JP2012187701A - チップソー - Google Patents

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Abstract

【課題】 すくい面をPCD等の多結晶焼結体層で構成すると共に、左右の側面切刃に正の横すくい角を付与しつつ、切断加工の際の負荷によってチップが飛ぶことなく長寿命を可能としたチップソーを提供する。
【解決手段】 円板状の台金2の外周に鋸歯状の刃台3を円周方向に所定ピッチで形成し、各刃台3にチップ4を接合してなるチップソー1であって、前記チップ4は、超硬合金の基材5に多結晶焼結体層6を形成した超高圧焼結体の一体物からなり、前記チップ4の多結晶焼結体層6がすくい面8を構成すると共に、該すくい面8上に窪みを形成するように左右の側面切刃7a,7bに正の横すくい角δ1を付与した状態で各刃台3に接合されてなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、超硬合金の基材に多結晶焼結体層を形成したチップを用いたチップソーに関するものである。
従来、多結晶ダイヤモンド(PCD)のような超高圧焼結体のチップを使用したホローフェイス型チップソーとして特許文献1には、図12に示すように、超硬合金の基材20に多結晶焼結体層21を形成した超高圧焼結体ブランクから斜めに切り出された複数個のチップ22,22が、該チップ22の多結晶焼結体層21がすくい面を構成すると共に、夫々のチップ22,22によりすくい面上に窪みを形成するように鋸の厚み方向に隣接して、左右の側面切刃に正の横すくい角を付与した状態で各刃台に接合されてなるチップソーが開示されている。
このものは、すくい面をPCD等の多結晶焼結体層21で構成しているため耐磨耗性に優れ、また、左右の側面切刃に正の横すくい角を付与しているので、被削材の切断仕上げ面が良好に仕上がる等の点で優れている。
しかしながら、複数個(2個)のチップ22,22を鋸の厚み方向に隣接してロー付け接合しているため、切断加工の際に該ロー付け箇所に大きな負荷がかかり、中央部のロー付け箇所23でチップが飛び易い等損傷を受け易い。また、再研磨の際にも同様の問題を生ずる。
特開2001−79803号公報
そこで、本発明の目的は、すくい面をPCD等の多結晶焼結体層で構成すると共に、左右の側面切刃に正の横すくい角を付与しつつ、切断加工の際の負荷によってチップが飛ぶことなく長寿命を可能としたチップソーを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明によるチップソーは、円板状の台金の外周に鋸歯状の刃台を円周方向に所定ピッチで形成し、各刃台にチップを接合してなるチップソーであって、前記チップは、超硬合金の基材に多結晶焼結体層を形成した超高圧焼結体の一体物からなり、前記チップの多結晶焼結体層がすくい面を構成すると共に、該すくい面上に窪みを形成するように左右の側面切刃に正の横すくい角を付与した状態で各刃台に接合されてなること、を特徴としている。
ここで、すくい面上に窪みを形成したチップの一部をすくい面を山形に形成した他のチップに置き換えることができる。
すくい面上に形成する窪み又はすくい面に形成する山形は、ワイヤー放電加工又はレーザー加工により形成するとよい。
また、多結晶焼結体層は多結晶ダイヤモンド層とすることができる。
本発明によるチップソーによれば、一体物からなるチップであって、多結晶焼結体層がすくい面を構成すると共に、該すくい面上に窪みを形成するように左右の側面切刃に正の横すくい角を付与した状態で各刃台に接合されてなるので、切断加工の際に左右のすくい面に外方に向かう負荷がかかったとしても、該負荷によってチップが刃台から飛ぶことはない。このため、チップソーの耐久性は格段に向上し、補修頻度が激減し、長寿命化を図ることができ、コスト的にも十分に有利となる。
すくい面上に窪みを形成したチップの一部をすくい面を山形に形成した他のチップに置き換えたものとすれば、山形に形成した他のチップを先行刃とすることにより切屑が分割され、チップソーの耐久性がさらに向上する。
すくい面上に形成する窪み又はすくい面に形成する山形は、ワイヤー放電加工又はレーザー加工により形成するようにすれば、短時間での加工が可能でコスト的にも有利である。
また、多結晶焼結体層を多結晶ダイヤモンド層としたものとすれば、非鉄系材料の切断作業に好適である。
本発明の実施例によるチップソーの部分側面図。 本発明の実施例による第1チップの説明図。 本発明の実施例による第2チップの説明図。 本発明の実施例によるチップソーの説明用の部分正面図。 本発明の実施例によるチップソーの第1チップ部の平面図。 本発明の実施例によるチップソーの第2チップ部の平面図。 ワイヤ放電加工による第1チップのすくい面の形成過程を示す説明図。 ワイヤ放電加工による第2チップのすくい面の形成過程を示す説明図。 電極放電加工による第1チップのすくい面の形成過程を示す説明図。 電極放電加工による第2チップのすくい面の形成過程を示す説明図。 レーザー加工による第1チップのすくい面の形成過程を示す説明図。 従来例によるチップソーの部分平面図。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。なお、図2、図3、図7〜図11において、多結晶焼結体層を斜線を付して示してある。
本発明の実施例によるチップソー1は、円板状の台金2の外周に鋸歯状の刃台3を円周方向に所定のピッチで形成し、各刃台3の回転面側に側面視L型に切欠いた載置部を形成し、該載置部に一体物からなるチップ4を接合してなる(図1)。
各刃台3に接合されるチップ4は、超硬合金の基材5に多結晶焼結体層6を形成した超高圧焼結体の一体物からなる。この一体物からなるチップ4の多結晶焼結体層6がすくい面を構成する。そして、左右の側面切刃7a,7bに正の横すくい角δ1を付与してすくい面8に窪みを形成した第1チップ4a(図2)と、左右の側面切刃7c,7dに負の横すくい角δ2を付与してすくい面8を山形に形成した第2チップ4b(図3)とを設け、所定の割合で各刃台3に接合する。
なお、各刃台3に接合するチップ4を全て第1チップ4aとすることも可能であるが、一部を第2チップ(他のチップ)4bに置き換えることで、チップソー1の耐久性をより向上させることができる。
実施例によるチップソー1の寸法の一例としては、直径305mm、台金2の厚さTが2.2mm、刃数が40、チップ4の幅Bが3.0mm、すくい角が10°、第1チップ4aの左右の側面切刃7a,7bの横すくい角δ1が15°、第2チップ4bの左右の側面切刃7c,7dの横すくい角δ2が−10°、第1チップ4aと第2チップ4bとの割合を7:1とする。第1チップ4aと第2チップ4bとは7:1の割合で均等に配置して各刃台3に接合する。8歯毎に第2チップ4bが接合されることになる。なお、これらの数値は例示であって、用途に応じて適宜変更可能であることは勿論である。
第1チップ4aの左右先端切刃の高さは、第2チップ4bの山形刃の先端頂部より若干低く、また第2チップ4bの左右先端切刃の高さより若干高くなるように、形成してある(図4)。これにより、1刃にかかる切削抵抗が分割され切屑も分割されるため、工具寿命が延びる。
多結晶焼結体層6として多結晶ダイヤモンド層(PCD層)としたチップソー1によれば、非鉄系金属材料、木材等の切断用として好適である。以下は、多結晶焼結体層6として多結晶ダイヤモンド層(PCD層)を用いた場合について説明する。
PCD層を形成した超高圧焼結体ブランクから、レーザー加工や放電加工によりPCDチップを切り出し、該チップのすくい面に窪みを形成し又はすくい面を山形に形成する必要がある。しかし、この窪みを形成し又は山形に形成する箇所は、超硬合金よりも更に硬く、しかも高価なダイヤモンド層であるから、該ダイヤモンド層を研削除去することは不経済でありかつ技術的にも殆ど不可能であった。このように、PCD層は高価でかつ非常に硬く加工困難であるため、該PCD層を研削除去して窪んだすくい面を形成し又はすくい面を山形に形成するという考え方自体、不経済かつ非効率であるとして、従来なかったと言える。
本発明においては、高価でかつ非常に硬く加工困難なPCD層を敢えて研削除去して、窪んだすくい面を形成し又はすくい面を山形に形成することとしたものである。高価でかつ非常に硬く加工困難であるとしても、耐久性が従来品に比べ格段に向上することから、コスト的にも十分に見合うものである。
チップのPCD層からなるすくい面に窪みを形成し又はすくい面を山形に形成する方法について説明する。先ず、ワイヤー放電加工による方法を図7、図8により説明する。
PCD層6からなるすくい面に窪みを形成するには、左側面エッジは、図7(b)に示すように、外側から所定の角度で中央に向けて加工し、中央まで達したら、前面側に抜く。次いで、右側面エッジは、図7(c)に示すように、外側から所定の角度で中央に向けて加工し、中央まで達したら、前面側に抜く。このようにして、左右の側面切刃7a,7bに正の横すくい角が付与され、PCD層6からなるすくい面8に窪みの形成された一体物からなる第1チップ4aを得る(図7(d))。
また、PCD層6からなるすくい面を山形に形成するには、左側面エッジは、図8(b)に示すように、外側から所定の角度で中央に向けて加工する。次いで、右側面エッジは、図8(c)に示すように、外側から所定の角度で中央に向けて加工する。このようにして、左右の側面切刃7c,7dに負の横すくい角が付与され、PCD層6からなるすくい面8を山形に形成した一体物からなる第2チップ4bを得る(図8(d))。
ワイヤーの入り側では、エッジ部はきれいに仕上がるが、抜き側ではエッジ部にへこみやチッピングが発生し易くなる。このため、側面切刃7a,7b,7c,7dとなる左右側面エッジ部はいずれも入り側となるようにして加工する。
次に、電極放電加工による方法を図9、図10により説明する。加工する形状に対応する外周面形状9を付与した電極10を用意する。すくい面8に窪みを形成する場合には、該窪みに対応する凸状の外周面形状9aを付与した電極10(図9(b))、すくい面8を山形に形成する場合には、該山形に対応する谷形の外周面形状9bを付与した電極10(図10(b))を用意する。そして、かかる外周面形状9a,9bを付与した電極10を回転させながら、電極10をすくい面に押し当てつつ上下動させることにより(図9(c)、図10(c))、PCD層6からなるすくい面8に窪みを形成し(図9(d))又はすくい面8を山形に形成する(図10(d))。
この電極放電加工による方法は、研削除去する加工量が多くなるため、長時間を要し、また電極の磨耗量も多くなる。
また、レーザー加工による方法は、図11に示すように、すくい面上にレーザーを照射しPCD層6からなるすくい面8に窪みを形成し又はすくい面8を山形に形成するものである。
ファイバーレーザーでテストしたところ、加工時間はワイヤー放電加工と同程度で、加工面粗さはワイヤー放電加工以上に良好な面が得られた。
1 チップソー
2 台金
3 刃台
4 チップ
4a 第1チップ
4b 第2チップ
5 基材
6 多結晶焼結体層(多結晶ダイヤモンド層(PCD層))
7a,7b,7c,7d 側面切刃
8 すくい面
9,9a,9b 外周面形状
10 電極
δ1,δ2 横すくい角

Claims (4)

  1. 円板状の台金の外周に鋸歯状の刃台を円周方向に所定ピッチで形成し、各刃台にチップを接合してなるチップソーであって、前記チップは、超硬合金の基材に多結晶焼結体層を形成した超高圧焼結体の一体物からなり、前記チップの多結晶焼結体層がすくい面を構成すると共に、該すくい面上に窪みを形成するように左右の側面切刃に正の横すくい角を付与した状態で各刃台に接合されてなることを特徴とするチップソー。
  2. すくい面上に窪みを形成したチップの一部をすくい面を山形に形成した他のチップに置き換えてなる請求項1に記載のチップソー。
  3. すくい面上に形成する窪み又はすくい面に形成する山形は、ワイヤー放電加工又はレーザー加工により形成したものである請求項1又は2に記載のチップソー。
  4. 多結晶焼結体層は多結晶ダイヤモンド層である請求項1〜3のいずれか1項に記載のチップソー。
JP2011068793A 2011-03-08 2011-03-08 チップソー Withdrawn JP2012187701A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013193200A (ja) * 2012-03-21 2013-09-30 Osamu Kobayashi チップソー
US9981329B2 (en) 2016-06-30 2018-05-29 Tanitec Corporation Tip saw for composite material
JP2019209387A (ja) * 2018-05-31 2019-12-12 天龍製鋸株式会社 チップ付き回転鋸及びその研磨方法

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