JP2012182964A - コルゲートチューブ及びドア用配線装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コルゲートチューブの突き合せ部分からの水、埃、ゴミ、砂等の進入を抑制すること。
【解決手段】コルゲートチューブ20は、環状凸部22と環状凹部24とが軸方向に沿って交互に連続的に形成された構成である。このコルゲートチューブ20には、その軸方向に沿ってスリット26が形成されている。また、スリット26を挟む一対の縁部のそれぞれに、その延在方向に沿って外向きに突出するフランジ部60、70が形成されている。
【選択図】図5
【解決手段】コルゲートチューブ20は、環状凸部22と環状凹部24とが軸方向に沿って交互に連続的に形成された構成である。このコルゲートチューブ20には、その軸方向に沿ってスリット26が形成されている。また、スリット26を挟む一対の縁部のそれぞれに、その延在方向に沿って外向きに突出するフランジ部60、70が形成されている。
【選択図】図5
Description
この発明は、配線を保護する技術に関する。
従来、配線保護用のコルゲートチューブとして、特許文献1に開示のものがある。特許文献1では、コルゲート管は、ヒンジ部を介して連結された一対の半管体を有し、一対の半管体の縁部に一定の間隔をおいて相互に係合可能な係合手段が設けられている。係合手段は、一方の半管体に設けられ、溝部が形成された舌部と、他方の半管体に設けられ、突起が形成された舌部とを有している。そして、突起を溝部に係合させるようにして、舌部を重ね合せることで、一対の半管体が筒状に合体される。
しかしながら、特許文献1に開示のコルゲート管では、半管体の縁部の突き合せ部分を通って、水、埃、ゴミ、砂等が内部に進入する恐れがある。
そこで、本発明は、コルゲートチューブの突き合せ部分からの水、埃、ゴミ、砂等の進入を抑制することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様は、環状凸部と環状凹部とが軸方向に沿って交互に連続的に形成されたコルゲートチューブであって、前記軸方向に沿ってスリットが形成されると共に、前記スリットを挟む一対の縁部のそれぞれに、その延在方向に沿って外向きに突出するフランジ部が形成されている。
第2の態様は、第1の態様に係るコルゲートチューブであって、前記一対のフランジ部のうちの一方の外側部分が、前記一対のフランジ部のうちの他方の外側部分に被さっている。
第3の態様は、第1の態様に係るコルゲートチューブであって、前記一対のフランジ部のうちの外側部分が、前記一対のフランジ部の内側部分に対して曲った状態で延出している。
第4の態様は、第1〜第3のいずれか1つの態様に係るコルゲートチューブであって、前記一対のフランジ部の突き合せ形状が、その内側から外側に至る途中で斜めに曲っている。
第5の態様は、第1の態様に係るコルゲートチューブであって、前記一対のフランジ部のうちの一方に、その延在方向に沿って延びる突条部が形成され、前記一対のフランジ部のうちの他方に、その延在方向に沿って延びかつ前記突条部を嵌め込み可能な凹条部が形成されている。
第6の態様は、車体とドアとの間に配設されるドア用配線装置であって、前記車体と前記ドアとの間に配索されるワイヤーハーネスと、前記ワイヤーハーネスのうち前記車体と前記ドアとの間に架け渡される部分を囲うように配設された、第1〜第5のいずれか1つの態様に係るコルゲートチューブと、前記コルゲートチューブのうち前記ドア側の端部を含む一部分の、前記ドア内における変位経路を案内する案内部と、前記ドア内において前記案内部に連なって設けられ、前記コルゲートチューブのうち前記ドア側の端部から延出する前記ワイヤーハーネスを余長吸収可能な状態で収容する収容部とを有するプロテクタとを備える。
第1の態様に係るコルゲートチューブによると、スリットを挟む一対の縁部のそれぞれに、その延在方向に沿って外向きに突出するフランジ部が形成されているため、水、埃、ゴミ、砂等がコルゲートチューブ内に進入し難くなる。
第2の態様によると、前記一対のフランジ部のうちの一方の外側部分が、前記一対のフランジ部のうちの他方の外側部分に被さっているため、水、埃、ゴミ、砂等がコルゲートチューブ内により進入し難くなる。
第3の態様によると、前記一対のフランジ部のうちの外側部分が、前記一対のフランジ部の内側部分に対して曲った状態で延出しているため、水、埃、ゴミ、砂等がコルゲートチューブ内により進入し難くなる。
第4の態様によると、前記一対のフランジ部の突き合せ形状が、その内側から外側に至る途中で斜めに曲っているため、コルゲートチューブ内に進入した水が外部に排出されやすい。
第5の態様によると、突条部を凹条部に嵌め込んで、一対のフランジ部を突合わせることができるため、水、埃、ゴミ、砂等の進入をより確実に抑制することができる。また、一対のフランジ部同士のずれも抑制できる。
第6の態様によると、コルゲートチューブ内のワイヤーハーネスへの水、埃、ゴミ、砂等の進入を抑制したドア用配線装置を得ることができる。
以下、実施形態に係るコルゲートチューブ及びドア用配線装置について説明する。
図1はドア用配線装置10が車体2及びドア6に組付けられた状態を示す説明図であり、図2はドア用配線装置10の車体2への取付部分を示す概略分解斜視図であり、図3及び図4はドア6の開閉に伴うドア用配線装置10の動作を示す説明図である。なお、図3はドア6が開いた状態を示し、図4はドア6が閉じた状態を示している。
<ドア用配線装置の適用対象例>
まず、ドア用配線装置10の適用対象例について説明する。
まず、ドア用配線装置10の適用対象例について説明する。
このドア用配線装置10は、車体2とドア6との間に配設され、それらの間にワイヤーハーネスWHを配索するための装置として構成されている。
ここで、ワイヤーハーネスWHは、複数の電線を束ねることによって構成されており、車体2及びドア6に組付けられた状態で、車体側の電源、電子制御ユニット、スイッチ等の電気機器とドア6に搭載されるスイッチ、パワーウインドウモータ、ドアロックモータ、ミラーモータ及びスピーカー等の電気機器とを電気的に接続する。ワイヤーハーネスWHのうち車体2からドア6に架け渡される部分は、複数の電線が1本に束ねられている。また、ワイヤーハーネスWHの端部は、接続先となる電気機器の配置に合わせて適宜分岐されていてもよい。
ドア6は、車体2に形成されている乗降口を開閉可能なように、車体2に対してドアヒンジ5(一般的に一対のドアヒンジ5を有するが、図1では一方のみ表示)により連結されている。なお、車体2とは、金属部材で形成されたフレーム部分を言うものとする。ここでは、ドア6は、フロントサイドドアであり、説明の便宜上、鉛直方向に沿った軸(ドアヒンジ5の回転軸)周りに姿勢変更するように車体2に対して連結されているものとする。
なお、上記車体2及びドア6には、ドア6を所定の開度(全開姿勢、半開姿勢等)で維持するための開度規制部3(ドアチェックリンクとも言う)が設けられている。より具体的には、開度規制部3は、アーム部3aとケース部3bとを備えている。アーム部3aは、一端部(以下、車体側連結部)が車体2に対して相対回転可能に連結され、長手方向複数位置に他の部分より肉薄(車体の上下方向に薄肉)な部分が形成された棒状に形成されている。なお、図1では、アーム部3aの厚薄は省略して示している。ケース部3bは、アーム部3aを挿通可能な貫通孔を有する筐状に形成され、その内部にアーム部3aを挟むように押圧付勢される図示省略の挟持部を有している。すなわち、ケース部3bは、挿通されるアーム部3aに対して、挟持部が薄肉部を挟む位置に留まり易くなっている。このケース部3bは、ドア6に対して固定され、開度規制部3のドア側連結部を担っている。
そして、ドア6の開閉動作に連動して、アーム部3aがケース部3bに対して相対挿通移動される。ケース部3bの挟持部がアーム部3aの薄肉部を挟む位置にある状態では、厚肉部を乗り越えられるような外力が加えられない限り、ドア6の姿勢が維持される。一般的に、アーム部3aの薄肉部の位置は、ドア6の半開姿勢及び全開姿勢で姿勢維持可能なように設定されている。なお、アーム部3aは、ドア6の閉動作に伴ってドア6内に進入し、開動作に伴ってドア6内から退出する。
この開度規制部3は、一般的に、上下方向において一対のドアヒンジ5の間の位置、すなわち、ドア6の中間部分(ウインドウ部分を除く)に設けられる。
また、ドア6には、その周縁部に沿って防水用のウェザーストリップ6wが設けられている(図3、図4参照)。このウェザーストリップ6wは、ドア6を閉めた状態で、車体2の乗降口の開口縁部に密着して、車室内外において水密状態を保持可能なゴム等で形成された弾性部材である。そして、本配線装置10は、ウェザーストリップ6wより車室内側にワイヤーハーネスWHを配索できる構成となっている。
ドア6は、ドアインナーパネル7及びその外側に設けられる外装部材としてのドアアウターパネルと、ドアインナーパネル7の内側に取り付けられる内装部材としてのトリム8とを有している(図3、図4参照)。一般的には、ドアインナーパネル7及びドアアウターパネルは、金属材料で形成され、トリム8は、合成樹脂材料等で形成される。また、ドア6は、その前端部から内部にワイヤーハーネスWHを挿通可能に構成されている。ここでは、ドアインナーパネル7の凹部7hの前方側開口部を通じてドアインナーパネル7とトリム8との間にワイヤーハーネスWHを配索可能になっている(図1参照)。この凹部7hは、後述するプロテクタPを収容する凹状部分であり、ドアインナーパネル7の車室内側で開口すると共に、前記前方側開口部を有している。
また、車体2には、車体2内にワイヤーハーネスWHを挿通するための孔部2hが形成されている。この孔部2hは、乗降口の開口縁部のうち、凹部7hの前方側開口部に対してドア6の閉姿勢で車体2の前後方向に対向する部分に形成されている。なお、凹部7hの前方側開口部及び孔部2hは、ドア6を閉めた状態では、車体2の内装部材及びドア6のトリム8等により隠れるようになっている。
また、ここでは、ワイヤーハーネスWHが車体2とドア6との間でウェザーストリップ6wより車室内側に配索されるため、凹部7hの前方側開口部及び孔部2hは、当該ウェザーストリップ6wより車室内側に形成されている(図3、図4参照)。
<ドア用配線装置の全体構成>
ドア用配線装置10の全体構成について説明する。ドア用配線装置10は、上記ワイヤーハーネスWHと、コルゲートチューブ20と、プロテクタPとを備えている。
ドア用配線装置10の全体構成について説明する。ドア用配線装置10は、上記ワイヤーハーネスWHと、コルゲートチューブ20と、プロテクタPとを備えている。
コルゲートチューブ20は、ワイヤーハーネスWHのうち車体2からドア6に架け渡される部分を囲うように配設されている。このコルゲートチューブ20は、ワイヤーハーネスWHを、外部から保護すると共に、車体2とドア6との間での垂れ下がり等を抑制する機能を果す。
すなわち、コルゲートチューブ20は、合成樹脂又は合成ゴム等のエラストマーを、押出成型すると共にブロー成型或いはバキューム成型することにより、筒状に形成されている。そして、コルゲートチューブ20内に、ワイヤーハーネスWHが挿通されることで、当該ワイヤーハーネスWHを保護する。
また、コルゲートチューブ20は、環状凸部22と環状凹部24とが軸方向に沿って交互に連続的に形成された構成されている。そして、コルゲートチューブ20に対して外力が加えられると、主として環状凸部22と環状凹部24との境界部分が容易に弾性変形することで、コルゲートチューブ20が全体として容易に曲るようになっている。
また、コルゲートチューブ20は、扁平な筒状に形成されている。コルゲートチューブ20を扁平な筒状に形成するためには、コルゲートチューブ20の断面視形状を、楕円形或は角を丸められた長方形等に形成するとよい。ここでは、コルゲートチューブ20の断面視形状を、一対の半円弧状形状の両端部を直線部分で連結した形状に形成している。このようにコルゲートチューブ20を扁平な筒状に形成すると、コルゲートチューブ20は、その短径方向では比較的容易に曲げ変形できる一方、その長径方向では比較的曲げ変形し難くなる。そこで、コルゲートチューブ20の短径方向を水平面に沿わせると共に、コルゲートチューブ20の長径方向を、鉛直方向に沿った軸(ドアヒンジ5の回転軸)に沿わせるようにして、コルゲートチューブ20を車体2とドア6との間に配設する。これにより、コルゲートチューブ20は、水平面内において、ドア6の開閉動作に追随して車体2とドア6との間で曲がることができ、また、車体2とドア6との間で垂れ下がりを抑制してワイヤーハーネスWHを支持できる。
また、コルゲートチューブ20には、その軸方向に沿って1本のスリット26が形成されている(図2参照)。そして、コルゲートチューブ20を当該スリット26で開くことにより、コルゲートチューブ20内にワイヤーハーネスWHを容易に配設することができるようになっている。なお、ワイヤーハーネスWH自体も扁平な形状に束ねられ、コルゲートチューブ20がワイヤーハーネスWHの外部形状に対応する扁平な形状に形成されていてもよい。
また、コルゲートチューブ20のうちスリット26を挟む一対の縁部のそれぞれにフランジ部60、70が形成されている。このフランジ部60、70については、後でさらに説明する。
また、コルゲートチューブ20の一端部は、ワイヤーハーネスWHのうち車体2内に配索される部分に対してテープT巻き等されて固定されている。また、コルゲートチューブ20の一端部には、車体2に取り付けられる取付部材30が固定されている。また、コルゲートチューブ20の他端部は、ワイヤーハーネスWHのうちドア6内(ここでは後述する案内部50内)に配索される部分にテープT巻き等されて固定され、当該ワイヤーハーネスWHと共にドア6内に進退移動可能とされている。
取付部材30(エッジプロテクタとも言う)は、コルゲートチューブ20の一方の端部寄りの一部分を車体2に対して固定可能に構成されている(図2参照)。この取付部材30は、コルゲートチューブ20のうち一方の端部寄りの一部分に固定され、車体2のうち一対のドアヒンジ5間の部位に取り付けられている(図1、図3、図4参照)。より具体的には、取付部材30は、車体2に形成されている孔部2hに対して押し付けることにより取り付け可能に構成されている。この取付部材30は、挿入部34と、押え部36と、凹凸嵌合部38とを有している。
挿入部34は、車体2の孔部2h内に挿入可能、且つ、内側にコルゲートチューブ20を配設可能な筒状に形成されている。ここでは、挿入部34は、孔部2hに対して車体2の前方(以下、挿入方向S)に向けて挿入される。挿入部34の先端側部分には、挿入部34を孔部2h内に挿入した状態で孔部2hの周縁部に対して係止可能な係止部35が設けられている。この係止部35は、挿入部34の周方向複数位置(ここでは等間隔に4箇所)から外周側に突出するように形成され、それぞれ、孔部2hの周縁部に対して挿入方向S前方側から接触可能な係止面を有している。より具体的には、係止部35は、挿入部34の先端側から基端側に向けて徐々に突出寸法が大きくなるように形成されている。そして、各係止部35は、挿入部34が孔部2hに挿入される際に、挿入部34又は係止部35自身が挿入部34の内周側に弾性変形し、孔部2hを乗り越えた位置で外周側に弾性復帰して孔部2hの周縁部に係止する。
押え部36は、挿入部34の基端部に連続して設けられ、その外周側に張り出す鍔状に形成されている。この押え部36は、孔部2hの周縁部に対して、挿入方向S後方側から面接触可能である。すなわち、押え部36の外周形状は、孔部2hより大きく形成されている。
そして、挿入部34が孔部2hに挿入されると、係止部35が孔部2hの周縁部に対して挿入方向S前方側から係止すると共に、押え部36が孔部2hの周縁部に対して挿入方向S後方側から面接触する。これにより、孔部2hの周縁部が係止部35と押え部36とで挟まれて、取付部材30は車体2に対して固定される。
凹凸嵌合部38は、挿入部34(及び押え部36)内に配設されるコルゲートチューブ20に対して、その延在方向に相対移動不能に位置決めする部分である。ここでは、凹凸嵌合部38は、コルゲートチューブ20の外周の凹凸形状に応じた凹凸形状に形成されている。より具体的には、凹凸嵌合部38は、挿入部34の内周部に、その周方向に沿った凸条が形成された構成とされている。各凸条は、コルゲートチューブ20の環状凸部22間の環状凹部24間に嵌め込み可能な幅寸法及び高さ寸法に形成されている。また、凸条は、挿入方向Sにおいて、コルゲートチューブ20の環状凹部24に対応する間隔で複数設けられている。
また、取付部材30は、環状部材が2分割された部材を合体させることにより構成される。ここでは、取付部材30は、対向片の長さが異なるJ字部材(U字状部材であってもよい)を合体させることにより構成される。また、一対の略J字部材の各突き合わせ部分に、互いに嵌合可能な凹凸部分が形成され、これらの凹凸部分が互いに嵌合することにより一対の略J字部材が合体される。すなわち、一対の略J字部材によりコルゲートチューブ20を挟み込むことにより、凹凸嵌合部38がコルゲートチューブ20の外周部に対して嵌合し、取付部材30は、コルゲートチューブ20に対して延在方向に相対移動不能に取り付けられる。なお、取付部材30は、一対の略J字部材が、合体された状態において、分離不能に係合する形状を有していることが好ましいが、孔部2hに嵌合されることにより合体状態を維持されるものでもよい。また、取付部材30は、一対の略J字部材が、開閉可能なようにヒンジにより一端部で連結されていてもよい。
もっとも、取付部材30は、上記形状に限られるものではない。例えば、ワイヤーハーネスWHを位置決めする部分が、押え部36の基端部から挿入方向S後方に向けて突出する扁平な細長矩形状に形成されていてもよい。すなわち、挿入部34(及び押え部36)内に配設したコルゲートチューブ20を、当該位置決め部に対して、テープ巻き又はタイバンドで締め付ける等して固定することにより、取付部材30に対して挿入方向Sに位置決めすることができる。なお、タイバンドとは、環状体の周方向寸法を調節し保持可能な部材をいう。このような位置決め部を採用する場合、取付部材は、全体として射出成型により一体に形成されてもよい。
また、取付部材30は、車体2に取り付け可能で且つコルゲートチューブ20を固定可能であればよく、上記のような樹脂成形品に限られず、合成ゴム等のエラストマーで成形されたグロメットであってもよい。また、この取付部材30は、必ずしも必須ではなく、省略されてもよい。
プロテクタPは、ドア6内で、ワイヤーハーネスWHの経路規制を行いつつ、当該ワイヤーハーネスWHの余長を吸収するための部材であり、案内部50と収容部40とを有している(図1参照)。
案内部50は、ドア6のうち一対のドアヒンジ5の間の部位からドア6の内部に亘る領域に配置され、コルゲートチューブ20のうち他方の端部を含む一部分のドア6内における変位経路を案内する筒状又は溝状に形成されている。また、収容部40は、ドア6内において案内部50に連なって設けられている。ここでは、収容部40と案内部50とは、樹脂による一体形成部品として構成されているが、必ずしもその必要はなく、別々の部材として形成された後、合体される構成であってもよい。そして、コルゲートチューブ20の他方の端部から延び出たワイヤーハーネスWHを、該ワイヤーハーネスWHが迂回可能な余裕空間を有する状態、即ち、余長吸収可能な状態で収容する部分である。
案内部50の一端部にはコルゲートチューブ20の他端側部分を挿入可能な案内口52が設けられ、案内部50の他端部は収容部40の一端部と連続している。また、収容部40は、連通する案内部50内に挿入されるコルゲートチューブ20の他端部から延出されるワイヤーハーネスWHを余長吸収可能に収容可能な収容空間を有している。すなわち、収容空間は、ワイヤーハーネスWHを迂回させるための余裕空間を含む空間である。この収容部40は、案内部50を通じて収容空間内に進退可能に挿入されるワイヤーハーネスWHを、ドア6内に引き出し可能な引出口44を有している。つまり、プロテクタPは、案内口52を通じて案内部50内に挿入されるコルゲートチューブ20を収容部40に向けて案内し、そのコルゲートチューブ20の他端部から延出されるワイヤーハーネスWHを、収容部40の収容空間内で余長吸収可能に収容して引出口44を通じてその外方すなわちドア6内に延出させる部材である。そして、ワイヤーハーネスWHは、ドア6内において、プロテクタPにより周辺部材から保護される。図1では、案内口52と引出口44とが略直交する方向に開口し、全体として正面視略L字形状に形成されているプロテクタPを示している。ここで、プロテクタP(ドア用配線装置10)の正面とは、案内口52の開口方向(案内部50の案内方向)と引出口44の開口方向とに平行な面である。また、プロテクタPをドア6に取り付けた状態で説明すると、車室内外を結ぶ方向に直交する面が正面である。
案内部50及び収容部40の各構成について着目してより詳細に説明する。
案内部50は、コルゲートチューブ20をその延在方向に進退移動可能に配設可能な内部空間を有する筒状に形成されている(図1、図3,図4参照)。ここでは、案内部50は、コルゲートチューブ20の断面形状に対応した断面視略長方形の筒状である。換言すると、案内部50は、コルゲートチューブ20の断面形状に外接する長方形と同じ又は大きい(ここでは、僅かに大きい)長方形形状の断面の筒状に形成されている。そして、案内部50は、挿入されるコルゲートチューブ20の外周部に当接することにより、当該コルゲートチューブ20を案内方向に直交する方向(主として車室内外方向)において位置規制する。これにより、コルゲートチューブ20の他方の端部を含む部分は、案内口52と収容部40とを結ぶ経路に沿って移動可能に案内される。もっとも、案内部50は、コルゲートチューブ20を挿通案内可能であればよく、溝状、断面視略楕円形、円形或いは長方形以外の多角形等の筒状に形成されていてもよい。
ここで、案内部50とコルゲートチューブ20との関係について説明しておく。コルゲートチューブ20は、一端側部分が取付部材30を介して車体2に固定された状態で、ドア6の開状態において、少なくとも他端部を含む一部分が案内部50内に挿入される程度に長い延在寸法に設定されている。一方、案内部50は、ドア6が開閉動作される際に、ドア6内で進退されるコルゲートチューブ20の他端側部分を主として車室内外方向に位置規制できればよく、ここでは、ドア6の閉状態において、コルゲートチューブ20の他端部を収容部40内に突出させる程度の延在寸法に設定されている。もっとも、案内部50は、上記寸法より長く、ドア6の閉状態でコルゲートチューブ20の他端部まで収容可能に設定されていてもよい。
また、案内部50の一端部に形成されている案内口52は、外周側に拡開するように形成されていてもよい(図1、図3、図4参照)。ここでは、案内部50は、その延在方向に略直交する全方向に拡がる形状を採用している。この案内口52は、一端部に向けて徐々に拡がるように形成されている。
収容部40は、コルゲートチューブ20の他端部から延出されるワイヤーハーネスWHを、第1経路R1と、当該第1経路R1に対して中間部が離間するように膨らんだ第2経路R2との間で曲げて余長吸収可能に収容可能に形成されている(図1参照)。
この収容部40は、正面視において、収容空間を挟んで対向する第1壁部41と第2壁部42とを有している。収容空間内に収容されるワイヤーハーネスWHは、第1経路R1を通る際に第1壁部41に近接し、第2経路R2を通る際に第2壁部42に近接して配設される。すなわち、ワイヤーハーネスWHが第1経路R1を通る状態で、該ワイヤーハーネスWHの第2壁部42側に余裕空間が存在する。この第1壁部41及び第2壁部42は、各一端部が案内部50の他端部に連続し、各他端部が引出口44の対向する壁部を形成している。より具体的には、第1壁部41は、正面視略L字形状のプロテクタPの内周側で、案内部50の他端部と収容部40の引出口44とを結ぶように延在している。また、第2壁部42は、第1壁部41に対してワイヤーハーネスWHを曲げ変形可能な間隔をあけて、正面視略L字形状のプロテクタPの外周側で、案内部50の他端部と引出口44とを結ぶように延在している。
ドア6の開閉時におけるワイヤーハーネスWH及びコルゲートチューブ20の動作について説明する。
ドア6の開状態では、コルゲートチューブ20の他端部が案内部50のうち一端側の部分に退避して位置し、当該コルゲートチューブ20の他端部から延出されるワイヤーハーネスWHは、第1経路R1を通って収容空間内に収容されている(図1、図3参照)。
また、ドア6が開姿勢から閉動作されると、コルゲートチューブ20が案内部50内に前進移動し、その他端部から延出されるワイヤーハーネスWHは、収容空間内に押し込まれて第2壁部42に近接するように曲げられる。そして、ドア6が閉姿勢になると、ワイヤーハーネスWHは、第2経路R2を通って収容空間内に収容された状態となる(図1、図4参照)。すなわち、ドア6の開状態に比べ、ワイヤーハーネスWHのうち収容空間内に収容される部分は長くなって余長吸収される。
ドアの開動作時には、閉動作時とは逆に、ワイヤーハーネスWHは、収容空間内から案内部50側に引き出されて、その中の部分が第2経路R2から第1経路R1側に経路変更される(図1、図3参照)。
収容部40の説明に戻って、収容部40は、引出口44でワイヤーハーネスWHを固定可能なドア内位置決め部46を有している。ドア内位置決め部46は、引出口44の開口縁部が部分的に延出した形状に形成されている(図1参照)。そして、引出口44を通じて引き出されるワイヤーハーネスWHを、ドア内位置決め部46の内側に当接させた状態で、一緒にテープT巻き又はタイバンドで締付けして固定(ここではテープT巻きして固定)することにより、当該ワイヤーハーネスWHの一部分をドア6内において位置決め固定することができる。これにより、ドア6の開閉動作時に収容部40内に車体2側のワイヤーハーネスWHが進退しても、ドア6内に配索されるワイヤーハーネスWHに対して引張り又は弛みが発生することを抑制して、収容空間内で余長吸収させることができる。
ワイヤーハーネスWHを収容部40に対して固定する構成は、上記ドア内位置決め部46に限られず、引出口44から壁状に延出するドア内位置決め部にタイバンド挿通用の孔部が複数形成され、タイバンドを孔部に挿通してワイヤーハーネスWHを締付け固定するものであってもよい。
なお、ワイヤーハーネスWHに加わる負荷を軽減する観点では、収容部40の好ましい形状は以下の通りである。以下、正面視における第1壁部41及び第2壁部42の形状を説明する。すなわち、第1壁部41は、ドア6の開状態において、ワイヤーハーネスWHのうちコルゲートチューブ20の他端部とドア内位置決め部46との中間部分を、当該コルゲートチューブ20の他端部とドア内位置決め部46とを結ぶ方向に平行な経路で収容するように経路規制可能に形成されている。また、第2壁部42は、ワイヤーハーネスWHが、案内部50の案内方向に沿ったライン及びドア内位置決め部46を通って案内方向に直交するライン上を通る経路より大きく曲げられることを規制可能に形成されている。ここでは、第2壁部42は、案内方向に沿った壁部と引出口44の貫通方向に沿った壁部とを湾曲部が接続する形状に形成されている。当該湾曲部は、部分的に案内部50から離間する向きにワイヤーハーネスWHの直径分より小さい寸法だけ膨らむように形成されている。
もっとも、収容部40は、ワイヤーハーネスWHを余長吸収可能に収容するものであればよく、上記形状に限られるものではない。例えば、収容空間内に巻軸部を有し、当該巻軸部周りにワイヤーハーネスWHを巻いて収容可能な形状であってもよい。すなわち、収容部内でワイヤーハーネスWHの巻き径が変化することにより、余長吸収する構成である。なお、このようにワイヤーハーネスWHを巻いて余長吸収する構成でもよいが、本実施形態に係る上述した構成を採用すると、ワイヤーハーネスWHを交差させずに余長吸収できるため、収容部40の厚さ寸法を小さくすることができる。
このプロテクタPは、ドア6内すなわちドアインナーパネル7とトリム8との間において、ドアインナーパネル7に形成されている凹部7h内に収容配設される。より具体的には、プロテクタPは、下記の姿勢及び位置でドア6内に配置可能なように、ドアインナーパネル7に対して固定可能に形成されている。
プロテクタPは、案内部50が収容部40に対して前方側に位置すると共にドア6の前後方向に沿って延在し、引出口44がドア6の上方を向く姿勢でドア6内に配置されている。また、インナーパネル7の凹部7hは、プロテクタPを、上記姿勢且つ上記位置で、全体的又は部分的に収容可能な収容空間を有する凹形状に形成されている。そして、案内部50の案内口52は、凹部7hのうちドア6の前方の開口部を通じてドア6から外に露出される。
上述したように、凹部7hの前側の開口部と車体2に形成されている孔部2hとは、ドア6の閉状態において、車体2の前後方向に対向するように形成されている。そして、取付部材30及びプロテクタPは、ドア6の閉状態において、当該取付部材30と案内部50の案内口52とが車体2の前後方向に対向する位置で車体2に取り付け又はドア6内に配置されている。より具体的には、ドア6の閉状態では、取付部材30の貫通方向(挿入方向S)と案内部50の延在方向とが略直線上に位置する。これにより、取付部材30及び案内部50に挿通されるコルゲートチューブ20及びその内部のワイヤーハーネスWHは、ドア6の閉状態において、略直線状に延在する。
ここでは、プロテクタPは、ドアインナーパネル7の凹部7hの底部に形成される孔部に対して嵌合可能な固定部58を有している。この固定部58は、プロテクタPを凹部7h内に収容する方向に押し付けることにより、孔部に嵌合可能に形成されている。例えば、固定部58としては、プロテクタPの外面から突出する基軸部と、その先端部からその外周側に拡がるように形成され、内周側に弾性変形可能な係止部とを有する構成を採用できる。ここでは、固定部58は、プロテクタPの一方側の外面のうち、案内部50及び収容部40からそれぞれ突出するように2箇所に設けられている。より具体的には、固定部58は、案内部50が収容部40の前方側に位置すると共に引出口44がドア6の上方を向く姿勢のプロテクタPのうち、車室外側の面から当該車室外側に向けて突出している。
そして、この固定部58を凹部7hに形成された孔部に挿入することにより、係止部が、孔部に当接して内周側に弾性変形し、孔部を越えると外周側に弾性復帰して孔部の周縁部に対して裏側から係止する。このように、上記固定部58によりドアインナーパネル7に対して固定可能なプロテクタPによると、プロテクタPを凹部7h内に配設する方向に近接させることにより、固定部58が凹部7hに形成された孔部に係止するため、容易に固定することが可能である。
もっとも、プロテクタPをドアインナーパネル7に対して固定するための構成は、上記の姿勢及び位置でドア6内に配設可能であればよく、その他の固定構造が採用されてもよい。例えば、プロテクタPは、ねじ止めによりドアインナーパネル7に対して固定可能な形状であってもよい。
上記姿勢及び位置でドア6内に配設されるプロテクタPの引出口44は、ドア6内のうち上側部分に位置する。一般的に、ドア内に搭載されるスイッチ、パワーウインドウモータ、ドアロック及びミラーモータ等の電気機器は、ドア6内の上側部分に設置されることが多い。このため、ドア6内に配索されるワイヤーハーネスWHは、より短い経路で電気機器に対して接続される。
なお、収容部は、ドア6内におけるワイヤーハーネスWHの経路の短縮化の観点から、引出口(及び収容部全体)を各種電気機器の設置位置(通常後方)に向けて傾斜させて形成されてもよい。
上記収容部40及び案内部50を有するプロテクタPは、例えば、凹状部材と蓋状部材とを合体させた構成(図示省略)を採用することができる。そして、プロテクタPは、凹状部材と蓋状部材とを、それぞれ射出成型等により製造して合体させることにより構成することができる。もっとも、プロテクタPは、全体として凹状に形成され、トリム8により開口を塞がれるように構成されていてもよい。
もっとも、収容部40と案内部50とは、一部品のプロテクタPとして形成される場合に限られず、案内部50の他端側に当該案内部50とは別体の収容部40が設けられ、当該案内部50により収容部40に向けてコルゲートチューブ20が案内されるものでもよい。
上記ドア用配線装置10は、車体2からドア6内に配索されるワイヤーハーネスWH、コルゲートチューブ20及びプロテクタPをモジュール化して、車両組付け前に組み立てておくとよい。すなわち、ワイヤーハーネスWHをコルゲートチューブ20内に配設し、コルゲートチューブ20の他端部をワイヤーハーネスWHにテープT巻きして固定する。また、コルゲートチューブ20の一端側部分には必要に応じて取付部材30を装着すると共にその一端部をワイヤーハーネスWHに対してテープT巻きして固定し、且つ、コルゲートチューブ20の他端部をワイヤーハーネスWHにテープT巻きして固定する。そして、コルゲートチューブ20の他端側部分をプロテクタPの案内部50内に配設し、コルゲートチューブ20の他端部から延出されるワイヤーハーネスWHを収容部40内に配設して引出口44から引き出される部分をドア内位置決め部46にテープT巻き固定しておけばよい。
これまで、ドア用配線装置10を、車体2とフロントサイドドアとしてのドア6との間に適用する例で説明したが、リアサイドドアにも適用可能である。この場合、センターピラー(フロントサイドドアとリアサイドドアとの間のピラー)とリアサイドドアとの間にワイヤーハーネスWHが架け渡される。すなわち、センターピラーに孔部が形成され、ここに取付部材30が取り付けられる。
このように構成されたドア用配線装置10によると、案内部50によりワイヤーハーネスWHを囲うコルゲートチューブ20のうち他方の端部を含む一部分のドア6内における変位経路を案内可能であると共に、収容部40により当該コルゲートチューブ20の他方の端部から延び出たワイヤーハーネスWHを、該ワイヤーハーネスWHの余長を吸収可能な状態で収容するように形成されているため、ワイヤーハーネスWHをドア6の開閉動作に伴ってドア6内にスムーズに進退させて余長吸収することができる。
また、コルゲートチューブ20が、扁平な形状に形成され、車体2の上下方向に沿って扁平な姿勢で設けられるため、ドア6の内外方向において狭いスペースに配索できると共に、ドア6内に配設される案内部50及び収容部40も扁平な形状にすることができ、ドアインナーパネル7とトリム8との間のスペースが狭いドア6の場合でも適用することができる。また、コルゲートチューブ20は、車体2の上下方向沿って扁平な姿勢で設けられるため、当該上下方向において比較的曲がり難く、ワイヤーハーネスWHの垂れ下がりを抑制できる。
また、ドア用配線装置10は、ワイヤーハーネスWHをウェザーストリップ6wより車室内側に配索しているため、グロメット等の止水用の部材を省略して、部品点数及び組立工数の削減、これに伴うコストダウン及び作業の効率化を図ることができる。なお、グロメットを用いない構成によれば、輸送時、梱包時のグロメットの変形を防止するためのカバーを用意することを省略することができる。さらに、盗難防止にも寄与する。また、ドア6側にグロメットで取付する場合と比較して、ワイヤーハーネスWHを通す際のグロメットの拡げ作業も省略することができる。
また、ドア用配線装置10は、ワイヤーハーネスWHをドアインナーパネル7とトリム8との間に配索しているため、ワイヤーハーネスWHを貫通孔に挿通して配索する手間を省けると共に露出した作業スペースで組み付け作業ができ、組付性の向上及び作業の効率化が図れる。
<コルゲートチューブ>
上記コルゲートチューブ20についてより詳細に説明する。図5はコルゲートチューブ20を示す斜視図であり、図6はコルゲートチューブ20の正面図であり、図7はコルゲートチューブ20の底面図であり、図8はコルゲートチューブ20のうちスリット形成部分を示す断面図である。
上記コルゲートチューブ20についてより詳細に説明する。図5はコルゲートチューブ20を示す斜視図であり、図6はコルゲートチューブ20の正面図であり、図7はコルゲートチューブ20の底面図であり、図8はコルゲートチューブ20のうちスリット形成部分を示す断面図である。
上記したように、コルゲートチューブ20は、環状凸部22と環状凹部24とが軸方向に沿って交互に連続的に形成された構成されている。そして、主として環状凸部22と環状凹部24の間の環状壁部が弾性変形することで、コルゲートチューブ20が容易に曲げ変形できるようになっている。
また、コルゲートチューブ20は、扁平な筒状に形成されており、その軸方向に沿って1本のスリット26が形成されている(図2参照)。そして、コルゲートチューブ20を当該スリット26で割開くことによって、コルゲートチューブ20内に上記ワイヤーハーネスWHを容易に配設できるようになっている。
コルゲートチューブ20のスリット26を閉じた状態に維持することは、コルゲートチューブ20自体が原形を維持しようとする性質(剛性)によって実現されてもよいし、または、コルゲートチューブ20の外周に装着された取付部材30或は粘着テープ等の外装部材によって実現されてもよい。或は、コルゲートチューブ20のうちスリット26を挟む一対の縁部に、互いに係止可能なロック片及びロック凹部を形成し、これらのロック片及びロック凹部のロック構造によってスリット26を閉じた状態を維持するようにしてもよい。
また、スリット26は、コルゲートチューブ20のうちその断面形状における長径方向の一端部に形成されている。ここでは、コルゲートチューブ20の断面視形状は、一対の半円弧状形状の両端部を直線部分で連結した形状に形成され、スリット26は、その一方の半円弧形状部分の中央部を縦割にすることにより形成されている。そして、コルゲートチューブ20を上記車体2及びドア6に組付けた状態で、スリット26が下向きに位置するようになっている。
また、コルゲートチューブ20のうちスリット26を挟む一対の縁部のそれぞれに、その各延在方向に沿って外向きに突出するフランジ部60、70が形成されている。
ここでは、フランジ部60、70は、コルゲートチューブ20の前記縁部から外方に突出している。フランジ部60、70の外側先端部は、環状凸部22と環状凹部24とによる凹凸形状に拘らず、直線状に延在している。フランジ部60、70の厚み寸法は、その長手方向に沿って均一に形成されている。また、フランジ部60、70の厚み寸法は、その突出方向において均一或は先端側に向けて順次薄くなるように形成されていてもよい。
また、ここでは、フランジ部60、70は、略同一突出寸法に形成され、スリット26を挟んで面対称形状を呈している。これにより、両フランジ部60、70は、その内側の基端部から外側の先端部に至る全体に亘って面接触している。つまり、本形態では、両フランジ部60、70同士がスリット26の延長上で突き当る形状(突き合せ形状)は、その長手方向及び突出方向の両方向においてまっすぐな面状である。
このようなフランジ部60、70は、コルゲートチューブ20の環状凸部22及び環状凹部24の凹凸形状をブロー成型或いはバキューム成型するための金型に、当該フランジ部60、70を成型するための凹部分を形成しておくことで、コルゲートチューブ20の他の部分とフランジ部60、70とを同時に金型一体形成することができる。
このように構成されたコルゲートチューブ20によると、スリット26を挟む一対の縁部のそれぞれに外方に突出するフランジ部60、70が形成されている。このため、例えば、ドア6を開いたときに、雨水等がコルゲートチューブ20にかかった場合、或は、洗車時の水がコルゲートチューブ20にかかった場合等に、コルゲートチューブ20の外周面に付着した水Dが、当該外周面に沿ってスリット26に向けて流れてきたとしても、その水Dは、フランジ部60、70で堰き止められる。このため、水Dがコルゲートチューブ20内に侵入し難い(図6参照)。しかも、フランジ部60、70同士が面接触し、コルゲートチューブ20外部から内部に至る経路がある程度長くなっている。このため、仮にフランジ部60、70間に水が侵入したとしても、コルゲートチューブ20内迄には至り難い。同様の理由により、埃、ゴミ、砂等もコルゲートチューブ20内には侵入し難い。
また、フランジ部60、70は、コルゲートチューブ20の外周部において、その長手方向に沿った直線を示す目印ともなる。従って、フランジ部60、70を目印とすることで、コルゲートチューブ20の捻り状態を容易に確認することができ、コルゲートチューブ20を装着する際の捻り抑制に役立つ。
<フランジ部の変形例>
図9は第1変形例に係るフランジ部160,170を示す断面図である。この第1変形例では、一対のフランジ部160、170のうちの一方のフランジ部170の外側部分が、他方のフランジ部160の外側部分に被さっている。
図9は第1変形例に係るフランジ部160,170を示す断面図である。この第1変形例では、一対のフランジ部160、170のうちの一方のフランジ部170の外側部分が、他方のフランジ部160の外側部分に被さっている。
すなわち、他方のフランジ部160は、基端側から先端側に向けて直線状に突出する部分のみを有している。
一方のフランジ部170は、基端側から先端側に向けて直線状に突出する基部170aと、当該基部170aの先端部から他方のフランジ部160側に向って屈曲する屈曲部分170bとを有しており、この屈曲部分170bが他方のフランジ部160の先端部に被さっている。
また、他方のフランジ部160の先端面と屈曲部分170bの内向き面との突き合せ面は、他方のフランジ部160と一方のフランジ部170の基部170aとの突き合せ面に対して斜め(鈍角)に曲って延在している。換言すれば、一対のフランジ部160、170の突き合せ形状がその内側から外側に至る途中で斜めに曲っている。
ここでは、スリット26が下側に位置する姿勢で、コルゲートチューブ20が取付けられている。このため、他方のフランジ部160と一方のフランジ部170の基部170aとの突き合せ面は鉛直方向に沿って延在し、他方のフランジ部160の先端面と屈曲部分170bの内向き面との突き合せ面は、鉛直方向に対して斜め方向に延在している。
この第2変形例によると、一方のフランジ部170の屈曲部分170bが他方のフランジ部160の先端部に被さっているため、コルゲートチューブ20のスリット26部分が直接被水しても、その内部に水は侵入し難い。同様の理由により、埃、ゴミ、砂等がコルゲートチューブ20内に侵入し難い。
また、一対のフランジ部160、170の突き合せ形状がその内側から外側に至る途中で斜めに曲っているため、仮にコルゲートチューブ20内に水が侵入したとしても、その水は容易にコルゲートチューブ20外に排出される。
すなわち、一対のフランジ部160、170の突き合せ形状がその内側から外側に至る途中で斜めに曲っているため、上記のように、他方のフランジ部160と一方のフランジ部170の基部170aとの突き合せ面を鉛直方向に沿って配設し、他方のフランジ部160の先端面と屈曲部分170bの内向き面との突き合せ面を鉛直方向に対して斜め方向に沿って配設することができる。これにより、フランジ部160、170間の水に対して常に重力によって外部に排出する力を作用させることができる。これにより、コルゲートチューブ20内の水が外部に排出され易くなる。
また、他方のフランジ部160の先端部が一方のフランジ部170の屈曲部分170bに当接することによって、フランジ部160がフランジ部170に対して外向きに位置ずれし難くなる。これにより、フランジ部160、170同士の擦れをある程度抑制できる。
図10は第2変形例に係るフランジ部260、270を示す断面図である。この第2変形例では、一対のフランジ部260、270のうちの外側部分が、それらの内側部分に対して曲った状態で延出している。
より具体的には、一方のフランジ部260は、基端側から先端側に向けて直線状に突出する基部260aと、当該基部260aの先端部から他方のフランジ部270に対して反対側に向けて屈曲する屈曲部分260bとを有している。
また、他方のフランジ部270は、基端側から先端側に向けて直線状に突出する基部270aと、当該基部270aの先端部から一方のフランジ部260a側に向けて屈曲する屈曲部分270bとを有している。この屈曲部分270bは、上記屈曲部分260b上に被さっている。
また、基部260a、270aの突き合せ面に対して、屈曲部分260b、270bの突き合せ面は、斜めに延在している。換言すれば、一対のフランジ部260、270の突き合せ形状はその内側から外側に至る途中で斜めに曲っている。
この第2変形例によると、他方のフランジ部270の屈曲部分270bが一方のフランジ部260に対して被さっているため、第1変形例と同様に、水、埃、ゴミ、砂等がスリット26を通ってコルゲートチューブ20内に侵入し難い。
しかも、一対のフランジ部260、270のうちの外側部分が、一対のフランジ部260、270の内側部分に対して曲った状態で延出しているため、水、埃、ゴミ、砂等がよりコルゲートチューブ20内に侵入し難い。
また、上記第1変形例と同様に、一対のフランジ部260、270の突き合せ形状がその内側から外側に至る途中で斜めに曲っているため、コルゲートチューブ20内の水が外部に排出され易い。
図11は第3変形例に係るフランジ部360、370を示す断面図である。この第3変形例では、一対のフランジ部360、370のうちの一方のフランジ部360にその延在方向に沿って延びる突条部361が形成され、他方のフランジ部370にその延在方向に沿って延びる凹条部371が形成されている。
より具体的には、一方のフランジ部360は、コルゲートチューブ20のうちスリット26を挟む縁部の一方側から外方に突出するように形成されている。フランジ部360のうち他方のフランジ部370に面する側面に、上記突条部361が形成されている。
また、他方のフランジ部370は、コルゲートチューブ20のうちスリット26を挟む縁部の一方側から外方に突出するように形成されている。ここでは、両フランジ部360、370の突出長は同じであるが、必ずしも同じである必要はない。
また、フランジ部370のうち他方のフランジ部360に面する側面に、上記凹条部371が形成されている。
突条部361及び凹条部371は、相互に対応する凹凸形状であり、突条部361を凹条部371に嵌め込みできるようになっている。嵌め込み状態において、突条部361及び凹条部371との間には隙間が無いことが好ましいが、これは必須ではなく、両者間に多少の隙間があってもよい。
また、ここでは、突条部361の両側面は、その突出方向に向けて内側に傾斜しており、これに対応して凹条部371の両側面はその奥側に向けて内側に傾斜している。
従って、突条部361を凹条部371に容易に嵌め込めるようになっている。また、突条部361を凹条部371に嵌め込んだ状態で、突条部361の両側面と凹条部371の両側面との突き合せ面が、コルゲートチューブ20の内外方向に対して傾斜している。このため、スリット26を下向きに配設した状態で、突条部361の両側面と凹条部371の両側面との突き合せ面が鉛直方向に対して傾斜した姿勢となる。このため、上記第1及び第2変形例と同様の理由により、コルゲートチューブ20内の水が外部に排出され易い。
この第3変形例によると、突条部361を凹条部371に嵌め込んで、一対のフランジ部360、370を突き合せることができる。このため、水、埃、ゴミ、砂等がフランジ部360、370間を通ってコルゲートチューブ20内に侵入し難い。
また、突条部361と凹条部371とを、相互にぴったりと嵌り合い、かつ、その摩擦力によって嵌り合い状態を維持できる程度の寸法設定とすることによって、スリット26を閉じた状態を維持することができる。この点からも、水、埃、ゴミ、砂等がフランジ部360、370間を通ってコルゲートチューブ20内に侵入し難い。
また、突条部361と凹条部371とが嵌り合うことによって、フランジ部360、370のずれを抑制することができる。これにより、フランジ部360、370同士の擦れ合いによるガタガタ音を抑制できる。
<その他の変形例>
なお、上記実施形態では、コルゲートチューブ20を、ドア用配線装置10に適用した例で説明したが、コルゲートチューブ20はそのようなドア用配線だけでなく、各種配線箇所において当該配線を保護する部材としても用いることができる。
なお、上記実施形態では、コルゲートチューブ20を、ドア用配線装置10に適用した例で説明したが、コルゲートチューブ20はそのようなドア用配線だけでなく、各種配線箇所において当該配線を保護する部材としても用いることができる。
また、上記実施形態では、コルゲートチューブ20が扁平な筒形状である例で説明したが、円筒状のコルゲートチューブに対しても上記と同様のフランジ部を形成することができる。
また、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。例えば、図9に示す第1変形例において、図11に示す第3変形例のように、突条部及び凹条部を形成してもよい。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
2 車体
6 ドア
10 ドア用配線装置
20 コルゲートチューブ
22 環状凸部
24 環状凹部
26 スリット
40 収容部
50 案内部
60、70,160、170,260、270,360、370 フランジ部
170a, 260a、270a 基部
170b,260b、270b 屈曲部分
361 突条部
371 凹条部
P プロテクタ
WH ワイヤーハーネス
6 ドア
10 ドア用配線装置
20 コルゲートチューブ
22 環状凸部
24 環状凹部
26 スリット
40 収容部
50 案内部
60、70,160、170,260、270,360、370 フランジ部
170a, 260a、270a 基部
170b,260b、270b 屈曲部分
361 突条部
371 凹条部
P プロテクタ
WH ワイヤーハーネス
Claims (6)
- 環状凸部と環状凹部とが軸方向に沿って交互に連続的に形成されたコルゲートチューブであって、
前記軸方向に沿ってスリットが形成されると共に、前記スリットを挟む一対の縁部のそれぞれに、その延在方向に沿って外向きに突出するフランジ部が形成されたコルゲートチューブ。 - 請求項1記載のコルゲートチューブであって、
前記一対のフランジ部のうちの一方の外側部分が、前記一対のフランジ部のうちの他方の外側部分に被さっている、コルゲートチューブ。 - 請求項1又は請求項2記載のコルゲートチューブであって、
前記一対のフランジ部のうちの外側部分が、前記一対のフランジ部の内側部分に対して曲った状態で延出している、コルゲートチューブ。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のコルゲートチューブであって、
前記一対のフランジ部の突き合せ形状が、その内側から外側に至る途中で斜めに曲っている、コルゲートチューブ。 - 請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のコルゲートチューブであって、
前記一対のフランジ部のうちの一方に、その延在方向に沿って延びる突条部が形成され、前記一対のフランジ部のうちの他方に、その延在方向に沿って延びかつ前記突条部を嵌め込み可能な凹条部が形成されている、コルゲートチューブ。 - 車体とドアとの間に配設されるドア用配線装置であって、
前記車体と前記ドアとの間に配索されるワイヤーハーネスと、
前記ワイヤーハーネスのうち前記車体と前記ドアとの間に架け渡される部分を囲うように配設された、請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載のコルゲートチューブと、
前記コルゲートチューブのうち前記ドア側の端部を含む一部分の、前記ドア内における変位経路を案内する案内部と、前記ドア内において前記案内部に連なって設けられ、前記コルゲートチューブのうち前記ドア側の端部から延出する前記ワイヤーハーネスを余長吸収可能な状態で収容する収容部とを有するプロテクタと、
を備えるドア用配線装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011046091A JP2012182964A (ja) | 2011-03-03 | 2011-03-03 | コルゲートチューブ及びドア用配線装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011046091A JP2012182964A (ja) | 2011-03-03 | 2011-03-03 | コルゲートチューブ及びドア用配線装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2012182964A true JP2012182964A (ja) | 2012-09-20 |
Family
ID=47013684
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2011046091A Withdrawn JP2012182964A (ja) | 2011-03-03 | 2011-03-03 | コルゲートチューブ及びドア用配線装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2012182964A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2015025894A1 (ja) * | 2013-08-20 | 2015-02-26 | 矢崎総業株式会社 | 外装部材 |
| US10193316B2 (en) | 2016-09-12 | 2019-01-29 | Yazaki Corporation | Corrugated tube and wire harness |
-
2011
- 2011-03-03 JP JP2011046091A patent/JP2012182964A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2015025894A1 (ja) * | 2013-08-20 | 2015-02-26 | 矢崎総業株式会社 | 外装部材 |
| JP2015042041A (ja) * | 2013-08-20 | 2015-03-02 | 矢崎総業株式会社 | 外装部材 |
| US10193316B2 (en) | 2016-09-12 | 2019-01-29 | Yazaki Corporation | Corrugated tube and wire harness |
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