JP2012203183A - 画像形成装置および定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着部材の温度変化を抑制するため蓄熱部材を設けた場合であっても、定着部材を定着可能温度まで上昇させる時間が長くなりにくい画像形成装置等を提供する。
【解決手段】トナー像を形成するトナー像形成手段と、トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、導電層が電磁誘導加熱されることで記録材にトナーを定着する定着部材と、定着部材の外周面に圧接することで定着加圧部を形成する加圧部材と、交流磁界を生成する磁界生成部材と、定着部材を挟み磁界生成部材と対向して配されるとともに定着部材と接触して配され、発熱することで定着部材に熱を供給する蓄熱部材とを備える定着ユニット60と、定着ユニット60の磁界生成部材に電力を供給する第1の電源と、電力を蓄積し、放電を行なうことで定着ユニット60の蓄熱部材に電力を供給する第2の電源と、を備えることを特徴とする画像形成装置1。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置、定着装置に関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置では、例えばドラム状に形成された感光体を一様に帯電し、この感光体を画像情報に基づいて制御された光で露光して感光体上に静電潜像を形成する。そして、この静電潜像をトナーによって可視像(トナー像)とし、更にこのトナー像を記録材に転写し、これを定着装置によって定着して画像形成している。そして定着装置として、電磁誘導加熱方式を用いたものが知られている。
特許文献1には、充放電可能な蓄電器を有しており、定着器の発熱体以外の負荷は商用電源および/または蓄電器から電力供給を受けることが可能に構成され、電源投入時または省エネルギーモードからの復帰時、商用電源および蓄電器から負荷への電力供給が制御され、そして、商用電源から定着器に供給される電力が、制御結果に応じた制限レベルに制限される画像形成装置が記載されている。
特開2005−221675号公報
定着部材の温度変化を抑制するため定着部材と接触して配される蓄熱部材を設けた場合であっても、定着部材を定着可能温度まで上昇させる時間が長くなりにくい画像形成装置等を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、トナー像を形成するトナー像形成手段と、前記トナー像を記録材に転写する転写手段と、導電層を有し当該導電層が電磁誘導加熱されることで記録材にトナーを定着する定着部材と、当該定着部材の外周面に圧接することで当該定着部材との間に未定着画像を保持した記録材が通過するための定着加圧部を形成する加圧部材と、当該定着部材の当該導電層と交差する交流磁界を生成する磁界生成部材と、当該定着部材を挟み当該磁界生成部材と対向して配されるとともに当該定着部材と接触して配され、発熱することで当該定着部材に熱を供給する蓄熱部材とを備える定着手段と、前記定着手段の前記磁界生成部材に電力を供給する第1の電源と、電力を蓄積し、放電を行なうことで前記定着手段の前記蓄熱部材に電力を供給する第2の電源と、を備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、前記定着手段の前記蓄熱部材は、抵抗発熱体を有する抵抗発熱層を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記定着手段の前記蓄熱部材は、絶縁層と、当該絶縁層を挟み前記抵抗発熱層と対向して設けられる電磁誘導発熱層を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、前記第2の電源は、定着を開始する前に前記蓄熱部材に電力を供給することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、導電層を有し、当該導電層が電磁誘導加熱されることで記録材にトナーを定着する定着部材と、前記定着部材の外周面に圧接することで当該定着部材との間に未定着画像を保持した記録材が通過するための定着加圧部を形成する加圧部材と、前記定着部材の前記導電層と交差する交流磁界を生成する磁界生成部材と、前記定着部材を挟み前記磁界生成部材と対向して配されるとともに当該定着部材と接触して配され、発熱することで当該定着部材に熱を供給する蓄熱部材と、を備え、前記蓄熱部材は、抵抗発熱体を有する抵抗発熱層と、前記磁界生成部材により生成された交流磁界により電磁誘導されることで発熱する電磁誘導発熱層と、前記抵抗発熱層と電磁誘導発熱層とを絶縁する絶縁層と、を備えることを特徴とする定着装置である。
請求項6に記載の発明は、前記蓄熱部材の前記抵抗発熱層は、前記絶縁層上に形成される金属薄膜からなることを特徴とする請求項5に記載の定着装置である。
請求項1の発明によれば、定着部材の温度変化を抑制するため定着部材と接触して配される蓄熱部材を設けた場合であっても、定着部材を定着可能温度まで上昇させる時間が長くなりにくい画像形成装置を提供できる。
請求項2の発明によれば、定着部材の電磁誘導による発熱とともに蓄熱部材の抵抗発熱により定着部材を加熱することができる。
請求項3の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、蓄熱部材の温度上昇が更に生じやすくなり、定着部材を更に加熱することができる。
請求項4の発明によれば、第2の電源として、ウォームアップに要する時間分電力を供給できればよいものを採用することができる。
請求項5の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、蓄熱部材を設けても定着部材を定着可能温度まで上昇させる時間が長くなりにくい定着装置を提供することができる。
請求項6の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、発熱むらが少ない電磁誘導加熱層を形成することができる。
本実施の形態の定着装置が適用される画像形成装置の構成例を示した図である。 本実施の形態の定着ユニットの構成を示す正面図である。 図2における定着装置のIII−III断面図である。 定着ベルトの断面層構成図である。 移動機構により加圧ロールを定着ベルトから離間させた状態を説明した図である。 本実施の形態のIHヒータの構成を説明する断面図である。 本実施の形態の蓄熱部材の構成を説明する斜視図である。 抵抗発熱層および絶縁層について更に詳しく説明した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<画像形成装置の説明>
図1は本実施の形態の定着装置が適用される画像形成装置の構成例を示した図である。図1に示す画像形成装置1は、所謂タンデム型のカラープリンタであり、画像データに基づき画像形成を行う画像形成部10、画像形成装置1全体の動作を制御する制御部31を備えている。さらには、例えばパーソナルコンピュータ(PC)3や画像読取装置(スキャナ)4等との通信を行って画像データを受信する通信部32、通信部32にて受信された画像データに対し予め定めた画像処理を施す画像処理部33を備えている。
画像形成部10は、トナー像を形成するトナー像形成手段の一例であり、予め定められた間隔を置いて並列的に配置される4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K(「画像形成ユニット11」とも総称する)を備えている。各画像形成ユニット11は、静電潜像を形成してトナー像を保持する像保持体の一例としての感光体ドラム12、感光体ドラム12の表面を予め定めた電位で一様に帯電する帯電器13、帯電器13によって帯電された感光体ドラム12を各色画像データに基づき露光するLED(Light Emitting Diode)プリントヘッド14、感光体ドラム12上に形成された静電潜像を現像する現像器15、転写後の感光体ドラム12表面を清掃するドラムクリーナ16を備えている。
画像形成ユニット11各々は、現像器15に収納されるトナーを除いて略同様に構成され、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
また、画像形成部10は、各画像形成ユニット11の感光体ドラム12にて形成された各色トナー像が多重転写される中間転写ベルト20、各画像形成ユニット11にて形成された各色トナー像を中間転写ベルト20に順次転写(一次転写)する一次転写ロール21を備えている。さらに、中間転写ベルト20上に重畳して転写された各色トナー像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)する二次転写ロール22、二次転写された各色トナー像を用紙P上に定着させる定着手段(定着装置)の一例としての定着ユニット60を備えている。なお、本実施の形態の画像形成装置1では、中間転写ベルト20、一次転写ロール21、および二次転写ロール22によりトナー像を用紙Pに転写する転写手段が構成される。
本実施の形態の画像形成装置1では、制御部31による動作制御の下で、次のようなプロセスによる画像形成処理が行われる。すなわち、PC3やスキャナ4からの画像データは通信部32にて受信され、画像処理部33により予め定めた画像処理が施された後、各色毎の画像データとなって各画像形成ユニット11に送られる。そして、例えば黒(K)色トナー像を形成する画像形成ユニット11Kでは、感光体ドラム12が矢印A方向に回転しながら帯電器13により予め定めた電位で一様に帯電され、画像処理部33から送信されたK色画像データに基づきLEDプリントヘッド14が感光体ドラム12を走査露光する。それにより、感光体ドラム12上にはK色画像に関する静電潜像が形成される。感光体ドラム12上に形成されたK色静電潜像は現像器15により現像され、感光体ドラム12上にK色トナー像が形成される。同様に、画像形成ユニット11Y,11M,11Cにおいても、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色トナー像が形成される。
各画像形成ユニット11の感光体ドラム12に形成された各色トナー像は、一次転写ロール21により矢印B方向に移動する中間転写ベルト20上に順次静電転写(一次転写)され、各色トナーが重畳された重畳トナー像が形成される。中間転写ベルト20上の重畳トナー像は、中間転写ベルト20の移動に伴って二次転写ロール22が配置された領域(二次転写部T)に搬送される。重畳トナー像が二次転写部Tに搬送されると、そのタイミングに合わせて用紙保持部40から用紙Pが二次転写部Tに供給される。そして、重畳トナー像は、二次転写部Tにて二次転写ロール22が形成する転写電界により、搬送されてきた用紙P上に一括して静電転写(二次転写)される。
その後、重畳トナー像が静電転写された用紙Pは、定着ユニット60まで搬送される。定着ユニット60に搬送された用紙P上のトナー像は、定着ユニット60によって熱および圧力を受け、用紙P上に定着される。そして、定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置1の排出部に設けられた用紙積載部45に搬送される。
一方、一次転写後に感光体ドラム12に付着しているトナー(一次転写残トナー)、および二次転写後に中間転写ベルト20に付着しているトナー(二次転写残トナー)は、それぞれドラムクリーナ16、およびベルトクリーナ25によって除去される。
このようにして、画像形成装置1での画像形成処理がプリント枚数分のサイクルだけ繰り返し実行される。
<定着ユニットの構成の説明>
次に、本実施の形態の定着ユニット60について説明する。
図2および図3は本実施の形態の定着ユニット60の構成を示す図であり、図2は正面図、図3は図2におけるIII−III断面図である。
まず、断面図である図3に示すように、定着ユニット60は、交流磁界を生成する磁界生成部材の一例としてのIH(Induction Heating)ヒータ80、IHヒータ80により電磁誘導加熱されて用紙Pにトナー像を定着する定着部材の一例としての定着ベルト61、定着ベルト61に対向するように配置される加圧部材の一例としての加圧ロール62、定着ベルト61を介して加圧ロール62から押圧される押圧パッド63を備えている。加圧ロール62は、定着ベルト61の外周面に圧接することで定着ベルト61との間に未定着トナー像を保持した用紙Pが通過するためのニップ部N(定着加圧部)を形成する。
さらに、定着ユニット60は、押圧パッド63等の構成部材を支持するホルダ65、定着ベルト61を挟みIHヒータ80と対向して配されるとともに定着ベルト61と接触して配され、定着ベルト61から発生した熱を蓄える蓄熱部材64、磁路がホルダ65の側に漏洩するのを防止する磁路遮蔽部材73、定着ベルト61からの用紙Pの剥離を補助する剥離補助部材70を備えている。そして定着ユニット60は、IHヒータ80に電力を供給する第1の電源の一例としての主電源75、蓄熱部材64に電力を供給する第2の電源の一例としての補助電源76に接続する。
<定着ベルトの説明>
定着ベルト61は、原形が円筒形状の無端のベルト部材で構成され、例えば原形(円筒形状)時の直径が30mm、幅方向長が370mmに形成されている。また、図4(a)(定着ベルト61の断面層構成図)に示したように、定着ベルト61は、例えば、基材層611、基材層611の上に積層された導電発熱層612、トナー像の定着性を向上させる弾性層613、最上層に被覆された表面離型層614からなる多層構造のベルト部材である。
基材層611は、薄層の導電発熱層612を支持するとともに、定着ベルト61全体としての機械的強度を形成する耐熱性のシート状部材で構成される。また、基材層611は、IHヒータ80にて生成された交流磁界が蓄熱部材64まで達するように、磁界を通過させる物性(比透磁率、固有抵抗)を持った材質、厚さで形成される。一方、基材層611自身は、磁界の作用により発熱しないか、または発熱し難く構成される。
具体的には、基材層611として、例えば、厚さ30μm〜200μm(好ましくは50μm〜150μm)の非磁性ステンレススチール等の非磁性金属や、厚さ30μm〜100μmのポリイミドなどの樹脂材料等が用いられる。
導電発熱層612は、導電層の一例であって、IHヒータ80にて生成される交流磁界が交差することによって電磁誘導加熱される。すなわち、導電発熱層612は、IHヒータ80からの交流磁界が厚さ方向に通過することにより、渦電流を発生させる層である。
通常、IHヒータ80に交流電流を供給する励磁回路(後段の図6も参照)の主電源75として、安価に製造できる汎用電源が使用される。そのため、IHヒータ80により生成される交流磁界の周波数は、一般に、汎用電源による20kHz〜100kHzとなる。それにより、導電発熱層612は、周波数20kHz〜100kHzの交流磁界が侵入し通過するように構成される。
導電発熱層612に交流磁界が侵入できる領域は、交流磁界が1/eに減衰する領域である「表皮深さ(δ)」として規定され、次の(1)式から導かれる。(1)式において、fは交流磁界の周波数(例えば、20kHz)、ρは固有抵抗値(Ω・m)、μは比透磁率である。
そのため、導電発熱層612の厚さは、周波数20kHz〜100kHzの交流磁界が導電発熱層612を侵入し通過するように、(1)式で規定される導電発熱層612の表皮深さ(δ)よりも薄層に構成される。また、導電発熱層612を構成する材料として、例えば、Au,Ag,Al,Cu,Zn,Sn,Pb,Bi,Be,Sb等の金属や、これらの金属合金が用いられる。
Figure 2012203183
具体的には、導電発熱層612として、厚さ2〜20μm、固有抵抗2.7×10−8Ω・m以下の例えばCu等の非磁性金属(比透磁率が概ね1の非磁性体)が用いられる。
また、定着ベルト61が定着設定温度まで加熱されるまでに要する時間(以下、「ウォームアップタイム」)を短縮する観点からも、導電発熱層612は、薄層に構成するのが好ましい。本実施の形態では、5μm〜15μmの厚さで、導電発熱層612を形成するのが好ましい。
次に、弾性層613は、シリコーンゴム等の耐熱性の弾性体で構成される。定着対象となる用紙Pに保持されるトナー像は、粉体である各色トナーが積層して形成されている。そのため、ニップ部Nにおいてトナー像の全体により均一に熱を供給するには、用紙P上のトナー像の凹凸に倣って定着ベルト61表面が変形することが好ましい。そこで、弾性層613には、例えば厚みが100〜600μm、硬度が10°〜30°(JIS−A)のシリコーンゴムが好適である。
表面離型層614は、用紙P上に保持された未定着トナー像と直接接触するため、離型性の高い材質が使用される。例えば、PFA(テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、シリコーン共重合体、またはこれらの複合層等が用いられる。表面離型層614の厚さとしては、薄すぎると、耐摩耗性の面で充分でなく、定着ベルト61の寿命を短くする。その一方で、厚すぎると、定着ベルト61の熱容量が大きくなりすぎ、ウォームアップタイムが長くなる。そこで、表面離型層614の厚さとして、耐摩耗性と熱容量とのバランスを考慮し、1〜50μmが好適である。
なお定着ベルト61としては、図4(a)で示した構成に限られるものではない。例えば、図4(b)に示したように、ステンレス層615、導電発熱層612、ステンレス層615、弾性層613、表面離型層614が順に積層したものでもよい。図4(b)に示した定着ベルト61は、所謂金属クラッドベルトであり、図4(a)で示した定着ベルト61に対して、基材層611の代わりに一対のステンレス層615と、その間に形成される導電発熱層612からなる金属クラッド層が設けられる。この場合、導電発熱層612は、5μm〜20μmの厚さで形成するのが好ましい。
<押圧パッドの説明>
押圧パッド63は、シリコーンゴム等やフッ素ゴム等の弾性体で構成され、加圧ロール62と対向する位置にてホルダ65に支持される。そして、定着ベルト61を介して加圧ロール62から押圧される状態で配置され、加圧ロール62との間でニップ部N(定着加圧部)を形成する。
また、押圧パッド63は、ニップ部Nの入口側(用紙Pの搬送方向上流側)のプレニップ領域63aと、ニップ部Nの出口側(用紙Pの搬送方向下流側)の剥離ニップ領域63bとで異なるニップ圧が設定されている。すなわち、プレニップ領域63aでは、加圧ロール62側の面がほぼ加圧ロール62の外周面に倣う円弧形状に形成され、より均一で幅の広いニップ部Nを形成する。また、剥離ニップ領域63bでは、剥離ニップ領域63bを通過する定着ベルト61の曲率半径が小さくなるように、加圧ロール62表面から局所的に大きなニップ圧で押圧されるように形成される。それにより、剥離ニップ領域63bを通過する用紙Pに定着ベルト61表面から離れる方向のカール(ダウンカール)を形成して、用紙Pに対する定着ベルト61表面からの剥離を促進させている。
なお、本実施の形態では、押圧パッド63による剥離の補助手段として、ニップ部Nの下流側に、剥離補助部材70を配置している。剥離補助部材70は、剥離バッフル71が定着ベルト61の回転移動方向と対向する向き(所謂カウンタ方向)に定着ベルト61と近接する状態でホルダ72によって支持される。そして、押圧パッド63の出口にて用紙Pに形成されたカール部分を剥離バッフル71により支持することで、用紙Pが定着ベルト61方向に向かうことを抑制する。
<ホルダの説明>
押圧パッド63を支持するホルダ65は、押圧パッド63が加圧ロール62からの押圧力を受けた状態での撓み量が一定量以下となるように、剛性の高い材料で構成される。それにより、ニップ部Nにおける長手方向の圧力(ニップ圧)の均一性を維持している。さらに、本実施の形態の定着ユニット60では、電磁誘導を用いて定着ベルト61を加熱する構成を採用していることから、ホルダ65は、誘導磁界に影響を与えないか、または与え難い材料であり、かつ、誘導磁界から影響を受けないか、または受け難い材料で構成される。例えば、ガラス混入PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の耐熱性樹脂や、例えばAl,Cu,Ag等の非磁性金属材料等が用いられる。
<加圧ロールの説明>
加圧ロール62は、定着ベルト61に対向するように配置され、図3の矢印D方向に、例えば140mm/sのプロセススピードで回転する。そして、加圧ロール62と押圧パッド63とにより定着ベルト61を挟持した状態でニップ部Nを形成し、このニップ部Nに未定着トナー像を保持した用紙Pを通過させることで、熱および圧力を加えて未定着トナー像を用紙Pに定着する。
加圧ロール62は、例えば直径18mmの中実のアルミニウム製コア(円柱状芯金)621と、コア621の外周面に被覆された例えば厚さ5mmのシリコーンスポンジ等の耐熱性弾性体層622と、さらに例えば厚さ50μmのカーボン配合のPFA等の耐熱性樹脂被覆または耐熱性ゴム被覆による離型層623とが積層されて構成される。そして、例えば20kgfの荷重で定着ベルト61を介して押圧パッド63を押圧している。
このように、加圧ロール62の表面を構成する耐熱性弾性体層622と離型層623は、比較的柔らかい素材により形成されている。そのため、定着時以外においても加圧ロール62を定着ベルト61を介して押圧パッド63に圧接する状態のまま放置すると、元の形状に復元することができなくなるおそれがある。即ち、加圧ロール62は、ニップ部N(定着加圧部)により形成される形状のまま変形してしまう。その場合、ニップ部Nに押圧する圧力が設計通りとはならないため、定着を規定通りに行なうことができなくなり、定着ユニット60そのものの性能を損なうことになる。
よって、加圧ロール62に移動機構200を設け、定着時以外の時間帯は、加圧ロール62を、定着ベルト61から離間させる動作を行なう。即ち、加圧ロール62は、定着を行なうときには定着ベルト61の外周面に圧接することで定着ベルト61との間に未定着画像を保持した用紙Pを挿通するためのニップ部Nを形成し、定着を行なわないときには定着ベルト61から離間するように移動する。つまり本実施の形態では、移動機構200により加圧ロール62を移動させることで加圧ロール62が定着ベルト61の外周面へ圧接する状態と離間する状態とを変更可能としている。
図5は移動機構200により加圧ロール62を定着ベルト61から離間させた状態を説明した図である。
図5に示すように加圧ロール62と定着ベルト61とは離間した状態にある。その結果、加圧ロール62は、元の円形形状に形状復元がなされるため、加圧ロール62が変形し元の形状に戻らなくなるおそれが少なくなる。
なお定着を行なう際には、移動機構200により再び加圧ロール62を定着ベルト61と接触させ、図3で説明したニップ部Nを形成する位置に戻すことが可能である。
<加圧ロールと定着ベルトの駆動機構の説明>
続いて図2、図3、図5を使用して、本実施の形態の定着ユニット60における加圧ロール62と定着ベルト61の駆動機構について説明する。
ここで、まず定着ユニット60は、図5に示すような、定着動作前の離間状態に設定されているものとする。定着動作前の待機時では、移動機構200によって、加圧ロール62は定着ベルト61から離れたウォームアップ位置に置かれる。このウォームアップ位置は、ウォームアップ時における加圧ロール62の配置位置であり、加圧ロール62が定着ベルト61とは物理的に接触しない所謂ラッチOFF状態になる。
図2に示すように、定着ユニット60では、駆動部の一例としての駆動モータ90からの回転駆動力が、回転軸91に固定された伝達ギヤ92と、伝達ギヤ93,94,95,96を介してシャフト97に伝達される。それにより、加圧ロール62に回転駆動力が伝わり加圧ロール62が矢印D方向に回転駆動される。
次に、駆動モータ90からの回転駆動力は、回転軸91に伝達ギヤ92と同軸に固定された伝達ギヤ101と、回転伝達制限部材の一例としてのワンウェイクラッチ102を介してシャフト103に伝達され、シャフト103に結合された伝達ギヤ104,105から定着ベルト61の両側に配されたエンドキャップ部材67のギヤ部67bに伝達される。それによって、エンドキャップ部材67から定着ベルト61に回転駆動力が伝わり、エンドキャップ部材67と定着ベルト61とが一体となって回転駆動される。このとき、定着ベルト61が定着ベルト61の両端部から駆動力を直接受けて矢印C方向に回転する。
次に、定着ユニット60は、図3に示すような定着動作時には、移動機構200によって、加圧ロール62は定着ベルト61に圧接した所謂ラッチON状態に置かれる。ラッチOFF状態で、加圧ロール62の表面速度に対して定着ベルト61の表面速度が遅くなるようにギヤ列の減速比を設定する。このためラッチON状態では定着ベルト61が加圧ロール62に従って回転するようにワンウェイクラッチ102が作動することになり、駆動モータ90からシャフト103への回転駆動力の伝達が停止する。つまり図3の状態では、加圧ロール62には、回転駆動力が伝わっているが、定着ベルト61には回転駆動力が伝わらない状態となる。そのため駆動モータ90からの回転駆動力を受け、加圧ロール62は、矢印D方向に駆動する一方で、定着ベルト61は、加圧ロール62の回転に従って矢印C方向へ回転する状態となる。即ちこの状態で、駆動モータ90は、加圧ロール62を回転させることで定着ベルト61を回転させている。
なお、本実施の形態の定着ユニット60は、回転数検知手段の一例である回転検知計107を備え、定着ベルト61の回転数を検知する。回転検知計107により検知した定着ベルト61の回転数は定着ユニット制御部300に出力される。そして定着ユニット制御部300は、駆動モータ90の制御を行なう。即ち、回転検知計107により検知した定着ベルト61の回転数に基づき、駆動モータ90をフィードバック制御する。更に定着ユニット制御部300は、移動機構200の制御を行ない、移動機構200により加圧ロール62を移動させることで、加圧ロール62と定着ベルト61との圧接および離間の各状態を変更する。
移動機構200は、位置決め駆動源としてのラッチモータ201と、ラッチモータ201に接続される回転軸202と、伝達ギヤ203,204と、伝達ギヤ204に接続されるシャフト205と、シャフト205により回転する偏心カム206と、加圧ロール62のシャフト97に接続し偏心カム206により移動するレバー207とを備えている。そしてこの偏心カム206の回転によりレバー207が押され、それにより加圧ロール62が図2で見て上下方向に移動する。これにより加圧ロール62が、定着ベルト61との間で圧接、離間の動作を行なう。
<IHヒータの説明>
続いて、定着ベルト61の導電発熱層612に交流磁界を作用させて電磁誘導加熱するIHヒータ80について説明する。
図6は、本実施の形態のIHヒータ80の構成を説明する断面図である。図6に示したように、IHヒータ80は、例えば耐熱性樹脂等の非磁性体から構成される支持体81、交流磁界を生成する励磁コイル82を備えている。また、励磁コイル82を支持体81上に固定する弾性体で構成された弾性支持部材83、励磁コイル82にて生成された交流磁界の磁路を形成する磁心84を備えている。さらには、磁界を遮蔽するシールド85、磁心84を支持体81側に加圧する加圧部材86、励磁コイル82に交流電流を供給する励磁回路88を備えている。
支持体81は、断面が定着ベルト61の表面形状に沿って湾曲した形状で形成され、励磁コイル82を支持する上部面(支持面)81aが定着ベルト61表面と予め定めた間隙(例えば、0.5〜2mm)を保つように形成されている。また、支持体81を構成する材質としては、例えば、耐熱ガラス、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の耐熱性樹脂、またはこれらにガラス繊維を混合した耐熱性樹脂等の耐熱性のある非磁性材料が用いられる。
励磁コイル82は、相互に絶縁された例えば直径0.17mmの銅線材を例えば90本束ねたリッツ線が長円形状や楕円形状、長方形状等の中空きの閉ループ状に巻かれて構成される。そして、励磁コイル82に励磁回路88から予め定めた周波数の交流電流が供給されることにより、励磁コイル82の周囲には、閉ループ状に巻かれたリッツ線を中心とする交流磁界が生成される。励磁回路88から励磁コイル82に供給される交流電流の周波数は、一般に、上記した汎用電源により生成される20kHz〜100kHzが用いられる。
磁心84は、例えばソフトフェライト、フェライト樹脂、非晶質合金(アモルファス合金)、やパーマロイ、感温磁性合金等の高透磁率の酸化物や合金材質で構成される強磁性体が用いられ、磁路形成手段として機能する。磁心84は、励磁コイル82にて生成された交流磁界による磁力線(磁束)を内部に誘導し、磁心84から定着ベルト61を横切って蓄熱部材64方向に向かい、蓄熱部材64の中を通過して磁心84に戻るといった磁力線の通路(磁路)を形成する。すなわち、励磁コイル82にて生成された交流磁界が磁心84の内部と蓄熱部材64の内部とを通過するように構成して、磁力線が定着ベルト61と励磁コイル82とを内部に包み込むような閉磁路を形成する。それにより、励磁コイル82にて生成された交流磁界の磁力線が定着ベルト61の磁心84と対向する領域に集中される。
ここで、磁心84は磁路形成による損失が小さい材料が望ましい。具体的には、磁心84は渦電流損を小さくする形態(スリット等による電流経路遮断や分断化、薄板束ね等)での使用が望ましく、ヒステリシス損の小さい材料で形成されることが望ましい。
また、定着ベルト61の回転方向に沿った磁心84の長さは、蓄熱部材64の定着ベルト61の回転方向に沿った長さよりも小さく構成される。それにより、磁力線のIHヒータ80周辺への漏洩が減り、力率が向上する。さらには、定着ユニット60を構成する金属製部材への電磁誘導を抑え、定着ベルト61(導電発熱層612)での発熱効率を高める。
<蓄熱部材の説明>
蓄熱部材64は、IHヒータ80による電磁誘導加熱により定着ベルト61で発生した熱を蓄える。定着ベルト61は、定着を行なうことで熱を奪われるため、その温度が下がるが、電磁誘導加熱により定着ベルト61から発熱する熱と併せて、この蓄熱部材64により発生した熱により再加熱を行うことができる。そのため定着ベルト61の温度変化を抑制することができるとともに定着ベルト61の温度をより均一化することができる。よって蓄熱部材64を設けることで、定着ユニット60による定着動作がより安定したものとなる。
しかしながら例えば、定着ユニット60の起動時などは、定着ベルト61を定着可能温度まで上昇させる時間(ウォームアップタイム)が長くなることがある。つまり定着ユニット60の起動時は、蓄熱部材64は冷えた状態であるため、定着ベルト61において発生した熱が、蓄熱部材64に奪われ、そのため定着ベルト61の温度が上昇しにくい。
以上のような問題を解決するため本実施の形態では、蓄熱部材64を以下のような構成としている。
図7は、本実施の形態の蓄熱部材64の構成を説明する斜視図である。
図7に示すように蓄熱部材64は、抵抗発熱体を有する抵抗発熱層641と、抵抗発熱体のベースとなる絶縁層642と、絶縁層642を挟み抵抗発熱層641と対向して設けられる電磁誘導加熱層643と、定着ベルト61と接触する摺動層644とを備える。
図8は、抵抗発熱層641および絶縁層642について更に詳しく説明した図である。
本実施の形態では、シート状の絶縁層642に抵抗発熱層641が配される。ここで抵抗発熱層641は、電力を供給することでジュール発熱する抵抗発熱体からなる。また本実施の形態では、抵抗発熱層641はジグザク状に配される。抵抗発熱層641をジグザク状とすることで、蓄熱部材64をより均一に加熱することができる。即ち蓄熱部材64の温度むらが抑制できる。さらに抵抗発熱層641の両端には、一対の電極645が配され、この電極645には、補助電源76が接続される。そして補助電源76から電極645を介して抵抗発熱層641に電力を供給することで、抵抗発熱層641がジュール発熱する。
抵抗発熱層641は、絶縁層642上に形成される金属薄膜として形成することができる。例えば、絶縁層642に図8で示したようなパターンで銅メッキを施すことにより形成することができる。この場合、抵抗発熱体は、銅である。本実施の形態では、抵抗発熱層641を形成する銅メッキの厚さは、補助電源76により印加される電圧と必要な発熱量により決定される。例えば、補助電源76により印加される電圧が12V〜100Vであり、必要な発熱量が500W〜1000Wであるときは、銅メッキの厚さは、1μm〜10μmとなる。本実施の形態では、例えば、銅メッキの厚さを2μmとし、13mmの幅の銅メッキによる帯を20ターンしてジグザグ状とする。これにより例えば、長尺方向の長さが310mmで、短尺方向の長さが、50mmの抵抗発熱層641を作製する。この場合、抵抗発熱層641の抵抗値は約0.65Ωとなり、これに18Vの直流電圧を印加すると約500Wの発熱量を得ることができる。
また抵抗発熱層641としては、他に例えば、ステンレス箔を利用することもできる。この場合、抵抗発熱体は、ステンレスである。この場合、ステンレス箔を絶縁層642に貼り付けることで、抵抗発熱層641を絶縁層642上に形成する。そしてこのときステンレス箔の厚さを15μmとし、35mmの幅のステンレス箔による帯を7ターンしてジグザグ状とする。これにより例えば、長尺方向の長さが310mmで、短尺方向の長さが、50mmの抵抗発熱層641を作製する。このとき、抵抗発熱層641の抵抗値は約1Ωとなり、これに2Vの直流電圧を印加すると約500Wの発熱量を得ることができる。
更に導電性の樹脂フィルムを使用することで抵抗発熱層641を形成することもできる。例えば、抵抗発熱体として導電フィラーを分散させた樹脂フィルムを使用する場合が挙げられる。具体的には、デュポン株式会社製のKapton200RS100等を使用することができる。そしてこれを25μmの厚さで絶縁層642に貼り付けることで、抵抗発熱層641を絶縁層642上に形成できる。
絶縁層642は、例えば、ポリイミド等からなる絶縁性の樹脂フィルムである。そして抵抗発熱層641と電磁誘導加熱層643との間に配されることにより抵抗発熱層641と電磁誘導加熱層643とを電気的に絶縁する。絶縁層642は、例えば、25μmの厚さとすることができる。
電磁誘導加熱層643は、IHヒータ80により生成された交流磁界によって電磁誘導が生じることにより発熱する。また電磁誘導加熱層643を設けることで、IHヒータ80により生成された交流磁界の磁力線は、定着ベルト61を透過した後、蓄熱部材64の内部に誘導される。これにより定着ベルト61の導電発熱層612を厚さ方向に横切る磁力線は蓄熱部材64の内部に進入するように集中し、磁束密度がより高くなる。
本実施の形態では、電磁誘導加熱層643は、感温磁性材料を使用して形成されることが好ましい。感温磁性材料は、強磁性と非磁性(常磁性)との間を可逆的に変化する特性(「感温磁性」)を有する。即ち感温磁性材料は、キュリー点以下の温度においては、強磁性体であるが、キュリー点以上になると、非磁性体に変化する。
感温磁性材料は、金属材料と酸化物材料とに大別される。ここで酸化物材料(例えば、ソフトフェライトなど)は、薄厚化することが困難であり、割れやすく扱いにくい。また、熱容量が大きく、熱伝導率が低いため、定着ベルト61が急激な温度変化を生じた場合に、感度よく追従せず、発熱制御が難しくなるといった問題が生じやすい。
よって、上記問題が生じにくく、また安価で容易に薄肉化成型可能、良加工性、しなやかさを有し、かつ、熱伝導率が高いという性質を有する金属材料を使用することが好ましい。中でも整磁合金、非晶質合金を使用することが好ましい。より具体的には、Fe、Ni、Cr、Si、B、Nb、Cu、Zr、Co、V、Mn、Moなどからなる金属合金材料である。また、この中でも、Fe−Niの二元系整磁合金やFe−Ni−Crの三元系整磁合金を用いることできる。
電磁誘導加熱層643を感温磁性材料により形成することで、定着ユニット60(図3参照)に小サイズ紙を連続通紙したときに、定着ベルト61の非通紙部における温度上昇を抑制することができる。つまり定着ベルト61は、通紙部においては、用紙Pにより熱が奪われるが、非通紙部においては、用紙Pにより熱が奪われず、温度上昇が生じやすい。感温磁性材料は、キュリー点以上では、非磁性体となる性質を有するため、電磁誘導加熱層643がキュリー温度になった時点で、電磁誘導による発熱が生じなくなる。よって電磁誘導加熱層643は、キュリー点以上の温度では温度上昇が生じにくくなる。その結果、定着ベルト61への熱の供給が減少して、定着ベルト61の非通紙部の温度上昇を抑制することができる。本実施の形態では、感温磁性材料のキュリー点は、通常の定着動作温度以上であって、かつ定着ベルト61の耐熱温度以下であることが好ましい。より具体的には、190℃〜230℃に設定されることが好ましい。
摺動層644は、蓄熱部材64と定着ベルト61との摺動抵抗を低減するための層である。そして摺動層644を設けることで、定着ベルト61が回転する際の抵抗を減少させるとともに定着ベルト61の内面側における摩耗を低減させることができる。
摺動層644は、電磁誘導加熱層643に、例えば、窒化クロム(CrN、CrN)テトラヘデラルアモルファスカーボン(ta−C:Tetrahedral Amorphous Carbon)、ダイヤモンドライクカーボン(DLC:Diamond Like Carbon)等によるコーティングを施すことで形成させることができる。
蓄熱部材64を以上のような構成とすることで、蓄熱部材64に熱を蓄える機能のみならず、発熱する機能を付与することができる。そして蓄熱部材64は、発熱することで定着ベルト61に熱を供給することができるため、特に定着を開始する前に蓄熱部材64に電力を供給し発熱させることで、定着ユニット60のウォームアップタイムを短くすることができる。
<電源についての説明>
また本実施の形態では、主電源75をIHヒータ80に接続し、補助電源76を蓄熱部材64の抵抗発熱層641に接続している。そして主電源75は、定着ユニット60の電源投入から定着動作終了まで、ほぼ常時IHヒータ80に電力を供給する。一方、本実施の形態において補助電源76は、定着ユニット60の電源投入から定着を開始する前に抵抗発熱層641に電力を供給する。このためこの期間においては、主電源75と補助電源76の双方を使用して電力の供給が可能である。よってIHヒータ80に主電源75から電力を供給することで、定着ベルト61の導電発熱層612が発熱して定着ベルト61自身が発熱するとともに、抵抗発熱層641に補助電源76から電力を供給することで、定着ベルト61の内面側から熱を更に供給することができる。そのため定着ユニット60のウォームアップタイムをより短くすることができる。さらに本実施の形態は、蓄熱部材64に電磁誘導加熱層643を設けているためこの層からも熱が定着ベルト61に熱を供給する。そのためさらに定着ユニット60のウォームアップタイムを短くすることができる。これにより定着ユニット60の待機時に定着ベルト61の予熱の必要性が減少し、電力の節減が図れる。また電磁誘導加熱層643を設けることで、より多くの熱を定着ベルト61に供給することができるため、高速で定着動作を行なう場合(例えば、80ppm(paper per minute)で通紙を行なう場合)でも定着温度が落ち込む現象(所謂「温度ドループ現象」)の発生が抑制される。本実施の形態の蓄熱部材64を設けなかった場合は、ウォームアップタイムは例えば、30sであるが、本実施の形態の蓄熱部材64を設けた場合は、ウォームアップタイムは例えば、10sとなる。
このように本実施の形態では、補助電源76は、定着ユニット60の電源投入から定着動作を開始する前に稼働し、ウォームアップタイムを短くするためのものであるため、稼働する時間は比較的短い一方で、比較的大きな電力を供給できることが求められる。この特性を満たす補助電源76としては、電力を蓄積し、放電を行なうことで蓄熱部材64に電力を供給するものであることが好ましい。具体的には、二次電池や、電気二重層キャパシタであることが好ましい。特に電気二重層キャパシタは、サイクル寿命が長い、急速な充放電が可能、充放電効率が可能などの特性を有するため、上述した補助電源76に要求される特性を満たし、好適に使用できる。
1…画像形成装置、60…定着ユニット、61…定着ベルト、62…加圧ロール、64…蓄熱部材、641…抵抗発熱層、643…電磁誘導発熱層、75…主電源、76…補助電源、80…IHヒータ、N…ニップ部、P…用紙

Claims (6)

  1. トナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像を記録材に転写する転写手段と、
    導電層を有し当該導電層が電磁誘導加熱されることで記録材にトナーを定着する定着部材と、当該定着部材の外周面に圧接することで当該定着部材との間に未定着画像を保持した記録材が通過するための定着加圧部を形成する加圧部材と、当該定着部材の当該導電層と交差する交流磁界を生成する磁界生成部材と、当該定着部材を挟み当該磁界生成部材と対向して配されるとともに当該定着部材と接触して配され、発熱することで当該定着部材に熱を供給する蓄熱部材とを備える定着手段と、
    前記定着手段の前記磁界生成部材に電力を供給する第1の電源と、
    電力を蓄積し、放電を行なうことで前記定着手段の前記蓄熱部材に電力を供給する第2の電源と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記定着手段の前記蓄熱部材は、抵抗発熱体を有する抵抗発熱層を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記定着手段の前記蓄熱部材は、絶縁層と、当該絶縁層を挟み前記抵抗発熱層と対向して設けられる電磁誘導発熱層を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第2の電源は、定着を開始する前に前記蓄熱部材に電力を供給することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 導電層を有し、当該導電層が電磁誘導加熱されることで記録材にトナーを定着する定着部材と、
    前記定着部材の外周面に圧接することで当該定着部材との間に未定着画像を保持した記録材が通過するための定着加圧部を形成する加圧部材と、
    前記定着部材の前記導電層と交差する交流磁界を生成する磁界生成部材と、
    前記定着部材を挟み前記磁界生成部材と対向して配されるとともに当該定着部材と接触して配され、発熱することで当該定着部材に熱を供給する蓄熱部材と、
    を備え、
    前記蓄熱部材は、
    抵抗発熱体を有する抵抗発熱層と、
    前記磁界生成部材により生成された交流磁界により電磁誘導されることで発熱する電磁誘導発熱層と、
    前記抵抗発熱層と電磁誘導発熱層とを絶縁する絶縁層と、
    を備えることを特徴とする定着装置。
  6. 前記蓄熱部材の前記抵抗発熱層は、前記絶縁層上に形成される金属薄膜からなることを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
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