JP2012190825A - 配線基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板の面積や厚みを増加させることなく、簡単な構成で廉価に静電気の放電を行い、電子部品の静電気による破壊や誤動作を防止する配線基板を提供すること。
【解決手段】この配線基板10dは、信号線領域81に電気的に接続されグランド領域72に向けて突出する導体凸部871を備え、導体凸部871は、絶縁層9に入り込むように形成され、グランド領域72とは離隔した状態を保ちながらグランド領域72に近接する位置まで延び、グランド領域72との間で放電ギャップを形成する。
【選択図】図6
【解決手段】この配線基板10dは、信号線領域81に電気的に接続されグランド領域72に向けて突出する導体凸部871を備え、導体凸部871は、絶縁層9に入り込むように形成され、グランド領域72とは離隔した状態を保ちながらグランド領域72に近接する位置まで延び、グランド領域72との間で放電ギャップを形成する。
【選択図】図6
Description
本発明は、絶縁層と、この絶縁層を挟んで設けられる導体層を備える配線基板及びその製造方法に関する。
電子部品が実装された配線基板では、静電気による誤動作や電子部品の破損を防止するため、静電気対策が施されている。このような静電気対策の一例としては、コンデンサやツェナーダイオードを設けることが行われている。このようにコンデンサやツェナーダイオードといった静電対策部品を設けることは、静電気対策としては有効である一方で、コストアップの要因となり、配線基板上に実装される他の回路部品の配置スペースを制限する要因となる。
そこで、静電対策部品を取り付けることなく静電気対策を行うものとして、下記特許文献1に記載の技術が提案されている。下記特許文献1に記載の技術では、信号線側のパターンの端部に半田によって山部及び谷部を複数個形成している。同様に、グランド側のパターンの端部に半田によって山部及び谷部を複数個形成している(下記特許文献1の図1参照)。信号線側のパターン端部における山部と、グランド側のパターン端部における山部とは互いに対向するように設けられ、放電ギャップが形成されている。
このように基板の平面に沿って信号線とグランド電極とを配置し、互いに離隔することで放電ギャップを形成するものは、基板を平面的に使用して放電ギャップを形成するものであるため、基板の平面的な利用効率を低下させるものである。そこで、下記特許文献2に記載の技術が提案されている。下記特許文献2には、絶縁材料から成る回路基板と、回路基板の表面に形成されている導電性パターンと、回路基板の裏面に形成されている導電性パターンと、表面の導電性パターンと裏面の導電性パターンとが回路基板の厚さ方向に所定の間隙を隔てて形成されていることで放電ギャップを形成する技術が開示されている。より具体的には、回路基板の表面と裏面とにそれぞれ導電性パターンが形成されている位置に設けられている貫通穴の内周面が放電ギャップを構成するものである。
上記特許文献1及び上記特許文献2に記載の技術は、コンデンサやツェナーダイオードを用いない点で、確かに部品数を減らし、コストダウンに資するものとなっている。しかしながら、上記特許文献1に記載の技術は、上述したように、基板を平面的に使用して放電ギャップを形成するものであるため、基板の平面的な利用効率を低下させるものである。
一方、上記特許文献2に記載の技術は、基板を貫通する貫通孔の内周面が放電ギャップとなるように構成しているため、貫通孔に重ねて、外部接続端子や搭載部品のパッドを配置することができない。その為、外部接続端子や搭載部品のパッドから引き出す配線や、貫通孔を設ける為の基板面積が必要となり、小型化の妨げとなる。また、放電ギャップの距離は基板の層間厚みにより限定される。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、基板の面積や厚みを増加させることなく、簡単な構成で廉価に静電気の放電を行い、電子部品の静電気による破壊や誤動作を防止する配線基板及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る配線基板は、絶縁層と、この絶縁層を挟んで設けられる第一導体層及び第二導体層とを備える配線基板であって、第一導体層には第一配線領域が形成される一方で、第二導体層には第二配線領域が第一配線領域に対向する位置に形成され、第一配線領域に電気的に接続され、第二配線領域に向けて突出する導体凸部を備え、導体凸部は、絶縁層に入り込むように形成され、第二配線領域とは離隔した状態を保ちながら第二配線領域に近接する位置まで延び、第二配線領域との間で放電ギャップを形成する。
本発明によれば、第一導体層に形成されている第一配線領域に導体凸部を形成し、第二配線領域に向けて突出させているので、第一配線領域及び第二配線領域が重なり合う部分に放電ギャップを形成することができ、基板の平面的な利用効率を低下させることがない。また、導体凸部は、絶縁層に入り込むように形成されているので、基板の層間において放電ギャップを形成することができるものとなっている。また、導体凸部は、電気的に繋がっている第一配線領域から、他方の電気的に繋がっていない第二配線領域と離隔した状態を保ちながら、その第二配線領域に近接する位置まで延び、その第二配線領域との間で放電ギャップを形成している。このように放電ギャップを形成することで、基板の層間において放電ギャップを形成することができる。ことに加え、導体凸部と第二配線領域との間の距離を調整することで、放電ギャップの放電閾値を調整することができる。従って、基板の厚みを変えることなく、放電閾値を調整することが可能な放電ギャップを形成できる。
また本発明に係る配線基板では、導体凸部は、第一配線領域から延びる方向に直交する平面と交わる外周によって囲まれる部分の面積が、放電ギャップ側に向かって減少するように形成されていることも好ましい。
この好ましい態様では、導体凸部の外周によって囲まれる部分の面積が、放電ギャップ側に向かって減少するように構成しているので、導体凸部が電気的に繋がっている第一配線領域に入力される静電気を確実に導体凸部に誘導し、放電ギャップにおいて確実に放電させることができる。
また本発明に係る配線基板では、導体凸部は、放電ギャップ側の先端が尖った形状を成すように形成されていることも好ましい。
この好ましい態様では、導体凸部の放電ギャップ側の先端を尖った形状とすることで先端に電界を集中させ、放電ギャップにおいて確実に放電させることができる。
また本発明に係る配線基板では、第一配線領域において導体凸部が形成されている部分の反対側の面に、外部接続用又は部品接続用のパッドが形成されていることも好ましい。
この好ましい態様では、導体凸部が形成されている部分の反対側に、外部接続用又は部品接続用のパッドが形成されているので、放電ギャップと外部接続用又は部品接続用のパッド領域とを重なり合う位置に形成することが可能となり、基板内の効率的な配置が可能となる。また、導体凸部が形成されている部分の反対側の面に、外部接続用のパッドを形成した場合には、外部から侵入した静電気を電子部品に至ることなく放電する為、誤動作や破損を防ぐ効果がより期待できる。
また本発明に係る配線基板では、導体凸部は、第一配線領域に電気的に接続され第二配線領域に向けて突出する第一導体凸部分と、第二配線領域に電気的に接続され第一配線領域に向けて突出する第二導体凸部分と、を有し、第一導体凸部分と第二導体凸部分とは互いに対向した状態で絶縁層に入り込むように形成され、他方の導体凸部分とは離隔した状態を保ちながら他方の導体凸部分に近接する位置まで伸び、他方の導体凸部分との間で放電ギャップを形成することも好ましい。
この好ましい態様では、電気的に繋がっている第一配線領域から第二配線領域に向かう第一導体凸部分と、電気的に繋がっている第二配線領域から第一配線領域に向かう第二導体凸部分とを有し、双方の領域から伸びる第一導体凸部分と第二導体凸部分とが互いに離隔した状態を保ちながら対向するように構成することで放電ギャップを形成している。従って、互いに対向する双方の先端に電界を集中させ、放電ギャップにおいて確実に放電させることができる。
また本発明に係る配線基板では、第一導体凸部分は、第一配線領域から延びる方向に直交する平面と交わる外周によって囲まれる部分の面積が、放電ギャップ側に向かって減少するように形成され、第二導体凸部分は、第二配線領域から延びる方向に直交する平面と交わる外周によって囲まれる部分の面積が、放電ギャップ側に向かって減少するように形成されていることも好ましい。
この好ましい態様では、第一導体凸部分及び第二導体凸部分の外周によって囲まれる部分の面積が、放電ギャップ側に向かって減少するように構成しているので、第一導体凸部分及び第二導体凸部分が電気的に繋がっている領域に入力される静電気を確実に誘導し、放電ギャップにおいて確実に放電させることができる。
また本発明に係る配線基板では、第一導体凸部分及び第二導体凸部分は、放電ギャップ側の先端が尖った形状を成すように形成されていることも好ましい。
この好ましい態様では、第一導体凸部分及び第二導体凸部分の放電ギャップ側の先端を尖った形状とすることで先端に電界を集中させ、放電ギャップにおいて確実に放電させることができる。
また本発明に係る配線基板では、導体凸部は、導電性材料によってその内部が充填されていることも好ましい。
この好ましい態様では、導体凸部を導電性材料によってその内部を充填して形成しているので、インピーダンスを低く抑えることができ、静電気の放電がしやすくなる。
上記課題を解決するために本発明に係る配線基板の製造方法は、絶縁層と、この絶縁層を挟んで設けられる第一導体層及び第二導体層とを備える配線基板の製造方法であって、絶縁層と、この絶縁層を挟んで設けられる第一導体層及び第二導体層とを形成する第一工程と、第一導体層側から絶縁層に入り込み、第一導体層と第二導体層とを繋ぐビア導体を形成する第二工程と、を備える。第二工程では、第一導体層の第一配線領域に電気的に接続され、第二導体層の第二配線領域に向けて突出する導体凸部を、絶縁層に入り込み、第二配線領域とは離隔した状態を保ちながら第二配線領域に近接する位置まで延びるように形成し、第二配線領域との間で放電ギャップを形成する。
本発明によれば、第一導体層と第二導体層とを繋ぐビア導体を形成する第二工程において、放電ギャップを形成するための導体凸部を形成することができる。従って、別途放電ギャップを形成するための工程を追加することなく、第二導体層の第二配線領域に接しない導体凸部を形成するという簡便な方法で、配線基板内部に放電ギャップを形成することができる。
本発明によれば、基板の面積や厚みを増加させることなく、簡単な構成で廉価に静電気の放電を行い、電子部品の静電気による破壊や誤動作を防止する配線基板及びその製造方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
本発明の実施形態に係る配線基板について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る配線基板10における放電ギャップを説明するための模式的な断面図である。図1に示すように、配線基板10は、絶縁層4と、この絶縁層4を挟んで設けられる第一導体層2及び第二導体層3とを備える。
第一導体層2には、信号の授受を行う信号線領域20が形成されている。図1においては、この信号線領域20のみを図示しているけれども、第一導体層2には他の信号線領域やグランド領域が形成されていても構わないものである。
第二導体層3には、接地電位に繋がるグランド領域30が形成されている。図1においては、このグランド領域30のみを図示しているけれども、第二導体層3には他の信号線領域やグランド領域が形成されていても構わないものである。グランド領域30は、信号線領域20に対向する位置に形成されている。
信号線領域20には、導体凸部24が形成されている。導体凸部24は、信号線領域20と電気的に接続されるように、信号線領域20と一体的に形成されているカップ状のものである。導体凸部24は、信号線領域20の絶縁層4側の面から、グランド領域30に向けて突出するように形成されている。
導体凸部24は、傾斜壁部25と底部26とによって構成されている。底部26は、傾斜壁部25が信号線領域20と繋がる部分よりも小さくなるように形成されている。傾斜壁部25は、信号線領域20と底部26とを繋ぐように形成されている。従って、導体凸部24の外形は、円錐台形状を成している。
導体凸部24は、絶縁層4に入り込むように形成され、他方の領域であるグランド領域30とは離隔した状態を保ちながらグランド領域30に近接する位置まで延び、グランド領域30との間で間隙を形成することで、放電ギャップgを形成している。このように放電ギャップgを形成することで、信号線領域20側に静電気が入力されても、放電ギャップgを介して放電させることができる。
導体凸部24は、信号線領域20から延びる方向(信号線領域20からグランド領域30に向かう方向)に直交する平面と交わる外周によって囲まれる部分の面積が、放電ギャップg側に向かって減少するように形成されている。
このような導体凸部24の形状を、図2を参照しながら説明する。図2は、図1における導体凸部24の形状を説明するための模式的な断面図であって、(A)は図1の切断平面PLaにおける断面を示し、(B)は図1の切断平面PLbにおける断面を示し、(C)は図1の切断平面PLcにおける断面を示している。切断平面PLa,PLb,PLcは、切断平面PLaが最も信号線領域20側に配置され、切断平面PLcは底部26を通るように配置され、切断平面PLbは切断平面PLaと切断平面PLcとの間に配置されている。
図2の(A)に示すように、切断平面PLaと交わる導体凸部24の傾斜壁部25は、外周251aと内周252aとによって、円環状の断面を呈している。図2の(B)に示すように、切断平面PLbと交わる導体凸部24の傾斜壁部25は、外周251bと内周252bとによって、円環状の断面を呈している。図2の(C)に示すように、切断平面PLcと交わる導体凸部24の底部26は、外周261によって囲まれる円状の断面を呈している。
信号線領域20から延びる方向(信号線領域20からグランド領域30に向かう方向)に直交する平面は、切断平面PLa,PLb,PLcであるから、それら平面と交わる外周によって囲まれる部分は、外周251aによって囲まれる内側の部分、外周251bによって囲まれる内側の部分、外周261によって囲まれる内側の部分となる。従って、それぞれ部分の面積は、最も大きな円である外周251aによって囲まれる部分の面積が最も広く、次に大きな円である外周251bによって囲まれる部分の面積が広く、最も小さな円である外周261によって囲まれる部分の面積(底部26の面積)が最も狭い。
図1及び図2に示すように、導体凸部24を円錐台形状に形成し、グランド領域30に向かうに従って窄まるように形成することで、放電ギャップgにおける放電効果を確実なものとしている。尚、導体凸部24が、グランド領域30に向かうに従って窄まる態様は、一様な円錐台形状に窄まるものに限定されるものではなく、急激に窄まる部分と緩やかに窄まる部分とを組み合わせるといった態様も採用しうるものである。
尚、本実施形態では、本発明の第一配線領域に相当するものとして信号線領域20を形成し、本発明の第二配線領域に相当するものとしてグランド領域30を形成した。しかしながら、第一配線領域及び第二配線領域はこれらに限られるものではなく、一方から他方へと静電気を放電させる機能を出現させることが必要な箇所に任意に形成されるものである。従って例えば、第一配線領域として、信号の授受を行う信号線領域を形成する一方で、第二配線領域として放電対象となる放電対象領域を形成することも好ましいものである。放電対象領域は、電源ラインの一部を用いてもよく、放電用に特別な領域を形成してもよい。
図1及び図2を参照しながら説明した配線基板10の変形例を図3に示す。図3は、変形例としての配線基板10aを示す模式的な断面図である。図3に示す配線基板10aは、配線基板10の導体凸部24を導体凸部24aに変更し、レジスト層351a及びパッド352aを設けたものである。パッド352aは、信号線領域20において、レジスト層351aによって覆われていない領域が相当する。導体凸部24aは、信号線領域20と電気的に接続されるように、信号線領域20と一体的に形成されている凸部であって、図1に示した導体凸部24の内部を導体にて満たしたものである。
このように、カップ状である導体凸部24の内部を導体で満たして導体凸部24aとすることで、インピーダンスを低く抑えることができ、放電ギャップgにおける放電効果をより高めることができる。
更に配線基板10aにおいては、信号線領域20において導体凸部24aが形成されている部分の反対側の面(図中上面)に、外部接続用の端子領域としてのパッド352aが形成されている。パッド352aの両外側の信号線領域20には、レジスト層351aが形成されている。このように、配線基板10aによれば、放電ギャップgを形成する導体凸部24aと重なる位置にパッド352aを設けることができるので、配線基板10aをより小型化することができる。
図3に示した配線基板10aの更なる変形例である配線基板10bを図4に示す。図3は、変形例としての配線基板10bを示す模式的な断面図である。図4に示す配線基板10bは、導体でその内部が満たされた導体凸部24aの、グランド領域30側の先端部分を尖った円錐形状としたものとしたものである。
このように、カップ状である導体凸部24の内部を導体で満たし、且つグランド領域30側の先端部分を尖ったものとすることで、先端部により電界が集中しやすくなり、放電しやすいように構成することができる。
導体凸部としては、円柱状でも角柱状でも構わないが、放電ギャップgにおける放電効果を考慮すれば、円錐台形状若しくは角錐台形状または半球形状であることも好ましく、更には上述したように、円錐形状若しくは角錐形状である事がより好ましい。
更に、導体凸部の先端における電界集中効果をより高める変形例について、図5を参照しながら説明する。図5は、変形例としての配線基板10cを説明するための模式的な断面図である。
図5に示すように、配線基板10cは、絶縁層4と、この絶縁層4を挟んで設けられる第一導体層2及び第二導体層3とを備える。
第一導体層2には、信号の授受を行う信号線領域20が形成されている。第二導体層3には、接地電位に繋がるグランド領域30が形成されている。グランド領域30は、信号線領域20に対向する位置に形成されている。
信号線領域20には、第一導体凸部分24cが形成されている。第一導体凸部分24cは、信号線領域20と電気的に接続されるように、信号線領域20と一体的に形成されているカップ状のものである。第一導体凸部分24cは、信号線領域20の絶縁層4側の面から、グランド領域30に向けて突出するように形成されている。
第一導体凸部分24cは、傾斜壁部25cと底部26cとによって構成されている。底部26cは、傾斜壁部25cが信号線領域20と繋がる部分よりも小さくなるように形成されている。傾斜壁部25cは、信号線領域20と底部26cとを繋ぐように形成されている。従って、第一導体凸部分24cの外形は、円錐台形状を成している。
グランド領域30には、第二導体凸部分29cが形成されている。第二導体凸部分29cは、信号線領域20と電気的に接続されるように、信号線領域20と一体的に形成されているカップ状のものである。第二導体凸部分29cは、グランド領域30の絶縁層4側の面から、信号線領域20に向けて突出するように形成されている。
第二導体凸部分29cは、傾斜壁部27cと底部28cとによって構成されている。底部28cは、傾斜壁部27cがグランド領域30と繋がる部分よりも小さくなるように形成されている。傾斜壁部27cは、グランド領域30と底部28cとを繋ぐように形成されている。従って、第二導体凸部分29cの外形は、円錐台形状を成している。
第一導体凸部分24c及び第二導体凸部分29cは、絶縁層4に入り込むように形成され、他方の導体凸部分とは離隔した状態を保ちながら他方の導体凸部分に近接する位置まで延び、他方の導体凸部分との間で間隙を形成することで、放電ギャップgcを形成している。このように放電ギャップgcを形成することで、信号線領域20側に静電気が入力されても、放電ギャップgcを介して放電させることができる。
第一導体凸部分24cは、信号線領域20から延びる方向(信号線領域20からグランド領域30に向かう方向)に直交する平面と交わる外周によって囲まれる部分の面積が、放電ギャップgc側に向かって減少するように形成されている。また、第二導体凸部分29cは、グランド領域30から延びる方向(グランド領域30から信号線領域20に向かう方向)に直交する平面と交わる外周によって囲まれる部分の面積が、放電ギャップgc側に向かって減少するように形成されている。
このように、対向する信号線領域20及びグランド領域30から、互いに近づくように第一導体凸部分24c及び第二導体凸部分29cを設け、互いの先端同士が向き合うような形状で間隙を形成すると、互いの先端部分により電界が集中し、放電ギャップgcの放電効果をより高めることができる。尚、第一導体凸部分24c及び第二導体凸部分29cの形状は、図3及び図4に示す形状や、図3及び図4を参照しながら説明した形状とすることももちろん好ましいものである。
続いて、上述した導体凸部24,24a,24b,24c,29cを、基板全体の中でどのように配置するかについて、図6を参照しながら説明する。図6は、図3に示す形態の導体凸部24aと同様の導体凸部を用いて構成した基板アッセンブリAPの全体を説明するための模式的な断面図である。
図6に示すように、基板アッセンブリAPは、配線基板10dにICチップCPを実装したものである。ICチップCPは、配線基板10dの導体層5側に実装されている。具体的には、ICチップCPは、信号線側のIC端子Ts及びグランド側のIC端子Tgを有している。信号線側のIC端子Tsは、導体層5の信号線領域51に繋がれている。また、グランド側のIC端子Tgは、導体層5のグランド領域52に繋がれている。
配線基板10dは、導体層5と、導体層6と、導体層7と、導体層8とを有する4層の多層基板である。導体層5と、導体層6と、導体層7と、導体層8とのそれぞれの間には、絶縁層9が形成されている。実際には、絶縁層9は積層されながら形成されていくので、その内部は層状に形成されている。
最上層の導体層5は、信号線領域51と、グランド領域52とを有している。導体層6は、信号線領域61と、グランド領域62とを有している。導体層7は、信号線領域71と、グランド領域72とを有している。最下層の導体層8は、信号線領域81と、グランド領域82とを有している。
信号線領域51と信号線領域61とは、ビア導体561によって繋がれている。信号線領域61と信号線領域71とは、ビア導体671によって繋がれている。信号線領域71と信号線領域81とは、ビア導体781によって繋がれている。従って、信号線領域51、ビア導体561、信号線領域61、ビア導体671、信号線領域71、ビア導体781、信号線領域81によって、外部接続端子である信号線領域81とICチップCPとを繋ぐ信号線が形成されている。
グランド領域52とグランド領域62とは、ビア導体562によって繋がれている。グランド領域62とグランド領域72とは、ビア導体672によって繋がれている。グランド領域72とグランド領域82とは、ビア導体782によって繋がれている。従って、グランド領域52、ビア導体562、グランド領域62、ビア導体672、グランド領域72、ビア導体782、グランド領域82によって、外部接続端子であるグランド領域82とICチップCPとを繋ぐグランド線が形成されている。
図6に示す基板アッセンブリAPの場合、外部接続端子である信号線領域81とグランド領域72との間に、導体凸部871が形成されている。導体凸部871は、信号線領域81に電気的に繋がれており、絶縁層9に入り込むように形成され、他方の領域であるグランド領域72とは離隔した状態を保ちながらグランド領域72に近接する位置まで延び、グランド領域72との間で放電ギャップを形成している。静電気は、外部から進入する場合が多いため、このように外部接続端子である信号線領域81に導体凸部871を形成して放電ギャップを構成することは、確実にICチップCPへの静電気進入を防止することができ、静電気対策としては極めて有効なものである。
続いて、基板アッセンブリAPの変形例について、図7を参照しながら説明する。図7は、図3に示す形態の導体凸部24aと同様の導体凸部を用い、基板アッセンブリAPの変形例として構成した基板アッセンブリAPaの全体を説明するための模式的な断面図である。
図7に示すように、基板アッセンブリAPaは、配線基板10eにICチップCPを実装したものである。ICチップCPは、配線基板10eの導体層5a側に実装されている。具体的には、ICチップCPは、信号線側のIC端子Ts及びグランド側のIC端子Tgを有している。信号線側のIC端子Tsは、導体層5の信号線領域51aに繋がれている。また、グランド側のIC端子Tgは、導体層5aのグランド領域52aに繋がれている。
配線基板10eは、導体層5aと、導体層6aと、導体層7aと、導体層8aとを有する4層の多層基板である。導体層5aと、導体層6aと、導体層7aと、導体層8aとのそれぞれの間には、絶縁層9aが形成されている。実際には、絶縁層9aは積層されながら形成されていくので、その内部は層状に形成されている。
最上層の導体層5aは、信号線領域51aと、グランド領域52aとを有している。導体層6aは、信号線領域61aと、グランド領域62aとを有している。導体層7aは、信号線領域71aと、グランド領域72aとを有している。最下層の導体層8aは、信号線領域81aと、グランド領域82aとを有している。
信号線領域51aと信号線領域61aとは、ビア導体561aによって繋がれている。信号線領域61aと信号線領域71aとは、ビア導体671aによって繋がれている。信号線領域71aと信号線領域81aとは、ビア導体781aによって繋がれている。従って、信号線領域51a、ビア導体561a、信号線領域61a、ビア導体671a、信号線領域71a、ビア導体781a、信号線領域81aによって、外部接続端子である信号線領域81aとICチップCPとを繋ぐ信号線が形成されている。
グランド領域52aとグランド領域62aとは、ビア導体562aによって繋がれている。グランド領域62aとグランド領域72aとは、ビア導体672a,673aによって繋がれている。グランド領域72aとグランド領域82aとは、ビア導体782aによって繋がれている。従って、グランド領域52a、ビア導体562a、グランド領域62a、ビア導体672a,673a、グランド領域72a、ビア導体782a、グランド領域82aによって、外部接続端子であるグランド領域82aとICチップCPとを繋ぐグランド線が形成されている。
図7に示す基板アッセンブリAPaの場合、ICチップCPの信号線側のIC端子Tsと直接繋がれている信号線領域51aとグランド領域62aとの間に、導体凸部651が形成されている。導体凸部651は、ICチップCPの信号線側のIC端子Tsの直下に形成されている。導体凸部651は、信号線領域51aに電気的に繋がれており、絶縁層9aに入り込むように形成され、他方の領域であるグランド領域62aとは離隔した状態を保ちながらグランド領域62aに近接する位置まで延び、グランド領域62aとの間で放電ギャップを形成している。このように、ICチップCPの信号線側のIC端子Tsの直下に導体凸部651を形成することで、基板アッセンブリAPaを小型化することができる。
続いて、本実施形態に係る配線基板の製造方法について、図8を参照しながら説明する。図8は、配線基板の製造方法を簡易に説明するため、形態としては導体凸部24に類似する導体凸部161を形成するためのステップを示した図である。
図8の(A)に示すように、絶縁層42の両面に銅箔22及び銅箔32を貼り付ける。続いて、図8の(B)に示すように、銅箔22側からレーザで穴を開け、凹部16及び凹部17を形成する。凹部16は、導体凸部24となるものであるから、銅箔32には到達しない程度の深さの凹部とする。凹部17は、ビア導体となるものであるから、銅箔32に到達する程度の深さの凹部とする。
続いて、図8の(C)に示すように、表面全体に銅めっきを施す。この銅めっきによって、銅箔32の外側に銅めっき層33が形成される。また、銅箔22の外側及び凹部16,17の内側を覆うように銅めっき層23が形成される。従って、銅箔22及び銅めっき層23が一体となって導体層が形成され、銅箔32及び銅めっき層33が一体となって導体層が形成される。
続いて、図8の(D)に示すように、フォトリソグラフィによって配線パターンを形成する。上述したような工程を経ることにより、傾斜壁部161a及び底部161bを有する導体凸部161が形成される。また、傾斜壁部151a及び底部151bを有するビア導体151が形成される。
尚、底部161bと銅箔32(導体層)との距離は、回路で通常使用する電圧では放電せず、静電気やサージなどの高電圧が印加された場合のみに放電する距離に設定する。本実施形態では、図8の(B)〜(D)に示したように、レーザで穴を開けて導体凸部161を形成しているので、レーザで形成する穴の深さを調整することで、その回路に適合した電圧で放電する放電ギャップを形成することができる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10:配線基板
2:第一導体層
3:第二導体層
4:絶縁層
20:信号線領域
24:導体凸部
25:傾斜壁部
251a,251b:外周
252a,252b:内周
26:底部
261:外周
30:グランド領域
g:放電ギャップ
PLa,PLb,PLc:切断平面
2:第一導体層
3:第二導体層
4:絶縁層
20:信号線領域
24:導体凸部
25:傾斜壁部
251a,251b:外周
252a,252b:内周
26:底部
261:外周
30:グランド領域
g:放電ギャップ
PLa,PLb,PLc:切断平面
Claims (9)
- 絶縁層と、この絶縁層を挟んで設けられる第一導体層及び第二導体層とを備える配線基板であって、
前記第一導体層には第一配線領域が形成される一方で、前記第二導体層には第二配線領域が前記第一配線領域に対向する位置に形成され、
前記第一配線領域に電気的に接続され、前記第二配線領域に向けて突出する導体凸部を備え、
前記導体凸部は、前記絶縁層に入り込むように形成され、前記第二配線領域とは離隔した状態を保ちながら前記第二配線領域に近接する位置まで延び、前記第二配線領域との間で放電ギャップを形成することを特徴とする配線基板。 - 前記導体凸部は、前記第一配線領域から延びる方向に直交する平面と交わる外周によって囲まれる部分の面積が、前記放電ギャップ側に向かって減少するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
- 前記導体凸部は、前記放電ギャップ側の先端が尖った形状を成すように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の配線基板。
- 前記第一配線領域において前記導体凸部が形成されている部分の反対側の面に、外部接続用又は部品接続用のパッドが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
- 前記導体凸部は、前記第一配線領域に電気的に接続され前記第二配線領域に向けて突出する第一導体凸部分と、前記第二配線領域に電気的に接続され前記第一配線領域に向けて突出する第二導体凸部分と、を有し、
前記第一導体凸部分と前記第二導体凸部分とは互いに対向した状態で前記絶縁層に入り込むように形成され、他方の導体凸部分とは離隔した状態を保ちながら前記他方の導体凸部分に近接する位置まで伸び、前記他方の導体凸部分との間で放電ギャップを形成することを特徴とする請求項1に記載の配線基板。 - 前記第一導体凸部分は、前記第一配線領域から延びる方向に直交する平面と交わる外周によって囲まれる部分の面積が、前記放電ギャップ側に向かって減少するように形成され、
前記第二導体凸部分は、前記第二配線領域から延びる方向に直交する平面と交わる外周によって囲まれる部分の面積が、前記放電ギャップ側に向かって減少するように形成されていることを特徴とする請求項5に記載の配線基板。 - 前記第一導体凸部分及び前記第二導体凸部分は、前記放電ギャップ側の先端が尖った形状を成すように形成されていることを特徴とする請求項6に記載の配線基板。
- 前記導体凸部は、導電性材料によってその内部が充填されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の配線基板。
- 絶縁層と、この絶縁層を挟んで設けられる第一導体層及び第二導体層とを備える配線基板の製造方法であって、
絶縁層と、この絶縁層を挟んで設けられる第一導体層及び第二導体層とを形成する第一工程と、
前記第一導体層側から前記絶縁層に入り込み、前記第一導体層と前記第二導体層とを繋ぐビア導体を形成する第二工程と、を備え、
前記第二工程では、前記第一導体層の第一配線領域に電気的に接続され、前記第二導体層の第二配線領域に向けて突出する導体凸部を、前記絶縁層に入り込み、前記第二配線領域とは離隔した状態を保ちながら前記第二配線領域に近接する位置まで延びるように形成し、前記第二配線領域との間で放電ギャップを形成することを特徴とする配線基板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011050408A JP2012190825A (ja) | 2011-03-08 | 2011-03-08 | 配線基板及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2011050408A JP2012190825A (ja) | 2011-03-08 | 2011-03-08 | 配線基板及びその製造方法 |
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| JP2012190825A true JP2012190825A (ja) | 2012-10-04 |
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ID=47083719
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| JP (1) | JP2012190825A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2017076702A (ja) * | 2015-10-15 | 2017-04-20 | 三菱電機株式会社 | プリント配線基板 |
| CN108701433A (zh) * | 2016-03-08 | 2018-10-23 | 索尼公司 | 显示器主体装置和显示设备 |
| US10542617B2 (en) | 2016-02-18 | 2020-01-21 | Samsung Electronics Co., Ltd | Electronic device and method for manufacturing the same |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011061044A (ja) * | 2009-09-10 | 2011-03-24 | Fujitsu Ten Ltd | 多層基板のサージ除去構造および車載用電子機器 |
-
2011
- 2011-03-08 JP JP2011050408A patent/JP2012190825A/ja active Pending
Patent Citations (1)
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