JP2012240903A - ソイルセメント用流動化剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】
土の種類に影響されることなく、ソイルセメントに優れた流動性を付与することができる流動化剤を提供することである。
【解決手段】
α,β−不飽和カルボン酸を必須構成単量体とする(共)重合体を、この(共)重合体のカルボキシル基1モル当たり0.35〜1モルのアルカリ土類金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属炭酸塩で中和した高分子組成物(A)と、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属珪酸塩、アルカリ土類金属珪酸塩、アルカリ金属水酸化物及びアルカリ土類金属水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種の無機化合物(B)とからなることを特徴とするソイルセメント用流動化剤を使用する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ソイルセメント用流動化剤に関する。
従来、ソイルセメント用流動化剤として、カルボン酸又はその1価塩を主要構成単量単位とする重量平均分子量が25000以下の低分子量重合体及びアルカリ金属炭酸塩からなり、上記低分子量重合体及び上記アルカリ金属炭酸塩の合計重量に占める上記アルカリ金属炭酸塩の量の割合が50〜95重量%である流動化剤が知られている(特許文献1)。
また、カルボン酸基を有する高分子化合物からなり、この高分子化合物のカルボン酸基がアルカリ土類金属により当量換算で10〜80%中和されていることを特徴とする流動化剤が知られている(特許文献2)。
特許第3554496号 特開2001−172629
しかし、従来の流動化剤では、土の種類によっては流動性が十分でない場合がある。
すなわち、本発明の目的は、土の種類に影響されることなく、ソイルセメントに優れた流動性を付与することができる流動化剤を提供することである。
本発明者はこれらの問題点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明のソイルセメント流動化剤の特徴は、α,β−不飽和カルボン酸を必須構成単量体とする(共)重合体を、この(共)重合体のカルボキシル基1モル当たり0.35〜1モルのアルカリ土類金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属炭酸塩で中和した高分子組成物(A)と、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属珪酸塩、アルカリ土類金属珪酸塩、アルカリ金属水酸化物及びアルカリ土類金属水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種の無機化合物(B)とからなる点を要旨とする。
本発明のソイルセメント構造体の製造方法の特徴は、上記のソイルセメント用流動化剤をソイルセメントに適用してソイルセメントを流動化させる流動化工程を含む点を要旨とする。
本発明のソイルセメント用流動化剤は、土の種類に影響されることなく、ソイルセメントに優れた流動性を付与することができる。
本発明のソイルセメント構造体の製造方法によると、上記のソイルセメント用流動化剤を用いるので、土の種類に影響されることなく、ソイルセメントに優れた流動性を付与することができ、高い強度のソイルセメント構造体を容易に得ることができる。
<高分子組成物(A)>
(共)重合体を構成する必須単量体であるα,β−不飽和カルボン酸としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸及び無水シトラコン酸等が挙げられる。これらは、2種以上を併用してもよい。これらのうち、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸及びイタコン酸が好ましく、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸、マレイン酸及びイタコン酸、特に好ましくは(メタ)アクリル酸及びマレイン酸、さらに特に好ましくは(メタ)アクリル酸、最も好ましくはアクリル酸である。
(共)重合体の構成単位として、共重合可能な他の単量体を用いることができる。他の単量体としては、α,β−不飽和カルボン酸と共重合できれば特に制限はなく、炭素数4〜20の不飽和カルボン酸エステル、炭素数4〜20の脂肪酸ビニルエステル、炭素数2〜20のオレフィン、炭素数3〜5の不飽和ニトリル、炭素数2〜8の不飽和アミド及び炭素数5〜60の不飽和エーテル等が使用できる。
不飽和カルボン酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、クロトン酸メチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ヘキシル及びイタコン酸ブチル等が挙げられる。
脂肪酸ビニルエステルとしては、酢酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ラウリン酸ビニル及びステアリン酸ビニル等が挙げられる。
オレフィンとしては、α−オレフィン(エチレン、プロピレン、ブチレン、へキシレン、オクチレン、ウンデシレン、テトラデシレン及びノナデシレン等)、ジイソブチレン、ブタジエン、ピペリレン、クロロプレン、ピネン、リモネン、インデン、シクロペンタジエン、ビシクロペンタジエン及びエチリデンノルボルネン等が挙げられる。
不飽和ニトリルとしては、(メタ)アクリロニトリル、シアノプロペン及びシアノペンテン等が挙げられる。
不飽和アミドとしては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−アミノエチル)(メタ)アクリルアミド及びN−(2−ジメチルアミノエチル)(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
不飽和エーテルとしては、メトキシポリエチレングリコール(重合度25)(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(重合度5)(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(重合度20)モノ(メタ)アクリレート及びポリエチレングリコール(重合度10)モノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの他の単量体のうち、不飽和カルボン酸エステル及び不飽和ニトリルが好ましく、さらに好ましくは不飽和ニトリル、特に好ましくはアクリロニトリルである。
他の単量体を構成単量体として含有する場合、他の単量体単位の含有量(モル%)は、α,β−不飽和カルボン酸単位及び他の単量体単位のモル数に基づいて、0.1〜50が好ましく、さらに好ましくは0.2〜30、特に好ましくは0.3〜10、最も好ましくは0.5〜3である。この範囲であるとソイルセメントの流動性がさらに良好となる。
他の単量体を構成単量体として含有する場合、α,β−不飽和カルボン酸単位の含有量(モル%)は、α,β−不飽和カルボン酸単位及び他の単量体単位のモル数に基づいて、50〜99.9が好ましく、さらに好ましくは70〜99.8、特に好ましくは90〜99.7、最も好ましくは97〜99.5である。この範囲であるとソイルセメントの流動性がさらに良好となる。
高分子組成物(A)は、上記の(共)重合体をアルカリ土類金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属炭酸塩で中和されている。この中和度は、この(共)重合体中のカルボキシル基1モル当たり0.35〜1モルであり、好ましくは0.40〜0.9モル、さらに好ましくは0.45〜0.75モル、特に好ましくは0.5〜0.65モルである。この範囲であると、ソイルセメントの流動性がさらに良好となる。なお、上記範囲を超えると、配合効果が飽和し、ソイルセメントの流動性が向上しにくくなる他、ソイルセメント構造体の強度が低下する場合がある。
アルカリ土類金属水酸化物としては、水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム及び水酸化バリウム等が挙げられる。アルカリ土類金属炭酸塩としては、炭酸ベリリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム及び炭酸バリウム等が挙げられる。これらは単独又は混合して用いてもよい。これらのうち、水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸ベリリウム、炭酸マグネシウム及び炭酸カルシウムが好ましく、さらに好ましくは水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウム及び炭酸カルシウム、特に好ましくは水酸化マグネシウム及び炭酸マグネシウム、最も好ましくは水酸化マグネシウムである。
(共)重合体の中和は、アルカリ土類金属水酸化物単独又はアルカリ土類金属炭酸塩単独で行ってもよいし、アルカリ土類金属水酸化物及びアルカリ土類金属炭酸塩を任意の割合で混合してから中和してもよく、(共)重合体をそれぞれ単独で中和して少なくとも2種の中和物を得た後これらを混合してもよい。また、α,β−不飽和カルボン酸をアルカリ土類金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属炭酸塩で中和してから、(共)重合して、高分子組成物(A)を得てもよいし、または、一部のα,β−不飽和カルボン酸をアルカリ土類金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属炭酸塩で中和してから(共)重合して、残りのα,β−不飽和カルボン酸単位をアルカリ土類金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属炭酸塩で中和して、高分子組成物(A)を得てもよい。
(共)重合体は、通常のビニルモノマーの重合方法を用いて得ることができ、重合方法としては懸濁重合、塊状重合及び溶液重合等が適用でき、生産性の観点等から、溶液重合が好ましい。
重合には、重合触媒を使用することができる。重合触媒としては、通常の重合触媒等が用いられ、アゾ化合物、過硫酸塩、無機過酸化物、レドックス触媒及び有機過酸化物等が含まれる。アゾ化合物としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリン酸、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−アルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]及び1,1’−アゾビス(1ーアセトキシー1−フェニルエタン)等が挙げられる。過硫酸塩としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム及び過硫酸ナトリウム等が挙げられる。無機過酸化物としては、過硼酸塩及び過酸化水素等が挙げられる。レドックス触媒としては、アスコルビン酸−過酸化水素等が挙げられる。有機過酸化物としては、過酸化ベンゾイル等が挙げられる。これらの重合触媒は、単独又は混合して用いられてもよい。これらのうち、過硫酸塩及びアゾ化合物が好ましく、さらに好ましくは過硫酸塩及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、特に好ましくは過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム及び過硫酸ナトリウムである。
重合触媒を使用する場合、重合触媒の使用量(重量%)は、構成単量体の重量に基づいて、0.01〜100が好ましく、さらに好ましくは0.1〜80、特に好ましくは0.5〜50である。
溶液重合及び懸濁重合の場合、溶媒としては、水(水道水、イオン交換水及び工業用水等)、アルコール溶剤(メタノール、エタノール及びイソプロピルアルコール等)及び/又は芳香族溶剤(トルエン及びキシレン等)等が使用できる。これらのうち、水、水及びアルコール溶剤の混合溶媒が好ましく、さらに好ましくは水及びアルコールの混合溶媒、特に好ましくはイオン交換水及びイソプロピルアルコールの混合溶媒である。
溶媒を使用する場合、この使用量(重量%)は、構成単量体の全重量に基づいて、50〜900が好ましく、さらに好ましくは60〜800、特に好ましくは100〜600である。
重合反応温度は、40〜130℃程度が好ましく、重合反応時間は、1〜15時間程度が好ましい。
なお、構成単量体の全量又は一部を滴下しながら重合してもよい。また、重合触媒の全量又は一部を滴下しながら重合してもよい。また、溶媒の全量又は一部を構成単量体又は重合触媒と共に滴下しながら重合してもよい。一方、溶媒の全量を重合槽に仕込んでおき溶媒を除去しながら重合してもよい。これらのうち、生産性の観点等から、構成単量体と重合触媒との全量を滴下する方法及び溶媒の一部を構成単量体又は重合触媒と共に滴下する方法が好ましく、さらに好ましくは構成単量体と重合触媒との全量を溶剤の一部と共に滴下する方法である。
高分子組成物(A)は、(共)重合体をアルカリ土類金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属炭酸塩で中和することにより、アルカリ土類金属塩となっているが、アルカリ金属塩を含まないことが好ましい。すなわち、中和剤として、アルカリ金属水酸化物やアルカリ金属炭酸塩を含まないことが好ましい。
高分子組成物(A)の重量平均分子量(Mw)は、4,000〜40,000が好ましく、さらに好ましくは6,000〜30,000、特に好ましくは8,000〜25,000である。また、分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は、1〜3が好ましく、さらに好ましくは1〜2.5、特に好ましくは1〜2である。これらの範囲内であるとソイルセメントの流動性がさらに良好となる。
なお、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、分子量既知の(ポリ)エチレングリコールを標準物質として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定される(カラム温度40℃、溶離液:0.1−MPBのリン酸水素二ナトリウム水溶液:0.1−MPBリン酸二水素ナトリウム水溶液=1:1(モル比)、流速0.8ml/分、試料濃度:0.4重量%溶離液溶液。)。
高分子組成物(A)の形態としては特に限定はなく、液状でも、固状でもよい。
液状の高分子組成物(A)とは、水性溶媒に高分子組成物(A)が溶解又は分散した状態を意味する。この場合、高分子組成物(A)を懸濁重合又は溶液重合等によって得て、溶媒をすべて除去しないで得てもよいし、塊状重合等によって得た高分子組成物(A)を水性溶媒に溶解又は分散させて得てもよい。
水性溶媒としては、水、炭素数1〜6のアルコール(エチルアルコール、メチルアルコール、エチレングリコール及びジエチレングリコール等)及び炭素数1〜6のケトン(メチルイソブチルケトン及びアセトン等)等が挙げられ、これらは単独又は混合して用いられてよい。
一方、高分子組成物(A)が固状の場合、高分子組成物(A)からなる固体であってもよく、液状の高分子組成物(A)を粉体に担持させた粉であってもよい。
高分子組成物(A)からなる固体の場合、塊状重合によって得てもよいし、高分子組成物(A)を含む溶液又は分散液を懸濁重合又は溶液重合等によって得てから、溶媒を除去することにより得てもよい。
高分子組成物(A)を含む溶液又は分散液から溶媒を除去する方法としては、乾燥粉砕法、凍結粉砕法、スプレイドライヤー法及びドラムドライヤー法等の公知の方法を用いることができる。これらのうち、乾燥粉砕法及びスプレイドライヤー法が好ましい。
固状の高分子組成物(A)の大きさ(mm;最大長)は、本発明の流動化剤の溶解性の観点等から、0.01〜5が好ましく、さらに好ましくは0.05〜3、特に好ましくは0.08〜1である。
液状の高分子組成物(A)を粉体に担持させる場合、粉体としては、活性炭、炭酸カルシウム、シリカ、ゼオライト、シラスバルーン及びベントナイト等が挙げられる。
これらの粉体に液状の高分子組成物(A)を担持させる方法としては、公知の撹拌混合機(リボンミキサー及びヘンシェルミキサー等)を使用して、粉体と液状の高分子組成物(A)とを撹拌混合する方法等が適用できる。
高分子組成物(A)の形態のうち、液状が好ましく、さらに好ましくは水性溶媒に高分子組成物(A)が溶解した状態である。
<無機化合物(B)>
アルカリ金属炭酸塩としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム及び炭酸水素カリウム等が挙げられる。
アルカリ土類金属炭酸塩としては、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸水素マグネシウム及び炭酸水素カルシウム等が挙げられる。
アルカリ金属珪酸塩としては、オルト珪酸リチウム、メタ珪酸リチウム、メタ珪酸リチウム水和物、オルト二珪酸六リチウム、オルト珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム水和物、二珪酸ナトリウム、オルト珪酸カリウム及びメタ珪酸カリウム等が挙げられる。
アルカリ土類金属珪酸塩としては、オルト珪酸マグネシウム、メタ珪酸カルシウム、メタ珪酸マグネシウム水和物等が挙げられる。
アルカリ金属水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等が挙げられる。
アルカリ土類金属水酸化物としては、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム及び水酸化バリウム等が挙げられる。
これらのうち、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属水酸化物及びアルカリ土類金属水酸化物が好ましく、さらに好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム及び水酸化マグネシウムである。
高分子組成物(A)がアルカリ土類金属水酸化物で中和されている場合、無機化合物(B)としては、アルカリ土類金属水酸化物以外の無機化合物を含有することが好ましい。一方、高分子組成物(A)がアルカリ土類金属炭酸塩で中和されている場合、無機化合物(B)としては、アルカリ土類金属炭酸塩以外の無機化合物を含有することが好ましい。また、高分子組成物(A)がアルカリ土類金属水酸化物及びアルカリ土類金属炭酸塩で中和されている場合、無機化合物(B)としては、アルカリ土類金属水酸化物及びアルカリ土類金属炭酸塩以外の無機化合物を含有することが好ましい。
無機化合物(B)の含有量(重量%)は、高分子組成物(A)の重量に基づいて、90〜2500が好ましく、さらに好ましくは100〜2000、特に好ましくは200〜1500である。この範囲であると、ソイルセメントの硬化性への影響が小さく、流動性がさらに向上する。
無機化合物(B)の形態としては特に限定はなく、液状でも、固状でもよい。液状の無機化合物(B)とは、水性溶媒に無機化合物(B)が溶解又は分散した状態を意味する。この場合、無機化合物(B)は、市場から液状製品を購入してもよいし、固状製品を購入して水性溶媒に溶解又は分散させてもよい。
一方、無機化合物(B)が固状の場合、無機化合物(B)からなる固体であってもよく、無機化合物(B)を粉体に担持させた粉であってもよい。
無機化合物(B)からなる固体の場合、市場から固状製品を購入しもよいし、市場から購入した液状製品から溶媒を除去することにより得てもよい。
無機化合物(B)を含む溶液又は分散液から溶媒を除去する方法としては、好ましいものも含めて高分子組成物(A)の場合と同様である。
固状の無機化合物(B)の大きさ(mm;最大長)は、本発明の流動化剤の溶解性の観点等から、0.01〜10が好ましく、さらに好ましくは0.05〜8、特に好ましくは0.08〜5である。
液状の無機化合物(B)を粉体に担持させる場合、粉体及び担持方法は高分子組成物(A)の場合と同様である。
無機化合物(B)の形態のうち、固状が好ましく、さらに好ましくは固体である。
本発明の流動化剤には、セメントと共に用いられる公知の添加剤(AE剤、AE減水剤、高性能減水剤、遅延剤、早強剤、硬化促進剤、起泡剤、発泡剤、消泡剤、急結剤、膨張剤、増粘剤及び防水剤等)等を含有させることができる。これらは、単独又は混合して用いられてよい。
添加剤を含有させる場合、これらの含有量(重量%)は、高分子組成物(A)及び無機化合物(B)の合計重量に基づいて、1〜30が好ましく、さらに好ましくは2〜15、特に好ましくは3〜10である。
また、本発明の流動化剤には水性溶媒等を含有させることができる。水溶性溶媒を含有させる場合、この含有量(重量%)は、流動化剤の取扱性(粘度等)の観点等から、高分子組成物(A)、無機化合物(B)及び必要により添加される添加剤の合計重量に基づいて、70〜2,000が好ましく、さらに好ましくは80〜1,000、特に好ましくは90〜500である。
本発明の流動化剤の形態は、(1)高分子組成物(A)と、無機化合物(B)とが一緒に存在する形態(液体でも固体でもよい)、または(2)高分子組成物(A)と、無機化合物(B)とが別々に存在する形態(それぞれ、液体でも固体でもよい。使用時にそれぞれが混合されるが、混合してからソイルセメントに添加してもよいし、ソイルセメントに添加してから混合してもよい。)のいずれでもよい。なお、(2)の場合、必要により含有される添加剤及び/又は水は、それぞれに含まれても、いずれかに含まれてもよい。
本発明の流動化剤は、セメントスラリーに添加混合した後、これと掘削土とを混合してソイルセメントとすることが好ましい。
セメントスラリーは、セメント及び水を混合することで得られる。
セメントとしては、ポルトランドセメント(普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント及び耐硫酸塩ポルトランドセメント等;JIS R5210:2003)、高炉セメント(JIS R5211:2003)、シリカセメント(JIS R5212−1997)及びフライアッシュセメント(JIS R5213−1997)等が挙げられる。これらのセメントは、一種または二種以上の混合物として使用することができ、さらにこれらのセメントと、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、シリカフューム及び石灰系固化材等の公知のセメント混和剤を組み合わせて使用してもよい。これらのうち、入手しやすさの観点等から、ポルトランドセメントが好ましい。
セメントスラリーに含まれる水の含有量(重量%)は、セメントの重量に基づいて、50〜400が好ましく、さらに好ましくは60〜350、特に好ましくは70〜300である。
本発明の流動化剤の使用量は、高分子組成物(A)及び無機化合物(B)の合計重量が、セメントの重量に基づいて、0.1〜60となることが好ましく、さらに好ましくは0.3〜30となること、特に好ましくは0.4〜20となることである。
掘削土には制限がなく、土の粘土量の多少に関わらず、粗粒土等を含有する掘削土が使用できる。
ソイルセメントに含まれる掘削土の含有量(重量%)は、セメントの重量に基づいて、120〜2400が好ましく、さらに好ましくは200〜1500、特に好ましくは250〜1200である。
ソイルセメントには、必要に応じて、セメントと共に用いられている公知の添加剤(AE剤、AE減水剤、高性能減水剤、遅延剤、早強剤、促進剤、起泡剤、発泡剤、消泡剤、急結剤、膨張剤、増粘剤、防水剤及びベントナイト等)を添加でき、これらは単独又は混合して用いられてよい。これらの添加剤を含む場合、これらの添加量は通常の場合と同様である。
ソイルセメントを施工現場で調製して打設し硬化させることによりソイルセメント構造体が得られる。
ソイルセメント構造体の製造方法については、上記のソイルセメント用流動化剤をソイルセメントに適用してソイルセメントを流動化させる流動化工程を含めば限定はなく、例えば、掘削と混練の両機能を兼ね備えた、掘削機の先端部にセメントスラリーの排出口が設けられている掘削混練機を用いて、セメントスラリーと掘削土を地中で混練し、硬化後にソイルセメント構造体を得る方法、又は、地上でセメントスラリーと掘削土を混練した後に、掘削場所に打設し、硬化後にソイルセメント構造体を得る方法等が挙げられる(ソイルセメント構造体のより詳しい製造方法については特開2000−169209号公報等に記載の方法と同様である。)。
以下の実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、特記しない限り、部は重量部を、%は重量%を表す。
<製造例1>
滴下ライン、撹拌装置及び温度計付きの耐圧反応容器にイオン交換水200部及びイソプロピルアルコール300部を投入し、撹拌下、アクリル酸288部(4モル部)及び40%過硫酸ナトリウム水溶液20部をそれぞれ別々の滴下ラインから3時間かけて一定速度で滴下しながら密閉下で反応させた。反応温度は80〜100℃を保った。滴下終了後、3時間95〜100℃に保った後、150部のイオン交換水を滴下(加水)しながらイソプロピルアルコールを減圧除去してから、30℃まで冷却し、撹拌下、40℃以下に保ちながら、徐々に水酸化マグネシウム[試薬特級、和光純薬工業(株)製]117部(2モル部)を分割投入した。その後、加水して濃度を15%に調整し、高分子組成物(A1)[アクリル酸単位のカルボキシル基1モルあたりマグネシウム0.5モル中和物]を得た。なお、高分子組成物(A1)の重量平均分子量は14,000、分子量分布(Mw/Mn)は1.4であった。
<製造例2>
水酸化マグネシウムを117部(2モル部)から152部(2.6モル部)に変更したこと以外、製造例1と同様にして、高分子組成物(A2)[アクリル酸単位のカルボキシル基1モルあたりマグネシウム0.65モル中和物]を得た。なお、高分子組成物(A2)の重量平均分子量は14,000、分子量分布は1.4であった。
<製造例3>
「アクリル酸288部(4モル部)」を「アクリル酸279部(3.9モル部)及びアクリル酸メチル10.4部(0.1モル部)」に変更したこと、「水酸化マグネシウム117部(2モル部)」を「水酸化カルシウム[試薬特級、和光純薬工業(株)製]216部(2.9モル部)」に変更したこと以外、製造例1と同様にして、高分子組成物(A3)[アクリル酸単位のカルボキシル基1モルあたりカルシウム0.74モル中和物]を得た。なお、高分子組成物(A3)の重量平均分子量は13,000、分子量分布は1.3であった。
<製造例4>
「アクリル酸288部(4モル部)」を「メタクリル酸310部(3.6モル部)及びアクリロニトリル21部(0.4モル部)」に変更したこと、「水酸化マグネシウム117部(2モル部)」を「炭酸マグネシウム[試薬特級、和光純薬工業(株)製]167部(2モル部)」に変更したこと以外、製造例1と同様にして、高分子組成物(A4)[メタクリル酸単位のカルボキシル基1モルあたりマグネシウム0.56モル中和物]を得た。なお、高分子組成物(A4)の重量平均分子量は20,000、分子量分布は1.7であった。
<製造例5>
「アクリル酸288部(4モル部)」を「アクリル酸236部(3.3モル部)及びアクリロニトリル38部(0.7モル部)」に変更したこと、「水酸化マグネシウム117部(2モル部)」を「水酸化マグネシウム96部(1.6モル部)」に変更したこと以外、製造例1と同様にして、高分子組成物(A5)[アクリル酸単位のカルボキシル基1モルあたりマグネシウム0.48モル中和物]を得た。なお、高分子組成物(A5)の重量平均分子量は21,000、分子量分布は1.7であった。
<製造例6>
「アクリル酸288部(4モル部)」を「アクリル酸202部(2.8モル部)及びアクリロニトリル64部(1.2モル部)」に変更したこと、「水酸化マグネシウム117部(2モル部)」を「水酸化カルシウム104部(1.4モル部)」に変更したこと以外、製造例1と同様にして、高分子組成物(A6)[アクリル酸単位のカルボキシル基1モルあたりカルシウム0.5モル中和物]を得た。なお、高分子組成物(A6)の重量平均分子量は25,000、分子量分布は2.1であった。
<製造例7>
「アクリル酸288部(4モル部)」を「メタクリル酸189部(2.2モル部)及びアクリル酸メチル155部(1.8モル部)」に変更したこと、「水酸化マグネシウム117部(2モル部)」を「炭酸マグネシウム186部(2.2モル部)」に変更したこと以外、製造例1と同様にして、高分子組成物(A7)[メタクリル酸単位のカルボキシル基1モルあたりマグネシウム1モル中和物]を得た。なお、高分子組成物(A7)の重量平均分子量は18,000、分子量分布は1.5であった。
<製造例8>
「アクリル酸288部(4モル部)」を「アクリル酸144部(2モル部)及びアクリル酸メチル172部(2モル部)」に変更したこと、「水酸化マグネシウム117部(2モル部)」を「炭酸カルシウム[試薬特級、和光純薬工業(株)製]180部(1.8モル部)」に変更したこと以外、製造例1と同様にして、高分子組成物(A8)[アクリル酸単位のカルボキシル基1モルあたりカルシウム0.9モル中和物]を得た。なお、高分子組成物(A8)の重量平均分子量は16,000、分子量分布は1.5であった。
<製造例9>
「アクリル酸288部(4モル部)」を「アクリル酸115部(1.6モル部)及びアクリロニトリル127部(2.4モル部)」に変更したこと、「水酸化マグネシウム117部(2モル部)」を「炭酸カルシウム80部(0.8モル部)」に変更したこと以外、製造例1と同様にして、高分子組成物(A9)[アクリル酸単位のカルボキシル基1モルあたりカルシウム0.5モル中和物]を得た。なお、高分子組成物(A9)の重量平均分子量は30,000、分子量分布は2.6であった。
<製造例10>
「アクリル酸288部(4モル部)」を「アクリル酸230部(3.2モル部)及びメタクリル酸69部(0.8モル部)」に変更したこと、「水酸化マグネシウム117部(2モル部)」を「水酸化マグネシウム175部(3モル部)」に変更したこと以外、製造例1と同様にして、高分子組成物(A10)[アクリル酸単位及びメタクリル酸単位のカルボキシル基合計1モルあたりマグネシウム0.75モル中和物]を得た。なお、高分子組成物(A10)の重量平均分子量は15,000、分子量分布は1.5であった。
<製造例11>
「アクリル酸288部(4モル部)」を「アクリル酸202部(2.8モル部)及びマレイン酸139部(1.2モル部)」に変更したこと、「水酸化マグネシウム117部(2モル部)」を「水酸化マグネシウム303部(5.2モル部)」に変更したこと以外、製造例1と同様にして、高分子組成物(A11)[アクリル酸単位及びマレイン酸単位のカルボキシル基合計1モルあたりマグネシウム1モル中和物]を得た。なお、高分子組成物(A11)の重量平均分子量は16,000、分子量分布は1.4であった。
<製造例12>
「アクリル酸288部(4モル部)」を「アクリル酸259部(3.6モル部)、アクリル酸メチル17.2部(0.2モル部)及びアクリロニトリル10.8部(0.2モル部)」に変更したこと、「水酸化マグネシウム117部(2モル部)」を「水酸化カルシウム173部(2.3モル部)」に変更したこと以外、製造例1と同様にして、高分子組成物(A12)[アクリル酸単位のカルボキシル基1モルあたりカルシウム0.6モル中和物]を得た。なお、高分子組成物(A12)の重量平均分子量は17,000、分子量分布は1.6であった。
<製造例13>
「アクリル酸288部(4モル部)」を「アクリル酸173部(2.4モル部)、イタコン酸52部(0.4モル部)及びアクリロニトリル64部(1.2モル部)」に変更したこと、「水酸化マグネシウム117部(2モル部)」を「炭酸マグネシウム135部(1.6モル部)」に変更したこと以外、製造例1と同様にして、高分子組成物(A12)[アクリル酸単位及びイタコン酸単位のカルボキシル基合計1モルあたりマグネシウム0.5モル中和物]を得た。なお、高分子組成物(A13)の重量平均分子量は20,000、分子量分布は1.8であった。
<製造例14>
「アクリル酸288部(4モル部)」を「アクリル酸72部(1モル部)、マレイン酸116部(1モル部)、アクリル酸メチル86部(1モル部)及びアクリロニトリル53部(1モル部)」に変更したこと、「水酸化マグネシウム117部(2モル部)」を「水酸化マグネシウム96部(1.7モル部)」に変更したこと以外、製造例1と同様にして、高分子組成物(A14)[アクリル酸単位及びマレイン酸単位のカルボキシル基合計1モルあたりマグネシウム0.57モル中和物]を得た。なお、高分子組成物(A14)の重量平均分子量は30,000、分子量分布は2.0であった。
<製造例15>
「アクリル酸288部(4モル単位)」を「マレイン酸232部(2モル部)及びアクリロニトリル106部(2モル部)」に変更したこと、「水酸化マグネシウム117部(2モル部)」を「水酸化カルシウム148部(2モル部)」に変更したこと以外、製造例1と同様にして、高分子組成物(A15)[マレイン酸単位のカルボキシル基1モルあたりカルシウム0.5モル中和物]を得た。なお、高分子組成物(A15)の重量平均分子量は26,000、分子量分布は2.2であった。
<製造例16>
「水酸化マグネシウム117部(2モル部)」を「水酸化マグネシウム117部(2モル部)及び水酸化カルシウム148部(2モル部)」に変更したこと以外、製造例1と同様にして、高分子組成物(A16)[アクリル酸単位のカルボキシル基1モルあたりマグネシウム0.5モル・カルシウム0.5モル中和物]を得た。なお、高分子組成物(A16)の重量平均分子量は14,000、分子量分布は1.4であった。
<製造例17>
「水酸化マグネシウムを117部(2モル部)」を「水酸化マグネシウム82部(1.4モル部)に変更したこと以外、製造例1と同様にして、高分子組成物(A17)[アクリル酸単位のカルボキシル基1モルあたりマグネシウム0.35モル中和物]を得た。なお、高分子組成物(A17)の重量平均分子量は14,000、分子量分布は1.4であった。
<製造例18>
「水酸化マグネシウムを117部(2モル部)」を「水酸化マグネシウム94部(1.6モル部)に変更したこと以外、製造例1と同様にして、高分子組成物(A18)[アクリル酸単位のカルボキシル基1モルあたりマグネシウム0.4モル中和物]を得た。なお、高分子組成物(A18)の重量平均分子量は14,000、分子量分布は1.4であった。
<比較製造例1>
滴下ライン、撹拌装置及び温度計付きの耐圧反応容器にイオン交換水200部及びイソプロピルアルコール300部を投入し、撹拌下、アクリル酸288部(4モル部)及び40%過硫酸ナトリウム水溶液20部をそれぞれ別々の滴下ラインから2時間かけて一定速度で滴下しながら密閉下で反応させた。反応温度は80〜100℃を保った。滴下終了後、3時間95〜100℃に保った後、150部のイオン交換水を滴下(加水)しながらイソプロピルアルコールを減圧除去してから、30℃まで冷却し、撹拌下、40℃以下に保ちながら、徐々に48%水酸化ナトリウム水溶液333部(4モル部)を分割投入した。そして加水して濃度を15%に調整し、比較高分子組成物(H1)[アクリル酸単位のカルボキシル基1モルあたりナトリウム1モル中和物]を得た。なお、比較高分子組成物(H1)の重量平均分子量は14,000、分子量分布は1.4であった。
<比較製造例2>
「48%水酸化ナトリウム水溶液333部(4モル部)」を「水酸化マグネシウム70部(1.2モル部)」に変更したこと以外、比較製造例1と同様にして、比較高分子組成物(H2)[アクリル酸単位のカルボキシル基1モルあたりマグネシウム0.35中和物]を得た。なお、比較高分子組成物(H2)の重量平均分子量は14,000、分子量分布は1.4であった。
製造例で得た高分子組成物(A1)〜(A18)及び比較製造例で得た比較高分子組成物(H1)〜(H2)を用いて、以下のいずれかの方法(調整法Aまたは調整法B)で評価用ソイルセメントを調製し、この評価用ソイルセメントについて、流動性試験及び一軸圧縮強度測定を行い、これらの結果を表3〜5に示した。
<ソイルセメントの調整>
<調整法A>
表1に示す各々の配合量で、まず、セメント、ベントナイト及び粘土を、所定量モルタルミキサー[型式:C138A−486、(株)丸東製作所製]にとり、60秒間配合し空練りした後、表1に示す残りの水及び表2に示すそれぞれの配合量で、評価試料(高分子組成物又は比較高分子組成物)と無機化合物(B)とを加えて、90秒間混練し、評価用ソイルセメントを得た。
また、評価試料を加えず、無機化合物(B)のみ加えたこと以外、上記と同様にして、ブランクのソイルセメントを得た。
<調整法B>
表1に示す各々の配合量で、まず、セメント、ベントナイト及び粘土を、所定量モルタルミキサー[型式:C138A−486、(株)丸東製作所製]にとり、60秒間配合し空練りした後、表1に示す残りの水を加えて、さらに30秒間混練した。その後、表2に示すそれぞれの配合量で、評価試料(高分子組成物又は比較高分子組成物)及び無機化合物(B)をあらかじめ混合したものをこれに加えて、さらに60秒間混練し、評価用ソイルセメントを得た。
また、評価試料を加えず、無機化合物(B)のみ加えたこと以外、上記と同様にして、ブランクのソイルセメントを得た。
<流動性評価>
上記の様にして調整した評価用ソイルセメントを、アクリル板(50cm×50cm)の中央に垂直に立てたアクリル製樹脂円筒管(内径5cm×高さ5cm、円筒管の両端は開口されている)に詰めた。詰めた後すぐに、この円筒管を垂直に引き上げ、ソイルセメントの水平方向への広がり(流動性:フロー性、単位は、mm)を測定した。数値の大きい方が流動性が高いことを示し良好である。
<一軸圧縮強さ>
垂直に立てた6本のモールド{内径5cm×高さ10cmの鉄製円筒管、取り外し可能な底板と、2つの半円筒部(2つ組み合わせると内径5cmの円筒になる)とから構成されている。}に製造直後の評価用ソイルセメントをそれぞれ充填し、20℃にて1日間及び28日間の気中養生(各3本づつ)を行った。その後、ソイルセメント構造体をモールドから取り外し、JIS A1216:1998に準拠して、20℃の室内で一軸圧縮強さを測定し、3本の平均値を求めた。
Figure 2012240903


*1 セメント:普通ポルトランドセメント、太平洋セメント(株)製
*2 ベントナイト:関西ベントナイト(密度2.51)、カサネン工業(株)製
*3 粘土は、以下の3種類のうち、いずれかを使用した。
(1)SCP−A(密度2.61)、松下鉱産(株)製
(2)笠岡粘土(密度2.45)、カサネン工業(株)製
(3)トチクレー(密度2.66)、関東ベントナイト工業(株)製
Figure 2012240903

無機化合物(B){炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、メタ珪酸ナトリウム}は、和光純薬工業(株)製の試薬特級を用いた。
Figure 2012240903

Figure 2012240903

Figure 2012240903

本発明の流動化剤(実施例1〜22)は、比較用のソイルセメント用流動化剤に比べ、ソイルセメントの流動性に極めて優れ、また、セメント構造体の強度を高いレベルで維持できる。
本発明の流動化剤はソイルセメントが用いられる埋立土、軟弱地盤の強化、ソイルセメント壁体の造成等の地盤改良に好適である。

Claims (6)

  1. α,β−不飽和カルボン酸を必須構成単量体とする(共)重合体を、この(共)重合体のカルボキシル基1モル当たり0.35〜1モルのアルカリ土類金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属炭酸塩で中和した高分子組成物(A)と、
    アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属珪酸塩、アルカリ土類金属珪酸塩、アルカリ金属水酸化物及びアルカリ土類金属水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種の無機化合物(B)とからなることを特徴とするソイルセメント用流動化剤。
  2. α,β−不飽和カルボン酸が、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸及びフマル酸からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の流動化剤。
  3. 高分子組成物(A)中のα,β−不飽和カルボン酸単位の含有量が、50〜100モル%である請求項1又は2に記載の流動化剤。
  4. 無機化合物(B)がアルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物である請求項1〜3のいずれかに記載の流動化剤。
  5. 無機化合物(B)の含有量が高分子化合物(A)の重量に基づいて90〜2500重量%である請求項1〜4のいずれかに記載の流動化剤。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載されたソイルセメント用流動化剤をソイルセメントに適用してソイルセメントを流動化させる流動化工程を含むことを特徴とするソイルセメント構造体の製造方法。
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