JP2012191077A - 一次電源部品を備えるキャビネット - Google Patents
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Abstract
【課題】ねじ孔に長寸ねじが誤ってねじ込まれたときに、その長寸ねじの軸部が電源ホルダーの内側にまで達してしまうという事態の起こるおそれをなくする。
【解決手段】電源ホルダー60が固定されたボトムカバー20とトップカバー30とをビス止めすることによってキャビネット本体10を形成する。電源ホルダー60の補強リブ63の側面64に台座65を設ける。ボトムカバー20の側板に内向きに切起し形成した遮蔽片27の裏面に台座65が重なり合っている。遮蔽片27は傾斜していて、正規の取付けねじ40の軸部よりも長い軸部46を有する長寸ねじ45がねじ孔25にねじ込まれたときに、長寸ねじ45の軸部46の先端を摺動させて軸部46の位置を電源ホルダー60の外側に誘導する作用を発揮する。
【選択図】図2
【解決手段】電源ホルダー60が固定されたボトムカバー20とトップカバー30とをビス止めすることによってキャビネット本体10を形成する。電源ホルダー60の補強リブ63の側面64に台座65を設ける。ボトムカバー20の側板に内向きに切起し形成した遮蔽片27の裏面に台座65が重なり合っている。遮蔽片27は傾斜していて、正規の取付けねじ40の軸部よりも長い軸部46を有する長寸ねじ45がねじ孔25にねじ込まれたときに、長寸ねじ45の軸部46の先端を摺動させて軸部46の位置を電源ホルダー60の外側に誘導する作用を発揮する。
【選択図】図2
Description
本発明は、キャビネット、詳しくは、当該キャビネットの組み立てに用いられる正規の取付けねじと一次電源部品との相互間に、安全性を確保するための空間距離を確保しておくことが要求されるような一次電源部品を備えるキャビネットに関する。
DVD(デジタルバーサタイルディスク)やBD(ブルーレイディスク)を取り扱う光学ディスク装置のキャビネットや、HDD(ハードディスクドライブ)を収容したキャビネットなどのうち、箱形板金製のものは、一般的に、ボトムカバーとトップカバーとをビス止めすることによって箱形のキャビネットが構成されている。そして、そのキャビネットには、配線基板やこの配線基板に搭載された一次電源部品を覆って内包する樹脂成形体でなる電源ホルダーなどが収容されている。
また、一次電源部品を搭載している配線基板を板金製のキャビネットに収容させてなる電気電子機器では、高電圧下の一次電源部品と板金製のキャビネットとが空間電路を経て短絡することに伴う危険性を無くするために、一次電源部品を覆って内包している上記電源ホルダーの内側に取付けねじなどの導電性部品が突き出すという事態を防止しておく必要がある。
図3は上記電気電子機器のキャビネットAの要部を示した分解斜視図である。この電気電子機器では、トップカバー30を板金製のボトムカバー20に合わせることによって偏平箱形のキャビネットAが組み立てられる。すなわち、図例のキャビネットAにおいて、ボトムカバー20は、底板21と、この底板21の後端縁に曲成されたリブ状背板22と、底板21の側端縁に曲成されて側板を形成している背高の立上り片23と、を有していて、立上り片23の後端部に内向きに取付片24が曲成され、その取付片24にねじ孔25が形成されている。これに対し、トップカバー30は、天板31と、この天板31の後端縁に下向きに曲成された背板32と、天板31の側端縁に下向きに曲成された側板33と、を有し、背板32に取付けねじ挿通孔34が開設されている。そして、ボトムカバー20にトップカバー30を合わせることによって、上記ねじ孔25に上記取付けねじ挿通孔34を重ね合わせてビス止め箇所を形成し、ボトムカバー20の外側(背側)から取付けねじ挿通孔34に挿通させた正規の取付けねじ40を、上記ビス止め箇所のねじ孔25にねじ込んで締め付けることによって図例のキャビネットAが組み立てられる。
また、ボトムカバー20には、一次電源部品(不図示)を搭載した配線基板50と電源ホルダー60とが固定されている。電源ホルダー60は樹脂成形体でなり、ボトムカバー20の側板としての立上り片23に重なり合った背板部61と、この背板部61の上縁を起点として上記立上り片23から遠ざかる水平方向に延び出た天板部62と、背板部61の下縁を起点として立上り片23から遠ざかる水平方向に延び出た下板部(図に現れていない)と、背板部61及び天板部62の各後端部に跨がって連続するL字形に形成された背低板片状の補強リブ63と、を備えている。そして、補強リブ63の縦長部分の側面64が、上記ねじ孔25との対向箇所に位置している。したがって、補強リブ63の側面64が、ボトムカバー20とトップカバー30とのビス止め箇所に設けられているねじ孔25にねじ込まれる正規の取付けねじ40の進行方向正面に位置していることになる。
上記のように組み立てられたキャビネットAにおいて、ねじ孔25にねじ込まれた正規の取付けねじ40の軸部先端と電源ホルダー60の補強リブ63の側面64との相互間には一定の空間距離Wが確保されるようになっていて、その空間距離Wが確保されていると、図示していない高電圧下の一次電源部品とキャビネットAのボトムカバー20に電気的に接続されている取付けねじ40とが空間電路を経て短絡するという危険性を生じるおそれはない。
その一方で、キャビネットAの組立工程では、正規の取付けねじ40の軸部よりも長い軸部を有する長寸ねじ(不図示)が、正規の取付けねじ40に取り違えてねじ孔25にねじ込まれるという不測の事態の起こることを排除することができない。このような不測の事態が起こった場合においても、長寸ねじの軸部先端が、補強リブ63を越えて電源ホルダー60の内側にまで達していないときには、その軸部先端と電源ホルダー60の補強リブ63の側面64との相互間隔が上記した空間距離Wより狭くなっていても、高電圧下の一次電源部品とキャビネットAのボトムカバー20に電気的に接続されている長寸ねじとが空間電路を経て短絡するという危険性を生じることはないとされている。
これに対し、上記のような不測の事態が起こった場合において、長寸ねじの軸部先端が補強リブ63を越えて電源ホルダー60の内側にまで達していると、必要な空間距離が確保されなくなって、高電圧下の一次電源部品とキャビネットAのボトムカバー20に電気的に接続されている長寸ねじとが空間電路を経て短絡することに伴う危険性が生じるとされている。
先行例には、カバーをカバー取付パネルにビス止めするに当たって、カバーの撓み変形を防止するために、カバーの変形を矯正する手段を付加することが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。また、端子台の複数箇所に圧着端子を端子に並べてビス止めする際に、ビス止めされた圧着端子を当接させて垂直方向に変形させる隔壁を端子台に設ける、という手段を採用することによって、端子間の沿面距離を延長させる、という提案もなされている(たとえば、特許文献2参照)。そのほか、パネル型テレビジョンにおいて、サイズや固定方法の異なるパネルに対して適用可能な板金部品についての研究もなされている(たとえば、特許文献3参照)。
図4は上記した危険性を生じる具体例を説明するためのキャビネットAの概略斜視図である。この事例は、キャビネットAの組立工程で、図3に示した正規の取付けねじ40の軸部よりも長い軸部46を有する長寸ねじ45が、正規の取付けねじ40に取り違えてねじ孔25にねじ込まれた場合を示している。そして、長寸ねじ45の軸部46が、電源ホルダー60の内側にまで達する長さを有している。このような長寸ねじ45をねじ孔25にねじ込んで締め付ける作業は、締付けトルクが一定に制御された電動工具(電動式ドライバ)を用いて行われる。そのため、ねじ孔25に長寸ねじ45がねじ込まれてその軸部先端が電源ホルダー60の補強リブ64の側面に突き当たったとしても、その瞬間に締付け作業が即座に終了するものではなく、突き当たった後も締付けトルクが一定値に達するまでは締付け作業が続行される。その結果、図示のように長寸ねじ45の軸部46が樹脂成形体でなる電源ホルダー60の背低板片状の補強リブ64を突き破ってその内部にまで達してしまうという事態が起こり得る。そして、そのように長寸ねじ45の軸部46が電源ホルダー60の内部にまで達してしまうと、必要な空間距離が確保されなくなって、高電圧下の一次電源部品とキャビネットAのボトムカバー20に電気的に接続されている長寸ねじ45とが空間電路を経て短絡することに伴う危険性が生じるという問題があった。
そこで、本願発明者は、上記した危険性の生じることを回避すること意図し、一定の対策を講じたキャビネットを比較例として製作し、その効果を検証した。
図5は比較例としてのキャビネットの要部の概略斜視図であり、図6は比較例としてのキャビネットAの検証実験によって生じた不具合を例示したキャビネットAの一部破断概略平面図である。
図5のように、比較例としてのキャビネットでは、そのボトムカバー20の側板としての立上り片23の一部を直角内向きに切り起こして遮蔽片26を形成すると共に、その遮蔽片26を電源ホルダー60の補強リブ63の側面64に重ね合わせてある。そして、ねじ孔25にねじ込まれた長寸ねじ(図5において不図示)の軸部先端が遮蔽片26に突き当たるように構成してある。
しかしながら、図6に示したように、この比較例において、取付けねじ挿通孔34に挿通させた長寸ねじ45をねじ孔25に電動工具を用いてねじ込むと、長寸ねじ45の軸部46の先端が遮蔽片26に突き当たった後、その位置で締付け作業が終了することなくその長寸ねじ45がさらに遮蔽片26を押圧して、その遮蔽片26を補強リブ63と共に変形させてしまい、長寸ねじ45の軸部先端が電源ホルダー60の内側にまで達してしまうことがあるということが知見された。また、補強リブ63が裂損してしまって、長寸ねじ45の軸部先端が電源ホルダー60の内側にまで達してしまい、必要な空間距離が確保されなくなってしまうこともあった。
本発明は、以上の問題点や状況に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明は、ねじ孔に長寸ねじが誤ってねじ込まれたときに、その長寸ねじの軸部先端が突き当たる遮蔽片をボトムカバーに内向きに切起し形成することを基本とするものでありながら、長寸ねじの軸部先端が遮蔽片に突き当たった後に、その位置で締付け作業が終了しなくても、上記したような遮蔽片や補強リブの変形が生じず、しかも、長寸ねじの軸部先端が電源ホルダーの内側にまで達してしまうという事態の起こるおそれのない一次電源部品を備えるキャビネットを提供することを目的とする。
本発明に係る一次電源部品を備えるキャビネットは、配線基板に搭載された一次電源部品を覆って内包する樹脂成形体でなる電源ホルダーと、上記配線基板と上記電源ホルダーとが固定されたボトムカバーと、このボトムカバーにビス止めされて箱形のキャビネット本体を形成するトップカバーと、を備え、上記電源ホルダーに一体に形成された補強リブの側面が、上記ボトムカバーと上記トップカバーとのビス止め箇所に設けられているねじ孔にねじ込まれる正規の取付けねじの進行方向正面に位置している。
そして、上記補強リブの側面と上記ねじ孔の形成箇所との相互間に、正規の上記取付ねじの軸部よりも長い軸部を有する長寸ねじが上記ねじ孔にねじ込まれたときに、その長寸ねじの軸部の先端を摺動させて軸部の位置を上記電源ホルダーの外側に誘導するように傾斜した遮蔽片が配備されていて、その遮蔽片が、上記ボトムカバーに内向きに切起し形成されている。
この構成であると、ねじ孔に長寸ねじが誤ってねじ込まれたときに、その長寸ねじの軸部先端が遮蔽片に突き当たったとしても、その遮蔽片が、長寸ねじの軸部の先端を摺動させて軸部の位置を上記電源ホルダーの外側に誘導する。そのため、遮蔽片や補強リブの変形が生じず、長寸ねじの軸部先端が電源ホルダーの内側にまで達してしまうという事態の起こるおそれもなくなる。また、遮蔽片はボトムカバーに内向きに切起し形成されているので、遮蔽片を形成するための余分な部品を必要としない。
本発明において、上記遮蔽片は、上記ボトムカバーに対する連設箇所を起点として、先端に近い箇所ほど上記補強リブの側面から遠ざかる方向に傾斜している、という構成を採用しておくと、遮蔽片が、ねじ孔にねじ込まれた長寸ねじの軸部の先端を摺動させて軸部の位置を電源ホルダーの外側に誘導する、という作用が確実に発揮される。
本発明では、上記ボトムカバーが、上記電源ホルダーに隣接してその外側に位置している立上り片を備え、その立上り片に上記遮蔽片が形成されている、という構成を採用することが可能であり、この構成であると、遮蔽片の長さを短く抑えることができて、それだけ遮蔽片の耐変形性が高められる。
本発明では、上記電源ホルダーが、上記立上り片に重なり合った背板部と、この背板部の上縁を起点として上記立上り片から遠ざかる方向に延び出た天板部と、これらの背板部及び天板部とに跨がって形成された背低板片状の上記補強リブと、を備える、という構成を採用することが可能である。そして、この構成の電源ホルダーにあっては、上記遮蔽片の裏面に当接してその遮蔽片の変形を抑制する台座が、上記補強リブに一体に成形されている、という構成を採用しておくことが望ましい。この構成を採用しておくと、台座によって補強リブが補強されてその耐変形性が高められるだけでなく、遮蔽片の変形が台座によって防止されるため、その遮蔽片による長寸ねじの軸部先端の誘導作用がいっそう確実に発揮されるようになる。
以上のように、本発明に係る一次電源部品を備えたキャビネットによれば、ねじ孔に、正規の取付けねじに取り違えて長寸ねじが誤ってねじ込まれたときでも、その長寸ねじの軸部先端が電源ホルダーの内側にまで達してしまうという事態の起こるおそれがなくなるので、必要な空間距離が確保されて、高電圧下の一次電源部品とキャビネットのボトムカバーに電気的に接続されている長寸ねじとが空間電路を経て短絡するおそれがなくなる。また、遮蔽片や補強リブが変形したり裂損してしまうという事態も生じない。したがって、本願発明によると、キャビネットの安全性が向上し、一次電源部品を備えるキャビネットに適用される一定の安全規格を満足させることが容易に可能になる。
図1は本発明の実施形態に係るキャビネットの要部の概略斜視図であり、図2は同キャビネットAの要部の一部破断概略平面図である。
図1にはキャビネットAの主要部分であるキャビネット本体10のボトムカバー20を示してあり、このボトムカバー20と共にキャビネット本体10を形成するトップカバーについては図示省略してある。この実施形態では、配線基板50と電源ホルダー60とがボトムカバー20に固定されている。
ボトムカバー20は、底板21と、この底板21の後端縁に曲成されたリブ状背板22と、底板21の側端縁に曲成されて側板を形成している背高の立上り片23と、を有していて、立上り片23の後端部に内向きに取付片24が曲成され、その取付片24にねじ孔25が形成されている。図1ではトップカバーを図示省略しているけれども、トップカバーの構成は、図3を参照して説明したトップカバー30と同様である。したがって、図3に示したように、トップカバー30は、天板31と、背板32と、側板33と、を有し、背板32に取付けねじ挿通孔34が開設されている。そして、ボトムカバー20にトップカバー30を合わせることによって、ねじ孔25に取付けねじ挿通孔34を重ね合わせてビス止め箇所を形成し、ボトムカバー20の外側(背側)から取付けねじ挿通孔34に挿通させた正規の取付けねじ40を、上記ビス止め箇所のねじ孔25にねじ込んで締め付けることによってキャビネット本体10が組み立てられる。
配線基板50には一次電源部品(不図示)が搭載されていて、その一次電源部品が、電源ホルダー60に内包された状態で覆われている。電源ホルダー60は樹脂成形体でなり、ボトムカバー20の側板としての立上り片23に隣接して重なり合った背板部61と、この背板部61の上縁を起点として立上り片23から遠ざかる水平方向に延び出た天板部62と、背板部61の下縁を起点として立上り片23から遠ざかる水平方向に延び出た下板部(図に現れていない)と、背板部61及び天板部62の各後端部に跨がって連続するL字形に形成された背低板片状の補強リブ63と、を備えている。
図2に示したように、正規の取付けねじ40はその軸部の長さが短い。そのため、取付けねじ挿通孔34に挿通させた正規の取付けねじ40をねじ孔25にねじ込んで締め付けても、その取付けねじ40の軸部先端は、電源ホルダー60の内部に達することはなく、その軸部先端と電源ホルダー60の補強リブ63の側面64との相互間には、図3に示した一定の間隔Wが確保される。したがって、高電圧下の一次電源部品とキャビネット本体10のボトムカバー20に電気的に接続されている取付けねじ40とが空間電路を経て短絡するという危険性が生じることはない。
キャビネット本体10を構成しているボトムカバー20及びトップカバーのうち、ボトムカバー20には、傾斜した遮蔽片27が内向きに切起し形成されている。さらに具体的には、この遮蔽片27は、ボトムカバー20の側板としての立上り片23に切起し形成されていて、その立上り片23対する連設箇所a(図2参照)を起点として、先端に近い箇所ほど電源ホルダー60の補強リブ63の側面から遠ざかる方向に傾斜している。これに対し、電源ホルダー60の補強リブ63の縦長部分の側面64における上記ねじ孔25との対向箇所に、その補強リブ63と一体に成形されてた平面視三角形の台座65が設けられている。そして、この台座65が、遮蔽片27の裏面全体に当接してその遮蔽片27の変形を抑制している。
以上のように構成されているキャビネットAにおいて、キャビネット本体10には、キャビネットAから遮蔽片27を除いた部分、すなわちキャビネットAの主要部分が相当している。また、キャビネットAにあっては、遮蔽片27が、電源ホルダー60の補強リブ63の側面64とねじ孔25の形成箇所との相互間で、ねじ孔25にねじ込まれる正規の取付けねじ40の進行方向正面に位置している。なお、図2には正規の取付けねじ40の上記進行方向を矢印Xで示してある。
この実施形態のキャビネットAにおいて、締付けトルクが一定に制御された電動工具(電動式ドライバ)を用いて、ビス止め箇所のねじ孔25に、正規の取付けねじ40に取り違えて長寸ねじ45が誤ってねじ込むと、長寸ねじ45が進行してその長寸ねじ45の軸部46の先端が遮蔽片27に突き当たる。このときの長寸ねじ45の進行方向は、ねじ孔25にねじ込まれる正規の取付けねじ40の進行方向(図2矢印Y)に一致している。こうして長寸ねじ45の軸部46の先端が遮蔽片27に突き当たったとしても、遮蔽片27が先端に近い箇所ほど電源ホルダー60の補強リブ63の側面から遠ざかる方向に傾斜していることにより、長寸ねじ45の軸部46がその遮蔽片27を変形させるほど強くその遮蔽片27を押圧することはない。そして、遮蔽片27に突き当たった長寸ねじ45の軸部46の先端が遮蔽片27と摺動し、その軸部46の位置が電源ホルダー60の外側、図例ではボトムカバー20の側板としての立上り片23に近付く方向(矢印Y)に誘導される。この誘導作用は、長寸ねじ45のねじ込みに伴う進行方向Xに対して直交している補強リブ63の表面64に対する遮蔽片27の傾斜角度θを、45度又はそれより大きい角度に定めておくことによって確実に発揮させることができる。図2には、電源ホルダー60の外側に誘導された長寸ねじ45の軸部46の位置を図2に仮想線で示してある。
したがって、この実施形態によると、ビス止め箇所のねじ孔25に、正規の取付けねじ40に取り違えて長寸ねじ45が誤ってねじ込まれたとしても、その長寸ねじ45の軸部46が電源ホルダー60の内側にまで達してしまうという事態の起こるおそれがなくなり、必要な空間距離が確実に確保される。その結果、高電圧下の一次電源部品とキャビネットAのボトムカバー20に電気的に接続されている長寸ねじ45とが空間電路を経て短絡するおそれがない。これによって、キャビネットの安全性が向上し、一次電源部品を備えるキャビネットに適用される一定の安全規格を満足させることが可能になる。
また、締付けトルクが一定に制御された電動工具を用いて、ビス止め箇所のねじ孔25に長寸ねじ45が誤ってねじ込まれ、その軸部46が遮蔽片27を押圧したとしても、軸部46が遮蔽片27と摺動することによってその押圧力の一部が逃がされるので、遮蔽片27や補強リブ63が変形したり裂損するという事態も生じない。
特に、この実施形態では、補強リブ63に台座65を一体に成形してあり、その台座65のバックアップ作用によって遮蔽片27の変形を防いでいることにより、台座65によって補強リブ63が補強されるだけでなく、遮蔽片27や補強リブ63の変形や裂損を確実に防止することができるという利点がある。
この実施形態では、遮蔽片27が、ボトムカバー20の側板としての立上り片23に切起し形成されているけれども、この点は、遮蔽片をボトムカバー20の他の部分に切起し形成してもよい。
ところで、この実施形態では、補強リブ63に平面視三角形の台座65を一体に成形し、その台座65の傾斜した表面に重なり合っている遮蔽片27が、長寸ねじ41の軸部46を電源ホルダー60の外側に誘導する作用を発揮するように構成している。これに対し、遮蔽片27を省略し、平面視三角形の台座65の傾斜した表面に長寸ねじ41の軸部46の先端が突き当たるようにしても、台座65の表面で長寸ねじ40の軸部46が摺動して電源ホルダー60の外側に誘導されるようになる、とも考えられる。しかしながら、補強リブ63が樹脂成形体でなり、長寸ねじ41が金属製であることを考慮すれば、長寸ねじ41の軸部45の先端が台座65の表面に突き当たると、その台座65が傷付きやすく、場合によっては、台座65の表面に長寸ねじ40の軸部46の先端が喰い込んだり台座65と共に補強リブ63が裂損したりするおそれもある。したがって、実施形態のように、台座65の傾斜した表面に遮蔽片27を重ね合わせておくことが必要になる。
A キャビネット
10 キャビネット本体
20 ボトムカバー
23 立上り片
25 ねじ孔
27 遮蔽片
30 トップカバー
40 正規の取付けねじ
45 長寸ねじ
46 長寸ねじの軸部
50 配線基板
60 電源ホルダー
61 背板部
62 天板部
63 補強リブ
64 補強リブの側面
65 台座
a 遮蔽片のボトムカバーに対する連設箇所
10 キャビネット本体
20 ボトムカバー
23 立上り片
25 ねじ孔
27 遮蔽片
30 トップカバー
40 正規の取付けねじ
45 長寸ねじ
46 長寸ねじの軸部
50 配線基板
60 電源ホルダー
61 背板部
62 天板部
63 補強リブ
64 補強リブの側面
65 台座
a 遮蔽片のボトムカバーに対する連設箇所
Claims (5)
- 配線基板に搭載された一次電源部品を覆って内包する樹脂成形体でなる電源ホルダーと、上記配線基板と上記電源ホルダーとが固定されたボトムカバーと、このボトムカバーにビス止めされて箱形のキャビネット本体を形成するトップカバーと、を備え、上記電源ホルダーに一体に形成された補強リブの側面が、上記ボトムカバーと上記トップカバーとのビス止め箇所に設けられているねじ孔にねじ込まれる正規の取付けねじの進行方向正面に位置している一次電源部品を備えるキャビネットにおいて、
上記補強リブの側面と上記ねじ孔の形成箇所との相互間に、正規の上記取付けねじの軸部よりも長い軸部を有する長寸ねじが上記ねじ孔にねじ込まれたときに、その長寸ねじの軸部の先端を摺動させて軸部の位置を上記電源ホルダーの外側に誘導するように傾斜した遮蔽片が配備されていて、その遮蔽片が、上記ボトムカバーに内向きに切起し形成されていることを特徴とする一次電源部品を備えるキャビネット。 - 上記遮蔽片は、上記ボトムカバーに対する連設箇所を起点として、先端に近い箇所ほど上記補強リブの側面から遠ざかる方向に傾斜している請求項1に記載した一次電源部品を備えるキャビネット。
- 上記ボトムカバーが、上記電源ホルダーに隣接してその外側に位置している立上り片を備え、その立上り片に上記遮蔽片が形成されている請求項1又は請求項2に記載した一次電源部品を備えるキャビネット。
- 上記電源ホルダーが、上記立上り片に重なり合った背板部と、この背板部の上縁を起点として上記立上り片から遠ざかる方向に延び出た天板部と、これらの背板部及び天板部に跨がって形成された背低板片状の上記補強リブと、を備える請求項3に記載した一次電源部品を備えるキャビネット。
- 上記遮蔽片の裏面に当接してその遮蔽片の変形を抑制する台座が、上記補強リブに一体に成形されている請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載した一次電源部品を備えるキャビネット。
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2011
- 2011-03-11 JP JP2011054795A patent/JP2012191077A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20140513 |