JP2012202484A - 回転テーブルのブレーキディスク - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレーキディスクの弾性変形によりモータに加わるトルクがモータの連続トルク以下となる構造を有する回転テーブルのブレーキディスクを提供する。
【解決手段】ブレーキディスク6aは、中心軸39周りに同一の半径の形状を有し、その中心に貫通孔30が設けられ、その内周部31に取り付け孔34が設けられ、その外周部33に砥粒が付着されている。取り付け孔34はバランスを保つため中心軸周りに均等に配置され、ブレーキディスク6aのねじり剛性をある程度弱めるため、中間部32に複数の剛性調整用孔35が中心軸周りに均等に配設される。これによって、外周部33に付着された砥粒が、相手部材の表面に形成された前回の痕跡に引き込まれても、ブレーキディスク6aが弾性変形し(ねじれて)その引き込みを吸収する。
【選択図】図2

Description

本発明は、工作機械に備わった回転テーブルに関し、特に、回転テーブルに用いられるブレーキディスクに関する。
工作機械に備わった回転テーブルのクランプ及びアンクランプを行うブレーキ構造には、砥粒が電着されたブレーキディスクを相手部材に押し付け、その摩擦力にてクランプを行う構造が一部で採用されている。
前記ブレーキディスクには、特許文献1に開示されているように、ブレーキディスクを軸に取り付けるための取り付け孔を有するものがある。図6には従来技術である従来のブレーキディスク10が示されている。ブレーキディスク10は、その中心に貫通孔11が設けられ、その内周部に取付け孔14が設けられ、その外周部12に砥粒が付着されている。また、特許文献2には、取付け部の外縁部付近に複数の小孔を環状に配置し、これら小孔によって取り付け部の外縁部付近の剛性を低下させるようにしたディスクブレーキのディスクプレートが開示されている。
特開平5−44752号公報 実開昭61−4039号公報
背景技術で説明した特許文献1に開示される技術では、一度クランプし回転位置の割り出しを行った後に、微妙にズレた位相で再度,回転位置の割り出しを行う場合、前記クランプを行った際の砥粒の痕跡に砥粒が引き込まれ(図7参照)、ブレーキディスクが微小に回転してしまい、ワークが回転方向に微小に動いてしまう不具合がある。
図7は従来技術のブレーキディスク10を用いた場合に前回の痕跡に引き込まれることを説明する図である。符号16はブレーキディスク10と相手部材20が接触する方向(クランプ)の移動,符号18はブレーキディスク10と相手部材20とが離れる方向(アンクランプ)の移動を表す。図7(a)はクランプ、または、アンクランプのため、ブレーキディスク10と相手部材20とが離接する状態を示し、図7(b)はクランプのためブレーキディスク10が相手部材20方向に移動する状態を示している。図7(a)に示されるように、ブレーキディスク10が一度,相手部材20に接触し離れる場合(クランプされ,アンクランプ場合)、ブレーキディスク10の側面に接した相手部材20の側面に凹状の砥粒19の痕跡22が残る。図7(b)に示されるように、前回と微妙にズレた位相で割り出しを行う場合、前回のクランプ(それ以前の過去のクランプも含む)で相手部材20の表面に生じた凹状の砥粒19の痕跡22にブレーキディスク10の砥粒19が引き込まれ、ブレーキディスク10が微小に回転してしまう。
また、特許文献2に開示される技術では、ディスクに設けられる小孔は熱による摺動部の変形を抑制するための孔であり、ワークが回転方向に微小に動いてしまう不具合を解決するものではない。
そこで本発明の目的は、ブレーキディスクの弾性変形によりモータに加わるトルクがモータの連続定格トルク以下となる構造を有する回転テーブルのブレーキディスクを提供することである。
本願の請求項1に係る発明は、モータによって駆動される回転軸を所定の位置に割り出した後、該回転軸を摩擦力によって保持するためのブレーキディスクを固定部へ押し当てて保持する回転テーブルのブレーキディスクにおいて、前記ブレーキディスクを固定部に押し当てた際のブレーキディスクの弾性変形により前記モータに加わるトルクがモータの連続定格トルク以下となるようにブレーキディスクの半径方向中間部領域の剛性を他の部分より低くなるような構造としたことを特徴とする回転テーブルのブレーキディスクである。
請求項2に係る発明は、前記中間部領域に複数の穴、または、複数の孔、又は1条以上の溝を設けることにより他の部分より剛性を低くしたことを特徴とする請求項1に記載の回転テーブルのブレーキディスクである。
請求項3に係る発明は、前記中間領域の板厚を薄肉にすることにより他の部分より剛性を低くしたことを特徴とする請求項1に記載の回転テーブルのブレーキディスクである。
請求項4に係る発明は、前記中間部領域の材質を他の部分よりも剛性の低い材質にしたことを特徴とする請求項1に記載の回転テーブルのブレーキディスクである。
本発明により、ブレーキディスクの弾性変形によりモータに加わるトルクがモータの連続定格トルク以下となる構造を有する回転テーブルのブレーキディスクを提供する。
ダイレクトドライブ構造を持つ回転テーブルをその中心線を通る面で切断した断面を見た図である。 剛性調整孔を備えた本発明に係るブレーキディスクを説明する図である。 種々の孔径におけるブレーキクランプ状態でのモータトルクとモータシャフトの回転変位の関係を説明するグラフである。 薄肉部を備えた本発明に係るブレーキディスクを説明する図である。 中間部に剛性の低い別材質を備えた本発明に係るブレーキディスクを説明する図である。 従来技術のブレーキディスクを説明する図である。 従来技術のブレーキディスクを用いた場合に前回の痕跡に引き込まれることを説明する図である。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は、ダイレクトドライブ構造を持つ回転テーブルをその中心線を通る面で切断した断面を見た図である。シャフト2aの図面右側の端面に図示しない回転テーブルがボルトなどを用いて取り付けられる場合もある。また、シャフト2aの図面右側の端面に直接ワークを取り付ける場合もある。回転テーブルのシャフト2aは、ハウジング1bを介してケース1a内に主軸受3a、及び支持軸受3bを介して、回転自在に支承されている。シャフト2aは複数の部材をボルトなどによって連結した構造をなしている。モータのステータ4b、ブレーキのシリンダ7b、センサヘッド5b、リッド(蓋)8はケース1aに固定され、ロータ4a、センサギア(位置検出器)5a、ブレーキディスク6は何れも回転テーブル(回転テーブルは図示を省略)と一体的に回転可能な様にボルトなどの固定手段を用いてシャフト2aに固定される。そして、これらのロータ4aとステータ4bにより、図示しない回転テーブルを直接的に駆動して回転するモータが構成される。シャフト2aが回転するとそれに伴ってセンサギア5aが回転する。センサギア5aの回転をセンサヘッド5bにより検出し、その回転量に相当するパルス信号を図示しない工作機械の制御装置などに送り出す。
ピストン7aは、シール部材7c〜7eを介して、シリンダ7b内に前進及び後退可能なストロークを備えて設置され、クランプ側へピストン7aが移動する方向へ複数のコイルバネ7hによって付勢されると共に、圧縮空気によって移動可能なように、リッド8とピストン7aとシリンダ7b間に前進用空気室7fと後退用空気室7gが設けられている。
アンクランプ状態(クランプ解除状態)では、図1に示されていない電磁弁によって後退用空気室7gへ圧縮空気が送出され、ピストン7aはコイルバネ7hの伸張力に抗して後退端へ移動した状態となっている。
クランプ状態では、前記電磁弁によって、後退用空気室7gから排気すると同時に前進用空気室7fへ圧縮空気が送出され、ピストン7aが前進して、リッド(蓋)8上の摩擦面8aとの間でブレーキディスク6が挟持される。ブレーキディスク6として後述する6a,6b,あるいは,6cを使用する。
<第1実施形態>
図2は、剛性調整孔を備えた本発明に係るブレーキディスクを説明する図である。図2(a)は平面図であり、図2(b)は図2(a)のA−A断面図である。ブレーキディスク6aは中心軸周りに同一の半径の形状を有し、その中心に貫通孔30が設けられ、その内周部31に取り付け孔34が設けられ、その外周部33に砥粒が付着されている。取り付け孔34はバランスを保つため中心軸39周りに均等に配置されている。ブレーキディスク6aはボルト9にてシャフト2aの図面左側の端面にネジ留めされる。
第1実施形態では、ブレーキディスク6aにブレーキディスク6aの剛性をある程度弱めるため、中間部32に複数の剛性調整用孔35が中心軸39周りに均等に配設される。ブレーキディスク6aは取り付け孔34にボルト9を挿入してシャフト2aに固定される。
ブレーキディスク6aの中間領域である中間部32に剛性調整用孔35が設けられることによって、ブレーキディスク6aの中間部の剛性をある程度弱める。これによって、外周部33に付着された砥粒が、相手部材の表面に形成された前回の痕跡に引き込まれても、ブレーキディスク6aが弾性変形し(ねじれて)その引き込みを吸収し、回転テーブルを駆動するモータのロータ4aは回転しない。
ブレーキディスク6aのねじり剛性36を調整しブレーキディスク6aの弾性変形によりモータに加わるトルクがモータの連続定格トルク以下となるように、剛性調整用孔35の直径あるいは数を規定する。
なお、ねじり剛性36を調整する剛性調整用孔35に替えて、溝や貫通しない穴でもよい。
砥粒の痕跡に引き込まれブレーキディスク6aやモータが回転する変位の最大値は、砥粒の大きさにより決まる。ブレーキディスク6aに付着する砥粒の大きさを決定した後、その砥粒により引き込まれる変位の最大値を実験により求める。
図3は、実験により求められたグラフであり、種々の孔径におけるブレーキクランプ状態でのモータトルクとモータシャフトの回転変位の関係を説明するグラフである。図3の例では、φA〜φD(A<B<C<D)でのブレーキクランプ状態でのモータトルクとモータシャフトの回転変位の関係をグラフ化したものである。横軸はモータシャフトの回転変位、縦軸はモータトルクを表す。
上記図3により、砥粒の痕跡に引き込まれ回転した際のトルクがモータの連続定格トルクを超えない孔径が決まる。図3ではφB,φC,φDはモータの連続定格トルク以下となるが、φAでは痕跡に引き込まれモータが回転する最大の変位量では連続定格トルクを超えてしまう。剛性調整用孔35のφB,φC,φDの3つのタイプのうち、φBのブレーキディスク6aの剛性が一番高いので、実際にはφBを採用するとよい。モータの連続定格トルクを超えない孔径とする理由は、ブレーキディスク6aをクランプした際、モータのオーバーヒートアラーム発生を防止するためである。
<第2実施形態>
図4は、薄肉部を備えた本発明に係るブレーキディスクを説明する図である。図4(a)は平面図であり、図4(b)は図4(a)のB−B断面図である。ブレーキディスク6bは中心軸周りに同一の半径の形状を有し、その中心に貫通孔40が設けられ、その内周部41に取り付け孔44が設けられ、その外周部43に砥粒が付着されている。取り付け孔44はバランスを保つため中心軸49周りに均等に配置されている。
第2実施形態では、ブレーキディスク6bにブレーキディスク6bの剛性をある程度弱めるため、中間部42の厚さを内周部41および外周部43の厚さより薄くする。中間部42を薄くすることによって中間部のねじり剛性をある程度弱くする。これによって、外周部43に付着された砥粒が、相手部材の表面に形成された前回の痕跡に引き込まれても、ブレーキディスク6aが弾性変形し(ねじれて)その引き込みを吸収し、回転テーブルを駆動するモータのロータ4aは回転しない。ブレーキディスク6bのねじり剛性46を調整し、ブレーキディスク6bの弾性変形によりモータに加わるトルクがモータの連続定格トルク以下となるように、中間部42の厚さや幅を規定する。
<第3実施形態>
図5は、中間部に剛性の低い別材質を備えた本発明に係るブレーキディスクを説明する図である。図5(a)は平面図であり、図5(b)は図5(a)のC−C断面図である。ブレーキディスク6cは中心軸に対して同一の半径の形状を有し、その中心に貫通孔50が設けられ、その内周部51に取り付け孔54が設けられ、その外周部53に砥粒が付着されている。取り付け孔54はバランスを保つため中心軸59周りに均等に配置されている。
第3実施形態では、ブレーキディスク6cにブレーキディスク6cの剛性をある程度弱めるため、中間部52を内周部51や外周部53より剛性の低い材質としブレーキディスク6cの中間部52のねじり剛性56をある程度弱くする。これによって、外周部53に付着された砥粒が、相手部材の表面に形成された前回の痕跡に引き込まれても、ブレーキディスク6cが弾性変形し(ねじれて)その引き込みを吸収し、回転テーブルを駆動するモータのロータ4aは回転しない。ブレーキディスク6cのねじり剛性56を調整しブレーキディスク6cの弾性変形によりモータに加わるトルクがモータの連続定格トルク以下となるように、中間部52の材質を選定する。
1a ケース
1b ハウジング
2a シャフト
3a 主軸受
3b 支持軸受
4a ロータ
4b ステータ
5a センサギア
5b センサヘッド
6,6a,6b,6c ブレーキディスク
7a ピストン
7b シリンダ
7c,7d,7e シール部材
7f 前進用空気室
7g 後退用空気室
8 リッド(蓋)
8a 摩擦面
9 ボルト
10 (従来の)ブレーキディスク

16 クランプ
18 アンクランプ
19 砥粒

30,40,50 貫通孔
31,41,51 内周部
32,42,52 中間部
33,43,53 外周部

35 剛性調整用孔
36,46,56 ねじり剛性

Claims (4)

  1. モータによって駆動される回転軸を所定の位置に割り出した後、該回転軸を摩擦力によって保持するためのブレーキディスクを固定部へ押し当てて保持する回転テーブルのブレーキディスクにおいて、
    前記ブレーキディスクを固定部に押し当てた際のブレーキディスクの弾性変形により前記モータに加わるトルクがモータの連続定格トルク以下となるようにブレーキディスクの半径方向中間部領域の剛性を他の部分より低くなるような構造としたことを特徴とする回転テーブルのブレーキディスク。
  2. 前記中間部領域に複数の穴、または、複数の孔、又は1条以上の溝を設けることにより他の部分より剛性を低くしたことを特徴とする請求項1に記載の回転テーブルのブレーキディスク。
  3. 前記中間領域の板厚を薄肉にすることにより他の部分より剛性を低くしたことを特徴とする請求項1に記載の回転テーブルのブレーキディスク。
  4. 前記中間部領域の材質を他の部分よりも剛性の低い材質にしたことを特徴とする請求項1に記載の回転テーブルのブレーキディスク。
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