JP2012207112A - 表面コート用組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フッ素化合物はシリカ粒子の表面に結合してシリカ粒子の表面にフッ素を導入する。フッ素の添加量はフッ素化合物の添加量と1分子のフッ素化合物に含まれるフッ素原子の量とにより決定される。1分子に含まれるフッ素の量は、撥水性・撥油性の観点から導出される適正値以上にし、溶解性の観点から導出される適正値以下にする。具体的には1100−1300cm−1の範囲内にC−F伸縮振動に基づく吸収ピーク(第1ピーク)があり、3200−3600cm−1の範囲内のOH伸縮振動に基づく吸収ピーク(第2ピーク)があり、第1ピークのピーク面積を100としたときの第2ピークのピーク面積が10−30の範囲にあり、シリカと相互作用可能なOH基をもつ化合物を採用することにより、撥水性及び撥油性に優れた表面コート用組成物が得られることが判明した。
【選択図】図1
Description
シリカ粒子材料と、
前記フッ素化合物及び前記シリカ粒子を分散し、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、それらの前駆体からなる群から選択される1種又は2種以上の材料であるマトリクス材料とを有し、
前記フッ素化合物は含有する固形分全体の質量を基準として0.001%〜10%であることを特徴とする。
(iii)前記シリカ粒子材料は含有する固形分全体の質量を基準として5%〜60%である。(iv)前記マトリクス材料はアクリル樹脂又はアクリル樹脂前駆体である。(v)前記シリカ粒子材料は、式(1):−OSiX1X2X3で表される官能基及び式(2):−OSiY1Y2Y3で表される官能基と、両官能基が表面に結合するシリカ粒子とからなる。(上記式(1)、(2)中;X1はフェニル基、ビニル基、エポキシ基、メタクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、イソシアネート基、又はアクリル基であり;X2、X3は−OSiR3及び−OSiY4Y5Y6よりそれぞれ独立して選択され;Y1はRであり;Y2、Y3はR及び−OSiY4Y5Y6よりそれぞれ独立して選択される。Y4はRであり;Y5及びY6は、R及び−OSiR3からそれぞれ独立して選択され;Rは炭素数1〜3のアルキル基から独立して選択される。なお、X2、X3、Y2、Y3、Y5、及びY6の何れかは、近接する官能基のX2、X3、Y2、Y3、Y5、及びY6の何れかと−O−にて結合しても良い。)
上記(v)の構成を採用すると非常に小さな粒径をもつシリカ粒子を均一に含有させることができる。この(v)の構成を採用する場合には下記の(vi)〜(viii)の何れかを備えることが好ましく、(vi)〜(viii)の複数を備えることがより好ましい。(vi)前記式(1)で表される官能基と前記式(2)で表される官能基との存在数比が1:12〜1:60である。(vii)前記X1は前記シリカ粒子材料の単位表面積(nm2)あたり0.5〜2.5個である。(viii)前記Rは前記シリカ粒子材料の単位表面積(nm2)あたり1〜10個である。
前記シランカップリング剤は、3つのアルコキシ基と、フェニル基、ビニル基、エポキシ基、メタクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、イソシアネート基、又はアクリル基と、を持ち、
前記シランカップリング剤と前記オルガノシラザンとのモル比は、前記シランカップリング剤:前記オルガノシラザン=1:2〜1:10である。
前記シリカ粒子を前記シランカップリング剤で処理する第1の処理工程と、
前記シリカ粒子を前記オルガノシラザンで処理する第2の処理工程と、を持ち、
前記第2の処理工程は、前記第1の処理工程後に行う。(xi)前記第2の処理工程において、3つのアルコキシ基と炭素数1〜3のアルキル基とを持つ第2のシランカップリング剤で前記オルガノシラザンの一部を置き換え、
前記第2の処理工程後に、さらに前記シリカ粒子を前記オルガノシラザンで処理する第3の処理工程を持つ。(xii)前記表面処理工程後に、前記シリカ粒子材料を鉱酸で沈殿させ、沈殿物を水で洗浄・乾燥して、シリカ粒子材料の固形物を得る固形化工程を備える。(xiii)前記シランカップリング剤は、フェニルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、エポキシトリメトキシシラン、メタクリルトリメトキシシラン、アミノトリメトキシシラン、ウレイドトリメトキシシラン、メルカプトトリメトキシシラン、イソシアネート、又はアクリルトリメトキシシランから選ばれる少なくとも一種である。(xiv)前記オルガノシラザンは、テトラメチルジシラザン、ヘキサメチルジシラザン、ペンタメチルジシラザンから選ばれる少なくとも一種である。
・フッ素化合物
フッ素化合物は、1100−1300cm−1の範囲内にある吸収ピーク(第1ピーク:特にC−F伸縮振動に基づくと思われる)があり、3200−3600cm−1の範囲内にある吸収ピーク(第2ピーク:OH伸縮振動に基づくと思われる)がある。フッ素化合物は全体としてフッ素原子を少なくとも含む。
フッ素化合物は適正な溶媒に溶解した状態又はそのままの状態でシリカ粒子材料の表面に接触させることにより、シリカ粒子材料との間で相互作用を生じさせる。
・シリカ粒子材料
シリカ粒子材料はシリカから形成される粒子である。本実施形態のシリカ粒子材料はその表面に前述のフッ素化合物がもつOH基と相互作用(化学反応、物理的吸着など)が可能な状態になっている。
・表面処理されたシリカ粒子材料(その1)
シリカ粒子材料は、式(1):−OSiX1X2X3で表される官能基と、式(2):−OSiY1Y2Y3で表される官能基とが表面に結合したシリカ粒子材料であることが望ましい。以下、式(1)で表される官能基を第1の官能基と呼び、式(2)で表される官能基を第2の官能基と呼ぶ。
・表面処理されたシリカ粒子材料(その2)
その1に示すシリカ粒子材料に代えて、以下に示す表面処理を行ったシリカ粒子材料を採用することもできる。なお、以下の方法によりシリカ粒子材料(その1)を得ることもできるため、その1とその2とは排他的なものではない。
・マトリクス材料
マトリクス材料は熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などのように硬化可能な樹脂組成物から形成可能である。本実施形態の表面コート用組成物を表面コートの対象に塗布する際にはそのマトリクス材料は流動可能な状態になっている。例えば、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂としては、硬化前の流動性をもつ前駆体を採用したり、熱可塑性樹脂などは加熱して溶融状態になるものを採用したりできる。マトリクス材料は高分子又は低分子の材料であり、更に反応が進行することにより分子量が増大したり、架橋が進行したりして樹脂材料を形成できる材料も採用できる。
(本発明の表面コート用組成物が含有するシリカ粒子材料について)
(実施例1)
(材料)
シリカ粒子として、コロイダルシリカの一種であるスノーテックスOS(日産化学工業株式会社製、平均粒径10nm、水中に分散されており固形分濃度20%)を準備した。
(1)準備工程
シリカ粒子が20質量%の濃度で水に分散したスラリー100質量部にイソプロパノール60質量部を加え、室温(約25℃)で混合することで、シリカ粒子が液状媒体に分散されてなる分散液を得た。
この分散液にフェニルトリメトキシシラン1.8質量部を加え、40℃で72時間混合した。この工程により、シリカ粒子の表面に存在する水酸基をシランカップリング剤で表面処理した。なお、このときフェニルトリメトキシシランは、必要な量の水酸基(一部)が表面処理されず残存するように計算して加えた。
次いで、この混合物に、ヘキサメチルジシラザン3.7質量部を加え、40℃で72時間放置した。この工程によって、シリカ粒子が表面処理され、シリカ粒子材料が得られた。表面処理の進行に伴い、疎水性になったシリカ粒子が水及びイソプロパノールの中で安定に存在できなくなり、凝集・沈殿した。なお、フェニルトリメトキシシランとヘキサメチルジシラザンとのモル比は2:5であった。
表面処理工程で得られた混合物全量に35%塩酸水溶液を5質量部を加え、シリカ粒子材料を沈殿させた。沈殿物をろ紙(アドバンテック社製 5A)で濾過した。濾過残渣(固形分)を純水で洗浄した後に100℃で真空乾燥して、シリカ粒子材料の固形物を得た。
実施例2のシリカ粒子の表面処理方法は、フェニルトリメトキシシランにかえてビニルトリメトキシシランを用い、ビニルトリメトキシシランとヘキサメチルジシラザンとのモル比が2:5であったこと以外は、実施例1のシリカ粒子の表面処理方法と同じである。第1工程においては、ビニルトリメトキシシラン1.36質量部を加え、第2工程においてはヘキサメチルジシラザン3.7質量部を加えた。
実施例3のシリカ粒子の表面処理方法は、フェニルトリメトキシシランにかえてビニルトリメトキシシランを用い、ビニルトリメトキシシランとヘキサメチルジシラザンとのモル比が1:5であったこと以外は、実施例1のシリカ粒子の表面処理方法と同じである。第1工程においては、ビニルトリメトキシシラン1.36質量部を加え、第2工程においてはヘキサメチルジシラザン7.41質量部を加えた。
実施例4のシリカ粒子の表面処理方法においては、シリカ粒子として、コロイダルシリカの一種であるスノーテックスOL(日産化学工業株式会社製、平均粒径50nm、水中に分散されており固形分濃度20%)を用いた。また、第1工程においてシランカップリング剤として3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、KBM−503)0.48質量部を加えた。さらに、このシランカップリング剤に加えて重合禁止剤(3,5−ジブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)、関東化学株式会社製)を0.01質量部加えた。また、第2工程において、ヘキサメチルジシラザン0.78質量部を加えた。さらに、固形化工程においては、表面処理工程で得られた混合物全量に35%塩酸水溶液2.6質量部を加えてシリカ粒子材料を沈殿させた。これ以外は、実施例4のシリカ粒子の表面処理方法は、実施例1のシリカ粒子の表面処理方法と同じであった。なお、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランとヘキサメチルジシラザンとのモル比は2:5であった。
比較例1のシリカ粒子の表面処理方法は、フェニルトリメトキシシランとヘキサメチルジシラザンとのモル比が1:1であったこと以外は、実施例1のシリカ粒子の表面処理方法と同じである。第1工程においては、フェニルトリメトキシシラン4.5質量部を加え、第2工程においてはヘキサメチルジシラザン3.7質量部を加えた。
比較例2のシリカ粒子の表面処理方法は、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランとヘキサメチルジシラザンとのモル比が2:1であったこと以外は、実施例4のシリカ粒子の表面処理方法と同じである。第1工程においては、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.48質量部を加え、第2工程においてはヘキサメチルジシラザン0.16質量部を加えた。
比較例3のシリカ粒子の表面処理方法は、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランとヘキサメチルジシラザンとのモル比が1:1であったこと以外は、実施例4のシリカ粒子の表面処理方法と同じである。第1工程においては、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.48質量部を加え、第2工程においてはヘキサメチルジシラザン0.31質量部を加えた。
実施例1〜4及び比較例1〜3のシリカ粒子材料について、液状媒体中における凝集性を測定した。
実施例1〜4及び比較例1〜3のシリカ粒子材料を準備し、この試料の赤外線吸収スペクトルを、サーモニコレット社製 FT−IR Avatorを用いた粉体拡散反射法で測定した。このときの測定条件は、分解能4、スキャン回数64であった。極大吸収測定試験の結果を表すグラフを図5〜図6に示す。図5〜図6に示すように、実施例1〜4及び比較例1〜3のシリカ粒子材料の赤外吸収スペクトルは、何れも、2962cm−1にC-H伸縮振動の極大吸収(ピーク)を持つ。このため、実施例1〜4及び比較例1〜3のシリカ粒子材料は、アルキル基を持つこと(すなわち、アルキル基を持つオルガノシラザンで表面処理されていること)がわかる。なお、比較例1〜3のシリカ粒子材料のピーク高さは実施例1〜4のシリカ粒子材料のピーク高さに比べて低かった。この結果は、比較例1〜3のシリカ粒子材料においては、充分な量のアルキル基を持たないことを示唆している。詳しくは、実施例1〜4のシリカ粒子材料の赤外線吸収スペクトルにおいては、シランカップリング剤に由来する各官能基固有のC−Hのピーク高さに対してオルガノシラザンに由来するメチル基(2962cm−1)のピーク高さが3倍以上であった。比較例1〜3のシリカ粒子材料の赤外線吸収スペクトルにおいては、シランカップリング剤に由来する各官能基固有のC−Hのピーク高さに対してオルガノシラザンに由来するメチル基(2962cm−1)のピーク高さが2倍以下であった。上述したように、実施例1〜4のシリカ粒子材料は凝集し難く、比較例1〜3のシリカ粒子材料は凝集し易かった。これらの結果から、シランカップリング剤に由来する各官能基固有のC−Hのピーク高さに対してオルガノシラザンに由来するメチル基(2962cm−1)のピーク高さが3倍以上であるシリカ粒子材料は凝集し難いといえる。
実1のシリカ材料100質量部とメチルイソブチルケトン100質量部とを混合し、シリカ粒子材料とメチルイソブチルケトンとの混合物を得た。この混合物4質量部にアクリル樹脂(根上工業株式会社製 アートレジン UK904)6質量部を加え混合した。この混合物100質量部に対して5質量部の重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、ダロキュアTPO)を加え、さらに、固形分濃度が30質量%となるようにメチルイソブチルケトンを加えた。この混合物をさらに攪拌して、フィラー含有樹脂組成物(前駆体)を得た。この前駆体は、均一溶液状であった。実施例5のフィラー含有樹脂組成物を、基板に塗布し、実施例5のフィラー含有樹脂組成物(フィルム)を成膜した。
実施例5のフィラー含有樹脂組成物(フィルム)を目視にて観察したところ、このフィルムは硬く透明であった。実施例5のフィルムが硬いのは、シリカ粒子材料が樹脂材料中に略均一に分散しているためだと考えられる。また、実施例5のフィルムが透明なのは、樹脂材料に対するシリカ粒子材料の親和性に優れるためだと考えられる。すなわち、実施例1のシリカ粒子材料は、凝集し難く、かつ、樹脂に対する親和性に優れていた。また、実施例1のシリカ粒子材料を用いた実施例5のフィラー含有樹脂組成物(前駆体)は硬く透明なフィルムを形成できた。さらに、実施例1のシリカ粒子材料を用いた実施例5のフィラー含有樹脂組成物(フィルム)は、硬く透明であった。
実施例4のシリカ粒子材料100質量部とイソプロパノール100質量部とを混合し、シリカ粒子材料とイソプロパノールとの混合物を得た。この混合物に、発振周波数39kHz、出力500Wで15分間超音波照射し、シリカ粒子材料含有スラリーを得た。
アドマファインスラリーを減圧加熱することで、アドマファインスラリーからイソプロパノールを揮発させ、乾燥させた。この乾燥物をエポキシ樹脂(東都化成株式会社製、ZX1059)に加えた。このとき、乾燥物とエポキシ樹脂との総量を100質量%として、シリカ濃度が70質量%になるようにした。この混合物を三本ロール機(EXAKT社製、80s)にかけて、アドマファインをエポキシ樹脂中に略均一に分散させた。以上の工程で、比較例4のフィラー含有樹脂組成物を得た。
実施例6のフィラー含有樹脂組成物及び比較例4のフィラー含有樹脂組成物の粘度を、レオメータ(TA Instruments社製、ARES G−2)により測定した。その結果を表すグラフを図7に示す。なお、図7中縦軸は粘度を表し、横軸は剪断速度を表す。
実施例1〜4のシリカ粒子材料及び比較例1〜3のシリカ粒子材料について、シリカ粒子材料の質量あたりに存在する炭素の量(質量%)を測定した。測定には、有機炭素測定装置(HORIBA社製、EMIA−320V)を用いた。
実施例1〜4のシリカ粒子材料及び比較例1〜3のシリカ粒子材料について、シリカ粒子材料の単位表面積(nm2)あたりのX1の存在数を測定した。実施例1及び比較例1のシリカ粒子材料におけるX1はフェニル基であり、実施例2、3のシリカ粒子材料におけるX1はビニル基であり、実施例4及び比較例2、3のシリカ粒子材料におけるX1はメタクリロキシ基であった。シリカ粒子材料の表面積(比表面積)は窒素を用いたBET法で測定した。X1の存在数はシリカ粒子材料の炭素量を基に算出した。詳しくは、第1工程後のシリカ粒子を、水で洗浄し遠心分離した後に乾燥して、シランカップリング剤処理後のシリカ粒子試料を得た。この試料の炭素量を、有機炭素測定装置を用いて測定し、測定値を基にX1数を算出した。
(表面コート用組成物への応用)
以下に本発明の表面コート用組成物について説明する。
・調製方法
シリカ粒子材料(アドマナノスラリー(シリカ濃度30質量%):体積平均粒径10nm:株式会社アドマテックス製:メタクリルシランで表面処理)を粉末固形分換算で10質量部をメチルエチルケトン中に分散させた後、フッ素処理剤X-71-1203M(信越化学製)を0.5質量部添加し、固形分濃度が12質量%になるシリカスラリーを作成した。ここにアクリル樹脂(ビスコート150:荒川化学製)をシリカ粒子材料:樹脂が質量比で3:7になるように添加し、重合開始剤として(チバガイギー製)ダロキュアTPOをアクリル樹脂の質量を基準として5%添加してよく混合することにより本実施例の表面コート用組成物とした。この表面コート用組成物をスライドガラス(材質:硼珪酸ガラス)の表面に塗布して表面コートを行った。
・評価方法
撥水性(撥油性)の評価は水滴(エポキシ樹脂)を滴下したときの様子を目視で評価した。いわゆる接触角が50°を超えるときに撥水性(撥油性)であると評価(○)し、50°に至らない場合に撥水性(撥油性)が不十分であると評価(×)した。
実施例Aの表面コート用組成物に対して、シリカ粒子材料の量をシリカ粒子材料:アクリル樹脂=2:8になるように調製したもの(実施例B)、アクリル樹脂をビスコート150から紫光UV−7600B(日本合成化学工業)に変更したもの(実施例C)、フッ素化合物X−71−1203Mの添加量を1質量部にしたもの(実施例D)、後述する比較例Cに用いたフッ素化合物(単独では本発明の表面コート用組成物に含まれるフッ素化合物ではない)に対してHMDSを添加して、第2ピーク(OH基)を小さくして本発明の表面コート用組成物に含まれるフッ素化合物の範囲に調製したものを採用したもの(実施例E)を調製して実施例Aと同様に評価した。結果を表1に併せて示す。
実施例Aの表面コート用組成物に対して、シリカ10質量部に対してX−71−1203Mを5質量部になるよう調整したもの(この場合、スラリーに樹脂を足した後でも「シリカ+樹脂(3:7)」の固形分に対して15質量%になる。)(比較例A)、フッ素化合物に相当するものとして第2ピークと比較して第1ピーク(フッ素)が小さいもの(比較例B, D。フッ素の割合は比較例Aの方が多い)、第1ピーク(フッ素)が大きいもの(比較例C、D)について実施例Aと同様に評価を行った。結果を表1に示す。なお、比較例Aでは膜が形成できなかった。
Claims (15)
- 1100−1300cm−1の範囲内にある吸収ピーク(第1ピーク)があり、3200−3600cm−1の範囲内にある吸収ピーク(第2ピーク)があり、前記第1ピークのピーク面積を100としたときの前記第2ピークのピーク面積が10−30の範囲にあり、シリカと相互作用可能なOH基をもつフッ素化合物と、
シリカ粒子材料と、
前記フッ素化合物及び前記シリカ粒子を分散し、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、それらの前駆体からなる群から選択される1種又は2種以上の材料であるマトリクス材料と、
を有し、
前記フッ素化合物は含有する固形分全体の質量を基準として0.001%〜10%であることを特徴とする表面コート用組成物。 - 前記シリカ粒子材料の体積平均粒径が5nm〜200nmである請求項1に記載の表面コート用組成物。
- 前記フッ素化合物は含有する固形分全体の質量を基準として0.001%〜5%である請求項1又は2に記載の表面コート用組成物。
- 前記シリカ粒子材料は含有する固形分全体の質量を基準として5%〜60%である請求項1〜3の何れか1項に記載の表面コート用組成物。
- 前記マトリクス材料はアクリル樹脂又はアクリル樹脂前駆体である請求項1〜4の何れか1項に記載の表面コート用組成物。
- 前記シリカ粒子材料は、式(1):−OSiX1X2X3で表される官能基及び式(2):−OSiY1Y2Y3で表される官能基と、両官能基が表面に結合するシリカ粒子とからなる請求項1〜5の何れか1項に記載の表面コート用組成物。
(上記式(1)、(2)中;X1はフェニル基、ビニル基、エポキシ基、メタクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、イソシアネート基、又はアクリル基であり;X2、X3は−OSiR3及び−OSiY4Y5Y6よりそれぞれ独立して選択され;Y1はRであり;Y2、Y3はR及び−OSiY4Y5Y6よりそれぞれ独立して選択される。Y4はRであり;Y5及びY6は、R及び−OSiR3からそれぞれ独立して選択され;Rは炭素数1〜3のアルキル基から独立して選択される。なお、X2、X3、Y2、Y3、Y5、及びY6の何れかは、近接する官能基のX2、X3、Y2、Y3、Y5、及びY6の何れかと−O−にて結合しても良い。) - 前記式(1)で表される官能基と前記式(2)で表される官能基との存在数比が1:12〜1:60である請求項6に記載の表面コート用組成物。
- 前記X1は前記シリカ粒子材料の単位表面積(nm2)あたり0.5〜2.5個である請求項6又は7に記載の表面コート用組成物。
- 前記Rは前記シリカ粒子材料の単位表面積(nm2)あたり1〜10個である請求項6〜8の何れか1項に記載の表面コート用組成物。
- 前記シリカ材料は、水を含む液状媒体中でシランカップリング剤及びオルガノシラザンによってシリカ粒子を表面処理する表面処理工程をもつ表面処理方法により処理され、
前記シランカップリング剤は、3つのアルコキシ基と、フェニル基、ビニル基、エポキシ基、メタクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、イソシアネート基、又はアクリル基と、を持ち、
前記シランカップリング剤と前記オルガノシラザンとのモル比は、前記シランカップリング剤:前記オルガノシラザン=1:2〜1:10である請求項1〜9の何れか1項に記載の表面コート用組成物。 - 前記表面処理工程は、
前記シリカ粒子を前記シランカップリング剤で処理する第1の処理工程と、
前記シリカ粒子を前記オルガノシラザンで処理する第2の処理工程と、を持ち、
前記第2の処理工程は、前記第1の処理工程後に行う請求項10に記載の表面コート用組成物。 - 前記第2の処理工程において、3つのアルコキシ基と炭素数1〜3のアルキル基とを持つ第2のシランカップリング剤で前記オルガノシラザンの一部を置き換え、
前記第2の処理工程後に、さらに前記シリカ粒子を前記オルガノシラザンで処理する第3の処理工程を持つ請求項10又は11に記載の表面コート用組成物。 - 前記表面処理工程後に、前記シリカ粒子材料を鉱酸で沈殿させ、沈殿物を水で洗浄・乾燥して、シリカ粒子材料の固形物を得る固形化工程を備える請求項10〜12の何れか1項に記載の表面コート用組成物。
- 前記シランカップリング剤は、フェニルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、エポキシトリメトキシシラン、メタクリルトリメトキシシラン、アミノトリメトキシシラン、ウレイドトリメトキシシラン、メルカプトトリメトキシシラン、イソシアネート、又はアクリルトリメトキシシランから選ばれる少なくとも一種である請求項10〜13の何れか1項に記載の表面コート用組成物。
- 前記オルガノシラザンは、テトラメチルジシラザン、ヘキサメチルジシラザン、ペンタメチルジシラザンから選ばれる少なくとも一種である請求項10〜14の何れか1項に記載の表面コート用組成物。
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