JP2012179533A - 排煙脱硫装置 - Google Patents

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Naoyuki Kamiyama
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卓也 岡本
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Abstract

【課題】スプレーノズルの取付時間の短縮を図ることができると共に、取付精度の向上を図ることができる脱硫装置を提供する。
【解決手段】ノズルホルダ42の上端部には段差部42cが形成され、ガスケット(又はパッキン)104等のシール部材を介してノズルに設けたフランジ103を挟むようにし、取付キャップ102を用いた螺合手段101による固定とすることで、均一な固定が可能となる。この結果、作業員の熟練度に左右されずに、ノズルの設置が確実となる。よって、ノズルより噴射する液柱が傾くことが防止され、安定した脱硫処理を行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、上下方向に流動する排煙に対して吸収スラリを上方に向かって液柱状に噴射して接触させることで、排煙中の硫黄酸化物を吸収する排煙脱硫装置に関するものである。
従来、火力発電設備等における排煙処理のために設けられる排煙脱硫装置としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載された排煙脱硫装置は、上部から未処理の排煙を導入する開口部を有する並流塔と、上部から処理済みの排煙を排出する開口部を有する向流塔とを並設し、所定間隔でノズルを有するスプレーパイプを各吸収塔内に水平方向に複数平行をなすように設け、各スプレーパイプに吸収スラリを供給する循環ポンプを連結したものである。
従って、排煙は、並流塔の開口部から導入されて下方に向かって流れ、この並流塔から向流塔に移動した後、この排煙排出側吸収塔を上方に向かって流れることとなり、このとき、各吸収塔で下方または上方に流れる排煙に対して、各ノズルから吸収スラリを上方に向かって液柱状に噴射すると、排煙と吸収スラリとが接触することで排煙中の硫黄酸化物を吸収することができ、向流塔の開口部から処理済みの排煙が排出される。
特許第3207433号公報
ところで、液柱塔式吸収塔においては、スプレーノズル(以下「ノズル」という)は約600〜1000個設置されており、その設置作業に時間を要するという問題がある。また脱硫環境下において使用する金属は高級材料を使用するので、かなりの費用が嵩むという問題がある。
図4、5は、従来のノズルの固定状態の一例を示す概略図である。図4、5に示すように、スプレーパイプ17,18の上面部には円形をなす貫通孔41が形成され、この貫通孔41に円筒形状をなすノズルホルダ42が溶接により固定されている。このノズルホルダ42には、上部外周にリング形状をなす取付フランジ43が一体に形成されており、この取付フランジ43に複数の取付孔44が形成されている。一方、ノズル19,20は、内部に上下方向に貫通する噴射孔45が形成され、この噴射孔45は内周面の下端部が湾曲することで、拡大する形状となっている。そして、ノズル19,20の外周部にリング形状をなす取付フランジ46が一体に形成されており、この取付フランジ46に複数の取付孔47が形成されている。
従って、ノズル19,20の下部がノズルホルダ42の内周面に嵌合し、各取付フランジ43,46同士が密着した状態で、複数の締結ボルト48が各取付孔44,47に挿通してナット49に螺合することで、ノズル19,20がノズルホルダ42を介してスプレーパイプ17,18に固定されることとなる。
このようなボルト・ナットを用いた締結手段では、所定のトルクで締めこんで取付を行っているが、以下のような問題がある。
1) 締結作業における作業員の熟練度の差により、ノズルの設置が良好でない場合、ノズルより噴射する液柱が傾き、脱硫性能に影響する。
特に、液柱高さが高い場合に、液頭が傾くと、ガス抵抗に分布が生じて脱硫性能に影響がでることとなる。
例えば液高さ13mで0.5°据付角度がずれた場合、液頭は0.1m横方向にずれることとなる。また、液頭の間隔は0.5メートルであるので、20%もずれる事になる。
2) ボルトナットでの締め込み不良があった場合、パッキン(ガスケット)がはみ出し、フランジ部より漏洩するという問題がある。
締め込みの管理は、トルクレンチにて所定のトルクで締め込みを行なっているが、作業者により締め込むボルトの順序、締め込み方法及び増し締めの有無により、設計圧力を保持する面圧が確保できていない可能性がある。
3) さらに、ボルトナットにごみ噛み等が発生した場合、所定のトルクで締め込んでも、設計圧力を保持する面圧が確保できていないおそれがある。
本発明は、前記問題に鑑み、スプレーノズルの取付時間の短縮を図ることができると共に、取付精度の向上を図ることができる脱硫装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、箱型形状をなして上下方向に沿って排煙が流動する吸収塔と、該吸収塔内に水平方向に沿って並設されて一端部が閉塞された複数のスプレーパイプと、該スプレーパイプの他端部に連結されて内部に吸収スラリを供給する吸収スラリ供給手段と、前記各スプレーパイプに所定間隔をもって設けられて吸収スラリを上方に向かって液柱状に噴射する複数のノズルとを有し、吸収スラリと排煙とを接触させることで排煙中の硫黄酸化物を吸収する排煙脱硫装置において、前記ノズルがスプレーパイプに設けられたノズルホルダにフランジを介して取付キャップによる螺合手段により締結されていることを特徴とする排煙脱硫装置にある。
第2の発明は、第1の発明において、ノズルホルダの上端部には段差部が形成され、シール部材を介してノズルに設けたフランジを挟むことを特徴とする排煙脱硫装置にある。
第3の発明は、第1又は2の発明において、取付キャップを樹脂製とし、その表面に耐食・耐摩耗性被覆を有することを特徴とする排煙脱硫装置にある。
本発明によれば、スプレーノズルの取付時間の短縮を図ることができると共に、取付精度の向上を図ることができる。これにより液柱の垂直度向上が図られ、適切な脱硫を行うことができる。
図1は、本実施例に係るノズルの取付構造を示す概略図である。 図2は、排煙脱硫装置の概略構成図である。 図3は、排煙脱硫装置における気液接触装置の概略構成図である。 図4は、従来のノズルの固定状態の一例を示す概略図である。 図5は、従来のノズルの固定状態の一例を示す概略図である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図2は、排煙脱硫装置の概略構成図である。図3は、排煙脱硫装置における気液接触装置の概略構成図である。
これらの図面に示すように、排煙脱硫装置10において、吸収スラリを排煙と気液接触させると共に、酸化のために空気とも接触させるための気液接触装置11を有している。この気液接触装置11は、並流式吸収塔(並流塔)12と、向流式吸収塔(向流塔)13と、貯留タンク14とから構成されている。
即ち、貯留タンク14は、吸収剤スラリ(カルシウム含有スラリ、この場合、石灰石スラリ)を含む吸収スラリを貯留するものである。並流塔12は、この貯留タンク14の一側部から上方に延設されて箱型形状をなすように形成され、上部に未処理の排煙Aを導入するための導入開口部15が形成されることで、内部に導入した排煙が下方に向って流れるようになっている。向流塔13は、貯留タンク14の他側部から上方に延設されて箱型形状をなすように形成され、上部に処理済みの排煙(浄化ガス)Bを排出するための排出開口部16が形成されることで、貯留タンク14の上方を経由した排煙Aが上方に向って流れるようになっている。
各吸収塔12、13には、一端部が閉塞されたスプレーパイプ17、18が水平方向に沿って平行に複数設けられており、各スプレーパイプ17、18には、吸収スラリを上方に向って液柱状に噴射する複数のノズル19、20が取付けられている。また、各吸収塔12、13の両側には、貯留タンク14内の吸収スラリをスプレーパイプ17、18に供給する循環ポンプ(吸収スラリ供給手段)21、22が設けられ、この各循環ポンプ21、22は供給パイプ23、24を介してU字形状をなす循環ヘッダ25、26に連結されている。そして、各循環ヘッダ25、26は連結パイプ27、28を介して各スプレーパイプ17、18に連結されている。なお、各スプレーパイプ17、18は、先端部が閉塞されると共に、この先端部の内部に図示しない傾斜板が固定されることで、この閉塞された一端側に向って流路断面積が低下するような先細りの形状となっており、内部に流れる吸収スラリの平均流速が長手方向に略一定となるように設定されている。
また、貯留タンク14内には空気供給装置29が設けられている。この空気供給装置29は、スプレーパイプ17、18から吹上げられて排煙中の亜硫酸ガスを吸収しつつ流下する吸収スラリを、貯留タンク14内にて吹込んだ空気により酸化し、副生品として石膏を得る構成となっている。本実施例にて、この空気供給装置29は、アーム回転式のものであって、貯留タンク14内に中空回転軸30により支持されてモータ31により水平回転するアーム32と、中空回転軸30から伸びて開口端がアーム32の下側に延長された空気供給管33と、中空回転軸30の基端側を空気源に供給するためのロータリージョイント34とから構成されている。従って、ロータリージョイント34から空気を圧入しながら中空回転軸30を回転することで、空気供給管33よりアーム32の回転方向背面側に生じる気相域に空気を供給し、アーム32の回転により生じる渦力によりこの気相域終縁部の千切れ現象を起こして略均一な微細気泡を多数発生させ、貯留タンク14内で亜硫酸ガスを吸収した吸収スラリ溶液と空気とを効率良く接触させることができる。
なお、貯留タンク14の内部のスラリ(石膏と吸収剤である少量の石灰石が懸濁又は溶存したもの)は、スラリ抜出ポンプ35により排出されて固液分離機36に供給され、この固液分離機36でろ過されて水分の少ない石膏(通常、水分含有率10%程度)として取り出される。一方、固液分離機36からのろ液はろ液タンク37に送られ、そして、ろ液抜き出しポンプ38より抜き出されたろ液の一部が図示しない排水処理装置へ抜き出され、残りのろ液が吸収剤スラリ調整タンク39に送られる。その後、吸収剤スラリ調整タンク39で補給水と共に石灰石が加えられ、吸収剤スラリとして吸収剤スラリ供給ポンプ40により再び貯留タンク14内に供給される構成となっている。
このように構成された本実施例の排煙脱硫装置におけるスプレーパイプ17、18に取り付けられる各ノズル19、20の締結を螺合手段101により行うようにしている。
図1は、本実施例に係るノズルの取付構造を示す概略図である。
図1に示すように、スプレーパイプ17、18の上面部には円形をなす貫通孔41が形成され、この貫通孔41に円筒形状をなすノズルホルダ42が溶接により固定されている。
ノズルホルダ42の開口部42b内に噴射孔45を有するノズル19、20の基部を挿入自在としている。
また、ノズルホルダ42の上端部には段差部42cが形成され、ガスケット(又はパッキン)104等のシール部材を介してノズルに設けたフランジ103を挟むようにしている。なお、段差部42cは必要に応じて設け、省略するようにしてもよい。
そして、取付キャップ102を用いた螺合手段101による固定とすることで、均一な固定が可能となる。この結果、作業員の熟練度に左右されずに、ノズルの設置が確実となる。よって、ノズルより噴射する液柱が傾くことが防止され、安定した脱硫処理を行うことができる。
螺合手段101は、開口102aを有する取付キャップ102に内周面に形成された雌螺子山102bと、ノズルホルダ42の外周面に形成された雄螺子山42aとが螺着することで、ノズル19、20を取付・固定するようにしている。
取付キャップ102は、金属製のほかに軽量の樹脂製としてもよい。
樹脂としては、例えばポリプロピレンを例示することができる。
ノズルを取り付けるには、以下のようにする。
1)ノズル19、20をスプレーパイプ17、18に設けたノズルホルダ42内に設置し、ノズルを固定するための固定治具であるキャップ式の開口102aを有する取付キャップ102を螺合する。
2)取付方法は、ノズル17、18を設置するノズルホルダ42の段差部42c内にガスケット(又はパッキン)104を設置し、その上にフランジ103を設置する。フランジの上下にはガスケット(又はパッキン)を挟むようにして、取付キャップ102を取り付ける。
3)取付キャップ102はねじ込み式となっており、取付ネジ部の所定の位置まで締め込むことにより、規定の押し付け面圧を保持することを可能としている。
これにより、ノズル19、20の取付を、精度よく且つ所定の面圧力を保持しつつ固定することができる。
これにより、ノズル19、20の取付作業の短縮及び液柱の傾き調整作業の省略ができることより、工事期間の短縮可能となる。
ノズルの取付作業及び液柱の傾き調整作業に関して、現状よりも約3割短縮することができる。
更に、ガスケット(又はパッキン)104の経年劣化による応力緩和によるガスケット(又はパッキン)104のはみ出しによる漏洩発生についても、本構造にすることにより抑制される。
キャップ構造であるので、ガスケット(又はパッキン)104がその内側に位置することとなり、その結果はみ出しが抑制される。
また、プラント停止時に行うスプレーパイプの点検又は交換作業において、本構造とすることで、所定の位置まで締め込みのみとなり固定作業が簡易となり、ノズル取付に力量が必要なくなり、作業効率が向上する。
また、パイプの交換時間短縮を図ると共に、液柱高さの調整時間の省略が可能となる。
固定治具及び取付ネジ部を耐食・耐摩耗性のよい金属製にすることにより、損傷の抑制を図ることができる。
また、固定治具である取付キャップ102を強度上問題なく軽量のポリプロピレン(PP)製の樹脂製とし、その表面に耐食・耐摩耗性のよい耐摩耗性ライニング(例えばアルミナ含有フレークライニング)を施すことにより、現行よりも軽量化となり取付時間の大幅短縮(例えば取付費用の削減)を図ることができる。
また、固定治具である取付キャップ102を耐食・耐摩耗性のよいSiC(シリコンカーバイド)製とすることにより、現行より軽量化となり取付時間の大幅短縮(取付費用の削減)を図ることができる。
耐食・耐摩耗性のよいSiC(シリコンカーバイド)製とすることで、耐磨耗性については、金属、樹脂製品よりも表面硬度が高いことより長寿命化が期待できる。
以上述べたように、本発明によればスプレーノズルの取付時間が短縮されると共に、取付精度の向上を図り、液柱の垂直度の向上が図られる。
また、取付時に規定取付面圧を確保することが可能であるので、作業員に力量差がでないものとなり、作業効率の向上を図ることができる。
また、取り付けキャップ構造となっているので、ガスケット(又はパッキン)104からの漏洩の抑制が可能となる。
19、20 ノズル
101 螺合手段
102 取付キャップ
103 フランジ
104 ガスケット(又はパッキン)

Claims (3)

  1. 箱型形状をなして上下方向に沿って排煙が流動する吸収塔と、
    該吸収塔内に水平方向に沿って並設されて一端部が閉塞された複数のスプレーパイプと、
    該スプレーパイプの他端部に連結されて内部に吸収スラリを供給する吸収スラリ供給手段と、
    前記各スプレーパイプに所定間隔をもって設けられて吸収スラリを上方に向かって液柱状に噴射する複数のノズルとを有し、
    吸収スラリと排煙とを接触させることで排煙中の硫黄酸化物を吸収する排煙脱硫装置において、
    前記ノズルがスプレーパイプに設けられたノズルホルダにフランジを介して取付キャップによる螺合手段により締結されていることを特徴とする排煙脱硫装置。
  2. 請求項1において、
    ノズルホルダの上端部には段差部が形成され、シール部材を介してノズルに設けたフランジを挟むことを特徴とする排煙脱硫装置。
  3. 請求項1又は2において、
    取付キャップを樹脂製とし、その表面に耐食・耐摩耗性被覆を有することを特徴とする排煙脱硫装置。
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