JP2012190307A - 前扉の開錠開放機構、筐体構造、及び金銭取扱い装置 - Google Patents

前扉の開錠開放機構、筐体構造、及び金銭取扱い装置 Download PDF

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Abstract

【課題】前扉のロックを解除する作業を背面開口部から行うばかりでなく、開放した前扉を閉じる際に前扉のロック部をロック状態に復帰させることができるようにした開閉操作機構を備えた各種機器において、前扉側に設けたロック部材から突出した部位がメンテナンス中に作業員等とぶつかって怪我を負わせる不具合をなくする。
【解決手段】操作部材51の前部には前方へ移動する過程で可動ロック部材35の被作用部33に接して可動ロック部材を押し上げる作用部52、及び閉止状態にある前扉の背面を前方へ押圧して開放させる押圧部55を備え、操作部材が最前進位置に移動する過程で、作用部が可動ロック部材を徐々に押し上げてロック片による被ロック部の係止を解除した後で、操作部材を最前進位置まで移動させることにより前扉の背面を押圧して開放させる。
【選択図】 図7

Description

本発明は自動券売機等の自動販売機、金銭払出装置、情報端末装置等を構成する筐体の前扉を施錠・開錠するロック部が筐体内部に配置されているために、背面開口部側から該ロック部の開錠操作を行う場合における不具合を解消した前扉の開錠開放機構、筐体構造、及び金銭取扱い装置に関する。
自動券売機等の自動販売機、金銭払出装置、情報端末装置等の各種装置類は、金属製の筐体内に機械部品、電気部品、電子部品等を収容した構成を備えている。
これらの装置類にあっては、筐体内部の各構成要素に対してメンテナンスを行ったり、券類、物品、金銭等を出し入れするために、筐体の前面、背面、その他の部位に開口部を設けておき、この開口部を扉によって開閉するように構成されている。筐体の前面には操作部、表示部等を備えた前扉を開閉自在に支持するのが一般的である。
筐体の前面開口部を開放することによってメンテナンス等を行うようにした機種にあっては前面開口部に前扉を開閉自在に軸支した構成を採用し、筐体の背面開口部を開放することによってメンテナンス等を行うようにした機種にあっては背面開口部に後扉を開閉自在に軸支する。
ところで、後者のように筐体の背面開口部を開閉自在に構成したタイプにあっても、前面パネルの裏面側や、筐体内前方に配置した各構成要素に対するメンテナンスを行う場合には、背面開口部から前方へ手を差し入れて作業を行うよりは、前方側から作業を行う方が効率がよい場合が多い。このため、背面開口部に後扉を設けたタイプにあっても、前面開口部に前扉を設けて筐体内前方に位置する構成要素に対するメンテナンスを行い易くしているものがある。
上記のように筐体の背面開口部に後扉を軸支して主たるメンテナンス作業を後方側から実施し得るように構成する一方で、筐体内前部に配置される構成要素に対するメンテナンス作業を実施するために前扉を設けたタイプにあっては、外部からの不正な開錠行為を防止するために、前扉を施錠するためのロック部を外部から開錠操作できないように構成している。この場合、前扉の内部にロック部を設け、背面開口部から手を差し込んでロック部を操作して前扉の開錠操作を行うように構成するのが一般である。
しかし、自動券売機等に対する小型、薄型化の要請により筐体内には複数の構成要素が近接配置され、しかも構成要素間には複雑な配線が施された状態となっているため、余剰スペースが極限されており、背面開口部から前扉内側に設けたロック部にまで腕を差し入れるためのスペースを構成要素間に設けることは困難である。従来はこのような腕を差し入れるための狭く暗いスペースを無理に作っていたため、ロック部の位置を確認することが容易でなく、ロック部の位置が判明したとしても配線等の障害物の多いスペース内に腕を差し入れてのロック開錠操作は極めて煩雑であった。更に、差し入れスペースに沿って配置された板金部分に形成されたバリによって怪我したり、発熱部品により火傷を負ったり、或いは作業服を損傷する等の不具合もあった。また、腕を差し入れるためのスペースを確保するためにレイアウトが困難化し、筐体が大型化するという不具合をもたらしていた。
このような不具合を解消するために、設計時に考慮すべき課題が増大し、改良のための開発期間が長期化し、コストアップするという問題をもたらしていた。
上記不具合を解消するために本出願人は特許文献1において、腕を筐体内奥部まで差し入れることなく、背面開口部に近い位置に設けた操作部を前後方向に操作することにより前扉によって上下動自在に支持したロック片を押し上げてロックを解除することができる前扉の開錠操作機構を提案した。
しかし、特許文献1のように操作部を後方へ移動させることによって前扉のロック片を開錠させる構成を採用した場合には、開放状態にある前扉を閉止する際にロック片の後端部と操作部とが衝突してそのままでは閉止できなくなるという問題があった。この場合には手作業によってロック片を押上げながら前扉を閉止せねばならず、作業性が悪化する虞があった。
これに対して本出願人は特許文献2において、腕を筐体内奥部まで差し入れることなく背面開口部に近い位置に設けた操作部を操作することにより前扉のロックを解除することができるばかりでなく、前扉を閉じる際に前扉を筐体本体にロックするロック片が障害となってスムーズに閉止できなくなるという不具合をも解消することができる前扉の開錠操作機構を提案した。
しかし、特許文献2にあっては、前扉の背面に上下動自在に支持されたロック部材に設けた鈎型のロック片が常時後方へ大きく突出した構造となっているため、メンテナンスのために前扉を開放している時にメンテナンス作業員がこのロック片に頭部、顔部、その他の上体をぶつけて怪我をする虞があった。また、メンテナンス作業中に作業員は筐体内部に注意が向いているため、一般の利用者が開放した前扉に接近しても気づかず、利用者がロック片によって怪我をすることを防止できない虞もある。
特開2008−081970公報 特開2008−165630公報
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、前扉のロックを解除する作業を背面開口部から行うばかりでなく、開放した前扉を閉じる際に前扉のロック部をロック状態に復帰させることができるようにした開閉操作機構を備えた各種機器において、前扉側に設けたロック部材から突出した部位がメンテナンス中に作業員等とぶつかって怪我を負わせる不具合をなくした前扉の開錠開放機構を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係る前扉の開錠開放機構は、少なくとも前面と背面に夫々開口部を備えた筐体本体と、該前面開口部及び該背面開口部を夫々開閉する前扉及び後扉と、前記前扉に設けられた被ロック部と、前記筐体本体により上下動自在に支持されて該前扉の閉止時に下降することにより前記被ロック部を係止するロック片を備えた可動ロック部材と、前記筐体本体により最後退位置と最前進位置との間を進退自在に支持され進退時に該可動ロック部材を上下動させて前記ロック片を前記被ロック部に係止したり、係止を解除する操作部材と、を備え、前記操作部材の前部には前方へ移動する過程で前記可動ロック部材の被作用部に接して該可動ロック部材を押し上げる作用部、及び該作用部の先端に設けられて閉止状態にある前記前扉の背面を前方へ押圧して開放させる押圧部を備え、前記操作部材が前記最後退位置から前記最前進位置に移動する過程で、前記作用部が前記可動ロック部材を徐々に押し上げて前記ロック片による前記被ロック部の係止を解除した後で、更に前記操作部材を前記最前進位置まで移動させることにより前記押圧部が閉止状態にある前記前扉の背面を押圧して開放させることを特徴とする。
請求項2の発明は、開放状態にある前記前扉を閉止する過程で、前記最前進位置にある前記操作部材の押圧部を前記前扉が後方へ押圧することにより該操作部材が後退を開始し、該後退の過程で前記作用部が前記操作部材を係止解除位置まで押し上げ、次いで前記前扉が閉止された時点で該操作部材を下降させて前記ロック片を前記被ロック部と係止させることを特徴とする。
請求項3の発明は、前記作用部は、上向き後方へ傾斜する前部傾斜面と、該前部傾斜面の上部に連接された頂部と、を備え、前記操作部材が前記最前進位置へ移動する過程で、前記前部傾斜面が前記ロック片による前記被ロック部の係止を解除させるまで前記被作用部を押し上げた後で、更に前記頂部によって前記係止解除状態を維持しつつ前記押圧部によって前記前扉を開放させるように構成されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、前記被作用部には、前記作用部と接触して転動する転動部材が配置されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、前記頂部の後方には、該頂部から下向き後方へ傾斜する後部傾斜面と、該後部傾斜面から後方へ延びる凹所が形成されており、該凹所内に前記被作用部が嵌合して操作部材が停止するように構成されていることを特徴とする。
請求項6の発明は、少なくとも前面と背面に夫々開口部を備えた筐体本体と、該前面開口部及び該背面開口部を夫々開閉する前扉及び後扉と、前記前扉に設けられた被ロック部と、前記筐体本体により上下動自在に支持されて該前扉の閉止時に上昇することにより前記被ロック部を係止するロック片を備えた可動ロック部材と、前記筐体本体により最後退位置と最前進位置との間を進退自在に支持され進退時に該可動ロック部材を上下動させて前記ロック片を前記被ロック部に係止したり、係止を解除する操作部材と、を備え、前記操作部材の前部には前方へ移動する過程で前記可動ロック部材の被作用部に接して該可動ロック部材を下降させる作用部、及び該作用部の先端に設けられて閉止状態にある前記前扉の背面を前方へ押圧して開放させる押圧部を備え、前記操作部材が前記最後退位置から前記最前進位置に移動する過程で、前記作用部が前記可動ロック部材を徐々に下降させて前記ロック片による前記被ロック部の係止を解除した後で、更に前記操作部材を前記最前進位置まで移動させることにより前記押圧部が閉止状態にある前記前扉の背面を押圧して開放させることを特徴とする。
請求項7の発明に係る筐体構造は、請求項1乃至6の何れか一項に記載の前扉の開錠開放機構を備えたことを特徴とする。
請求項8の発明に係る金銭取扱い装置は、請求項7に記載の筐体構造を備えたことを特徴とする。
以上のように本発明では、前扉のロックを解除する作業を背面開口部から行う必要があるタイプの開錠操作機構を備えた各種機器において、筐体本体の内側壁に沿って前後方向へ進退自在に支持された操作レバー(操作部材)を設け、該操作レバーの前部にはロック部に接してこれを開錠させるための作用部を備えると共に、該操作レバーの後部には前記筐体本体の背面開口部に延在した操作部を設けたので、腕を筐体内奥部まで差し入れることなく、背面開口部に近い位置に設けた操作部を操作することにより前扉のロックを解除することができる。また、前扉側に設けた被ロック部は単なる穴であり、後方へ突出することによって作業員等に怪我をさせる虞が皆無である。また、筐体本体側にも突出する危険な部材が存在しないため、危険な要素を皆無とすることができる。
前扉のロック解除、開放手順は、操作部材が最後退位置から最前進位置に移動する過程で、作用部が可動ロック部材を徐々に押し上げてロック片による被ロック部の係止を解除した後で、更に操作部材を最前進位置まで移動させることにより押圧部が閉止状態にある前扉の背面を押圧して開放させることで完了する。
前扉の閉止、ロック手順は、開放状態にある前扉を閉止する過程で、最前進位置にある操作部材の押圧部を前扉が後方へ押圧することにより該操作部材が後退を開始し、該後退の過程で作用部が操作部材を係止解除位置まで押し上げ、次いで前扉が閉止された時点で該操作部材を下降させてロック片を被ロック部と係止させることで完了する。
何れの操作もワンタッチ操作に近い簡単な手順によって実現できる。
本発明の一実施形態に係る金銭取扱い装置の一例としての自動券売機の正面図である。 前後の扉を開放した状態の自動券売機の前方側斜視図である。 前後の扉を開放した状態の自動券売機の後方側斜視図である。 操作部材の前後動作とロック部の動作との関係を説明するための筐体側部縦断面図である。 操作部材の前後動作とロック部の動作との関係を説明するための筐体側部縦断面図である。 操作部材の前後動作とロック部の動作との関係を説明するための筐体側部縦断面図である。 (a)乃至(d)は操作部材の前後動作とロック部の動作との関係を説明するための要部拡大図である。 本発明の他の実施形態に係る開錠開放機構の構成を示す要部拡大図である。
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る金銭取扱い装置の一例としての自動券売機の正面図であり、図2は前後の扉を開放した状態の自動券売機の前方側斜視図であり、図3は前後の扉を開放した状態の自動券売機の後方側斜視図であり、図4乃至図6は操作部材の前後動作とロック部の動作との関係を説明するための筐体側部縦断面図であり、図7(a)乃至(d)は操作部材の前後動作とロック部の動作との関係を説明するための要部拡大図である。
この自動券売機(金銭取扱い装置)1は、主要な内部機器のメンテナンス作業については後扉を開放して背面開口部から実施することが可能となっている一方で、筐体前部に設置された内部機器のメンテナンスについては、前扉を開放した上で実施する必要がある。一方、前扉の施錠手段を開錠する鍵穴等を筐体外面に設けると不正に開錠される虞があるため、前扉の施錠手段の開錠手段を筐体内部に設けて、前扉は背面開口部からの操作のみによって開錠できるように構成されている。
自動券売機(金銭取扱い装置)1を構成する筐体2は、前面及び背面に夫々開口部4、5を有した金属製の筐体本体3と、前面開口部4及び背面開口部5に対して夫々ヒンジ4a、5aにより開閉自在に軸支された前扉10及び後扉20と、前扉10を筐体本体3に対してロックするロック部30と、ロック部30を開錠操作するための操作部材50と、を備えている。ロック部30と操作部材50とは、開錠操作機構Aを構成している。
前扉10の前面には表示部10a、硬貨投入口10b、紙幣投入口10c、発券部10d等が設けられる。筐体本体3の内部には、各種内部機器Dが配置されている。図2に示したように前面開口部4内に露出された前面側の内部機器は、前面開口部4側からのみメンテナンスが可能となっている。このため、図示のように前扉10を開放した状態でのメンテナンスが行われるが、ロック部30を開錠する操作は、背面開口部5から操作部材50を操作することのみによって実施可能となっている。
開錠操作機構Aを構成する操作部材50は、筐体本体3の内側壁3aに設けたガイド部材3bによって前後方向へ直線的に進退自在に支持された操作レバー51である。操作レバー51の後部51aは、図3のように後扉20を開放したときに背面開口部5から露出する位置にあり、後部51aはメンテナンス担当の管理者が後方に退避した最後退位置にある操作レバーを前方へ押し込む際の押圧操作部となる。操作レバーの前部51bは、図2のように前扉10を開放した際に前面開口部4から露出する位置にあり、最後退位置にある操作レバーが前方へ押圧されて突出したときにロック部30(可動ロック部材35)に作用してこれを作動させて前扉を開放させる機能を有する。
ロック部30は、前扉10に固定的に設けられた被ロック部31と、筐体本体3により上下動自在に支持されて前扉の閉止時に下降することにより被ロック部31を係止するフック状のロック片36を備えた可動ロック部材35と、を概略備えている。被ロック部31は前扉10の背面側に固定された上下方向へ延びる板部材32に、所定の上下配置で設けた複数個の被ロック穴32aであり、各被ロック穴32aと一対一で対応する位置関係で設けられたロック片36が着脱自在に嵌合するように構成されている。
被ロック穴32aの上下方向長は、ロック片36が被ロック穴内に嵌合した状態で上下動可能であり、且つロック片36が上昇位置において被ロック穴内を横方向へ移動可能となるように設定されている。つまり、図4のように前扉10が閉止した状態で被ロック穴32a内にロック片36を嵌合させた状態で、可動ロック部材35を上下動させることによりロック片36は被ロック穴内で上下動可能であり、かつ図5のようにロック片が上昇した位置において前扉を開放した際に、前扉の開放動作を妨げないように構成されている。
可動ロック部材35は、図4のように下降してロック片36が被ロック穴32aの下縁部と係合したときに前扉10を閉止位置にロックし、上昇してロック片が被ロック穴32aとの係合を解除したときに前扉を開放可能な状態に移行させる手段である。可動ロック部材35の適所には、操作レバーの前部51bが接触して可動ロック部材を押し上げるための被作用部33が設けられている。本例に係る被作用部33は、ローラ等の転動部材である。被作用部33は、転動部材に限らず、操作レバーの前部51bとスムーズに摺動可能な形状、材質からなる部材であればどのようなものであってもよい。
可動ロック部材35は、上下方向へ長い長穴35aを備え、この長穴35a内に内側壁3aに設けたピン3cを遊嵌させることにより、上下動自在に支持されている。
操作レバー51は、筐体本体3により図4に示した最後退位置と図6に示した最前進位置との間を進退自在に支持され、図5のように前方へ突出した時に第1の突出位置にある時に可動ロック部材35を上昇させてロック片36と被ロック穴32aとの係止を解除可能な状態とし、更に図6のように最前進位置(第2の突出位置)に突出したときに前扉を押圧して開放する役割を有する。また、図6のように開放している前扉を閉じることにより前扉の背面が操作レバー51の前端部を後方に押圧して操作レバーが最前進位置から後退したときに、可動ロック部材35を一旦上昇させてロック片36と被ロック穴32aとの係止を解除し、前扉が閉止するタイミングに合わせて可動ロック部材35を下降させてロック片と被ロック穴とを係止させて前扉をロックする。
操作レバー51は、横方向に長い長穴51cを備え、長穴51c内に内側壁3aから突設したピン3dを遊嵌させることにより前後方向へ移動可能にガイドされている。
操作レバーの前部51bは、最後退位置にあった操作レバーが前方へ移動する過程で可動ロック部材の被作用部33に接して可動ロック部材を押し上げる作用部(傾斜面)52、及び作用部の先端に設けられて閉止状態にある前扉の背面を前方へ押圧して開放させる)押圧部55と、を概略備えている。
作用部52は、上向き後方へ傾斜する前部傾斜面52aと、前部傾斜面52aの上部に連設されて横方向へ延びる短尺な頂部52bと、頂部52bから下向き後方へ傾斜する後部傾斜面52cと、後部傾斜面52cの後方に連設された凹所52dと、を備えている。作用部52は、操作部材50が最前進位置へ移動する過程で、前部傾斜面52aがロック片36による被ロック穴32aの係止を解除させるまで被作用部33を押し上げ続けた後で、更に頂部52bの作用により係止解除状態を維持しつつ押圧部55によって前扉10を押圧して開放させるように構成されている。前扉の開放後、被作用部33は後部傾斜面52cに沿って下降し、凹所52d内で係止され操作レバー51が停止する。
次に、図7の拡大図に基づいて操作部材によるロック部解除(開錠)、及び前扉開放の為の操作と、開放状態にある前扉の閉止に伴う再ロック動作を説明する。
図7(a)は前扉10を閉止した状態で可動ロック部材35が被ロック部31をロック(施錠)状態に保持している様子を示す図であり、この時、操作レバー51は最後退位置にある。可動ロック部材35は操作レバーによる上向きの押上げ力を受けていないため、自重により下降しており、この時各ロック片36のフック部は被ロック穴32a内に嵌合して係止した状態にある。この状態では、前扉10の外側から前扉を開放することはできない。
次に、前扉10を開放する場合には、後扉20を開放し、内側壁3aに沿って配置した操作レバー51の後部51aを前方へ押し込む。すると、まず図7(b)に示すように操作レバーの前端部に位置する作用部52の前部傾斜面52aが被作用部33を押し上げることにより可動ロック部材35を上昇させ、ロック片36の先端部を被ロック穴32aの下縁部よりも上方へ移動させることにより、被ロック穴から離脱可能な状態となる。このとき押圧部55は前扉10の背面に近接しているが、前扉を押圧していない。
次いで、操作レバー51が図7(c)の位置まで前方へ移動すると、被作用部33が前部傾斜面52aから頂部52bに達するため、押圧部55が前扉10の背面を押圧開始し、被作用部33が頂部52bを通過した時点ではロック片36の先端部が被ロック穴32aから離脱すると同時に前扉は前方へ開放された状態となる。
次いで、操作レバー51が(d)の最前進位置に達するまでの過程で、被作用部33は後部傾斜面52cに沿って下降し凹所52d内底面で係止される。被作用部33が凹所52d内底面に係止された状態では、前扉10が操作レバーの押圧部55に軽い力で当たった程度では操作レバーは後方へ移動しないので、前扉とのロックを解除した状態を維持することができる。つまり、凹所52dが存在しない場合には、被作用部33を(d)の位置に保持する手段がなくなるため、(d)の位置にある操作レバー51は、後方への軽い押圧力によって後方へ移動し、可動ロック部材35が自重で下降してしまうため、前扉を用いた再ロックのための操作を行うことができなくなる。一方、凹所52dによって被作用部33を(d)の状態に係止することにより、操作レバー51の後方への移動を抑止して可動ロック部材の自重による下降を防止できる。
このように前扉のロック解除、開放手順は、操作部材が最後退位置から最前進位置に移動する過程で、作用部52が可動ロック部材35を徐々に押し上げてロック片36による被ロック部31の係止を解除した後で、更に操作部材を最前進位置まで移動させることにより押圧部55が閉止状態にある前扉の背面を押圧して開放させることで完了する。
次に、図7(d)のように開放した状態にある前扉10を閉止してロックする場合には、前扉10を閉じる操作を行えばよい。即ち、(d)の状態にある前扉を閉じることにより、前扉が操作レバー51の押圧部55を押し込んで、(c)、(b)の行程を経て(a)のロック状態に移行させることができる。
このように前扉の閉止、ロック手順は、開放状態にある前扉を閉止する過程で、最前進位置にある操作部材の押圧部を前扉が後方へ押圧することにより該操作部材が後退を開始し、該後退の過程で作用部が操作部材を係止解除位置まで押し上げ、次いで前扉が閉止された時点で該操作部材を下降させてロック片を被ロック部と係止させることで完了する。
なお、上記実施形態では可動ロック部材が自重により下降した時にそのロック片が、被ロック部31を係止して前扉をロックする構造としたが、これは一例に過ぎない。例えば、図8の変形実施形態に示すように、図示しないバネ(弾性部材)によって可動ロック部材35を上昇方向へ常時付勢すると共に、可動ロック部材に設けたロック片36が上昇した時に被ロック部を係止して前扉10をロックするように構成してもよい。この場合には、ロック片36と被ロック部31の上下方向は、全て上記実施形態の構造とは逆向きとなる。また、操作レバーの作用部も上下が反転した形状となることはいうまでもない。
また、図8の実施形態に係る作用部52は、下向き後方へ傾斜する前部傾斜面52aと、前部傾斜面の下部に連接された頂部52bと、を備え、操作部材51が最前進位置へ移動する過程で、前部傾斜面52aがロック片36による被ロック部31の係止を解除させるまで被作用部33を下降させた後で、更に頂部52bによって係止解除状態を維持しつつ押圧部55によって前扉を開放させるように構成されている。
以上のように本発明の各実施形態においては、前扉側に設けた被ロック部は、前扉の背面から後方へ突出した部材ではなく、単なる穴である。また、筐体本体側からも前方へ突出した部材は存在しない。このため、前扉側に設けたロック部材から突出した部位がメンテナンス中に作業員等とぶつかって怪我を負わせる虞が皆無となる。
なお、本発明は少なくとも前面と背面に開口部を備え、前扉を背面開口部側からの操作により開放するようにした筐体構造一般に適用することができるものである。
本発明の筐体構造を適用可能な装置類としては、自動券売機等の自動販売機、金銭払出装置等の金銭取扱い装置の他に、情報端末装置等を例示することができる。
1…自動券売機(金銭取扱い装置)、2…筐体、20…後扉、3…筐体本体、3a…内側壁、3b…ガイド部材、3c、3d…ピン、4…前面開口部、4a…ヒンジ、5…背面開口部、10…前扉、10a…表示部、10b…硬貨投入口、10c…紙幣投入口、10d…発券部、30…ロック部、31…被ロック部、32…板部材、32a…被ロック穴、33…被作用部、35…可動ロック部材、35a…長穴、36…ロック片、36…時各ロック片、50…操作部材、51…操作部材(操作レバー)、51a…後部、51b…前部、51c…長穴、52…作用部、52a…前部傾斜面、52b…頂部、52c…後部傾斜面、52d…凹所、55…押圧部

Claims (8)

  1. 少なくとも前面と背面に夫々開口部を備えた筐体本体と、該前面開口部及び該背面開口部を夫々開閉する前扉及び後扉と、前記前扉に設けられた被ロック部と、前記筐体本体により上下動自在に支持されて該前扉の閉止時に下降することにより前記被ロック部を係止するロック片を備えた可動ロック部材と、前記筐体本体により最後退位置と最前進位置との間を進退自在に支持され進退時に該可動ロック部材を上下動させて前記ロック片を前記被ロック部に係止したり、係止を解除する操作部材と、を備え、
    前記操作部材の前部には前方へ移動する過程で前記可動ロック部材の被作用部に接して該可動ロック部材を押し上げる作用部、及び該作用部の先端に設けられて閉止状態にある前記前扉の背面を前方へ押圧して開放させる押圧部を備え、
    前記操作部材が前記最後退位置から前記最前進位置に移動する過程で、前記作用部が前記可動ロック部材を徐々に押し上げて前記ロック片による前記被ロック部の係止を解除した後で、更に前記操作部材を前記最前進位置まで移動させることにより前記押圧部が閉止状態にある前記前扉の背面を押圧して開放させることを特徴とする前扉の開錠開放機構。
  2. 開放状態にある前記前扉を閉止する過程で、前記最前進位置にある前記操作部材の押圧部を前記前扉が後方へ押圧することにより該操作部材が後退を開始し、該後退の過程で前記作用部が前記操作部材を係止解除位置まで押し上げ、次いで前記前扉が閉止された時点で該操作部材を下降させて前記ロック片を前記被ロック部と係止させることを特徴とする請求項1に記載の前扉の開錠開放機構。
  3. 前記作用部は、上向き後方へ傾斜する前部傾斜面と、該前部傾斜面の上部に連接された頂部と、を備え、
    前記操作部材が前記最前進位置へ移動する過程で、前記前部傾斜面が前記ロック片による前記被ロック部の係止を解除させるまで前記被作用部を押し上げた後で、更に前記頂部によって前記係止解除状態を維持しつつ前記押圧部によって前記前扉を開放させるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の前扉の開錠開放機構。
  4. 前記被作用部には、前記作用部と接触して転動する転動部材が配置されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の前扉の開錠開放機構。
  5. 前記頂部の後方には、該頂部から下向き後方へ傾斜する後部傾斜面と、該後部傾斜面から後方へ延びる凹所が形成されており、該凹所内に前記被作用部が嵌合して操作部材が停止するように構成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の前扉の開錠開放機構。
  6. 少なくとも前面と背面に夫々開口部を備えた筐体本体と、該前面開口部及び該背面開口部を夫々開閉する前扉及び後扉と、前記前扉に設けられた被ロック部と、前記筐体本体により上下動自在に支持されて該前扉の閉止時に上昇することにより前記被ロック部を係止するロック片を備えた可動ロック部材と、前記筐体本体により最後退位置と最前進位置との間を進退自在に支持され進退時に該可動ロック部材を上下動させて前記ロック片を前記被ロック部に係止したり、係止を解除する操作部材と、を備え、
    前記操作部材の前部には前方へ移動する過程で前記可動ロック部材の被作用部に接して該可動ロック部材を下降させる作用部、及び該作用部の先端に設けられて閉止状態にある前記前扉の背面を前方へ押圧して開放させる押圧部を備え、
    前記操作部材が前記最後退位置から前記最前進位置に移動する過程で、前記作用部が前記可動ロック部材を徐々に下降させて前記ロック片による前記被ロック部の係止を解除した後で、更に前記操作部材を前記最前進位置まで移動させることにより前記押圧部が閉止状態にある前記前扉の背面を押圧して開放させることを特徴とする前扉の開錠開放機構。
  7. 請求項1乃至6の何れか一項に記載の前扉の開錠開放機構を備えたことを特徴とする筐体構造。
  8. 請求項7に記載の筐体構造を備えたことを特徴とする金銭取扱い装置。
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