JP2012194159A - 流速センサー - Google Patents

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Abstract

【課題】流路の狭い領域に配置可能な流速センサーを提供する。
【解決手段】動圧導入口74を流体の流れる方向に向け、静圧導入口86、88を流体の流れる方向とほぼ直交した方向に向けてなるケース12を有する流速センサー10であって、第1の圧力導入口16を封止する第1の第1のベローズ36と、第2の圧力導入口24を封止する第2のベローズ40と、前記第1の受圧手段と前記第2の受圧手段から受ける力の差分を検出する圧力検出手段である仕切り板46と圧電振動子50と、前記ケース12内の第1の圧力導入口16に対向して配置され前記動圧導入口74を有する内部空間70と、前記ケース内の前記第2の圧力導入口24に対向して配置され前記静圧導入口86、88を有する内部空間82とを有し、前記第1の受圧手段は、前記動圧導入室内の圧力を受圧し、前記第2の受圧手段は、前記内部空間82の圧力を受圧することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体の流速を測定可能な流速センサーに関し、特に小型化に適した流速センサーに関する。
従来から、流体の流速を測定する技術が開示されている。図17に、特許文献1に記載の水深流速計300を示す。特許文献1は、流体中に晒される筐体302と、この筐体302の重心近傍の外部に連結された索条304とを備え、前記筐体302が水流に平行に設けられた動圧孔306及び水流に垂直に設けられた静圧孔308とを有する水深流速計300を開示している。水深流速計300は、前記索条304に併設され、前記筐体302内と大気とを連通する大気圧導入管310を備え、前記動圧孔306に生じる水圧と静圧孔308に生じる水圧との差圧を発生させる差圧手段312と、前記差圧を検出して出力する圧流速センサー314とが設けられている。
図18に、特許文献2に記載の非満水流量計を示す。特許文献2においては、両側面に鉛直方向に並べられた複数の圧流速センサー404が設けられた柱状物体よりなり、管路406内を非満水状態で流れる流体408の流れの中に挿入されカルマン渦を発生させる渦発生体と、前記圧流速センサー404により得られる水位信号として直流成分と、前記カルマン渦に起因する流速信号としての周波数成分とを乗算する乗算手段とを、備え、この乗算手段の出力信号を計測するようにした非満水流量計が開示されている。
図19に、特許文献3に記載の光ファイバー流速センサーの模式図を示し、図19(a)は全体図、図19(b)は内部構造図、図19(c)は図19(b)の部分詳細図を示す。特許文献3においては、被測定流体中に設置される筐体と、前記筐体502の起立した表面の複数個所に張設されたダイアフラム504と、この筐体502内に前記ダイアフラム504と同数収容された複数のブルドン管506と、前記ダイアフラム504の内側と対応する前記ブルドン管506の入口508との間を繋ぐ複数のオイル室514と、ファイバーブラッググレーティングにより形成され前記ブルドン管506の先端510と基端512との間隙に取り付けられた複数の伸縮センサー516と、を有する光ファイバー流速センサー500が開示されている。この光ファイバー流速センサー500は、光ファイバー518を介して前記複数の伸縮センサー516にそれぞれ測定用光を供給する光源と、各伸縮センサー516から反射光の波長を測定する波長測定器と、流体圧と反射光の波長変化との関係を予め定めた関係式により、各波長における反射光の波長変化から各ダイアフラム504にかかる流体圧を計算し、ダイアフラム504間の流体差圧から流速を求める演算部を有する測定装置520を備えた構成となっている。
特開平8−86799号公報 特許平9−196721号公報 特開2004−191303号公報
しかし、特許文献2、特許文献3の構成では水圧を検知する構成要素を多数必要とするため小型化は困難であり、特許文献1の構成では、筐体302が動圧孔306を流体の上流側に向けるための形状を有し、小型化が困難である。よって、上記いずれの構成であっても、特に流路の狭い領域に配置してその流体の流速を測定することは困難である。
そこで、本発明は上記問題点に着目し、小型化を図り流路の狭い流体の流速を測定可能な流速センサーを提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]流体の中に曝される筐体と、前記筐体に設けられた収容空間と、前記筐体の先端部に設けられた動圧導入口と、前記筐体の側面部に設けられた静圧導入口と、を備え、前記動圧導入口を前記流体の流れる方向に向け、前記静圧導入口を前記流体の流れる方向とほぼ直交した方向に向けてなる流速センサーであって、前記収容空間の第1の開口部を封止する第1の受圧手段と、前記収容空間の第2の開口部を封止する第2の受圧手段と、前記第1の受圧手段と前記第2の受圧手段から受ける力の差分を検出する圧力検出手段と、前記筐体内の前記第1の開口部に対向する位置に配置され前記動圧導入口を有する動圧導入室と、前記筐体内の前記第2の開口部に対向する位置に配置され前記静圧導入口を有する静圧導入室と、を有し、前記第1の受圧手段は、前記動圧導入室内の圧力を受圧し、前記第2の受圧手段は、前記静圧導入室内の圧力を受圧することを特徴とする流速センサー。
上記構成により、流速センサーの受圧手段に対向する位置に動圧導入室、静圧導入室を取り付ける構成となるので、流速を測定するための流速センサーの小型化が可能となり、流路の狭い領域における流速を測定することができる。また、動圧導入室には流体の動圧と静圧が印加され、静圧導入室には流体の静圧が印加されるが、このように動圧導入室、静圧導入室を設けることにより波等に起因する流体の圧力の振動成分を低減して、動圧導入室、静圧導入室において正確に静圧を発生させることができる。
[適用例2]前記第1の受圧手段は、前記第1の開口部を開口部として共有する第1のベローズであり、前記第2の受圧手段は、前記第2の開口部を開口部として共有する第2のベローズであり、前記圧力検出手段は、前記第1のベローズと前記第2のベローズとの間に配置され、前記第1のベローズ及び前記第2のベローズから受ける力の合力の方向に力を伝達可能な仕切り板と、前記収容空間の内壁に配置された固定部と、前記収容空間の内壁と前記第1のベローズ及び前記第2のベローズの外壁を境界とする内部空間に配置され、感圧部と前記感圧部の両端に接続される一対の基部とを有し、前記一対の基部を結ぶ方向を検出軸とする感圧素子と、を有し、前記感圧素子は、前記一対の基部の一方の基部が前記仕切り板に接続され、他方の基部が前記固定部に接続され、前記検出軸は前記仕切り板の力の伝達方向と平行であることを特徴とする適用例1に記載の流速センサー。
上記構成により、一つの圧電振動子を用いて流速が測定可能となるためコストを抑制することができるとともに、第1の開口部及び第2の開口部に印加された圧力を確実に仕切り板に伝達することができるので、流速センサーの測定誤差を抑制することができる。
[適用例3]前記第1の受圧手段は、前記第1の開口部を封止する第1ダイアフラムであり、前記第2の受圧手段は、前記第2の開口部を封止する第2ダイアフラムであり、前記圧力検出手段は、前記第1ダイアフラム及び前記第2ダイアフラムに接続され、前記第1ダイアフラム及び前記第2ダイアフラムから受ける力の合力の方向に力を伝達可能な力伝達手段と、前記力伝達手段に固定された可動部と、前記収容空間の内壁に配置された固定部と、感圧部と前記感圧部の両端に接続される一対の基部とを有し、感圧部と前記感圧部の両端に接続される一対の基部とを有し、前記一対の基部を結ぶ方向を検出軸とする感圧素子と、を有し、前記感圧素子は、前記一対の基部の一方の基部が前記可動部に接続され、他方の基部が前記固定部に接続され、前記検出軸は前記力伝達手段の力の伝達方向と平行であることを特徴とする適用例1に記載の流速センサー。
上記構成により、一つの圧電振動子により流速が測定可能となるためコストを抑制することができるとともに、ベローズのような大きな構成要素をケース内に配置することがないので、さらなる小型化が可能となる。
[適用例4]前記第1の受圧手段は、前記第1の開口部を封止する第1ダイアフラムであり、前記第2の受圧手段は、前記第2の開口部を封止する第2ダイアフラムであり、前記圧力検出手段は、前記収容空間の内壁に配置された第1固定部、第2固定部と、感圧部と前記感圧部の両端に接続される一対の基部とを有し、前記一対の基部を結ぶ方向を検出軸とする第1の感圧素子、第2の感圧素子と、を有し、前記第1の感圧素子は、前記一対の基部の一方の基部が前記第1ダイアフラムに接続され、他方の基部が前記第1固定部に接続され、前記検出軸が前記第1ダイアフラムの力の伝達方向と平行であり、前記第2の感圧素子は、前記一対の基部の一方の基部が前記第2ダイアフラムに接続され、他方の基部が前記第2固定部に接続され、前記検出軸が前記第2ダイアフラムの力の伝達方向と平行であることを特徴とする適用例1に記載の流速センサー。
上記構成により、各圧電振動子はダイアフラムに直接接続されるので、ダイアフラムから圧電振動子への力の伝達を確実に行い、流速センサーの測定感度を向上させることができる。
[適用例5]前記収容空間は、前記第1ダイアフラムを境界の一部とし前記第1の感圧素子を包含する空間と、前記第2ダイアフラムを境界の一部とし前記第2の感圧素子を包含する空間とに分離されたことを特徴とする適用例4に記載の流速センサー。
上記構成により、一方のダイアフラムの変位に伴う他方のダイアフラムの変位誤差を抑制して、流速センサーの測定誤差を抑制することができる。
[適用例6]前記第1の受圧手段は、前記第1の開口部を封止する第1ダイアフラムであり、前記第2の受圧手段は、前記第2の開口部を封止する第2ダイアフラムであり、前記圧力検出手段は、前記第1ダイアフラム及び前記第2ダイアフラムに接続され、前記第1ダイアフラム及び前記第2ダイアフラムから受ける力の合力の方向に力を伝達可能な力伝達手段と、感圧部と前記感圧部の両端に接続される一対の基部とを有し、感圧部と前記感圧部の両端に接続される一対の基部とを有し、前記一対の基部を結ぶ方向を検出軸とする感圧素子と、を有し、前記感圧素子は、前記一対の基部が前記第1ダイアフラム及び前記第2ダイアフラムのいずれか一方に接続され、前記検出軸は前記力伝達手段の力の伝達方向と垂直であることを特徴とする適用例1に記載の流速センサー。
上記構成により、一つの圧電振動子により流速が測定可能となるためコストを抑制することができる。さらに圧電振動子の長手方向がダイアフラムの変位方向と垂直になるため、ダイアフラム同士の距離を短くすることができ、筐体を小型化することができる。
[適用例7]前記受圧手段の受圧面側は、シリコンオイルにより覆われたことを特徴とする適用例1乃至6のいずれか1例に記載の流速センサー。
上記構成により、受圧手段の断熱性を高め、圧電振動子が曝される温度の変化を抑制して、高精度な測定を行なうことができる。
[適用例8]前記筐体の外周は断熱材により覆われたことを特徴とする適用例1乃至7のいずれか1例に記載の流速センサー。
上記構成により、筐体の断熱性を高め、圧電振動子が曝される温度の変化を抑制して、圧力等の物理量の測定を高精度に行なうことができる。
[適用例9]前記筐体の壁面は、ダブルハル構造を有することを特徴とする適用例1乃至8のいずれか1例に記載の流速センサー。
上記構成により、筐体の断熱性を高め、圧電振動子が曝される温度の変化を抑制して、圧力等の物理量の測定を高精度に行なうことができる。
[適用例10]前記感圧素子は、前記感圧部が所定の共振周波数で振動する振動部となる圧電振動子であり、前記収容空間の温度を測定する温度測定手段と、前記圧電振動子を駆動させて発振信号を出力するとともに前記発振信号の温度補償を行う集積回路と、を備え、前記温度測定手段は、前記集積回路と一体に形成され、前記集積回路は、前記収容空間内において前記圧電振動子に隣接して配置されたことを特徴とする適用例1乃至9のいずれか1例に記載の流速センサー。
上記構成により、集積回路は圧電振動子が曝される温度を検知することができるので、圧電振動子の共振周波数の温度補償を高精度に行うことが可能な流速センサーとなる。また、温度測定手段と集積回路が一体に形成されるため、組み立て工程を簡略化してコストを抑制することができる。
[適用例11]前記感圧素子は、前記感圧部が所定の共振周波数で振動する振動部となる圧電振動子であり、前記収容空間内の温度を測定する温度測定手段と、前記圧電振動子を駆動させて発振信号を出力するとともに前記発振信号の温度補償を行う集積回路と、を備え、前記温度測定手段は、前記圧電振動子と一体に形成された音叉型圧電振動子であり、前記集積回路は、前記音叉型圧電振動子の共振周波数から温度の情報を算出することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の流速センサー。
上記構成により、集積回路は、圧電振動子の温度を直接検知することができるので、高精度な測定が可能となる。
[適用例12]前記収容空間内にはヒーターが設けられたことを特徴とする適用例10または11に記載の流速センサー。
上記構成により、圧電振動子が曝される温度の低下を抑制して、温度低下による測定誤差を抑制することができる。
[適用例13]前記集積回路は、算出された温度の情報に基づいて前記ヒーターの出力を調整可能とすることを特徴とする適用例12に記載の流速センサー。
上記構成により、圧電振動子が晒される温度を、圧電振動子の共振周波数の温度変化が最も少ない温度領域に維持することができるので、高精度な温度補償を行うことができる。
[適用例14]前記流体中に立てられたポールと、前記筐体に接続されるとともに前記ポールを挿通可能な挿通孔を有する支持部と、前記筐体に取り付けられたフロートと、を備えることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の流速センサー。
上記構成により、流体の水位が変化しても流速センサーが常に同一の水深位置において流速を測定することができるので、流速の時間変化を正確に測定することができる。
第1実施形態の流速センサーの縦断面図である。 第1実施形態の流速センサーの縦断面の斜視図である。 第1実施形態の流速センサーの縦分解断面図である。 図1のA−A線断面図である。 第1実施形態の流速センサーを構成する圧電振動子の模式図であり、図5(a)は双音叉型圧電振動子を示し、図5(b)はシングルビーム型圧電振動子を示す。 第1実施形態の流速センサーの回路ブロック図である。 第1実施形態の流速センサーの使用形態を示す図であり、図7(a)は側面図、図7(b)は下面図である。 第2実施形態の流速センサーを構成し、音叉型圧電振動子と一体に形成された圧電振動子の模式図である。 第2実施形態の流速センサーの回路ブロック図である。 第2実施形態の流速センサーを構成する圧電振動子の変形例の模式図である。 第3実施形態に係る流速センサーの断面図である。 第4実施形態に係る流速センサーの断面図である。 第5実施形態の流速センサーの断面図である。 図13のA―A線断面図である。 第6実施形態の流速センサーの模式図であり、図15(a)は側面図、図15(b)は上面図である。 第7実施形態の流速センサーの模式図であり、図16(a)は側面図、図16(b)は底面図である。 特許文献1に記載の水深流速計の模式図である。 特許文献2に記載の非満水流量計の模式図である。 特許文献3に記載の光ファイバー流速センサーの模式図であり、図19(a)は全体図、図19(b)は内部構造図、図19(c)は図19(b)の部分詳細図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。なお、図に示されるX軸、Y軸、Z軸は直交座標系を形成しているものとする。
図1に、第1実施形態の流速センサーの縦断面図を示し、図2に第1実施形態の流速センサーの縦断面の斜視図を示し、図3に、第1実施形態の流速センサーの分解縦断面図を示す。本実施形態の流速センサー10は、Y軸に平行な方向に中心軸Oを有する円筒形の外形を有しており、それぞれ円筒形の外形を有する第1外部ケース66、ケース12(第1ケース14、第2ケース22)、第2外部ケース78の順にY軸方向に接続され、隣り合うケース同士が互いに螺合して接続されることにより、一つの筐体となる構造を有している。この筐体中には、後述のように内部空間13、内部空間70、内部空間82が形成される。そしてケース12内には、第1の受圧手段となる第1のベローズ36、第2の受圧手段となる第2のベローズ40、仕切り板46、感圧素子である圧電振動子50、圧電補強板58、ヒーター98、集積回路100等が配置されている。
ケース12(第1ケース14、第2ケース22)、第1外部ケース66、第2外部ケース78は、ステンレス等の金属により形成され、その壁面はダブルハル構造、すなわち、二重壁構造を有しており、二重の壁面の間の隙間12aは真空に保たれている。さらに各ケースの外周は熱伝導率の低い樹脂等の材料で形成された断熱材92で覆われている。このように、各ケースの壁面をダブルハル構造にすること、または/および、各ケースの外周を断熱材92で覆うこと、により流速センサー10の内部と外部との間の熱伝導を抑制して圧電振動子50の温度変化を抑制することができる。
ケース12(第1ケース14、第2ケース22)は、第1のベローズ36、第2のベローズ40、圧電振動子50等を収容する中空の容器である。第1ケース14は、−Y軸側の端部に雌ネジ部18を有し、+Y軸側の端部に雄ネジ部20を有する。そして第1ケース14のXZ平面を形成する壁面14aには第1の開口部が形成され、これがケース12の第1の圧力導入口16となる。
第2ケース22は、−Y軸側の端部に第1ケース14の雄ネジ部20と螺合する雌ネジ部26を有し、+Y軸側の端部にも雌ネジ部28を有する。そして第2ケース22のXZ平面を形成する壁面22aには第2の開口部が形成され、これがケース12の第2の圧力導入口24となる。この第1の圧力導入口16と第2の圧力導入口24はY軸方向で互いに対向する位置に配置される。
第1外部ケース66は、+Y軸方向が開口部となる凹部68を有する部材である。第1外部ケース66の+Y軸方向の端部には第1ケース14の雌ネジ部18と螺合する雄ネジ部72が形成されている。また第1外部ケース66の−Y軸側の壁面76(筐体の先端部)には、動圧導入口74が形成されている。この第1外部ケース66をケース12(第1ケース14)に取り付けることにより、ケース12の第1の圧力導入口16に対向する位置に動圧導入室(内部空間70)が取り付けられたことになる。
動圧導入口74は第1外部ケース66において一箇所のみ形成され、流体の上流側に対向する位置に形成される。ここで、動圧導入口74は、流体の上流側に対向するのであれば、例えば第1外部ケース66のX軸側の壁面に形成してもよい。第1外部ケース66には、流体が流れ込むための動圧導入口74は形成されているが、流体が流れ出るための穴は形成されていない。よって、凹部68が形成する内部空間70には、流体の静圧のみならず、流体が内部空間70に流れ込む力に起因する動圧が印加される。したがって、第1外部ケース66を取り付けた流速センサー10を流体(水)中に設置した場合、第1外部ケース66の内部空間70及び第1空間38には、大気圧P、動圧P、静圧(水圧)Pが印加されることになる。
第2外部ケース78は、−Y軸方向から開口部となる凹部80を有する部材である。第2外部ケース78の−Y軸方向の端部には、第2ケース22の雌ネジ部28と螺合する雄ネジ部84が形成されている。また第2外部ケース78の側壁面(筐体の側面部)には、静圧導入口86、静圧導入口88が形成されている。この第2外部ケース78をケース12(第2ケース22)に取り付けることにより、ケース12の第2の圧力導入口24に対向する位置に静圧導入室(内部空間82)が取り付けられたことになる。
静圧導入口86、88は、中心軸Oを通るX軸に平行な一直線上に並ぶように第2外部ケース78の側壁面に形成されている。このように、第2外部ケース78を取り付けた流速センサー10を流体(水)中に設置した場合、静圧導入口86、88を流通する流体は殆どないが、第2外部ケース78の凹部80が形成する内部空間82及び第2空間42には、大気圧P、静圧(水圧)Pが印加されることになる。また、たとえ静圧導入口86、88のいずれか一方が流体の上流側に向いていても静圧導入口86、88の他方から流体が排出され、凹部80により形成される内部空間82には動圧Pは印加されない。よって、静圧導入口86、88をXZ平面上の任意の角度の直線上に並ぶように配置してもよく、また静圧導入口86、88を第2外部ケース78の+Y軸側の壁面90に形成してもよい。
また、内部空間70(動圧導入室)には流体の動圧Pと静圧P(+大気圧P)が印加され、内部空間82(静圧導入室)には流体の静圧P(+大気P)が印加されるが、このように内部空間70(動圧導入室)、内部空間82(静圧導入室)を設けることにより波等に起因する流体の圧力の振動成分を低減して、内部空間70(動圧導入室)、内部空間82(静圧導入室)において正確に静圧を発生させることができる。
なお、第2ケース22、第1外部ケース66、第2外部ケース78において、それぞれ、動圧導入口74、静圧導入口86、88、挿通孔34を形成する壁面の位置には隙間12aは形成しない。そして、その隙間12aを形成しない領域に動圧導入口74、静圧導入口86、88、挿通孔34を形成し、密閉空間である隙間12aが外部に開放しないようにする。
一方、ケース12(第2ケース22)の内壁には圧電振動子50を固定するための固定部30、圧電補強板58を固定するための固定部32が配置される。またケース12(第2ケース22)の外壁からケース12(第2ケース22)の内壁までを貫通し、後述のハーメチック端子94を挿通するための挿通孔34も形成されている。
第1の受圧手段となる第1のベローズ36は、第1の圧力導入口16を開口部とし、仕切り板46を+Y軸側の端部としてY軸方向に伸縮自在な中空の部材である。これにより、第1の圧力導入口16を開口部とし、第1のベローズ36及び仕切り板46を内壁とする第1空間38が形成される。この第1空間38は内部空間70に接続する。
第2の受圧手段となる第2のベローズ40は、第2の圧力導入口24を開口部とし、仕切り板46を−Y軸側の端部としてY軸方向に伸縮自在な中空の部材であり、第1のベローズ36と互いに同一の寸法、伸縮特性を有するものとする。これにより、第2の圧力導入口24を開口部とし、第2のベローズ40、仕切り板46を内壁とする第2空間42が形成される。この第2空間42は内部空間82に接続する。なお第1のベローズ36、第2のベローズ40はステンレス等の金属で形成されている。
また第1空間38及び第2空間42にはシリコンオイル44が充填されている。シリコンオイル44の熱伝導率は水の約1/4程度であるので、流体(水)から第1のベローズ36、第2のベローズ40を経由して圧電振動子50に到達する熱伝導を抑制することができ、圧電振動子50の温度変化を抑制することができる。
本実施形態では、圧力検出手段として、仕切り板46、圧電振動子50等を用いる。仕切り板46はケース内に配置されるとともに、第1のベローズ36と第2のベローズ40とに接続されるものである。そして仕切り板46は、第1のベローズ36(第1空間38)から受ける+Y軸方向の力と、第2のベローズ40(第2空間42)から受ける−Y軸方向の力との合力の方向(±Y軸方向)に力を伝達することができる(変位することができる)。ここで、第1のベローズ36、第2のベローズ40は同一の断面積を有するので、第1のベローズ36(第1空間38)から受ける+Y軸方向の圧力と、第2のベローズ40(第2空間42)から受ける−Y軸方向の圧力との合力の方向(±Y軸方向)に力を伝達する。また仕切り板46の端面48には圧電振動子50、圧電補強板58等が接続される。
図5に第1実施形態の流速センサーを構成する圧電振動子の模式図を示し、図5(a)は双音叉型圧電振動子を示し、図5(b)はシングルビーム型圧電振動子を示す。感圧素子である圧電振動子50は、水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等の圧電材料により形成され、外部からの力を検出する部分となる感圧部となる振動腕52と、その両端に形成された第1の基部54と第2の基部56を有する。第1の基部54は、仕切り板46の端面48に接続され(図1参照)、第2の基部56は、ケース(第2ケース22)の内壁に固定された固定部30に接続される(図1参照)。また、圧電振動子50は、振動腕52の長手方向(Y軸方向)、すなわち第1の基部54と第2の基部とが並ぶ方向を、第1の圧力導入口16と第2の圧力導入口24とを結ぶ方向、すなわち仕切り板46が力を伝達する方向と平行となるように配置され、その力の伝達方向(Y軸に平行な方向)が検出軸となっている(図1参照)。
さらに圧電振動子50の振動腕52には励振電極(不図示)が形成され、励振電極(不図示)と電気的に接続する電極部(不図示)を有する。圧電振動子50の電極部(不図示)は、Au等で形成されたワイヤー96を介して集積回路100と電気的に接続され、集積回路100から供給される交流電圧により、固有の共振周波数で振動する。そして圧電振動子50は、その長手方向(Y軸方向)から伸長応力または圧縮応力を受けることにより共振周波数が変動する。
本実施形態においては図5(a)に示すように、振動腕52として双音叉型振動子を適用することができる。双音叉型振動子は、振動腕52である2つの振動ビームに引張り応力(伸長応力)或いは圧縮応力が印加されると、その共振周波数が印加される応力にほぼ比例して変化するという特性がある。そして双音叉型圧電振動子は、厚みすべり振動子などに比べて、伸長・圧縮応力に対する共振周波数の変化が極めて大きく共振周波数の可変幅が大きいので、わずかな圧力差を用いて流速を検出するような分解能力に優れる流速センサーにおいては好適である。双音叉型圧電振動子は、伸長応力を受けると振動腕52の共振周波数が高くなり、圧縮応力を受けると振動腕52の共振周波数は低くなる。
また、図5(b)に示すように、本実施形態においては2つの柱状の振動ビームを有する振動腕52のみならず、一本の振動ビーム(シングルビーム)からなる振動腕53を適用することができる。振動腕53をシングルビーム型の振動子として構成すると、長手方向(検出軸方向)から同一の応力を受けた場合、その変位が2倍になるため、双音叉の場合よりさらに高感度な流速センサーとすることができる。
上記構成において、第1空間38の圧力が第2空間42の圧力より大きくなる場合、仕切り板46は、+Y軸方向に力を伝達し、これにより圧電振動子50はY軸方向に圧縮応力を受けるため共振周波数が低くなる。逆に第1空間38の圧力が第2空間42の圧力より小さくなる場合、仕切り板46は、−Y軸方向に力を伝達し、これにより圧電振動子50はY軸方向に引張り応力を受けるため共振周波数が高くなる。
なお、上述の圧電材料のうち、双音叉型またはシングルビーム型の圧電振動子50の圧電基板用としては温度特性に優れた水晶が望ましい。また圧電振動子50を水晶で形成する場合は、フォトリソ・エッチング加工により形成することが好適である。
図1等に示すように、圧電補強板58は、圧電振動子50と同一材料で形成され、その長手方向をY軸に平行な方向に有する部材である。圧電補強板58の長手方向の−Y軸側の第1の端部60は仕切り板46の端面48に接続され、+Y軸側の第2の端部62はケース12(第2ケース22)に固定された固定部32に接続される。
図4に、図1のA−A線断面図を示す。図4においては、ケース12内において仕切り板46を−Y軸方向から見た形状を表している。仕切り板46は、その両主面において、第1のベローズ36、第2のベローズ40にそれぞれ接続されるが、その仕切り板46の周縁が第1のベローズ36、第2のベローズ40からはみ出る寸法を有し、外形が多角形(図4においては六角形)に形成されている。そして仕切り板46の縁辺を形成する端面48には圧電振動子50、圧電補強板58が接続される。
図1、図4等に示すように、圧電振動子50、圧電補強板58は、第2のベローズ40を挟んで互いに対向する位置に接続される。圧電補強板58は、圧電振動子50と同一材料であるため、硬度及び熱膨張係数が一致する。よって仕切り板46からY軸方向の力を受けても圧電振動子50と圧電補強板58のY軸方向の変位量の圧縮・伸長の度合いは同程度である。また温度変化があった場合も圧電振動子50と圧電補強板58のY軸方向の圧縮・伸長の度合いは同程度となる。したがって、仕切り板46から力を圧電振動子50等に伝達しても、また温度変化があっても、仕切り板46の主面の法線が傾くことを防止し、圧電振動子50に伝達すべき力の損失を抑制することができる。
しかし、上述の接続形態の場合、仕切り板46を圧電振動子50と圧電補強板58の2点で支持することになる。よって仕切り板46が力を受け、力を圧電振動子50に伝達する場合に、圧電振動子50と仕切り板46との接続位置と、圧電補強板58と仕切り板46との接続位置と、を結ぶ線(Z軸に平行な線)を軸として回転する虞もある。この場合も、圧電振動子50に伝達すべき力の損失が発生し、正確な測定が困難となる。
そこで、本実施形態においては、圧電補強板58は、仕切り板46において互いに異なる位置に複数接続してもよい。例えば図4に示すように、圧電振動子50、圧電補強板58a、圧電補強板58aの接続位置の3点で三角形を形成するように接続してもよい。これにより、仕切り板46は回転せずにY軸方向のみに力を伝達することができ、圧電振動子50の検出軸方向(第1の基部54と第2基部56とを結ぶ方向)に確実に力を伝達することができる。さらに図4に示すように、仕切り板46の全ての縁辺に圧電補強板58を取り付けてもよい。
ただし、この場合、仕切り板46から圧電振動子50に伝達する力の割合が小さくなるため、圧電振動子50の感度が低下する。そこで、圧電補強板58の取り付け位置の少なくとも1つ以上において、圧電補強板58に替わって圧電振動子50を接続し、複数の圧電振動子50の共振周波数の変化を検出するようにしてもよい。よって、複数接続された圧電振動子50の信号を足し合わせることにより、流速センサー10の感度を向上させることができる。もちろん、圧電補強板58を用いずに、仕切り板46の全ての端面48に圧電振動子50を接続してもよい。また圧電振動子50を複数接続する場合は周波数特性が互いに一致するものを用いることが好適である。なお固定部32は圧電補強板58(圧電振動子50)のケース12内での配置位置に対応してケース12(第2ケース22)の内壁に固定する。
また図4等に示すように、仕切り板46とケース12(第2ケース22)とを連結するように複数の補強用板バネ64が配置されている。補強用板バネ64は、金属その他の弾性部材から形成されている。補強用板バネ64は、例えば、図4に示すように、仕切り板46の端面48おいて90度の回転間隔で2本ずつ配置されているが、配置や個数は任意に設計することができる。これにより、仕切り板46のY軸方向の変位に対する干渉を最小限に抑制しつつ、流速センサー10のX軸方向、Z軸方向からの衝撃に対する耐久性を高めることができる。
図1等に示すように、ケース12(第2ケース22)の内壁にはヒーター98と集積回路100が配置されている。ヒーター98は、セラミック抵抗素子等で形成され、ケース12の内壁と第1のベローズ36の外壁、第2のベローズ40の外壁とに囲まれた内部空間13を加熱するものであり、この内部空間13に上述の圧電振動子50が配置されている。例えばケース12外部の温度が圧電振動子50の基準温度(例えば25℃)より低い場合には、ヒーター98を用いてこの内部空間13(図3参照)を加熱することにより、圧電振動子50の温度環境を圧電振動子50の基準温度領域にすることができ、後述のように流速センサー10の温度補償を精度良く行い、高精度な流速測定を行なうことができる。またヒーター98は、図1、図4等に示すように、内部空間13において、圧電振動子50に隣接して(圧電振動子50に対向する位置に)配置し、圧電振動子50を効率よく加熱できるようにすることが望ましい。
集積回路100は、内部空間13において、圧電振動子50に隣接して(圧電振動子50に対向する位置でもよい)配置され、圧電振動子50及びヒーター98にワイヤー96を介して電気的に接続される。また図1に示すようにケース(第2ケース22)には、ケース(第2ケース22)に形成された挿通孔34を封止するようにハーメチック端子94が配置されている。集積回路100は、ワイヤー96を介してこのハーメチック端子94にも電気的に接続される。ここで、挿通孔34及びハーメチック端子94は、集積回路100のケース外部と接続する端子の数に応じて配置される。
図6に第1実施形態の流速センサーの回路ブロック図を示す。図6に示すように、流速センサー10は、圧電振動子50、ヒーター98、集積回路100が電気的に接続された回路網を有している。
集積回路100は、例えば発振回路102、可変容量104、温度制御回路106、温度補償回路108、温度測定手段となる温度センサー110が一体に形成されたものである。集積回路100には、例えば電源端子112、グランド端子114、出力端子116、電圧制御端子118が設けられ、これらの端子は個別にワイヤー96を介してハーメチック端子94に接続され、ケース外部の機器(不図示)と電気的に接続される。また発振回路102、温度制御回路106、温度補償回路108、温度センサー110はそれぞれ電源端子112、グランド端子114に接続される。
発振回路102は、例えばコルピッツ型の発振回路であって、圧電振動子50に可変容量104を介して接続され、圧電振動子50に交流電圧を印加することにより所定の共振周波数で発振させることができ、出力端子116から発振信号を出力することができる。また発振回路102には、電圧制御端子118から入力される電圧に応じて発振回路102から出力される発振信号の発振周波数を調整することができる。ところで圧電振動子50の共振周波数は温度に依存して変化(周波数温度特性を有する)するため、これに対応して発振回路102から出力される発振信号の発振周波数も温度に依存して変化する。
可変容量104は、発振回路102と圧電振動子50との間に接続され、温度補償回路108から入力される温度補償電圧により容量を変化させ、発振信号の温度補償を行うものである。可変容量104としては、例えばバラクタダイオードを用いることができる。
温度測定手段となる温度センサー110は、例えばサーミスタにより形成することができる。サーミスタは周囲の温度に応じて抵抗値が変化する特性を有するものである。この抵抗値の情報を温度制御回路106、温度補償回路108に出力する。上記配置においては、温度センサー110は、ケース(第1ケース14、第2ケース22)の内壁、第1のベローズ36の外壁、第2のベローズ40の外壁により囲まれた内部空間13の温度を測定することになるが、温度センサー110は集積回路100と一体に形成されている。よって、温度センサー110も内部空間13に配置された圧電振動子50に隣接して配置されることとなり、圧電振動子50の温度を精度よく測定することができる。また温度センサー110を集積回路100と一体に形成することにより、流速センサー10の組み立て工程を簡略化してコストを抑制することができる。
温度制御回路106は、温度センサー110から得られる抵抗値の情報から温度の情報を算出し、その温度の情報に応じてヒーター98に印加する出力電圧を調整することができる。温度制御回路106は、温度の情報が示す温度が圧電振動子50の基準温度より低くなる場合に、その温度と基準温度との差分に応じて出力電圧を調整する。これにより、圧電振動子50の温度を基準温度近傍に設定し、後述の温度補償を高精度に行うことができる。
温度補償回路108は、温度センサー110から抵抗値の情報から温度の情報を算出し、その温度の情報に対応した温度補償電圧を可変容量104に出力する。
本実施形態の圧電振動子50が上述の双音叉型圧電振動子であれば、その共振周波数の温度特性は二次関数的な曲線を描く。よって温度補償回路108では、圧電振動子50の周波数温度特性を近似するための、例えば、0次、1次、2次の温度係数の情報が予め入力されている。そしてこれらの温度係数の情報を用い、圧電振動子50の周波数温度特性を近似する多項式等による近似曲線の情報を算出する。さらに、この近似曲線の情報において、算出された温度の情報に対応する位置における周波数の情報と基準温度における周波数の情報との差分の情報を算出し、この差分の情報に対応した温度補償電圧を可変容量104に出力する。
これにより、可変容量104は、発振回路102に対して圧電振動子50とは反対の周波数温度特性を与えることができるので、発振回路102において圧電振動子50の周波数温度特性と可変容量104の周波数温度特性とが互いに相殺され、発振信号の発振周波数の温度補償を行うことができる。よって発振回路102から出力される発振信号の発振周波数の変化は、専ら圧電振動子50が受けた応力による共振周波数の変化に起因して発生することになる。したがって、圧電振動子50の温度の影響を受けることなく圧力(相対圧)を高精度に測定することができる。
このように、本実施形態では圧電振動子50の温度が変化しても温度補償回路108により温度補償を行うことが可能である。一方、基準温度近傍では圧電振動子50の共振周波数の変動は極めて小さい。このため、ヒーター98により圧電振動子50の温度を基準温度近傍にしておくことにより、温度補償電圧の変動幅を極めて小さくすることができ、温度補償電圧の誤差を小さくすることができる。したがって上述のようにヒーター98を併用することにより、温度補償回路108による温度補償をさらに高精度に行うことができる。
本実施形態の流速センサー10の組み立てについて説明する(図3参照)。まず、第2ケース22の内壁の圧電振動子50、圧電補強板58に対応する位置に固定部30、固定部32を接続し、ハーメチック端子94を挿通孔34に取り付け、ヒーター98、集積回路100を第2ケース22の内壁に接続する。そして圧電振動子50の第2の基部56を固定部30に接続し、圧電補強板58の第2の端部62を固定部32に接続する。
そして、集積回路100とハーメチック端子94との間、集積回路100と圧電振動子50との間、集積回路100とヒーター98との間をワイヤー96より電気的に接続する。
次に、第2のベローズ40の+Y軸側の端部を第2ケース22の開口部(第2の圧力導入口24)に接続し、仕切り板46を第2ケース22の−Y軸側から導入して、仕切り板46の+Y軸側の主面に第2のベローズ40の−Y軸側の端部を接続する。そして仕切り板46の端面48に圧電振動子50の第1の基部54と、圧電補強板58の第1の端部60を接続する。さらに仕切り板46の端面48と第2ケース22の内壁とを連結するように補強用板バネ64を接続する。
次に、仕切り板46の−Y軸側の主面に第1のベローズ36の+Y軸側の端部を接続し、第1ケース14の雄ネジ部20と第2ケース22の雌ネジ部26とを螺合させるとともに、第1のベローズ36の−Y軸側の端部を第1ケース14の開口部(第1の圧力導入口16)に接続する。なおこの工程を真空中、不活性ガス雰囲気で行なうことにより、ケースの内壁とベローズの外壁に囲まれた内部空間13、すなわち圧電振動子50が収容された内部空間13を真空、あるいは不活性ガス雰囲気にすることができる。
最後に、第1空間38及び第2空間42にシリコンオイル44を充填し、第1外部ケース66の雄ねじ部72と第1ケース14の雌ネジ部18とを螺合し、第2外部ケース78の雄ネジ部84と第2ケース22の雌ネジ部28とを螺合することにより流速センサー10が組み立てられる。
図7に、第1実施形態の流速センサーの使用形態を示し、図7(a)は側面図、図7(b)は下面図を示す。上記構成による流速センサー10の動作について説明する。まず、流速センサー10を河川(水)等の流体に導入する。このとき、流体は−Y軸に平行な方向を上流とし、+Y軸に平行な方向を下流として流れているものとする。そして、第1外部ケース66に形成された動圧導入口74が流体の上流(−Y軸方向)に向くように配置する。また第1空間38側の静圧Pと第2空間42側の静圧Pを一致させるため、流速センサー10のY軸方向の両端部でZ軸方向の高さ(水深)が一致するように配置する。
上記配置とすることにより、内部空間70及び第1空間38には、圧力Pa(大気圧P+動圧P+静圧P)が印加され、内部空間82及び第2空間42には、圧力Pb(大気圧P+静圧P)が印加される。よって、第1空間38の圧力は、第2空間42の圧力より高くなるとともに、その圧力の差分が動圧Pに起因するものとなっている。このとき、仕切り板46(図1参照)は+Y軸方向に変位するため、圧電振動子50には動圧Pに起因した圧縮応力が印加される。したがって、その応力に起因した圧電振動子50の共振周波数の変化により流体の流速を測定することができる。
ここで、流体に大気圧が付加されている場合の流速の算出方法について説明する。まず、
Pa:動圧導入口から導入された流体の圧力
Pb:静圧導入口から導入された流体の圧力
:大気圧
:動圧
:静圧
V:流体の速度
g:重力加速度
w:流体の単位重量
とすると、
となる。
ここで、流体が水であれば、水の密度は1であるから、
w=1
より、
となる。従って
となる。
ここで、動圧導入口74の形状による補正係数をkとすると、流速Vは、
により求めることができる。
また、流体に大気圧が付加されていない場合の流速は、
ここで、流体が水であれば、水の密度は1であるから、
w=1
より、
となる。従って
となる。
ここで、動圧導入口74の形状による補正係数をkとすると、
流速Vは、
により求めることができる。上述の演算は集積回路100の中で行なって外部に流速Vの情報を出力して良いし、圧電振動子50の共振周波数の情報を外部に出力して、外部機器(不図示)において上述の演算を行っても良い。
図8に、第2実施形態の流速センサーを構成し、音叉型圧電振動子と一体に形成された圧電振動子を示し、図9に、第2実施形態の流速センサーの回路ブロック図を示す。第2実施形態の流速センサー120は、基本的に第1実施形態と同様の構造を有するが、圧電振動子122は、音叉型圧電振動子130と一体に形成され、集積回路134は、温度測定手段となる音叉型圧電振動子130の共振周波数から温度の情報を算出する点で相違する。図8に示すように、双音叉型の圧電振動子122は、第1実施形態の圧電振動子50と同様に、力検出部となる振動腕124と、振動腕124の長手方向の両端に形成された第1の基部126、第2の基部を有する。そして、圧電振動子122には、第1の基部126(第2の基部128でもよい)を基部として共有する形で音叉型圧電振動子130が形成されている。音叉型圧電振動子130は、2つの振動腕132が互いに反対方向に屈曲する形で所定の共振周波数で振動する。この圧電振動子122と音叉型圧電振動子130との一体構造は上述同様に、フォトリソ・エッチング加工により形成することができる。このように一体形成とすることにより、圧電振動子122に音叉型圧電振動子130が直接接触する形となるので、両者の温度がほぼ一致する。そして圧電振動子122と同様に音叉型圧電振動子130もその共振周波数が温度とともに二次関数的に変化するので、その共振周波数の変化を利用して圧電振動子122の温度をより正確に測定することができる。
図9に示すように、音叉型圧電振動子130は圧電振動子122とともに発振回路136に接続される。発振回路136は圧電振動子122及び音叉型圧電振動子130にそれぞれ交流電圧を印加して、所定の共振周波数で振動させる。そして、発振回路136は、音叉型圧電振動子130の共振周波数の情報を温度制御回路138、温度補償回路140に出力する。温度制御回路138は入力された共振周波数の情報から音叉型圧電振動子130の温度、すなわち圧電振動子122の温度を算出し、ヒーター98に供給する出力電圧を調整することができる。温度補償回路140は入力された共振周波数の情報から同様に圧電振動子122の温度を算出し、これにより可変容量104に出力する温度補償電圧を算出することができる。
上述のように音叉型(双音叉型)圧電振動子の周波数温度特性は二次関数的な形状を有し、その頂点が基準温度となっている。よって音叉型圧電振動子の基準温度と圧電振動子の基準温度が互いに近接する場合がある。このとき、圧電振動子の基準温度付近の温度を測定すると、音叉型圧電振動子の周波数変化が極めて小さくなるので正確な温度を測定することが困難となる。この場合、音叉型圧電振動子の形状や電極配置の変更など、すなわち音叉型圧電振動子に対する定量的な設計変更を行なうことにより音叉型圧電振動子の基準温度(周波数が極値となる温度)を変化させることは可能であるが、その変化量には限界がある。よって、圧電振動子の基準温度において高精度な温度測定が可能な音叉型圧電振動子を有する変形例を以下に示す。
図10に、第2実施形態の流速センサーを構成する圧電振動子の変形例を示す。変形例においては、図8と同様に、双音叉型の圧電振動子142の第1の基部146(第2の基部148でもよい)を基部として共有する形で音叉型圧電振動子150が形成されている。しかし音叉型圧電振動子150の振動腕152の長手方向(X軸方向)、圧電振動子142の振動腕144の長手方向(Y軸方向)が互いに垂直になるように形成されている。
上記配置とすることにより、音叉型圧電振動子150の振動腕152の長手方向の結晶方位と、圧電振動子142の振動腕144の長手方向の結晶方位とが互いに異なる。このように、音叉型圧電振動子150の結晶方位の変更、すなわち音叉型圧電振動子150に対する定性的な設計変更を行なうことにより圧電振動子142の基準温度から大きくずらすことができる。よって圧電振動子142の基準温度付近で音叉型圧電振動子150の温度変化に伴う周波数変化量を大きくして温度の測定を高精度に行なうことができる。なお、音叉型圧電振動子150の基準温度(極値の温度)は圧電振動子142の基準温度よりも高くなっても良いし、低くなっても良い。また図10においては振動腕同士が互いに直交する向きとなるように音叉型圧電振動子150を形成しているが、圧電振動子142の振動腕144と音叉型圧電振動子150の振動腕152の延長線の交差角が直角以外の他の角度となるように形成しても良い。
図11に第3実施形態に係る流速センサーの断面図を示す。第3実施形態に係る流速センサー160は、ケース162の−Y軸側の端部に第1の圧力導入口16が配置され、+Y軸側の端部に第2の圧力導入口24が配置されている。そして、第1の受圧手段として第1の圧力導入口16に第1のダイアフラム164Aが配置され、第2の受圧手段として第2の圧力導入口24に第2のダイアフラム164Bが配置されている。また第1のダイアフラム164A、第2のダイアフラム164Bの受圧面は第1実施形態等と同様の効果を目的としてシリコンオイル44で覆われている。さらに、ケース162の第1の圧力導入口16に対向する位置に第1外部ケース66が取り付けられ、第2の圧力導入口24に対向する位置に第2外部ケース78が取り付けられる。よって第1のダイアフラム164Aは第1外部ケース66が形成する内部空間70に対向し、第2のダイアフラム164Bは第2外部ケース78が形成する内部空間82に対向する。
第1のダイアフラム164A、第2のダイアフラム164Bは、その主面(XZ平面)が力を受けた方向(±Y軸方向)に撓み変形するものであり、互いに同一の寸法及び撓み特性を有するものとする。そして、第1のダイアフラム164A、第2のダイアフラム164Bは力伝達部材となるセンターシャフト166により連結されている。センターシャフト166は、その長手方向が第1のダイアフラム164A、第2のダイアフラム164Bが力を伝達する方向(撓み変形によりダイアフラムの中央が変位する方向)と平行(同軸)となるように第1のダイアフラム164A、第2のダイアフラム164Bの中央に接続している。そしてセンターシャフト166の長手方向の中央部には可動部168が配置されている。一方、ケース162の内壁にも固定部170が配置されている。そして圧電振動子50は第1の基部54が可動部168に接続され、第2の基部56が固定部170に接続される。よって本実施形態で圧電振動子50、センターシャフト166が圧力検出手段となっている。また固定部170には、集積回路100(温度センサー110)、ヒーター98が配置されている。このとき集積回路100、ヒーター98は圧電振動子50に隣接して配置される。そして集積回路100は、ヒーター98、圧電振動子50にワイヤー96を介して電気的に接続され、さらにワイヤー96を介してハーメチック端子94に電気的に接続される。なおケース162の外壁は、第1実施形態等と同様の効果を目的としてダブルハル構造を有するとともに、ケース162の外周は断熱材92により覆われている。
上記構成において、第1外部ケース66が形成する内部空間70の圧力が、第2外部ケース78が形成する内部空間82の圧力より高い場合は、第1のダイアフラム164Aの+Y軸方向に伝達する力が、第2のダイアフラム164Bの−Y軸方向に伝達する力より強くなるため、センターシャフト166は+Y軸方向に力を伝達する。すなわち可動部168と固定部170との間が狭まる方向にセンターシャフト166が力を伝達するため、圧電振動子50には圧縮応力が印加され共振周波数が低くなる。逆に内部空間70の圧力が内部空間82の圧力より低い場合は、第2のダイアフラム164Bの−Y軸方向に伝達する力が、第1のダイアフラム164Aの+Y軸方向に伝達する力より強くなるため、センターシャフト166は−Y軸方向に力を伝達する。すなわち可動部168と固定部170との間が広がる方向にセンターシャフト166が力を伝達するため、圧電振動子50には引張応力が印加され共振周波数が高くなる。本実施形態においても、内部空間70には動圧導入口74により圧力(P+P+P)が印加され、内部空間82には静圧導入口86、88により圧力(P+P)が印加される。よって、内部空間70の圧力は内部空間82の圧力よりも高くなる。したがって、圧電振動子50の共振周波数は動圧(P)の大きさに応じて低くなる。
上記構成により、一つの圧電振動子50(圧電振動子122、圧電振動子142でも良い)により流速が測定可能となるためコストを抑制することができるとともに、ベローズのような大きな構成要素をケース162内に配置することがないので、さらなる小型化が可能となる。なお、センターシャフト166はセラミック等のように一定の剛性を有し、熱膨張係数の小さい材料を用いることが好ましい。
図12に第4実施形態に係る流速センサーの断面図を示す。第4実施形態の流速センサー180は、ケース162内が隔壁182によって二つの内部空間に分離され、それぞれ真空封止されている。一方の内部空間186においては、圧電振動子50(第1の圧電振動子)、固定部170(第1固定部)、集積回路100、ヒーター98が配置されている。そして他方の内部空間184においては、圧電振動子51(第2の圧電振動子)、固定部171(第2固定部)、集積回路101、ヒーター99、ハーメチック端子95が配置されている。ここで圧電振動子51、固定部171、集積回路101、ヒーター99、ハーメチック端子95は、それぞれ圧電振動子50、固定部170、集積回路101、ヒーター99、ハーメチック端子95と同様の構成を有するものとする。本実施形態では圧電振動子50、51が圧力検出手段となっている。
圧電振動子50の第1の基部54は、ケース162の内壁に接続された固定部170(第1固定部)に接続され、第2の基部56は、第2のダイアフラム164Bに接続される。また第3実施形態と同様に固定部170には集積回路100及びヒーター98が配置され、集積回路100は、ヒーター98及び圧電振動子50にワイヤー96を介して電気的に接続される。
圧電振動子51の第1の基部54は、ケース162の内壁に接続された固定部171(第2固定部)に接続され、第2の基部56は、第1のダイアフラム164Aに接続される。また第3実施形態と同様に固定部171には集積回路101及びヒーター99が配置され、集積回路101は、ヒーター99及び圧電振動子51にワイヤー96を介して電気的に接続される。
上述のようにケース162内は、隔壁182により、内部空間184と内部空間186に分離されるため、圧電振動子50は第2のダイアフラム164Bからの力を受け、圧電振動子51は第1のダイアフラム164Aからの力を受けることになり、互いに独立に力を検出することになる。このとき圧電振動子50はダイアフラムから圧縮応力を受け、圧電振動子51は第1のダイアフラム164Aから圧縮応力を受けている。そして圧電振動子50の共振周波数と、圧電振動子51の共振周波数との差分を算出することにより動圧(P)に対応する流速を測定することができる。本実施形態では、第1のダイアフラム164A側に第1外部ケース66が取り付けられているので、第1のダイアフラム164Aのみに動圧(P)が印加される。よって圧電振動子50と圧電振動子51が同一の特性を有する場合は、圧電振動子51の共振周波数は圧電振動子50の共振周波数より低くなり、この共振周波数の差分が動圧(P)に対応する。
上記構成において、各圧電振動子はダイアフラムに直接接続されるので、ダイアフラムから圧電振動子への力の伝達を確実に行い、流速センサー180の測定感度を向上させることができる。
また、例えば第4実施形態のケース162内を真空にした場合でも一定の気圧を有するため、一方のダイアフラムの変位によりケース162内の気圧が変化し、他方のダイアフラムの変位量に影響を与えることがある。しかし、本実施形態のように第1のダイアフラム164Aが共有する内部空間184と、第2のダイアフラム164Bが共有する内部空間186とを隔壁182により分離することにより、一方のダイアフラムの変位に伴う他方のダイアフラムの変位誤差を抑制して、流速センサー180の測定誤差を抑制することができる。
図13に第5実施形態の流速センサーの断面図を示し、図14に図13のA―A線断面図を示す。第5実施形態の流速センサー190は、第1のダイアフラム164A、第2のダイアフラム164Bが力伝達部材194により互いに連結されるとともに、圧電振動子50の第1の基部54、第2の基部56がそれぞれ第2のダイアフラム164B(第1のダイアフラム164Aでもよい)に接続されている。そして第2のダイアフラム164Bには、支持部196A、支持部196Bが配置され、支持部196Aは第1の基部54に接続され、支持部196Bは第2の基部56に接続される。力伝達部材194は、上述のセンターシャフト166と同様の材料により形成され、支持部196A、支持部196B、圧電振動子50と干渉しない位置に配置される。さらに力伝達部材194は、第1のダイアフラム164A、第2のダイアフラム164Bのそれぞれを中心として対称となる複数の位置において第1のダイアフラム164Aと第2のダイアフラム164Bとを連結しており、その長手方向が第1のダイアフラム164A、164Bの力の伝達方向(変位方向)と平行となるように配置される。本実施形態では圧電振動子50、力伝達部材194が圧力検出手段となっている。
上記構成において、第2のダイアフラム164Bが受ける圧力が、第1のダイアフラム164Aが受ける圧力よりも高い場合は、第2のダイアフラム164Bは+Y軸側に変位し(撓み変形し)、逆に低い場合は−Y軸側に変位する(撓み変形する)。そして第2のダイアフラム164Bが+Y軸側に変位する場合は、第2のダイアフラム164Bに配置された支持部196A、支持部196Bの間隔が短くなるので、圧電振動子50には圧縮応力が印加され共振周波数が低くなる。逆に、第2のダイアフラム164Bが−Y軸側に変位する場合は、支持部196A、196Bの間隔が長くなるので、圧電振動子50には引張応力が印加され共振周波数が高くなる。本実施形態では、第1のダイアフラム164A側に第1外部ケース66が取り付けられているので、第1のダイアフラム164Aのみに動圧(P)が印加される。よって第2のダイアフラム164Bは+Y軸側に変位するので、圧電振動子50の共振周波数は動圧(P)の大きさに対応して低くなる。
上記構成により、一つの圧電振動子50により流速が測定可能となるためコストを抑制することができる。さらに圧電振動子50の長手方向が第1のダイアフラム164A、164Bの変位方向と垂直になるため、ダイアフラム同士の距離を短くすることができ、ケース192を小型化することができる。
図15に第6実施形態の流速センサーの模式図を示し、図15(a)は正面図、図15(b)は平面図である。第6実施形態においては、第1実施形態乃至第5実施形態の流速センサーに適用できるが、第1実施形態の流速センサー10を用いて説明する。図15において、流速の測定対象となる流体は、+Y軸方向に流れるものとする。また流体が通過する地面には、鉛直方向に延びた3本のポール198が配置されている。
そしてケース12(第1外部ケース66、第2外部ケース78)にはポール198を挿通する挿通孔202を有する支持部200が接続されている。支持部200は、第1外部ケース66の上端と下端となる位置にそれぞれ接続され、第1外部ケース66から+X軸側にはみ出すもの(2個)と−X軸側にはみ出すもの(2個)がある。また支持部200は第2外部ケース78の上端と下端となる位置にそれぞれ接続され第2外部ケース78から+Y軸側にはみ出すもの(2個)がある。
これにより、ケース12は鉛直方向の平行移動が可能であるが、平面方向の平行移動、回転移動は制限される。またこのとき、動圧導入口74は第1外部ケース66の流体の上流に対向する向き(−Y軸方向)に配置される。そして静圧導入口86、静圧導入口88は第2外部ケース78において、流体の流れる方向に垂直な方向に並ぶように配置される。さらにケース12には糸206を介してフロート204が接続される。ここで流速センサー10が測定対象の流体(水)より比重より大きいものとし、フロート204の浮力は流速センサー10の流体中の重量より大きいものとする。すると流速センサー10は、流体中において、流体の水面から一定の深さ位置で浮いた状態となる。したがって、流体の水位が変化しても流速センサー10が常に同一の水深位置において流速を測定することができるので、流速の時間変化を正確に測定することができる。なお。図15においてフロート204は、流速センサー10の長手方向(Y軸方向)の中央部に接続されているが、流速センサー10の長手方向の両端、即ち第1外部ケース66、第2外部ケース78にそれぞれ取り付けても良い。
第1実施形態乃至第5実施形態において、第1外部ケース66と第2外部ケース78を取り外せば、流速センサーは通常の相対圧センサーとして用いることができる。このとき、第4実施形態を除いて圧電振動子50は圧縮応力のみならず引張応力も受け得るので、共振周波数は高くなる場合も低くなる場合もある。また第1実施形態において、第1ケース14、第2ケース22、第1外部ケース66、第2外部ケース78は、螺合することにより接続する構成として説明したが、接着剤或いは溶接により接続してもよい。
さらにいずれの実施形態においても、第1外部ケース66に動圧導入口74を形成し、第2外部ケース78に静圧導入口86、静圧導入口88を形成する旨説明したが、第1外部ケース66に静圧導入口86、静圧導入口88を形成し、第2外部ケース78に動圧導入口74を形成してもよい。この場合、上述の構成・配置に従えば、内部空間82に動圧Pが印加される。よって、第4実施形態を除いて圧電振動子50には引張応力が印加され、共振周波数が高くなることになる。一方、第4実施形態においては、圧電振動子50に印加される圧力が圧電振動子51に印加される圧力より高くなり、圧電振動子50の共振周波数が圧電振動子の共振周波数より低くなる。また第3実施形態乃至第5実施形態においても、第2実施形態の圧電振動子(122、142)を適用することができる。
図16に第7実施形態の流速センサーの使用形態を示し、図16(a)は側面図、図16(b)は下面図である。第7実施形態の流速センサー210は、図16に示すように、流線型の筐体212により全体の外形を有しており、内部に第1実施形態の流速センサー10(第2実施形態乃至第5実施形態でもよい)の筐体を除いた構成が配置されている。筐体212は第1実施形態の第1ケース14、第2ケース22、第1外部ケース66、第2外部ケース78が一体となったものに相当する。筐体212には、筐体212のほぼ重心となる位置に接続され鉛直方向を回転軸として回動可能な状態で筐体212を流体中で支持する支軸214と、筐体212の方向を一定の方向に向ける尾翼216が取り付けられている。この尾翼216により筐体212は、常に先端212aが−Y軸側、即ち、流体の上流側に向くように配置される。
また筐体212の内部には、収容空間218を有している。収容空間212は、内部空間70(図1)、内部空間13(図1)、内部空間82(図1)により仕切られる。内部空間70と内部空間13とを仕切る壁面(壁面14a、図1参照)には第1の圧力導入口16が配置され、内部空間13と内部空間82とを仕切る壁面(壁面22a、図1参照)には第2の圧力導入口24が配置される。そして第1の圧力導入口16と第2の圧力導入口24とを、両端を開口部とするベローズにより接続されている。そして、ベローズの長手方向の中央部において仕切り板46を配置し、第1の圧力導入口16を開口部とする第1のベローズ36が形成されるとともに第1のベローズ36内は内部空間70に接続する第1空間42となる。また仕切り板46により、第2の圧力導入口24を開口部とする第2のベローズ40が形成されるとともに、第2のベローズ内は内部空間82に接続する第2空間44となる。そしてこの内部空間13において第1実施形態と同様に圧電振動子50、圧電補強板58が仕切り板46に取り付けられ、その他第1実施形態と同様に集積回路(不図示)、ヒーター(不図示)等が取り付けられる。よって仕切り板46は、内部空間70及び第1空間42の圧力Paと、内部空間82及び第2空間44の圧力Pbとの差分に起因する合力を受けることになり、これを圧電振動子50に伝達することができる。このように第7実施形態の流速センサーにおいては、筐体212を流線型にしても流速を測定するための構成要素が小さくすることができるので、筐体212を小型化することができる。なお、その後の流速を求める手順は第1実施形態と同様なので説明を省略する。
10………流速センサー、12………ケース、12a………隙間、13………内部空間、14………第1ケース、14a………壁面、16………第1の圧力導入口、18………雌ネジ部、20………雄ネジ部、22………第2ケース、22a………壁面、24………第2の圧力導入口、26………雌ネジ部、28………雌ネジ部、30………固定部、32………固定部、34………挿通孔、36………第1のベローズ、38………第1空間、40………第2のベローズ、42………第2空間、44………シリコンオイル、46………力伝達板、48………端面、50………圧電振動子、51………圧電振動子、52………振動腕、53………振動腕、54………第1の基部、56………第2の基部、58………圧電補強板、60………第1の端部、62………第2の端部、64………補強用板バネ、66………第1外部ケース、68………凹部、70………内部空間、72………雄ネジ部、74………動圧導入口、76………壁面、78………第2外部ケース、80………凹部、82………内部空間、84………雄ネジ部、86………静圧導入口、88………静圧導入口、90………壁面、92………断熱材、94………ハーメチック端子、95………ハーメチック端子、96………ワイヤー、98………ヒーター、99………ヒーター、100………集積回路、101………集積回路、102………発振回路、104………可変容量、106………温度制御回路、108………温度補償回路、110………温度センサー、112………電源端子、114………グランド端子、116………出力端子、118………電圧制御端子、120………流速センサー、122………圧電振動子、124………振動腕、126………第1の基部、128………第2の基部、130………音叉型圧電振動子、132………振動腕、134………集積回路、136………発振回路、138………温度制御回路、140………温度補償回路、142………圧電振動子、144………振動腕、146………第1の基部、148………第2の基部、150………音叉型圧電振動子、152………振動腕、160………流速センサー、162………ケース、164A………第2のダイアフラム164B………ダイアフラム、166………センターシャフト、168………可動部、170………固定部、171………固定部、180………流速センサー、182………隔壁、184………内部空間、186………内部空間、190………流速センサー、192………ケース、194………力伝達部材、196A………支持部、196B………支持部、198………ポール、200………支持部、202………挿通孔、204………フロート、206………糸、210………流速センサー、212………筐体、214………支軸、216………尾翼、218………収容空間、300………水深流速計、302………筐体、304………索条、306………動圧孔、308………静圧孔、310………大気圧導入管、312………差圧手段、314………圧流速センサー、400………非満水流量計、402………渦発生体、404………圧流速センサー、406………管路、408………流体、500………光ファイバー流速センサー、502………筐体、504………ダイアフラム、506………ブルドン管、508………入口、510………先端、512………基端、514………オイル室、516………伸縮センサー、518………光ファイバー、520………測定装置。

Claims (14)

  1. 流体の中に曝される筐体と、
    前記筐体に設けられた収容空間と、
    前記筐体の先端部に設けられた動圧導入口と、
    前記筐体の側面部に設けられた静圧導入口と、を備え、
    前記動圧導入口を前記流体の流れる方向に向け、
    前記静圧導入口を前記流体の流れる方向とほぼ直交した方向に向けてなる流速センサーであって、
    前記収容空間の第1の開口部を封止する第1の受圧手段と、
    前記収容空間の第2の開口部を封止する第2の受圧手段と、
    前記第1の受圧手段と前記第2の受圧手段から受ける力の差分を検出する圧力検出手段と、
    前記筐体内の前記第1の開口部に対向する位置に配置され前記動圧導入口を有する動圧導入室と、
    前記筐体内の前記第2の開口部に対向する位置に配置され前記静圧導入口を有する静圧導入室と、を有し、
    前記第1の受圧手段は、前記動圧導入室内の圧力を受圧し、
    前記第2の受圧手段は、前記静圧導入室内の圧力を受圧することを特徴とする流速センサー。
  2. 前記第1の受圧手段は、
    前記第1の開口部を開口部として共有する第1のベローズであり、
    前記第2の受圧手段は、
    前記第2の開口部を開口部として共有する第2のベローズであり、
    前記圧力検出手段は、
    前記第1のベローズと前記第2のベローズとの間に配置され、前記第1のベローズ及び前記第2のベローズから受ける力の合力の方向に力を伝達可能な仕切り板と、
    前記収容空間の内壁に配置された固定部と、
    前記収容空間の内壁と前記第1のベローズ及び前記第2のベローズの外壁を境界とする内部空間に配置され、感圧部と前記感圧部の両端に接続される一対の基部とを有し、前記一対の基部を結ぶ方向を検出軸とする感圧素子と、を有し、
    前記感圧素子は、
    前記一対の基部の一方の基部が前記仕切り板に接続され、他方の基部が前記固定部に接続され、前記検出軸は前記仕切り板の力の伝達方向と平行であることを特徴とする請求項1に記載の流速センサー。
  3. 前記第1の受圧手段は、
    前記第1の開口部を封止する第1ダイアフラムであり、
    前記第2の受圧手段は、
    前記第2の開口部を封止する第2ダイアフラムであり、
    前記圧力検出手段は、
    前記第1ダイアフラム及び前記第2ダイアフラムに接続され、前記第1ダイアフラム及び前記第2ダイアフラムから受ける力の合力の方向に力を伝達可能な力伝達手段と、
    前記力伝達手段に固定された可動部と、
    前記収容空間の内壁に配置された固定部と、
    感圧部と前記感圧部の両端に接続される一対の基部とを有し、
    感圧部と前記感圧部の両端に接続される一対の基部とを有し、前記一対の基部を結ぶ方向を検出軸とする感圧素子と、を有し、
    前記感圧素子は、
    前記一対の基部の一方の基部が前記可動部に接続され、他方の基部が前記固定部に接続され、前記検出軸は前記力伝達手段の力の伝達方向と平行であることを特徴とする請求項1に記載の流速センサー。
  4. 前記第1の受圧手段は、
    前記第1の開口部を封止する第1ダイアフラムであり、
    前記第2の受圧手段は、
    前記第2の開口部を封止する第2ダイアフラムであり、
    前記圧力検出手段は、
    前記収容空間の内壁に配置された第1固定部、第2固定部と、
    感圧部と前記感圧部の両端に接続される一対の基部とを有し、前記一対の基部を結ぶ方向を検出軸とする第1の感圧素子、第2の感圧素子と、を有し、
    前記第1の感圧素子は、
    前記一対の基部の一方の基部が前記第1ダイアフラムに接続され、他方の基部が前記第1固定部に接続され、前記検出軸が前記第1ダイアフラムの力の伝達方向と平行であり、
    前記第2の感圧素子は、
    前記一対の基部の一方の基部が前記第2ダイアフラムに接続され、他方の基部が前記第2固定部に接続され、前記検出軸が前記第2ダイアフラムの力の伝達方向と平行であることを特徴とする請求項1に記載の流速センサー。
  5. 前記収容空間は、前記第1ダイアフラムを境界の一部とし前記第1の感圧素子を包含する空間と、前記第2ダイアフラムを境界の一部とし前記第2の感圧素子を包含する空間とに分離されたことを特徴とする請求項4に記載の流速センサー。
  6. 前記第1の受圧手段は、
    前記第1の開口部を封止する第1ダイアフラムであり、
    前記第2の受圧手段は、
    前記第2の開口部を封止する第2ダイアフラムであり、
    前記圧力検出手段は、
    前記第1ダイアフラム及び前記第2ダイアフラムに接続され、前記第1ダイアフラム及び前記第2ダイアフラムから受ける力の合力の方向に力を伝達可能な力伝達手段と、
    感圧部と前記感圧部の両端に接続される一対の基部とを有し、
    感圧部と前記感圧部の両端に接続される一対の基部とを有し、前記一対の基部を結ぶ方向を検出軸とする感圧素子と、を有し、
    前記感圧素子は、
    前記一対の基部が前記第1ダイアフラム及び前記第2ダイアフラムのいずれか一方に接続され、前記検出軸は前記力伝達手段の力の伝達方向と垂直であることを特徴とする請求項1に記載の流速センサー。
  7. 前記受圧手段の受圧面側は、シリコンオイルにより覆われたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の流速センサー。
  8. 前記筐体の外周は断熱材により覆われたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の流速センサー。
  9. 前記筐体の壁面は、ダブルハル構造を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の流速センサー。
  10. 前記感圧素子は、
    前記感圧部が所定の共振周波数で振動する振動部となる圧電振動子であり、
    前記収容空間の温度を測定する温度測定手段と、
    前記圧電振動子を駆動させて発振信号を出力するとともに前記発振信号の温度補償を行う集積回路と、を備え、
    前記温度測定手段は、
    前記集積回路と一体に形成され、
    前記集積回路は、
    前記収容空間内において前記圧電振動子に隣接して配置されたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の流速センサー。
  11. 前記感圧素子は、
    前記感圧部が所定の共振周波数で振動する振動部となる圧電振動子であり、
    前記収容空間内の温度を測定する温度測定手段と、
    前記圧電振動子を駆動させて発振信号を出力するとともに前記発振信号の温度補償を行う集積回路と、を備え、
    前記温度測定手段は、
    前記圧電振動子と一体に形成された音叉型圧電振動子であり、
    前記集積回路は、前記音叉型圧電振動子の共振周波数から温度の情報を算出することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の流速センサー。
  12. 前記収容空間内にはヒーターが設けられたことを特徴とする請求項10または11に記載の流速センサー。
  13. 前記集積回路は、算出された温度の情報に基づいて前記ヒーターの出力を調整可能とすることを特徴とする請求項12に記載の流速センサー。
  14. 前記流体中に立てられたポールと、前記筐体に接続されるとともに前記ポールを挿通可能な挿通孔を有する支持部と、前記筐体に取り付けられたフロートと、を備えることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の流速センサー。
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