JP2012204941A - 受信装置および受信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フレーム間干渉を低減し、復調精度を向上する受信装置および受信方法を提供する。
【解決手段】受信装置は、デジタル変調信号をベースバンド信号にダウンコンバートする受信部と、ベースバンド信号に基づいて伝搬路を推定する伝搬路推定部と、伝搬路推定部で推定した伝搬路に基づいて、ベースバンド信号に含まれる既知の信号のレプリカである第1レプリカを生成する第1レプリカ生成部と、ベースバンド信号内の対象フレームから、第1レプリカを除去する第1レプリカ除去部と、対象フレームの中に含まれる、既知の信号長よりも長い遅延時間を持つ遅延波に起因して生じるフレーム間干渉区間の少なくとも一部を、強制的にゼロにするゼロ化部と、ゼロ化部でゼロ化した区間を含めて、対象フレーム内の前側区間と後側区間との間で巡回加算を行う巡回加算部と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】受信装置は、デジタル変調信号をベースバンド信号にダウンコンバートする受信部と、ベースバンド信号に基づいて伝搬路を推定する伝搬路推定部と、伝搬路推定部で推定した伝搬路に基づいて、ベースバンド信号に含まれる既知の信号のレプリカである第1レプリカを生成する第1レプリカ生成部と、ベースバンド信号内の対象フレームから、第1レプリカを除去する第1レプリカ除去部と、対象フレームの中に含まれる、既知の信号長よりも長い遅延時間を持つ遅延波に起因して生じるフレーム間干渉区間の少なくとも一部を、強制的にゼロにするゼロ化部と、ゼロ化部でゼロ化した区間を含めて、対象フレーム内の前側区間と後側区間との間で巡回加算を行う巡回加算部と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、フレーム内に既知の信号とデータ信号とを含むデジタル変調信号を受信する受信装置および受信方法に関する。
地上デジタル放送の伝送方式は、国ごとに異なっている。例えば、中国の地上デジタル放送(DTMB:Digital Terrestrial Multimedia Broadcast)のフレームは、既知信号であるフレームヘッダ(FH)と、それに続くデータ信号であるフレームボディ(FB)から構成されている。
FBには、通常OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重方式)で用いられるガードインターバルのようなシンボル間干渉(DTMBの場合はフレーム間干渉)を除去する仕組みがないため、マルチパス伝搬路における遅延波の干渉が問題となる。
この問題を解決するために、伝搬路推定値に基づいて既知信号であるフレームヘッダ部分(以下、FH部分)を削除し、データ信号の最後(あるいは最初)の部分を先頭(あるいは末尾)に加算してデータの巡回性を確保し、フレーム間干渉なしで復調を可能とする技術が提案されている。
この技術によれば、遅延波によるフレーム間干渉をなくすことが可能となるが、遅延波の最大遅延量がFH長を超える場合には、前後のフレームによるフレーム間干渉が生じてしまう。そしてこの干渉は、主波や遅延波の電力によらず、所望の信号成分に対して一定の比率で生じるため、遅延波の電力がいくら小さくても、その遅延量が大きければ大きな干渉を生じることとなる。
B. Song, L. Gui, Y. Guan and W. Zhang, "On Channel Estimation and Equalization in TDS-OFDM based Terrestrial HDTV Broadcasting System," IEEE Trans. on Consumer Electronics, Vol. 51, No. 3, Aug. 2005
本実施形態は、フレーム間干渉を低減し、復調精度を向上する受信装置および受信方法を提供するものである。
本実施形態の一態様は、フレーム内に既知の信号とデータ信号とを含むデジタル変調信号を受信する受信装置に関する。受信装置は、前記デジタル変調信号をベースバンド信号にダウンコンバートする受信部と、前記ベースバンド信号に基づいて伝搬路を推定する伝搬路推定部と、前記伝搬路推定部で推定した伝搬路に基づいて、前記ベースバンド信号に含まれる前記既知の信号のレプリカである第1レプリカを生成する第1レプリカ生成部と、前記ベースバンド信号内の対象フレームから、前記第1レプリカを除去する第1レプリカ除去部と、前記対象フレームの中に含まれる、前記既知の信号長よりも長い遅延時間を持つ遅延波に起因して生じるフレーム間干渉部分の少なくとも一部を、強制的にゼロにするゼロ化部と、前記ゼロ化部でゼロ化した区間を含めて、前記対象フレーム内の前側区間と後側区間との間で巡回加算を行う巡回加算部と、を備える。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。以下では、主に、図1に示すように、フレーム内に、既知信号であるフレームヘッダ(FH)と、それに続くデータ信号であるフレームボディ(FB)とを含むデジタル変調信号を受信する受信装置について説明する。
(第1の実施形態)
図2は第1の実施形態に係る受信装置1の概略構成を示すブロック図である。図2の受信装置1は、受信部2と、同期部3と、伝搬路推定部4と、FH生成部5と、干渉キャンセル部6と、等化部7と、時間デインタリーブ部8と、軟出力計算部9と、誤り訂正復号部10とを備えている。
図2は第1の実施形態に係る受信装置1の概略構成を示すブロック図である。図2の受信装置1は、受信部2と、同期部3と、伝搬路推定部4と、FH生成部5と、干渉キャンセル部6と、等化部7と、時間デインタリーブ部8と、軟出力計算部9と、誤り訂正復号部10とを備えている。
受信部2は、受信されたデジタル変調信号をベースバンド信号にダウンコンバートする。受信部2の内部には、所望の帯域の信号を抽出する受信フィルタが設けられているが、図2では省略している。
FH生成部5は、既知信号であるフレームヘッダを生成する。同期部3は、ベースバンド信号に対するタイミング同期を取る。例えば同期部3は、FH生成部5で生成された既知のフレームヘッダの信号とベースバンド信号の相関演算を行うなどしてフレームタイミングを推定する。伝搬路推定部4はベースバンド信号を用いて伝搬路を推定する。例えば伝搬路推定部4はFH生成部5で生成された既知のフレームヘッダの信号とベースバンド信号の相関演算を行うなどして伝搬路推定値(伝搬路の各パスの遅延時間・振幅・位相)を推定する。伝搬路推定部4が推定した伝搬路推定値は、干渉キャンセル部6と等化部7で用いられる。
干渉キャンセル部6は、図2に示すように、キャンセラ制御部11と、FHレプリカ生成部(第1レプリカ生成部)12と、FH除去部(第1レプリカ除去部)13と、ゼロ化部14と、巡回加算部15とを有する。
キャンセラ制御部11は、ベースバンド信号の対象フレーム内のフレーム間干渉を除去する制御を行う。FHレプリカ生成部12は、伝搬路推定部4で推定した伝搬路とFH生成部5で生成したフレームヘッダとを用いて、フレームヘッダのレプリカであるFHレプリカを生成する。FH除去部13は、生成したFHレプリカを用いて、対象フレームからフレームヘッダを除去する。
ゼロ化部14は、対象フレーム内のフレームヘッダ長よりも長い遅延時間を持つ遅延波に起因して生じるフレーム間干渉部分を強制的にゼロにする。巡回加算部15は、ゼロ化部14でゼロ化した部分を対象フレーム内で巡回加算する。
等化部7は、巡回加算部15で巡回加算した信号に対して、伝搬路推定部4で推定された伝搬路の影響を補償する。その後、時間デインタリーブ部8で符号の並び替えを行い、軟出力計算部9で軟出力判定を行った後、誤り訂正復号部10で誤り訂正と復号処理を行って、TS(Transport Stream)信号を出力する。中国向けDTMBの場合、誤り訂正復号部10では、LDPC符号とBCH符号の両方を用いて誤り訂正を行う。
ここで、図1において、干渉キャンセル部6と等化部7の処理は対象フレームごとに行われるが、時間デインタリーブ部8以降の処理は、複数フレームごとに行われる。このため、等化部7と時間デインタリーブ部8の間には、複数フレームを一時的に格納する不図示の記憶部が設けられる。この記憶部は時間デインタリーブ部8に設けてもよい。
図3は干渉キャンセル部6の処理動作を説明するタイミング図である。図3(a)は先行波(主波)に対して遅延波がフレームヘッダ長より遅延している例を示しており、図示の網掛け部がフレームヘッダ、隣接するフレームヘッダ間がフレームボディである。
図3では、先行波の幅を遅延波の幅よりも大きくしているが、これは、先行波の電力の方が遅延波よりも大きいことを示している。
干渉キャンセル部6は、まずFH除去部13で、フレームヘッダを除去する(図3(b))。この処理にあたって、FHレプリカ生成部12は既知のフレームヘッダの信号に伝搬路推定結果を乗算してFHレプリカを生成し、このFHレプリカをFH除去部13はパスごとに受信信号から除去する。除去されるFH部分は、最先行波のフレームボディの先頭から、最長遅延波のフレームボディの末尾までの各パスのFH部分である。ここで、パスとは、先行波と遅延波のそれぞれである。
図3(b)に示すように、対象フレームの前方と後方に、それぞれ太枠で示すフレーム間干渉成分が存在している。そこで、干渉キャンセル部6は、ゼロ化部14にて、例えば後方干渉成分を強制的にゼロ化する(図3(c))。この結果、後方干渉成分はなくなるが、遅延波の一部もゼロになるため、遅延波部分にはゼロ化による干渉を与えることになる。また、前方干渉成分はそのままである。
次に、干渉キャンセル部6は、巡回加算部15にて、対象フレーム内の先頭部分を末尾部分に巡回加算する(図3(d))。この巡回加算は、対象フレーム内で周期性が維持されるように行われる。これにより、先行波が干渉なく巡回することが保証される。一方、遅延波には、前方干渉成分がそのまま残っており、これに加えてゼロ化による干渉も生じており、遅延波の干渉は増大する。ところが、先行波の電力が干渉波の電力よりも大きい場合には、従来よりも干渉を低減でき、復調精度を向上させることができる。
なお、図6では、巡回加算の際に、対象フレームの前方部分を後方部分に加算したが、対象フレームの後方部分を前方部分に加算してもよい。この場合、直前のフレームに起因する干渉成分が出現する位置が変わるが、干渉量自体は変わらないため、干渉キャンセル部6としての性能は同じである。これらの一連の動作は、干渉キャンセル部6内のキャンセラ制御部11によって制御される。
キャンセラ制御部11は、伝搬路推定結果に基づいて、各パスの遅延タイミングに応じて、FHレプリカ生成部12、FH除去部13、ゼロ化部14および巡回加算部15の動作を制御する。
また、キャンセラ制御部11は、フレームヘッダ長を超える遅延波が存在しない場合はゼロ化の必要はないため、FH部分の除去後に、巡回加算部15に巡回加算を行わせる。
このように、第1の実施形態では、フレームヘッダ長を超える遅延波が存在する場合には、FH部分の除去後にゼロ化を行って、その後に巡回加算を行うため、遅延波よりも電力の大きい先行波のフレーム間干渉を完全に除去できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、第1の実施形態とは逆に、先行波よりも遅延波の電力が大きい場合を念頭に置いたものである。
第2の実施形態は、第1の実施形態とは逆に、先行波よりも遅延波の電力が大きい場合を念頭に置いたものである。
第2の実施形態による受信装置1は、図2と同様に構成されるため、説明を割愛し、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図4は第2の実施形態による干渉キャンセル部6の処理動作を説明するタイミング図である。図示のように、先行波の幅よりも遅延波の幅が太くなっており、遅延波の方が電力が大きいことを示している。したがって、この遅延波が主波である。
図4(a)の遅延波は、フレームヘッダ長を超える遅延量を持っており、第1の実施形態と同様にゼロ化が行われる。
第1の実施形態では、電力の大きい先行波に入り込む干渉を、ゼロ化によって電力の小さな遅延波側に転嫁した。これに対して、本実施形態では、電力の関係が逆であるため、図6と同じ手法では、従来よりも性能が劣化するおそれがある。
そこで、本実施形態では、FH除去後(図4(b))の信号に対して、直前フレームに起因する対象フレームの前方側の干渉成分をゼロ化して(図4(c))、その後に巡回加算する(図4(d))。
これにより、図4(c)に示すように、遅延波に対する干渉はゼロとなり、電力の小さい先行波に、直後のフレームに起因する後方干渉とゼロ化による干渉が生じる。
このように、本実施形態では、遅延波の方が先行波よりも電力が大きく、かつ遅延波がフレームヘッダ長を超える遅延量を持っている場合には、遅延波に対する干渉がゼロになるようにゼロ化と巡回加算を行うため、遅延波に対する復調精度を第1の実施形態よりも向上できる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、上述した第1の実施形態と第2の実施形態を組み合わせたものであり、前方干渉量と後方干渉量を比較して、干渉量の大きい方の干渉を除去するものである。
第3の実施形態は、上述した第1の実施形態と第2の実施形態を組み合わせたものであり、前方干渉量と後方干渉量を比較して、干渉量の大きい方の干渉を除去するものである。
図5は第3の実施形態による受信装置1aの概略構成を示すブロック図である。図5では、図2と同じ構成部分には同一符号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。
図5の受信装置1aは、干渉キャンセル部6の内部構成のみが図2の受信装置1と異なっている。具体的には、図5の干渉キャンセル部6は、図2の干渉キャンセル部6の内部構成に、新たに干渉量算出部16を追加している。
干渉量算出部16は、対象フレームの直前のフレームに起因する前方干渉成分の干渉量と、直後のフレームに起因する後方干渉成分の干渉量とを、それぞれ算出する。そして、両者のうち大きい方を、ゼロ化部14はゼロ化する。
図6は第3の実施形態による干渉キャンセル部6の処理動作を説明するタイミング図である。図6(a)は、先行波と、3本(パス)の遅延波群とが存在する例を示している。FH除去部13でフレームヘッダを除去すると、図6(b)のようになる。図6(b)では、前方干渉成分と後方干渉成分を太枠で示している。干渉量算出部16は、この太枠の面積により、前方干渉成分の干渉量と後方干渉成分の干渉量をそれぞれ算出する。
図6(b)の場合、後方干渉成分の干渉量の方が大きいため、ゼロ化部14は、図6(c)に示すように、後方干渉成分をゼロ化する。その後、巡回加算部15で巡回加算を行うことで、図6(d)に示すように、先行波の干渉はゼロとなり、干渉波群には直前フレームに起因する前方干渉とゼロ化による干渉が含まれることになる。
図7は第3の実施形態による干渉キャンセル部6の処理動作を示すフローチャートである。まず、FH除去部13にてFH部分の除去を行う(ステップS1)。このステップS1の処理は、第1および第2の実施形態と同様であるが、以下により詳細に説明する。
まず、FHレプリカ生成部12にて、既知であるフレームヘッダの信号に伝搬路推定結果を乗算してFHレプリカを生成する。次に、FH除去部13にて、各パスごとに、受信したベースバンド信号内の対象フレームからFHレプリカと同じFH部分を除去する。除去するFH部分は、より詳しくは、最先行波のフレームボディの先頭から、最長遅延波のフレームボディの末尾までに含まれる各パスのFH部分である。
次に、フレームヘッダを超える遅延波のパスが存在するか否かを判定する(ステップS2)。存在する場合には、各パスごとにフレームヘッダを超えるパスか否かを判定する(ステップS3)。
ステップS3でフレームヘッダを超えるパスと判断されると、前方干渉量IFIFを計算し(ステップS4)、フレームヘッダを超えないパスと判断されると、後方干渉量IFIBを計算する(ステップS5)。
これらステップS3〜S5の処理を図6のタイミング図を用いて説明する。図6の場合、先行波と遅延波d1の2つのパスがステップS3でフレームヘッダを超えないパスと判断されて、これら2つのパスについて後方干渉量IFIBが計算される。また、遅延波d2,d3の2つのパスはステップS3でフレームヘッダを超えるパスと判断されて、これら2つのパスについて前方干渉量IFIFが計算される。
ここで、Mは遅延量がFH長以下のパス数であり、Lは全パス数である。また、各パスの遅延量を小さい順にt0, t1, t2,…, tL-1とし、それぞれの電力をp0, p1, p2,…, pL-1とし、フレームヘッダ長をtFHとしている。
このステップS3は、フレームヘッダを超えるパスと超えないパスで、前方干渉量を計算するか、後方干渉量を計算する。
次に、前方干渉量IFIFと後方干渉量IFIBを比較し、IFIF>IFIBか否かを判定する(ステップS6)。IFIF>IFIBであれば、前方干渉成分を含む時間領域の信号部分全体をゼロ化する(ステップS7)。逆に、IFIF≦IFIBであれば、後方干渉成分を含む時間領域の信号部分全体をゼロ化する(ステップS8)。
次に、巡回加算部15にて、ゼロ化後の信号に対して、対象フレームの先頭部分を後方部分に巡回加算する(ステップS9)。
上述したように、図6は後方干渉部分をゼロ化する例を示しているため、巡回加算を行った後は、上述した(1)式で計算された後方干渉量IFIFは強制的にゼロになり、遅延波d2,d3には、(2)で計算された前方干渉量IFIFの2倍の干渉が入り込む結果となる。その一方で、先行波と遅延波d1には干渉は全く入り込まない。
なお、巡回加算部15は、対象フレームの前方部分を後方に加算する代わりに、対象フレームの後方部分を前方に加算してもよい。この場合、直前のフレームに起因する干渉成分の位置は変わるが、干渉量自体は変わらないため、性能も同じになる。
このように、第3の実施形態では、先行波と遅延波のどちらの電力が大きい場合であっても、電力の大きな方のフレーム間干渉を除去できる。したがって、所定のビット誤り率を満たすために必要な妨害波電力に対する希望波電力の比D/Uが急激に増大することを防止できる。
また、上述した(1)式と(2)式に示す前方干渉量IFIFと後方干渉量IFIBの計算処理は伝搬路推定結果に基づいて行われるものであり、これらの計算処理とフレームヘッダの除去処理とは並列処理することができ、干渉キャンセル部6は図7の処理を高速に行うことができ、処理遅延を抑制でき、データの遅延を生じさせるおそれを回避できる。
(第4の実施形態)
第1〜第3の実施形態は、最長遅延波に合わせて後方干渉成分を設定していたが、第4の実施形態は、最長遅延波でない遅延波に合わせて前方(後方)干渉成分を設定するものである。
第1〜第3の実施形態は、最長遅延波に合わせて後方干渉成分を設定していたが、第4の実施形態は、最長遅延波でない遅延波に合わせて前方(後方)干渉成分を設定するものである。
第4の実施形態による受信装置1aは、図5と同じ構成であり、干渉キャンセル部6の処理動作のみが異なる。そこで、以下では、干渉キャンセル部6の処理動作を中心に説明する。
図8および図9は第4の実施形態による干渉キャンセル部6が処理した結果のタイミング図である。図8および図9は、図6と異なり、最長遅延波でない遅延波の末尾を基点として後方干渉成分が設定されている。このようにする理由は、最長遅延波の電力が他のパスの電力に比べて著しく小さい場合は、最長遅延波の末尾を基点として後方干渉部分を設定してゼロ化および巡回加算を行うと、巡回加算によってかえって遅延波の干渉成分が増大してしまうためである。したがって、後方干渉成分を設定する際には、著しく電力が小さい遅延波は避けて、ある程度電力が大きい遅延波の末尾を基点として設定するのが望ましい。これにより、遅延波の干渉がより少なくて済む。
ところが、図8のように、最長遅延波でない遅延波の末尾を基点として後方干渉成分を設定してゼロ化および巡回加算を行うと、前方干渉成分とゼロ化による干渉の他に、前方(後方)干渉成分を設定するのに用いた遅延波d2の末尾(以下、ウインドウ位置)から最長遅延波d3の末尾までの部分による干渉が生じる。以下では、この干渉を、ウインドウ位置による干渉と呼ぶ。
このように、ウインドウ位置を最長遅延波の末尾よりも前に設定することで、遅延波に生じる後方干渉成分を低減できるため、最長遅延波のウインドウ位置による干渉が小さければ、結果的に干渉量を削減できる。
図8は後方干渉成分をゼロ化する例を示したが、図9は前方干渉成分をゼロ化する例を示している。図9の場合、最長遅延波でない遅延波d2をウインドウ位置として前方干渉成分のゼロ化を行っており、このウインドウ位置と最長遅延波の末尾との間に、ウインドウ位置による干渉が生じる(図9(c))。したがって、その後に巡回加算すると、先行波および遅延波群に、後方干渉成分と、ゼロ化による干渉と、ウインドウ位置による干渉とが、混入することになる(図9(d))。
図8と図9からわかるように、ウインドウ位置による干渉量は、前方干渉成分と後方干渉成分のどちらをゼロ化した場合でも同じである。
一方、図10は最先行波の電力が他のパスに比べて著しく小さい場合のタイミング図である。この場合は、最先行波を無視してゼロ化および巡回加算を行うのが望ましい。図10では、先行波を無視して、次の遅延波d1の先頭位置を基点として、最長遅延波の末尾までの部分について、ゼロ化および巡回加算を行っている。
この場合は、最長遅延波ではなく、無視された先行波に起因する干渉が生じることになる。この干渉も、ウインドウ位置による干渉である。
図10は後方干渉成分をゼロ化する例を示しているが、前方干渉成分をゼロ化する場合においても、無視された先行波に起因するウインドウ位置による干渉量は同じである。
したがって、遅延量の小さい順にX本のパス(Xは1以上の整数)と、遅延量の大きい順にY本のパス(Yは1以上の整数)を無視して巡回加算とウインドウ設定を行う場合、これらに起因する干渉量はどの部分をゼロ化しても同じように入り込むため、ゼロ化の基準となるウインドウ位置を考慮に入れなくても、干渉量を計算できる。よって、遅延量の小さい順にX本のパス(Xは1以上の整数)と、遅延量の大きい順にY本のパス(Yは1以上の整数)を無視して巡回加算とウインドウ設定を行う場合の後方干渉量IFIBと前方干渉量IFIFは、以下の(3)式と(4)式で表される。
(3)式と(4)式中の各パラメータは、上述した(1)式と(2)式で説明したものと同じである。ゼロ化の条件は以下の通りである。
ゼロ化部14は、IFIB≧IFIFのときは、後方干渉成分を含む時間領域における信号全体をゼロ化し、IFIB<IFIFのときは、前方干渉成分を含む時間領域における信号全体をゼロ化する。
巡回加算部15は、ゼロ化後の信号に対して、対象フレームの先頭部分を後方部分に巡回加算する。その後、干渉キャンセル部6にて干渉抑圧が行われた後、等化部7で伝搬路に対する補償が行われる。そして、時間デインタリーブ部8を経て軟出力計算部9で軟出力が計算され、誤り訂正復号部10で誤り訂正処理が行われる。
このように、第4の実施形態では、遅延波や先行波の一部を無視して前方干渉成分と後方干渉成分を設定し、先行波や最長遅延波以外の遅延波の末尾をウインドウ位置に設定してゼロ化および巡回加算を行うことにより、先行波や最長遅延波の電力が他のパスの電力よりも著しく小さい場合に、これら先行波や最長遅延波によって干渉量が増大するという不具合が生じなくなる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態は、上述した第3の実施形態と第4の実施形態を包含するものであり、先行波と遅延波群の中からいくつかを無視して干渉量が最小になる条件を見つけ、その条件にて前方干渉成分と後方干渉成分のどちらをゼロ化するかを決定するものである。
第5の実施形態は、上述した第3の実施形態と第4の実施形態を包含するものであり、先行波と遅延波群の中からいくつかを無視して干渉量が最小になる条件を見つけ、その条件にて前方干渉成分と後方干渉成分のどちらをゼロ化するかを決定するものである。
第5の実施形態による受信装置1aは、図5と同じ構成であり、干渉キャンセル部6の処理動作のみが異なる。そこで、以下では、干渉キャンセル部6の処理動作を中心に説明する。
図11Aおよび図11Bは第5の実施形態による干渉キャンセル部6の処理動作を示すフローチャートである。まず、FH除去部13にて、伝搬路推定値に基づいてFH部分の除去を行う(ステップS11)。続いて、フレームヘッダを超える遅延波があるか否かを判定し(ステップS12)、ない場合は従来同様に巡回加算部15により巡回加算を行う(ステップS13)。
一方、フレームヘッダを超える遅延波がある場合は、無視する先行波の本数Xと、無視する遅延波の本数Yを、それぞれゼロに初期化する(ステップS14)。この後、ステップS15〜S22は、無視する先行波の本数Xを設定する処理を行い、ステップS23〜S30は、無視する遅延波の本数Yを設定する処理を行う。ステップS15〜S22の処理とステップS23〜S30の処理は並列して行ってもよいし、順次に行ってもよい。この場合、どちらを先に行ってもよい。
ここで、X=0の場合は、最先行波を無視しないことを示しており、(5)式の計算は行わずにIFI0,X=0とする。
次に、無視したX本を除いた残りの(L−X)本を抽出し(ステップS16)、後方干渉成分IFIB,0,Xと前方干渉成分IFIF,0,Xとを計算する(ステップS17、S18、X除外干渉量計算部)。後方干渉成分IFIB,0,Xは以下の(6)式に基づいて計算し、前方干渉成分IFIF,0,Xは以下の(7)式に基づいて計算する。
続いて、上述した(5)〜(7)式に基づいて、巡回加算後に想定される干渉量の合計を以下の(8)式に基づいて計算する(ステップS19)。
IFI0(X)=min(IFIF,0,X , IFIB,0,X)+IFI0,X …(8)
IFI0(X)=min(IFIF,0,X , IFIB,0,X)+IFI0,X …(8)
この(8)式は、前方干渉成分IFIF,0,Xと後方干渉成分IFIB,0,Xのうち小さい方に、先行波についての干渉量IFI0,Xを加算したものが巡回加算後に想定される干渉量の合計IFI0(X)になる。
なお、実際の干渉量は、(8)式で計算される値の2倍になる。
上述したステップS15〜S19に示す(5)〜(8)式の計算を、X=0からXを1ずつインクリメントしながら繰り返し(ステップS20,S21)、干渉量の合計IFI0(X)が直前の合計IFI0(X-1)を上回ったら(ステップS22)、繰り返し処理を中止して、干渉量が最小になるときのX=X−1を、無視する先行波の本数として設定する(ステップS23、X選択部)。
遅延波の中で無視する本数Yの設定も、ステップS15〜S23と同様の手順で行う(ステップS24〜S32)。ステップS24で計算される、遅延波を遅延量の大きい順にY本無視した場合に生じる干渉量は、以下の(9)式で求められる。
ここで、Y=0の場合は最先行波を無視しないため、(9)式の計算は行わずにIFI0,Y=0とする。
これらステップS26,S27はY除外干渉量計算部に相当する。これにより、ステップS28で計算される、巡回加算後の想定される干渉量の合計IFIL(Y)は、以下の(12)式で計算される。
IFIL(Y)=min(IFIF,L,Y , IFIB,L,Y)+IFI0,Y …(12)
IFIL(Y)=min(IFIF,L,Y , IFIB,L,Y)+IFI0,Y …(12)
Yについても、Y=0から1ずつインクリメントしながら、上述した(9)〜(12)式の計算を繰り返し行い、干渉量の合計IFIL(Y)が直前の合計IFIL(Y-1)を上回ったら(ステップS31)、繰り返し処理を中止して、干渉量が最小になるときのY=Y−1を、無視する遅延波の本数として設定する(ステップS32、Y選択部)。
以上により、干渉を最も少なくするために、無視すべき先行波の本数Xと遅延波の本数Yが設定される。そして、残りの本数L−X−Y分のパスを用いて、後方干渉成分と前方干渉成分の計算を行う。
まず、残りの全本数(L−X−Y)が0より大きいか否かを判定し(ステップS33)、0以下であれば、XとYを1つずつデクリメントして(ステップS34)、再度ステップS33の判定を行う。すなわち、L−X−Yが0より大きくなるまで、ステップS33,S34の処理を繰り返す。
次に、残りのL−X−Y本のパスを抽出する(ステップS35)。抽出したパスの中に、フレームヘッダを超える遅延波が存在するか否かを判定する(ステップS36)。存在しなければ、以下の(13)式に基づいて後方干渉量IFIBを計算し(ステップS37)、存在すれば、以下の(14)式に基づいて前方干渉量IFIFを計算する(ステップS38)。
次に、前方干渉量IFIFが後方干渉量IFIBよりも大きいか否かを判定する(ステップS39)。IFIF>IFIBの場合は前方干渉成分をゼロ化し(ステップS40)、IFIF≦IFIBの場合は後方干渉成分をゼロ化する(ステップS41)。そして、巡回加算を行う(ステップS42)。
このように、第5の実施形態では、先行波や遅延波のうち、いくつかを無視することで干渉量が最小になる条件を検索し、その条件に合致する先行波のX本と遅延波のY本を無視して、残りの先行波と遅延波を用いて前方干渉量と後方干渉量を計算し、干渉量に応じて前方か後方かのどちらをゼロ化するかを決定する。
あるいは、前方干渉量と後方干渉量の計算(ステップS37とステップS38)、及び比較(ステップS39)は行わず、前方干渉区間と後方干渉区間の両方をゼロ化してもよい。これにより、上述した図11Aおよび図11Bの処理よりも処理手順を簡略化でき、処理速度の向上が図れる。
この第5の実施形態により、先行波や遅延波の中に電力が著しく小さいパスが含まれている場合に、この種のパスによっていたずらに干渉が増大することを防止できる。したがって、先行波と遅延波の中にどのようなパスが含まれていても、巡回加算後の干渉量を低減でき、復調精度を向上できる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態は、上述した第1〜第5の実施形態のいずれかの手法によりゼロ化を行った後に、ゼロ化処理の前の時点で干渉が存在していた区間を、フレームボディのレプリカであるFBレプリカで置換した上で、巡回加算を行うものである。
第6の実施形態は、上述した第1〜第5の実施形態のいずれかの手法によりゼロ化を行った後に、ゼロ化処理の前の時点で干渉が存在していた区間を、フレームボディのレプリカであるFBレプリカで置換した上で、巡回加算を行うものである。
図12は第6の実施形態による受信装置1bの概略構成を示すブロック図である。図12では、図5と共通する構成部分には同一の符号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。
図12の受信装置1bは、図5の構成に加えて、判定部20を備えている。この判定部20は、等化部7で等化されたシンボルを参照して、ベースバンド信号に含まれる送信シンボルを推定する。推定した送信シンボルは、干渉キャンセル部6に供給される。
また、図12の干渉キャンセル部6は、図5の干渉キャンセル部6に加えて、フレームボディのレプリカを生成するFBレプリカ生成部(第2レプリカ生成部)17と、ゼロ化後に干渉を含む区間をFBレプリカに置換するFB置換部18とを有する。また、図8の干渉キャンセル部6と同様に、図12の干渉キャンセル部6内に干渉量算出部16を設けてもよい。
図12の干渉キャンセル部6は、上述した第1〜第5の実施形態のいずれかの干渉キャンセル部6と同様の処理手順で、フレームヘッダの除去、ゼロ化および巡回加算を行う。このとき、FB置換部18は、ゼロ化処理がすでに実施されていた場合はゼロ化部14の出力信号を受取り、まだゼロ化処理が実施されていない場合はFH除去部13の出力信号を受取り、受け取った出力信号をそのまま巡回加算部15に出力するとともに、その信号を保持しておく。
次に、等化部7は、干渉キャンセル部6の出力に対して、伝搬路推定値を参照してチャネル等化を実施し、その出力を判定部20に入力する。判定部20は、等化されたシンボルを参照して送信シンボルを推定する。
FBレプリカ生成部17は、伝送信号がシングルキャリア信号の場合は、推定シンボルに対して伝搬路推定結果を乗算してFBレプリカを生成し、伝送信号がマルチキャリア信号の場合は、この推定シンボルを逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)によって時間領域に変換した信号に対して伝搬路推定結果を乗算してFBレプリカを生成する。
FB置換部18は、FH除去部13でフレームヘッダ除去後、あるいはゼロ化部14でゼロ化後に、対象フレーム内のうちフレーム間干渉が存在していた区間の信号として、FBレプリカを用いる。その後、再び、巡回加算と等化処理を行って、時間デインタリーブなどの後段の処理を行う。
以上の処理により、第1〜第5の実施形態で説明したゼロ化処理と巡回加算処理では除去できなかったフレーム間干渉を除去することが可能となり、復調精度を向上できる。
図13は第6の実施形態による干渉キャンセルのタイミング図である。このタイミング図は、図8と同様に、最長遅延波でない遅延波d2の最後尾をウインドウ位置としてゼロ化と巡回加算を行う例を示している。FB置換部18による処理を行わない場合は、図13(c)に示すように、巡回加算後に、前方干渉成分と、ゼロ化による干渉と、ウインドウ位置による干渉とが含まれている。
この状態で、等化部7、判定部20、FBレプリカ生成部17が各処理を行った後に、FB置換部18がFB置換を行うと、前方干渉成分と、ゼロ化による干渉と、ウインドウ位置による干渉部分が、FBレプリカによって置換され、結果として、図13(d)に示すように、すべての干渉が除去される。その後、再び巡回加算と等化処理が行われる。
このように、第6の実施形態では、巡回加算後に、対象フレーム内に前方(後方)干渉成分と、ゼロ化による干渉と、ウインドウ位置による干渉とが含まれる場合には、FBレプリカを生成して、干渉部分をFBレプリカで置換するため、その後に巡回加算を行うことで、すべての干渉を除去できる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態は、第6の実施形態で説明したFB置換処理を繰り返すものである。
第7の実施形態は、第6の実施形態で説明したFB置換処理を繰り返すものである。
第7の実施形態による受信装置1bは、図12と同様の構成を有するため、以下では相違点を中心に説明する。
第7の実施形態は、上述した第1〜第5の実施形態のいずれかの手法によりゼロ化を行った後に、干渉を含む区間をFBレプリカで置換する処理を複数回繰り返した後に、最終的な等化処理を行う。
この繰り返し処理は、FB置換ループ内で行われる。FB置換ループは、図12の等化部7、判定部20、FBレプリカ生成部17およびFB置換部18の各処理を繰り返し行うものである。
FB置換部18は、対象フレームのフレームヘッダを除去した時点で、対象フレーム内にフレーム間干渉が含まれる場合は、その干渉部分を、最新のFBレプリカで置換する。
FB置換ループの繰り返し回数をN回(Nは0以上の整数)とした場合、上述の置換ループをN回実行し、その後に巡回加算と等化処理を実施し、時間デインタリーブなどの後段の処理に進む。N=0の場合の処理は、上述した第1〜第5の実施形態のいずれかの処理であり、N=1の場合の処理は、上述した第6の実施形態の処理である。
ここで、繰り返し回数Nは、以下の第1または第2の手法で決定する。第1の手法は、等化部7が最終的な等化処理を行うまでに許容されるレイテンシーの制約、および想定される伝搬路、ノイズ環境下での性能などを考慮して、繰り返し回数Nを決定する手法である。第2の手法は、第1の手法と同様の基準で最大繰り返し数を予め決定するが、繰り返し動作中にMER(Modulation Error Ratio)などの品質指標を測定して所定の品質を上回った時点で繰り返し処理を終了する。
このように、第7の実施形態では、わずか一回のFB置換処理では、除去できなかった前方(後方)干渉成分と、ゼロ化による干渉と、ウインドウ位置による干渉とが含まれる場合が存在する場合でも、FB置換ループを繰り返し実行することで、すべての干渉を確実に除去でき、復調精度の向上が図れる。
(第8の実施形態)
第8の実施形態は、FBレプリカを用いて、直前のフレームボディによる干渉を除去するものである。
第8の実施形態は、FBレプリカを用いて、直前のフレームボディによる干渉を除去するものである。
図14は第8の実施形態による受信装置1cの概略構成を示すブロック図、図15は第8の実施形態による干渉キャンセルのタイミング図である。図14の受信装置1cは、図12の受信装置1bと比べて、干渉キャンセル部6の構成のみが異なっている。
図14の干渉キャンセル部6は、図12の干渉キャンセル部6にFB除去部(前方干渉除去部)19を追加したものである。FB除去部19は、FH除去部13でフレームヘッダを除去した後に、FBレプリカを用いて、フレームボディ内から前方干渉成分を除去する。したがって、図15に示すように、ゼロ化部14でゼロ化を行う前に、前方干渉成分は存在しなくなる。
FB除去部19で対象フレーム内の前方干渉成分を除去した後、ゼロ化と巡回加算が行われる。その後、FB置換部18によるFB置換が行われるが、FB置換を行う際には前方干渉成分は存在しないため、図15に示すように、後方干渉成分のみがFB置換される。
第8の実施形態は、第7の実施形態と同様に、FB置換ループにて繰り返し処理を行うことも可能である。FB置換ループを繰り返し動作させる場合、どの時点のFBレプリカを利用するかには自由度がある。FBレプリカの生成タイミングを表すインデックスをM(Mは0以上の整数)として、FB置換ループがM回繰り返し動作した後の等化部7の出力に対して、判定部20とFBレプリカ生成部17を動作させて得たFBレプリカを、前方干渉成分を除去するために用いる。
FBレプリカ生成インデックスMは、許容されるレイテンシー制約と、想定される伝搬路・ノイズ環境での性能とを考慮して、第7の実施形態におけるFB置換ループの最大繰り返し数以下の範囲で予め設定しておく。設定しておいたFBレプリカ生成インデックスMがFB置換ループの実際の繰り返し数を下回った場合、最終のFB置換ループの実行後に、判定部20とFBレプリカ生成部17を動作させて得たFBレプリカを前方干渉成分の除去に用いる。
なお、FB除去部19で前方干渉成分を除去した場合は、その除去した干渉成分は、干渉量を計算する際に含めないようにする。
図16は図14の変形例を示す受信装置1dの概略構成を示すブロック図である。図16の受信装置1dは、2つの干渉キャンセル部6a,6bと、2つの等化部7a,7bとを備えている点で、図14の受信装置1cと異なる。前段の干渉キャンセル部6aは、図1または図5の干渉キャンセル部6と同様の内部構成を有する。後段の干渉キャンセル部6bは、図14の干渉キャンセル部6と同様の内部構成を有する。
前段の干渉キャンセル部6aは、ゼロ化および巡回加算を行って干渉除去を行うが、前方(後方)干渉成分とゼロ化による干渉は含んだままである。
判定部20は、前段の干渉キャンセル部6aの出力信号を等化部7で等化したシンボルを参照して送信シンボルを推定する。判定部20の判定結果は、後段の干渉キャンセル部6b内のFBレプリカ生成部17に供給されて、FBレプリカが生成される。そして、FB置換部18にてFB置換が行われる。
このように、第8の実施形態は、FB置換ループにて繰り返しFB置換を行う際に、FBレプリカを用いて、直前のフレームボディによる干渉を除去するため、対象フレーム内に含まれるフレーム間干渉を短時間で除去できる。
上述した実施形態で説明した受信装置1,1a,1b,1c,1dの少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、受信装置1,1a,1b,1c,1dの少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
また、受信装置1,1a,1b,1c,1dの少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
1,1a,1b,1c,1d 受信部、2 受信部、3 同期部、4 伝搬路推定部、5 FH生成部、6 干渉キャンセル部、7 等化部、8 時間デインタリーブ部、9 軟出力計算部、10 誤り訂正復号部、11 キャンセラ制御部、12 FHレプリカ生成部、13 FH除去部、14 ゼロ化部、15 巡回加算部、16 干渉量算出部、17 FBレプリカ生成部、18 FB置換部、19 FB除去部、20 判定部
Claims (9)
- フレーム内に既知の信号とデータ信号とを含むデジタル変調信号を受信する受信装置において、
前記デジタル変調信号をベースバンド信号にダウンコンバートする受信部と、
前記ベースバンド信号に基づいて伝搬路を推定する伝搬路推定部と、
前記伝搬路推定部で推定した伝搬路に基づいて、前記ベースバンド信号に含まれる前記既知の信号のレプリカである第1レプリカを生成する第1レプリカ生成部と、
前記ベースバンド信号内の対象フレームから、前記第1レプリカを除去する第1レプリカ除去部と、
前記対象フレームの中に含まれる、前記既知の信号長よりも長い遅延時間を持つ遅延波に起因して生じるフレーム間干渉区間の少なくとも一部を、強制的にゼロにするゼロ化部と、
前記ゼロ化部でゼロ化した区間を含めて、前記対象フレーム内の前側区間と後側区間との間で巡回加算を行う巡回加算部と、を備えることを特徴とする受信装置。 - 前記巡回加算部は、前記対象フレームが前記既知の信号長よりも長い遅延時間を持つ遅延波を含まない場合は、前記ゼロ化部によるゼロ化を行わずに、前記第1レプリカの除去の後に前記対象フレーム内の前側区間と後側区間との間で巡回加算を行うことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
- 前記第1レプリカ除去部で前記第1レプリカを除去した後に前記対象フレーム内に存在するフレーム間干渉部分の干渉量を計算する干渉量計算部を備え、
前記ゼロ化部は、前記干渉量計算部による計算結果に基づいて、前記対象フレーム内でゼロ化する区間を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の受信装置。 - 前記干渉量計算部は、前記ベースバンド信号に含まれる遅延量の異なる先行波および遅延波信号のうち、遅延量の小さい順にX本(Xは1以上の整数)の信号を除去した残りの本数の信号に基づいて、前記干渉量を計算することを請求項3に記載の受信装置。
- 前記干渉量計算部は、前記ベースバンド信号に含まれる遅延量の異なる先行波および遅延波信号のうち、遅延量の大きい順にY本(Yは1以上の整数)の信号を除去した残りの本数の信号に基づいて、前記干渉量を計算することを請求項3に記載の受信装置。
- 前記ベースバンド信号に含まれる遅延量の異なる先行波および遅延波信号のうち、遅延量の小さい順にX本(Xは1以上の整数)の信号を除去した残りの本数の信号に基づいて、前記干渉量を計算するX除外干渉量計算部と、
前記ベースバンド信号に含まれる遅延量の異なる先行波および遅延波信号のうち、遅延量の大きい順にY本(Yは1以上の整数)の信号を除去した残りの本数の信号に基づいて、前記干渉量を計算するY除外干渉量計算部と、
前記Xの値を変えながら、前記X除外干渉量計算部で前記干渉量を計算し、計算された前記干渉量が最小になる場合の前記X本の信号を選択するX選択部と、
前記Yの値を変えながら、前記Y除外干渉量計算部で前記干渉量を計算し、計算された前記干渉量が最小になる場合の前記Y本の信号を選択するY選択部と、を備え、
前記干渉量計算部は、前記X選択部で選択された前記X本の信号と前記Y選択部で選択された前記Y本の信号とを除いた残りの信号に基づいて前記干渉量を計算することを特徴とする請求項3に記載の受信装置。 - 前記巡回加算部で巡回加算した信号に対して、前記伝搬路推定部で推定された伝搬路の影響を補償する等化部と、
前記等化部の出力信号に含まれる送信シンボルを推定する判定部と、
前記判定部で推定した送信シンボルと、前記伝搬路推定部で推定された伝搬路と、に基づいて、前記データ信号のレプリカである第2レプリカを生成する第2レプリカ生成部と、
前記ゼロ化部でゼロ化した後、または前記第1レプリカ除去部で前記第1レプリカを除去した後の前記対象フレーム内で、干渉が発生している区間を前記第2レプリカで置換する置換部と、を備え、
前記等化部は、前記置換部で置換した後の前記対象フレームに対して、前記伝搬路推定部で推定された伝搬路の影響を補償することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の受信装置。 - 対象フレームの前方のフレームに対応づけて前記第2レプリカ生成部で生成された前記第2レプリカを用いて、前記対象フレーム内の前方干渉部分を除去する前方干渉除去部を備えることを特徴とする請求項7に記載の受信装置。
- フレーム内に既知の信号とデータ信号とを含むデジタル変調信号を受信する受信方法において、
前記デジタル変調信号をベースバンド信号にダウンコンバートするステップと、
前記ベースバンド信号に基づいて伝搬路を推定するステップと、
前記推定した伝搬路に基づいて、前記ベースバンド信号に含まれる前記既知の信号のレプリカである第1レプリカを生成するステップと、
前記ベースバンド信号内の対象フレームから、前記第1レプリカを除去するステップと、
前記対象フレームの中に含まれる、前記既知の信号長よりも長い遅延時間を持つ遅延波に起因して生じるフレーム間干渉区間の少なくとも一部を、強制的にゼロにするステップと、
前記ゼロ化した区間を含めて、前記対象フレーム内の前側区間と後側区間との間で巡回加算を行うステップと、を備えることを特徴とする受信方法。
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| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20140603 |
