JP2012198014A - スターリングエンジンを用いた熱交換器とそれに関連する方法 - Google Patents

スターリングエンジンを用いた熱交換器とそれに関連する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スターリングエンジンを利用してファンを駆動するための外付けの機械的又は電気的な動力源の必要を排除又は低減できる熱交換器と、それに関連する方法とを提供する。
【解決手段】熱交換器10は、一次流体を運ぶ複数のコイル12を含んでいる。この熱交換器10は、複数のコイル12に二次流体を強制的に送り込むことにより一次流体と二次流体との間の熱伝達を促進する複数のファンブレードを含むファン18も含んでいる。この熱交換器10はまた、ファン18に動作可能に接続してファンブレードを回転させるスターリングエンジン20を含んでいる。対応する方法も提供される。
【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、概して熱交換器とそれに関する方法に関し、具体的には、熱交換率を上げるためにファンを使用する熱交換器とそれに関する方法に関する。
多数の用途において、流体又はその他の被加工物を加熱又は冷却するなどのために、熱交換を行うことが望ましい。例えば、熱交換器は、機械システム又は電気システム(例えば空調コンデンサ)から廃熱を除去することができる。熱伝達の一形態は、対流による熱伝達である。しかしながら、対流による熱伝達は一般にあまり効率がよくない。実際、対流による熱伝達を利用して一の流体から別の流体へと、熱、特に比較的大量の熱を伝達させるためには、通常、比較的大きな伝熱面を設けなければならない。広い伝熱面を設けるために、一次流体を運ぶ複数のコイルを含む熱交換器が開発された。したがって、一次流体と、熱交換器の伝熱面を取り囲んでこの伝熱面上を流れる二次流体との間で熱が伝達される結果として、熱交換器を循環する一次流体との熱伝達が行われる。
熱交換率を上昇させるために、熱交換器は、熱交換器のコイルに二次流体を強制的に送るファンを含むことができる。熱交換器のコイルを通る二次流体の動きによって熱交換率は上昇するが、熱交換率のこのような上昇には、ファンを作動させるために必要なエネルギーの費用が掛かっている。これに関し、ファンを電気的に作動させて、作動中に電気エネルギーを消費させてもよい。例えば、ファンは電気モータによって駆動することができる。別の構成では、ファンを機械的動力源によって駆動して、作動中に機械エネルギーを消費させてもよい。例えば、一部の自動車のラジエータファンは、エンジンのドライブシャフトによって供給される回転エネルギーによって駆動することができる。いずれの場合も、ファンは熱交換器のエネルギー消費を増大させる。ファンは、通常、熱交換が必要である限り作動されるように構成されているので、極めて長時間に亘ってエネルギーを消費することがありえ、それにより、対応して熱交換器の運転費及びフットプリントを増大させうる。
加えて、ファンが電源からの電気エネルギーにより駆動される場合、通常、電線が電源からファンまで延びている。一部の用途では、電線の経路設定、設置、及び取扱いは、ヒンジ又はその他の可動継手を介して、又はヒンジ又はその他の可動継手に沿って電線の経路設定を行わなければならないような場合、困難であることがある。
したがって、外部の電気的又は機械的動力源などからのエネルギー消費が低く、且つカーボンフットプリントの小さい熱交換器を提供することが望ましい。したがって、ヒンジ又はその他の可動継手を介して、又はヒンジ又はその他の可動継手に沿って経路設定しなければならない配線を必要とした熱交換器を提供することも望ましい。
本発明の実施形態により、熱交換器のエネルギー費とカーボンフットプリントとを低減又は排除できる熱交換器とそれに関連する方法が提供される。これに関して、一実施形態の熱交換器と方法により、ファンを駆動するための外部の機械的又は電気的動力源の必要性が排除される。一実施形態によるこの熱交換器と方法とは、電源からファンへと延びる電線の要件も排除することができる。
一実施形態による熱交換器は、一次流体を運ぶ複数のコイルを含んでいる。この熱交換器は、二次流体を複数のコイルに強制的に送ることにより一次流体と二次流体との間の熱伝達を促進する複数のファンブレードを含むファンも含んでいる。この実施形態の熱交換器は、動作可能にファンに接続されてファンブレードを回転させるスターリングエンジンも含んでいる。一実施形態の熱交換器が、ファンに動作可能に結合された単一のスターリングエンジンを含むことができる一方で、他の実施形態の熱交換器は、ファンに動作可能に結合されてファンブレードを回転させるように協働する複数のスターリングエンジンを含むことができる。
スターリングエンジンは、少なくとも一つのピストンと、流体を含む第1及び第2の領域を含むことができる。したがって、一実施形態のスターリングエンジンは、スターリングエンジンの第1の領域が二次流体の流れの外側に位置し、且つスターリングエンジンの第2の領域が少なくとも部分的に二次流体の流れの内部に位置することにより、第1の領域と第2の領域との間に温度差が生じるように、ファンに対して位置付けることができる。
複数のコイルは、一次流体が複数のコイルに流入するときに通る入口と、一次流体が複数のコイルから流出するときに通る出口とを含むことができる。熱伝達の結果、入口における一次流体と出口における一次流体とは異なる温度を有する。すなわち、入口及び出口の一方における一次流体の温度が、入口及び出口の他方における一次流体の温度より高い。一実施形態では、スターリングエンジンの第1の領域内部の流体は、温度の高い方の流体と連絡する。例えば、スターリングエンジンの第1の領域の一部が、温度の高い方の流体内部に配置される。別の構成では、入口の少なくとも一部が、スターリングエンジンの第1の領域に沿って延びる。一実施形態では、スターリングエンジンの第1の領域内部の流体が、温度の高い方の流体と連絡していることに加えて、又は代えて、スターリングエンジンの第2の領域内部の流体が、温度の低い方の流体と熱的に連絡することができる。
複数のコイルは、第1組のコイルと第2組のコイルとを含むことができ、このとき一次流体の温度を、第2組のコイルより第1組のコイルで高くすることができる。この実施形態では、スターリングエンジンの第1の領域内部の流体は、第1組のコイルと熱的に連絡することができる。加えて、又は代替的に、スターリングエンジンの第2の領域内部の流体は、第2組のコイルと熱的に連絡することができる。
別の実施形態では、複数のコイルに一次流体を循環させることと、スターリングエンジンの第1の流体含有領域と第2の流体含有領域との間に温度差を生じさせることにより、ファンの複数のファンブレードを回転させることとを含む方法が提供される。この方法は、複数のファンブレードの回転により複数のコイルに二次流体を強制的に送り込むことにより、一次流体と二次流体との間の熱伝達を促進することも含む。
一実施形態では、一次流体の循環は、一次流体を、入口を通して複数のコイルに流入させること及び出口を通して複数のコイルから流出させることを含む。熱伝達の結果、入口における一次流体と出口における一次流体とは異なる温度を有し、すなわち入口及び出口の一方における一次流体の温度が入口及び出口の他方における一次流体の温度より高い。この実施形態において、温度差の生成は、スターリングエンジンの第1の領域内部の流体を温度の高い方の流体と熱的に連絡させることを含む。例えば、スターリングエンジンの第1の領域の少なくとも一部を、温度の高い方の流体の内部に配置することができる。別の構成では、入口の少なくとも一部を、スターリングエンジンの第1の領域に沿って延びるように位置付けることができる。加えて、又は代替的に、温度差の生成は、スターリングエンジンの第2の領域内部の流体を、温度の低い方の流体と熱的に連絡させることを含むことができる。
一実施形態の複数のコイルは第1組のコイルと第2組のコイルとを含むことができ、このとき、一次流体の温度を第2組のコイルより第1組のコイルで高くすることができる。この実施形態による方法は、スターリングエンジンの第1の領域内部の流体を第1組のコイルと熱的に連絡させることにより温度差を生じさせることができる。加えて、又は代替的に、この実施形態の方法は、スターリングエンジンの第2の領域内の流体を第2組のコイルと熱的に連絡させることにより温度差を生じさせることができる。一実施形態の方法は、スターリングエンジンの第1の領域が二次流体の流れの外側に位置し、且つスターリングエンジンの第2の領域の少なくとも一部が二次流体の流れの中に位置するように、ファンに対してスターリングエンジンを位置決めすることによっても温度差を生じさせることができる。
熱交換器およびそれに関連する方法の実施形態によれば、ファンを駆動することにより、エネルギー効率よく、且つ環境にやさしく、ファンブレードを回転させることができる。しかしながら、上述の特徴、機能、及び利点は、本発明の種々の実施形態において単独で達成することができ、且つ別の実施形態において組み合わせることができる。これらの実施形態の更なる詳細は、後述の説明及び添付図面に見ることができる。
ここまで、本発明の実施形態について一般的な用語を用いて説明してきたが、これより添付図面に言及して説明する。添付図面は必ずしも正確な縮尺で描かれていない。
図1は本発明の一実施形態による熱交換器の概略図である。 図2は2気筒スターリングエンジンの概略図である。 図3は単気筒スターリングエンジンの概略図である。 図4はディスプレーサ形スターリングエンジンの概略図である。 図5は、本発明の別の実施形態による熱交換器の概略図である。 図6は、本発明の一実施形態による2気筒スターリングエンジンを用いた熱交換器の概略図である。 図7は、本発明の一実施形態による単気筒スターリングエンジンを用いた熱交換器の概略図である。 図8は、本発明の一実施形態による二つの単気筒スターリングエンジンを含む熱交換器の概略図である。
これより、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら更に詳細に説明する。添付図面には、すべての実施形態ではなくそれらの一部が示されている。実際、これらの実施形態は、多数の異なる形態で具現化することができ、ここに開示される実施形態に限定されることはなく、むしろこれらの実施形態は、本発明が法的な実施可能要件を満たすように提供されているものである。図面を通して、類似の参照番号は類似の要素を示す。
図1は、本発明の一実施形態による熱交換器10を示している。熱交換器10は、一次流体を運ぶ複数のコイル12を含むことができる。複数のコイル12を循環する一次流体は、種々の気体又は液体を含む様々な流体のいずれかとすることができる。複数のコイル12は、一次流体が流入する際に通過する入口14と、一次流体が流出する際に通過する出口16とを含むことができる。一次流体が複数のコイル12を通過して流れる間に、用途に応じて、一次流体へ、又は一次流体から、熱を伝達させることができる。例えば、熱交換器10は、複数の流体を冷却する用途に使用可能である。即ち、比較的温度の高い流体が入口14から複数のコイル12に流入し、複数のコイルを横断する間に冷却されて、冷却された流体が出口16から流出する。別の構成では、熱交換器10は一次流体を加熱することができる。一次流体が加熱される一実施形態では、比較的温度の低い流体が入口14から複数のコイル12に流入し、複数のコイルを横断する間に加熱されて、温められた流体が出口16を通って複数のコイルから流出する。
一次流体との熱伝達を向上させるために、熱交換器10は、二次流体を強制的に複数のコイル12に流すために回転する複数のファンブレードを有するファン18を含むことができる。一次流体と同様に、二次流体は、種々の気体又は液体を含むあらゆる種類の流体とすることができる。一次流体と二次流体との間に温度差があることにより、一次流体と二次流体との間で熱伝達が起こりうる。例えば、複数のコイル12内部で一次流体が冷却される図1の実施形態では、複数のコイルに強制的に送られる二次流体は、複数のコイルを循環している一次流体より温度が低いか、又は少なくとも複数のコイルに入口14から流入する一次流体より温度が低い。この実施形態では、複数のコイル12を伝播するときに熱が一次流体から二次流体へと伝達され、それにより一次流体が冷却されて二次流体が加熱される。逆に、複数のコイル12を伝播する間に一次流体が加熱される一実施形態では、二次流体は、一次流体より温度が高いか、又は少なくとも複数のコイルに入口14から流入する一次流体より温度が高い。この実施形態では、熱が二次流体から一次流体へと伝達されることにより、二次流体が冷却されて一次流体が加熱される。
図1に示すように、熱交換器10は、ファン18に動作可能に接続されてファンブレードを回転させるスターリングエンジン20も含む。スターリングエンジン20によりファン18を駆動することにより、他の電気的又は機械的動力に対するファンの依存が低減するか、又は排除され、それによりエネルギーが保存されて熱交換器10のカーボンフットプリントが減少する。ファン18がスターリングエンジン20によってのみ駆動される場合、ファンはもはや電線によって電源に接続される必要がなく、したがってプラットフォームの配線設計が簡略化される。
スターリングエンジン20は、熱源とコールドシンクとの間の温度差で動作し、回転するパワーシャフトの形態で出力を供給することができる。スターリングエンジン20は、サイクル毎に作動流体が再生されないクローズドサイクルの外部加熱式熱機関と説明することができる。スターリングエンジン20は、空気、水素、ヘリウム、窒素などを含む種々の作動流体を含むことができる。作動流体はクローズドループ内にあって排出されないので、スターリングサイクル熱機関20の理論的な効率は、任意の熱機関によって達成可能な最高の熱効率を有するカルノーサイクル熱機関の効率に接近しうる。スターリングエンジン20は、極めて小さい温度差を含む広い範囲の温度差で動作することができる。
様々な種類のスターリングエンジン20が存在する。例えば、2気筒スターリングエンジン20が図2に示されている。このような構成では、パワーシャフトの回転といった動作を生成するために二つのシリンダが使用されている。運転中、一方のシリンダは、外部熱源に曝されることにより加熱され、他方のシリンダは、外部のヒートシンクに曝されることにより冷却される。作動流体は、二つのシリンダ間を移動して、熱に曝されると膨張し、冷却されると圧縮される。作動流体が膨張と圧縮とを交互に繰返すことにより、スターリングエンジン20の各シリンダ内にそれぞれ位置する二つのピストン22が駆動される。これにより、ピストン22は回転パワーシャフトを駆動する。
スターリングエンジン20は、四つの回転フェーズ、即ち、膨張、移動、収縮、及び移動を有している。膨張時には、作動流体の大部分は高温シリンダ24内へと駆動された状態である。高温シリンダ内では、作動流体は加熱されて高温シリンダ24内部と低温シリンダ26への伝播過程との両方において膨張し、それによって両方のピストン22が内側へ駆動される。両ビストン22が内側に移動することにより、クランク軸28が約90度回転する。作動流体の膨張とクランクシャフトの約90度に亘る回転の後も、作動流体の大部分、例えば3分の2は高温シリンダ24内に残っている。しかしながら、フライホイールのモーメント荷重によってクランク軸28は更に90度回転を続け、それによって作動流体の大部分が低温シリンダ26へと移動する。低温シリンダ26内では、作動流体は冷却されて収縮し、それによって両方のピストン22が外側に引き出されてクランクシャフトを90度回転させる。低温シリンダ26には収縮した気体が残っているが、フライホイールのモーメント荷重によって再びクランク軸28が更に約90度回転を続け、それによって作動流体が高温シリンダ24に戻ってサイクルが完了する。上述の説明に明らかであるように、高温及び低温という表現によるシリンダの説明は相対的なものであり、作動流体が高温シリンダ24内部で加熱され、低温シリンダ26内部で冷却されることを示すために使用されているにすぎない。
別の種類のスターリングエンジン20は、膨張、移動、収縮、及び移動という四つの作動フェーズを有する単気筒スターリングエンジンである。図3に示すように、単気筒スターリングエンジン20は、クランクシャフト32に接続された単一のピストン30を含むことができる。この単気筒は高温端34と低温端36とを有し、作動流体は高温端で加熱され、低温端で冷却される。膨張フェーズでは、作動流体の大部分がシリンダの高温端34に分配される。シリンダの高温端34に位置している間に、作動流体は加熱されて膨張し、ピストン30を外側に向かって(例えば、図3の実施形態では右へ)駆動し、クランクシャフト32を約90度回転させる。作動流体の膨張後も、作動流体の大部分は依然としてシリンダの高温端34に位置している。しかしながら、フライホイールのモーメント荷重により、クランクシャフト32は更に約90度に亘って回転し続ける。クランクシャフト32のこのような更なる回転により、気体の大部分がディスプレーサの周りで単気筒の高温端34から低温端36へと移動する。低温端36において、作動流体は冷却されて収縮することによりピストン30を内側へと引き込み、これによりクランクシャフト32が更に約90度回転する。この段階において、収縮した作動流体は依然としてシリンダの低温端36近傍に位置している。しかしながら、フライホイールのモーメント荷重は再びクランクシャフト32を約90度に亘って回転させ続け、それによりディスプレーサ38が移動して作動流体の大部分がシリンダの高温端34に戻る。
図4に示すように、別の種類のスターリングエンジン20は、ディスプレーサ形スターリングエンジンである。ディスプレーサ形スターリングエンジン20の動作は、単気筒スターリングエンジンに似ているが、ディスプレーサ44の高温側40及び低温側42両方の伝熱面が膨張することにより熱の捕獲及び排出の効率が高い。このような熱伝達率の向上により、ディスプレーサ形スターリングエンジン20は、比較的小さな温度差を有する熱源とヒートシンクとの間でも動作することができる。単気筒スターリングエンジンとの更なる相違点として、ディスプレーサ形スターリングエンジンのドライブピストン46は、作動流体を収容するチャンバ48の外側に位置させることができる。
スターリングエンジン20の種類に関係なく、スターリングエンジンは、流体を含む第1の領域52及び第2の領域54を含むことができる。上述のように、図2〜4のスターリングエンジン20に関しては、スターリングエンジンの第1の流体含有領域52と第2の流体含有領域54との間に温度差を生じさせることができる。例えば、第1の流体含有領域52を加熱することができ、且つ/又は第2の流体含有領域54を冷却することができる。このような温度差の結果、スターリングエンジン20は回転ドライブシャフトを駆動することができ、それによりドライブシャフトはファン18に動作可能に接続されてファンブレードを回転させ、二次流体を複数のコイル12に強制的に循環させることができる。
スターリングエンジン20の第1の流体含有領域52と第2の流体含有領域54との間の温度差は、様々な方法で生じさせることができる。例えば、温度差は、複数のコイル12に流入する一次流体と複数のコイル12から流出する一次流体との温度差を利用して生じさせることができる。これに関して、一次流体が複数のコイル12に伝播する間に起こる熱伝達の結果、一次流体の温度は、複数のコイルの入口14と出口16では異なっている。即ち、入口14及び出口16の一方における一次流体の温度が、入口14及び出口16の他方における一次流体よりも高い。図1に示す実施形態では、一次流体は、複数のコイル12を循環する間に冷却されるので、入口14の方で温度が高く、出口16の方で温度が低い。しかしながら、別の実施形態では、一次流体は、複数のコイル12を循環する間に加熱されるので、出口16の方で温度が高く、入口14の方で温度が低い。
図1に加熱流の矢印によって概略的に示すように、一実施形態のスターリングエンジン20の第1の領域52内の流体は、温度の高い方の流体と熱的に連絡することができる。温度の高い方の流体からスターリングエンジン20の第1の領域52内の流体への熱伝達が起こる結果として、スターリングエンジンの第1の領域内部の流体はスターリングエンジンの第2の領域54内部の流体より温度が高くなり、それにより二つの領域間に温度差が確立される。スターリングエンジン20の第1の領域52は、様々な方法で温度が高い方の流体と熱的に連絡するように配置される。例えば、スターリングエンジン20の第1の領域52の少なくとも一部を、浸すなどして、温度の高い方の流体内部に配置することができる。別の構成では、少なくとも部分的にスターリングエンジン20の第1の領域52に沿って延びるように、入口14を配置することができる。例えば、入口14を、スターリングエンジン20の第1の領域52に一回又は複数回巻きつけてもよい。
スターリングエンジン20の第1の流体含有領域52と第2の流体含有領域54との間に温度差を確立するためには、スターリングエンジンの第2の領域を、温度の低い方の流体(例えば、図5に冷却流の矢印によって概略的に示される実施形態の複数のコイル12の出口における一次流体)と熱的に連絡するように配置することができる。スターリングエンジン20の第2の流体含有領域54を温度の低い方の流体と熱的に連絡するように位置付けることは、スターリングエンジンの第1の流体含有領域52を温度の高い方の流体と熱的に連絡するように位置付けることに加えて、又はその代わりに、実施することができる。例えば、図5の熱交換器10は、スターリングエンジン20の第1の領域52及び第2の領域54の各々が、それぞれ温度の高い方の流体及び温度の低い方の流体と熱的に連絡していることを概略的に示している。スターリングエンジン20の第2の流体含有領域54は、様々な方法で温度の低い方の流体と熱的に連絡するように配置することができ、そのような方法には、例えば、スターリングエンジンの第2の流体含有領域の少なくとも一部を温度の低い方の流体(例えば、図5の実施形態では複数のコイル12の出口16における流体)中に浸すなどして、少なくとも部分的に曝露することが含まれる。別の構成として、一次流体が複数のコイル12を横断する間に冷却される図5の実施形態では、出口16を、例えばスターリングエンジンの第2の領域に一回又は複数回巻きつけるなどして、少なくとも部分的にスターリングエンジン20の第2の流体含有領域54に沿って配置することができる。
複数のコイル12は第1組のコイルと第2組のコイルとを含むことができ、一次流体は第2組のコイル内より第1組のコイル内の方で温度が高い。これに関して、熱交換器10を使用して一次流体を冷却する一実施形態では、一次流体の流れという観点から、入口14近傍又は直近のコイルが第1組のコイルということになる。この実施形態では、一次流体の流れという観点から、出口16近傍又は直近のコイルが第2組のコイルである。スターリングエンジン20の第1の流体含有領域52と第2の流体含有領域54との間に温度差を確立するために、スターリングエンジンの第1の領域内の流体を、温度の高い方の一次流体を有する第1組のコイルと熱的に連絡させることができる。つまり、第1組のコイル内部の、温度が高い方の流体によって、スターリングエンジン20の第1の領域52内部の流体が温められて、スターリングエンジンを作動させるための温度差が生じる。加えて、又は代替的に、スターリングエンジン20の第2の領域54内部の流体を、温度の低い方の流体を有する第2組のコイルと熱的に連絡させることにより、スターリングエンジンの第2の領域内部の流体を対応して冷却することができる。スターリングエンジン20の第2の領域54内部の流体を冷却することにより、温度差を生じさせるか又は増大させて、スターリングエンジンを動作させることができる。
スターリングエンジン20の第1の領域52及び第2の領域54は、様々な方法で、それぞれ第1組のコイル及び第2組のコイルと熱的に連絡するように配置することができる。例えば、スターリングエンジン20の第1の領域52は、第1組のコイルと熱的に連絡するように第1組のコイルの近傍に配置することができ、スターリングエンジンの第2の領域54は、第2組のコイルと熱的に連絡するように第2組のコイルの近傍に配置することができる。スターリングエンジン20の第1の領域52及び第2の領域54がそれぞれ第1組のコイル及び第2組のコイルと熱的に連絡している熱交換器10の一実施例が図6に示されている。図6の実施形態では、熱交換器10は一次流体を冷却するように構成されており、温度の高い方の流体が入口14を通って複数のコイル12に流入し、温度の低い方の流体が出口16を通って複数のコイルから流出している。つまり、一次流体が複数のコイルを伝播するにつれて一次流体から二次流体へと熱が伝達される結果、図6の方向において、複数のコイル12の上半分は、温度の高い方の流体が伝播する第1組のコイルであり、複数のコイルの下半分は、温度の低い方の流体が伝播する第2組のコイルである。つまり、図6のスターリングエンジン20の第1の流体含有領域52は、例えば第1組のコイルと物理的に接触して熱的に連絡するように、第1組のコイル近傍に配置され、スターリングエンジンの第2の流体含有領域54は、第2組のコイルと熱的に連絡するように第2組のコイルの近傍に配置される。図示の実施形態では、第2の流体含有領域54は、伝熱面を広げることによりスターリングエンジン20の第2の流体含有領域内部の流体を冷却する複数のフィン55を含む。しかしながら、スターリングエンジン20の他の実施形態は、第2の領域54近傍のフィン55を含む必要はない。
スターリングエンジン20の第1の流体含有領域52と第2の流体含有領域54との間に温度差を生じさせるために、スターリングエンジンの第1の領域、又は第1の領域の少なくとも一部が、二次流体の流れ、即ちファンブレードの回転により生成された二次流体の流れの外側に位置するように、ファン18に対してスターリングエンジンを配置することができる。これとは逆に、スターリングエンジン20の第2の領域54の少なくとも一部は、二次流体の流れの中に配置される。図6に示すように、例えば、第2の流体含有領域54は二次流体の流れの中に配置され、第1の流体含有領域52は二次流体の流れの外側に配置される。つまり、スターリングエンジン20の第2の流体含有領域54における二次流体の流れも、スターリングエンジンの第2の領域内部の流体を第1の領域52内部の流体より低い温度に冷却し、これにより、スターリングエンジンを動作させる、第1の流体含有領域と第2の流体含有領域との間の温度差がさらに発生又は拡大する。
スターリングエンジン20が単気筒を有する本発明の一実施形態による熱交換器10の別の実施形態が図7に示されている。図示のように、単気筒スターリングエンジン20の第1の流体含有領域は、この実施形態において複数のコイル12に温かい流体が流入する入口14近傍に位置することにより第1組のコイルと熱的に連絡するように配置される。加えて、スターリングエンジン2の第1の領域52は、ファンブレードの回転により生成される二次流体の流れの外側に位置している。逆に、スターリングエンジン20の第2の流体含有領域54は少なくとも部分的に二次流体の流れの中に位置しており、スターリングエンジン20の第2の領域内の流体が冷却されて、スターリングエンジンの第1の領域と第2の領域との間に更なる温度差を生じさせる。
熱交換器10は単一のスターリングエンジン20を含むことができるが、少なくとも幾つかの実施形態の熱交換器は、ファン18に動作可能に接続されてファンブレードを回転させるように協働する複数のスターリングエンジンを含むことができる。図8には、例えば、互いに協働してファンブレードを回転させるように配置された二つの単気筒スターリングエンジン20を含む熱交換器10が示されている。図7の実施形態に関連して上述したように、単気筒スターリングエンジン20の各々は、それぞれの第1の領域52がいずれも二次流体の流れの外側に位置し、それぞれの第2の領域54がいずれも二次流体の流れの中に位置することにより、スターリングエンジンの第1の領域内部の流体と第2の領域内部の流体との間に温度差が生じるように配置されている。
当業者には、上述の説明及び添付図面に提示された教示の恩恵を有する本明細書に開示された実施形態に関する開示内容の、多数の変更例及びその他の実施形態が明らかであろう。したがって、本開示内容は開示された特定の実施形態に限定されず、変更例及びその他の実施形態は特許請求の範囲に含まれる。本明細書では特定の用語を用いているが、これらは一般的な意味で説明のみを目的として使用されているのであり、限定を意図していない。
10 熱交換器
12 複数のコイル
14 入口
16 出口
18 ファン
20 スターリングエンジン
22、30 ピストン
24 高温シリンダ
26 低温シリンダ
28 クランク軸
32 クランクシャフト
34 高温端
36 低温端
38、44 ディスプレーサ
40 高温側
42 低温側
46 ドライブピストン
48 チャンバ
52 第1の流体含有領域
54 第2の流体含有領域
55 フィン

Claims (15)

  1. 一次流体を運ぶ複数のコイルと、
    複数のコイルに二次流体を強制的に送ることにより一次流体と二次流体との間の熱伝達を促すファンブレードを含むファンと、
    ファンに動作可能に接続されてファンブレードを回転させる少なくとも一つのスターリングエンジンと
    を備える熱交換器。
  2. 複数のコイルが、一次流体が流入する際に通過する入口と、一次流体が流出する際に通過する出口とを含んでおり、熱伝達の結果として一次流体の温度が入口と出口とでは異なっており、入口及び出口の一方における一次流体の温度が、入口及び出口の他方における一次流体の温度よりも高く、且つスターリングエンジンが少なくとも一つのピストンと第1及び第2の流体含有領域とを含んでいる、請求項1に記載の熱交換器。
  3. スターリングエンジンの第1の領域内部の流体が、温度の高い方の流体と熱的に連絡しており、
    スターリングエンジンの第1の領域の少なくとも一部が、温度の高い方の流体内部に位置しており、且つ
    入口が少なくとも部分的にスターリングエンジンの第1の領域に沿って延びている、
    請求項1又は2に記載の熱交換器。
  4. スターリングエンジンの第2の領域内部の流体が、温度の低い方の流体と熱的に連絡している、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の熱交換器。
  5. 複数のコイルが第1組のコイルと第2組のコイルとを含んでおり、一次流体の温度が、第2組のコイル内より第1組のコイル内において高く、且つスターリングエンジンが、少なくとも一つのピストンと、第1及び第2の流体含有領域とを含んでいる、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の熱交換器。
  6. スターリングエンジンの第1の領域内部の流体が第1組のコイルと熱的に連絡しており、且つ
    スターリングエンジンの第2の領域内部の流体が第2組のコイルと熱的に連絡している、
    請求項1ないし5のいずれか一項に記載の熱交換器。
  7. スターリングエンジンが少なくとも一つのピストンと第1及び第2の流体含有領域とを含んでおり、且つスターリングエンジンの第1の領域が二次流体の流れの外側に位置し、スターリングエンジンの第2の領域の少なくとも一部が二次流体の流れの中に位置するように、スターリングエンジンがファンに対して位置付けられている、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の熱交換器。
  8. 複数のコイルに一次流体を循環させることと、
    スターリングエンジンの第1の流体含有領域と第2の流体含有領域との間に温度差を生じさせることにより、ファンの複数のファンブレードを回転させることと、
    複数のブレードを回転させる結果として複数のコイルに二次流体を強制的に流すことにより、一次流体と二次流体との間の熱伝達を促進することと
    を含む方法。
  9. 一次流体を循環させることが、一次流体を、複数のコイルの入口から流入させ、出口から流出させることであり、且つ熱伝達の結果として一次流体の温度が入口と出口とでは異なっており、入口及び出口の一方における一次流体の温度が、入口及び出口の他方における一次流体の温度よりも高い、請求項8に記載の方法。
  10. 温度差を生じさせることが、スターリングエンジンの第1の領域内部の流体を、温度の高い方の流体と熱的に連絡させることを含み、且つ
    スターリングエンジンの第1の領域内部の流体を温度の高い方の流体と熱的に連絡させることが、スターリングエンジンの第1の領域の少なくとも一部を、温度の高い方の流体内部に配置することを含む、
    請求項8又は9に記載の方法。
  11. スターリングエンジンの第1の領域内部の流体を温度の高い方の流体と熱的に連絡させることが、入口を少なくとも部分的にスターリングエンジンの第1の領域に沿って配置することを含む、請求項8ないし10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 温度差を生じさせることが、スターリングエンジンの第2の領域内部の流体を、温度の低い方の流体と熱的に連絡させることを含む、請求項8ないし11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 複数のコイルが第1組のコイルと第2組のコイルとを含んでおり、一次流体の温度が、第2組のコイル内より第1組のコイル内において高く、且つ温度差を生じさせることが、スターリングエンジンの第1の領域内部の流体を第1組のコイルと熱的に連絡させることを含む、請求項8ないし12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 複数のコイルが第1組のコイルと第2組のコイルとを含んでおり、一次流体の温度が、第2組のコイル内より第1組のコイル内において高く、且つ温度差を生じさせることが、スターリングエンジンの第2の領域内部の流体を第2組のコイルと熱的に連絡させることを含む、請求項8ないし13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 温度差を生じさせることが、スターリングエンジンの第1の領域が二次流体の流れの外側に位置し、スターリングエンジンの第2の領域の少なくとも一部が二次流体の流れの中に位置するように、スターリングエンジンをファンに対して位置付けることを含む、請求項8ないし14のいずれか一項に記載の方法。
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