JP2012206287A - 吐出検査装置、吐出検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】吐出検査の精度を向上させる。
【解決手段】ノズルから液滴を吐出させる吐出手段と、前記ノズルからの前記液滴の吐出に起因して変化する物理量を検出することによって前記液滴の吐出の有無を判定する判定手段と、前記ノズルから前記液滴が吐出されていない状態において変化した前記物理量を検出し、当該物理量にノイズが重畳したノイズ重畳期間を取得するノイズ取得手段と、前記ノイズ重畳期間の周期性に基づいて、前記物理量に前記ノイズが重畳しないことが推定される非重畳推定期間を特定する期間特定手段と、前記非重畳推定期間において前記吐出手段と前記判定手段とを制御して前記ノズルにおける前記液滴の吐出状況を検査する吐出検査制御手段と、を備える。
【選択図】図4
【解決手段】ノズルから液滴を吐出させる吐出手段と、前記ノズルからの前記液滴の吐出に起因して変化する物理量を検出することによって前記液滴の吐出の有無を判定する判定手段と、前記ノズルから前記液滴が吐出されていない状態において変化した前記物理量を検出し、当該物理量にノイズが重畳したノイズ重畳期間を取得するノイズ取得手段と、前記ノイズ重畳期間の周期性に基づいて、前記物理量に前記ノイズが重畳しないことが推定される非重畳推定期間を特定する期間特定手段と、前記非重畳推定期間において前記吐出手段と前記判定手段とを制御して前記ノズルにおける前記液滴の吐出状況を検査する吐出検査制御手段と、を備える。
【選択図】図4
Description
本発明は、液滴の吐出検査装置および吐出検査方法に関する。
従来、インク滴吐出型の画像形成装置において、インク滴が吐出されることに起因する物理量の変化に基づいてインク滴の吐出の有無を判定する検査手法が知られている。しかし、インク滴の吐出以外の要因による物理量の変化が生じるとインク滴の吐出の有無を正確に判定することができない。特許文献1には、ヘッドと当該ヘッドに対向する対向電極との間に印加された電圧に発生する電圧変化を用いてヘッドに設けられノズルからのインク滴の吐出の有無を判定する構成において、インク滴の吐出に伴って変化するように設計されている検査対象電圧信号の周波数を複数種類に切替可能とすることが記載されている。そして吐出検査に先立って支配的なノイズの周波数を取得しておき、検査対象電圧信号の周波数がノイズと異なる周波数となるように設定を切り替えた状態で吐出検査が実施される。その結果、検査対象電圧信号がノイズによる電圧変化に埋もれてしまう等の影響を受けにくくすることを実現している。なお、検査対象電圧信号の周波数の切替は、1ノズルあたりの検査周期内でインク滴の吐出を継続する期間の長さを切り替えることで実現されている。
しかし特許文献1の構成では、切替可能な周波数の種類が限定的であり、ノイズの周波数が、切替可能な周波数の全域に及ぶ場合にはインク滴の吐出の有無を正確に判定することができない。
本発明は、吐出検査の精度を向上させることを目的とする。
本発明は、吐出検査の精度を向上させることを目的とする。
課題を解決するために本発明の吐出検査装置は、ノズルから液滴が吐出されていない状態において変化した物理量を検出し、当該物理量にノイズが重畳したノイズ重畳期間を取得する。そしてノイズ重畳期間の周期性に基づいて、ノイズが重畳しないことが推定される非重畳推定期間を特定し、非重畳推定期間においてノズルにおける液滴の吐出状況を検査する。
本発明の吐出検査装置は、吐出検査制御手段による検査に先立ってノイズ取得手段によってノイズ重畳期間を取得し、その周期性からノイズが重畳しないことが推定される非重畳推定期間を特定し、非重畳推定期間において検査を実施するように構成されている。すなわち、ノイズが重畳することが推定される期間は検査を実施せず、非重畳推定期間にのみ検査を実施する構成であるので、従来技術のように液滴吐出に起因して変化する物理量の周波数を液滴吐出の継続期間を変更することによって切り替える必要はない。そのため、非重畳推定期間を特定することができれば、その期間に実施する検査がノイズの影響を受ける可能性は低いため、吐出検査の精度を向上させることができる。なお、「ノイズ重畳期間を取得する」とは、ノイズが重畳した期間を表す情報を取得することであり、具体的には、当該期間の開始時期や当該期間の長さなどを取得することを意味する。また、ノイズ取得手段において複数のノイズ重畳期間が取得されることにより、期間特定手段は複数のノイズ重畳期間からノイズ重畳期間の出現タイミングの周期性を取得することができ、その周期性に基づいて非重畳推定期間を特定する。なお「非重畳推定期間を特定する」とは、ノイズが重畳しないことが推定される期間が繰り返される周期や当該期間の開始時期(位相)や当該期間の長さなどを特定することを意味する。
また本発明においては、ノイズ重畳期間と非重畳推定期間とは、ノズルから液滴を吐出させる駆動素子の駆動周期単位で取り扱われてもよい。
すなわち駆動素子に出力する駆動信号をラッチするタイミングを規定するラッチ周期単位でノイズ重畳期間を規定したり、非重畳推定期間の長さを規定したりしてもよい。吐出手段や吐出検査制御手段はラッチ周期単位で動作するため、ノイズ重畳期間や非重畳推定期間をラッチ周期単位で扱うことにより吐出手段や吐出検査制御手段において制御がしやすい。なお本発明の吐出検査装置が印刷装置に適用される場合には、駆動周期は、インク滴を吐出して1記録画素に対応する領域にドットを形成する周期に相当する。したがって、1ラッチ周期あたりに複数のインク滴が吐出されうる。
すなわち駆動素子に出力する駆動信号をラッチするタイミングを規定するラッチ周期単位でノイズ重畳期間を規定したり、非重畳推定期間の長さを規定したりしてもよい。吐出手段や吐出検査制御手段はラッチ周期単位で動作するため、ノイズ重畳期間や非重畳推定期間をラッチ周期単位で扱うことにより吐出手段や吐出検査制御手段において制御がしやすい。なお本発明の吐出検査装置が印刷装置に適用される場合には、駆動周期は、インク滴を吐出して1記録画素に対応する領域にドットを形成する周期に相当する。したがって、1ラッチ周期あたりに複数のインク滴が吐出されうる。
また本発明において、吐出検査制御手段は、非重畳推定期間の長さを1ノズルあたりの検査に要する期間の長さで除算することによって得られる個数以下のノズルについての検査を非重畳推定期間において実施してもよい。
このようにして非重畳推定期間の長さに応じて当該非重畳推定期間中に検査するノズル数を設定することにより、非重畳推定期間を終えてノイズが重畳すると推定される期間に入っても検査を実施してしまうことを防止することができる。
このようにして非重畳推定期間の長さに応じて当該非重畳推定期間中に検査するノズル数を設定することにより、非重畳推定期間を終えてノイズが重畳すると推定される期間に入っても検査を実施してしまうことを防止することができる。
また本発明においては、判定手段において物理量を検出する構成とノイズ取得手段において物理量を検出する構成とが共通であってもよい。
これらの構成を共通とすることで、本来、吐出状況の検査用に設けられた構成の他に新たにノイズ成分を検出するための構成を設ける必要がないため、コストを低減することができる。
これらの構成を共通とすることで、本来、吐出状況の検査用に設けられた構成の他に新たにノイズ成分を検出するための構成を設ける必要がないため、コストを低減することができる。
また本発明において、判定手段は、ノイズが重畳していない場合に液滴の吐出に起因して変化する物理量と相関して変化する電圧信号の信号波形の周波数を含む所定範囲の周波数の信号を通過させるバンドパスフィルター回路を備えていてもよい。
この場合、バンドパスフィルター回路を通過した所定範囲内の周波数のノイズ成分が重畳した電圧信号をノイズ取得手段および期間特定手段において評価対象とすることができる。すなわちノイズ取得手段や期間特定手段において評価対象とするノイズの周波数の範囲を設計段階において把握しておくことができる。
この場合、バンドパスフィルター回路を通過した所定範囲内の周波数のノイズ成分が重畳した電圧信号をノイズ取得手段および期間特定手段において評価対象とすることができる。すなわちノイズ取得手段や期間特定手段において評価対象とするノイズの周波数の範囲を設計段階において把握しておくことができる。
なお、請求項に記載された各手段の機能は、構成自体で機能が特定されるハードウェア資源、プログラムにより機能が特定されるハードウェア資源、又はそれらの組み合わせにより実現される。また、これら各手段の機能は、各々が物理的に互いに独立したハードウェア資源で実現されるものに限定されない。さらに、本発明は方法としても、コンピュータープログラムとしても、そのプログラムの記録媒体としても成立する。むろん、そのコンピュータープログラムの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体であってもよい。また、請求項に記載された動作の順序は、技術的な阻害要因がない限りにおいて記載順に限定されず、同時に実行されても良い。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら説明する。尚、各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
1.第一実施形態
1−1.構成
図1は、第一実施形態にかかる吐出検査装置を含む印刷装置1のブロック図である。印刷装置1は、メイン基板10と印刷ヘッド20とノズルキャップ30とシールド構造40と吐出検査基板50とを含む。第一実施形態の印刷装置1は、インクジェットプリンターである。メイン基板10は、メイン制御部11と吐出制御部12とを含む。メイン制御部11は、CPUやRAMやROMやASIC等で構成され、図示しないインターフェース部を介して取得した画像データに基づいて印刷制御データを生成し、当該印刷制御データを吐出制御部12に出力する処理を実行する。また、メイン制御部11は、後述する吐出本検査(ノズルにおける吐出状況の検査)の検査結果を図示しないユーザーインターフェース部を介して通知させる処理を実行する。
1−1.構成
図1は、第一実施形態にかかる吐出検査装置を含む印刷装置1のブロック図である。印刷装置1は、メイン基板10と印刷ヘッド20とノズルキャップ30とシールド構造40と吐出検査基板50とを含む。第一実施形態の印刷装置1は、インクジェットプリンターである。メイン基板10は、メイン制御部11と吐出制御部12とを含む。メイン制御部11は、CPUやRAMやROMやASIC等で構成され、図示しないインターフェース部を介して取得した画像データに基づいて印刷制御データを生成し、当該印刷制御データを吐出制御部12に出力する処理を実行する。また、メイン制御部11は、後述する吐出本検査(ノズルにおける吐出状況の検査)の検査結果を図示しないユーザーインターフェース部を介して通知させる処理を実行する。
吐出制御部12は、CPUやRAMやROMやASICで構成され、印刷制御データや後述する吐出制御データに基づいて印刷ヘッド20に出力する駆動データを生成する処理を実行する。なお、吐出制御部12は、所定のラッチ周期単位で印刷ヘッド20の駆動制御を行う。ラッチ周期はラッチ信号Slによって特定される。ラッチ信号Slは、メイン制御部11または吐出制御部12によって生成され、吐出検査基板50にも出力される。なお、ラッチ信号Slは信号レベルが0または1の2値信号であり、ラッチ周期が開始するタイミングごとに信号レベルが1となる。
印刷ヘッド20は、ピエゾ素子21(駆動素子)とノズルプレート22とノズル23とを備える。印刷ヘッド20は、図示しないインクタンクからインクの供給を受けており、当該インクのインク滴(液滴)をノズル23から吐出させる。印刷ヘッド20は、多数のノズル23を備え、ノズル23は図示しない記録媒体に対して平行に対向する平面状のノズルプレート22において配列される。多数のノズル23のそれぞれと図示しないインク室が連通しており、当該インク室にインクタンクからインクが供給される。インク室ごとに備えられたピエゾ素子21には、吐出制御部12が生成した駆動データに基づく駆動電圧パルスがラッチ信号Slに同期して印加される。なお、1ラッチ周期内に吐出するインク滴の量によっては、1ラッチ周期内に複数のインク滴を吐出させる駆動電圧パルスが印加されることもある。ピエゾ素子21は、駆動電圧パルスによって機械的に変形してインク室内のインクを加減圧することにより、インク滴をノズル23から吐出させる。本実施形態のノズルプレート22は、ステンレスで形成されており、基準電位(0V)に接地されている。ピエゾ素子21,吐出制御部12は吐出手段に相当する。
ノズルキャップ30は検出電極31を備える。検出電極31は、例えばノズルプレート22に対して平行に対向する平板状の電極である。検出電極31とノズルプレート22とが密着するようにノズルキャップ30を動作させることにより、ノズル23におけるインクの乾燥や固化を防止する。検出電極31は着弾したインク滴が浸透可能なメッシュ電極であってもよく、検出電極31の裏側(ノズルプレート22の反対側)に備えられたスポンジ等によってインクを吸収したり、さらに廃液チューブ等によってインクを廃液してもよい。また、吐出検査時においては、ノズルキャップ30は印刷ヘッド20から離間し、ノズルプレート22と検出電極31とが所定距離を隔てて平行に対向する。
シールド構造40は、検出電極31と、検出電極31と吐出検査基板50とを接続するケーブルを外部の電磁的外乱要因から保護するための保護部を含む。なお、シールド構造40は、検出電極31と吐出検査基板50とを一体化させつつ、保護するモジュール構造であってもよい。また、シールド構造40は、ノズルキャップ30に備えられた廃液チューブ等も被覆し、廃液チューブ等を電磁的外乱要因から保護してもよい。
吐出検査基板50は、高電圧モジュール51と高電圧遮断コンデンサ52とローパスフィルター回路53とバッファー増幅回路54とバンドパスフィルター回路55と吐出検査制御部56と高電圧診断回路57とを含む。高電圧モジュール51は、検出電極31に接続され、吐出検査時において高電圧(例えば100〜500V)を負荷抵抗経由で出力する。従って、吐出検査時において、検出電極31と基準電位のノズルプレート22との間に寄生する静電容量CにQ=CV(Vは前記高電圧)の電荷量Qの電荷が蓄積される。吐出制御部12は、吐出検査内で実施される吐出本検査時において、ノズル23からインク滴を吐出させる。ノズル23から吐出されたインク滴は検出電極31に着弾し、ノズルプレート22から検出電極31へとインク滴が運んだ電荷により、検出電極31の電荷量Qに微少な電荷変化量ΔQが生じる。このとき、電荷変化量ΔQに対応した微少電流が負荷抵抗を経由して検出電極31に流れる。
吐出検査時は、ノズルプレート22と検出電極31との距離は理想的に一定の距離に保たれるが、ノズルプレート22におけるインク滴の吐出に起因してノズルプレート22が振動する場合や、その他の要因に起因してノズルプレート22と検出電極31との少なくとも一方が振動する場合には、ノズルプレート22と検出電極31との間の距離が変化する。これにより、ノズルプレート22と検出電極31との間の静電容量が変化し、検出電極31に微少な電荷変化量ΔQが生じ得る。すなわち、検出電極31に流れる微少電流には、インク滴の着弾に起因する電荷変化量ΔQだけでなく、それ以外のノイズ要因に起因した電荷変化量ΔQに応じた電流も重畳されることとなる。したがってインク滴の吐出以外の要因で電荷変化量ΔQが生じる状況、すなわちノイズが重畳する状況では正確に吐出状況を検出することができない。
検出電極31は、シールド構造40によって保護された配線を介して高電圧遮断コンデンサ52の一方の電極と接続される。高電圧遮断コンデンサ52の他方の電極は、ローパスフィルター回路53と接続される。この高電圧遮断コンデンサ52により、高電圧を遮断してローパスフィルター回路53等を保護するとともに、検出電極31における微少な電荷変化量ΔQに応じた微少電流をローパスフィルター回路53に流すことができる。ローパスフィルター回路53は、微少電流から所定周波数よりも高周波成分を除去するための回路である。これにより、微少電流から高周波のノイズ成分が除去できる。
バッファー増幅回路54(ボルテージフォロワ)は、ローパスフィルター回路53によって高周波成分が除去された微少電流に応じた電圧を入力し、入力電圧と同電圧の電圧信号を出力する。バンドパスフィルター回路55は、バッファー増幅回路54から出力された電圧信号の所定範囲の周波数以外の周波数成分を除去するとともに、電圧信号を増幅し、電圧信号Vを出力する。ここで所定範囲とは、ノイズが重畳していない状態でインク滴を吐出した場合の電圧信号Vの信号波形の周波数を含む所定範囲を意味する。したがって印刷装置1の設計段階において所定範囲は予め決められている。
吐出検査制御部56は、CPUやRAMやROMやASIC等のICで構成され、図示しないA/Dコンバーターを含む。吐出検査制御部56はA/Dコンバーターを用いてバンドパスフィルター回路55から出力されたアナログ電圧信号Vをデジタル電圧信号に変換する。吐出検査制御部56は、バンドパスフィルター回路55から出力された電圧信号Vを示すデジタル信号に基づいてノズル23から正常にインク滴が吐出されたか否かを判定する。ノズル23から正常にインク滴が吐出されると、検出電極31に適正な電荷変化量ΔQが生じ、最終的にバンドパスフィルター回路55から出力された電圧信号Vには電荷変化量ΔQに対応した応答波形が表れるはずである。吐出検査制御部56は、電圧信号Vの電圧値と所定の閾値との比較により、電荷変化量ΔQに対応した電圧信号Vの応答波形が表れたか否かを判定することによって、ノズル23から正常にインク滴が吐出されたか否かを判定する。そして吐出検査制御部56は、メイン制御部11にノズルごとの判定結果を通知する。
吐出検査制御部56は、高電圧診断信号ShをA/Dコンバーターによってデジタル信号に変換し、当該デジタル信号が示す電圧値と所定の閾値とを比較することにより、高電圧モジュール51の故障に起因する高電圧の異常(電圧降下,過電圧)や、検出電極31等の接地短絡(リーク)による高電圧の異常電圧降下を監視する。また、吐出検査制御部56は、高電圧モジュール51に高電圧を生成させるための高圧制御信号Skを出力する。高圧制御信号Skは、信号レベルが1または0の2値信号であり、高圧制御信号Skの信号レベルが1となる期間に限り高電圧モジュール51が高電圧を生成する。高電圧診断回路57は、高電圧モジュール51が生成した高電圧を複数の抵抗によって分圧することにより、高電圧診断信号Shを生成する。
ノズルプレート22、検出電極31、シールド構造40、高電圧モジュール51、高電圧遮断コンデンサ52、ローパスフィルター回路53、バッファー増幅回路54、バンドパスフィルター回路55、吐出検査制御部56は、判定手段およびノイズ取得手段に相当する。判定手段とノイズ取得手段とを共通の構成とすることで、それらを別々に設ける場合よりもコストを削減することができる。また、吐出検査制御部56は、期間特定手段および吐出検査制御手段に相当する。
1−2.吐出検査
図2は、吐出検査装置が実行する吐出検査の全体の流れを示すフローチャートである。本実施形態の吐出検査においては、後述する吐出本検査に先立って電圧信号Vにノイズ成分が重畳したノイズ重畳期間T3を取得し(S1、ノイズ取得工程)、ノイズ重畳期間T3の周期性からノイズが重畳しないことが推定される非重畳推定期間T5を特定する(S2、期間特定工程)。その後、非重畳推定期間T5の開始時期が来るとインク滴が正常に吐出できたか否かを判定する吐出本検査を全てのノズルに対して1ノズルずつ実施する(S3、吐出検査制御工程)。
図2は、吐出検査装置が実行する吐出検査の全体の流れを示すフローチャートである。本実施形態の吐出検査においては、後述する吐出本検査に先立って電圧信号Vにノイズ成分が重畳したノイズ重畳期間T3を取得し(S1、ノイズ取得工程)、ノイズ重畳期間T3の周期性からノイズが重畳しないことが推定される非重畳推定期間T5を特定する(S2、期間特定工程)。その後、非重畳推定期間T5の開始時期が来るとインク滴が正常に吐出できたか否かを判定する吐出本検査を全てのノズルに対して1ノズルずつ実施する(S3、吐出検査制御工程)。
図3は、ノイズ取得工程(S1)を説明するためのタイミングチャートである。図3のa欄においては、高圧制御信号Skを示す。図3のb欄においては、ラッチ周期を示すラッチ信号Slの波形を示す。なお、ラッチ周期の長さをLと表記する。本実施形態において吐出検査制御部56は、各期間の長さや当該期間の開始時期をラッチ周期単位(駆動周期単位)で取り扱う。ラッチ周期単位で期間を把握し取り扱うことにより、吐出制御部12と連携した吐出本検査における制御をしやすくすることができる。吐出検査制御部56はまず、図3に示すように、高圧制御信号Skのレベルを1にする。ノイズ取得工程において高圧制御信号Skのレベルが1である期間を以降ではノイズ取得期間T1と呼ぶ。ノイズの要因となる事象が周期的に発生している場合、検出電極31にはノイズ要因に起因した微少な電流が周期的に流れる。検出電極31に流れたノイズに対応する電流は、ローパスフィルター回路53、バッファー増幅回路54、バンドパスフィルター回路55を経て最終的に電圧信号Vとして吐出検査制御部56に出力される。吐出検査制御部56は、高圧制御信号Skのレベルを1に保ってノイズ取得期間T1を所定の長さの間継続し、周期的にノイズが重畳した電圧信号Vを取得する。電圧信号Vはバンドパスフィルター回路55により前述した所定範囲外の周波数成分が除去されている。したがって吐出検査制御部56は所定範囲内の周波数のノイズ成分が重畳した電圧信号を評価対象とすることができる。所定の長さの期間が経過すると吐出検査制御部56は高圧制御信号Skのレベルを0にしてノイズ取得期間T1を終了する。
吐出検査制御部56は、電圧信号Vからノイズ重畳期間T3の開始時期と長さを取得する。具体的には吐出検査制御部56は、ノイズ取得期間T1に取得した電圧信号Vを一定時間間隔(例えばラッチ周期間隔)でA/D変換したデジタル値に基づいて、電圧値の変化を把握する。ノイズ取得工程においてはノズルからインク滴は吐出されない状態であるので、この工程で生じる電圧値の変化はノイズの影響によると判断できる。そのため、吐出検査制御部56は、所定範囲外(所定範囲は、例えば、吐出本検査の検査結果に問題をきたさない電圧信号Vの値の範囲)となる電圧値の変化が、所定間隔(たとえば1ノズル当たりの吐出本検査周期p)より短い間隔を隔てて連続して生じる期間をノイズ重畳期間T3として特定しその長さをラッチ周期単位で測定する。図3のd欄はノイズ成分が周期的に重畳した電圧信号Vを例示している。図3のc欄は、ノイズ周期T2とノイズ重畳期間T3を例示している。なおノイズ周期T2を特定するためには、ノイズ取得期間T1の長さは少なくとも2個以上のノイズ重畳期間T3を含む期間である必要がある。吐出検査制御部56は複数回のノイズ重畳期間T3の長さを測定するとともに、各ノイズ重畳期間T3の開始時期をラッチ信号の基準パルスとラッチ周期に基づいて取得する。また、吐出検査制御部56は、各ノイズ重畳期間T3が出現する間隔からノイズ周期T2を取得する。なお、ノイズ重畳期間T3は、実際にノイズの重畳が検出された期間の前後に所定ラッチ周期分の余裕を含んだ形で特定されていてもよい。
期間特定工程(S2)では、吐出検査制御部56は、ノイズ重畳期間T3の周期性に基づいて非重畳推定期間T5を特定する。吐出検査制御部56は、複数回分のノイズ重畳期間T3の開始時期とノイズ重畳期間T3の長さとから、ノイズが重畳しなかった期間(非ノイズ重畳期間T4)の開始時期とその長さを特定することができる。
図3の例では、ノイズ周期T2が52L期間であり、1周期の期間のうちノイズ重畳期間T3の長さが12L期間であることを示している。この場合、吐出検査制御部56は1周期の期間のうち非ノイズ重畳期間T4の長さが40Lであったことを特定することができる。また吐出検査制御部56は、非ノイズ重畳期間T4の開始時期をラッチ周期単位で特定する。例えば基準とするラッチ信号Slのパルスをノイズ取得期間T1の開始時期を示すパルスとする場合、ノイズ取得期間T1における最初の非ノイズ重畳期間T4の開始時期は当該パルスから13L期間後であったことを特定することができる。なお図3の例においてノイズ取得期間T1における最初のノイズ重畳期間T3は当該パルスから1L期間後である。本実施形態においては周期性を有するノイズを対象としているため、非ノイズ重畳期間T4も周期性を有している。吐出検査制御部56は、複数の非ノイズ重畳期間T4の開始時期とその長さとから、将来においてもノイズが重畳しないことが推定される非重畳推定期間の開始時期と長さを特定する。ノイズ取得期間T1から後述する吐出制御工程が終了するまでラッチ信号Slは連続して出力され続ける。このラッチ信号Slを基準にして、吐出検査制御部56は将来における非重畳推定期間T5の開始時期と長さを特定する。例えば本実施形態の場合、ノイズ取得期間T1の開始時期を示すラッチ信号Slのパルスを基準にすると、(L+12L+52L×m)期間後が非重畳推定期間T5の開始時期と特定される(mは自然数、12Lはノイズ重畳期間T3の長さ、52Lはノイズ周期T2の長さ)。また吐出検査制御部56は、非重畳推定期間T5の長さを非ノイズ重畳期間T4の長さと同じ40L期間と特定する。
図4は、吐出検査制御工程(S3)を説明するためのタイミングチャートである。図4のc欄は非重畳推定期間T5と吐出本検査周期pのタイミングを示しており、同図d欄は電圧信号Vを例示している。吐出検査制御部56は、前述のように特定された非重畳推定期間T5の開始時期が来ると(S30)、1ノズルずつ吐出本検査を実施する(S31)。吐出本検査では、検査対象ノズルに対応するピエゾ素子21を駆動して検査対象ノズルからインク滴を吐出させる吐出工程(S310)と、検査対象ノズルからインク滴が吐出されているか否かを判定する判定工程(S311)とが実施される。本実施形態では、非重畳推定期間T5の長さから所定期間qを差し引いた期間の長さを1ノズル当たりの吐出検査に要する期間(吐出本検査周期p)の長さを除算した、{(T5−q)/p}個以下のノズルを1非重畳推定期間T5で検査する。なお各ノズルの吐出本検査周期pは一定である。吐出本検査周期pの長さはラッチ周期の長さLの倍数とされ、本実施形態では、吐出本検査周期pの長さは1ラッチ周期(L)の16倍とする。所定期間qは、例えば高電圧遮断コンデンサ52の充電に要する時間等が相当し、本実施形態では例えば2L期間であるとする。その場合{(T5−q)/p}以下である最大の整数は2となるので、吐出検査制御部56は1非重畳推定期間T5あたり2個ずつノズルの吐出本検査を実施する。このように、非重畳推定期間T5の長さに応じて非重畳推定期間T5中に検査するノズル数を設定することにより、非重畳推定期間T5を終えてノイズが重畳すると推定される期間においても吐出本検査を実施して検査精度が低下してしまうことを防止することができる。また、非重畳推定期間T5中に検査可能な最大個数のノズルを各非重畳推定期間T5で検査することができるので、効率よく検査を実施することができる。なお吐出本検査周期pのうち例えば最初の5L期間に吐出検査制御部56は連続してノズルからインク滴を吐出させ残りの11L期間はインク滴を吐出させない。吐出本検査周期pの長さや、吐出本検査周期pのうちのインク滴を吐出させる期間の長さや、インク滴を吐出させない期間の長さは、吐出検査制御部56が読み出し可能な記録媒体(ROMやレジスタ等)に記録されている。
吐出検査制御部56は、非重畳推定期間T5の開始時期に合わせて高圧制御信号Skのレベルを1にする。吐出検査制御部56は今回の非重畳推定期間T5における検査対象のノズルに対応するピエゾ素子21を上述した5L期間駆動するための吐出制御データを吐出制御部12に出力する。吐出制御データに基づいて吐出制御部12は検査対象ノズルに対応するピエゾ素子21を駆動する。本実施形態では非重畳推定期間T5の開始時期から所定期間q(2L)を経て吐出本検査周期p期間に入る。検査対象ノズルからインク滴が正常に吐出されていれば、正常に吐出された場合に検出されるはずの電圧値を吐出検査制御部56は取得できる。吐出検査制御部56は、電圧値の振幅が所定の閾値以上であれば正常に吐出されたと判定し、所定の閾値未満であればインク滴が正常に吐出されなかったと判定する。閾値を示すデータは吐出検査制御部56が読み出し可能な記録媒体(ROMやレジスタ等)に記録されている。
非重畳推定期間T5の終了時期に合わせて吐出検査制御部56は高圧制御信号Skのレベルを0にする。ノイズ重畳期間T3を経て次の非重畳推定期間T5の開始時期に合わせて吐出検査制御部56は高圧制御信号Skのレベルを1にして上述と同様に、まだ吐出本検査が済んでいないノズルに対して順に吐出本検査を実施する。全てのノズルについて検査が終了するまで同様に吐出本検査を実施する(S32)。そして例えば全てのノズルの吐出本検査が終了すると吐出検査制御部56は、各ノズル23の吐出検査の検査結果をメイン基板10のメイン制御部11に出力する。
以上説明したように、本実施形態によると、ノイズが重畳することが推定される期間を避けノイズが重畳しないことが推定される期間において各ノズルについて吐出本検査を実施することができるので、検査精度を向上させることができる。
2.他の実施形態
尚、本発明の技術的範囲は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、複数のノイズ要因により複数周波数のノイズ成分が電圧信号Vに重畳される場合は、それぞれのノイズ成分の周波数と位相を解析し、各周波数のノイズに対応する非重畳推定期間が重なる共通期間を特定し、当該共通期間を非重畳推定期間とする。また例えば前記実施形態では、ノイズを取得する構成と吐出検査の構成とが共通である構成を説明したが、これらは共通でなくても別々に設けられていてもよい。
尚、本発明の技術的範囲は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、複数のノイズ要因により複数周波数のノイズ成分が電圧信号Vに重畳される場合は、それぞれのノイズ成分の周波数と位相を解析し、各周波数のノイズに対応する非重畳推定期間が重なる共通期間を特定し、当該共通期間を非重畳推定期間とする。また例えば前記実施形態では、ノイズを取得する構成と吐出検査の構成とが共通である構成を説明したが、これらは共通でなくても別々に設けられていてもよい。
前記実施形態において検出電極31はノズルキャップ30に備えられたが、検出電極31は独立して備えられてもよい。また、検出電極31とノズルプレート22との間に静電容量を寄生させればよく、検出電極31を接地し、ノズルプレート22側に高電圧を出力してもよい。また、検出電極31はインク滴が着弾するように構成されなくてもよく、例えば互いに平行に対面する検出電極31と対向電極との間において、検出電極31と対向電極とに対して平行にインク滴を吐出させてもよい。さらに、インク滴の吐出に起因した物理量変化の応答波形を得るように構成されていればよく、例えば吐出されたインク滴により干渉される可視光等の電磁波の受信強度を検出信号として検出してもよい。また、ノズル23はインク滴を吐出するように構成されていればよく、サーマルインクジェット方式によってインク滴が吐出されてもよい。なお、吐出検査装置が対象とする液滴は色の再現を主目的としたインク滴に限らず、吐出されることにより何らかの物理量が変化する液滴であれば本発明の吐出検査手法が適用できる。
1:印刷装置、10:メイン基板、11:メイン制御部、12:吐出制御部、20:印刷ヘッド、21:ピエゾ素子、22:ノズルプレート、23:ノズル、30:ノズルキャップ、31:検出電極、40:シールド構造、50:吐出検査基板、51:高電圧モジュール、52:高電圧遮断コンデンサ、53:ローパスフィルター回路、54:バッファー増幅回路、55:バンドパスフィルター回路、56:吐出検査制御部、57:高電圧診断回路、p:吐出本検査周期、T1:ノイズ取得期間、T2:ノイズ周期、T3:ノイズ重畳期間、T4:非ノイズ重畳期間、T5:非重畳推定期間
Claims (6)
- ノズルから液滴を吐出させる吐出手段と、
前記ノズルからの前記液滴の吐出に起因して変化する物理量を検出することによって前記液滴の吐出状況を判定する判定手段と、
前記ノズルから前記液滴が吐出されていない状態において変化した前記物理量を検出し、当該物理量にノイズが重畳したノイズ重畳期間を取得するノイズ取得手段と、
前記ノイズ重畳期間の周期性に基づいて、前記物理量に前記ノイズが重畳しないことが推定される非重畳推定期間を特定する期間特定手段と、
前記非重畳推定期間において前記吐出手段と前記判定手段とを制御して前記ノズルにおける前記液滴の吐出状況を検査する吐出検査制御手段と、
を備える吐出検査装置。 - 前記ノイズ重畳期間と前記非重畳推定期間とは、前記ノズルから前記液滴を吐出させる駆動素子の駆動周期単位で取り扱われる、
請求項1に記載の吐出検査装置。 - 前記吐出検査制御手段は、前記非重畳推定期間の長さを1ノズルあたりの前記検査に要する期間の長さで除算することによって得られる個数以下の前記ノズルについての前記検査を前記非重畳推定期間において実施する、
請求項1または請求項2に記載の吐出検査装置。 - 前記判定手段において前記物理量を検出する構成と前記ノイズ取得手段において前記物理量を検出する構成とが共通である、
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の吐出検査装置。 - 前記判定手段は、前記ノイズが重畳していない場合に前記液滴の吐出に起因して変化する前記物理量と相関して変化する電圧信号の信号波形の周波数を含む所定範囲の周波数の信号を通過させるバンドパスフィルター回路を備えている、
請求項4に記載の吐出検査装置。 - ノズルから液滴を吐出させる吐出工程と、
前記ノズルからの前記液滴の吐出に起因して変化する物理量を検出することによって前記液滴の吐出状況を判定する判定工程と、
前記ノズルから前記液滴が吐出されていない状態において変化した前記物理量を検出し、当該物理量にノイズが重畳したノイズ重畳期間を取得するノイズ取得工程と、
前記ノイズ重畳期間の周期性に基づいて、前記物理量に前記ノイズが重畳しないことが推定される非重畳推定期間を特定する期間特定工程と、
前記非重畳推定期間において前記吐出工程と前記判定工程と実施して前記ノズルにおける前記液滴の吐出状況を検査する吐出検査制御工程と、
を含む吐出検査方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011071858A JP2012206287A (ja) | 2011-03-29 | 2011-03-29 | 吐出検査装置、吐出検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2012206287A true JP2012206287A (ja) | 2012-10-25 |
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ID=47186503
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP2011071858A Withdrawn JP2012206287A (ja) | 2011-03-29 | 2011-03-29 | 吐出検査装置、吐出検査方法 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP2012206287A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015039856A (ja) * | 2013-08-22 | 2015-03-02 | セイコーエプソン株式会社 | 液体吐出装置 |
-
2011
- 2011-03-29 JP JP2011071858A patent/JP2012206287A/ja not_active Withdrawn
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|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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