JP2012190942A - 太陽電池素子封止用材及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の太陽電池素子封止用材は、プロピレン系熱可塑性エラストマー、変性プロピレン系熱可塑性樹脂、水添テルペン樹脂及び核剤を含有する太陽電池素子封止用材であって、前記変性プロピレン系熱可塑性樹脂は、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂をシランカップリング剤によりグラフト変性させてなることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
1.プロピレン系熱可塑性エラストマー、変性プロピレン系熱可塑性樹脂、水添テルペン樹脂及び核剤を含有する太陽電池素子封止用材であって、
前記変性プロピレン系熱可塑性樹脂は、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂をシランカップリング剤によりグラフト変性させてなることを特徴とする太陽電池素子封止用材。
2.前記プロピレン系熱可塑性エラストマー、前記未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂、前記水添テルペン樹脂、前記シランカップリング剤、前記核剤及び有機過酸化物から得られ、
前記シランカップリング剤の配合量は、前記プロピレン系熱可塑性エラストマー、前記未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂及び前記水添テルペン樹脂との合計を100質量部とした場合に、0.01〜10質量部であり、
前記有機過酸化物の配合量は、前記シランカップリング剤の配合量を1質量部とした場合に、0.02〜3質量部である前記1.に記載の太陽電池素子封止用材。
3.前記水添テルペン樹脂の含有量は、前記プロピレン系熱可塑性エラストマー、前記変性プロピレン系熱可塑性樹脂及び前記水添テルペン樹脂の合計を100質量%とした場合に、5〜60質量%である前記1.又は前記2.に記載の太陽電池素子封止用材。
4.前記核剤の含有量は、前記プロピレン系熱可塑性エラストマー、前記変性プロピレン系熱可塑性樹脂及び前記水添テルペン樹脂の合計を100質量部とした場合に、0.05〜0.7質量部である前記1.乃至3.のうちのいずれか1項に記載の太陽電池素子封止用材。
5.JIS K 7361−1により測定した全光線透過率が90%以上である前記1.乃至4.のうちのいずれか1項に記載の太陽電池素子封止用材。
6.前記1.乃至前記5.のいずれかに記載の太陽電池素子封止用材の製造方法であって、
プロピレン系熱可塑性エラストマー、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂、水添テルペン樹脂、シランカップリング剤、有機過酸化物及び核剤を含む原料を混練する混練工程を備えることを特徴とする太陽電池素子封止用材の製造方法。
7.前記1.乃至前記5.のいずれかに記載の太陽電池素子封止用材の製造方法であって、
未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂、シランカップリング剤及び有機過酸化物を混合して、変性プロピレン系熱可塑性樹脂を含む第1混合物を得る工程と、
上記第1混合物、プロピレン系熱可塑性エラストマー、水添テルペン樹脂及び核剤を混練する工程と、を備えることを特徴とする太陽電池素子封止用材の製造方法。
また、本発明の太陽電池封止用材が、プロピレン系熱可塑性エラストマー、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂、水添テルペン樹脂、シランカップリング剤、核剤及び有機過酸化物から得られた太陽電池封止用材であり、且つ、シランカップリング剤の配合量が、プロピレン系熱可塑性エラストマー、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂及び水添テルペン樹脂との合計を100質量部とした場合に、0.01〜10質量部であり、有機過酸化物の配合量が、シランカップリング剤の配合量を1質量部とした場合に、0.02〜3質量部である場合には、透明性及び接着強度に優れ、且つ適度な硬度を有し、並びに、加熱処理後の接着強度等の低下抑制にもより優れる太陽電池封止用材とすることができる。
また、JIS K 7361−1により測定した全光線透過率が90%以上である場合は、太陽電池素子の封止用材に要求される優れた透明性、光透過性を有し、実用面で好ましい封止用材とすることができる。
また、本発明の太陽電池素子封止用材の製造方法によれば、プロピレン系熱可塑性エラストマー、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂、水添テルペン樹脂、シランカップリング剤、有機過酸化物及び核剤を含む原料を混練する混練工程を備えることから、透明性に優れ、且つ適度な硬度を有し、並びに、接着強度に優れると共に、加熱後の接着強度の低下抑制にも優れる太陽電池素子封止用材を効率的に製造することができる。
更に、本発明の太陽電池素子封止用材の製造方法が、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂、シランカップリング剤及び有機過酸化物を混合して、変性プロピレン系熱可塑性樹脂を含む第1混合物を得る工程と、上記第1混合物、プロピレン系熱可塑性エラストマー、水添テルペン樹脂及び核剤を混練する工程とを備える場合には、シランカップリング剤由来のアルコキシシリル基を有する変性プロピレン系熱可塑性樹脂を太陽電池素子封止用材に均一に分散させることができ、透明性に優れ、且つ適度な硬度を有し、並びに、接着強度に優れると共に、加熱後の接着強度の低下抑制にも優れる太陽電池素子封止用材を効率的に製造することができる。
[1]太陽電池素子封止用材
本発明の太陽電池素子封止用材(以下、単に「封止用材」ともいう)は、プロピレン系熱可塑性エラストマー、変性プロピレン系熱可塑性樹脂、水添テルペン樹脂及び核剤を含有する太陽電池素子封止用材であって、
上記変性プロピレン系熱可塑性樹脂は、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂をシランカップリング剤によりグラフト変性させてなることを特徴とする。
尚、本明細書において、プロピレン系熱可塑性エラストマー、変性プロピレン系熱可塑性樹脂及び未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂を総称して「プロピレン系熱可塑性重合体」ともいう。また、「変性プロピレン系熱可塑性樹脂」及び「未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂」を総称して「プロピレン系樹脂」ともいう。
また、プロピレン系熱可塑性エラストマーの示差走査熱量計(DSC)を用いて測定した結晶化度としては、好ましくは10%未満であり、より好ましくは5%以下である。
上記プロピレン系熱可塑性エラストマーの市販品としては、結晶性のプロピレン系重合体のナノオーダーのラメラネットワークに、非晶性のプロピレン系重合体が絡み合った構造である三井化学社製の商品名「NOTIO(ノティオ)」等が挙げられる。
尚、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂をシランカップリング剤によりグラフト変性して得られる反応生成物には、通常、変性プロピレン系熱可塑性樹脂と共に、変性プロピレン系熱可塑性樹脂及びシランカップリング剤による副生物が含まれるが、本発明においては、発明の趣旨を損なわない限り、これらを含めて変性プロピレン系熱可塑性樹脂という。
また、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂の示差走査熱量計(DSC)を用いて測定した結晶化度としては、好ましくは10%以上であり、より好ましくは30%以上である。
上記未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂の市販品としては、日本ポリプロピレン社製の商品名「ウィンテック(WINTEC)」及び「ウェルネックス(WELNEX)」等が挙げられる。
具体的には、(メタ)アクリロキシ基を有するシランカップリング剤としては、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のアクリル系シランカップリング剤が挙げられる。
ビニル基を有するシランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン等のビニル系シランカップリング剤が挙げられる。
グリシジル基を有するシランカップリング剤としては、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシ系シランカップリング剤が挙げられる。
アミノ基を有するシランカップリング剤としては、(4)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミン系シランカップリング剤などが挙げられる。
これらのシランカップリング剤は1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、含有するプロピレン系樹脂が、グラフト変性されたプロピレン系熱可塑性樹脂を含むことから、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂を含むプロピレン系樹脂の総量を増加させた場合であっても、接着強度及びヘイズに優れる封止用材とすることができる。
また、上記の芳香族変性水添テルペン樹脂としては、テルペン化合物と芳香族化合物とをフリーデルクラフツ触媒の存在下にカチオン重合してなる重合体であり、テルペン化合物としては、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテン、リモネン等が用いられ、芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルトルエン、2−フェニル−2−ブテン等が使用される。芳香族変性水添テルペン樹脂の変性度は特に限定されず、テルペン化合物と芳香族化合物との合計を100モル%とした場合に、芳香族化合物の割合が50モル%未満である市販の変性品を用いることができる。
軟化点が高い水添テルペン樹脂を用いることによって、成形性に優れる封止用材とすることができる。
尚、封止用材を100質量%とした場合に、上記の必須成分は95質量%以上、特に97質量%以上であることが好ましい。
本発明の太陽電池素子封止用材の製造方法は、プロピレン系熱可塑性エラストマー、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂、水添テルペン樹脂、シランカップリング剤、有機過酸化物及び核剤を含む原料を混練する混練工程を備えることを特徴とする。
この混練工程における混練方法は特に限定されない。上記混練工程に用いる装置等としては、例えば、押出機(一軸スクリュー押出機及び二軸混練押出機等)、ニーダー及びミキサー(高速流動式ミキサー、バドルミキサー、リボンミキサー等)等の混練装置を用いて混練を行うことができる。これらの装置は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。また、2種以上を用いる場合には連続的に運転してもよく、回分的に(バッチ式で)運転してもよい。更に、上記原料は一括して混練してもよく、いずれか一方を複数回に分けて添加投入して分割混練してもよい。また、上記混練工程では、上記原料は一括して混練してもよく、いずれか一方を複数回に分けて添加投入して分割混練してもよい。
この第1工程における混合方法は特に限定されない。例えば、ニーダー及びミキサー(高速流動式ミキサー、バドルミキサー、リボンミキサー等)等の混合装置を用いて混合を行うことができる。
また、混合時間としては、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂、シランカップリング剤及び有機過酸化物から、グラフト化された変性プロピレン系熱可塑性樹脂が形成できる時間であればよく、好ましくは1〜15分であり、より好ましくは3〜10分である。
本発明の封止用材においては、含有される全てのプロピレン系樹脂を第1工程で、グラフト変性させる必要はない。グラフト変性された変性プロピレン系熱可塑性樹脂を第2工程で混合させることにより、変性プロピレン系熱可塑性樹脂を全体に均一に分散させる。それにより、プロピレン系樹脂の含有量を増加させることができる一方で、ヘイズ値及び加熱後の加熱後の接着強度に優れる封止用材を得ることができる。
[実施例1]
(1)マスターバッチ(アルコキシシリル基を有するプロピレン系熱可塑性樹脂)の調製
未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂5部、アクリル系のシランカップリング剤0.1部、及び、有機過酸化物としてパーオキサイド0.075部を室温(20℃〜25℃)で、ドライブレンドしてプレ混合物を得た。得られたプレ混合物を押出成形機により200℃で5分間混練した後、押し出して、変性プロピレン系熱可塑性樹脂を含む第1混合物(マスターバッチ)5.175部を得た。
上記により得られた第1混合物5.175部、プロピレン系熱可塑性エラストマー65部、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂15部、水添テルペン樹脂として非変性水添テルペン樹脂15部及び核剤0.4部を、コーンブレンダーにより室温(20℃〜25℃)でドライブレンドした。その後、得られた混合物を押出成形機により混練し、200℃で押し出して厚さ0.7mmのシート状に成形し、太陽電池素子封止用材を作製した。
尚、第1混合物及び太陽電池素子封止用材の作製において、プロピレン系熱可塑性エラストマー、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂及び水添テルペン樹脂の合計を100%とした。また、シランカップリング剤及び核剤は、プロピレン系熱可塑性エラストマー、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂及び水添テルペン樹脂の合計を100部としたときの配合量である。この配合量に関して、以下の実施例及び比較例においても同様である。
未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂、アクリル系のシランカップリング剤及びパーオキサイドを、表1の括弧()内に記載の配合量となるようにして、実施例1と同様に変性プロピレン系熱可塑性樹脂を含む第1混合物を調製した。
そして、得られた第1混合物、プロピレン系熱可塑性エラストマー、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂、水添テルペン樹脂として非変性水添テルペン樹脂及び核剤を、表1に記載された配合量となるようにして、実施例1と同様に厚さ0.7mmのシート状の太陽電池素子封止用材を作製した。
未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂、アクリル系のシランカップリング剤及びパーオキサイドを、表1の括弧()内に記載の配合量となるようにして、実施例1と同様に変性プロピレン系熱可塑性樹脂を含む第1混合物を調製した。尚、実施例11及び12では、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂の全てを用いて第1混合物を調製した。
そして、得られた第1混合物、プロピレン系熱可塑性エラストマー、水添テルペン樹脂として非変性水添テルペン樹脂及び核剤を、表2に記載された配合量となるようにして、実施例1と同様に厚さ0.7mmのシート状の太陽電池素子封止用材を作製した。
プロピレン系熱可塑性エラストマー、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂、水添テルペン樹脂、シランカップリング剤及び核剤を、表2及び表3に記載の配合量となるように、コーンブレンダーにより室温(20〜25℃)でドライブレンドした。その後、混合物を押出成形機により混練し、200℃で押し出して厚さ0.7mmのシート状に成形し、太陽電池素子封止用材を作製した。
(1)プロピレン系重合体(表1〜3では「PP系重合体」と表記する。)
(a)プロピレン系熱可塑性エラストマー:三井化学社製、商品名「NOTIO PN−0040」(表1〜3では「PP系エラストマー」と表記する。)、メルトフローレート;4g/10分、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定した測定された結晶化度;1.9%。
(b)未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂:日本ポリプロピレン社製、商品名「ウィンテック WEG7T」(表1〜3では「PP系樹脂」と表記する。)、プロピレンを単独で重合させてなる樹脂、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定された結晶化度;37.0%、DSCにより測定した融点;153℃。
(a)非変性水添テルペン樹脂:ヤスハラケミカル社製、商品名「クリアロン P150」(表1〜3では「非変性品」と表記する。)、臭素化;10g/100g、JIS K 2207により測定した水添テルペン樹脂の軟化点;150℃。
(b)芳香族変性水添テルペン樹脂:ヤスハラケミカル社製、商品名「クリアロン M115」(表1〜5では「芳香族変性品」と表記する。)、臭素化;10g/100g、JIS K 2207により測定した水添テルペン樹脂の軟化点:115℃。
(a)アクリル系シランカップリング剤:信越化学社製、商品名「KBM5103」(表1〜3では「アクリル系」と表記する。)、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン。
(b)ビニル系シランカップリング剤:信越化学社製、商品名「KBM1003」(表1〜3では「ビニル系」と表記する。)、ビニルトリメトキシシラン。
(c)エポキシ系シランカップリング剤:信越化学社製、商品名「KBM303」(表1〜3では「エポキシ系」と表記する。)、β−(3、4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン。
(5)核剤:新日本理化社製、商品名「ゲルオールD」、ジベンジリデンソルビトール。
(6)尚、上記の他、全ての実施例、比較例において、光安定剤(ヒンダートアミン系、ADEKA社製、商品名「アデカスタブ LA-502」)を0.1部、及び紫外線吸収剤(ベンゾフェノン系、BASF社製、商品名「CHIMASSOR-81」)を0.1部配合した。また、表1〜3において、第1混合物からなるマスターバッチを「MB」と表記する。
各種物性の測定方法及び各種評価項目の評価方法を以下に示す。また、その結果を表1〜3に併記する。
(1)全光線透過率;加熱プレスを用いて、上記実施例及び上記比較例で作製したシート状物(以下、単に「上記のシート」という)を、温度180℃、圧力30MPaで5分加熱、加圧して、100mm角、厚さ0.5mmのシートを成形し、このシートを試験片として、150mmφの大型積分球を備える分光光度計(日本分光社製、型式「V−650」)により、JIS K 7361−1:1997に従って測定した。
(2)ヘイズ(HAZE);上記のシートを試験片とし、上記の分光光度計により、JIS K 7136:2000に従って測定した。
(3)A硬度;上記のシートを試験片として、JIS K6253に従って測定した。
(a)加熱後接着強度
上記のシートを、予め脱脂したガラス板上に配置して、弾性ゴム状シート(ダイヤフラム)で上下2相に分割された金属製容器の下相に収容し、真空ポンプによる減圧下(−100kPa)で、上下2相の空気を抜きながら、180℃で8分間加熱した。その後、180℃で加熱したまま、上相のみを開放して大気圧に戻し、弾性ゴム状シートで、上記シート全面をガラス板に8分間圧着させて、試験体を作製した。次いで、試験体を容器から取り出し、室温(20〜25℃)にまで降温させ、シート部(圧着された上記シート)を長さ100mm、幅25mmにカットし、引張試験機(島津製作所製、型式「オートグラフ AGS−500B」)により、ガラス板を固定した状態で、試験片を100mm/分の剥離速度で180°剥離させ、最大接着強度を求めた。
(b)温水浸漬後接着強度
上記のようにして作製した試験体を、容器中の80℃の温水に3時間浸漬し、その後、試験体を容器から取り出し、室温(20〜25℃)にまで降温させ、シート部(圧着された上記シート)を長さ100mm、幅25mmにカットし、上記(a)に記載の引張試験機により、ガラス板を固定した状態で、試験片を100mm/分の剥離速度で180°剥離させ、最大接着強度を求めた。
また、実施例1に対して水添テルペン樹脂の添加量を増加した実施例9では、ヘイズ値、加熱後並びに温水浸漬後の接着強度について優れているが、硬度が低下した。
また、実施例1に対して核剤の添加量を増加した実施例10では、硬度、加熱後並びに温水浸漬後の接着強度について優れているが、ヘイズ値が若干上昇した。
一方、原料に有機過酸化物を用いて、一括混練されて得られた実施例13〜25では、比較例に比べて、光学特性に優れる共に、物性全体のバランスに優れていることが分かる。
Claims (7)
- プロピレン系熱可塑性エラストマー、変性プロピレン系熱可塑性樹脂、水添テルペン樹脂及び核剤を含有する太陽電池素子封止用材であって、
前記変性プロピレン系熱可塑性樹脂は、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂をシランカップリング剤によりグラフト変性させてなることを特徴とする太陽電池素子封止用材。 - 前記プロピレン系熱可塑性エラストマー、前記未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂、前記水添テルペン樹脂、前記シランカップリング剤、前記核剤及び有機過酸化物から得られ、
前記シランカップリング剤の配合量は、前記プロピレン系熱可塑性エラストマー、前記未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂及び前記水添テルペン樹脂との合計を100質量部とした場合に、0.01〜10質量部であり、
前記有機過酸化物の配合量は、前記シランカップリング剤の配合量を1質量部とした場合に、0.02〜3質量部である請求項1に記載の太陽電池素子封止用材。 - 前記水添テルペン樹脂の含有量は、前記プロピレン系熱可塑性エラストマー、前記変性プロピレン系熱可塑性樹脂及び前記水添テルペン樹脂の合計を100質量%とした場合に、5〜60質量%である請求項1又は2に記載の太陽電池素子封止用材。
- 前記核剤の含有量は、前記プロピレン系熱可塑性エラストマー、前記変性プロピレン系熱可塑性樹脂及び前記水添テルペン樹脂の合計を100質量部とした場合に、0.05〜0.7質量部である請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の太陽電池素子封止用材。
- JIS K 7361−1により測定した全光線透過率が90%以上である請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の太陽電池素子封止用材。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の太陽電池素子封止用材の製造方法であって、
プロピレン系熱可塑性エラストマー、未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂、水添テルペン樹脂、シランカップリング剤、有機過酸化物及び核剤を含む原料を混練する混練工程を備えることを特徴とする太陽電池素子封止用材の製造方法。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の太陽電池素子封止用材の製造方法であって、
未変性のプロピレン系熱可塑性樹脂、シランカップリング剤及び有機過酸化物を混合して、変性プロピレン系熱可塑性樹脂を含む第1混合物を得る工程と、
上記第1混合物、プロピレン系熱可塑性エラストマー、水添テルペン樹脂及び核剤を混練する工程と、を備えることを特徴とする太陽電池素子封止用材の製造方法。
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