在に構成されている。
次に、挿通部材130を説明する。
挿通部材130は、スタイレットルーメン128に摺動自在に挿入され、針部110の先端部114から突出する先端部134と、手元操作部140の内部を延長する基端部136と、を有する。
先端部134は、壁部の穿刺箇所の内側に位置する臓器の損傷を避けるため、針先112をガードするように構成されている(図3参照)。
基端部136は、挿通部材130の軸方向Sと交差する方向に突出した拡張部137を有する。拡張部137は、基端部136と一体化されており、針部110の基端部116の端面と当接するように、位置決めされ、拡張部137の外径(サイズ)は、針部110の基端部116の端面の外径(サイズ)より大きい(図4参照)。
挿通部材130の少なくとも先端部134は、柔軟性を有することが好ましい。この場合、針先112による穿刺の負荷によって柔軟部113が弾性変形する際において、挿通部材130の先端部134の存在による干渉を抑制することが可能である。
なお、挿通部材130は、拡張部137を引張って、スタイレットルーメン128から取り出す(離間させる)ことで、スタイレット120(および針部110)から取外し自在に構成されている。
次に、手元操作部140を説明する。
手元操作部140は、針部110の基端部116と挿通部材130の基端部136とが着脱自在に連結されており、付勢手段150が配置されるキャップ部146を有する(図4)。
付勢手段150は、挿通部材130の拡張部137に対して付勢力を付与する弾性部材(例えばバネ)からなる。付勢手段150の付勢力は、針先112による穿刺の前および穿刺完了後において、挿通部材130の先端部134が針先112から突出し、かつ、針先112が穿刺する際において、当該穿刺による負荷によって挿通部材130の先端部134が針部ルーメン118に後退するように、設定されている。
したがって、穿刺の前および穿刺完了後において、針先112は、突出した挿通部材130の先端部134によってガードされるため(ベレスニードルとして機能するため)、穿刺箇所への導入経路に位置する臓器および穿刺箇所の内側に位置する臓器の不用意な損傷を避けることが可能である。
キャップ部146は、針部110の基端部116に配置される凹状のストッパ116Bと嵌合するツメ部147を有する。ツメ部147は、ストッパ116Bと嵌合することにより、針部110の基端部116を固定する。針部110の基端部116の端面は、挿通部材130の拡張部137と当接することで、挿通部材130の前進(先端部134の突出)を制止する。したがって、ストッパ116Bは、針部110からの挿通部材130の先端部134の突出量を制限する機能を有しており、付勢手段150の付勢力により挿通部材130の先端部134が過度に突出して、穿刺箇所の内側に位置する臓器を不用意に損傷することを避けることが可能である。
穿刺針100は、上記のように、穿刺の前においては、針部110の先端部114における柔軟部113に、スタイレット120の補強部(先端部位124Aと基端部位124B)を位置決めし、スタイレット120の補強部の外周によって支持することで、針部110の先端部114の剛性を確保し、針部110の先端部114の不用意な変形を抑制することが可能である。一方、穿刺の際においては、スタイレット120の補強部を摺動(移動)させ、針部110の先端部114における柔軟部113から離間させることにより、針部110の先端部114における柔軟部113の支持を解除することが可能である。これにより、針先112に穿刺の負荷が付加されると、柔軟部113は弾性変形により屈曲し、針先112の方向が変化するため、穿刺角度が調整されることになる。
また、スタイレット120の補強部(先端部位124Aと基端部位124B)の間に、屈曲自在の屈曲部123を設けており、柔軟部113は、屈曲部123と少なくとも一部が重なり合うことによって、弾性変形可能となるように構成されている。したがって、屈曲部123の構成を変更することで、柔軟部113の屈曲位置や屈曲方向を調整することが可能である。つまり、柔軟部113の屈曲位置や屈曲方向の設定に関する自由度を向上させることができる。
なお、柔軟部113は、針部110の壁部を螺旋状にカットすることによって形成することが好ましい。この場合、柔軟部113を簡単に形成することが可能である。柔軟部113は、針先112による穿刺の負荷によって弾性変形することが可能であれば、針部110と一体化されている形態に限定されず、例えば、バネ材からなるコイルや、柔軟なプラスチックによって構成される柔軟部113を別途形成し、針部110の先端部位114Aと基端部位114Bとの間に配置(接合)することも可能である。
スタイレット120の屈曲部123は、針先112による穿刺の負荷によって弾性変形するように構成することが好ましい。この場合、屈曲部123は、弾性を有するため、スタイレット120が不用意に屈曲することが抑制される。
また、屈曲部123は、スタイレット120の壁部を螺旋状にカットすることによって形成することが好ましい。この場合、屈曲部123を簡単に形成することが可能である。屈曲部123は、屈曲自在であれば、スタイレット120と一体化されている形態に限定されず、例えば、バネ材からなるコイルや柔軟なプラスチックによって構成される屈曲部123を別途形成し、先端部位124Aと基端部位124Bとの間に配置(接合)することも可能である。
スタイレット120、挿通部材130および手元操作部140は、針部110から着脱自在に構成されている。したがって、穿刺完了後において、穿刺箇所に留置された針部110から、スタイレット120、挿通部材130および手元操作部140を分離することにより、針部110を留置針として使用することが可能である。
針部110、スタイレット120および挿通部材130の構成材料としては、可撓性を有する金属や比較的高剛性の高分子材料、あるいはこれらを適宜組み合わせたものが挙げられる。例えば、金属は、ステンレス綱、Ni−Ti合金、Cu−Zn合金、コバルト合金、タンタルであり、高分子材料は、ポリアミド、ポリイミド、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレン、芳香族ポリエーテルケトン(例えば、PEEK)、フッ素樹脂である。
別体として形成される柔軟部113や屈曲部123に適用される柔軟なプラスチックは、例えば、オレフィン系エラストマー、ポリアミドエラストマー、スチレン系エラストマー、ポリウレタン、ウレタン系エラストマー、フッ素樹脂系エラストマーなどの合成樹脂エラストマー、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴムなどの合成ゴム、ラテックスゴムなどの天然ゴムである。
手元操作部140の構成材料としては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
次に、本発明の実施の形態に係る穿刺針の使用方法を説明する。
図5および図6は、穿刺開始時における先端部および手元操作部を説明するための断面図、図7および図8は、穿刺途中におけるスタイレットの屈曲部の後退および手元操作部のレバー部の後退を説明するための断面図、図9は、先端部の屈曲を説明するための断面図、図10および図11は、穿刺完了時における先端部および手元操作部を説明するための断面図、図12および図13は、穿刺完了後におけるスタイレットの屈曲部の後退および手元操作部のレバー部の後退を説明するための断面図、図14および図15は、針部の分離時における先端部および手元操作部を説明するための断面図、図16は、針部の留置を説明するための断面図である。
経膣的アプローチによる腹腔鏡に適用される場合、まず、準備として、外陰部および膣内の消毒、超音波プローブの挿入、クスコによる膣円蓋部の拡張等を実施する。
その後、穿刺針100の先端部を膣内に挿入する。この際、挿通部材130の先端部134は、付勢手段150の付勢力に基づき、針部110の先端部114から突出しており、針先112をガードしており(図3参照)、穿刺箇所への導入経路に位置する臓器および穿刺箇所の内側に位置する臓器の不用意な損傷を避けられる。また、挿通部材130の先端部134の突出量は、手元操作部140のストッパ116Bによって制限されているため、過度に突出することが避けられる。
一方、針部110の先端部114における柔軟部113は、針部110の内部に位置するスタイレット120の屈曲部123と重なっておらず、スタイレット120の基端部位(第2の補強部)124Bによって支持されている。したがって、針部110の先端部114は直線状に維持される。
そして、挿通部材130の先端部134は、壁部190と当接すると、当該当接による負荷に基づき、付勢手段150の付勢力に逆らって、針部ルーメン118に後退する。これにより、針部110の先端部114が露出し、針先112によって壁部190が穿刺される(図5)。一方、挿通部材130の基端部136の拡張部137は、付勢手段150の付勢力に逆らって、付勢手段150を圧縮する(図6)。
この際、針先112の前方に臓器192が存在するため(図7)、スタイレット120のレバー部126を、手元操作部140のキャップ部146に向って移動させる(図8)。これにより、スタイレット120の屈曲部123は、後退(位置を変更)し、針部110の先端部114における柔軟部113と重なり合い、柔軟部113に対する支持が消失することになる。
この状態で、針先112による穿刺を進行させると、柔軟部113は、穿刺の負荷によって弾性変形し、屈曲する(図9)。これにより、針先112の方向が変化し、穿刺角度が調整されるため、針先112の前方に臓器192が存在しないようになる。これにより、針先112が臓器192と当接する虞が排除される。
針先112が壁部190を貫通すると、壁部190との当接による負荷が消失するため、基端側に縮められていた付勢手段150の力が解放され、ストッパ116Bが作用する位置まで、挿通部材130の基端部136の拡張部137が前進する(図10および図11)。これにより、挿通部材130の先端部134は、針部110の先端部114から突出し、針先112をガードする(図10)。したがって、壁部190の穿刺箇所の内側に位置する臓器192の不用意な損傷を、避けることが可能である。
その後、スタイレット120のレバー部126を、リミッタ116Aに当接するまで、手元操作部140のキャップ部146に向って後退させる(図13)。これにより、針部110の柔軟部113とスタイレット120の屈曲部123との重なり合いが解消されることとなり、弾性変形前の直線形状に復元される(図12)。
そして、スタイレット120のレバー部126を、リミッタ116Aを越えて手元操作部140のキャップ部146に当接するまで移動させる(図14および図15)。
次に、手元操作部140におけるキャップ部146のツメ部147と、針部110の基端部116におけるストッパ116Bとの嵌合を解除し、手元操作部140を引っ張ることにより、手元操作部140を針部110から分離する。そして、挿通部材130およびスタイレット120を、順次引っ張って、引き抜くことにより、針部110から分離する。
これにより、針部110は、穿刺箇所に留置され(図16)、留置針を構成することになる。
穿刺箇所に留置された(留置針として機能する)針部110は、生理食塩水の注入、内視鏡の挿入、治療等のために利用される。
生理食塩水は、例えば、卵管や卵巣を浮かせるため、針部ルーメン118に挿入されるカニューレを経由して、子宮と直腸の間に注入される。内視鏡は、例えば、生理食塩水の注入完了後、カニューレを取外し、浮いた状態の卵管や卵巣の表面を検査(観察)するために挿入される。検査項目は、卵管の通過性、卵管の周りの癒着、子宮内膜症の有無などである。
治療対象は、例えば、外性子宮内膜症(異所性子宮内膜症)であり、チョコレート嚢胞の穿刺吸引に適用される。
そして使用後、後処理として、穿刺箇所からの出血が止血される。
次に、本発明の実施の形態に係る変形例1〜3を順次説明する。
図17は、本発明の実施の形態に係る変形例1を説明するための側面図である。
超音波に対して反射エコーを生成するマーカ160を、針部110の先端部114に配置することが好ましい。この場合、超音波エコー診断(検査)において、マーカ160の反射エコーを受信することで、針部110の先端部114の位置の確認(検出)が容易となる。マーカ160は、例えば、先端部114の外周に形成されるキズ(凹凸)によって構成することが可能である。
図18は、本発明の実施の形態に係る変形例2を説明するための側面図である。
針部110の柔軟部113は、単一である形態に限定されず、複数配置することも可能である。
図19は、本発明の実施の形態に係る変形例3を説明するための断面図である。
挿通部材130は、中実である形態に限定されず、中空状とし、針部110の軸方向Sに沿って貫通する挿通部材ルーメン138を設けることも可能である。この場合、挿通部材ルーメン138を経由して、カテーテル、内視鏡、鉗子等の治療用デバイスを、穿刺箇所に容易に導入することができる。
以上のように、本実施の形態においては、穿刺角度を容易に調整し得る穿刺針を提供することができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲で種々改変することができる。例えば、腹腔内に二酸化炭素を導入する気腹針として適用することも可能である。針部ルーメンに挿入される処置具は、カニューレ、内視鏡、穿刺吸引用針に限定されず、カテーテルや内視鏡を挿入自在に構成することも可能である。
また、針先による穿刺の前における初期状態において、スタイレットの屈曲部は、針部の柔軟部より先端側に位置する形態に限定されず、柔軟部より基端側に位置することを可能である。この場合、スタイレットを先端側に移動(前進)させることによって、柔軟部は弾性変形可能となる。さらに、例えば、柔軟部あるいは屈曲部の弾性(強度)を周方向に関して不均一にすることで、柔軟部の弾性変形に方向性を持たせることも可能である。
100 穿刺針、
110 針部、
112 針先、
113 柔軟部、
114 先端部、
114A 先端部位、
114B 基端部位、
116 基端部、
116A リミッタ、
116B ストッパ、
118 針部ルーメン、
119 開口部、
120 スタイレット、
123 屈曲部、
124 先端部、
124A 先端部位(第1の補強部)、
124B 基端部位(第2の補強部)、
126 レバー部、
128 スタイレットルーメン、
130 挿通部材、
134 先端部、
136 基端部、
137 拡張部、
138 挿通部材ルーメン、
140 手元操作部、
146 キャップ部、
147 ツメ部、
150 付勢手段、
160 マーカ、
190 壁部、
192 臓器、
10 屈曲部の長さ、
11 スタイレットの先端部位(第1の補強部)の長さ、
20 柔軟部の長さ、
21 針先と柔軟部との間の長さ、
S 軸方向。

Claims (16)

  1. 針先を備えた先端部および前記針先に連通する針部ルーメンを有する中空状の針部と、
    前記針部ルーメンに摺動自在に挿入されスタイレットと、を有し、
    前記針部は、前記針先から離間した位置に配置され、前記針先による穿刺の負荷によって弾性変形する柔軟部を有し、
    前記スタイレットは、前記柔軟部の弾性変形を阻止するための補強部を有し、
    前記補強部は、前記針部ルーメン内を摺動することにより、前記柔軟部の内周を支持自在に構成されている
    を有することを特徴とする穿刺針。
  2. 前記スタイレットは、屈曲自在の屈曲部を有し、
    前記補強部は、前記針部の針先側に位置する第1の補強部と前記針部の基端側に位置する第2の補強部とを有し、
    前記屈曲部は、前記第1の補強部と前記第2の補強部との間に位置し、
    前記柔軟部は、前記屈曲部と少なくとも一部が重なり合うことによって、前記弾性変形可能となる
    ことを特徴とする請求項1に記載の穿刺針。
  3. 前記針部の軸方向に関し、前記屈曲部の長さは、前記柔軟部の長さより短いことを特徴とする請求項2に記載の穿刺針。
  4. 前記針部の軸方向に関し、前記第1の補強部の長さは、前記柔軟部の長さより長いことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の穿刺針。
  5. 前記針部の軸方向に関し、前記第1の補強部の長さと前記屈曲部の長さとの和は、前記針先と前記柔軟部との間の長さより、短いことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項3に記載の穿刺針。
  6. 前記柔軟部は、前記針部の壁部を螺旋状にカットすることによって形成されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載のベレスニードル。
  7. 前記屈曲部は、前記針先による穿刺の負荷によって弾性変形するように構成されていることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の穿刺針。
  8. 前記屈曲部は、前記スタイレットの壁部を螺旋状にカットすることによって形成されていることを特徴とする請求項7に記載の穿刺針。
  9. 超音波に対して反射エコーを生成するマーカを有し、
    前記マーカは、前記針部の前記先端部に配置されることを特徴とする請求項2〜8のいずれか1項に記載の穿刺針。
  10. 前記スタイレットは、中空状であり、前記針部の軸方向に沿って貫通するスタイレットルーメンを有し、
    前記穿刺針は、
    前記スタイレットルーメンに摺動自在に挿入される挿通部材と、
    前記針先による穿刺の前および穿刺完了後において、前記挿通部材の先端部が前記針先から突出し、かつ、前記針先が穿刺する際において、当該穿刺による負荷によって前記挿通部材の先端部が前記スタイレットルーメンに後退するように、前記挿通部材を付勢する付勢手段と、
    をさらに有する
    ことを特徴とする請求項2〜9のいずれか1項に記載の穿刺針。
  11. 前記挿通部材は、中空状であり、前記針部の軸方向に沿って貫通する挿通部材ルーメンを有することを特徴とする請求項10に記載の穿刺針。
  12. 前記挿通部材の先端部は、柔軟性を有することを特徴とする請求項10に記載の穿刺針。
  13. 前記スタイレットおよび前記挿通部材は、前記針部から着脱自在に構成されていることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の穿刺針。
  14. 前記スタイレットの前記基端部が連結されるレバー部と、
    前記レバー部を目視自在であり、かつ、前記針部の軸方向に沿った前記レバー部の移動を許容する開口部と、
    を有することを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項に記載の穿刺針。
  15. 前記レバー部の移動量を制限するリミッタを有し、
    前記移動量は、前記針部の前記柔軟部と前記スタイレットの前記屈曲部との重なり合いが解消される長さに設定されている
    ことを特徴とする請求項14に記載の穿刺針。
  16. 前記付勢手段が配置される手元操作部を有し、
    前記手元操作部は、前記針部からの前記挿通部材の先端部の突出量を制限するストッパを有することを特徴とする請求項10〜15のいずれか1項に記載の穿刺針。
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