JP2012201789A - 透明石鹸 - Google Patents

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哲夫 仁科
Shogo Nakura
彰吾 名倉
Tomoko Toda
知子 戸田
Uhei Tamura
宇平 田村
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Abstract

【課題】本発明の解決すべき課題は、脂肪酸石鹸系透明石鹸において、透明性を維持しつつ泡質の改善を図ることにある。
【解決手段】
主剤となる脂肪酸石鹸部と、透明化剤となる糖・ポリオール部と、を含む透明石鹸において、
構成モノマーとしてアクリル酸、塩化メタクリルアミドプロピル4級アンモニウム塩、アクリル酸メチルを含む両性ポリマーを配合することを特徴とする透明石鹸。

【選択図】 なし

Description

本発明は透明石鹸、特にその泡質の改良に関する。
透明石鹸は高級感を与え、商品価値が高いところから、特に洗顔用石鹸などに用いられている。
ところで、従来の透明石鹸は、脂肪酸石鹸を基剤とし、ショ糖、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコールなどの糖類またはポリオール類を透明化剤として使用し、枠ねり法あるいは機械ねり法により製造しているのが通例である(特許文献1,2等)。
このようにして製造された透明石鹸の透明化の構造的メカニズムは、可視光線に対して光学的に不連続な大きさである不透明石鹸の繊維状微結晶群が、主として繊維軸に対して直角に分断されて、それが可視光線の波長以下に微細化されて石鹸が透明化しているものと考えられる。
しかしながら、前述のように糖・ポリオール類の添加を行うと、相対的に石鹸成分の含有量が低下し、泡立ち性、特にきめの細かい泡質を得ることが困難となる。
そのため、従来においても泡質改善のため、カチオンポリマー、あるいは両性ポリマーの配合等が検討されてきた(特許文献3)が、泡質の改善、あるいは洗浄後の肌のツッパリ感の低減に十分な量を配合すると透明性を維持することができず、また凝固点が低下して固化しなくなるという問題があった。
特開2010−202835 特開平10−147800 特許第3970861号
本発明は前記従来技術に鑑みなされたものであり、その解決すべき課題は透明性を維持しつつ、泡質の改善が図られた透明石鹸を提供することにある。
本発明者らは、透明石鹸の泡質改善について検討を進めた結果、特定の両性ポリマーに優れた泡質改善効果が存在し、しかも透明性に影響を与えないことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかる透明石鹸は、
主剤となる脂肪酸石鹸部と、
透明化剤となる糖・ポリオール部と、
を含む透明石鹸において、
構成モノマーとしてアクリル酸、塩化メタクリルアミドプロピル4級アンモニウム塩、アクリル酸メチルを含む両性ポリマーを配合することを特徴とする。
また、前記透明石鹸において、両性ポリマーは、下記構造式を有することが好適である。
(上記構造式中、R,R,Rは同じか異なっており、水素原子、アルキル基(炭素数1〜18)、フェニル基、アリール基、ヒドロキシアルキル基、アミドアルキル基、シアノアルキル基、アルコキシアルキル基、カルボアルコキシアルキル基を示し、Xは30〜60、Yは30〜60、Zは5〜20の各整数である。)
また、前記透明石鹸において、両性ポリマーの分子量は100万〜200万の範囲であることが好適である。
以下、本発明の各構成について詳述する。
[脂肪酸石鹸部]
本発明の石鹸で使用される、脂肪酸ナトリウムまたは脂肪酸のナトリウム/カリウムの混合塩における脂肪酸としては、炭素原子数が好ましくは8〜20、より好ましくは12〜18の、飽和または不飽和の脂肪酸であり、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。具体例としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等や、それらの混合物である牛脂脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸等が挙げられる。
脂肪酸ナトリウムの具体例としては、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、イソステアリン酸ナトリウム、牛脂脂肪酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸ナトリウム、パーム核油脂肪酸ナトリウム等が挙げられ、これらは単独で使用してもよいし、2つ以上を混合して使用してもよい。上記の脂肪酸ナトリウムの中でも、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、イソステアリン酸ナトリウムが好適に使用できる。
脂肪酸のナトリウム/カリウムの混合塩の具体例としては、ラウリン酸ナトリウム/カリウム、ミリスチン酸ナトリウム/カリウム、パルミチン酸ナトリウム/カリウム、ステアリン酸ナトリウム/カリウム、オレイン酸ナトリウム/カリウム、イソステアリン酸ナトリウム/カリウム、牛脂脂肪酸ナトリウム/カリウム、ヤシ油脂肪酸ナトリウム/カリウム、パーム核油脂肪酸ナトリウム/カリウム等が挙げられ、これらは単独で使用してもよいし、2つ以上を混合して使用してもよい。上記の脂肪酸のナトリウム/カリウムの混合塩の中でも、ラウリン酸ナトリウム/カリウム、ミリスチン酸ナトリウム/カリウム、パルミチン酸ナトリウム/カリウム、ステアリン酸ナトリウム/カリウム、オレイン酸ナトリウム/カリウム、イソステアリン酸ナトリウム/カリウムが好適に使用できる。
本発明の石鹸における、脂肪酸ナトリウムまたは脂肪酸のナトリウム/カリウムの混合塩の含有量は、20〜50質量%、特に30〜40質量%であることが好ましい。この含有量が20質量%未満であると、透明性が低下したり、凝固点が低くなるため、長期保存すると表面が溶融して、商品価値を損なうおそれがある。逆に、50質量%を超えると、やはり透明性が低下したり、使用後につっぱり感が生じるおそれがある。
また、ラウリン酸石鹸とオレイン酸石鹸の合計量は全組成物中20質量%以下であることが好ましい。
また、脂肪酸のナトリウム/カリウムの混合塩においては、その塩を構成するナトリウムとカリウムとのモル比(ナトリウム/カリウム比)が、100/0(即ち、脂肪酸ナトリウム)〜70/30、特に90/10〜80/20であることが好ましい。このナトリウム/カリウム比が70/30を超えてカリウムの割合が多くなると、凝固点が低くなるため、長期保存すると表面が溶融して、商品価値を損なうおそれがある。また、硬度が低下したり、使用時の溶け減りが大きくなったり、高温多湿の条件下で発汗が生じたり、使用途中に表面が白濁化するおそれがある。
[糖・ポリオール部]
本発明において好適に用いられる糖・ポリオールとしては、マルチトール、ソルビトール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、砂糖、ピロリドンカルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ヒアルロン酸、ポリオキシエチレンアルキルグルコシドエーテル等が例示され、組成物中20〜60質量%配合することが好適である。
特に、透明性とともに良好な使用性を得るため、糖・ポリオール部中、糖及び糖アルコールと、ポリオールの比は、40〜60:60〜40であることが好ましい。
[両性ポリマー]
本発明にかかる両性ポリマーは構成モノマーとしてアクリル酸、塩化メタクリルアミドプロピル4級アンモニウム塩、アクリル酸メチルを含むものであり、具体的には下記構造を有する。
上記構造式中、R,R,Rは同じか異なっており、水素原子、アルキル基(炭素数1〜18)、フェニル基、アリール基、ヒドロキシアルキル基、アミドアルキル基、シアノアルキル基、アルコキシアルキル基、カルボアルコキシアルキル基を示し、Xは30〜60、Yは30〜60、Zは5〜20の各整数である。
両性ポリマーの分子量は、60万〜300万、好ましくは100万〜200万の範囲が好ましい。
また、組成物中の両性ポリマーの配合量は、実分として0.2〜1.5質量%、好ましくは0.4〜1.0質量%である。
市販品としては、マーコート2001(ナルコ社製)が挙げられる。
[両性界面活性剤]
本発明にかかる透明石鹸は、以下の両性界面活性剤を非脂肪酸石鹸系界面活性剤として含むことが好適である。
本発明の透明石鹸で使用され得る両性界面活性剤としては、下記化学式(A)〜(C)で表される両性界面活性剤が挙げられる。
[式中、R1は、炭素原子数7〜21のアルキル基またはアルケニル基を表し、nおよびmは、同一または相異なって、1〜3の整数を表し、Zは、水素原子または(CH2pCOOY(ここで、pは1〜3の整数であり、Yは、アルカリ金属、アルカリ土類金属または有機アミンである。)を表す。]、
[式中、R2は、炭素原子数7〜21のアルキル基またはアルケニル基を表し、R3およびR4は、同一または相異なって、低級アルキル基を表し、Aは、低級アルキレン基を表す。]、および
[式中、R5は、炭素原子数8〜22のアルキル基またはアルケニル基を表し、R6およびR7は、同一または相異なって、低級アルキル基を表す。]。
化学式(A)において、R1の「炭素原子数7〜21のアルキル基」は、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、炭素原子数は好ましくは7〜17である。また、R1の「炭素原子数7〜21のアルケニル基」は、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、炭素原子数は好ましくは7〜17である。また、Yの「アルカリ金属」としては、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、「アルカリ土類金属」としては、カルシウム、マグネシウム等が挙げられ、「有機アミン」としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
化学式(A)で表される両性界面活性剤の具体例としては、イミダゾリニウムベタイン型、例えば、2−ウンデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン(ラウリン酸より合成されたもの、以下、便宜上「ラウロイルイミダゾリニウムベタイン」ともいう)、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン(ステアリン酸より合成されたもの)、ヤシ油脂肪酸より合成された2−アルキルまたはアルケニル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン(R1がC7〜C17の混合物、以下、便宜上、「ココイルイミダゾリニウムベタイン」ともいう)等が挙げられる。
化学式(B)において、R2の「炭素原子数7〜21のアルキル基」および「炭素原子数7〜21のアルケニル基」は、化学式(A)のR1と同様である。また、R3、R4の「低級アルキル基」は、直鎖状または分岐鎖状の、好ましくは炭素原子数が1〜3のアルキル基である。さらに、Aの「低級アルキレン基」は、直鎖状または分岐鎖状の、好ましくは炭素原子数が3〜5のアルキレン基である。
化学式(B)で表される両性界面活性剤(アミドアルキルベタイン型)の具体例としては、アミドプロピルベタイン型、例えば、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン(R2がC7〜C17の混合物)等が挙げられる。
化学式(C)において、R5の「炭素原子数8〜22のアルキル基」は、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、炭素原子数は好ましくは8〜18である。また、R5の「炭素原子数8〜22のアルケニル基」は、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、炭素原子数は好ましくは8〜18である。さらに、R6、R7の「低級アルキル基」は、化学式(B)のR3、R4と同様である。
化学式(C)で表される両性界面活性剤(アルキルベタイン型)の具体例としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸より合成されたアルキルまたはアルケニルジメチルアミノ酢酸ベタイン(R5がC8〜C18の混合物)等が挙げられる。
本発明においては、上記化学式(A)〜(C)で表される両性界面活性剤からなる群より少なくとも1つが選択されて使用される。複数使用する場合、上記化学式(A)で表される両性界面活性剤を複数使用しても、上記化学式(B)で表される両性界面活性剤を複数使用しても、上記化学式(C)で表される両性界面活性剤を複数使用してもよい。
上記の両性界面活性剤の中でも、上記化学式(A)で表される両性界面活性剤のうちのイミダゾリニウムベタイン型、特にココイルイミダゾリニウムベタインが特に好適に使用される。
本発明の透明石鹸においては、上記の両性界面活性剤を配合することにより、脂肪酸石鹸(脂肪酸ナトリウムまたは脂肪酸のナトリウム/カリウムの混合塩)と両性界面活性剤が複合塩を形成し、硬度が向上する等の作用が発揮される。
本発明の透明石鹸における上記の両性界面活性剤の含有量は、2〜10質量%、特に4〜8質量%が好ましい。この含有量が2質量%未満であると、凝固点が低くなるため、長期保存すると表面が溶融して、商品価値を損なうおそれがある。また、硬度が低下するおそれがある。逆に、10質量%を超えると、使用後にベタツキ感を生じ、また、長期保存すると表面が褐色に変質して商品価値を損なうおそれがある。
[ヒドロキシアルキルエーテルカルボン酸塩型界面活性剤]
本発明にかかる透明石鹸にはヒドロキシアルキルエーテルカルボン酸塩型界面活性剤を添加することが好適であり、泡立ちの改善が認められる。
本発明において好適なヒドロキシアルキルエーテルカルボン酸塩型界面活性剤は下記構造(D)を有する。
(式中、Rは炭素原子数4〜34の飽和又は不飽和の炭化水素基を表し;X、Xのいずれか一方は−CHCOOMを表し、他方は水素原子を表し;Mは水素原子、アルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモニウム、低級アルカノールアミンカチオン、低級アルキルアミンカチオン、又は塩基性アミノ酸カチオンを表す。)
式中、Rは芳香族炭化水素、直鎖状又は分岐状脂肪族炭化水素のいずれでもよいが、脂肪族炭化水素、特にアルキル基、アルケニル基が好ましい。例えば、ブチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ドコシル基、2−エチルヘキシル基、2−ヘキシルデシル基、2−オクチルウンデシル基、2−デシルテトラデシル基、2−ウンデシルヘキサデシル基、デセニル基、ドデセニル基、テトラデセニル基、ヘキサデセニル基等が好ましい例として挙げられ、中でもデシル基、ドデシル基が界面活性能力の面で優れている。
また、式中、X、Xのいずれか一方は−CHCOOMで表されるが、Mとしては、水素原子、リチウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
具体的には、上記(A)ヒドロキシアルキルエーテルカルボン酸塩型界面活性剤のうち、ドデカン−1,2−ジオールのいずれかのOH基のHが−CHCOONaで置換されたドデカン−1,2−ジオール・酢酸エーテルナトリウムが本発明で最も好ましい。
なお、本発明においてヒドロキシアルキルエーテルカルボン酸塩型界面活性剤は、泡立ちを改善する観点から0.5〜10質量%、好ましくは0.7〜5質量%配合することができる。
[ノニオン界面活性剤]
本発明の透明石鹸には、非脂肪酸石鹸系界面活性剤として、さらにノニオン界面活性剤を配合してもよい。使用され得るノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(以下、POEともいう)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン2−オクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、プロピレンオキシドエチレンオキシド共重合ブロックポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ジイソステアリン酸ポリエチレングリコール、アルキルグルコシド、ポリオキシエチレン変性シリコン(例えば、ポリオキシエチレンアルキル変性ジメチルシリコン)、ポリオキシエチレングリセリンモノステアレート、ポリオキシエチレンアルキルグルコシド等が挙げられる。これらは、単独で使用してもよいし、2つ以上を混合して使用してもよい。上記のノニオン界面活性剤の中でも、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、プロピレンオキシドエチレンオキシド共重合ブロックポリマーが好適に使用できる。
本発明の透明石鹸においては、ノニオン界面活性剤を配合することにより、脂肪酸石鹸由来の刺激性低下作用が発揮される。
本発明の透明石鹸におけるノニオン界面活性剤の含有量は、2〜15質量%、特に6〜12質量%が好ましい。この含有量が2質量%未満であると、使用後につっぱり感が生じるおそれがある。逆に、15質量%を超えると、凝固点が低くなるため、長期保存すると表面が溶融して、商品価値を損なうおそれがある。さらに、使用後にベタツキ感が生じるおそれがある。
[キレート剤]
また、本発明にかかる透明石鹸に、エデト酸3ナトリウム2水和物等のキレート剤を添加することが好適である。
また、本発明において好適に用いられるキレート剤としては、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩が挙げられ、さらに好ましくは、ヒドロキシエタンジホスホン酸である。配合量としては、0.001〜1.0質量%であり、さらに好ましくは0.1〜0.5質量%である。ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩の配合量が0.001質量%より少ない場合は、キレート効果が不十分となり、経時で黄変等の不都合を生じ、1.0質量%より多いと皮膚への刺激が強くなり、好ましくない。
[その他]
本発明に配合され得る他の添加剤としては、上記した作用を損なわない範囲内で、次のような成分を任意に配合することができる。この任意成分としては、トリクロロカルバニリド、ヒノキチオール等の殺菌剤;油分;香料;色素;紫外線吸収剤;酸化防止剤;グリチルリチン酸ジカリウム、オオバコエキス、レシチン、サポニン、アロエ、オオバク、カミツレ等の天然抽出物;非イオン性、カチオン性あるいはアニオン性の水溶性高分子;乳酸エステル等の使用性向上剤等である。
また、本発明にかかる透明石鹸にキレート剤を用いる場合には、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩が好適に例示され、さらに好ましくは、ヒドロキシエタンジホスホン酸である。配合量としては、0.001〜1.0質量%であり、さらに好ましくは0.1〜0.5質量%である。ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩の配合量が0.001質量%より少ない場合は、キレート効果が不十分となり、経時で黄変等の不都合を生じ、1.0質量%より多いと皮膚への刺激が強くなり、好ましくない。
本発明の石鹸の製造方法については、上記した各成分の混合物に枠練り法、機械練り法等の一般的な方法を適用することができる。
また、本発明の石鹸は、基本的に透明であるが、顔料等の配合により透明性が低下したものも含まれる。
以上説明したように本発明にかかる石鹸によれば、特定の両性ポリマーを添加することにより、良好な透明性を維持しつつ泡質の改善を図ることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
本発明者らは脂肪酸石鹸系透明石鹸の泡立ち性改善を検討するため、次のような基本処方を用いて検討を行った。なお、配合量は質量%で示す。
また、以下の実施形態において、泡個数は顕微観察により0.55mm領域の泡個数を実測した。
また、平均粒子径は泡の顕微観察により算出した。
まず、本発明者らは、下記石鹸部、糖・糖・ポリオール部、およびその他からなる基本処方の石鹸を用いて透明石鹸の製造を試みた。
基本処方1
脂肪酸石鹸部 40.0%
ラウリン酸 20部
ミリスチン酸 40部
パルミチン酸 10部
ステアリン酸 20部
イソステアリン酸 5部
ヒマシ油 5部
水酸化ナトリウム:水酸化カリウム=80:20(モル比)で中和
糖・ポリオール部 30.0%
ソルビトール 77部
ショ糖 8部
オキシプロピレン(7)グリセリルエーテル 15部
その他 30.0%
エチルアルコール 15部
ドデカン−1,2−ジオール酢酸エーテルナトリウム 4部
イオン交換水 残部
まず、本発明者らは、前記基本処方1に対し、以下のモノマー組成(モル比)のポリマーの添加を行い、石鹸の性状について検討を行った。
AA:アクリル酸
DADMAC:ジアリル ジメチル アンモニウムクロライド
MAPTAC:メタクリルアミドプロピル トリメチル アンモニウム クロライド
AM:アクリルアミド
MA:メチルアクリレート
結果を表2に示す。
前記表2より明らかなように、ポリマー1を0.2%(実分)添加した場合には、無添加の場合と比較して泡個数が若干増加するが、泡の平均粒子径はほとんど変化せず、単に泡が増えたのみで、クリーミーな泡質を得ることはできなかった。これに対しポリマー1を0.4%配合すると、無添加の場合に比較し泡個数が約2倍となり、泡の平均粒子径も細かくクリーミーな状態となるが、一方で凝固点が40℃を下回り、固化が困難となる。特に石鹸は浴室等で使用される場合もあり、40℃以下に凝固点が降下すると形態の維持にも支障を生じる場合がある。
また、ポリマー2を0.4%添加した場合にも泡個数、平均粒子径の改善は認められるものの凝固点は40℃をわずかに下回り、しかも不透明となる。
これに対し、本発明のポリマー(ポリマー3)を用いた場合には、凝固点、透明感、泡質のいずれも有効に改善された。
次に本発明者らは他の石鹸処方についても、ポリマー3の添加効果を確認した。
基本処方2
脂肪酸石鹸部 30.0%
ラウリン酸 23部
ミリスチン酸 57部
ステアリン酸 20部
水酸化ナトリウム:水酸化カリウム=80:20(モル比)で中和
両性、ノニオン界面活性剤 15.0%
ドデカン−1,2−ジオール酢酸エーテルナトリウム 7.2部
N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミン
ナトリウム 3.1部
PEG−60水添ヒマシ油 5.0部
糖・ポリオール部 30.0%
ジプロピレングリコール 3.5部
PEG1500 2.0部
濃グリセリン 13.0部
ショ糖 11.5部
その他 残部
エチルアルコール 10部
イオン交換水 残部
結果を表3に示す。
基本処方2の系においても、前記基本処方1と同様の傾向が認められ、ポリマー1の添加では十分な泡質の改善が図られず、またポリマー2の添加では泡質の改善はある程度認められるものの、不透明となる。
これに対し、本発明にかかる両性ポリマー3を用いた場合には、透明性に影響を与えずに泡質の改善を図ることができる。
さらに本発明者らは、前記基本処方2を用い、ポリマー3の添加量について検討を行った。
結果を次の表4に示す。
表4より、両性ポリマー3の配合量(実分)は0.1〜2.0%、好ましくは0.2〜1.5%であることが理解される。

Claims (4)

  1. 主剤となる脂肪酸石鹸部と、
    透明化剤となる糖・ポリオール部と、
    を含む透明石鹸において、
    構成モノマーとしてアクリル酸、塩化メタクリルアミドプロピル4級アンモニウム塩、アクリル酸メチルを含む両性ポリマーを配合することを特徴とする透明石鹸。
  2. 請求項1記載の透明石鹸において、前記両性ポリマーは、下記構造式を有することを特徴とする透明石鹸。

    (上記構造式中、R,R,Rは同じか異なっており、水素原子、アルキル基(炭素数1〜18)、フェニル基、アリール基、ヒドロキシアルキル基、アミドアルキル基、シアノアルキル基、アルコキシアルキル基、カルボアルコキシアルキル基を示し、Xは30〜60、Yは30〜60、Zは5〜20の各整数である。)
    両性ポリマーの分子量は、60万〜300万、好ましくは100万〜200万の範囲が
  3. 請求項1または2記載の透明石鹸において、前記両性ポリマーの分子量は100万〜200万の範囲であることを特徴とする透明石鹸。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の透明石鹸において、前記両性ポリマーは組成物中0.2〜1.5質量%配合されることを特徴とする透明石鹸
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