JP2012201832A - 樹脂組成物の製造方法および樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を含み、透明性および耐熱性に優れた樹脂組成物を簡便に製造することができる方法を提供する。
【解決手段】メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を重量比90:10〜10:90にて、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の合計100重量部に対して0.001〜2.0重量部のエステル交換触媒の存在下で溶融混合し、これにより前段樹脂組成物を得る前段工程と、該前段樹脂組成物の少なくとも一部に、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の少なくとも一方を新たに添加して溶融混合し、これにより後段樹脂組成物を得る後段工程を実施する。後段樹脂組成物は、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を重量比90:10〜10:90で含む樹脂組成物である。
【選択図】なし
【解決手段】メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を重量比90:10〜10:90にて、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の合計100重量部に対して0.001〜2.0重量部のエステル交換触媒の存在下で溶融混合し、これにより前段樹脂組成物を得る前段工程と、該前段樹脂組成物の少なくとも一部に、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の少なくとも一方を新たに添加して溶融混合し、これにより後段樹脂組成物を得る後段工程を実施する。後段樹脂組成物は、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を重量比90:10〜10:90で含む樹脂組成物である。
【選択図】なし
Description
本発明は、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を含む樹脂組成物の製造方法およびそれによって得られる樹脂組成物に関する。
近年、ガラス代替材として樹脂を利用することに対する需要が高まっており、かかる樹脂として、透明性および寸法安定性などからメタクリル樹脂やポリカーボネート樹脂が有望視されている。
メタクリル樹脂、特にポリメタクリル酸メチルは、透明性に加えて、耐候性および表面硬度の点で優れている。しかし、かかるメタクリル樹脂は、用途によっては、耐熱性および機械的特性の点で十分でなく、また、吸水性が高いなどの難点がある。
他方、ポリカーボネート樹脂、特にビスフェノールAから製造されるポリカーボネートは、透明性に加えて、耐熱性および機械的特性の点で優れている。しかし、かかるポリカーボネート樹脂は、成型時の流動性が低く、残留歪および配向複屈折が大きいなどの難点がある。
そこで、メタクリル樹脂とポリカーボネート樹脂の優れた特性を併せ持った樹脂を得るには、両樹脂を混合してブレンド物とすることが考えられる。しかしながら、メタクリル樹脂とポリカーボネート樹脂のブレンド物は、そのままでは、熱力学的に相溶性でなく、透明性が要求される用途には使用できない不透明な物質であった。
かかる状況下、メタクリル樹脂とポリカーボネート樹脂との透明なブレンド物を得るため、種々の提案がなされている(特許文献1〜2)。
特許文献1には、メタクリル樹脂として、メタクリル酸メチル単位と、有機環状基を導入した(メタ)アクリルアミド単位(コモノマー)とのメタクリレート共重合体を用い、このメタクリレート共重合体をポリカーボネートと混合することにより、ブレンド物を得ることが記載されている。しかし、得られるブレンド物は、透明性が必ずしも十分とは言えない。
特許文献2には、メタクリル樹脂として、メタクリル酸メチル単位と、エステル基中に炭素環状基を有する(メタ)アクリル酸エステル(コモノマー)とのメタクリレート共重合体を用い、このメタクリレート共重合体をポリカーボネートと混合することにより、ブレンド物を得ることが記載されている。しかしながら、得られるブレンド物は必ずしも透明ではない。
本発明の目的は、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を含む樹脂組成物の製造方法であって、透明性および耐熱性に優れた樹脂組成物を簡便に製造することができる方法を提供することにあり、また、それによって得られる樹脂組成物および樹脂組成物を用いた成形体を提供することにある。
本発明は、以下の[1]〜[4]を提供するものである。
[1] メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を含む樹脂組成物の製造方法であって、
メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を重量比90:10〜10:90にて、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の合計100重量部に対して0.001〜2.0重量部のエステル交換触媒の存在下で溶融混合し、これにより前段樹脂組成物を得る前段工程、および
該前段樹脂組成物の少なくとも一部に、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の少なくとも一方を新たに添加して溶融混合し、これにより後段樹脂組成物を得る後段工程
を含み、後段樹脂組成物は、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を重量比90:10〜10:90で含む樹脂組成物である、製造方法。
[2] 後段工程において使用される前段樹脂組成物の少なくとも一部と、これに添加されるメタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の少なくとも一方との重量比が、1:99〜50:50である、前記[1]に記載の製造方法。
[3] 前記[1]または[2]に記載の製造方法によって得られる樹脂組成物。
[4] 前記[3]に記載の樹脂組成物を成形して得られる成形体。
[1] メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を含む樹脂組成物の製造方法であって、
メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を重量比90:10〜10:90にて、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の合計100重量部に対して0.001〜2.0重量部のエステル交換触媒の存在下で溶融混合し、これにより前段樹脂組成物を得る前段工程、および
該前段樹脂組成物の少なくとも一部に、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の少なくとも一方を新たに添加して溶融混合し、これにより後段樹脂組成物を得る後段工程
を含み、後段樹脂組成物は、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を重量比90:10〜10:90で含む樹脂組成物である、製造方法。
[2] 後段工程において使用される前段樹脂組成物の少なくとも一部と、これに添加されるメタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の少なくとも一方との重量比が、1:99〜50:50である、前記[1]に記載の製造方法。
[3] 前記[1]または[2]に記載の製造方法によって得られる樹脂組成物。
[4] 前記[3]に記載の樹脂組成物を成形して得られる成形体。
本発明によれば、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を含む樹脂組成物の製造方法であって、透明性および耐熱性に優れた樹脂組成物を簡便に製造することができる方法が提供される。また、本発明によれば、かかる製造方法によって得られる樹脂組成物および樹脂組成物を用いた成形体も提供される。
以下、本発明の樹脂組成物の製造方法について説明し、その後、これによって得られる樹脂組成物について説明するものとする。
まず、前段工程および後段工程で用いる原料として、メタクリル樹脂とポリカーボネート樹脂を準備し、また、前段工程で用いるエステル交換触媒を準備する。
メタクリル樹脂としては、メタクリル酸メチル単位と、場合によりα,β−不飽和単量体単位から選択される少なくとも1種の他の単量体単位とを含むものを使用できる。換言すれば、メタクリル樹脂は、メタクリル酸メチルの単独重合体(すなわち、ポリメタクリル酸メチル)であってもよく、あるいは、メタクリル酸メチルと他のα,β−不飽和単量体との共重合体であってもよい。
メタクリル樹脂は、最終的に得られる樹脂組成物に、ポリメタクリル酸メチルの特性を付与するため、メタクリル酸メチル単位を主成分として含む。メタクリル樹脂におけるメタクリル酸メチル単位の含有量は、良好な耐候性および透明性を得るために、60〜100重量%であり、好ましくは70〜99重量%である。原料として使用するメタクリル樹脂は、最終的に得られる樹脂組成物(後段樹脂組成物)に含まれるメタクリル樹脂に応じて、適宜選択される。
存在する場合には、メタクリル樹脂における他の単量体単位の含有量は、ポリカーボネート樹脂との相溶性が低下しないように40重量%以下とし、好ましくは1〜30重量%である。
本発明に適用可能な他の単量体単位には、メタクリル酸メチル以外のメタクリル酸エステルおよびアクリル酸エステル(以下、これらを総称して他の(メタ)アクリル酸エステルとも言う)が含まれ、また、芳香族ビニル化合物およびビニルシアン化合物なども含まれる。
メタクリル酸メチル以外のメタクリル酸エステルとしては、例えばメタクリル酸エチルメタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジルなどが挙げられる。
アクリル酸エステルとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジルなどが挙げられる。
芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、1,1−ジフェニルスチレン、ブロモスチレン、ビニルキシレン、フルオロスチレン、エチルスチレンなどが挙げられる。
ビニルシアン化合物としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられる。
メタクリル酸メチル以外のメタクリル酸エステルとしては、例えばメタクリル酸エチルメタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジルなどが挙げられる。
アクリル酸エステルとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジルなどが挙げられる。
芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、1,1−ジフェニルスチレン、ブロモスチレン、ビニルキシレン、フルオロスチレン、エチルスチレンなどが挙げられる。
ビニルシアン化合物としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられる。
メタクリル樹脂がメタクリル酸メチル単位に加えて他の単量体単位を含む場合、この他の単量体単位は、例えば他の(メタ)アクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物およびビニルシアン化合物などのα,β−不飽和単量体から選択される少なくとも1種であり得る。
本発明で用いるメタクリル樹脂は、前記単量体成分を重合して得られる重合体を含有するものである。かかるメタクリル樹脂は、例えば、塊状重合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合などの従来公知の方法によって製造され得る。重合には、通常、重合開始剤が用いられ、好ましくは重合開始剤および連鎖移動剤が用いられる。
重合開始剤として、好ましくは、ラジカル重合開始剤が用いられる。ラジカル重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、ラウロイルパーオキサイド、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等の有機過酸化物等が挙げられる。重合開始剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。重合開始剤の量は、単量体の種類や、その割合等に応じて、適宜決定すればよい。
連鎖移動剤としては、例えば、n−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、2−エチルヘキシルチオグリコレート等のメルカプタン類等が好適に用いられる。連鎖移動剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。連鎖移動剤の量は、単量体の種類や、その割合等に応じて、適宜決定すればよい。
重合温度は、適宜設定すればよく、特に限定されない。
重合開始剤として、好ましくは、ラジカル重合開始剤が用いられる。ラジカル重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、ラウロイルパーオキサイド、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等の有機過酸化物等が挙げられる。重合開始剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。重合開始剤の量は、単量体の種類や、その割合等に応じて、適宜決定すればよい。
連鎖移動剤としては、例えば、n−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、2−エチルヘキシルチオグリコレート等のメルカプタン類等が好適に用いられる。連鎖移動剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。連鎖移動剤の量は、単量体の種類や、その割合等に応じて、適宜決定すればよい。
重合温度は、適宜設定すればよく、特に限定されない。
メタクリル樹脂における粘度平均分子量は、50,000〜300,000であるのが好ましく、70,000〜200,000であるのがより好ましい。メタクリル樹脂の流動性は、JIS K7210に準拠して、3.8kg荷重で測定した230℃におけるメルトマスフローレート(MFR)で評価され、前記MFRは、好ましくは0.1〜50g/10分、より好ましくは0.5〜40g/10分である。MFRが50g/10分以下、特に40g/10分以下であると、樹脂組成物およびその成形体の機械的強度を十分に維持でき、MFRが0.1g/10分以上、特に0.5g/10分以上であると、メタクリル樹脂の流動性および加工性が高く、溶融混練を適切に行うことができる。
メタクリル樹脂には、前記単量体成分を重合して得られる重合体の他に、離型剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、重合抑制剤、酸化防止剤、難燃化剤、補強剤等の添加剤を本発明の効果を損なわない範囲で含有させてもよい。
ポリカーボネート樹脂は、式−O−CO−O−R1−[式中、R1は二価の有機基]で表わされる単量体単位を含むものであればよい。
本発明に適用可能なポリカーボネート樹脂としては、例えば以下のものが挙げられる。
・二価フェノールとカルボニル化剤とを界面重縮合法や溶融エステル交換法などで反応させることにより得られるもの
・カーボネートプレポリマーを固相エステル交換法等で重合させることにより得られるもの
・環状カーボネート化合物を開環重合法で重合させることにより得られるもの
・二価フェノールとカルボニル化剤とを界面重縮合法や溶融エステル交換法などで反応させることにより得られるもの
・カーボネートプレポリマーを固相エステル交換法等で重合させることにより得られるもの
・環状カーボネート化合物を開環重合法で重合させることにより得られるもの
前記二価フェノールとしては、例えばハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(3−イソプロピル−4−ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−フェニル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエステル等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。
このような二価フェノールのうち、ビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンからなる群より選ばれる二価フェノールを単独でまたは2種以上用いるのが好ましい。特に、ビスフェノールAの単独使用や、ビスフェノールAと、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンからなる群より選ばれる1種以上の二価フェノールとの併用が好ましい。
前記カルボニル化剤としては、例えばホスゲン等のカルボニルハライド、ジフェニルカーボネート等のカーボネートエステル、二価フェノールのジハロホルメート等のハロホルメートが挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。
ポリカーボネート樹脂における粘度平均分子量は、5,000〜100,000であるのが好ましく、10,000〜70,000であるのがより好ましい。ポリカーボネート樹脂の流動性は、ISO 1133に準拠して、1.2kg荷重で測定した300℃におけるメルトボリュームフローレート(MVR)で評価され、前記MVRは、好ましくは1〜150cm3/10分、より好ましくは2〜100cm3/10分である。MVRが150cm3/10分以下、特に100cm3/10分以下であると、樹脂組成物およびその成形体の機械的強度を十分に維持でき、MVRが1cm3/10分以上、特に2cm3/10分以上であると、ポリカーボネート樹脂の流動性および加工性が高く、溶融混練を適切に行うことができる。
メタクリル樹脂とポリカーボネート樹脂とは、両者の溶融混練温度における溶融粘度が近いほど、相分離ドメインのサイズが小さくなるため、メタクリル樹脂とポリカーボネート樹脂との界面が増大し、後述するエステル交換反応が起こりやすいと考えられる。そのため、マトリックスとなる成分の溶融粘度(ηm)と相分離ドメインを形成する成分の溶融粘度(ηd)から求められるηd/ηmの値は、0.1<ηd/ηm<3を満たすことが望ましい。ここで、溶融粘度は、キャピラリーレオメータにより測定することができ、例えば、キャピログラフ(株式会社東洋精機製作所製)を用いて測定することができる。
エステル交換触媒としては、以下のものが使用可能である。
・アルカリ金属化合物
アルカリ金属の水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、アルカリ金属の炭酸塩(炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、アルカリ金属のカルボン酸塩(酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等)、アルカリ金属アルコキシド(リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシド等)など
・アルカリ土類金属化合物
アルカリ土類金属の水酸化物(水酸化マグネシウム等)、アルカリ土類金属アルコキシド(マグネシウムメトキシド等)など
・アルミニウム化合物
アルミニウムアルコキシド(アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムs−ブトキシド等)、アルミニウムアセチルアセトナートなど
・亜鉛化合物
亜鉛のカルボン酸塩(酢酸亜鉛等)、亜鉛アセチルアセトナートなど
・マンガン化合物
マンガンのカルボン酸塩(酢酸マンガン等)、マンガンアセチルアセトナートなど
・ニッケル化合物
ニッケルのカルボン酸塩(酢酸ニッケル等)、ニッケルアセチルアセトナートなど
・アンチモン化合物
アンチモンのカルボン酸塩(酢酸アンチモン等)、アンチモンアルコキシドなど
・ジルコニウム化合物
ジルコニウムアルコキシド(ジルコニウムプロポキシド、ジルコニウムブトキシド等)、ジルコニウムアセチルアセトナートなど
・チタン化合物
チタンアルコキシド(テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン等)など
・有機スズ化合物(ジブチルスズオキシド、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート等)
・酸系化合物(パラトルエンスルホン酸等)
・アルカリ金属化合物
アルカリ金属の水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、アルカリ金属の炭酸塩(炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、アルカリ金属のカルボン酸塩(酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等)、アルカリ金属アルコキシド(リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシド等)など
・アルカリ土類金属化合物
アルカリ土類金属の水酸化物(水酸化マグネシウム等)、アルカリ土類金属アルコキシド(マグネシウムメトキシド等)など
・アルミニウム化合物
アルミニウムアルコキシド(アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムs−ブトキシド等)、アルミニウムアセチルアセトナートなど
・亜鉛化合物
亜鉛のカルボン酸塩(酢酸亜鉛等)、亜鉛アセチルアセトナートなど
・マンガン化合物
マンガンのカルボン酸塩(酢酸マンガン等)、マンガンアセチルアセトナートなど
・ニッケル化合物
ニッケルのカルボン酸塩(酢酸ニッケル等)、ニッケルアセチルアセトナートなど
・アンチモン化合物
アンチモンのカルボン酸塩(酢酸アンチモン等)、アンチモンアルコキシドなど
・ジルコニウム化合物
ジルコニウムアルコキシド(ジルコニウムプロポキシド、ジルコニウムブトキシド等)、ジルコニウムアセチルアセトナートなど
・チタン化合物
チタンアルコキシド(テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン等)など
・有機スズ化合物(ジブチルスズオキシド、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート等)
・酸系化合物(パラトルエンスルホン酸等)
このようなエステル交換触媒のうち、チタン化合物、有機スズ化合物が好ましい。チタン化合物では、チタンアルコキシド(テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン等)がより好ましく、テトラブトキシチタンが特に好ましい。有機スズ化合物では、ジブチルスズオキシド(ジブチル酸化スズ)が特に好ましい。
これら原料樹脂および触媒を用いて、本発明の樹脂組成物の製造方法を実施できる。本発明の製造方法は、前段工程と後段工程との2つの溶融混合工程を含む。
・前段工程
上記のメタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂をエステル交換触媒の存在下で溶融混合し、これにより前段樹脂組成物を得る。
上記のメタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂をエステル交換触媒の存在下で溶融混合し、これにより前段樹脂組成物を得る。
使用するメタクリル樹脂とポリカーボネート樹脂の重量比(混合比)は、90:10〜10:90とし、好ましくは80:20〜20:80である。両樹脂の合計に対するポリカーボネート樹脂の重量割合を90重量%以下10重量%以上とすることによって、後述するエステル交換反応が十分に進み、エステル交換反応生成物がメタクリル樹脂とポリカーボネート樹脂との相溶化剤として作用し、前段樹脂組成物ひいては後段樹脂組成物として、透明性に優れた樹脂組成物を得ることができる。
エステル交換触媒の使用量は、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の合計100重量部に対して0.001〜2.0重量部とし、好ましくは0.002〜1.0重量部である。エステル交換触媒の使用量を上記のように0.001重量部以上とすることによって、後述するエステル交換反応が十分に進み、エステル交換反応生成物がメタクリル樹脂とポリカーボネート樹脂との相溶化剤として作用し、前段樹脂組成物ひいては後段樹脂組成物として、透明性に優れた樹脂組成物を得ることができ、また、上記のように2.0重量部以下とすることによって、樹脂組成物の発泡、分解、着色などの問題が起こることを効果的に回避することができる。
エステル交換触媒は、前段工程において、メタクリル樹脂とポリカーボネート樹脂とをエステル交換反応させる際に存在していればよい。従って、エステル交換触媒の添加方法は特に制限されず、例えば、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の少なくとも一方にエステル交換触媒を予め添加しておき、その後に両樹脂を混合してもよく、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂ならびにエステル交換触媒を同時に混合してもよく、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を予め混合しておき、その混合物にエステル交換触媒を添加してもよい。
これらスキーム1および2は、メタクリル樹脂がメタクリル酸メチル単位に加えて他の(メタ)アクリル酸エステル単位も含む場合をも考慮して一般化したものである。これら反応式中、R1は上記の通りであり、R2はメチル基または水素原子であり、R3はメチル基または他のアルキル基であり、l、m、m’およびnは互いに独立した2以上の整数、好ましくは30以上の整数、例えば30〜3000の整数である。スキーム1は、エステル交換反応が、メタクリル樹脂中のメタクリル酸メチル単位または他の(メタ)アクリル酸エステル単位におけるエステル結合と、ポリカーボネート樹脂における式−O−CO−O−R1−で表わされる単量体単位におけるエステル結合との間で起こった場合を示している。スキーム2は、エステル交換反応が、メタクリル樹脂から分解して生じるメタクリル酸メチルにおけるエステル結合と、ポリカーボネート樹脂における式−O−CO−O−R1−で表わされる単量体単位におけるエステル結合との間で起こった場合を示している。
従って、この前段工程において溶融混合後に得られる前段樹脂組成物中には、エステル交換反応によって生じた化合物(本明細書中、エステル交換反応生成物と言う)が含まれ、具体的には、上記の式(1)〜(3)で表わされる化合物が含まれ得ることとなる。
前段工程における溶融混合は、メタクリル樹脂とポリカーボネート樹脂とから透明な樹脂組成物を得るために、温度を180〜300℃とし、剪断速度を90〜5000sec−1、好ましくは100〜1000sec−1として実施できる。温度を180℃以上とすることにより、エステル交換反応を適切に進行させることができ、透明な前段樹脂組成物ひいては後段樹脂組成物を得るのに効果的である。また、温度を300℃以下とすることにより、樹脂の分解が起こることを効果的に回避できる。剪断速度を90sec−1以上とすることにより、エステル交換反応を適切に進行させることができ、透明な前段樹脂組成物ひいては後段樹脂組成物を得るのに効果的である。また、剪断速度を5000sec−1以下とすることにより、樹脂の分解が起こることを効果的に回避できる。
前段工程の溶融混合に用いる機器としては、通常の混合機や混練機などを用いることができる。具体的には、一軸混練押出機、二軸混練押出機、その他の多軸押出機、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールミルなどのいずれの機器を用いてもよい。このうち、連続的な製造が可能であるという点から、押出機を用いることが好ましい。押出機を用いる場合には、押出機のスクリューの長さ(L)のスクリューの口径(D)に対する比(L/D)は、特に制限されないが、エステル交換反応を適切に進行させるためには、10〜80が好ましく、15〜70が更に好ましい。
・後段工程
次に、前段工程で得られた前段樹脂組成物の少なくとも一部を用い、これに、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の少なくとも一方を新たに添加して溶融混合し、これにより後段樹脂組成物を得る。
次に、前段工程で得られた前段樹脂組成物の少なくとも一部を用い、これに、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の少なくとも一方を新たに添加して溶融混合し、これにより後段樹脂組成物を得る。
前段樹脂組成物に含まれていたエステル交換反応生成物は、後段工程において新たに添加された原料樹脂と一緒に溶融混合されることによって、メタクリル樹脂とポリカーボネート樹脂との相溶化剤として作用し、両樹脂の微細な混合を可能とし、その結果、最終的に得られる後段樹脂組成物として、透明性に優れた樹脂組成物を得ることができる。
後段工程において使用される前段樹脂組成物の少なくとも一部と、これに添加されるメタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の少なくとも一方との重量比(混合比)は、特に制限されないが、例えば1:99〜50:50とすることが好ましく、1:99〜10:90とすることが更に好ましい。かかる重量比とすることによって、後段樹脂組成物として、透明性が十分に高い樹脂組成物を得ることができる。
この後段工程においては、最終的に得られる後段樹脂組成物がメタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を重量比90:10〜10:90で含む樹脂組成物となるように、使用する前段樹脂組成物中の組成および量に応じて、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の少なくとも一方を新たに添加する。後段樹脂組成物中、両樹脂の合計に対するポリカーボネート樹脂の重量割合を10重量%以上とすることによって、後段樹脂組成物として、耐熱性に優れた樹脂組成物を得ることができ、また、両樹脂の合計に対するメタクリル樹脂の重量割合を10重量%以上とすることによって、後段樹脂組成物として、耐候性に優れた樹脂組成物を得ることができる。
なお、本発明の樹脂組成物(後段樹脂組成物)に関して、メタクリル樹脂はメタクリル酸メチル単位を60〜100重量%含み、好ましくは70〜99重量%含み得る。本発明の製造方法において前段工程および場合により後段工程にて原料として使用するメタクリル樹脂と、最終的に得られる本発明の樹脂組成物(後段樹脂組成物)に含まれるメタクリル樹脂とで、メタクリル酸メチル単位の含有量が異なり得るが、通常は、ほぼ同等である。
後段工程における溶融混合は、前段樹脂組成物に原料樹脂を添加して透明な後段樹脂組成物を得るために、温度を180〜300℃とし、剪断速度を1〜5000sec−1、好ましくは10〜1000sec−1として実施できる。温度を180℃以上とすることにより、樹脂同士が良好に混合され、透明性の高いブレンド物が得られる。また、温度を300℃以下とすることにより、樹脂の分解が起こることを効果的に回避できる。剪断速度を1sec−1以上とすることにより、樹脂同士が良好に混合され、透明性の高いブレンド物が得られる。また、剪断速度を5000sec−1以下とすることにより、樹脂の分解が起こることを効果的に回避できる。
後段工程の溶融混合に用いる機器としては、前段工程の溶融混合に用いる機器として例示したものと同様のものを用いることができる。これら前段工程および後段工程は、2つの機器を前段工程および後段工程でそれぞれ別個に使用して連続式で行ってもよいし、1つの機器を前段工程および後段工程の双方に使用してバッチ式で行ってもよい。機器(好ましくは押出機)に備えられる供給口の数は、前段工程および/または後段工程への用い方、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂ならびに前段工程ではエステル交換触媒の供給態様に応じて適宜選択され得る。
以上により、本発明の樹脂組成物の製造方法が実施され、後段樹脂組成物として、本発明の樹脂組成物を得ることができる。本発明によれば、メタクリル樹脂とポリカーボネート樹脂の溶融混合を、エステル交換触媒を添加した前段工程と添加しない後段工程との2段階で実施するだけで、より簡便に、透明性および耐熱性に優れ、これらを含む諸物性がバランスした樹脂組成物を得ることのできる、工業的に有利な製造方法が提供される。
また、本発明の樹脂組成物(後段樹脂組成物)は、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂に加えて、これらのエステル交換反応生成物、具体的には上記の式(1)〜(3)で表わされる化合物を含み得る。本発明を限定するものではないが、これら化合物のうち、特に式(1)で表わされる化合物が樹脂組成物中に所定のエステル交換割合で存在することにより、メタクリル樹脂とポリカーボネート樹脂との相溶性を向上させることができ、得られる樹脂組成物の透明性が高くなるものと考えられる。
更に、本発明の樹脂組成物は、エステル交換触媒を含んだままであっても、その一部または全部が除去されていてもよい。
加えて、本発明の樹脂組成物においては、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、相溶化剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、着色剤、発泡剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤等の慣用の添加剤を配合してもよい。また、少量の他の熱可塑性樹脂等を添加してもよい。これらの添加剤は、上述の製造方法において、前段工程または後段工程で溶融混合している間、前段工程の前、前段工程と後段工程の間、および/または後段工程の後に加えてもよい。
本発明の樹脂組成物は熱可塑性を有し、成形体材料として使用可能であり、特に、透明性が求められる光学用途の成形体材料として好適に使用される。本発明の樹脂組成物の成形は、上述の製造方法により、後段工程で溶融混合された後段樹脂混合物を、その溶融混合機器をそのまま使用して成形してもよいし、得られた後段樹脂組成物をペレット状等にした後、射出成形機、油圧プレス等の成形機を用いて、成形機内にて溶融成形してもよい。
以下、実施例および比較例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより制限されるものではない。なお、評価方法は次の方法で実施した。
<樹脂組成物外観>
樹脂組成物の透明性については、樹脂組成物を目視で観察して、透明であるか、不透明であるか(白濁しているか)を調べた。
<全光線透過率>
樹脂成形物の全光線透過率(%)は、透過率計(商品名「HR−100」、株式会社村上色彩技術研究所製)を用い、JIS K7361−1に従って測定した。全光線透過率の値が大きいほど、光線を透過し易い、つまり透明性が高いことを示す。
<ビカット軟化温度>
ビカット軟化温度(℃)は、JIS K7206(B50)に従って測定した。ビカット軟化温度が高いほど、耐熱性が高いことを示す。
<樹脂組成物外観>
樹脂組成物の透明性については、樹脂組成物を目視で観察して、透明であるか、不透明であるか(白濁しているか)を調べた。
<全光線透過率>
樹脂成形物の全光線透過率(%)は、透過率計(商品名「HR−100」、株式会社村上色彩技術研究所製)を用い、JIS K7361−1に従って測定した。全光線透過率の値が大きいほど、光線を透過し易い、つまり透明性が高いことを示す。
<ビカット軟化温度>
ビカット軟化温度(℃)は、JIS K7206(B50)に従って測定した。ビカット軟化温度が高いほど、耐熱性が高いことを示す。
これら実施例および比較例において、原料として、以下のメタクリル樹脂(A−1)、(A−2)およびポリカーボネート樹脂(B−1)、(B−2)を用いた。なお、メタクリル樹脂(A−1)およびポリカーボネート樹脂(B−1)は、それぞれ80℃のオーブンにて24時間以上乾燥させてから用いた。メタクリル樹脂(A−2)は、90℃のオーブンにて24時間以上乾燥させてから用いた。ポリカーボネート樹脂(B−2)は、130℃のオーブンにて24時間以上乾燥させてから用いた。
・メタクリル樹脂(A−1)
メタクリル樹脂(A−1)として、メタクリル酸メチル97.8重量%およびアクリル酸メチル2.2重量%のモノマー組成から、バルク重合法により得られたペレット状のメタクリル樹脂(ガラス転移温度103℃)を用いた。このメタクリル樹脂について、JIS K7210に準拠して、230℃、3.8kg荷重の条件で測定したMFRは、2.0g/10分であった。
・ポリカーボネート樹脂(B−1)
ポリカーボネート樹脂(B−1)として、住友ダウ株式会社製の商品名「カリバー301-10」[ポリ(4,4’−イソプロピリデン−ジフェニルカーボネート)]を用いた。このポリカーボネート樹脂について、ISO 1133に準拠して、300℃、1.2kg荷重の条件で測定したMVRは、10cm3/10分であった。
・メタクリル樹脂(A−2)
メタクリル樹脂(A−2)として、メタクリル酸メチル96.7重量%およびアクリル酸メチル3.3重量%のモノマー組成から、バルク重合法により得られたペレット状のメタクリル樹脂(ガラス転移温度102℃)を用いた。このメタクリル樹脂について、JIS K7210に準拠して、230℃、3.8kg荷重の条件で測定したMFRは、2.1g/10分であった。
・ポリカーボネート樹脂(B−2)
ポリカーボネート樹脂(B−2)として、住友ダウ株式会社製の商品名「カリバー200-3」[ポリ(4,4’−イソプロピリデン−ジフェニルカーボネート)]を用いた。このポリカーボネート樹脂について、ISO 1133に準拠して、300℃、1.2kg荷重の条件で測定したMVRは、3cm3/10分であった。
・メタクリル樹脂(A−1)
メタクリル樹脂(A−1)として、メタクリル酸メチル97.8重量%およびアクリル酸メチル2.2重量%のモノマー組成から、バルク重合法により得られたペレット状のメタクリル樹脂(ガラス転移温度103℃)を用いた。このメタクリル樹脂について、JIS K7210に準拠して、230℃、3.8kg荷重の条件で測定したMFRは、2.0g/10分であった。
・ポリカーボネート樹脂(B−1)
ポリカーボネート樹脂(B−1)として、住友ダウ株式会社製の商品名「カリバー301-10」[ポリ(4,4’−イソプロピリデン−ジフェニルカーボネート)]を用いた。このポリカーボネート樹脂について、ISO 1133に準拠して、300℃、1.2kg荷重の条件で測定したMVRは、10cm3/10分であった。
・メタクリル樹脂(A−2)
メタクリル樹脂(A−2)として、メタクリル酸メチル96.7重量%およびアクリル酸メチル3.3重量%のモノマー組成から、バルク重合法により得られたペレット状のメタクリル樹脂(ガラス転移温度102℃)を用いた。このメタクリル樹脂について、JIS K7210に準拠して、230℃、3.8kg荷重の条件で測定したMFRは、2.1g/10分であった。
・ポリカーボネート樹脂(B−2)
ポリカーボネート樹脂(B−2)として、住友ダウ株式会社製の商品名「カリバー200-3」[ポリ(4,4’−イソプロピリデン−ジフェニルカーボネート)]を用いた。このポリカーボネート樹脂について、ISO 1133に準拠して、300℃、1.2kg荷重の条件で測定したMVRは、3cm3/10分であった。
(実施例1)
(1)前段樹脂組成物の製造
メタクリル樹脂(PMMA)(A−1)50重量部と、ポリカーボネート樹脂(PC)(B−1)50重量部と、ジブチル酸化スズ(エステル交換触媒、和光純薬工業株式会社製)0.5重量部とを予備混合した後、二軸混練押出機(商品名「TEX−30SS」、L/D=41、株式会社日本製鋼所製)を用いて、シリンダー温度230℃、スクリュー回転数200rpm(剪断速度162sec−1)、混合物の供給量8kg/時間の条件で溶融混練した。混練後、溶融物をストランド状に押出し、押出物を冷却した後にストランドカッターで切断し、ペレット状の前段樹脂組成物(C−1)を得た。溶融混練時の樹脂温度は235℃であった。これにより得られたペレット(樹脂組成物)は透明であった。
(1)前段樹脂組成物の製造
メタクリル樹脂(PMMA)(A−1)50重量部と、ポリカーボネート樹脂(PC)(B−1)50重量部と、ジブチル酸化スズ(エステル交換触媒、和光純薬工業株式会社製)0.5重量部とを予備混合した後、二軸混練押出機(商品名「TEX−30SS」、L/D=41、株式会社日本製鋼所製)を用いて、シリンダー温度230℃、スクリュー回転数200rpm(剪断速度162sec−1)、混合物の供給量8kg/時間の条件で溶融混練した。混練後、溶融物をストランド状に押出し、押出物を冷却した後にストランドカッターで切断し、ペレット状の前段樹脂組成物(C−1)を得た。溶融混練時の樹脂温度は235℃であった。これにより得られたペレット(樹脂組成物)は透明であった。
(2)後段樹脂組成物の製造
メタクリル樹脂(PMMA)(A−1)50重量部と、ポリカーボネート樹脂(PC)(B−1)50重量部と、前段樹脂組成物(C−1)5.0重量部とを予備混合した後、二軸混練押出機(商品名「TEX−30SS」、L/D=41、株式会社日本製鋼所製)を用いて、シリンダー温度230℃、スクリュー回転数200rpm(剪断速度162sec−1)、混合物の供給量8kg/時間の条件で溶融混練した。混練後、溶融物をストランド状に押出し、押出物を冷却した後にストランドカッターで切断し、ペレット状の後段樹脂組成物(D−1)を得た。溶融混練時の樹脂温度は235℃であった。これにより得られたペレット(樹脂組成物)は透明であった。
メタクリル樹脂(PMMA)(A−1)50重量部と、ポリカーボネート樹脂(PC)(B−1)50重量部と、前段樹脂組成物(C−1)5.0重量部とを予備混合した後、二軸混練押出機(商品名「TEX−30SS」、L/D=41、株式会社日本製鋼所製)を用いて、シリンダー温度230℃、スクリュー回転数200rpm(剪断速度162sec−1)、混合物の供給量8kg/時間の条件で溶融混練した。混練後、溶融物をストランド状に押出し、押出物を冷却した後にストランドカッターで切断し、ペレット状の後段樹脂組成物(D−1)を得た。溶融混練時の樹脂温度は235℃であった。これにより得られたペレット(樹脂組成物)は透明であった。
(3)成形体の作製
上記で得られたペレット状の後段樹脂組成物(D−1)を、80℃のオーブンで24時間以上乾燥させた後、射出成形機(商品名「IS130FII」、東芝機械株式会社製)を用いて、シリンダー温度230℃および回転速度116rpmにて、60℃設定の金型に射出成形して、50mm×50mm×3.4mmの板状成形体を得た。これにより得られた板状成形体は透明であった。
上記で得られたペレット状の後段樹脂組成物(D−1)を、80℃のオーブンで24時間以上乾燥させた後、射出成形機(商品名「IS130FII」、東芝機械株式会社製)を用いて、シリンダー温度230℃および回転速度116rpmにて、60℃設定の金型に射出成形して、50mm×50mm×3.4mmの板状成形体を得た。これにより得られた板状成形体は透明であった。
(実施例2〜4および比較例1〜3)
(1)前段樹脂組成物の製造
予備混合の原料に用いるメタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の種類および割合ならびにジブチル酸化スズの添加量を、表1の前段工程の欄に示す通りに変更したこと以外は、実施例1と同様にしてペレット状の前段樹脂組成物(C−2)〜(C−7)をそれぞれ製造した。溶融混練時の樹脂温度はいずれも235℃であった。これにより得られたペレット(樹脂組成物)は、実施例2および4(前段樹脂組成物(C−2)および(C−4))では透明であり、実施例3および比較例1〜3(前段樹脂組成物(C−3)および(C−5)〜(C−7))では不透明であった。
(2)後段樹脂組成物の製造
予備混合の原料に用いるメタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂および前段樹脂組成物の種類および割合を、表1の後段工程の欄に示す通りに変更したこと以外は、実施例1と同様にしてペレット状の後段樹脂組成物(D−2)〜(D−7)をそれぞれ製造した。溶融混練時の樹脂温度は235〜245℃であった。これにより得られたペレット(樹脂組成物)は、実施例2〜4(後段樹脂組成物(D−2)〜(D−4))では透明であり、比較例1〜3(後段樹脂組成物(D−5)〜(D−7))では不透明であった。
(3)成形体の作製
上記で得られたペレット状の後段樹脂組成物(D−2)〜(D−7)を、実施例1と同様にしてそれぞれ成形し、板状成形体を作製した。これにより得られた板状成形体は、実施例2〜4では透明であり、比較例1〜3では不透明であった。
(1)前段樹脂組成物の製造
予備混合の原料に用いるメタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の種類および割合ならびにジブチル酸化スズの添加量を、表1の前段工程の欄に示す通りに変更したこと以外は、実施例1と同様にしてペレット状の前段樹脂組成物(C−2)〜(C−7)をそれぞれ製造した。溶融混練時の樹脂温度はいずれも235℃であった。これにより得られたペレット(樹脂組成物)は、実施例2および4(前段樹脂組成物(C−2)および(C−4))では透明であり、実施例3および比較例1〜3(前段樹脂組成物(C−3)および(C−5)〜(C−7))では不透明であった。
(2)後段樹脂組成物の製造
予備混合の原料に用いるメタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂および前段樹脂組成物の種類および割合を、表1の後段工程の欄に示す通りに変更したこと以外は、実施例1と同様にしてペレット状の後段樹脂組成物(D−2)〜(D−7)をそれぞれ製造した。溶融混練時の樹脂温度は235〜245℃であった。これにより得られたペレット(樹脂組成物)は、実施例2〜4(後段樹脂組成物(D−2)〜(D−4))では透明であり、比較例1〜3(後段樹脂組成物(D−5)〜(D−7))では不透明であった。
(3)成形体の作製
上記で得られたペレット状の後段樹脂組成物(D−2)〜(D−7)を、実施例1と同様にしてそれぞれ成形し、板状成形体を作製した。これにより得られた板状成形体は、実施例2〜4では透明であり、比較例1〜3では不透明であった。
以上の実施例1〜4および比較例1〜3でそれぞれ得られた板状成形体の全光線透過率およびビカット軟化温度を測定した。結果を表1に示す(なお、表中、後段樹脂組成(重量比)は、仕込み重量に基づく値である)。
本発明の製造方法よって得られる樹脂組成物は、優れた透明性および耐熱性を有する熱可塑性樹脂組成物であり、メタクリル樹脂とポリカーボネート樹脂の特性を併せ持った成形材料として幅広く利用される。また、本発明の樹脂組成物は、フィルム、シートなどの各種成形品に利用され、特にレンズ、光ディスク基板、導光板などの電子光学用成形品に好適に利用される。
Claims (4)
- メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を含む樹脂組成物の製造方法であって、
メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を重量比90:10〜10:90にて、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の合計100重量部に対して0.001〜2.0重量部のエステル交換触媒の存在下で溶融混合し、これにより前段樹脂組成物を得る前段工程、および
該前段樹脂組成物の少なくとも一部に、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の少なくとも一方を新たに添加して溶融混合し、これにより後段樹脂組成物を得る後段工程
を含み、後段樹脂組成物は、メタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂を重量比90:10〜10:90で含む樹脂組成物である、製造方法。 - 後段工程において使用される前段樹脂組成物の少なくとも一部と、これに添加されるメタクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂の少なくとも一方との重量比が、1:99〜50:50である、請求項1に記載の製造方法。
- 請求項1または2に記載の製造方法によって得られる樹脂組成物。
- 請求項3に記載の樹脂組成物を成形して得られる成形体。
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