JP2012207149A - ゴム組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加硫後の引張特性を悪化させることなく、加硫前の加工性を改善させることができるゴム組成物の製造方法が求められていた。
【解決手段】下記第1工程及び第2工程を含むゴム組成物の製造方法。
第1工程:ゴム成分と充填剤と式(I)で示される化合物とを110〜200℃で混練する工程
第2工程:前工程により得られた混練物と硫黄成分とを50〜110℃で混練する工程
Figure 2012207149

(式中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18のシクロアルキル基(該シクロアルキル基に含まれる水素原子は、炭素数1〜12のアルキル基で置換されていてもよい)を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム組成物の製造方法に関する。
従来、下記第1’工程及び第2’工程を含むゴム組成物の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。かかる製造方法により得られる未加硫のゴム組成物の加工性を改善することが求められている。
第1’工程:ゴム成分と充填剤とを110〜200℃で混練する工程
(但し、第1工程ではN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(以下、CBSと記載することがある)は混練しない)
第2’工程:前工程により得られた混練物と硫黄成分とCBSとを50〜110℃で混練する工程
特許文献1には、第1’工程で各種配合油を混練することも記載されている。未加硫のゴム組成物に各種配合油を混練すれば、未加硫のゴム組成物の加工性が改善されることも知られている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、かかる配合油を混練した未加硫のゴム組成物を加硫処理して得られる加硫ゴムは、引張特性が悪化するという問題があった。
国際公開第2010/140704号
神原周ら編「改訂新版 合成ゴムハンドブック」、朝倉書店、昭和42年11月30日 初版発行、p.560〜561
加硫後の引張特性を悪化させることなく、加硫前の加工性を改善させることができるゴム組成物の製造方法が求められていた。
このような状況下、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、本発明に至った。即ち、本発明は下記〔1〕〜〔7〕記載の発明を含む。
〔1〕下記第1工程及び第2工程を含むゴム組成物の製造方法。
第1工程:ゴム成分と充填剤と式(I)で示される化合物とを110〜200℃で混練する工程
第2工程:前工程により得られた混練物と硫黄成分とを50〜110℃で混練する工程
Figure 2012207149
(式中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18のシクロアルキル基(該シクロアルキル基に含まれる水素原子は、炭素数1〜12のアルキル基で置換されていてもよい)を表す。)
〔2〕第2工程において、さらに式(I)で示される化合物を混練する〔1〕記載の製造方法。
〔3〕混練される式(I)で示される化合物の量が、ゴム成分100質量部に対して、第1工程では0.01〜0.1質量部、第2工程では0.1〜2質量部である〔2〕記載の製造方法。
〔4〕第1工程において、さらに式(II)で示されるアミノチオ硫酸化合物又はその金属塩を混練する〔1〕〜〔3〕のいずれか一項記載の製造方法。
Figure 2012207149
(式中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表すか、RとRが一緒になって炭素数2〜9のポリメチレン基を表す。nは2〜9の整数を表す。)
〔5〕式(II)で示されるアミノチオ硫酸化合物の金属塩における金属イオンが、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、コバルトイオン、銅イオン又は亜鉛イオンである〔4〕記載の製造方法。
〔6〕〔1〕〜〔5〕のいずれか一項記載の製造方法により得られるゴム組成物。
〔7〕ゴム成分と充填剤と式(I)で示される化合物と硫黄成分とを含有する未加硫のゴム組成物の加工性改善方法であり、下記第1工程及び第2工程を含むことを特徴とする方法。
第1工程:ゴム成分と充填剤と式(I)で示される化合物とを110〜200℃で混練する工程
第2工程:前工程により得られた混練物と硫黄成分とを50〜110℃で混練する工程
Figure 2012207149
(式中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18のシクロアルキル基(該シクロアルキル基に含まれる水素原子は、炭素数1〜12のアルキル基で置換されていてもよい)を表す。)
本発明の製造方法により得られるゴム組成物は、加硫後の引張特性が悪化することなく、加硫前の加工性が改善される。
本発明において、加硫前の加工性とは、例えば、ゴム組成物のムーニー粘度を測定することにより評価できる性質であり、第1工程では式(I)で示される化合物(以下、化合物(I)と記載することがある)を混練しない従来のゴム組成物と比較して、ムーニー粘度の値が低下することを「加工性が改善する」という。また、加硫後の引張特性とは、例えば、ゴム組成物を加硫処理して得られる加硫後のゴム組成物(加硫ゴム)の引張応力(M300)を測定することにより評価できる性質であり、第1工程では化合物(I)を混練しない従来のゴム組成物を加硫して得られる加硫ゴムと比較して、M300の値が10%以上低下することを「引張特性が悪化する」という。
以下、本発明を詳細に説明する。まず第1工程、即ち、ゴム成分と充填剤と式(I)で示される化合物とを110〜200℃で混練する工程について説明する。
ゴム成分としては、天然ゴム、エポキシ化天然ゴム、脱蛋白天然ゴムおよびその他の変性天然ゴムのほか、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン・ブタジエン共重合ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴム(NBR)、イソプレン・イソブチレン共重合ゴム(IIR)、エチレン・プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、ハロゲン化ブチルゴム(HR)等の各種の合成ゴムが例示されるが、天然ゴム、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、ポリブタジエンゴム等の高不飽和性ゴムが好ましく用いられる。特に好ましくは天然ゴムである。また、天然ゴムとスチレン・ブタジエン共重合ゴムの併用、天然ゴムとポリブタジエンゴムの併用等、数種のゴム成分を組み合わせることも有効である。
天然ゴムの例としては、RSS#1、RSS#3、TSR20、SIR20等のグレードの天然ゴムを挙げることができる。エポキシ化天然ゴムとしては、エポキシ化度10〜60モル%のものが好ましく、例えばクンプーラン ガスリー社製ENR25やENR50が例示できる。脱蛋白天然ゴムとしては、総窒素含有率が0.3質量%以下である脱蛋白天然ゴムが好ましい。変性天然ゴムとしては天然ゴムにあらかじめ4−ビニルピリジン、N,N−ジアルキルアミノエチルアクリレート(例えばN,N−ジエチルアミノエチルアクリレート)、2−ヒドロキシアクリレート等を反応させた極性基を含有する変性天然ゴムが好ましく用いられる。
SBRの例としては、日本ゴム協会編「ゴム工業便覧<第四版>」の210〜211頁に記載されている乳化重合SBRおよび溶液重合SBRを挙げることができる。とりわけトレッド用ゴム組成物としては溶液重合SBRが好ましく用いられ、更には日本ゼオン社製「ニッポール(登録商標)NS116」等の4,4’−ビス−(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノンを用いて分子末端を変性した溶液重合SBR、JSR社製「SL574」等のハロゲン化スズ化合物を用いて分子末端を変性した溶液重合SBR、旭化成社製「E10」、「E15」等シラン変性溶液重合SBRの市販品や、ラクタム化合物、アミド化合物、尿素系化合物、N,N−ジアルキルアクリルアミド化合物、イソシアネート化合物、イミド化合物、アルコキシ基を有するシラン化合物(トリアルコキシシラン化合物等)、アミノシラン化合物のいずれかを単独で用いて、または、スズ化合物とアルコキシ基を有するシラン化合物や、アルキルアクリルアミド化合物とアルコキシ基を有するシラン化合物等、前記記載の異なった複数の化合物を2種以上用いて、それぞれ分子末端を変性して得られる分子末端に窒素、スズ、ケイ素のいずれか、またはそれら複数の元素を有する溶液重合SBRが、特に好ましく用いられる。また、乳化重合SBRおよび溶液重合SBRに重合後、プロセスオイルやアロマオイル等のオイルを添加した油展SBRは、トレッド用ゴム組成物等として好ましく用いることができる。
BRの例としては、シス1,4結合が90%以上の高シスBRやシス結合が35%前後の低シスBR等の溶液重合BRが例示され、高ビニル含量の低シスBRは好ましく用いられる。更には日本ゼオン製「Nipol(登録商標)BR 1250H」等スズ変性BRや、4,4‘−ビス−(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン、ハロゲン化スズ化合物、ラクタム化合物、アミド化合物、尿素系化合物、N,N−ジアルキルアクリルアミド化合物、イソシアネート化合物、イミド化合物、アルコキシ基を有するシラン化合物(トリアルコキシシラン化合物等)、アミノシラン化合物のいずれかを単独で用いて、または、スズ化合物とアルコキシ基を有するシラン化合物や、アルキルアクリルアミド化合物とアルコキシ基を有するシラン化合物等、前記記載の異なった複数の化合物を2種以上用いて、それぞれ分子末端を変性して得られる分子末端に窒素、スズ、ケイ素のいずれか、またはそれら複数の元素を有する溶液重合BRが、特に好ましく用いられる。これらBRは、トレッド用ゴム組成物やサイドウォール用ゴム組成物として好ましく用いることができ、通常はSBRおよび/または天然ゴムとのブレンドで使用される。ブレンド比率は、トレッド用ゴム組成物においては、総ゴム質量に対して、SBRおよび/または天然ゴムが60〜100質量%、BRは0〜40質量%が好ましく、サイドウォール用ゴム組成物においては、総ゴム質量に対して、SBRおよび/または天然ゴムが10〜70質量%、BRは90〜30質量%が好ましく、更には総ゴム質量に対し、天然ゴム40〜60質量%、BR60〜40質量%のブレンドが特に好ましい。この場合、変性SBRと非変性SBRとのブレンドや、変性BRと非変性BRとのブレンドも好ましい。
充填剤としては、ゴム分野で通常使用されているカーボンブラック、シリカ、タルク、クレイ、水酸化アルミニウム、酸化チタン等が例示されるが、カーボンブラック及びシリカが好ましく用いられ、更にはカーボンブラックが特に好ましく使用される。カーボンブラックとしては、例えば、日本ゴム協会編「ゴム工業便覧<第四版>」の494頁に記載されるものが挙げられ、HAF(High Abrasion Furnace)、SAF(Super Abrasion Furnace)、ISAF(Intermediate SAF)、FEF(Fast Extrusion Furnace)、MAF、GPF(General Purpose Furnace)、SRF(Semi-Reinforcing Furnace)等のカーボンブラックが好ましい。タイヤトレッド用ゴム組成物にはCTAB(Cetyl Tri-methyl Ammonium Bromide)表面積40〜250m2/g、窒素吸着比表面積20〜200m2/g、粒子径10〜50nmのカーボンブラックが好ましく用いられ、CTAB表面積70〜180m2/gであるカーボンブラックが更に好ましく、その例としてはASTMの規格において、N110、N220、N234、N299、N326、N330、N330T、N339、N343、N351等である。またカーボンブラックの表面にシリカを0.1〜50質量%付着させた表面処理カーボンブラックも好ましい。更には、カーボンブラックとシリカの併用等、数種の充填剤を組み合わせることも有効であり、タイヤトレッド用ゴム組成物においてはカーボンブラック単独あるはカーボンブラックとシリカの両方を用いることが好ましい。カーカス、サイドウォール用ゴム組成物においてはCTAB表面積20〜60m2/g、粒子径40〜100nmのカーボンブラックが好ましく用いられ、その例としてはASTMの規格において、N330、N339、N343、N351,N550、N568、N582、N630、N642、N660、N662、N754、N762等である。かかる充填剤の使用量は特に限定されるものではないが、ゴム成分100質量部あたり5〜100質量部の範囲が好ましい。特に好ましくはカーボンブラックのみを充填剤として使用する場合にはゴム成分100質量部あたり30〜80質量部であり、トレッド部材用途においてカーボンブラックとシリカとを併用する場合にはゴム成分100質量部あたりカーボンブラック5〜50質量部である。
シリカとしては、CTAB比表面積50〜180m/gのシリカや、窒素吸着比表面積50〜300m2/gのシリカが例示され、東ソー・シリカ(株)社製「AQ」、「AQ−N」、デグッサ社製「ウルトラジル(登録商標)VN3」、「ウルトラジル(登録商標)360」、「ウルトラジル(登録商標)7000」、ローディア社製「ゼオシル(登録商標)115GR」、「ゼオシル(登録商標)1115MP」、「ゼオシル(登録商標)1205MP」、「ゼオシル(登録商標)Z85MP」、日本シリカ社製「ニップシール(登録商標)AQ」等の市販品が好ましく用いられる。また、pHが6〜8であるシリカやナトリウムを0.2〜1.5質量%含むシリカ、真円度が1〜1.3の真球状シリカ、ジメチルシリコーンオイル等のシリコーンオイルやエトキシシリル基を含有する有機ケイ素化合物、エタノールやポリエチレングリコール等のアルコールで表面処理したシリカ、二種類以上の異なった窒素吸着比表面面積を有するシリカを配合することも好ましく用いられる。
かかる充填剤の使用量は特に限定されるものではないが、乗用車用トレッド用ゴム組成物にはシリカが好ましく用いられ、ゴム成分100質量部あたり、充填剤10〜120質量部の範囲が好ましい。またシリカを配合する場合、ゴム成分100質量部あたり、カーボンブラックを5〜50質量部配合することが好ましく、シリカ/カーボンブラックの配合比率は0.7/1〜1/0.1が特に好ましい。また通常充填剤としてシリカを用いる場合にはビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(デグッサ社製「Si−69」)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(デグッサ社製「Si−75」)、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)ジスルフィド、オクタンチオ酸S−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]エステル(ジェネラルエレクトロニックシリコンズ社製「NXTシラン」)、オクタンチオ酸S−[3−{(2−メチル−1,3−プロパンジアルコキシ)エトキシシリル}プロピル]エステル及びオクタンチオ酸S−[3−{(2−メチル−1,3−プロパンジアルコキシ)メチルシリル}プロピル]エステルフェニルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)シラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリエトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシランおよび3−イソシアナートプロピルトリエトキシシランからなる群から選択される1種以上のシランカップリング剤等、シリカと結合可能なケイ素等の元素またはアルコシキシラン等の官能基を有する化合物を添加することが好ましく、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(デグッサ社製「Si−69」)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(デグッサ社製「Si−75」)、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン(ジェネラルエレクトロニックシリコンズ社製「NXTシラン」)が特に好ましい。これらの化合物の添加時期は特に限定されないが、シリカと同時期にゴムに配合することが好ましく、配合量はシリカに対して、好ましくは2〜10質量%、更に好ましくは7〜9質量%である。配合する場合の配合温度は80〜200℃が好ましく、更に好ましくは110〜180℃の範囲である。更には充填剤としてシリカを用いる場合には、シリカ、シリカと結合可能なケイ素等の元素またはアルコシキシラン等の官能基を有する化合物に加えて、エタノール、ブタノール、オクタノール等の1価アルコールやエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ペンタエリスリトール、ポリエーテルポリオール等の2価以上のアルコール、N−アルキルアミン、アミノ酸、分子末端がカルボキシル変性またはアミン変性された液状ポリブタジエン、等を配合することも好ましい。
水酸化アルミニウムとしては、窒素吸着比表面積5〜250m2/gの水酸化アルミニウムや、DOP給油量50〜100ml/100gの水酸化アルミニウムが例示される。
上記式(I)において、R及びRで表される炭素数1〜18のアルキル基としては、直鎖状、分枝鎖状のいずれでもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、1−メチルプロピル基、1−エチルエチル基、2−メチルプロピル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、n−へプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基等が挙げられる。また、炭素数3〜18のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロドデシル基等が挙げられる。かかるシクロアルキル基に含まれる水素原子が置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよい。かかる直鎖状のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ドデシル基などが挙げられる。分岐状のアルキル基としては、例えばイソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。水素原子がこれらアルキル基で置換されたシクロアルキル基としては、例えば、ジメチルシクロヘキサン、トリメチルシクロヘキサン、プロピルシクロヘキサン、メチルエチルシクロヘキサン、テトラメチルシクロヘキサン、ジエチルシクロヘキサン、ブチルシクロヘキサン、エチルジメチルシクロヘキサン等が挙げられる。
上記式(I)で示される化合物(以下、化合物(I)と記載することがある)としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(CBS)、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(BBS)、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(OBS)、N、N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(DCBS)、2−(モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール等が挙げられる。
第1工程の混練温度は、通常110〜200℃、好ましくは120〜180℃の範囲である。
次に、本発明の第2工程、即ち、前工程により得られた混練物と硫黄成分とを50〜110℃で混練する工程について説明する。
本工程は、前工程により得られた混練物を、通常そのまま用いる。
硫黄成分としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、及び高分散性硫黄等が挙げられる。通常は粉末硫黄が好ましく、ベルト用部材等の硫黄量が多いタイヤ部材に用いる場合には不溶性硫黄が好ましい。硫黄成分の使用量は、ゴム成分100質量部あたり0.3〜5質量部の範囲内であることが好ましく、0.5〜3質量部の範囲内であることがより好ましい。
第2工程の混練温度は、通常50〜110℃、好ましくは60〜100℃の範囲である。
第2工程でも化合物(I)を混練することが好ましい。本発明において、化合物(I)は第1工程でゴム成分100質量部に対して0.01質量部以上混練すればよい。化合物(I)の使用量は、第1工程と第2工程とでそれぞれ混練する量の合計が、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.01〜2質量部の範囲である。第1工程では0.01〜1質量部、第2工程では0.1〜2質量部、それぞれ混練することが、さらに好ましい。
本発明において、上記式(II)で示されるアミノチオ硫酸化合物又はその金属塩(以下、総称して化合物(II)と記載することがある)を、第1工程又は第2工程で混練することが好ましい。第2工程で混練することがより好ましい。
式(II)においてR及びRで示される炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の直鎖状又は分岐状のものが挙げられる。また、RとRが一緒になって表される炭素数2〜6のポリメチレン基としては、エチレン基(ジメチレン基)、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基が挙げられる。
化合物(II)としては、S−(2−アミノエチル)チオ硫酸、S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸、S−(4−アミノブチル)チオ硫酸、S−(5−アミノペンチル)チオ硫酸、S−(6−アミノヘキシル)チオ硫酸、S−(3−メチルアミノプロピル)チオ硫酸、S−(3−エチルアミノプロピル)チオ硫酸、S−(3−ジメチルアミノプロピル)チオ硫酸、S−(3−ピペリジノプロピル)チオ硫酸等が挙げられる。
化合物(II)のうち金属塩としては、上記例示化合物のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩、コバルト塩、銅塩、亜鉛塩等が挙げられる。リチウム塩、ナトリウム塩、又は、カリウム塩が好ましい。
化合物(II)は、例えば次の式に示される方法により製造できる。
Figure 2012207149
上記の製法によれば、通常、ナトリウム塩が得られるが、必要に応じてカチオン交換することにより、所望の化合物(II)に導くことができる。
化合物(II)の使用量は、ゴム成分100質量部に対し、0.1〜10質量部の範囲が好ましく、0.3〜3質量部の範囲がより好ましい。
化合物(II)は、予め担持剤と配合しておくことも可能である。かかる担持剤としては先に例示した充填剤および日本ゴム協会編「ゴム工業便覧<第四版>」の510〜513頁に記載されている「無機充てん剤、補強剤」が挙げられる。カーボンブラック、シリカ、焼成クレー、水酸化アルミニウムが好ましい。かかる担持剤の使用量は特に限定されるものではないが、化合物(II)100質量部に対し、10〜1000質量部の範囲が好ましい。
また、上記ゴム成分、充填剤、化合物(I)、硫黄成分及び化合物(II)以外に、酸化亜鉛を混練することが好ましい。酸化亜鉛の使用量は、ゴム成分100質量部あたり1〜15質量部の範囲内であることが好ましく、3〜8質量部の範囲内であることがより好ましい。酸化亜鉛は、第1工程で混練されることが好ましい。
化合物(I)以外の加硫促進剤を混練してもよい。かかる加硫促進剤の例としては、ゴム工業便覧<第四版>(平成6年1月20日社団法人 日本ゴム協会発行)の412〜413ページに記載されているチアゾール系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤が挙げられる。
具体的には、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、ジフェニルグアニジン(DPG)が挙げられる。また、公知の加硫剤であるモルフォリンジスルフィドを用いることもできる。
化合物(I)以外の加硫促進剤を用いる場合、質量比で硫黄成分/(化合物(I)+化合物(I)以外の加硫促進剤)=2/1〜1/2の範囲が好ましい。また天然ゴムを主とするゴム部材において耐熱性を向上させる方法である硫黄成分/(化合物(I)+化合物(I)以外の加硫促進剤)の比を1以下にするEV加硫は、耐熱性向上が特に必要な用途においては、本発明でも好ましく用いられる。化合物(I)以外の加硫促進剤は、第1工程で混練されてもよいが、第2工程で混練されることが好ましい。
また、従来よりゴム分野で用いられている粘弾性特性を改善させる剤を配合し混錬することも可能である。かかる剤としては、例えば、N,N’−ビス(2−メチル−2−ニトロプロピル)−1,6−ヘキサンジアミン(住友化学社製「スミファイン(登録商標)1162」)、特開昭63−23942号公報記載のジチオウラシル化合物、特開昭60−82406号公報記載の5−ニトロソ−8−ヒドロキシキノリン(NQ−58)等のニトロソキノリン化合物、田岡化学製「タッキロール(登録商標)AP、V−200」、ペンウォールト社製「バルタック2、3、4、5、7、710」等の特開2009−138148号公報記載のアルキルフェノール・塩化硫黄縮合物、およびビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(デグッサ社製「Si−69」)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(デグッサ社製「Si−75」)、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)ジスルフィド、オクタンチオ酸S−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]エステル、オクタンチオ酸S−[3−{(2−メチル−1,3−プロパンジアルコキシ)エトキシシリル}プロピル]エステル及びオクタンチオ酸S−[3−{(2−メチル−1,3−プロパンジアルコキシ)メチルシリル}プロピル]エステルフェニルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)シラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリエトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤、1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサン(バイエル社製「KA9188」)、1,6−ヘキサメチレンジチオサルフェート2ナトリウム塩2水和物、1,3−ビスシトラコンイミドメチルベンゼン(フレキシス社製「パーカリンク900」)、1−ベンゾイル−2−フェニルヒドラジド、1−又は3−ヒドロキシ−N’−(1−メチルエチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、特開2004−91505号公報記載の1−又は3−ヒドロキシ−N’−(1−メチルプロピリデン)−2−ナフトエン酸ヒドラジド、1−又は3−ヒドロキシ−N’−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド及び1−又は3−ヒドロキシ−N’−(2−フリルメチレン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド等のカルボン酸ヒドラジド誘導体、特開2000−190704号公報記載の3−ヒドロキシ−N’−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、3−ヒドロキシ−N’−(1,3−ジフェニルエチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド及び3−ヒドロキシ−N’−(1−メチルエチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、特開2006−328310号公報記載のビスメルカプトオキサジアゾール化合物、特開2009−40898号公報記載のピリチオン塩化合物、特開2006−249361号公報記載の水酸化コバルト化合物が挙げられる。
中でも、N,N’−ビス(2−メチル−2−ニトロプロピル)−1,6−ヘキサンジアミン(住友化学社製「スミファイン(登録商標)1162」)、5−ニトロソ−8−ヒドロキシキノリン(NQ−58)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(デグッサ社製「Si−69」)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(デグッサ社製「Si−75」)、1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)−ヘキサン(バイエル社製「KA9188」)、ヘキサメチレンビスチオサルフェート2ナトリウム塩2水和物、1,3−ビスシトラコンイミドメチルベンゼン(フレキシス社製「パーカリンク900」)、田岡化学製「タッキロール(登録商標)AP、V−200」等のアルキルフェノール・塩化硫黄縮合物が好ましい。これら粘弾性特性を改善させる剤の使用量は、ゴム成分100質量部に対し、0.1〜10質量部の範囲内であることが好ましい。
また、従来よりゴム分野で用いられている各種の配合剤を配合し、混練することも可能である。かかる配合剤としては、例えば、老化防止剤;オイル;ステアリン酸等の脂肪酸類;日鉄化学(株)のクマロン樹脂NG4(軟化点81〜100℃)、神戸油化学工業(株)のプロセスレジンAC5(軟化点75℃)等のクマロン・インデン樹脂;テルペン樹脂、テルペン・フェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂等のテルペン系樹脂;三菱瓦斯化学(株)「ニカノール(登録商標)A70」(軟化点70〜90℃)等のロジン誘導体;水素添加ロジン誘導体;ノボラック型アルキルフェノール系樹脂;レゾール型アルキルフェノール系樹脂;C5系石油樹脂;液状ポリブタジエン;が挙げられる。これら配合剤は、第1工程及び第2工程のいずれでも配合し得る。
上記のオイルとしては、プロセスオイル、植物油脂等が挙げられる。プロセスオイルとしては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル等が挙げられる。
上記の老化防止剤としては、例えば日本ゴム協会編「ゴム工業便覧<第四版>」の436〜443頁に記載されるものが挙げられる。中でもN−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン(6PPD)、アニリンとアセトンの反応生成物(TMDQ)、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−)ジヒドロキノリン)(松原産業社製「アンチオキシダントFR」)、合成ワックス(パラフィンワックス等)、植物性ワックスが好ましく用いられる。
従来よりゴム分野で用いられているモルフォリンジスルフィド等の加硫剤を配合し、混練することも可能である。これらは第2工程で配合することが好ましい。
また、しゃく解剤やリターダーを配合し、混練してもよく、さらには、一般の各種ゴム薬品や軟化剤等を必要に応じて配合し、混練してもよい。
リターダーとしては、無水フタル酸、安息香酸、サリチル酸、N−ニトロソジフェニルアミン、N−(シクロヘキシルチオ)−フタルイミド(CTP)、スルホンアミド誘導体、ジフェニルウレア、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトール−ジホスファイト等が例示され、N−(シクロヘキシルチオ)−フタルイミド(CTP)が好ましく用いられる。
リターダーは、第1工程で配合し、混錬してもよいが、第2工程で配合し、混練することが好ましい。
かかるリターダーの使用量は特に限定されるものではないが、ゴム成分100質量部に対し、0.01〜1質量部の範囲が好ましい。より好ましくは0.05〜0.5質量部である。
第2工程により得られた未加硫のゴム組成物は、加工性が改善されている。また、本発明の製造方法は、かかる第2工程により得られたゴム組成物を加硫処理して加硫ゴムを得る第3工程をも含み得る。したがって、本発明のゴム組成物とは、未加硫のゴム組成物のみならず、加硫後のゴム組成物(加硫ゴム)をも含むものである。かかる加硫ゴムは、通常、引張特性が悪化しない。
上記第3工程の加硫処理における温度条件は120〜180℃が好ましい。加硫処理は、通常、常圧又は加圧下で行われる。
本発明は、第2工程で得られた混練物を第3工程での加硫処理に供する前に、該混練物を特定の状態に加工する工程を含み得る。
ここで、該混練物を「特定の状態に加工する工程」とは、例えばタイヤの分野においては、該混練物を、「スチールコードに被覆する工程」「カーカス繊維コードに被覆する工程」「トレッド用部材の形状に加工する工程」等が挙げられる。また、これらの工程によりそれぞれ得られるベルト、カーカス、インナーライナー、サイドウォール、トレッド(キャップトレッド又はアンダートレッド)等の各部材は、通常、その他の部材とともに、タイヤの分野で通常行われる方法により、さらにタイヤの形状に成型され、すなわち該混練物をタイヤに組み込む工程を経て、該混練物を含む生タイヤの状態で第3工程での加硫処理に供される。かかる加硫処理は、通常、加圧下で行われる。
トラックやバス、ライトトラック、建設用車両等の大型タイヤに適したトレッド部材に好適なゴム配合におけるゴム成分としては、天然ゴム単独または天然ゴムを主成分とするSBRおよび/またはBRと天然ゴムとのブレンドが好ましい。また、充填剤としては、カーボンブラック単独またはシリカを主成分とするシリカとカーボンブラックとのブレンドが好ましく用いられる。更に、N,N’−ビス(2−メチル−2−ニトロプロピル)−1,6−ヘキサンジアミン(住友化学社製「スミファイン(登録商標)1162」)、5−ニトロソ−8−ヒドロキシキノリン(NQ−58)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(Si−69)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(Si−75)、1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)−ヘキサン(バイエル社製「KA9188」)、ヘキサメチレンビスチオサルフェート2ナトリウム塩2水和物、1,3−ビスシトラコンイミドメチルベンゼン(フレキシス社製「パーカリンク900」)、田岡化学製「タッキロール(登録商標)AP、V−200」等のアルキルフェノール・塩化硫黄縮合物、等の粘弾性改良剤を併用することが好ましい。
乗用車用タイヤに適したトレッド部材に好適なゴム配合におけるゴム成分としては、ケイ素化合物で分子末端を変性した溶液重合SBR単独または前記末端変性の溶液重合SBRを主成分とする、非変性の溶液重合SBR、乳化重合SBR、天然ゴムおよびBRからなる群から選ばれる少なくとも1種のゴムと前記末端変性の溶液重合SBRとのブレンドが好ましい。また、充填剤としては、シリカを主成分とするシリカとカーボンブラックとのブレンドが好ましく用いられる。更に、N,N’−ビス(2−メチル−2−ニトロプロピル)−1,6−ヘキサンジアミン(住友化学社製「スミファイン(登録商標)1162」)、5−ニトロソ−8−ヒドロキシキノリン(NQ−58)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(Si−69)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(Si−75)、1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)−ヘキサン(バイエル社製「KA9188」)、ヘキサメチレンビスチオサルフェート2ナトリウム塩2水和物、1,3−ビスシトラコンイミドメチルベンゼン(フレキシス社製「パーカリンク900」)、田岡化学製「タッキロール(登録商標)AP、V−200」等のアルキルフェノール・塩化硫黄縮合物、等の粘弾性改良剤を併用することが好ましい。
サイドウォール部材に好適なゴム配合におけるゴム成分としては、BRを主成分とする、非変性の溶液重合SBR、乳化重合SBRおよび天然ゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種のゴムとBRとのブレンドが好ましい。また、充填剤としては、カーボンブラック単独またはカーボンブラックを主成分とするシリカとカーボンブラックとのブレンドが好ましく用いられる。更に、N,N’−ビス(2−メチル−2−ニトロプロピル)−1,6−ヘキサンジアミン(住友化学社製「スミファイン(登録商標)1162」)、5−ニトロソ−8−ヒドロキシキノリン(NQ−58)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(Si−69)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(Si−75)、1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)−ヘキサン(バイエル社製「KA9188」)、ヘキサメチレンビスチオサルフェート2ナトリウム塩2水和物、1,3−ビスシトラコンイミドメチルベンゼン(フレキシス社製「パーカリンク900」)、田岡化学製「タッキロール(登録商標)AP、V−200」等のアルキルフェノール・塩化硫黄縮合物、等の粘弾性改良剤を併用することが好ましい。
カーカス、ベルト部材に好適なゴム配合におけるゴム成分としては、天然ゴム単独または天然ゴムを主成分とするBRと天然ゴムとのブレンドが好ましい。また、充填剤としては、カーボンブラック単独またはカーボンブラックを主成分とするシリカとのブレンドが好ましく用いられる。更に、N,N’−ビス(2−メチル−2−ニトロプロピル)−1,6−ヘキサンジアミン(住友化学社製「スミファイン(登録商標)1162」)、5−ニトロソ−8−ヒドロキシキノリン(NQ−58)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(Si−69)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(Si−75)、1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)−ヘキサン(バイエル社製「KA9188」)、ヘキサメチレンビスチオサルフェート2ナトリウム塩2水和物、1,3−ビスシトラコンイミドメチルベンゼン(フレキシス社製「パーカリンク900」)、田岡化学製「タッキロール(登録商標)AP、V−200」等のアルキルフェノール・塩化硫黄縮合物、等の粘弾性改良剤を併用することが好ましい。
かくして得られる加硫ゴムを用いて、通常の方法によって空気入りタイヤが製造される。すなわち、上記加硫処理前の段階のゴム組成物をトレッド用部材に押出し加工し、タイヤ成形機上で通常の方法により貼り付け成形し、生タイヤが成形され、この生タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、タイヤが得られる。
以下、実施例、試験例及び製造例等を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
<第1工程>
バンバリーミキサー(東洋精機製600mlラボプラストミル)を用いて、天然ゴム(RSS#1)100質量部、HAF(旭カーボン社製、商品名「旭#70」)45質量部、ステアリン酸3質量部、酸化亜鉛5質量部、老化防止剤(N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン:商品名「アンチゲン(登録商標)6C」住友化学株式会社製)1質量部、S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸0.4質量部、加硫促進剤(CBS)0.05質量部を混練配合し、混練物を得た。本工程は、各種薬品及び充填剤投入後5分間、50rpmのミキサーの回転数で混練することにより実施し、その時の混練物の温度は160〜170℃であった。
<第2工程>
オープンロール機で60〜80℃の温度にて、第1工程により得られた混練物と、加硫促進剤(N−シクロへキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド)1質量部および硫黄2質量部とを混練配合し、ゴム組成物を得た。
<第3工程>
第2工程で得たゴム組成物を145℃で熱処理することにより加硫ゴムを得た。
比較例1
実施例1において、第1工程で加硫促進剤(CBS)を用いない以外は、実施例1と同様にしてゴム組成物及び加硫ゴムを得た。
実施例2
実施例1において、第1工程での加硫促進剤(CBS)の使用量を0.1質量部とする以外は、実施例1と同様にしてゴム組成物及び加硫ゴムを得た。
実施例3
実施例1において、第1工程での加硫促進剤(CBS)の使用量を0.2質量部とする以外は、実施例1と同様にしてゴム組成物及び加硫ゴムを得た。
実施例4
実施例1において、第1工程での加硫促進剤(CBS)の使用量を0.8質量部とする以外は、実施例1と同様にしてゴム組成物及び加硫ゴムを得た。
実施例5
実施例2において、S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸に替えて、S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸のナトリウム塩0.4質量部を配合する以外は、実施例2と同様にしてゴム組成物及び加硫ゴムを得た。
比較例2
実施例5において、第1工程で加硫促進剤(CBS)を用いない以外は、実施例5と同様にしてゴム組成物及び加硫ゴムを得た。
比較例3
比較例2において、第1工程で更にパラフィン系プロセスオイル(ダイアナプロセスオイルPW−90:出光興産株式会社製)5重量部を配合する以外は、比較例2と同様にしてゴム組成物及び加硫ゴムを得た。
比較例4
比較例3において、パラフィン系プロセスオイルに替えて、ナフテン系プロセスオイル(ダイアナプロセスオイルNM−280:出光興産株式会社製)5重量部を配合する以外は、比較例2と同様にしてゴム組成物及び加硫ゴムを得た。
比較例5
比較例3において、パラフィン系プロセスオイルに替えて、芳香族系プロセスオイル(ダイアナプロセスオイルAH−12:出光興産株式会社製)5重量部を配合する以外は、比較例2と同様にしてゴム組成物及び加硫ゴムを得た。
試験例1
以下のとおり、各実施例及び比較例それぞれの第2工程で得られたゴム組成物のムーニー粘度と、第3工程で得られた加硫ゴムの引張特性とを測定した。
(1)ムーニー粘度
JIS K6300−1に準拠し、L型ロータを用いて測定した。試験温度は125℃とし、ゴム組成物を1分間予熱した後、ロータを回転させ4分後のトルク(M)を測定した。
(2)引張特性(M300
JIS−K6251に準拠し、ダンベル3号形を用いて、300%応力(N/mm)を測定した。
比較例1の第2工程で得られたゴム組成物のムーニー粘度(ML(1+4))と、第3工程で得られた加硫ゴムの引張特性(M300)とをそれぞれ100とした場合の実施例1〜4の測定値(相対値)を表1に示す。
Figure 2012207149
比較例2の第2工程で得られたゴム組成物のムーニー粘度(ML(1+4))と、第3工程で得られた加硫ゴムの引張特性(M300)とをそれぞれ100とした場合の実施例5及び比較例3〜5の測定値(相対値)を表2に示す。
Figure 2012207149
本発明の製造方法により得られるゴム組成物は、加硫後の引張特性が悪化することなく、加硫前の加工性が改善される。また、加硫後のゴム組成物は、上記したタイヤ用途のみならず、各種防振ゴムとしても使用できる。かかる防振ゴムとしては、例えば、エンジンマウント、ストラットマウント、ブッシュ、エグゾーストハンガー等の自動車用防振ゴム等が挙げられる。防振ゴムは、通常、上記第2工程で得られた混練物を防振ゴムが有する形状に加工した後に、上記第3工程の加硫処理に供することにより得られる。

Claims (7)

  1. 下記第1工程及び第2工程を含むゴム組成物の製造方法。
    第1工程:ゴム成分と充填剤と式(I)で示される化合物とを110〜200℃で混練する工程
    第2工程:前工程により得られた混練物と硫黄成分とを50〜110℃で混練する工程
    Figure 2012207149
    (式中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18のシクロアルキル基(該シクロアルキル基に含まれる水素原子は、炭素数1〜12のアルキル基で置換されていてもよい)を表す。)
  2. 第2工程において、さらに式(I)で示される化合物を混練する請求項1記載の製造方法。
  3. 混練される式(I)で示される化合物の量が、ゴム成分100質量部に対して、第1工程では0.01〜0.1質量部、第2工程では0.1〜2質量部である請求項2記載の製造方法。
  4. 第1工程において、さらに式(II)で示されるアミノチオ硫酸化合物又はその金属塩を混練する請求項1〜3のいずれか一項記載の製造方法。
    Figure 2012207149
    (式中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表すか、RとRが一緒になって炭素数2〜9のポリメチレン基を表す。nは2〜9の整数を表す。)
  5. 式(II)で示されるアミノチオ硫酸化合物の金属塩における金属イオンが、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、コバルトイオン、銅イオン又は亜鉛イオンである請求項4記載の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項記載の製造方法により得られるゴム組成物。
  7. ゴム成分と充填剤と式(I)で示される化合物と硫黄成分とを含有する未加硫ゴム組成物の加工性改善方法であり、下記第1工程及び第2工程を含むことを特徴とする方法。
    第1工程:ゴム成分と充填剤と式(I)で示される化合物とを110〜200℃で混練する工程
    第2工程:前工程により得られた混練物と硫黄成分とを50〜110℃で混練する工程
    Figure 2012207149
    (式中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18のシクロアルキル基(該シクロアルキル基に含まれる水素原子は、炭素数1〜12のアルキル基で置換されていてもよい)を表す。)
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