JP2012189018A - ガス発生器用の燃料/酸化剤供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のガス発生器用の燃料/酸化剤供給装置では、燃焼を安定して持続させるのが難しく、ホットスポットが残る等の問題点があった。
【解決手段】燃料及び酸化剤を燃料過多の状態で混合燃焼させるガス発生器GGにおいて、燃料及び酸化剤を噴射するための噴射用エレメント4が、中央の酸化剤噴射孔7と、酸化剤噴射孔7の軸線回りに等間隔で配置した四個の燃料噴射孔8を備えると共に、各燃料噴射孔8を酸化剤噴射孔7の軸線上の一点に向けた五点衝突型の噴射方式としたことにより、燃焼の安定化を実現すると共に、ホットスポットの発生を防止する。
【選択図】図1
【解決手段】燃料及び酸化剤を燃料過多の状態で混合燃焼させるガス発生器GGにおいて、燃料及び酸化剤を噴射するための噴射用エレメント4が、中央の酸化剤噴射孔7と、酸化剤噴射孔7の軸線回りに等間隔で配置した四個の燃料噴射孔8を備えると共に、各燃料噴射孔8を酸化剤噴射孔7の軸線上の一点に向けた五点衝突型の噴射方式としたことにより、燃焼の安定化を実現すると共に、ホットスポットの発生を防止する。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料及び酸化剤を燃料過多の状態で混合燃焼させるガス発生器において、燃料及び酸化剤を供給するのに用いられるガス発生器用の燃料/酸化剤供給装置に関するものである。
この種のガス発生器用の燃料/酸化剤供給装置としては、液体ロケットエンジンを構成するガス発生器に用いられるものがあった。すなわち、液体ロケットエンジンでは、燃料及び酸化剤を夫々のターボポンプにより加圧して燃焼室に導入するのであるが、この系とは別に、燃料及び酸化剤の一部を導入するガス発生器を備えており、ガス発生器で発生させた燃焼ガスをターボポンプの駆動流体として用いるようにしている。
また、上記のガス発生器では、燃焼ガスの流通にステンレス製の配管を使用しており、その配管の熱保護などのために、燃料及び酸化剤を燃料過多の状態で混合燃焼させて、発生する燃焼ガスの温度を低くしている。
上記のようなガス発生器における燃料/酸化剤供給装置は、燃料及び酸化剤を噴射する噴射用エレメントを同一面上に配置した構造になっている。そして、従来のガス発生器及びその燃料/酸化剤供給装置としては、例えば非特許文献1に記載されているように、中央部にホットコアを形成し、然るのちにホットコアを燃料で希釈する方式を採用したものがあった。
『NASA SP-8081 LIQUID PROPELLANT GAS GENERATORS』p.8-12
ところが、上記したような従来のガス発生器用の燃料/酸化剤供給装置にあっては、ガス発生器において燃料及び酸化剤を燃料過多の状態で混合燃焼させるという特別な条件があるので、燃焼を安定して持続させるのが難しく、ホットコアに希釈用の燃料が一様に混合せずにホットスポットが残る等の問題点があり、このような問題点を解決することが課題であった。
本発明は、上記従来の課題に着目して成されたもので、燃料及び酸化剤を燃料過多の状態で混合燃焼させるガス発生器において、燃焼を安定して持続させることができると共に、ホットスポットの発生を防止することができるガス発生器用の燃料/酸化剤供給装置を提供することを目的としている。
本発明のガス発生器用の燃料/酸化剤供給装置は、燃料及び酸化剤を燃料過多の状態で混合燃焼させるガス発生器において、燃料及び酸化剤を噴射するための噴射用エレメントを配置した装置である。
そして、燃料/酸化剤供給装置は、噴射用エレメントが、中央の酸化剤噴射孔と、酸化剤噴射孔の軸線回りに等間隔で配置した四個の燃料噴射孔を備えると共に、各燃料噴射孔を酸化剤噴射孔の軸線上の一点に向けた五点衝突型の噴射方式である構成としており、上記構成をもって従来の課題を解決するための手段としている。
本発明のガス発生器用の燃料/酸化剤供給装置によれば、燃料及び酸化剤を燃料過多の状態で混合燃焼させるガス発生器において、異種衝突方式で五点衝突型の噴射エレメントを採用したことにより、燃料及び酸化剤の総流量や噴射速度を変えることなく、燃料及び酸化剤の衝突に適切な運動量比を得ることができると共に、噴射用エレメントからの噴流を整えることができ、これにより、燃焼を安定して持続させることができると共に、ホットスポットの発生を防止することができる。
以下、図面に基づいて、本発明のガス発生器用の燃料/酸化剤供給装置の一実施形態を説明する。図1及び図2に示す燃料/酸化剤供給装置は、図3に示す液体ロケットエンジンの一部を構成するものである。
図示の液体ロケットエンジンは、噴射器Iを有する燃焼室Cと、燃焼室Cに連続するノズルNを備えると共に、噴射器Iに燃料を加圧供給するためのターボポンプTP1と、同噴射器Iに酸化剤を加圧供給するためのターボポンプTP2を備えている。なお、燃料としては、例えば液化天然ガス(LNG:液化メタン)を用いることができ、酸化剤としては、例えば液体酸素(LOX)を用いることができる。
また、液体ロケットエンジンは、噴射器Iに導入される燃料及び酸化剤の一部を取り入れて混合燃焼させるガス発生器GGを備え、このガス発生器GGで発生させた燃焼ガスを各ターボポンプTP1,TP2の駆動流体として用いるようになっている。
このとき、ガス発生器GGでは、配管類の熱保護だけでなく、強度低下の観点からリスク無く運用するために、燃料及び酸化剤を燃料過多の状態で混合燃焼させて、発生する燃焼ガスの温度を低く(500℃程度)している。なお、ターボポンプTP1,TP2を駆動した燃焼ガスは、ノズルNの内部に導入して、ノズルNのフィルム冷却に使用することができる。
ガス発生器GGは、図2に一部を示すように、筒状の燃焼器1の端部に燃料/酸化剤供給装置2を備えている。燃料/酸化剤供給装置2は、扁平円筒状のマニホルド3と、燃料及び酸化剤を噴射するための噴射用エレメント4を備えており、マニホルド3において噴射用エレメント4を同一面上に複数配置した構造になっている。
マニホルド3は、内部が燃料流通空間3Aであって、側部に燃料導入部3Bを備えており、図2(B)に示す燃焼器1側の噴射面3Cに、複数の噴射用エレメント4が配置してある。
噴射用エレメント4は、図1に示すように、軸線上に流路5Aを有する中空状の軸部5と、軸部5の端部に一体化した大径部6を有している。そして、大径部6に、流路5Aに同軸状に連続する中央の酸化剤噴射孔7と、酸化剤噴射孔7の軸線回りに等間隔で配置した四個の燃料噴射孔8を備えている。
上記の噴射用エレメント4において、酸化剤噴射孔7は、当該エレメントの軸線上に形成してある。他方、各燃料噴射孔8は、いずれも大径部6の表裏両側に開放されていると共に、酸化剤噴射孔7の軸線上の一点(噴射方向の軸線上の一点)に向けて傾斜して形成してある。つまり、噴射用エレメント4は、燃料と酸化剤とを衝突させる異種衝突方式であって、各燃料噴射孔8を酸化剤噴射孔7の軸線上の一点に向けた五点衝突型の噴射方式である。
上記の噴射用エレメント4は、マニホルド3に対して、大径部6の表面(噴射側の面)が噴射面3Cと同一面状を成し且つ軸部5が当該マニホルド3を貫通する状態に装着され、この際、大径部6の裏面がマニホルド3の燃料流通空間3Aに面した状態となる。その後、軸部5の端部には、図示しない酸化剤供給管又は酸化剤供給用のマニホルドを接続する。
これにより、噴射用エレメント4は、軸部5に供給された酸化剤を酸化剤噴射孔7から噴射すると共に、マニホルド3の燃料流通空間3Aに供給された燃料を各燃料噴射孔8から噴射することとなる。
上記構成を備えたガス発生器用の燃料/酸化剤供給装置2は、噴射用エレメント4における燃料噴射孔8の数を四個としたので、例えば一つの酸化剤噴射孔と二つの燃料噴射孔を有する三点衝突型に比べて、燃料噴射孔一つ当りの燃料の流量が減ることになり、しかも、酸化剤噴射孔7から中心線上(軸線上)に噴射する酸化剤に対して、各燃料噴射孔8から、すなわち周囲四方から燃料を噴射するので、流量の少ない酸化剤が流量の多い燃料との衝突によって弾かれるようなことがない。
つまり、上記の三点衝突型の噴射器では、流量の少ない酸化剤が、流量の多い燃料との衝突によって弾かれ易い状態にあり、とくに 噴射器を複数配置した供給装置では、隣接する噴射器からの噴流同士が干渉して部分的に高温ガス領域(ホットスポット)が発生し、これにより噴射部分を溶損する虞がある。これに対して、上記のガス発生器用の燃料/酸化剤供給装置2では、五点衝突型の噴射用エレメント4を採用しているので、酸化剤が弾かれるような事態を阻止することができる。なお、燃料噴射孔を三個にした四点衝突型も当然考えられるが、五点衝突型にすればその効果は確実となる。
これにより、上記の燃料/酸化剤供給装置2では、燃料及び酸化剤の総流量や噴射速度を変えることなく、燃料及び酸化剤の衝突に適切な運動量比を得ることができる。また、各噴射用エレメント4からの噴流が整えられるので、安定した燃焼を維持することができると共に、ホットスポットの発生を防ぐことができ、マニホルド3の噴射面3Cの溶損等の虞を解消することができる。
ここで、上記実施形態のように、酸化剤として液体酸素を用いると共に、燃料として液化天然ガスを用い、ガス発生器GGで発生する燃焼ガスの温度を500℃程度とする場合には、燃焼混合比(酸化剤質量/燃料質量)を0.25前後とするのが望ましい。したがって、適正な燃焼混合比が得られるように、酸化剤噴射孔7及び燃料噴射孔8の口径を設定すれば良い。
また、その他の例としては、酸化剤として液体酸素を用いると共に、燃料としてケロシン(RP−1)を用いて、燃焼ガスの温度を500℃程度とする場合には、燃焼混合比を上記値よりも小さくするのが望ましい。
本発明のガス発生器用の燃料/酸化剤供給装置は、その構成が上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、構成の細部を適宜変更することが可能である。
2 燃料/酸化剤供給装置
4 噴射用エレメント
7 酸化剤噴射孔
8 燃料噴射孔
GG ガス発生器
TP1 燃料供給用ターボポンプ
TP2 酸化剤供給用ターボポンプ
4 噴射用エレメント
7 酸化剤噴射孔
8 燃料噴射孔
GG ガス発生器
TP1 燃料供給用ターボポンプ
TP2 酸化剤供給用ターボポンプ
Claims (3)
- 燃料及び酸化剤を燃料過多の状態で混合燃焼させるガス発生器において、燃料及び酸化剤を噴射するための噴射用エレメントを配置した燃料/酸化剤供給装置であって、
噴射用エレメントが、中央の酸化剤噴射孔と、酸化剤噴射孔の軸線回りに等間隔で配置した四個の燃料噴射孔を備えると共に、各燃料噴射孔を酸化剤噴射孔の軸線上の一点に向けた五点衝突型の噴射方式であることを特徴とするガス発生器用の燃料/酸化剤供給装置。 - 前記噴射用エレメントが、同一面上に複数配置してあることを特徴とする請求項1に記載のガス発生器用の燃料/酸化剤供給装置。
- ガス発生器が、液体ロケットエンジンにおける燃料供給用及び酸化剤供給用の各ターボポンプの駆動流体としての燃焼ガスを発生させるものであることを特徴とする請求項1に記載のガス発生器用の燃料/酸化剤供給装置。
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