JP2012203360A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】結着樹脂及び着色剤を含有する着色樹脂粒子と、外添剤とを含有する静電荷像現像用トナーにおいて、前記外添剤が、無機微粒子100質量部を、極性基含有共重合体樹脂5〜50質量部で被覆させてなる樹脂被覆無機微粒子を含むことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
【選択図】なし
Description
特許文献2には、粒径範囲が1nm〜10μmの担体粒子と電荷制御剤からなる複合粒子が外添された静電荷像現像剤が開示されている。当該文献の[0013]には、当該文献に記載された発明により、帯電の立ち上がり特性が改良されるとしている。
しかし、これらの特許文献には、当該特許文献に記載されたトナーが、カブリ等による画質の劣化を防止したり、高い印字濃度を発揮したりする旨の記載はない。
即ち、本発明によれば、結着樹脂及び着色剤を含有する着色樹脂粒子と、外添剤とを含有する静電荷像現像用トナーにおいて、前記外添剤が、無機微粒子100質量部を、極性基含有共重合体樹脂5〜50質量部で被覆させてなる樹脂被覆無機微粒子を含むことを特徴とする静電荷像現像用トナーが提供される。
本発明のトナーは、結着樹脂及び着色剤を含有する着色樹脂粒子と、外添剤として特定の条件を満たす樹脂被覆無機微粒子を含有する。
本発明のトナーは、前記着色樹脂粒子の表面に、外添剤として前記樹脂被覆無機微粒子を付着添加することにより得られるものであることが好ましい。
以下、本発明に使用される着色樹脂粒子の製造方法、当該製造方法により得られる着色樹脂粒子、当該着色樹脂粒子及び樹脂被覆無機微粒子を用いた本発明のトナーの製造方法並びに本発明のトナーについて、順に説明する。
一般に、着色樹脂粒子の製造方法は、粉砕法等の乾式法、並びに乳化重合凝集法、懸濁重合法、及び溶解懸濁法等の湿式法に大別され、画像再現性等の印字特性に優れたトナーが得られ易いことから湿式法が好ましい。湿式法の中でも、ミクロンオーダーで比較的小さい粒径分布を持つトナーを得やすいことから、乳化重合凝集法、及び懸濁重合法等の重合法が好ましく、重合法の中でも懸濁重合法がより好ましい。
(A−1)重合性単量体組成物の調製工程
まず、重合性単量体及び着色剤、さらに必要に応じて添加される離型剤及び帯電制御剤等のその他の添加物を混合し、重合性単量体組成物の調製を行う。重合性単量体組成物を調製する際の混合には、例えば、メディア式分散機を用いて行う。
本発明では、架橋性の重合性単量体を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常、0.1〜5質量部、好ましくは0.3〜2質量部の割合で用いることが望ましい。
ブラック着色剤としては、カーボンブラック、チタンブラック、並びに酸化鉄亜鉛、及び酸化鉄ニッケル等の磁性粉等を用いることができる。
本発明において離型剤として好適に用いられるエステルワックスは、多官能エステルワックスがより好適であり、例えば、ペンタエリストールテトラパルミネート、ペンタエリストールテトラベヘネート、ペンタエリストールテトラステアレート等のペンタエリスリトールエステル化合物;ヘキサグリセリンテトラベヘネートテトラパルミネート、ヘキサグリセリンオクタベヘネート、ペンタグリセリンヘプタベヘネート、テトラグリセリンヘキサベヘネート、トリグリセリンペンタベヘネート、ジグリセリンテトラベヘネート、グリセリントリベヘネート等のグリセリンエステル化合物;ジペンタエリストールヘキサミリテート、ジペンタエリストールヘキサパルミネート等のジペンタエリスリトールエステル化合物;等が挙げられ、中でもグリセリンエステル化合物が好ましく、また、ヘキサグリセリンテトラベヘネートテトラパルミネート、ヘキサグリセリンオクタベヘネート、テトラグリセリンヘキサベヘネート、トリグリセリンペンタベヘネートがより好ましく、ヘキサグリセリンオクタベヘネートが特に好ましい。
炭化水素系ワックスの数平均分子量は、300〜800であることが好ましく、400〜600であることがより好ましい。また、JIS K2235 5.4で測定される炭化水素系ワックスの針入度は、1〜10であることが好ましく、2〜7であることがより好ましい。
離型剤は、上述した1種又は2種以上のワックスを組み合わせて用いてもよい。
上記離型剤は、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは0.1〜30質量部用いられ、更に好ましくは1〜20質量部用いられる。
帯電制御剤としては、一般にトナー用の帯電制御剤として用いられているものであれば、特に限定されないが、帯電制御剤の中でも、重合性単量体との相溶性が高く、安定した帯電性(帯電安定性)をトナー粒子に付与させることができることから、正帯電性又は負帯電性の帯電制御樹脂が好ましく、さらに、正帯電性トナーを得る観点からは、正帯電性の帯電制御樹脂がより好ましく用いられる。
正帯電性の帯電制御剤としては、ニグロシン染料、4級アンモニウム塩、トリアミノトリフェニルメタン化合物及びイミダゾール化合物、並びに、好ましく用いられる帯電制御樹脂としてのポリアミン樹脂、並びに4級アンモニウム基含有共重合体、及び4級アンモニウム塩基含有共重合体等が挙げられる。
負帯電性の帯電制御剤としては、Cr、Co、Al、及びFe等の金属を含有するアゾ染料、サリチル酸金属化合物及びアルキルサリチル酸金属化合物、並びに、好ましく用いられる帯電制御樹脂としてのスルホン酸基含有共重合体、スルホン酸塩基含有共重合体、カルボン酸基含有共重合体及びカルボン酸塩基含有共重合体等が挙げられる。
本発明では、帯電制御剤を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常、0.01〜10質量部、好ましくは0.03〜8質量部の割合で用いることが望ましい。帯電制御剤の添加量が、0.01質量部未満の場合にはカブリが発生することがある。一方、帯電制御剤の添加量が10質量部を超える場合には印字汚れが発生することがある。
分子量調整剤としては、一般にトナー用の分子量調整剤として用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、及び2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン−4−チオール等のメルカプタン類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N’−ジメチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、N,N’−ジオクタデシル−N,N’−ジイソプロピルチウラムジスルフィド等のチウラムジスルフィド類;等が挙げられる。これらの分子量調整剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明では、分子量調整剤を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常0.01〜10質量部、好ましくは0.1〜5質量部の割合で用いることが望ましい。
本発明では、少なくとも重合性単量体及び着色剤を含む重合性単量体組成物を、分散安定剤を含む水系媒体中に分散させ、重合開始剤を添加した後、重合性単量体組成物の液滴形成を行う。液滴形成の方法は特に限定されないが、例えば、(インライン型)乳化分散機(荏原製作所社製、商品名「マイルダー」)、高速乳化分散機(特殊機化工業製、商品名「T.K.ホモミクサー MARK II型」)等の強攪拌が可能な装置を用いて行う。
上記(A−2)のようにして、液滴形成を行い、得られた水系分散媒体を加熱し、重合を開始し、着色樹脂粒子の水分散液を形成する。
重合性単量体組成物の重合温度は、好ましくは50℃以上であり、更に好ましくは60〜95℃である。また、重合の反応時間は好ましくは1〜20時間であり、更に好ましくは2〜15時間である。
着色樹脂粒子が分散している水系媒体中に、シェル層を形成するための重合性単量体(シェル用重合性単量体)と重合開始剤を添加し、重合することでコアシェル型の着色樹脂粒子を得ることができる。
重合により得られた着色樹脂粒子の水分散液は、重合終了後に、常法に従い、ろ過、分散安定化剤の除去を行う洗浄、脱水、及び乾燥の操作が、必要に応じて数回繰り返されることが好ましい。
粉砕法を採用して着色樹脂粒子を製造する場合、以下のようなプロセスにより行われる。
まず、結着樹脂及び着色剤、さらに必要に応じて添加される離型剤及び帯電制御剤等のその他の添加物を混合機、例えば、ボールミル、V型混合機、ヘンシェルミキサー(:商品名)、高速ディゾルバ、インターナルミキサー、フォールバーグ等を用いて混合する。次に、上記により得られた混合物を、加圧ニーダー、二軸押出混練機、ローラ等を用いて加熱しながら混練する。得られた混練物を、ハンマーミル、カッターミル、ローラミル等の粉砕機を用いて、粗粉砕する。更に、ジェットミル、高速回転式粉砕機等の粉砕機を用いて微粉砕した後、風力分級機、気流式分級機等の分級機により、所望の粒径に分級して粉砕法による着色樹脂粒子を得る。
上述の(A)懸濁重合法、又は(B)粉砕法等の製造方法により、着色樹脂粒子が得られる。
以下、トナーを構成する着色樹脂粒子について述べる。なお、以下で述べる着色樹脂粒子は、コアシェル型のものとそうでないもの両方を含む。
上記着色樹脂粒子の平均円形度が0.96未満の場合、印字の細線再現性が悪くなるおそれがある。
上述した(A)重合法又は(B)粉砕法により得られる着色樹脂粒子は、後述する樹脂被覆無機微粒子を含有する外添剤と共に混合攪拌することにより、着色樹脂粒子の表面に、均一かつ好適に付着添加(外添)させることができる。
以下、正帯電性の極性基含有共重合体樹脂、負帯電性の極性基含有共重合体樹脂、樹脂被覆無機微粒子、及び外添剤中のその他の成分の順に、項を分けて説明する。
本発明で用いる正帯電性極性基含有共重合体樹脂は、その構造単位のいずれかに当該官能基が結合していれば、単独重合体であっても、共重合体であってもよい。正帯電性極性基含有共重合体樹脂は、通常、正帯電性をもたらす官能基を有するビニル系単量体と、これと共重合可能な他のビニル系単量体との共重合体であることが好ましいが、官能基を有さないビニル系単量体を重合した後、変性処理により当該官能基を導入した重合体であってもよい。結着樹脂との相溶性の観点からは、正帯電性をもたらす官能基を有する単量体単位とビニル芳香族炭化水素単量体単位と(メタ)アクリレート単量体単位とを含有する共重合体が特に好ましい。
第4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体単位は、式(I)
(ii)ビニル芳香族単量体、(メタ)アクリレート単量体、及び第4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体を、重合開始剤の存在下で共重合させる方法。
(iii)ビニル芳香族炭化水素単量体及びハロゲン化アルキル(メタ)アクリレート単量体の共重合体、並びに、ビニル芳香族炭化水素単量体及びアミノ基含有(メタ)アクリレート単量体の共重合体を混合し、ポリマー間で第4級化する方法。
本発明で用いる負帯電性極性基含有共重合体樹脂は、負帯電性をもたらす官能基を有する重合体であればよく、単独重合体であっても、共重合体であってもよい。負帯電性極性基含有共重合体樹脂は、負帯電性をもたらす官能基を有するビニル系単量体と、これと共重合可能な他のビニル系単量体との共重合体であることが好ましいが、重合後の変性処理により当該官能基を導入した重合体であってもよい。結着樹脂との相溶性の観点から、負帯電性をもたらす官能基を有する単量体単位とビニル芳香族炭化水素単量体単位と(メタ)アクリレート単量体単位とを含有する共重合体が特に好ましい。
負帯電性極性基含有共重合体樹脂のガラス転移温度は、上述した正帯電性極性基含有共重合体樹脂のガラス転移温度と同様の方法により測定することができる。
スルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド単量体の具体例としては、2−アクリルアミド−1−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−ブタンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−ヘキサンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−オクタンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−ドデカンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−テトラデカンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−フェニルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2,2,4−トリメチルペンタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルフェニルエタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−(4−クロロフェニル)プロパンスルホン酸、3−アクリルアミド−3−メチルブタンスルホン酸、2−メタクリルアミド−n−デカンスルホン酸、4−メタクリルアミドベンゼンスルホン酸等のアクリルアミドアルキルスルホン酸類;2−アクリルアミド−2−カルボキシメチルプロパンスルホン酸等のアクリルアミドカルボキシアルキルスルホン酸類;2−アクリルアミド−2−(2−ピリジン)プロパンスルホン酸等のアクリルアミド−複素環基含有アルキルスルホン酸類;及びこれらの金属塩が挙げられる。これらの中でも、2−アクリルアミド−1−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸が好ましい。これらのスルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド単量体は、単独であっても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
単位の割合は、通常1.9〜29.9質量%、好ましくは4.5〜24.5質量%、より好ましくは8〜18質量%である。
無機微粒子を極性基含有共重合体樹脂により被覆する方法には特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができる。
無機微粒子を極性基含有共重合体樹脂により被覆する方法の例は以下の通りである。まず、極性基含有共重合体樹脂が溶解した溶液中に、無機微粒子を添加し、攪拌する。次に、当該溶液に適宜貧溶媒を足す等して、無機微粒子表面に極性基含有共重合体樹脂を析出させる。続いて、溶液中から溶媒を除去することにより、無機微粒子を極性基含有共重合体樹脂により被覆した樹脂被覆無機微粒子を得ることができる。
無機微粒子に対する極性基含有共重合体樹脂の被覆量は、無機微粒子100質量部に対して、7〜45質量部であることがより好ましく、10〜40質量部であることが更に好ましい。
樹脂被覆無機微粒子の個数平均一次粒径は、7〜75nmであることがより好ましく、10〜60nmであることが更に好ましい。
樹脂被覆無機微粒子の個数平均一次粒径は、以下の方法により求めることができる。まず、樹脂被覆無機微粒子の電子顕微鏡写真を撮影する。次に、当該写真について、画像処理解析装置等により、フレーム面積に対する粒子の面積率:最大2%、トータル処理粒子数:100個の条件で粒子の投影面積に対応する円相当径を算出する。得られた算術平均の値を、その樹脂被覆無機微粒子の個数平均一次粒径とすることができる。
樹脂被覆無機微粒子の添加量が、着色樹脂粒子100質量部に対して、0.07〜1.5質量部であることがより好ましく、0.1〜1.0質量部であることがより好ましい。
本発明において、外添剤として、更に、個数平均一次粒径が5〜30nmのシリカ微粒子Aを含有していることが好ましい。
シリカ微粒子Aの個数平均一次粒径が、5nm未満である場合には、着色樹脂粒子の表面から内部に、当該シリカ微粒子が埋没し易くなり、流動性をトナー粒子に十分に付与させることができず、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。一方、シリカ微粒子Aの個数平均一次粒径が、30nmを超える場合には、トナー粒子の表面に対して、当該シリカ微粒子が占める割合(被覆率)が低下するため、流動性をトナー粒子に十分に付与させることができず、トナーの保存性が低下する場合がある。
シリカ微粒子Aの個数平均一次粒径は、10〜30nmであることがより好ましく、15〜25nmであることが更に好ましい。シリカ微粒子Aはフュームドシリカであることが好ましい。
シリカ微粒子Bの個数平均一次粒径が、35nm未満である場合には、スペーサー効果が低下し、当該シリカ微粒子が着色樹脂粒子の表面から内部に埋没し易くなり、経時的に好適な流動性をトナー粒子に付与させることができず、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。一方、シリカ微粒子Bの個数平均一次粒径が、200nmを超える場合には、トナー粒子の表面から、当該シリカ微粒子が遊離し易くなり、外添剤としての機能が低下し、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。
シリカ微粒子Bの個数平均一次粒径は、40〜80nmであることがより好ましく、40〜60nmであることが更に好ましい。
シリカ微粒子Bの含有量は、着色樹脂粒子100質量部に対して、0.2〜3質量部であることが好ましく、0.3〜2質量部であることがより好ましく、0.5〜1.5質量部であることが更に好ましい。
シリカ微粒子Aの含有量が0.1質量部未満の場合、外添剤としての機能を十分に発揮させることができず、流動性が低下したり、保存性や耐久性が低下したりする場合がある。一方、シリカ微粒子Aの含有量が2質量部を超える場合、トナー粒子の表面から、当該シリカ微粒子が遊離し易くなり、高温高湿環境下での帯電性が低下してカブリが発生する場合がある。
シリカ微粒子Bの含有量が0.2質量部未満の場合、外添剤としての機能を十分に発揮させることができず、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。一方、シリカ微粒子Bの含有量が3質量部を超える場合、トナー粒子の表面から、当該シリカ微粒子が遊離し易くなり、外添剤としての機能が低下し、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。
シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、及びアミノ変性シリコーンオイル等が挙げられる。
疎水化処理剤は、上記のうち、1種のみを用いてもよく、又は2種以上用いてもよい。
また、正帯電性トナーを得る場合、良好な正帯電性を持つトナーが得られ易いことから、アミノシラン化合物やアミノ変性シリコーンオイル等のアミノ基を含有するケイ素化合物を用いることがさらに好ましく、アミノ変性シリコーンオイルを用いることが特に好ましい。この場合、高い正帯電性と疎水性を付与するためには、そのうちの1種はアミノ基を含有するケイ素化合物であり、そのうちの他の1種はアミノ基を含有しないケイ素化合物であることが特に好ましい。
ここで、「脂肪酸金属塩粒子」とは、「金属」と、炭素数が11〜30、好ましくは12〜24のアルキル基(R−)を有する「高級脂肪酸」との塩の粒子のことをいう。
上記脂肪酸金属塩粒子の個数平均一次粒径が、上記範囲未満である場合には、トナーの帯電性が低下し、カブリが発生する場合がある。一方、上記脂肪酸金属塩粒子の個数平均一次粒径が、上記範囲を超える場合には、印字画像に白抜けが発生する場合がある。
上記脂肪酸金属塩粒子の含有量が、上記範囲未満である場合には、トナーの印字耐久性を向上させる効果が十分に得られない場合がある。一方、上記脂肪酸金属塩粒子の含有量が、上記範囲を超える場合には、トナーの流動性が低下し、カスレが発生する場合がある。
上記工程を経て得られる本発明のトナーは、外添剤が、上述した樹脂被覆無機微粒子を含有することにより、安定した帯電性を発揮し、多枚数の連続印刷を行ってもカブリ等による画質の劣化が起こり難く、且つ、印字濃度に優れたものとなる。
本実施例及び比較例において行った試験方法は以下のとおりである。
反応容器にメタノール60部、トルエン20部、スチレン70部、アクリル酸2−エチルヘキシル22部、メタクリル酸ジメチルアミノエチルベンジルクロライド8部、及びアゾビスジメチルバレロニトリル0.2部を仕込み、攪拌しながら、60℃で12時間反応させた。次いで、減圧蒸留により溶剤を除去し、重量平均分子量Mwが30,000、ガラス転移温度Tgが52℃の4級アンモニウム塩基含有共重合体樹脂を得た。
[製造例1]
上記製造方法により得られた極性基含有共重合体樹脂2.5部を、酢酸エチル200部に溶解させた。当該共重合体溶液を撹拌しながら、疎水化処理された個数平均一次粒径12nmのシリカ微粒子(日本アエロジル社製、商品名:RA200H)10部を徐々に添加した。シリカ微粒子を添加後、当該溶液を1時間撹拌した後、メタノールを100部添加し、その後、溶媒を除去することで樹脂被覆シリカ微粒子1を得た。
上記製造例1において、疎水化処理された個数平均一次粒径12nmのシリカ微粒子(日本アエロジル社製、商品名:RA200H)10部を、疎水化処理された個数平均一次粒径50nmのシリカ微粒子(クラリアント社製、商品名:H05TA)10部に変更した以外は、製造例1と同様にして樹脂被覆シリカ微粒子2を製造した。
上記製造例1において、極性基含有共重合体樹脂2.5部を、4部に変更した以外は、製造例1と同様にして樹脂被覆シリカ微粒子3を製造した。
上記製造例1において、極性基含有共重合体樹脂2.5部を、1.5部に変更した以外は、製造例1と同様にして樹脂被覆シリカ微粒子4を製造した。
樹脂被覆シリカ微粒子1〜4について、個数平均一次粒径の測定を行った。
まず、各粒子の電子顕微鏡写真を撮影した。次に、その写真について、画像処理解析装置(ニレコ社製、商品名:ルーゼックスIID)により、フレーム面積に対する粒子の面積率:最大2%、トータル処理粒子数:100個の条件で粒子の投影面積に対応する円相当径を算出した。得られた算術平均の値を、その樹脂被覆シリカ微粒子の個数平均一次粒径とした。
得られた樹脂被覆シリカ微粒子1〜4の個数平均一次粒径を、後述する表1に示す。
[実施例1]
重合性単量体としてスチレン81部とn−ブチルアクリレート19部、イエロー着色剤としてC.I.Pigment Yellow155 6部を、インライン型乳化分散機(荏原製作所社製、商品名:エバラマイルダー)を用いて分散させて、重合性単量体混合物を得た。
上記重合性単量体混合物に、帯電制御剤として帯電制御樹脂(藤倉化成社製、商品名「アクリベース FCA−161P」)1部、離型剤として脂肪酸エステルワックス(日本油脂社製、商品名「WEP3」)5部、マクロモノマーとしてポリメタクリル酸エステルマクロモノマー(東亜合成化学工業社製、商品名「AA6」)0.3部、架橋性単量体としてジビニルベンゼン0.6部、及び分子量調整剤としてt−ドデシルメルカプタン1.6部を添加し、混合、溶解して、重合性単量体組成物を調製した。
測定試料(着色樹脂粒子)を約0.1g秤量し、ビーカーに取り、分散剤としてアルキルベンゼンスルホン酸水溶液(富士フイルム社製、商品名:ドライウエル)0.1mLを加えた。そのビーカーへ、更にアイソトンIIを10〜30mL加え、20W(Watt)の超音波分散機で3分間分散させた後、粒径測定機(ベックマン・コールター社製、商品名:マルチサイザー)を用いて、アパーチャー径;100μm、媒体;アイソトンII、測定粒子個数;100,000個の条件下で、着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)、及び個数平均粒径(Dn)を測定し、粒径分布(Dv/Dn)を算出した。
得られた着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)は9.7μm、個数平均粒径(Dn)は8.5μm、粒径分布(Dv/Dn)は1.14であった。
容器中に、予めイオン交換水10mLを入れ、その中に分散剤として界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸)0.02gを加え、更に測定試料(着色樹脂粒子)0.02gを加え、超音波分散機で60W(Watt)、3分間分散処理を行った。測定時の着色樹脂粒子濃度が3,000〜10,000個/μLとなるように調整し、0.4μm以上の円相当径の着色樹脂粒子1,000〜10,000個についてフロー式粒子像分析装置(シメックス社製、商品名:FPIA−2100)を用いて測定した。測定値から平均円形度を求めた。
円形度は下記計算式1に示され、平均円形度は、その平均をとったものである。
計算式1:(円形度)=(粒子の投影面積に等しい円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
得られた着色樹脂粒子の平均円形度は0.987であった。
上記着色樹脂粒子100部に対し、上記樹脂被覆シリカ微粒子1を0.2部、シリカ微粒子Aとして、疎水化処理された個数平均一次粒径20nmのシリカ微粒子(キャボット社製、商品名:TG7120)を0.8部、シリカ微粒子Bとして、疎水化処理された個数平均一次粒径50nmのシリカ微粒子(クラリアント社製、商品名:H05TA)を1.5部添加し、高速攪拌機(三井鉱山社製、商品名:ヘンシェルミキサー)を用いて、10分間、周速40m/sで混合攪拌して外添処理を行い、実施例1のトナーを作製した。
実施例1において、樹脂被覆シリカ微粒子1 0.2部を、樹脂被覆シリカ微粒子2 0.2部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例2のトナーを製造した。
実施例1において、樹脂被覆シリカ微粒子1 0.2部を、樹脂被覆シリカ微粒子3 0.2部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例3のトナーを製造した。
実施例1において、樹脂被覆シリカ微粒子1 0.2部を、樹脂被覆シリカ微粒子4 0.2部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例4のトナーを製造した。
実施例1において、樹脂被覆シリカ微粒子1の添加量を、0.2部から0.4部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例5のトナーを製造した。
実施例1において、樹脂被覆シリカ微粒子1の添加量を、0.2部から0.1部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例6のトナーを製造した。
実施例1において、外添剤として、更に脂肪酸金属塩粒子である個数平均一次粒径が0.5μmステアリン酸亜鉛(堺化学工業社製、商品名:SPZ100F)0.1部を添加した以外は、実施例1と同様にして実施例7のトナーを製造した。
実施例1において、樹脂被覆シリカ微粒子1 0.2部を、樹脂被覆シリカ微粒子2 0.2部に変更し、且つ、外添剤として、更に脂肪酸金属塩粒子である個数平均一次粒径が0.5μmステアリン酸亜鉛(堺化学工業社製、商品名:SPZ100F)0.1部を添加した以外は、実施例1と同様にして実施例8のトナーを製造した。
実施例1において、樹脂被覆シリカ微粒子1を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして比較例1のトナーを製造した。
実施例1において、樹脂被覆シリカ微粒子1を添加せず、且つ、シリカ微粒子Aの添加量を0.8部から1.0部に変更した以外は、実施例1と同様にして比較例2のトナーを製造した。
実施例1において、樹脂被覆シリカ微粒子1を添加せず、且つ、シリカ微粒子Bの添加量を1.5部から1.7部に変更した以外は、実施例1と同様にして比較例3のトナーを製造した。
上記実施例1〜実施例8、及び比較例1〜比較例3の静電荷像現像用トナーについて、トナー特性を調べた。詳細は以下の通りである。
市販の非磁性一成分現像方式プリンター(HL−3040CN)を用い、現像装置のトナーカートリッジにトナーを充填した後、印字用紙をセットした。白ベタの印字パターンを2枚印字し、その後、現像ローラ上のトナーを吸引式帯電量測定装置に吸引し、帯電量と吸引量から単位質量当たりの帯電量を測定した。測定は、温度23℃、相対湿度50%で行った。
上述した市販の非磁性一成分現像方式プリンターの現像装置のトナーカートリッジにトナーを充填した後、印字用紙をセットした。常温常湿(N/N)環境下(温度:23℃、湿度:50%)で、24時間放置した後、同環境下にて、5%印字濃度でベタ印字(印字濃度100%)を1枚行い、反射式画像濃度計(マクベス社製、商品名:RD918)を用いてベタ画像の印字濃度を測定した。
上述した初期印字濃度の測定を行った後に、続けて、白ベタ印字を一枚行い、白ベタ印字の途中でプリンターを停止させ、現像後の感光体上における非画像部のトナーを、粘着テープ(住友スリーエム社製、商品名:スコッチメンディングテープ810−3−18)に付着させた後、剥ぎ取り、それを印字用紙に貼り付けた。次に、その粘着テープを貼り付けた印字用紙の白色度(B)を、白色度計(日本電色社製、商品名:ND−1)で測定し、同様にして、未使用の粘着テープだけを印字用紙に貼り付け、その白色度(A)を測定し、この白色度の差(B−A)をカブリ値とした。
上述した市販の非磁性一成分現像方式プリンターの現像装置のトナーカートリッジに、トナーを充填した後、印字用紙をセットした。常温常湿(N/N)環境下(温度:23℃、湿度:50%)で、24時間放置した後、同環境下にて、5%印字濃度で10,000枚まで連続印刷を行った。
500枚毎に、ベタ印字(印字濃度100%)を行った後、白ベタ印字(印字濃度0%)を行い、上記「6−2」の項で述べた初期印字濃度試験、及び上記「6−3」の項で述べた初期カブリ試験と同様な試験を実施した。これらの試験において、印字濃度が0.8以上で、且つカブリ値が2以下の画質を維持できる連続印刷枚数を調べた。
以下、上記表1を参照しながら、トナー評価について検討する。
まず、比較例1のトナーについて検討する。表1より、比較例1のトナーは、樹脂被覆シリカ微粒子を一切含まず、シリカ微粒子Aを0.8質量部、シリカ微粒子Bを1.5質量部それぞれ含む。
表1より、比較例1のトナーは、常温常湿(N/N)環境下における実機帯電量の値が43μC/gであり、同環境下における初期印字濃度の値が0.91である。したがって、比較例1のトナーについては、少なくとも、帯電量及び初期印字濃度に問題は見られない。
しかし、比較例1のトナーは、常温常湿(N/N)環境下における初期カブリが1.1と高く、且つ、同環境下におけるカブリ発生枚数が5,500枚に留まる。特に、印字耐久性試験の結果は、実施例1〜実施例8、及び比較例1〜比較例3のトナー中、最も低い。したがって、樹脂被覆シリカ微粒子を含まない比較例1のトナーは、印字耐久性に劣ることが分かる。
表1より、比較例2のトナーは、常温常湿(N/N)環境下における実機帯電量の値が40μC/gであり、同環境下における初期カブリが0.6である。したがって、比較例2のトナーについては、少なくとも、帯電量及び初期耐久性に問題は見られない。
しかし、比較例2のトナーは、常温常湿(N/N)環境下における初期印字濃度の値が0.88であり、同環境下におけるカブリ発生枚数が6,000枚に留まる。特に、初期印字濃度は、実施例1〜実施例8、及び比較例1〜比較例3のトナー中、最も低い。したがって、樹脂被覆シリカ微粒子を含まず、且つ、比較例1のトナーよりもシリカ微粒子Aを0.2質量部多く含む比較例2のトナーは、初期印字濃度及び印字耐久性に劣ることが分かる。
表1より、比較例3のトナーは、常温常湿(N/N)環境下における初期カブリが0.7である。したがって、比較例3のトナーについては、少なくとも、初期耐久性に問題は見られない。
しかし、比較例3のトナーは、常温常湿(N/N)環境下における実機帯電量の値が36μC/gであり、同環境下における初期印字濃度の値が0.88であり、同環境下におけるカブリ発生枚数が6,500枚に留まる。特に、初期印字濃度は、実施例1〜実施例8、及び比較例1〜比較例3のトナー中、最も低い。さらに、実機帯電量の値は、実施例1〜実施例8、及び比較例1〜比較例3のトナー中、最も低い。したがって、樹脂被覆シリカ微粒子を含まず、且つ、比較例1のトナーよりもシリカ微粒子Bを0.2質量部多く含む比較例3のトナーは、帯電性、初期印字濃度及び印字耐久性に劣ることが分かる。
表1より、これらの実施例1〜実施例8のトナーは、いずれも、常温常湿(N/N)環境下における実機帯電量の値が38μC/g以上と高く、同環境下における初期印字濃度の値が0.90以上と高く、同環境下における初期カブリが0.9以下と低く、同環境下におけるカブリ発生枚数が8,000枚以上である。
したがって、無機微粒子100質量部を、極性基含有共重合体樹脂5〜50質量部で被覆させてなる樹脂被覆無機微粒子を含む外添剤を含む本発明のトナーは、経時的に安定した帯電性を発揮し、多枚数の連続印刷を行ってもカブリ等による画質の劣化が起こり難く、且つ印字濃度に優れたトナーであることが分かる。
Claims (8)
- 結着樹脂及び着色剤を含有する着色樹脂粒子と、外添剤とを含有する静電荷像現像用トナーにおいて、
前記外添剤が、無機微粒子100質量部を、極性基含有共重合体樹脂5〜50質量部で被覆させてなる樹脂被覆無機微粒子を含むことを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 前記樹脂被覆無機微粒子の個数平均一次粒径が、5〜100nmであることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記樹脂被覆無機微粒子の添加量が、前記着色樹脂粒子100質量部に対して、0.05〜2質量部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記極性基含有共重合体樹脂のガラス転移温度Tgが30〜90℃であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記外添剤として、更に、個数平均一次粒径が5〜30nmのシリカ微粒子Aを、前記着色樹脂粒子100質量部に対して、0.1〜2質量部含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記外添剤として、更に、個数平均一次粒径が35〜200nmのシリカ微粒子Bを、前記着色樹脂粒子100質量部に対して、0.2〜3質量部含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記外添剤として、更に、個数平均一次粒径が0.1〜5μmの脂肪酸金属塩粒子を、前記着色樹脂粒子100質量部に対して、0.01〜0.5質量部含有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記極性基含有共重合体樹脂の重量平均分子量(Mw)が3,000〜100,000であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
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