JP2012202086A - 金属屋根材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】けらば部分を仕上げるに当たり、施工者によって仕上がりにばらつきが生じにくい金属屋根板材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】金属屋根材1は、軒棟方向に端部同士を重ね合わせて並設される金属屋根材1である。本体部2の妻側の端部から下方に向けて連設されたけらば覆い部3と、このけらば覆い部3の軒側の端部に設けられた係止部32と、前記けらば覆い部3の棟側の端部に設けられて且つ棟側に位置する他のけらば覆い部3の係止部32に接続される被係止部33とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属屋根材及びその製造方法に関する。
従来、切り妻屋根等のけらばには、けらば包み等が取り付けられる(例えば特許文献1参照)。
この特許文献1のけらば包みは、屋根下地上に敷設された屋根材のけらば部分の端部に、装着される。けらば包みは、屋根材とは別部材となっており、屋根材が葺設された後に、屋根材の端部を覆うようにして順次取り付けられる。
特開平5−44313号公報
ところで特許文献1のけらば包みは、屋根材とは別部材となっているため、コストが高くなり、しかも部品点数が多くなるという問題がある。
ところでけらば納めとして、特許文献1のけらば包みとは別に、現場施工により形成する工法が存在する。この工法は、図8に示されるように、けらば部分から突出するようにして形成された金属屋根材90を屋根下地上に葺設し、その後、けらば部分から突出した余剰部分91を、下方に折り曲げるように施工する。
詳しく説明すると、けらば部分に相当する長さだけ長く形成された金属屋根材90を屋根下地上に葺設する。この後、金属屋根材90におけるけらば部分から突出した部分の軒側及び棟側の角部92を、所定の大きさだけ切り欠く(図8(a))。次いで、この突出した部分91を、けらば部分に沿うよう下方に直角に曲げる(図8(b))。この後、直角に下方に曲げられた部分91の下端を、予め設置されたけらば唐草93等に沿って切断する(図8(c))。これにより、けらば部分の納めが形成される。
このような工法は、屋根材と同じ部材をけらば部分に使用するため部材のコストが削減でき、しかも部品点数が少なくてすむというメリットがある。
ところがこの工法は、金属製の屋根材を現場施工により下方に折り曲げる必要があるため、施工者の技量によっては、けらばを覆う板材に開きが生じたりして、その仕上がり具合が施工者の技量によってばらつきやすいという問題があった。
しかも施工者は、金属の屋根材を現場作業で切り欠く必要があって施工に時間が掛かるという問題もあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、けらば部分を仕上げるに当たり、施工者によって仕上がりにばらつきが生じにくい金属屋根板材及びその製造方法を提供することにある。
本発明の金属屋根材1は、軒棟方向に端部同士を重ね合わせて並設される金属屋根材1であって、本体部2の妻側の端部から下方に向けて連設されたけらば覆い部3と、このけらば覆い部3の軒側の端部に設けられた係止部32と、前記けらば覆い部3の棟側の端部に設けられて且つ棟側に位置する他のけらば覆い部3の係止部32に接続される被係止部33とを備えていることを特徴とする。
このような構成によれば、けらば覆い部3の係止部32と被係止部33に、軒棟方向に隣接する他の金属屋根材1のけらば覆い部3を係合させることができる。本発明の金属屋根材1は、けらば覆い部3に係止部32と被係止部33とが設けられていることにより、施工者は係止部32と被係止部33とを係合すればよい。これにより仕上がり具合が、施工者によってばらつきが生じにくいものとなる。
またこの金属屋根材1において、前記本体部2が横葺き用に形成されたものであり、当該本体部2におけるけらば覆い部3が設けられた側とは反対側の端部に、桁行方向に並設される他の横葺き材5を重ねて接続するための接続部24が設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、金属屋根材1のけらば覆い部3を、工場出荷時等に予め成形することができる。しかも予め、けらば覆い部3を形成しておくことができるため、施工時間を短縮することができる。
またこの金属屋根材1において、けらば覆い部3は、前記本体部2の妻側の端部から下方に向けて屈曲形成されたものであることが好ましい。
このような構成によれば、単純な加工でけらば覆い部3を形成することができる。
またこの金属屋根材1において、軒側の端部に設けられた前記係止部32が前記けらば覆い部3の裏側に突出すると共に、棟側の端部に設けられた前記被係止部33がけらば覆い部3の表側に突出し、前記けらば覆い部3が軒側ほど外側方に位置するよう傾斜していることが好ましい。
このような構成によれば、施工性や取付強度や止水性を向上させながら、けらば部分の立体感を現出することができて、意匠性を向上させることができる。
また本発明の金属屋根材を製造するための製造方法は、金属板の所定の位置をカットするプレカット工程と、プレカット工程後に前記係止部32及び前記被係止部33を成形するロール成形工程と、ロール成形工程後に曲げ加工により前記本体部2及び前記けらば覆い部3を成形するプレス工程とを具備することを特徴とする。
これによれば、簡単に本発明の金属屋根材を製造することができる。
本発明の金属屋根材及びその製造方法によれば、けらば部分を仕上げるに当たり、施工者によって仕上がりにばらつきが生じにくい。
本実施形態の金属屋根材の斜視図である。 本実施形態の金属屋根材の平面図である。 本実施形態の金属屋根材と共に用いられる横葺き材の斜視図である。 本実施形態の金属屋根材の使用状態を示す正面図である。 本実施形態の金属屋根材の使用状態を示す斜視図である。 (a)(b)は本実施形態の金属屋根材の製造工程を説明するための図である。 変形例の金属屋根材を示す図であり、(a)は斜視図であり(b)は鉛直面で切断した端面図である。 (a)(b)(c)は、従来の工法を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面に基づいて説明する。
本実施形態の金属屋根材1は、切妻屋根や入母屋屋根等に用いられる横葺き用の金属屋根材1である。本実施形態の金属屋根材1は、桁行方向に長く形成されており、けらば部分を覆うようにして取り付けられる。この金属屋根材1は、軒棟方向(つまり流れ方向)の端部同士を重ね合わせるようにして、当該軒棟方向に複数並設される。本実施形態の金属屋根材1は、金属板により構成されており、例えば厚み0.3〜0.5mm程度に形成される。金属板は、例えば塗装鋼板や亜鉛めっき鋼板、ガルバリウム鋼板(登録商標)等により構成される。
本実施形態の金属屋根材1は、図1に示されるように、屋根面を構成する本体部2と、この本体部2の妻側の端部から下方に向けて連設されたけらば覆い部3とを備えている。
本体部2は、桁行方向に長く形成されている。本体部2は、桁行方向の長さが、例えば1050mm,500mm等にて形成され、働き幅が、例えば200〜280mm程度に形成される。本体部2は、働き幅方向における軒側の端部に設けられた本体係止部21と、働き幅方向における棟側の端部に設けられた本体被係止部22と、この本体被係止部22の棟側の端部からさらに棟側に向けて延設された固定部23とを備えている。
本体部2の軒側の端部に設けられた本体係止部21は、本体部2の裏側に向けて裏面から突出するようにして設けられている。本実施形態の本体係止部21は、金属板の軒側の端縁を、折り返すようにして裏側に屈曲することで形成されている。本体係止部21は、本体部2の長手方向の略全長に亘って形成されている。本体係止部21は、軒側に位置する他の金属屋根材1の本体被係止部22に係合するようになっている。
本体部2の棟側に設けられた本体被係止部22は、図1に示されるように、本体部2の表側に向けて表面から突出するようにして設けられている。本実施形態の本体被係止部22は、金属板の棟側の端縁を軒側に向けて折り返した上で、さらに棟側に折り返すことで形成されている。この本体被係止部22の突出先端は、その突出基部よりも上方で且つ軒側に位置している。本体被係止部22は、本体部2の長手方向の略全長に亘って形成されている。本体被係止部22は、棟側に位置する他の金属屋根材1の本体係止部21に係合するようになっている。この本体被係止部22の棟側の端部には、固定部23が連設されている。
固定部23は、野地板などの屋根下地82や垂木80に、固着具を介して本体部2を固定するためのものである。固定部23は、本体被係止部22に一体に形成されている。固定部23は、本体部2の長手方向の略全長に亘って設けられている。固定部23は、設置状態では、棟側に位置する他の金属屋根材1に覆われるようになっており、外観上露出しないようになっている。
本体部2は、長手方向におけるけらば覆い部3が設けられた側とは反対側の端部に、桁行方向に隣接する他の横葺き材5に接続される接続部24が設けられている。
この接続部24は、図1,2に示されるように、隣接する他の横葺き材5の重ね合わせの目安となる位置決め部25と、この位置決め部25よりも端部側に設けられて重合部分の密着を防ぐ複数の突起部26とを備えている。
位置決め部25は、本体部2の裏側に開口し且つ表側に突出する断面略逆V字状となっており、リブ加工などにより形成されている。位置決め部25は、本体部2の幅方向の略全長に亘って形成されている。位置決め部25は、本体部2の側端縁から所定の寸法(例えば100mm程度)離れた位置に形成される。なおこの位置決め部25は、視認できるものであれば上述のようなリブ形状でなくてもよい。
突起部26は、本体部2の裏側に開口し且つ表側に突出する断面略逆V字状となっており、リブ加工などにより形成されている。突起部26は、本体部2の幅方向の略全長に亘って設けられており、本体部2の長手方向に複数並設されている。突起部26は、例えば、幅4〜10mm、表面からの深さ0.5〜1.5mm、長さ180〜280mmに形成される。
なお、突起部26は本体部2の裏側に突出したものであってもよい。また突起部26は、本体部2の表面に突出する突起部26と裏側に突出する突起部26との両方が混在していてもよい。
このような構成の本体部2には、妻側の端部にけらば覆い部3が設けられている。
けらば覆い部3は、屋根のけらば部分を覆ってけらば化粧材の機能を有する。けらば覆い部3は、図1に示されるように、金属板の長手方向の端部を、曲げ加工により鉛直下方に屈曲形成されたものであり、本体部2と一体となっている。本実施形態のけらば覆い部3は、鉛直面により構成されている。けらば覆い部3は、軒側と棟側とに、軒棟方向に隣接する他の金属屋根材1のけらば覆い部3に接続するための連結部31が設けられている。
本実施形態のけらば覆い部3は、棟側に位置する連結部31が、棟側に位置する他の金属屋根材1のけらば覆い部3に対して連結固定するための被係止部33により構成されている。また、軒側に位置する連結部31が、軒側に位置する他の金属屋根材1のけらば覆い部3に対して連結固定するための係止部32により構成されている。
軒側に位置する係止部32は、本体係止部21と略同じ形状となっている。この係止部32は、けらば覆い部3の裏側に向けて裏面から突出するよう構成されている。係止部32は、けらば覆い部3を構成する金属板の軒側の端縁を、折り返すようにして裏側に屈曲することにより形成されている。係止部32は、けらば覆い部3の上下方向の略全長に亘って形成されている。係止部32は、軒側に位置する他の金属屋根材1におけるけらば覆い部3の被係止部33に係合する。
棟側に位置する被係止部33は、本体被係止部22と略同じ形状となっている。この被係止部33は、けらば覆い部3の表側に向けて表面から突出するよう構成されている。被係止部33は、けらば覆い部3を構成する金属板の棟側の端部を、軒側に折り返した上でさらに棟側に折り返すようにして形成される。被係止部33は、けらば覆い部3の上下方向の略全長に亘って形成されている。被係止部33は、棟側に位置する他の金属屋根材1のけらば覆い部3の係止部32に係合する。被係止部33は、棟側の端縁に固定片34が延設されている。
固定片34は、けらば垂木80や破風板81等に、固着具を介してけらば覆い部3を固定するためのものである。固定片34は、けらば覆い部3の被係止部33に一体に形成されている。固定部23は、けらば覆い部3の上下方向の略全長に亘って設けられている。固定片34は、設置状態では、棟側に位置する他の金属屋根材1のけらば覆い部3に覆われるようになっており、外観上露出しないようになっている。
本実施形態のけらば覆い部3は、図2に示されるように、被係止部33から係止部32にかけて漸次外側に位置するよう傾斜しており、すなわち軒側ほど外側方に位置するよう傾斜している。
このような構成の本実施形態の金属屋根材1は、例えば図3に示されるような、平板状の横葺き材5と共に用いられる。この横葺き材5は、その長手方向の端部が、本実施形態の金属屋根材1の接続部24に重ね合わされた状態で接続される。この横葺き材5と本実施形態の金属屋根材1とは、この接続部24における重なり寸法を変更することで、桁行方向の寸法を自在に変更させることができ、これにより様々な種類の屋根の大きさに対応することができる。
この横葺き材5は例えば次のように構成される。
横葺き材5は、図3に示されるように、左右対称に形成されており、平面視略矩形状に形成されている。横葺き材5は、屋根材本体6と、この屋根材本体6の軒側の端縁に位置する横葺材係合部61と、屋根材本体6の棟側の端縁に位置する横葺材被係合部62とを備えている。
屋根材本体6は、本実施形態の金属屋根材1と同様に、金属板により構成されている。この金属板は、例えば厚み0.3〜0.5mmの塗装鋼板や亜鉛めっき鋼板、ガルバリウム鋼板(登録商標)等により構成される。屋根材本体6は桁行方向に長く形成されている。屋根材本体6は、両側端部に、複数の突条部63が軒棟方向に長く形成されており、これらは互いに略平行に形成されている。
突条部63は、屋根材本体6の裏側に開口し且つ表側に突出する断面略逆V字状の溝により構成されている。突条部63は、屋根材本体6の軒棟方向の略全長にわたって形成されている。なお突条部63は、例えば、屋根材本体6の側端縁部から100〜200mm程度離れた位置に形成される。
この屋根材本体6には、突条部63に平行するようにして位置決め突条64が設けられている。
位置決め突条64は、屋根材本体6の裏側に開口し且つ表側に突出する断面略逆V字状に形成されている。位置決め突条64は、屋根材本体61の軒棟方向の略全長に亘って形成されている。位置決め突条64は、屋根材本体6の側端縁部から所定の寸法離れた位置に形成され、例えば、屋根材本体61の側端縁部から300mmの位置に形成される。
横葺材係合部61は、屋根材本体6の軒側端部に形成される。横葺材係合部61は、金属板の軒側端縁を裏側に折り返すように屈曲して形成される。この横葺材係合部61は、屋根材本体6の長手方向の略全長に亘って形成されている。横葺材係合部61は、軒側に位置する他の横葺き材5の横葺材被係合部62に係合するようになっている。
横葺材被係合部62は、屋根材本体6の棟側端部に形成される。横葺材被係合部62は、金属板の棟側端部を軒側に折り返した上で、さらに棟側に折り返すようにして屈曲して形成される。この横葺材被係合部62は、屋根材本体6の長手方向の略全長に亘って形成されている。横葺材被係合部62は、棟側に位置する他の横葺き材5の横葺材係合部61に係合するようになっている。
この横葺材係合部61の棟側の端部には、横葺材固定片65が延設されている。横葺材固定片65は、横葺材係合部61と一体に形成されている。横葺材固定片65は、屋根材本体6の横方向の略全長にわたって形成されている。
以上のような構成の本実施形態の金属屋根材1及び横葺き材5を、屋根下地82上に設置するには、例えば次のようにして行なう。
施工者は、まず、けらば垂木や破風板等からなるけらば構成部材81に、固着具を介してけらば唐草83を固設する。次いで、けらば唐草83に沿ってけらば水切り84を設置する(図4参照)。
その後、施工者は、本実施形態の金属屋根材1(すなわち、けらば覆い部3付き金属屋根材1)を、けらば構成部材81の上部とけらば唐草83とを覆うようにして設置する。このとき本実施形態の金属屋根材1は、図4に示されるように、本体部2が、野地板等の屋根下地82材に沿って配置され、けらば覆い部3がけらば構成部材81に沿って略鉛直姿勢で配置される。
次いで施工者は、けらば覆い部3の固定片34の表面側から固着具を打入し、けらば構成部材81にけらば覆い部3を固着する。また本体部2の固定部23の表面側から固着具を打入して、垂木80や屋根下地材82に本体部2を固着する。
次に、設置された金属屋根材1の桁行方向の端部に上から重ねるようにして、横葺き材5を設置する。施工者は、横葺き材5の長手方向の端部を、既に設置された金属屋根材1の接続部24に、上下に重ね合わせることで接続する。そして、垂木80や屋根下地材82に、固着具を介して、横葺き材5の横葺材固定片65を固設する。
このようにして金属屋根材1と横葺き材5とを、桁行方向に順次接続し固定する。なお横葺き材5は、屋根の桁行方向の長さに応じて、単数又は複数配設される。その後、これら敷設した金属屋根材1及び横葺き材5の棟側に、他の金属屋根材1と横葺き材5とを桁行方向に順次敷設していく。
施工者は、新たに設置する金属屋根材1の係止部32を、既に固設された金属屋根材1のけらば覆い部3の被係止部33に係止させると共に、新たに設置する金属屋根材1の本体係止部21を、既に固設された金属屋根材1の本体部2の本体被係止部22に係止させ、この状態で固定する。そして、同様にして新たな横葺き材5の横葺材係合部61を、既に固設された横葺き材5の横葺被係合部62に係合させると共に、新たな横葺き材5の長手方向の端部を、既に固設された金属屋根材1の接続部24に重ね合わせるようにして接続し、この状態で固定する。
このようにして、けらば覆い部3付き金属屋根材1と横葺き材5とを、桁行方向及び軒棟方向に順次敷設してゆき、これにより屋根を形成することができる。
本実施形態の金属屋根材1は、けらば覆い部3と、このけらば覆い部3の軒棟方向の各端部に設けられた係止部32及び被係止部33を備えているため、隣接するけらば覆い部3同士を接続することができる。従来のように、施工者が、けらば部分に対応する金属板の端部を、現場作業で屈曲させるような工法では、このけらばを覆う金属板同士は単に重なるだけで、接続されていなかったが、本実施形態のように係止部32及び被係止部33を介して両者を接続するようにすれば、浸水しにくいものとすることができるうえに、けらば覆い部3同士の間に開きが生じてしまうのを防ぐことができる。
また本実施形態の金属屋根材1は、本体部2の桁行方向の端部に、隣接する横葺き材5を重ねて接続する接続部24が設けられているため、施工者は、屋根の桁行方向の長さに拘らず、本実施形態の金属屋根材1を使用することができる。これにより本実施形態の金属屋根材1は、工場等における製造時から、予めけらば覆い部3及び連結部31を形成しておくことができる。この結果、仕上がりの状態が施工者の技量によりばらつくことを防ぐことができる。しかも施工に時間の掛かるけらば部分の仕舞いを予め製造しておくことができるから、施工工数を大幅に削減することができる。
ところで通常、屋根下地82は、設計図面等に記載された設計寸法と、施工現場で実際に測定した実寸法とに誤差があることが多いため、従来工法では、実寸法に合わせて施工現場で金属屋根材1を加工しなければならない。このため従来工法では、工場等で予め、けらば覆い部3を成形しておくことは難しかった。
しかし本実施形態の金属屋根材1は、桁行方向に隣接する横葺き材5に対して接続部24を介して重ね合わせて施工するので、重ね合わせ寸法を調整することで、上記の誤差を吸収することができる。従って、設計寸法に合わせて工場等で予め金属屋根材1を加工してプレカット品とすることができる。この結果、施工時間の大幅な短縮を図ることができると共に施工者の技術に頼ることなく精度良く金属屋根材1仕上げることができる。
また本実施形態の金属屋根材1は、けらば覆い部3が本体部2の妻側の端部から下方に向けて屈曲形成されているため、単純な加工でけらば覆い部3を形成することができるうえに、シンプルな形状とすることができる。さらに、本体部2とけらば覆い部3との接合部分から浸水することがない。
また本実施形態の金属屋根材1は、けらば覆い部3の裏側に突出する係止部32と、けらば覆い部3の表側に突出する被係止部33とを備え、且つ軒側ほど外側方に位置するよう傾斜しているため、従来の工法に比べ、施工性や取付強度や止水性を向上させながら、けらば部分の立体感を現出することができて、意匠性を向上させることができる。なお、従来の工法によれば、けらば部分に対応する金属板を現場作業で曲げるだけであるので、けらば部分は単に平板状の金属板によって覆われているだけであり、平坦な仕上がりとなっていたが(図8参照)、本実施形態の金属屋根材1によれば、予めけらば覆い部3を成形しておくことが可能であるので、施工性や取付強度や止水性だけでなく、図5に示すような立体感のある仕上がりとすることができて、意匠性をも向上させることができる。
また本実施形態の金属屋根材1は、桁行方向の端部に設けられた接続部24に、重ね合わせの目安となる位置決め部25が設けられているため、横葺き材5を接続部24の上から重ねるように設置した場合の重なり寸法が簡単に把握できるようになっている。なお、本実施形態のように、横葺き材5の長手方向の端部に位置決め突条64が設けられている場合には、接続部24が上に位置するよう設置されても、施工者は、位置決め突条64を目視すればよく、いずれにしても重なり寸法を簡単に把握することができる。
しかもこの重合部分は、突起部26により隙間が形成されており、これにより密着しないよう構成されている。すなわち、下側の金属屋根材1の表面上に形成された突起部26上に、上側に重ねられた横葺き材5が載置されることにより、上側の横葺き材5と下側の金属屋根材1との間に隙間が形成される。
通常、雨水は金属屋根材1や横葺き材5の表面を流れ隙間には雨水は浸入しない。しかし万が一、この重合部分における金属屋根材1と横葺き材5との間に雨水が浸入した場合でも、この隙間を通じて雨水の排水を行うことができるようになっている。なお、突起部26が金属屋根材1の裏面側に突出している場合は、横葺き材5が下側に重ねられるよう接続されることで、上記と同様の隙間を形成することができる。
なお本実施形態のように横葺き材5に突条部63が設けられている場合は、当該横葺き材5を上側に位置するよう重ねても下側に位置するよう重ねても、隙間は形成される。
このような構成の金属屋根材1は、例えば次のようにして製造される。
本実施形態の金属屋根材1は、帯状となった長尺の金属板から成形される。
最初にプレカット工程を行なう。プレカット工程は、例えば図6(a)に示されるように、金属板の所定の位置を切欠する工程である。プレカット工程は、一枚の帯状の金属板から、対称な形状の金属屋根材1の基材を形成することができる。プレカット工程は、けらば覆い部3の下端縁を形成するための切欠部71と、本体係止部21と係止部32との境界部分の切欠部72と、本体被係止部22と被係止部33との境界部分の切欠部73とを切り欠く。
次いでプレカット工程により形成された基材を成形する成形工程を行なう。成形工程は、係止部32や被係止部33等を形成するロール成形工程と、ロール成形工程後にけらば覆い部3を曲げ加工するプレス工程とを含んでいる。
ロール成形工程は、本体被係止部22及び被係止部33を形成し、且つ本体係止部21及び係止部32を形成する。ロール成形工程は、本体被係止部22及び被係止部33を屈曲形成し、また本体係止部21及び係止部32を屈曲形成する。なお、ロール成形工程によって、本体部2及びけらば覆い部3を図7に示すような断面波形に形成してもよい。この場合、波形形状部を先に形成し、その後に本体被係止部22及び被係止部33,本体係止部21,係止部32を形成する(図6(a)参照)。
プレス工程は、平面状に形成された金属基材を屈曲形成し、けらば覆い部3を形成する。またプレス工程は、接続部24に設けられた突起部26と位置決め部25とを形成する。
これにより本実施形態の金属屋根材1が形成される。
なお、本実施形態の金属屋根材1は、けらば覆い部3が鉛直面によって形成されていたが、本発明のけらば覆い部3は、上下方向に湾曲した形状や波形形状であってもよく、特に限定されるものではない。
また本発明の係止部32及び被係止部33の形状は、本実施形態の形状に限定されるものではない。
1 金属屋根材
2 本体部
21 本体係止部
22 本体被係止部
23 固定部
24 接続部
25 位置決め部
26 突起部
3 けらば覆い部
31 連結部
32 係止部
33 被係止部
34 固定片
5 横葺き材
6 屋根材本体
61 横葺材係合部
62 横葺材被係合部
63 突条部
64 位置決め突条
65 横葺材固定片
80 垂木
81 破風板
82 屋根下地
83 けらば唐草
84 けらば水切

Claims (5)

  1. 軒棟方向に端部同士を重ね合わせて並設される金属屋根材であって、
    本体部の妻側の端部から下方に向けて連設されたけらば覆い部と、
    このけらば覆い部の軒側の端部に設けられた係止部と、
    前記けらば覆い部の棟側の端部に設けられて且つ棟側に位置する他のけらば覆い部の係止部に接続される被係止部と
    を備えている
    ことを特徴とする金属屋根材。
  2. 前記本体部が横葺き用に形成されたものであり、
    当該本体部におけるけらば覆い部が設けられた側とは反対側の端部に、桁行方向に並設される他の横葺き材を重ねて接続するための接続部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の金属屋根材。
  3. 前記けらば覆い部は、前記本体部の妻側の端部から下方に向けて屈曲形成されたものである
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の金属屋根材。
  4. 軒側の端部に設けられた前記係止部が前記けらば覆い部の裏側に突出すると共に、
    棟側の端部に設けられた前記被係止部がけらば覆い部の表側に突出し、
    前記けらば覆い部が軒側ほど外側方に位置するよう傾斜している
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の金属屋根材。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の金属屋根材を製造するための方法であって、
    金属板の所定の位置をカットするプレカット工程と、
    プレカット工程後に前記係止部及び前記被係止部を成形するロール成形工程と、
    ロール成形工程後に曲げ加工により前記本体部及び前記けらば覆い部を成形するプレス工程と
    を具備することを特徴とする金属屋根材の製造方法。
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