JP2012201580A - 排ガスの冷却方法及び排ガスの冷却装置 - Google Patents

排ガスの冷却方法及び排ガスの冷却装置 Download PDF

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Abstract

【課題】プレヒータ内の温度の低下を抑制して排ガスを冷却することが可能な排ガスの冷却方法及び冷却装置を提供する。
【解決手段】セメント原料Mを仮焼するプレヒータ12及び仮焼されたセメント原料Mを焼成するキルン14の少なくとも一方から排出される排ガスG1の一部をプローブ16の内部に抽気する工程と、排ガスG1を抽気する方向に向けて傾斜した態様でプローブ16に接続された供給部から、プローブ16の内部に冷却ガスG2を供給する工程とを備えている。供給する工程では、排ガスG1を抽気する方向とのなす角度が70度以下になるように冷却ガスG2を供給することを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、排ガスの冷却方法及び排ガスの冷却装置に関し、より特定的には、セメント原料を焼成する際に排出される排ガスの冷却方法及び冷却装置に関する。
セメント産業において、ナトリウム、カリウム等のアルカリや塩素等の種々の揮発性の不純物が含まれている産業廃棄物等をセメント原料の一部として利用することが進められている。これは、リサイクルの観点からも要望されている。特に、近年は、セメント生産量に対し、塩素含有産業廃棄物の処理の増加や、高濃度塩素含有産業廃棄物の処理等が期待されており、セメントから塩素を除去する技術が望まれている。
セメントから塩素を除去する技術として、セメント原料を焼成する系内から排ガスの一部を抽気して塩素を除去する技術が挙げられる(例えば特許文献1、特許文献2)。
特許文献1には、二重管構造のプローブをキルン排ガス流路に連通させ、該プローブの内管を介してキルン排ガスの一部を抽気するとともに、該プローブの内管と外管との間の流体通路に冷却空気を供給するキルンバイパスにおける排ガス冷却方法において、冷却空気を内管の先端部内方に案内して該プローブの先端部に混合急冷域を形成することを特徴とするキルンバイパスにおける排ガスの冷却方法が開示されている。
特許文献2には、セメントクリンカ製造装置のキルン排ガスを抽気するための抽気プローブと、抽気プローブに連結され冷却空気を吹き込むための吸込部を備える冷却室と、冷却室からキルン排ガスと冷却空気を送気するための連結管とを備えたキルン排ガス抽気設備において、吸込部は抽気プローブの長手方向に対して直交し、かつ、冷却空気が旋回流を形成するように冷却室の垂直断面の接線方向に設けられてなるキルン排ガス抽気設備が開示されている。
特開平11−35355号公報 特開2008−239413号公報
しかしながら、特許文献1に開示のキルンバイパスにおける排ガスの冷却方法では、プローブの外管に供給された冷却ガスを内管の先端部内方に案内して、プローブの先端部でキルン排ガスと冷却空気との混合急冷域を形成している。このため、プローブの先端部の混合急冷域において、冷却空気は、キルン排ガスが流れる方向と対向する方向に流れ込む。したがって、冷却空気の一部がプレヒータ側に逆流し、プレヒータ内の温度が低下してしまう。
また、特許文献2に開示のセメントキルン排ガスの抽気装置では、吸込部は抽気プローブの長手方向に直交するように設けられている。このため、冷却空気は、キルン排ガスの流れる方向と直交する方向に流れ込む。したがって、冷却空気の一部がプレヒータ側に逆流し、プレヒータ内の温度が低下してしまう。
本発明は、上記問題点に鑑み、プレヒータ内の温度の低下を抑制して排ガスを冷却することが可能な排ガスの冷却方法及び排ガスの冷却装置を提供することを課題とする。
本発明の排ガスの冷却方法は、セメント原料を仮焼するプレヒータ及び仮焼されたセメント原料を焼成するキルンの少なくとも一方から排出される排ガスの一部をプローブの内部に抽気する工程と、排ガスを抽気する方向に向けて傾斜した態様でプローブに接続された供給部から、プローブの内部に冷却ガスを供給する工程とを備え、供給する工程では、排ガスを抽気する方向とのなす角度が70度以下になるように冷却ガスを供給することを特徴としている。
本発明の排ガスの冷却装置は、セメント原料を仮焼するプレヒータと、プレヒータで仮焼されたセメント原料を焼成するキルンと、プレヒータ及びキルンの少なくとも一方から排出される排ガスの一部を抽気するプローブと、排ガスを抽気する方向に向けて傾斜した態様でプローブに接続されるとともに、プローブの内部へ冷却ガスを供給する供給部とを備え、プローブにおいて供給部と接続された領域における排ガスを抽気する方向に沿って延在する方向と、供給部においてプローブ側に向けて延在する方向とのなす角度が70度以下であることを特徴としている。
本発明の排ガスの冷却方法及び排ガスの冷却装置によれば、プローブ内において排ガスを抽気する方向と、供給部において冷却ガスを供給する方向とのなす角度が70度以下であるので、プローブ内を流れる排ガスの方向と直交及び対向する方向に、冷却ガスが流れることを抑制できる。このため、冷却ガスがプレヒータ側に向けて流れることを抑制できる。したがって、プレヒータ内の温度の低下を抑制して排ガスを冷却することができる。
以上説明したように、本発明によれば、プレヒータ内の温度の低下を抑制して排ガスを冷却することが可能な排ガスの冷却方法及び排ガスの冷却装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1における排ガスの冷却装置を示す模式図である。 本発明の実施の形態1におけるライジングダクト近傍を示し、図1における領域IIの拡大模式図である。 本発明の実施の形態1における排ガスの冷却装置を構成するプローブ及び供給部を示し、図1における領域IIIの拡大模式図である。 本発明の実施の形態1におけるプローブの延在方向と供給部の延在方向とのなす角度を説明するための図である。 本発明の実施の形態1の変形例における排ガスの冷却装置を構成するプローブ及び供給部を示し、図1における領域Vの拡大模式図である。 本発明の実施の形態2における排ガスの冷却装置を構成するプローブ及び供給部を示す拡大模式図である。 本発明の実施の形態2の変形例における排ガスの冷却装置を構成するプローブ及び供給部を示す拡大模式図である。 実施例における排ガス及び冷却ガスの流れを説明するための模式図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
まず、図1〜図4を参照して、本発明の一実施の形態である排ガスの冷却装置について説明する。実施の形態1の排ガスの冷却装置は、セメント原料を焼成する際に排出される排ガスG1の一部を抽気し、抽気された排ガスG1を冷却するための装置である。
具体的には、図1に示すように、本実施の形態における排ガスの冷却装置は、セメントクリンカ製造装置10の一部を構成し、プローブ16と、冷却ガス供給部17とを備えている。クリンカ製造装置10は、原料供給部11と、プレヒータ12と、ライジングダクト13と、キルン14と、冷却部15と、プローブ16と、冷却ガス供給部17と、固気分離手段18とを備えている。
原料供給部11は、セメント原料Mを貯留可能であり、プレヒータ12を介してキルン14にセメント原料Mを供給する。
この原料供給部11は、プレヒータ12(本実施の形態では移動部PM)に接続されている。プレヒータ12は、複数のサイクロンを多段に接続したニューサスペンションプレヒータであり、図1に示すように、サイクロン12a〜12dと、仮焼炉12eと、移動部PM、PG1とを含んでいる。
移動部PMは、サイクロン12a〜12d及び仮焼炉12eに主にセメント原料Mを移動させるものであり、原料供給部11及びサイクロン12aと、サイクロン12a及びサイクロン12bと、サイクロン12b及びサイクロン12cと、サイクロン12c及び仮焼炉12eと、仮焼炉12e及びサイクロン12dと、サイクロン12d及びライジングダクト13とを接続している。
移動部PG1は、仮焼炉12e及びサイクロン12d〜12aに主として排ガスG1を移動させるものであり、ライジングダクト13及び仮焼炉12eと、仮焼炉12e及びサイクロン12dと、サイクロン12d及びサイクロン12cと、サイクロン12c及びサイクロン12bと、サイクロン12b及びサイクロン12aとを接続している。
サイクロン12a〜12cは、移動部PG1により移動され、かつ仮焼炉12e及び後述するキルン14から排出された排ガスG1と、移動部PMにより移動されるセメント原料Mとを熱交換する。サイクロン12dは、仮焼炉12e及び後述するキルン14で排出された排ガスG1と、仮焼炉12eで仮焼したセメント原料Mとを分離する。
仮焼炉12eは、サイクロン12a〜12cにより加熱されたセメント原料Mを所定の温度で仮焼する。所定の温度とは、例えば800℃以上1000℃以下である。また、仮焼炉12eは、後述するキルン14から排出される排ガスG1を、ライジングダクト13を介してサイクロン12dに供給する。
図1及び図2に示すように、ライジングダクト13は、サイクロン12dに接続された移動部PMと、仮焼炉12eに接続された移動部PG1と、窯尻30を介してキルン14と、プローブ16とを接続している。ライジングダクト13の内部には、セメント原料M及び排ガスG1が通過する。
キルン14は、仮焼炉12eで仮焼されたセメント原料Mを焼成する。このキルン14内に燃料を噴出させるためのバーナ14aが配置されている。キルン14では、例えば1300℃以上1500℃以下に加熱することが可能である。キルン14でセメント原料Mを焼成することにより、セメントクリンカCを製造できる。
冷却部15は、キルン14で焼成されたセメント原料M(セメントクリンカC)を冷却する。冷却部15は、例えばキルン14で用いられる燃焼用空気と、焼成されたセメント原料Mとを熱交換するクリンカクーラである。
プローブ16は、プレヒータ12及びキルン14の少なくとも一方から排出される排ガスG1の一部を抽気する。本実施の形態のプローブ16は、キルン14から排出された排ガスG1の一部を、ライジングダクト13を介して抽気している。ここでは、プローブ16の取付位置をライジングダクト13としているが、取付位置は特に限定されず、例えば窯尻30であってもよい。
図1及び図3に示すように、冷却ガス供給部17は、排ガスG1を抽気する方向(図3における左方向)に向けて傾斜した態様でプローブ16に接続されるとともに、プローブ16の内部へ冷却ガスG2を供給する。言い換えると、プレヒータ12及びキルン14と反対側の方向(図1及び図3における左側)に向けて傾斜した態様でプローブ16に接続されるとともに、プローブ16の内部へ冷却ガスG2を供給する。さらに言い換えると、冷却ガス供給部17は、プローブ16の延在方向のうち、プレヒータ12及びキルン14が配置された側と反対側に向けた方向に傾斜している。
図1、図3及び図4に示すように、プローブ16において排ガスG1を抽気する方向(供給する方向)に沿って延在する方向x(プローブ16の延在方向x)と、冷却ガス供給部17においてプローブ16側に向けて延在する方向y(冷却ガス供給部17の延在方向y)とのなす角度θが70度以下である。プローブ16の延在方向xは、プローブ16のうち冷却ガス供給部17と接続される領域において、排ガスG1を抽気する方向に沿って延在する方向である。
角度θを別の表現にすると、プローブ16の冷却ガス供給部17との接続領域においてプレヒータ12及びキルン14と反対側(図1、図3及び図4における左側)に向けて延在する方向xと、冷却ガス供給部17においてプローブ16側(図1、図3及び図4における上側)に向けて延在する方向yとのなす角度θである。さらに言い換えると、排ガスG1の抽気方向と、冷却ガスG2の供給方向とのなす角度θが70度以下である。
なお、角度θが90度の場合は、プローブ16と冷却ガス供給部17とは互いに直交する態様で接続される。角度θが90度を超えると、冷却ガス供給部17は、排ガスG1の抽気方向と反対方向に向けて傾斜する態様でプローブ16に接続される。
角度θは、70度以下であり、20度以上60度以下が好ましく、30度以上50度以下がより好ましい。角度θが70度以下の場合、図3に示すように、冷却ガスG2が供給される方向は、排ガスG1が抽気される方向と直交及び逆方向にならないため、冷却ガスG2が排ガスG1に逆流することを抑制できる。このため、冷却ガスG2がプレヒータ12及びキルン14へ流れることを抑制できるので、プレヒータ12内の温度の低下を抑制して、排ガスG1を冷却することができる。角度θが60度以下の場合、冷却ガスG2が排ガスG1に逆流することをより抑制できる。角度θが50度以下の場合、冷却ガスG2が排ガスG1に逆流することをより効果的に抑制できる。
一方、角度θが20度以上の場合、冷却ガスG2を排ガスG1に均一化を高めて混合できるので、排ガスG1の冷却性能の均一化を高めることで、排ガスG1の冷却効果を高めることができる。さらに、排ガスG1と冷却ガスG2との十分な混合までに要する時間を短縮できるので、排ガスG1を急激に冷却することができるため、揮発成分を含む排ガスG1は潮解性を有するが、揮発性成分がプローブ16内に付着することを抑制できる。プローブ16内の付着物を低減できるので、排ガスG1及び冷却ガスG2(混合ガスG3)の流路が狭くなることを抑制できることにより、通風抵抗が増大することを抑制できる。このため、混合ガスG3を維持するための誘引ファン(例えば固気分離手段の出口に配置される)の電気的負荷を低減することもできる。角度θが30度以上の場合、排ガスG1の冷却効果をより高めることができるとともに、揮発性成分による付着物をより低減することができる。
プローブ16において、冷却ガス供給部17に対して、プレヒータ12及びキルン14と反対側の領域では、プレヒータ12及びキルン14の少なくとも一方から排出された排ガスG1と、冷却ガス供給部17により供給された冷却ガスG2とが混合された混合ガスG3が流れる。
図1に示すように、固気分離手段18は、混合ガスG3を移動する移動部PG3を介して、プローブ16と接続されている。固気分離手段18は、混合ガスG3を構成する排ガスG1に含まれるダストを除去する。固気分離手段18は、固体と気体とを分離できれば特に限定されず、例えばバックフィルタ、サイクロン、ダストチャンバ、及びこれらの組み合わせなどを用いることができる。
固気分離手段18でダストが除去された混合ガスG3を移動する移動部PG3は、サイクロン12aで熱交換が終了した排ガスG1が移動する移動部PG1と接続されている。
続いて、本実施の形態における排ガスの冷却方法について説明する。本実施の形態における排ガスの冷却方法は、図1〜図4に示す排ガスの冷却装置を用いて、排ガスG1を冷却する。
始めに、セメント原料MをセメントクリンカCに製造する工程について説明する。
図1に示すように、原料供給部11から供給するセメント原料Mを、移動部PMを介してサイクロン12a、12b、12cのそれぞれに通過させる。このとき、サイクロン12a、12b、12cにおいて、排ガスG1と熱交換することで、セメント原料Mを加熱する。さらに、加熱したセメント原料Mを移動部PMを介して仮焼炉12eに供給し、仮焼炉12eにおいてセメント原料Mを仮焼する。仮焼したセメント原料Mを、移動部PM(図示せず)を介してサイクロン12dに通過させる。このとき、サイクロン12dにおいて、排ガスG1と熱交換することで、仮焼したセメント原料Mをさらに加熱する。次いで、仮焼したセメント原料Mを、移動部PM、ライジングダクト13及び窯尻30を介してキルン14に供給する。供給されたセメント原料Mをバーナ14aを用いてキルン14で焼成して、セメントクリンカCを製造する。このセメントクリンカCを冷却部15にて冷却する。なお、揮発性不純物はキルン14の高温領域で大部分が揮発し、プレヒータ12にて再び原料Mに取り込まれて循環濃縮される。
この状態において、プレヒータ12及びキルン14の少なくとも一方から排出される排ガスG1の一部を抽気し、抽気した排ガスG1を冷却する。本実施の形態では、以下のように排ガスG1を冷却する。
なお、セメント原料Mを焼成する際に排出される排ガスG1の一部を抽気し、抽気した排ガスG1から揮発性成分を除去することにより、排ガスを処理することができる。
まず、セメント原料Mを仮焼するプレヒータ12及び仮焼されたセメント原料Mを焼成するキルン14の少なくとも一方から排出される排ガスG1の一部を、プローブ16の内部に抽気する。本実施の形態では、キルン14から排出される排ガスG1の一部をプローブ16に抽気する。抽気する方法は特に限定されず、例えばファン(図示せず)により抽気することが可能である。
このとき、図2に示すように、ライジングダクト13では、底部に堆積したセメント原料Mと、プレヒータ12で仮焼されたセメント原料Mと、キルン14から排出される排ガスG1とが混在している。このため、キルン14からプローブ16またはプレヒータ12に排ガスG1が移動するとともに、プレヒータ12からキルン14へセメント原料Mが移動することで、底部に付着していた揮発性不純物及びセメント原料Mを含むダストDが舞い上がる。これにより、排ガスG1は、ダストDを含む。
次に、図1、図3及び図4に示すように、排ガスG1を抽気する方向に向けて傾斜した態様でプローブ16に接続された冷却ガス供給部17から、プローブ16の内部に冷却ガスG2を供給する。言い換えると、プレヒータ12及びキルン14と反対側の方向に向けて傾斜した態様でプローブ16に接続された冷却ガス供給部17から、プローブ16の内部に冷却ガスG2を供給する。
この工程では、図3及び図4に示すように、排ガスG1を抽気する方向とのなす角度θが70度以下になるように冷却ガスG2を供給する。つまり、この工程では、排ガスG1が流れる方向と、冷却ガスG2が流れる方向とのなす角度θが70度以下になるように、冷却ガスG2を供給する。言い換えると、プローブ16においてプレヒータ12及びキルン14と反対側に向けて延在する方向xと、冷却ガス供給部17においてプローブ16側に向けて延在する方向yとのなす角度θが70度以下になるように冷却ガスG2を供給する。なお、角度θが90度の場合は、排ガスG1が流れる方向と冷却ガスG2が流れる方向とは直交する。角度θが90度を超えると、冷却ガスG2は、排ガスG1の抽気方向と反対方向に向けて供給される。
角度θは、70度以下であり、20度以上60度以下が好ましく、30度以上50度以下がより好ましい。角度θが70度以下の場合、図3に示すように、冷却ガスG2が供給される方向は、排ガスG1が抽気する方向と直交または逆方向にならないため、冷却ガスG2が排ガスG1に逆流することを抑制できる。このため、冷却ガスG2がプレヒータ12及びキルン14へ流れることを抑制できるので、プレヒータ12内の温度の低下を抑制して排ガスG1を冷却することができる。角度θが60度以下の場合、冷却ガスG2が排ガスG1に逆流することをより抑制できる。角度θが50度以下の場合、冷却ガスG2が排ガスG1に逆流することをより効果的に抑制できる。
一方、角度θが20度以上の場合、冷却ガスG2を排ガスG1に均一化を高めて混合できるので、排ガスG1の冷却性能の均一化を高めることで、排ガスG1の冷却効果を高めることができるとともに、排ガスG1に含まれていた揮発性成分による不純物がプローブ16内に付着することを抑制できる。角度θが30度以上の場合、排ガスG1の冷却効果をより高めることができるとともに、プローブ16における揮発性成分による付着物をより低減することができる。
なお、この工程において供給する冷却ガスG2は、特に限定されず、例えば空気等を用いる。
この工程において、排ガスG1の流れに対して逆行しないように冷却ガスG2を供給することで、プレヒータ12及びキルン14側へ冷却ガスG2が流れ込むことを抑制できる。なお、冷却した排ガス(排ガスG1と冷却ガスG2との混合ガス)の処理方法は、例えば以下のように行う。
具体的には、冷却した排ガスG1を含む混合ガスG3を、図1に示すように、移動部PG3を介して固気分離手段18に供給する。この工程では、混合ガスG3に含まれるダストD(図2参照)を固気分離手段18で分離する。分離したダストDは、冷却装置の系外に排出されてもよい。あるいは、分離したダストDからセメント原料をさらに分離して、分離したセメント原料を原料供給部11へ移動して、再投入してもよい。
一方、固気分離手段18でダストが除去された混合ガスG3は、プレヒータ12のサイクロン12aでセメント原料Mと熱交換が終了した排ガスG1と共に、冷却装置の系外へ排出される。
(変形例)
図1及び図5を参照して、本発明の実施の形態の変形例1における排ガスの冷却装置及び冷却方法について説明する。変形例1は、基本的には実施の形態1と同様であるが、冷却ガス供給部17の構造において異なる。
図5に示すように、変形例1の排ガスの冷却装置を構成する冷却ガス供給部17は、図1におけるプローブ16において上方に突出した領域に接続されている。この場合であっても、冷却ガス供給部17は、排ガスG1を抽気する方向に向けて傾斜した態様でプローブ16に接続されている。また、プローブ16において排ガスG1を抽気する方向に沿って延在する方向xと、冷却ガス供給部17においてプローブ16側に向けて延在する方向yとのなす角度は70度以下である。
変形例1の排ガスG1の冷却方法は、プローブ16の内部を流れる排ガスG1の後半で冷却ガスG2を供給する。この場合であっても、排ガスG1を抽気する方向とのなす角度が70度以下になるように冷却ガスG2を供給する。
ここで、変形例1のように、プローブ16において排ガスG1を抽気する方向に沿って延在する方向xが複数存在する場合には、プローブ16において冷却ガス供給部17と接続される領域の延在方向を意味する。
なお、本実施の形態及び変形例では、キルン14から排出される排ガスの冷却装置及び冷却方法について説明したが、本発明は、プレヒータ12から排出される排ガスについても適用可能である。つまり、本発明は、i)キルン14及びプレヒータ12から排出される排ガスの冷却装置及び冷却方法、ii)キルン14から排出される排ガスのみの冷却装置及び冷却方法、iii)プレヒータ12から排出される排ガスのみの冷却装置及び冷却方法を含む。
また、プレヒータ12から排出される排ガスは、サイクロン12a〜12d及び仮焼炉12eのいずれかの箇所を通過する排ガスであればよく、1つの箇所から排ガスを抽気してもよく、複数の箇所から排ガスを抽気してもよい。
また、プレヒータ12及びキルン14から排ガスを抽気する場合や、プレヒータ12内の複数箇所から排ガスを抽気する場合等については、それぞれの排ガスに接続された複数のプローブ16に排ガスを導入してもよく、それぞれの排ガスを1つのプローブ16に導入してもよい。
以上説明したように、本発明の実施の形態1及び変形例における排ガスG1の冷却装置及び冷却方法は、プローブ16内において排ガスG1を抽気する方向と、冷却ガス供給部17において冷却ガスG2を供給する方向とのなす角度θが70度以下である。
本発明の実施の形態1及び変形例における排ガスG1の冷却装置及び冷却方法によれば、プローブ16内を流れる排ガスG1の方向と直交及び対向する方向(方向xと逆方向)に冷却ガスG2が流れることを抑制できる。つまり、冷却ガスG2がプレヒータ12及びキルン14に流れることを抑制できる。これにより、プレヒータ12及びキルン14内の温度の低下を抑制して、排ガスG1を冷却することができる。
このように、プレヒータ12及びキルン14内の温度の低下を抑制できると、プレヒータ12及びキルン14を流れるセメント原料Mの温度が低下することを抑制できる。このため、原料供給部11から供給するセメント原料Mの量に対する制約が小さくなる。つまり、原料供給部11から供給するセメント原料Mの量を過度に減少させる必要がない。したがって、セメント原料MからセメントクリンカCを製造する効率も向上することができる。
さらに、冷却ガスG2が、プローブ16においてプレヒータ12及びキルン14と反対側に向けて延在する方向xと逆方向に流れることを抑制できるので、冷却ガスG2の多くを排ガスG1の冷却に用いることができる。このため、本実施の形態の冷却装置及び冷却方法によれば、冷却ガスG2の量を大幅に増加させることなく、排ガスG1を効率よく冷却することが可能になる。
(実施の形態2)
図6を参照して、本発明の実施の形態2における排ガスの冷却装置及び冷却方法について説明する。
本実施の形態は、基本的には実施の形態1と同様であるが、プローブ16及び冷却ガス供給部17の構造において異なる。
図6に示すように、本実施の形態の排ガスの冷却装置を構成するプローブ16は、水平方向に延在する部分と、下方に突出する部分とを有し、水平方向に延在する部分の容積は相対的に小さい。冷却ガス供給部17は、屈曲する部分近傍であって、かつ下方に突出する部分に接続されている。
この場合であっても、冷却ガス供給部17は、排ガスG1を抽気する方向に向けて傾斜した態様でプローブ16に接続されている。また、プローブ16の冷却ガス供給部17と接続された領域において排ガスG1を抽気する方向に沿って延在する方向xと、冷却ガス供給部17においてプローブ16側に向けて延在する方向yとのなす角度は70度以下である。
本実施の形態の排ガスG1の冷却方法は、プローブ16において下方に延びる領域に、冷却ガスG2を供給する。この場合であっても、排ガスG1を抽気する方向とのなす角度が70度以下になるように冷却ガスG2を供給する。
本発明の実施の形態2における排ガスG1の冷却装置及び冷却方法によれば、プローブ16の構造に依存せずに、プレヒータ12及びキルン14内の温度の低下を抑制して、排ガスG1を冷却することができる。
(変形例)
図7を参照して、本発明の実施の形態2の変形例における排ガスの冷却装置及び冷却方法について説明する。変形例は、基本的には実施の形態2と同様であるが、冷却ガス供給部17の構造において異なる。
図7に示すように、変形例の排ガスの冷却装置を構成する冷却ガス供給部17は、プローブ16において水平方向に延在した領域に接続されている。この場合であっても、冷却ガス供給部17は、排ガスG1を抽気する方向に向けて傾斜した態様でプローブ16に接続されている。また、プローブ16の冷却ガス供給部17と接続された領域において排ガスG1を抽気する方向に沿って延在する方向xと、冷却ガス供給部17においてプローブ16側に向けて延在する方向yとのなす角度は70度以下である。
変形例の排ガスG1の冷却方法は、プローブ16において水平方向に延びる領域に、冷却ガスG2を供給する。この場合であっても、排ガスG1を抽気する方向とのなす角度が70度以下になるように冷却ガスG2を供給する。
本発明の実施の形態2の変形例における排ガスG1の冷却装置及び冷却方法によれば、抽気した排ガスG1に早い段階で冷却ガスG2を供給することができるので、排ガスG1をより効率よく冷却することができる。
本実施例では、プローブ16において排ガスを抽気する方向に沿って延在する方向xと、冷却ガス供給部17においてプローブ16側に向けて延在する方向yとのなす角度θが70度以下であることの効果について調べた。
(試験例1〜7)
試験例1〜7は、図1〜図4に示す実施の形態1の冷却装置及び冷却方法により、排ガスG1を冷却した。
具体的には、試験例1〜7の排ガスの冷却装置は、図3に示すように、プレヒータ12及びキルン14と反対側の方向に向けて傾斜した態様でプローブ16に接続されるとともに、プローブ16の内部へ冷却ガスG2を供給する冷却ガス供給部17を備えていた。この試験例1〜7のプローブ16において冷却ガス供給部17と接続された領域における排ガスを抽気する方向に沿って延在する方向(図4におけるプローブの延在方向x)と、冷却ガス供給部17においてプローブ16側に向けて延在する方向(図4における冷却ガス供給部17の延在方向y)とのなす角度θを、それぞれ20度、25度、30度、45度、50度、60度及び70度とした。
また、試験例1〜7の排ガスの冷却方法は以下のように行った。まず、キルン14から排出される一部の排ガスG1をプローブ16の内部に抽気した。この工程における排ガスG1の温度及び風量を、下記の表1に記載する。なお、排ガスG1の温度及び風量のそれぞれは、JIS Z 8808(排ガス中のダスト濃度の測定方法)に準じた方法にて測定した。また、排ガスG1の測定点は、プローブ16の入口とした。
次に、排ガスG1を抽気する方向とのなす角度θが、それぞれ20度、25度、30度、45度、50度、60度及び70度になるように冷却ガスG2をプローブ16の内部に供給した。この工程における冷却ガスの風量、速度及び温度を、下記の表1に記載する。なお、冷却ガスG2の温度及び風量のそれぞれは、JIS Z 8808(排ガス中のダスト濃度の測定方法)に準じた方法にて測定した。また、冷却ガスG2の測定点は、冷却ガス供給部の供給口とした。
(試験例8〜10)
試験例8〜10の排ガスの冷却装置及び冷却方法は、基本的には試験例1〜7と同様であったが、図4に示すプローブ16の延在方向xと、冷却ガス供給部17の延在方向yとのなす角度θを、それぞれ80度、85度及び90度とした点において異なっていた。なお、角度θが90度の場合は、プローブ16と冷却ガス供給部17とが直交していた。また、試験例8〜10において、抽気する排ガスG1の温度及び風量と、供給する冷却ガスG2の風量、速度及び温度とを、下記の表1に記載する。測定方法は、試験例1〜7と同様に行った。
(評価方法)
試験例1〜10について、図8に示すように、供給した冷却ガスG2のうち、排ガスG1の冷却に用いた(混合ガスG3として回収した)冷却ガスG2−1は、「回収した冷却ガスG2−1=(混合ガスG3の風量)−(排ガスG1の風量)」の式から算出した。なお、混合ガスG3の温度及び風量についても、JIS Z 8808(排ガス中のダスト濃度の測定方法)に準じた方法にて測定した。また、混合ガスG3の測定点は、冷却ガス供給部から排ガスG1の流れる方向に向けて3m移動した位置とした。
またプレヒータ12側に逆流した(流出した)冷却ガスG2−2は「流出した冷却ガスG2−2=(冷却ガスG2の風量)−(回収した冷却ガスG2−1の風量)」の式から算出した。その結果を下記の表1に記載する。
また、抽気運転中に点検口よりの目視観察及びプローブ出口でのガス静圧を測定しプローブ内付着物の増加状況を確認した。なお、プローブ内付着物の増加状況の測定点は、冷却ガス供給部から排ガスG1の流れる方向に向けて3m移動した位置とした。その結果を下記の表1に記載する。下記の表1において、「○」は特に付着物の除去をせずに4時間以上の連続運転が可能であったことを意味し、「△」は閉塞傾向が見られ4時間中に数回の除去作業を必要としたことを意味する。
Figure 2012201580
(評価結果)
表1に示すように、プローブ16の延在方向xと、冷却ガス供給部17の延在方向yとのなす角度θが70度以下である試験例1〜7は、供給した冷却ガスG2のうち、プレヒータ12側へ流出した冷却ガスG2−2が15m3 N/分以下(10%以下)であり、プレヒータ12内の温度の低下を抑制することができることがわかった。特に、プローブ16の延在方向xと、冷却ガス供給部17の延在方向yとのなす角度θが60度以下である試験例1〜6は、供給した冷却ガスG2のうち、プレヒータ側へ流出した冷却ガスG2−2が7m3 N/分以下(5%未満)であり、角度θが50度以下である試験例1〜5は、供給した冷却ガスG2のうち、プレヒータ12側へ流出した冷却ガスG2−2が2m3 N/分以下(2%未満)であり、プレヒータ12内の温度の低下を効果的に抑制することができることがわかった。
また、表1に示すように、プローブ16の延在方向xと、冷却ガス供給部17の延在方向yとのなす角度θが30度以上70度以下である試験例1〜7は、プローブ16内の付着物を低減することもできた。
一方、プローブ16の延在方向xと、冷却ガス供給部17の延在方向yとのなす角度θが80度以上の試験例8〜10は、供給した冷却ガスG2のうち、プレヒータ12側へ流出した冷却ガスG2−2が20m3 N/分以上であり、プレヒータ12内の温度が低下してしまった。
以上より、本実施例によれば、プローブ16における冷却ガス供給部17と接続された領域の延在方向xと、冷却ガス供給部17の延在方向yとのなす角度θが70度以下であることにより、冷却ガスG2がプレヒータ側へ逆流することを抑制できるので、プレヒータ内の温度の低下を抑制できることが確認できた。
以上のように本発明の実施の形態及び実施例について説明を行なったが、各実施の形態及び実施例の特徴を適宜組み合わせることも当初から予定している。また、今回開示された実施の形態及び実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態及び実施例ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 製造装置、11 原料供給部、12 プレヒータ、12a〜12d サイクロン、12e 仮焼炉、13 ライジングダクト、14 キルン、14a バーナ、15 冷却部、16 プローブ、17 冷却ガス供給部、18 固気分離手段、30 窯尻、C セメントクリンカ、D ダスト、M セメント原料、G1 排ガス、G2 冷却ガス、G2−1 回収した冷却ガス、G2−2 流出した冷却ガス、G3 混合ガス、PG1,PG3,PM 移動部。

Claims (2)

  1. セメント原料を仮焼するプレヒータ及び仮焼された前記セメント原料を焼成するキルンの少なくとも一方から排出される排ガスの一部を、プローブの内部に抽気する工程と、
    前記排ガスを抽気する方向に向けて傾斜した態様で前記プローブに接続された供給部から、前記プローブの内部に冷却ガスを供給する工程とを備え、
    前記供給する工程では、前記排ガスを抽気する方向とのなす角度が70度以下になるように前記冷却ガスを供給することを特徴とする、排ガスの冷却方法。
  2. セメント原料を仮焼するプレヒータと、
    前記プレヒータで仮焼された前記セメント原料を焼成するキルンと、
    前記プレヒータ及び前記キルンの少なくとも一方から排出される排ガスの一部を抽気するプローブと、
    前記排ガスを抽気する方向に向けて傾斜した態様で前記プローブに接続されるとともに、前記プローブの内部へ冷却ガスを供給する供給部とを備え、
    前記プローブにおいて前記供給部と接続された領域における前記排ガスを抽気する方向に沿って延在する方向と、前記供給部において前記プローブ側に向けて延在する方向とのなす角度が70度以下であることを特徴とする、排ガスの冷却装置。
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