JP2012202265A - 内燃機関の排気還流装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】凝縮水による主要部品の劣化の防止と排気浄化性能の確保とを両立させることができる低コストの内燃機関の排気還流装置を提供する。
【解決手段】排気ガス通路42wを形成する排気管42の途中にDPFユニット45を有するエンジン10に装備される内燃機関の排気還流装置であって、DPFユニット45により浄化された排気ガスを排気ガス通路42w側から吸気通路32w側に還流させるLPL−EGRパイプ71と、このパイプ71内への異物の侵入を阻止するようLPL−EGRパイプ71の上流端部71uの近傍に配置され、DPFユニット45の筒状ケース部51の内壁面51aから排気ガス通路42w内に突出する異物捕集フィルタ80と、排気ガス通路42w内に異物捕集フィルタ80に隣接して設けられた吸水材86とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】排気ガス通路42wを形成する排気管42の途中にDPFユニット45を有するエンジン10に装備される内燃機関の排気還流装置であって、DPFユニット45により浄化された排気ガスを排気ガス通路42w側から吸気通路32w側に還流させるLPL−EGRパイプ71と、このパイプ71内への異物の侵入を阻止するようLPL−EGRパイプ71の上流端部71uの近傍に配置され、DPFユニット45の筒状ケース部51の内壁面51aから排気ガス通路42w内に突出する異物捕集フィルタ80と、排気ガス通路42w内に異物捕集フィルタ80に隣接して設けられた吸水材86とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関の排気還流装置に関し、特に排気再循環経路中に異物捕集フィルタを設けた内燃機関の排気還流装置に関する。
車両用のエンジン(内燃機関)においては、NOx(窒素酸化物)の低減に効果的な排気再循環(以下、EGR(Exhaust Gas Recirculation)ともいう)を行うべく、排気還流装置を装備するものが多くなっている。また、高温の排気ガスの一部を吸気側に還流させるHPL(High Pressure Loop)−EGR方式に対して、ターボ過給機の排気タービンや排気後処理装置を通過した後の排気ガスをターボ過給機のコンプレッサより上流側に還流させることで低温かつ大量の排気再循環を可能にしたLPL(Low Pressure Loop)−EGR方式の排気還流装置が普及してきている。
このLPL−EGR方式の排気還流装置では、排気ガスを吸気通路側に還流させる排気管中にスパッタ(溶接時の飛散物)や排気浄化装置からの脱落片等の異物が生じ得るため、そのような異物がターボ過給機のコンプレッサに入ってダメージを与えたりすることがないよう、排気還流経路中に異物捕集フィルタが設けられているのが一般的である。
異物捕集フィルタを備えたLPL−EGRシステムとしては、例えばEGRガスの流れ方向に対して傾斜する複数の傾斜面およびこれらを接続する略水平面を有するようにジグザグに折られた異物捕集フィルタを、LPL−EGR回路の低圧側排気還流通路中に配置し、還流排気ガスを通す異物捕集フィルタの傾斜面に凝縮水が付着し易くても、その傾斜面上から凝縮水が容易に流下し得るようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、低圧側排気還流通路中で発生する凝縮水を外部に排出する排出通路の途中に逆止弁とその逆止弁を通して排出される凝縮水を貯留可能なトラッパとを設ける一方、ターボ過給機のコンプレッサより下流側の過給空気圧をそのトラッパ内に選択的に導入可能な開閉弁を設けることで、トラッパ内の凝縮水を外部に排出するときのみ開閉弁を開弁させてトラッパの内圧により逆止弁を閉弁させ、凝縮水のEGR通路への逆流を抑えつつ、EGR通路内で発生した凝縮水を安定的に排出させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、EGRクーラでの冷却によって還流排気ガスから生じた凝縮水が生じ、その凝縮水が流下するときに触媒に接触して触媒の劣化や目詰まりが発生することを抑制すべく、凝縮水の流下時に凝縮水を触媒を避けるように迂回させる迂回通路を設定したものも知られている(例えば、特許文献3参照)。
その他に、ターボ過給機のコンプレッサのケーシングに主通路とそこから分岐して再び主通路に合流する副通路とを形成し、その副通路内に水分を捕捉するよう吸着材を配置する一方、その吸着材に捕捉させた水分を副通路内に流れるガスにより蒸発させることで、吸着剤を乾燥させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、異物捕集フィルタに付着する凝縮水を流下し易くしたりEGRクーラより排気還流方向下流側に凝縮水を捕集する捕集器や吸着材を設けたりする従来の内燃機関の排気還流装置にあっては、エンジンの運転中にEGRクーラ付近で発生した凝縮水がEGRバルブの閉弁時あるいはエンジン負荷の低下時に一気に排気通路側に流れてしまい、その流下側に配置されたDPF(Diesel particulate filter)基材等といった排気浄化ユニットの主要部が急激な熱変化によって亀裂を生じ易くなり、排気浄化ユニットが早期に劣化してしまう可能性があった。
これに対し、DPF基材を迂回する凝縮水の流下通路を設定するものでは、上述の亀裂等の問題を防止できるものの、構造が複雑化してコスト高になるばかりか、還流排気ガスの一部がDPF基材等をバイパスすることから排気浄化ユニットの性能を十分に発揮できなかった。
また、EGR通路の前後差圧を差圧センサにより検出してEGR流量制御を行う場合、異物捕集フィルタに凝縮水が付着して水膜が形成され、その異物捕集フィルタによって排気還流通路が閉塞されたり圧力損失が大きくなったりすると、EGR流量が低下しているにもかかわらず大量のEGR流量(排気還流量)であると誤判定されてしまうことになってシステム全体のEGR流量が不足してしまい、NOx低減効果が十分に得られなくなってしまう可能性があった。
さらに、EGRクーラより排気還流方向下流側に凝縮水を吸着する吸着材を設ける場合には、吸着剤に吸着された凝縮水が蒸発し難い運転状態が続くと、吸着剤の吸着性能を良好に維持することができず、酸性の凝縮水が吸気管内に入ることでターボ過給機のコンプレッサやそれより下流側の吸気系の主要金属部品が腐食し易くなる可能性があった。
すなわち、従来の内燃機関の排気還流装置にあっては、凝縮水による主要部品の劣化の防止と排気浄化性能の確保とを両立させることが困難であった。
そこで、本発明は、凝縮水による主要部品の劣化の防止と排気浄化性能の確保とを両立させることができる低コストの内燃機関の排気還流装置を提供するものである。
本発明に係る内燃機関の排気還流装置は、上記課題解決のため、(1)排気ガス通路を形成する排気管の途中に排気浄化ユニットを有する内燃機関に装備される内燃機関の排気還流装置であって、前記排気浄化ユニットにより浄化された排気ガスを前記排気ガス通路側から前記内燃機関の吸気通路側に還流させる排気還流管と、前記排気還流管内への異物の侵入を阻止するよう前記排気還流管の上流端部の近傍に配置され、前記排気管の内壁面から前記排気ガス通路内に突出する異物捕集フィルタと、前記排気ガス通路内に前記異物捕集フィルタに隣接して設けられた吸水材と、を備えたものである。
この発明では、排気還流管内の凝縮水が異物捕集フィルタ側に流下し、その一部が異物捕集フィルタを通過することなく異物捕集フィルタに付着したとしても、その凝縮水は、吸水材に吸着されるか高温の排気ガス中で加熱されて迅速に蒸発することになり、異物捕集フィルタに水膜が形成されることが有効に抑制される。また、吸水材が排気管内の高温の排気ガスに常時さらされることで、吸水材からの凝縮水の蒸発が促進され、吸水材の吸水性能が良好に維持される。したがって、排気還流管内の通路が凝縮水の付着した異物捕集フィルタによって閉塞されることが確実に防止されるとともに、装置の構造の複雑化やコスト高が回避でき、凝縮水による主要部品の劣化の防止と排気浄化性能の確保とを両立させることができる低コストの排気還流装置となる。なお、ここにいう吸水材は、異物捕集フィルタの異物捕集面部に付着した凝縮水が水膜を形成することを抑制するよう、その異物捕集面部から凝縮水を離脱させて排気ガス通路内に排出できるものであれば、その配置や材質、形状等が特に限定されるものではない。
本発明に係る内燃機関の排気還流装置においては、(2)前記排気浄化ユニットが、前記排気管の途中に配置された筒状ケース部を有し、前記排気還流管が、前記排気浄化ユニットの一部を通過した排気ガスを前記排気ガス通路側から前記吸気通路側に還流させ、前記異物捕集フィルタが、前記排気還流管の上流端部の近傍で、前記排気浄化ユニットの前記一部より下流側の前記筒状ケース部の内壁面から前記排気ガス通路内に突出した突出部を有し、前記吸水材が、前記異物捕集フィルタの前記突出部に保持されていることが好ましい。
この構成により、異物捕集フィルタが広い面積で筒状ケース部内を通る排気ガスにさらされるようにできるとともに、筒状ケース部内の排気ガスの流れの方向に対して交差するガス通過面(異物捕集面)を容易に形成できることになり、しかも、熱容量が大きい筒状ケース部から異物捕集フィルタおよび吸水材への十分な伝熱が可能となる。
上記(2)に記載の構成を有する場合、(3)前記排気還流管の途中に設置され前記吸気管側に還流する排気ガスを冷却する排気冷却器をさらに備え、前記排気還流管の上流端部が、前記排気冷却器内で発生する凝縮水を前記異物捕集フィルタを通して前記排気浄化ユニットの前記一部より下流側の前記排気ガス通路内に排出するように、前記排気冷却器の入口部から前記一部より下流側の前記筒状ケース部の内壁面側に向かって下降していることが好ましい。この構成により、排気還流管内で排気ガスが冷却されることにより生じる酸性の凝縮水が、排気冷却器の入口部から排気浄化ユニットの一部より下流側の筒状ケース部の内壁面側に向かって流下し易くなるとともに吸気通路側に流入し難くなり、吸気系部品が腐食し難くなる。
上記(2)または(3)に記載の構成を有する場合、(4)前記吸水材が、前記異物捕集フィルタと前記排気浄化ユニットの前記一部との間に位置していることが好ましい。この構成により、排気還流管内の凝縮水が異物捕集フィルタ側に流下したときに、異物捕集フィルタを通過した凝縮水が排気ガスの通過によって高温となる排気浄化ユニットの前記一部に接触することが確実に抑制され、排気浄化ユニットの一部が急激な熱変化によって亀裂を生じたり早期に劣化したりすることが確実に防止できることになる。
上記(2)ないし(4)のいずれかの構成を有する場合、(5)前記吸水材が、一面側で前記排気浄化ユニットの前記一部に対向し、他面側で前記異物捕集フィルタに隣接する板状体をなしていることが好ましい。これにより、吸水材は、比較的面積の広いその一面側で排気ガス通路内を通る排気ガスに十分にさらされて水を蒸発させながら、他面側では凝縮水を効率よく吸水できることになる。
上記(5)の構成を有する場合、(6)前記異物捕集フィルタが、前記筒状ケース部の内壁面から前記排気ガス通路内に離間する位置で前記吸水材により閉塞された閉塞部と、該閉塞部と前記筒状ケース部の内壁面との間で略筒状をなす異物捕集面部と、を有するものであっても好ましい。この場合、異物捕集フィルタが排気還流管に流入する排気ガスを広いガス通過面積で通過させることになり、しかも、異物捕集フィルタの異物捕集面積が十分に確保できることになる。
上記(2)ないし(6)のいずれかの構成を有する場合、(7)前記排気浄化ユニットの前記一部が、前記筒状ケース部内を通る排気ガスを浄化可能な排気浄化フィルタ部であることが好ましい。この場合、粒子状物質等が除去された排気ガスが吸気通路側に還流することになるから、吸気系主要部品に粒子状物質等が堆積することが防止される。
上記(2)ないし(6)のいずれかの構成を有する場合、(7)前記排気浄化ユニットの前記一部が、前記筒状ケース部内を通る排気ガスを浄化可能な排気浄化フィルタ部であることが好ましい。この場合、粒子状物質等が除去された排気ガスが吸気通路側に還流することになるから、吸気系主要部品に粒子状物質等が堆積することが防止される。
本発明に係る内燃機関の排気還流装置においては、(8)前記内燃機関には、前記排気ガス通路中を流れる排気ガスのエネルギによって回転する排気タービンおよび該排気タービンに連結されて前記吸気通路中の吸入空気を圧縮する吸入空気コンプレッサを有するターボ過給機が装着されており、前記排気還流管が、前記内燃機関の前記吸気通路を形成する吸気管のうち前記吸入空気コンプレッサより上流側の吸気管に接続されていることが好ましい。この構成により、凝縮水の発生量が多くなる低圧EGR回路における排気還流管の入口部で、異物捕集フィルタへの水膜形成を有効に抑制することができるとともに、排気還流管内の通路の閉塞を防止して所要の低圧EGR量を確保することができる。
本発明によれば、排気還流管内の凝縮水が異物捕集フィルタ側に流下し、その一部が異物捕集フィルタを通過することなく異物捕集フィルタに付着したとしても、その凝縮水が排気ガス通路内の吸水材に吸着されるか高温の排気ガス中で加熱されて迅速に蒸発するようにしているので、異物捕集フィルタに水膜が形成されることを有効に抑制することができ、しかも、吸水材を排気管内の高温の排気ガスに常時さらすことで、吸水材からの凝縮水の蒸発を促進させ、吸水材の吸水性能が良好に維持されるようにしているので、排気還流管内の通路が凝縮水の付着した異物捕集フィルタによって閉塞されることを確実に防止するとともに、装置の構造の複雑化やコスト高を回避することができる。その結果、凝縮水による主要部品の劣化の防止と排気浄化性能の確保とを両立させることができる低コストの内燃機関の排気還流装置を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(一実施形態)
図1〜図5は、本発明に係る内燃機関の排気還流装置の一実施形態を示している。
図1〜図5は、本発明に係る内燃機関の排気還流装置の一実施形態を示している。
この実施形態は、本発明を多気筒内燃機関である直列4気筒のディーゼルエンジン10(以下、単にエンジン10という)に適用したものである。
図1に示すように、本実施形態のエンジン10は、その本体ブロック10Mに複数の気筒11を有しており、このエンジン10には、各気筒11内の燃焼室(詳細を図示していない)に燃料を噴射するコモンレール型の燃料噴射装置12と、燃焼室に空気を吸入させる吸気装置13と、燃焼室からの排気ガスを排気させる排気装置14と、排気装置14内の排気エネルギを利用して吸気装置13内で吸入空気を圧縮し燃焼室に空気を過給するターボ過給機15と、このターボ過給機15より上流側の高圧側の排気ガスの一部を吸気側に還流させ再循環させる高圧側の排気還流装置であるHPL−EGR装置16と、このターボ過給機15より下流側の低圧側の排気ガスの一部を吸気側に還流させ再循環させる低圧側の排気還流装置であるLPL−EGR装置17と、が装備されている。
燃料噴射装置12は、図外の燃料タンクから燃料を汲み上げて高圧の燃圧(燃料圧力)に加圧し吐出するサプライポンプ21と、そのサプライポンプ21からの燃料が導入されるコモンレール22と、このコモンレール22を通して供給される燃料を図示しないECU(電子制御ユニット)からの噴射指令信号に対応するタイミングおよび開度(デューティー比)で燃焼室内に噴射する燃料噴射弁23とを含んで構成されている。なお、サプライポンプ21は、例えばエンジン10の回転動力により駆動され、コモンレール22はサプライポンプ21から供給された高圧燃料を均等に保ちながら複数の燃料噴射弁23に分配・供給する。燃料噴射弁23は、公知のニードル弁で構成され、噴射指令信号によりその開弁時間を制御されることによりその噴射指令信号に応じた燃料噴射量の燃料(例えば軽油)を燃焼室内に噴射・供給することができる。
吸気装置13には、吸気マニホールド31と、それより上流側の吸気管32と、吸気管32の最上流部でフィルタにより吸入空気を清浄化するエアクリーナ33と、ターボ過給機15より下流側の吸気管部32b内で吸入空気コンプレッサ15aによる圧縮・過給により昇温した吸入空気を冷却するインタークーラ34と、新気の吸入流量を検出するエアフローメータ35と、エンジン10内への吸気量を調整するスロットルバルブ36と、吸気温度を検出する吸気温度センサ37と、吸気マニホールド31の入口付近でエンジン10の過給圧を検出する吸気管内圧力センサ38とが、それぞれ装着されている。
排気装置14は、排気マニホールド41と、それより下流側の排気管42と、アイドル時や軽負荷時に排気温度を上げることができるとともにLPL−EGR装置17の背圧を制御することができる排気絞り弁43と、ターボ過給機15より下流側の排気管42に装着された公知の酸化触媒コンバータ44およびDPFユニット45からなる排気後処理装置46と、を含んで構成されている。
ターボ過給機15は、互いに回転方向一体に結合された吸入空気コンプレッサ15aおよび排気タービン15bを有し、排気エネルギにより排気タービン15bを回転させるとともに吸入空気コンプレッサ15aを回転させることで、この吸入空気コンプレッサ15aにより吸入空気を圧縮してエンジン10内に正圧の空気を供給することができる。
HPL−EGR装置16は、排気マニホールド41および吸気管32の間に介装されたHPL−EGRパイプ61と、このHPL−EGRパイプ61の途中に装着されて排気ガスの還流量を調整することができるHPL−EGRバルブ62と、HPL−EGRパイプ61内を通る排気ガスをその途中で冷却することができるHPL−EGRクーラ63と、を有している。HPL−EGRパイプ61は、エンジン10内の燃焼室をバイパスして、排気管42内の排気通路のうち排気タービン15bより上流側の部分(上流側の排気管部42aの内部)または排気マニホールド41内の排気通路と、吸気管32内の吸気通路32wのうち吸入空気コンプレッサ15aより下流側の部分(下流側の吸気管部32bの内部)とを連通させる高圧側排気還流通路P1を形成する高圧側通路形成部材となっている。また、HPL−EGRバルブ62は、高圧側排気還流通路P1を開通させる開弁状態と、この高圧側排気還流通路P1の開通を制限する、例えば高圧側排気還流通路P1を遮断する閉弁状態とに切替え可能になっている。HPL−EGRクーラ63は、詳細を図示しないが、高圧側排気還流通路P1の一部を形成するケース部内にEGRガスに接触する冷却水管部を設けて、その冷却水管部内に導入される冷却用流体(例えば、エンジン冷却水)とケース部内を通る高圧側の還流排気ガスとの間における熱交換によって、高圧側の還流排気ガスを冷却できるようになっている。そして、高圧側排気還流通路P1は、HPL−EGR装置16内における高圧側の排気再循環経路の主要部をなしている。
LPL−EGR装置17は、排気管42および吸気管32の間に介装されたLPL−EGRパイプ71と、このLPL−EGRパイプ71の途中に装着されて排気ガスの還流量を調整することができるLPL−EGRバルブ72と、LPL−EGRパイプ71内を通る排気ガスをその途中で冷却することができる排気冷却器としてのLPL−EGRクーラ73と、下流側の排気管42内の排気通路のうちDPFユニット45より下流側の排気通路部分でその通路断面積を絞るように開度を縮小させることができる前述の排気絞り弁43とを有している。
LPL−EGRパイプ71は、エンジン10内の燃焼室をバイパスして、排気管42内の排気ガス通路42wのうち排気タービン15bより下流側の部分(下流側の排気管部42bの内部)と吸気管32内の吸気通路32wのうち吸入空気コンプレッサ15aより上流側の部分(上流側の吸気管部32aの内部)とを連通させる低圧側排気還流通路P2(低圧側の排気再循環経路)を形成し、酸化触媒コンバータ44およびDPFユニット45により浄化された排気ガスを排気ガス通路42w側から吸気通路32w側に還流させる排気還流管を構成している。また、LPL−EGRバルブ72は、低圧側排気還流通路P2を開通させる開弁状態と、この低圧側排気還流通路P2の開通を制限する、例えば低圧側排気還流通路P2を遮断する閉弁状態とに切替え可能になっている。さらに、LPL−EGRクーラ73は、低圧側排気還流通路P2の一部を形成するケース部73aと、そのケース部73a内を通るEGRガスに接触するとともに冷却用流体通路を形成する冷却水管部73bとを有しており、冷却水管部73b内に導入される冷却用流体(例えば、エンジン冷却水)とケース部73a内を通る還流排気ガスとの間における熱交換によって、低圧側の還流排気ガスを冷却できるようになっている。そして、低圧側排気還流通路P2は、吸気管32内の吸気通路32wのうちLPL−EGRパイプ71が吸気管32に接続する接続位置jより下流側の部分と共に、LPL−EGR装置17内における低圧側の排気再循環経路を構成している。
一方、酸化触媒コンバータ44およびDPFユニット45は、エンジン10の排気管42の途中に配置され内部を通る排気ガスを浄化する排気浄化ユニットとなっている。すなわち、酸化触媒コンバータ44は、例えば炭化水素(HC)と一酸化炭素(CO)を二酸化炭素(CO2)と水(H2O)に変化させることができる酸化性能を有している。また、DPFユニット45は、例えば多孔質セラミックスで構成されたハニカム構造のもので、エンジン10の排気ガス中に含まれる粒子状物質(PM)を捕集するとともにその捕集により堆積するPMを燃焼させる再生処理ができるようになっている。
図2、図3に示すように、DPFユニット45は、排気管42の途中に配置され、排気ガス通路42wを特定通路区間で拡張させる筒状ケース部51と、筒状ケース部51内の特定の通路区間を通る排気ガス中のPMを捕集して排気ガスを浄化する主要部として筒状ケース部51内に収納されたPM捕集フィルタ部52(排気浄化ユニットの一部、排気浄化フィルタ部)と、を有している。
このDPFユニット45の筒状ケース部51は、PM捕集フィルタ部52の下流側に、排気ガス通路42wの拡張された特定の通路区間のうちPM捕集フィルタ部52より下流側で通路断面積を減少させるよう、PM捕集フィルタ部52の周囲の筒状壁面51bに対して縮径方向(径が縮小する方向)に傾斜し交差する内壁面51a(傾斜内壁面)を有している。
また、PM捕集フィルタ部52より下流側の筒状ケース部51の内部には、PM捕集フィルタ部52に対応して拡張された排気ガス通路42wの特定の通路区間の下流側部分である排気ガス分配室53が画成されており、排気ガス通路42wのうち排気ガス分配室53より下流側の排気ガス通路部分42wxがこの排気ガス分配室53から例えば車両後方側である図2中の手前側に延びるとともに、低圧側排気還流通路P2が排気ガス分配室53から例えば鉛直方向上方側である図2中の上方側に延びつつ湾曲している。
一方、低圧側排気還流通路P2を形成するLPL−EGRパイプ71の上流端部71uの近傍には、排気管42の一部を構成する筒状ケース部51の内壁面51aから排気ガス通路42w内に突出する凸面状の異物捕集フィルタ80が設けられている。
この異物捕集フィルタ80は、DPFユニット45のハニカム状のPM捕集フィルタ部52よりも十分に網目の細かい金属メッシュ(金属線からなる網、多孔を有する椀状体でもよい)で構成されており、排気管42中に存在するスパッタ(溶接時の飛散物)、PM捕集フィルタ部52からの脱落片、あるいはPM捕集フィルタ部52より上流側から排気ガスと共に移動してくる異物が生じたときにその異物を捕捉し、そのような異物がターボ過給機15の吸入空気コンプレッサ15aに入ってダメージを与えたりすることを防止するようになっている。
図2に示すように、異物捕集フィルタ80は、LPL−EGRパイプ71の上流端部71uの近傍で、DPFユニット45のPM捕集フィルタ部52より下流側の筒状ケース部51の内壁面51aから排気ガス通路42wの一部である排気ガス分配室53内に突出している。
また、図3に示すように、LPL−EGRパイプ71の上流端部71uは、DPFユニット45の筒状ケース部51に形成された開口周辺部51pに保持された環状挿入部71iと、その環状挿入部71iに隣接するとともに筒状ケース部51に気密的に固着・保持されたフランジ部71fと、を有している。
図4に示すように、異物捕集フィルタ80は、筒状ケース部51の開口周辺部51pとLPL−EGRパイプ71のフランジ部71fとの間に挟持された環状外周縁部81と、筒状ケース部51の開口周辺部51pとLPL−EGRパイプ71の環状挿入部71iとの間に挟持された短筒状部82と、短筒状部82から排気ガス通路42w内に略円錐状に突出する錐面状フィルタ部83(突出部、異物捕集面部)と、錐面状フィルタ部83に支持された略円板状の先端部84と、を有している。
環状外周縁部81および短筒状部82のうち少なくとも一方は、予めLPL−EGRパイプ71の上流端部71uに溶接され、その状態で、LPL−EGRパイプ71の上流端部71uがDPFユニット45の筒状ケース部51に連結されるとき、図2および図3に示すように挟持された状態に保持されるようになっている。
ところで、本実施形態のエンジン10においては、HPL−EGR装置16によって形成される高圧側排気還流通路P1内の還流排気ガスに対して、LPL−EGR装置17によって形成される低圧側排気還流通路P2内の還流排気ガスの方が低圧・低温となることに加えて、低圧側排気還流通路P2中のその低圧・低温の還流排気ガスがLPL−EGRクーラ73により冷却されることから、LPL−EGRクーラ73内で酸性の凝縮水が発生し易くなる。
そこで、LPL−EGRパイプ71の上流端部71uは、LPL−EGRクーラ73内で発生する凝縮水を異物捕集フィルタ80を通してDPFユニット45のPM捕集フィルタ部52より下流側の排気ガス通路42w内に排出するように、LPL−EGRクーラ73の入口部73eからPM捕集フィルタ部52より下流側の筒状ケース部51の内壁面51a側に向かって下降するように、少なくとも鉛直方向の上下に延びている。
より具体的には、図2および図3に示すように、LPL−EGRパイプ71の上流端部71uは、フランジ部71fの近傍から鉛直方向上方側に向かって湾曲しており、この上流端部71uに連結するLPL−EGRパイプ71の残部は、両端フランジ部や蛇腹状の起伏を持つ他の複数の管状部材71j、71k、およびLPL−EGRクーラ73の一部等により構成されている。
一方、異物捕集フィルタ80は、金属製で網目が細かいため、異物捕集フィルタ80の表面に表面張力により水膜が張り易い。
そこで、異物捕集フィルタ80の先端側には、排気ガス通路42w内で錐面状フィルタ部83および先端部84のうち少なくとも一方に隣接するように、略円板状のまたは皿状の吸水材86が配置されている。
この吸水材86は、排気ガス通路42w内で排気ガス中にさらされるように異物捕集フィルタ80に隣接して設けられており、詳細な支持構造は図示しないが、錐面状フィルタ部83および先端部84のうち少なくとも一方によって保持されている。
また、LPL−EGRクーラ73内で発生する凝縮水がLPL−EGRパイプ71の上流端部71uから異物捕集フィルタ80を通してDPFユニット45のPM捕集フィルタ部52より下流側の排気ガス通路42w内に排出されるとき、吸水材86は、異物捕集フィルタ80を通過せずに錐面状フィルタ部83および先端部84に付着して異物捕集フィルタ80上に残留しようとする凝縮水を、錐面状フィルタ部83および先端部84から離脱させるよう排気ガス通路42w側に吸い出して、吸着・保持する機能を有している。
吸水材86は、例えば吸水性の素材によって形成されるか、あるいは、非吸水性の素材によって形成されるが吸水性を発揮できる多孔質体として形成されたものである。
勿論、吸水材86は、異物捕集フィルタ80の異物捕集面部である錐面状フィルタ部83に付着した凝縮水が水膜を形成することを抑制するよう、その錐面状フィルタ部83から凝縮水を離脱させて排気ガス通路42w内に排出できるものであれば、その配置や材質、形状等が特に限定されるものではないが、耐熱性を有するのが好ましい。さらに、吸水材86は、酸性の凝縮水に対する中和機能を併有するものであるのが好ましく、複数種類の素材で構成されたものであってもよい。
また、吸水材86は、異物捕集フィルタ80とDPFユニット45のPM捕集フィルタ部52との間に位置しており、この吸水材86が、その一面86a側でDPFユニット45のPM捕集フィルタ部52に対向し、その他面86b側で異物捕集フィルタ80の錐面状フィルタ部83および先端部84に隣接する板状体をなしている。
図5に概略断面図で示すように、異物捕集フィルタ80の先端部84は、筒状ケース部51の内壁面から排気ガス通路42w内に離間する位置で吸水材86により閉塞された閉塞部となっており、異物捕集フィルタ80の錐面状フィルタ部83が、その先端部84と筒状ケース部51の内壁面51aとの間で略筒状をなす異物捕集面部を構成している。
なお、エンジン10は、図示しないECU(電子制御ユニット)により各種センサ群のセンサ情報に基づいて運転制御されるようになっており、例えばサプライポンプ21の吐出制御(例えば、その電磁スピル弁の制御)、燃料噴射弁23による燃料噴射量制御、スロットルバルブ36の開度制御、HPL−EGRバルブ62やLPL−EGRバルブ72の開度(EGR率)制御、排気絞り弁43の開度制御の開閉制御等が実行されるようになっている。ここにいう各種センサ群とは、例えば図1に示す公知のエアフローメータ35、吸気温度センサ37、吸気管内圧力センサ38、排気酸素濃度センサ47、排気温度センサ48a、48b、排気温度センサ49、DPF前後差圧センサ91、低圧EGR差圧センサ92等に加え、図示しないアクセル開度センサ、スロットル開度センサ、クランク角センサ、水温センサ、車速センサ等である。また、排気絞り弁43に代えて、あるいは排気絞り弁43と併せて、上流側の吸気管部32a内に低圧EGR用吸気絞り弁93を設けることもできる。
次に、作用について説明する。
上述のように構成された本実施形態の内燃機関の排気還流装置においては、エンジン10の運転中、LPL−EGRクーラ73の付近では還流排気ガスが冷却されることによって酸性の凝縮水が発生することから、LPL−EGRバルブ72が閉弁されるかエンジン10の負荷が低下すると、LPL−EGRパイプ71内の凝縮水が一気に排気ガス通路42w側に流れてしまうことが生じ得る。
このとき、LPL−EGRパイプ71内の凝縮水は異物捕集フィルタ80側に流下し、その一部が異物捕集フィルタ80を通過することなく異物捕集フィルタ80に付着することになる。
しかし、異物捕集フィルタ80は、LPL−EGRパイプ71の上流端部71uの近傍で筒状ケース部51の内壁面51aから排気ガス通路42w内に突出し、異物捕集フィルタ80の錐面状フィルタ部83が排気ガス通路42w内の排気ガスの流れの方向に対して交差することから、錐面状フィルタ部83が水膜を形成することが有効に抑制される。しかも、異物捕集フィルタ80および吸水材86がそれぞれ比較的広い面積で排気ガス通路42w内を通る高温の排気ガス流中に常時さらされるだけでなく、吸水材86によって錐面状フィルタ部83から凝縮水が離脱するよう吸水されることから、異物捕集フィルタ80に付着した凝縮水は、吸水材86に吸着されるか高温の排気ガス中で加熱されて迅速に蒸発することになる。さらに、排気ガス通路42w内の高温の排気ガス中で吸水材86に吸着された水が排気ガス通路42w内に効率よく蒸発することになるので、吸水材86の吸水性能が良好に維持され、錐面状フィルタ部83が水膜を形成することがより有効に抑制されることになる。
したがって、たとえLPL−EGRバルブ72の開度が小さいためにLPL−EGR装置17によって形成される低圧側排気還流通路P2内に還流排気ガスが流れないかその流量が少ないときであっても、異物捕集フィルタ80の異物捕集面を形成する錐面状フィルタ部83が水膜を形成し難くなり、LPL−EGRパイプ71内の通路の閉塞が防止されることで、所要の低圧EGR量が確保されることになる。
加えて、異物捕集フィルタ80は、環状外周縁部81および短筒状部82で熱容量の大きい筒状ケース部51に常時接触しているので、熱容量が大きい筒状ケース部51から異物捕集フィルタ80および吸水材86への十分な伝熱が可能となり、低圧側排気還流通路P2内に還流排気ガスが流れないときであっても、異物捕集フィルタ80への筒状ケース部51側からの良好な伝熱が可能になり、この点からも、異物捕集フィルタ80が水膜を形成し難くなる。
すなわち、異物捕集フィルタ80の異物捕集面部と吸水材86とを排気ガス通路42w内に配置するだけの簡素な構成により、LPL−EGRパイプ71内の排気還流通路が凝縮水の付着した異物捕集フィルタ80によって閉塞されることが確実に防止でき、排気還流装置の構造の複雑化やコスト高が回避できるとともに、凝縮水による主要部品の劣化の防止と排気浄化性能の確保とを両立させることができる低コストの排気還流装置を提供することができる。
また、本実施形態では、LPL−EGRパイプ71の上流端部71u側が、LPL−EGRクーラ73内で発生する凝縮水を異物捕集フィルタ80を通してDPFユニット45のPM捕集フィルタ部52より下流側の排気ガス通路42w内に排出するように傾斜し下降しているので、LPL−EGRパイプ71内で排気ガスが冷却されることで生じる酸性の凝縮水が、LPL−EGRクーラ73の入口部73eからDPFユニット45のPM捕集フィルタ部52より下流側に流下し易くなるとともに吸気通路32w側に流入し難くなる。したがって、吸気系の金属部品(バルブ類や吸入空気コンプレッサ15aの部品等)が腐食し難くなる。
さらに、吸水材86が、異物捕集フィルタ80とDPFユニット45のPM捕集フィルタ部52との間に位置しているので、PM捕集フィルタ部52に指向する凝縮水やその飛沫の流れが吸水材86によって遮断されることになり、LPL−EGRパイプ71内の凝縮水が異物捕集フィルタ80側に流下したときに、異物捕集フィルタ80を通過した凝縮水がPM捕集フィルタ部52に接触することが確実に抑制される。したがって、PM捕集フィルタ部52が急激な熱変化によって亀裂を生じたり早期に劣化したりすることが確実に防止できる。なお、PM捕集フィルタ部52を通過した後の排気ガスが吸気側に還流することから、吸気系主要部品に粒子状物質等が堆積することも確実に防止できることになる。
加えて、本実施形態では、異物捕集フィルタ80が、DPFユニット45の筒状ケース部51の内壁面51aから排気ガス通路42w内に離間する位置で吸水材86により閉塞された先端部84と、その先端部84と筒状ケース部51の内壁面51aとの間で略筒状をなす錐面状フィルタ部83とを有するので、異物捕集フィルタ80がLPL−EGRパイプ71内に流入する還流排気ガスを広いガス通過面積で通過させることになり、しかも、異物捕集フィルタ80の異物捕集面積が十分に確保できることになる。
また、吸水材86は、比較的面積の広いその一面側86aでは排気ガス通路42w内を通る高温の排気ガスに十分にさらされて水を蒸発させ、その他面86b側では異物捕集フィルタ80の錐面状フィルタ部83および先端部84に付着した凝縮水を効率よく吸水できるので、吸水材86を簡素にしながらも、錐面状フィルタ部83における水膜の形成を確実に防止できることになる。
このように、本実施形態においては、LPL−EGRパイプ71内の凝縮水が異物捕集フィルタ80側に流下し、その一部が異物捕集フィルタ80を通過することなく異物捕集フィルタ80に付着したとしても、その凝縮水が排気ガス通路42w内の吸水材86に吸着されるか高温の排気ガス中で加熱されて迅速に蒸発するようにしているので、異物捕集フィルタ80に水膜が形成されることを有効に抑制することができ、しかも、吸水材86を排気管42内の高温の排気ガスに常時さらすことで、吸水材86からの凝縮水の蒸発を促進させ、吸水材86の吸水性能が良好に維持されるようにしているので、LPL−EGRパイプ71内の排気還流通路P2が凝縮水の付着した異物捕集フィルタ80によって閉塞されることを確実に防止するとともに、排気還流装置の構造の複雑化やコスト高を回避することができる。その結果、凝縮水による主要部品の劣化の防止と排気浄化性能の確保とを両立させることができる低コストの内燃機関の排気還流装置を提供することができるものである。
なお、上述の一実施形態においては、略円板状の吸水材86が異物捕集フィルタ80の錐面状フィルタ部83の中心軸線に対し略直交する板状をなしていたが、図6(a)に例示するように、略円板状の吸水材86が異物捕集フィルタ80の錐面状フィルタ部83の中心軸線に対し略直交する位置から外れるよう傾斜していてもよい。また、異物捕集フィルタ80が上流側からの排気ガスの流れに対し交差する角度および範囲を上述の一実施形態とは異なるように吸水材86の形状等を変化させることができ、異物捕集フィルタ80における水膜形成の抑制作用を強めたり、LPL−EGRパイプ71への排気ガスの流入を容易化したりすることもできる。さらに、図6(b)に示すように、吸水材86が異物捕集フィルタ80の形状に応じて平坦でなく湾曲した板状体として構成されてもよいし、複数の面や傾きを有するように分割されてもよい。
さらに、異物捕集フィルタ80の環状外周縁部81がDPFユニット45の筒状ケース部51とLPL−EGRパイプ71のフランジ部71fとの間に配置されたガスケットとしても機能するようにしてもよい。
異物捕集フィルタ80の排気ガス通路42w内への突出形状が略円錐形状、半球面状、略円錐台形状等に限定されるものでないことはいうまでない。
以上説明したように、本発明に係る内燃機関の排気還流装置は、排気還流管内の凝縮水が異物捕集フィルタ側に流下し、その一部が異物捕集フィルタを通過することなく異物捕集フィルタに付着したとしても、その凝縮水が排気ガス通路内の吸水材に吸着されるか高温の排気ガス中で加熱されて迅速に蒸発するようにしているので、異物捕集フィルタに水膜が形成されることを有効に抑制することができ、しかも、吸水材を排気管内の高温の排気ガスに常時さらすことで、吸水材からの凝縮水の蒸発を促進させ、吸水材の吸水性能が良好に維持されるようにしているので、排気還流管内の通路が凝縮水の付着した異物捕集フィルタによって閉塞されることを確実に防止するとともに、装置の構造の複雑化やコスト高を回避することができ、その結果、凝縮水による主要部品の劣化の防止と排気浄化性能の確保とを両立させることができる低コストの内燃機関の排気還流装置を提供することができるという効果を奏するものであり、排気再循環経路中に異物捕集フィルタを設けた内燃機関の排気還流装置全般に有用である。
10 エンジン(ディーゼルエンジン、内燃機関)
15 ターボ過給機
15a 吸入空気コンプレッサ
15b 排気タービン
16 HPL−EGR装置(高圧側の排気還流装置)
17 LPL−EGR装置(低圧側の排気還流装置)
32 吸気管
32w 吸気通路
42 排気管
42w 排気ガス通路
43 排気絞り弁
44 酸化触媒コンバータ
45 DPFユニット(排気浄化ユニット)
51 筒状ケース部
51a 内壁面(傾斜内壁面)
51b 筒状壁面(排気浄化フィルタ部の周囲の壁面)
51p 開口周辺部
52 PM捕集フィルタ部(排気浄化ユニットの一部、排気浄化フィルタ部)
71 LPL−EGRパイプ(排気還流管)
71f フランジ部
71i 環状挿入部
71u 上流端部
72 LPL−EGRバルブ
73 LPL−EGRクーラ(排気冷却器)
73a ケース部
73b 冷却水管部
73e 入口部
80 異物捕集フィルタ
81 環状外周縁部(環状基端部)
82 短筒状部(環状基端部)
83 錐面状フィルタ部(異物捕集面部)
84 先端部(突出部)
86 吸水材
P1 高圧側排気還流通路
P2 低圧側排気還流通路
15 ターボ過給機
15a 吸入空気コンプレッサ
15b 排気タービン
16 HPL−EGR装置(高圧側の排気還流装置)
17 LPL−EGR装置(低圧側の排気還流装置)
32 吸気管
32w 吸気通路
42 排気管
42w 排気ガス通路
43 排気絞り弁
44 酸化触媒コンバータ
45 DPFユニット(排気浄化ユニット)
51 筒状ケース部
51a 内壁面(傾斜内壁面)
51b 筒状壁面(排気浄化フィルタ部の周囲の壁面)
51p 開口周辺部
52 PM捕集フィルタ部(排気浄化ユニットの一部、排気浄化フィルタ部)
71 LPL−EGRパイプ(排気還流管)
71f フランジ部
71i 環状挿入部
71u 上流端部
72 LPL−EGRバルブ
73 LPL−EGRクーラ(排気冷却器)
73a ケース部
73b 冷却水管部
73e 入口部
80 異物捕集フィルタ
81 環状外周縁部(環状基端部)
82 短筒状部(環状基端部)
83 錐面状フィルタ部(異物捕集面部)
84 先端部(突出部)
86 吸水材
P1 高圧側排気還流通路
P2 低圧側排気還流通路
Claims (8)
- 排気ガス通路を形成する排気管の途中に排気浄化ユニットを有する内燃機関に装備される内燃機関の排気還流装置であって、
前記排気浄化ユニットにより浄化された排気ガスを前記排気ガス通路側から前記内燃機関の吸気通路側に還流させる排気還流管と、
前記排気還流管内への異物の侵入を阻止するよう前記排気還流管の上流端部の近傍に配置され、前記排気管の内壁面から前記排気ガス通路内に突出する異物捕集フィルタと、
前記排気ガス通路内に前記異物捕集フィルタに隣接して設けられた吸水材と、を備えたことを特徴とする内燃機関の排気還流装置。 - 前記排気浄化ユニットが、前記排気管の途中に配置された筒状ケース部を有し、前記排気還流管が、前記排気浄化ユニットの一部を通過した排気ガスを前記排気ガス通路側から前記吸気通路側に還流させ、前記異物捕集フィルタが、前記排気還流管の上流端部の近傍で、前記排気浄化ユニットの前記一部より下流側の前記筒状ケース部の内壁面から前記排気ガス通路内に突出した突出部を有し、前記吸水材が、前記異物捕集フィルタの前記突出部に保持されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気還流装置。
- 前記排気還流管の途中に設置され前記吸気管側に還流する排気ガスを冷却する排気冷却器をさらに備え、前記排気還流管の上流端部が、前記排気冷却器内で発生する凝縮水を前記異物捕集フィルタを通して前記排気浄化ユニットの前記一部より下流側の前記排気ガス通路内に排出するように、前記排気冷却器の入口部から前記一部より下流側の前記筒状ケース部の内壁面側に向かって下降していることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の排気還流装置。
- 前記吸水材が、前記異物捕集フィルタと前記排気浄化ユニットの前記一部との間に位置していることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の内燃機関の排気還流装置。
- 前記吸水材が、一面側で前記排気浄化ユニットの前記一部に対向し、他面側で前記異物捕集フィルタに隣接する板状体をなしていることを特徴とする請求項2ないし請求項4のうちいずれか1の請求項に記載の内燃機関の排気還流装置。
- 前記異物捕集フィルタが、前記筒状ケース部の内壁面から前記排気ガス通路内に離間する位置で前記吸水材により閉塞された閉塞部と、該閉塞部と前記筒状ケース部の内壁面との間で略筒状をなす異物捕集面部と、を有することを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の排気還流装置。
- 前記排気浄化ユニットの前記一部が、前記筒状ケース部内を通る排気ガスを浄化可能な排気浄化フィルタ部であることを特徴とする請求項2ないし請求項6のうちいずれか1の請求項に記載の内燃機関の排気還流装置。
- 前記内燃機関には、前記排気ガス通路中を流れる排気ガスのエネルギによって回転する排気タービンおよび該排気タービンに連結されて前記吸気通路中の吸入空気を圧縮する吸入空気コンプレッサを有するターボ過給機が装着されており、前記排気還流管が、前記内燃機関の前記吸気通路を形成する吸気管のうち前記吸入空気コンプレッサより上流側の吸気管に接続されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のうちいずれか1の請求項に記載の内燃機関の排気還流装置。
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