JP2012246187A - 複合シリカ粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】[1]シリカを含む成分から構成されるメソ細孔構造を有する外殻部を備え、かつ該外殻部の内部に疎水性有機物を含む複合シリカ粒子の製造方法であって、疎水性有機物及び親水性有機溶媒を含む溶液(a)と水性媒体(b)とを合流させて混合し、疎水性有機物の乳化油滴を含む乳化液を得る工程(1)、得られた乳化液にシリカ源を添加、混合し、前記乳化油滴の表面にシリカを含むメソ細孔構造を有する外殻部を備え、その内部に疎水性有機物を含む複合シリカ粒子を含む懸濁液を得る工程(2)、得られた懸濁液から複合シリカ粒子を分離する複合シリカ粒子の製造方法、[2]前記方法により製造される複合シリカ粒子を焼成する中空シリカ粒子の製造方法、[3]前記方法により製造される複合シリカ粒子及び中空シリカ粒子である。
【選択図】なし
Description
中空メソポーラスシリカ粒子の製造方法としては、工業的な観点から、中空部形成剤にエマルションを用いる方法が有用である。
特許文献1には、有機溶剤と界面活性剤とを混合してW/O型乳濁液を得た後、アルカリ金属珪酸塩等と反応させて中空シリカマイクロカプセルを合成し、これを焼成して中空シリカマイクロカプセルを製造する方法が開示されている。
非特許文献1には、超音波照射を用いた中空メソポーラスシリカ粒子の製造方法が開示されている。しかしながら、この方法で得られる中空シリカ粒子は、真球状でない不定形なものも含まれるという問題がある。
これらの問題を克服する製造方法として、特許文献2には、第四級アンモニウム塩、シリカ源、疎水性有機物及び水を含有する水溶液を調製し、10〜100℃の温度で撹拌して、内部に疎水性有機物を包含する複合シリカ粒子を製造する方法、及び該複合シリカ粒子を焼成する中空シリカ粒子の製造方法が開示されている。
非特許文献1の方法で得られる中空シリカ粒子は、真球状でない不定形なものも含まれるという問題がある。
また、特許文献2の方法では、機械力等により粒子径や粒子径分布が変化するため、十分に粒子径分布の揃った複合シリカ粒子が得られにくいという問題がある。
本発明は、均一性の高いメソ細孔構造を有し、粒子径分布のシャープな複合シリカ粒子及び中空シリカ粒子の製造方法、並びにそれらの方法により得られる複合シリカ粒子及び中空シリカ粒子を提供することを課題とする。
すなわち本発明は、次の[1]〜[5]を提供する。
[1]シリカを含む成分から構成されるメソ細孔構造を有する外殻部を備え、かつ該外殻部の内部に疎水性有機物を含む複合シリカ粒子の製造方法であって、下記工程(1)〜(3)を有する複合シリカ粒子の製造方法。
工程(1):疎水性有機物及び親水性有機溶媒を含む溶液(a)と水性媒体(b)とを合流させて混合し、疎水性有機物の乳化油滴を含む乳化液を得る工程
工程(2):工程(1)で得られた乳化液にシリカ源を添加、混合し、前記乳化油滴の表面にシリカを含むメソ細孔構造を有する外殻部を備え、その内部に疎水性有機物を含む複合シリカ粒子を含む懸濁液を得る工程
工程(3):工程(2)で得られた懸濁液から複合シリカ粒子を分離する工程
[2]前記[1]の方法により製造される複合シリカ粒子を350〜950℃の温度で焼成する工程を有する、メソ細孔構造を有する外殻部を備え、かつ内部に中空部を備えた中空シリカ粒子の製造方法。
[3]前記[1]の方法により製造される複合シリカ粒子を950℃を超える温度で焼成する工程を有する、内部に中空部を備えた中空シリカ粒子の製造方法。
[4]前記[1]の方法により製造される複合シリカ粒子。
[5]前記[2]又は[3]の方法により製造される中空シリカ粒子。
工程(1):疎水性有機物及び親水性有機溶媒を含む溶液(a)(以下、単に「溶液(a)」ともいう)と水性媒体(b)とを合流させて混合し、疎水性有機物の乳化油滴を含む乳化液を得る工程
工程(2):工程(1)で得られた乳化液にシリカ源を添加、混合し、前記乳化油滴の表面にシリカを含むメソ細孔構造を有する外殻部を備え、その内部に疎水性有機物を含む複合シリカ粒子を含む懸濁液を得る工程
工程(3):工程(2)で得られた懸濁液から複合シリカ粒子を分離する工程
本発明においては、工程(1)において、溶液(a)と水性媒体(b)とを合流させて混合、乳化を行う際に、疎水性有機物の均一性の高い乳化油滴を形成し、粒子径分布のシャープな複合シリカ粒子を得るために、溶液(a)及び水性媒体(b)の少なくとも一方に、第四級アンモニウム塩を含有させておくことが好ましい。
また、工程(2)において、外殻にメソ細孔構造を有する粒子を形成するが、均一性の高いメソ細孔構造を有する複合シリカ粒子を得るために、疎水性有機物の乳化油滴を含む乳化液を、第四級アンモニウム塩の存在下で、シリカ源と混合することが好ましい。
以下、本発明に用いられる各成分、及び工程(1)〜(3)について順次説明する。
本発明の複合シリカ粒子の外殻部の内部に包含される疎水性有機物は、工程(1)において水性媒体(b)中で乳化油滴を形成することから、液体状態にある温度域が0℃以上、好ましくは5℃以上であればよく、分散媒として水性媒体(b)を用いることから、その上限は100℃以下、好ましくは90℃以下であり、沸点は40℃以上、好ましくは60℃以上であるものが好ましい。なお、複数種類の疎水性有機物を用いる場合、例えば、液体状態の温度が高いものと低いものとを混合する場合は、それらの揮発度を考慮しながら、油滴化温度及び反応温度を決定することができる。また包含したい化合物によって製造時の温度を決定することもできる。
本発明で用いられる疎水性有機物は、工程(1)における利用効率を高める観点から、水に対する溶解性が低く、水性媒体(b)と分相する化合物が好ましい。また、疎水性有機物は、親水性有機溶媒に可溶で、かつ第四級アンモニウム塩の存在下で乳化可能な化合物であることが好ましい。このような疎水性有機物としては、LogPowが1以上、好ましくは2〜25、より好ましくは2〜10の化合物が挙げられる。ここで、LogPowとは、化学物質の1−オクタノール/水分配係数であり、logKow法により計算で求められた値をいう。具体的には、化合物の化学構造を、その構成要素に分解し、各フラグメントの有する疎水性フラグメント定数を積算して求められる(Meylan, W.M. and P.H. Howard. 1995. Atom/fragment contribution method for estimating octanol-water partition coefficients. J. Pharm. Sci. 84: 83-92参照)。
炭化水素化合物としては、炭素数5〜18のアルカン又はシクロアルカン、液状パラフィン又は液状石油ゼリー、スクワラン、スクアレン、ペルヒドロスクワレン、トリメチルベンゼン、キシレン、トルエン、ベンゼン等が挙げられる。これらの中では、炭素数5〜18のアルカン又はシクロアルカンが好ましい。
エステル化合物としては、炭素数6〜22の脂肪酸のグリセリンエステル等の油脂類が挙げられる。例えば、ミンク油、タートル油、大豆油、スイートアーモンド油、ビューティリーフオイル、パーム油、グレープシード油、ゴマ種油、トウモロコシ油、パーレアムオイル、アララ油、菜種油、ヒマワリ油、綿実油、アプリコット油、ひまし油、アボガド油、ホホバ油、オリーブ油、穀物胚芽油等が挙げられる。
またエステル化合物として、炭素数4〜22の脂肪酸と炭素数1〜22の一価アルコールとの縮合物又は炭素数4〜22の脂肪酸とグリセリン以外の多価アルコールとの縮合物を挙げることができる。例えばミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ラウリン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−オクチルデシル、ミリスチン酸2−オクチルドデシルが具体的に挙げられる。その他のエステル化合物として、多価カルボン酸化合物とアルコールとのエステルが挙げられる。具体的にはアジピン酸ジイソプロピル、乳酸2−オクチルドデシルエステル、琥珀酸ジ−2−エチルヘキシル、リンゴ酸ジイソステアリル、グリセリントリイソステアリン酸エステル、ジグリセリンテトライソステアリン酸エステル等が挙げられる。
シリコーンオイルとしては、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、脂肪酸、脂肪族アルコール、又はポリオキシアルキレンで変性されたポリシロキサン、フルオロシリコーン、パーフルオロシリコーンオイル等が挙げられる。
ポリジメチルシロキサン(PDMS)はフェニル化されていてもよく、例えばフェニルトリメチコン、又は任意的に脂肪族基及び/又は芳香族基で置換されていてもよい。また、それらは、炭化水素をベースとするオイル又はシリコーンオイルであって、シリコーン鎖のペンダント状であるか又は末端に存在するアルキル基又はアルコキシ基を任意的に含み2〜7の珪素原子を含む直鎖又は環状シリコーンが好ましく、特にオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン等が好ましい。
上記の油剤の中では、第四級アンモニウム塩の存在下で乳化、分散され易く、疎水性有機物の利用効率を高める観点、及び外殻部に規則性の高いメソ細孔構造を形成する観点から、炭化水素化合物が好ましく、炭素数5〜18のアルカン又はシクロアルカン、スクアレンが好ましく、炭素数5〜10のアルカン又はシクロアルカンがより好ましい。
天然香料としては、スペアミントオイル、ペパーミントオイル、シトロネラオイル、ユーカリオイル、カスカリラオイル、バーチオイル、シナモンオイル、クローブオイル、ニンニクオイル、ハッカオイル、マジョラムオイル、ナツメグオイル、パルマローザオイル、シソオイル、ローズオイル、セイボリオイル、ローズマリーオイル、ラベンダーオイル等が挙げられる。合成香料としては、酢酸アミル、α−アミルシンナミックアルデヒド、サリチル酸イソアミル、アニスアルデヒド、酢酸ベンジル、ベンジルアルコール、ボルネオール、l−カルボン、メントール、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、クマリン、オイゲノール、サリチル酸メチル、バニリン、テルピネオール等が挙げられる。
上記の疎水性有機物は、単独で又は2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。また、前記疎水性条件を満たさない化合物を疎水性有機物に溶かし込んだものであってもよい。また複合シリカ粒子を芳香剤担体として使用する場合は、香料成分を疎水性有機物に溶かして希釈したものであってもよい。
親水性有機溶媒は、均一性の高いメソ細孔構造を有し、粒子径分布のシャープな複合シリカ粒子を形成する観点から、25℃の水100gに溶解させたときに、その溶解量が50g以上であることが好ましく、60g以上であることがより好ましく、70g以上であることが更に好ましい。
また、上記と同様の観点から、親水性有機溶媒の溶解度パラメータ(δ)は、9.5〜16.0(cal/cm3)1/2が好ましく、10.0〜15.0(cal/cm3)1/2がより好ましく、11.0〜15.0(cal/cm3)1/2が更に好ましい。
ここで、溶解度パラメータ(δ)とは、ヒルデブラント(Hildebrand)によって導入された正則溶液論により定義された値であり、分子間力を表す尺度である。溶解度パラメータ(δ)は、1モル体積の液体が蒸発するために必要な蒸発熱の平行根((cal/cm3)1/2)で表されるが、「新版溶剤ポケットブック」(有機合成化学協会編、オーム社発行)等に各種有機溶媒の溶解度パラメータ(δ)が記載されている。また、Fedorsの方法〔Robert F.Fedors, Polymer Engineering and Science, 14, 147-154 (1974)〕により計算することができる。
親水性有機溶媒の具体例としては、メタノール(δ=14.5)、エタノール(δ=12.7)、イソプロパノール(δ=11.5)、n−ブタノール(δ=11.4)、tert−ブタノール等の炭素数1〜8のアルコール、アセトン(δ=9.9)、メチルエチルケトン(δ=9.3)、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の炭素数3〜10のケトン等の極性有機溶媒が挙げられる。これらの中では、炭素数1〜3のアルコールがより好ましく、メタノールが特に好ましい。
これらの親水性有機溶媒は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明においては、水性媒体(b)として、蒸留水、イオン交換水、超純水等を用いることができる。疎水性有機物の乳化をより均一で安定にする観点から、本発明の目的を阻害しない範囲内で、水性媒体(b)に水性媒体(b)と相溶性のある有機溶媒を添加することもできる。
添加できる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の炭素数1〜3のアルコール、アセトン等が挙げられる。有機溶媒の添加量は、有機溶媒添加後の水性媒体(b)と疎水性有機物が分相できる範囲であり、通常水性媒体(b)に対して100質量%以下である。
第四級アンモニウム塩は、疎水性有機物の均一性の高い乳化油滴を形成し、均一性の高いメソ細孔構造を有し、粒子径分布のシャープな複合シリカ粒子を形成する観点から、用いることが好ましい。上記の観点から、第四級アンモニウム塩は、下記一般式(1)及び(2)で表される化合物から選ばれる1種以上が好ましい。
[R1(CH3)3N]+X- (1)
[R1R2(CH3)2N]+X- (2)
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に炭素数4〜22の直鎖状又は分岐状アルキル基を示し、Xは1価陰イオンを示す。)
一般式(1)及び(2)におけるR1及びR2は、それぞれ独立に炭素数4〜22、好ましくは炭素数6〜18、更に好ましくは炭素数8〜16の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。炭素数4〜22のアルキル基としては、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種ヘプチル基、各種オクチル基、各種ノニル基、各種デシル基、各種ドデシル基、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、各種オクタデシル基、各種エイコシル基等が挙げられる。ここで「各種」とは、n−体、iso−体、tert−体等の異性体全てを含む。
一般式(1)及び(2)におけるX-は、均一性の高いメソ細孔構造を形成させるという観点から、好ましくはハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、硝酸化物イオン、硫酸化物イオン等の1価陰イオンから選ばれる1種以上であり、より好ましくはハロゲン化物イオンであり、更に好ましくは塩化物イオン又は臭化物イオンであり、特に好ましくは臭化物イオンである。
一般式(2)で表されるジアルキルジメチルアンモニウム塩としては、ジブチルジメチルアンモニウムクロリド、ジヘキシルジメチルアンモニウムクロリド、ジオクチルジメチルアンモニウムクロリド、ジドデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジブチルジメチルアンモニウムブロミド、ジヘキシルジメチルアンモニウムブロミド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロミド、ジドデシルジメチルアンモニウムブロミド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムブロミド等が挙げられる。これらの第四級アンモニウム塩(a)の中では、規則的なメソ細孔を形成させる観点から、特に一般式(1)で表されるアルキルトリメチルアンモニウム塩が好ましく、アルキルトリメチルアンモニウムブロミド又はクロリドがより好ましい。
シリカ源はアルコキシシラン等の加水分解によりシラノール化合物を生成する物質であることが好ましい。具体的には、下記一般式(3)〜(7)で示される化合物を挙げることができる。
SiY4 (3)
R3SiY3 (4)
R3 2SiY2 (5)
R3 3SiY (6)
Y3Si−R4−SiY3 (7)
(式中、R3はそれぞれ独立して、ケイ素原子に直接炭素原子が結合している有機基を示し、R4は炭素原子を1〜4個有する炭化水素基又はフェニレン基を示し、Yは加水分解によりヒドロキシ基になる1価の加水分解性基を示す。)
本発明の工程(2)において、均一性の高いメソ細孔構造を形成させる観点から、一般式(3)〜(7)におけるR3は、それぞれ独立して、水素原子の一部がフッ素原子に置換していてもよい炭素数1〜22の炭化水素基であることが好ましい。R3は、より好ましくは炭素数4〜18、更に好ましくは炭素数6〜18、特に好ましくは炭素数8〜16のアルキル基、フェニル基、又はベンジル基であることが好ましい。
R4は、好ましくは炭素数1〜4のアルカンジイル基(メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロパン−1,2−ジイル基、テトラメチレン基等)又はフェニレン基であり、Yは、好ましくは炭素数1〜22、より好ましくは炭素数1〜8、更に好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基、又はフッ素を除くハロゲン基である。
・一般式(3)において、Yが炭素数1〜3のアルコキシ基であるか、又はフッ素を除くハロゲン基であるシラン化合物。
・一般式(4)又は(5)において、R3がフェニル基、ベンジル基、又は水素原子の一部がフッ素原子に置換されている炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5の炭化水素基であるトリアルコキシシラン又はジアルコキシシラン。
・一般式(7)において、Yがメトキシ基であって、R4がメチレン基、エチレン基又はフェニレン基である化合物。
これらの中では、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、1,1,1−トリフルオロプロピルトリエトキシシランが特に好ましい。
工程(1)は、疎水性有機物及び親水性有機溶媒を含む溶液(a)と水性媒体(b)とを合流させて混合し、疎水性有機物の乳化油滴を含む乳化液を得る工程である。より具体的には、(i)溶液(a)と水性媒体(b)との合流と、(ii)溶液(a)中に溶解し含有されている疎水性有機物を水性媒体(b)中に乳化油滴として析出、分散させることにより、乳化液を連続的に得る工程である。
工程(1)は、好適には管内混合器を用い、溶液(a)及び水性媒体(b)を連続的に供給すると共に、連続供給される溶液(a)及び水性媒体(b)を管内混合器内で混合、乳化して乳化油滴を含む乳化液を連続的に生成させることにより行うことができる。この際、溶液(a)が水性媒体(b)と混合されることにより、溶液(a)中の疎水性有機物の飽和溶解度が急激に低下し、その結果、溶液(a)中で疎水性有機物が過飽和状態となり疎水性有機物が相分離して乳化油滴として析出する。なお、疎水性有機物を水性媒体(b)中に分散させて得られる乳化液は、水相中に油滴が分散した水中油型分散液となる。
工程(1)で用いられる乳化液製造装置の一実施態様を図1により説明する。
図1に示す乳化液製造装置10は、疎水性有機物及び親水性有機溶媒を含む溶液(a)の供給槽11、及び水性媒体(b)の供給槽12と、溶液(a)供給槽11から延びる供給管13、及び水性媒体(b)供給槽12から延びる供給管14が結合した管内混合器15と、管内混合器15から延びる混合液供給管16が結合した乳化液形成器17とを備えている。Pは、供給管13及び14に介設されたポンプである。
図2(a)は、管内混合器15の一実施態様を示す模式図である。図2(a)では、管内混合器15は流体合流部18から構成されている。
図2(b)は、管内混合器15の別態様を示す模式図である。図2(b)では、管内混合器15は流体合流部18と混合エレメント19を直列に接続した構造となっている。混合エレメントとしては、一般の静止型混合器に見られるような直管内部に翼を固定した構造を複数直列したもの、管を塞ぐように仕切った板上に一つ又は複数の細孔を有するオリフィスを一枚又は複数枚重ねた構造のもの、回転する攪拌軸を有する連続混合器等が挙げられる。流体合流部18の下流に混合エレメント19を設置することで溶液(a)と水性媒体(b)との混合をより確実に行うことができるが、流体合流部18のみで混合を行ってもよい。
図3(b)〜(e)は、流体合流部18の液体の流入及び流出の経路を示す別態様の断面模式図である。図3(b)〜(d)においては、供給管13及び14が互いにV字形を形成するように配設されている。図3(e)においては、供給管13及び14が互いに平行に配設されている。
溶液(a)と水性媒体(b)とが合流し管内混合器15内で混合する際の最大流速は、混合、乳化、分散効率を高め、均一性の高いメソ細孔構造を有し、粒子径分布のシャープな複合シリカ粒子を形成する観点から、0.1〜50m/secが好ましく、0.2〜30m/secがより好ましく、0.3〜15m/secが更に好ましい。また、前記最大流速は、管内混合器15内において溶液(a)と水性媒体(b)とが合流したのち流路径が最小となる流路において生じ、その流路径は、0.1〜100mmが好ましく、0.2〜30mmがより好ましく、0.4〜25mmがより好ましい。
従来の混合槽によるバッチ混合では、混合槽内全域で乳化油滴の析出が完了するまでに長時間(実生産スケールでは数10秒〜数分)かかる結果、混合の初期と後期に析出した乳化油滴径の差が大きくなり、得られる複合シリカ粒子の粒子径分布が広いものにならざるを得なかった。
しかしながら、本発明によれば、バッチ方式に比べて、設備投資、運転負荷が大幅に低減され、かつ乳化油滴径分布が狭くなり、その結果、均一性の高いメソ細孔構造を有し、粒子径分布のシャープな複合シリカ粒子を生産性よく製造することができる。
これらの中では、均一な混合、乳化を行う観点から、静止型混合器、オリフィス型混合器が好ましい。
静止型混合器とは、駆動部を持たない管型の混合器であり、その代表例としては、狭い管路内に長方形の板を180度捩った形で、ねじれの方向により、右エレメントと左エレメントが収納され、乳化すべき2液がエレメントを通過する際に、分割、反転、転換の三つの作用により混合され、1エレメントを通過するごとに2分割され、反転がおき、流体混合物がエレメントのねじれ面に沿って中心部から壁面へ、壁面から中心部へと移動(転換)して混合されるように構成された混合器が挙げられる。
なお、図1の実施態様では、供給管13及び14をそれぞれ管内混合器15に結合した構成としたが、これに限定されるものではなく、供給管13と14とが管内混合器15の直前で結合され、溶液(a)と水性媒体(b)とが合流して管内混合器15に供給されるものであってもよい。
析出直後の乳化油滴の大きさは、一般の晶析操作と同様に、過飽和度により影響される。混合直後の疎水性有機物の過飽和度は、連続混合時の溶液(a)と水性媒体(b)の混合比によって変化するため、該混合比を制御することで乳化油滴の平均径を制御することができる。該混合比と乳化油滴の平均径の関係は、用いる溶液(a)及び水性媒体(b)の組成や種類、温度等によって影響を受けるが、一定の混合比を設定して運転しても、管内混合器への溶液(a)と水性媒体(b)の供給量が時間により変化すると、析出する乳化油滴径が時間毎に変化することになり、最終的に得られる複合シリカ粒子の粒子径分布が広いものとなる。
従って、工程(1)において、溶液(a)と水性媒体(b)との混合比を大きく変化させないことが、均一性の高いメソ細孔構造を有し、粒子径分布のシャープな複合シリカ粒子を得るために重要である。このような観点から、設定する混合比をaとすると、運転中の混合比は、好ましくは0.66a〜1.5a、より好ましくは0.75a〜1.35a、更に好ましくは0.8a〜1.25a、より更に好ましくは0.9a〜1.1aの範囲に維持することが望ましい。
また、溶液(a)と水性媒体(b)とが合流する際の[水性媒体(b)中の水/溶液(a)中の疎水性有機物]の体積比を20〜800とすることが好ましく、30〜600とすることがより好ましい。
なお、疎水性有機物の濃度を調整し、シリカ原料を均一に反応させる観点から、溶液(a)と水性媒体(b)とを混合後に、更に別途水性媒体を用いて希釈してもよい。
疎水性有機物の乳化油滴径の制御は、工程(1)の溶液(a)と水性媒体(b)との混合温度を調節することにより行うことができる。該温度は、10〜100℃が好ましく、10〜80℃がより好ましい。
また、回転型混合器を用いる場合は回転数の調整やクリアランスの選択、静止型混合器を用いる場合は流速の調整や流路径の選択によっても乳化油滴径制御を行うことができる。なお、疎水性有機物の乳化油滴の平均径は、動的光散乱法、レーザ回折散乱法等の常法によって測定することができる。
工程(2)は、工程(1)で得られた乳化液にシリカ源を添加、混合し、前記乳化油滴の表面にシリカを含むメソ細孔構造を有する外殻部を備え、その内部に疎水性有機物を含む複合シリカ粒子を含む懸濁液を得る工程である。
図1の乳化液形成器17において、工程(1)で得られた乳化液にシリカ源を添加し(図示せず)、混合した後、静置することで、疎水性有機物の乳化油滴の表面に、第四級アンモニウム塩とシリカ源によりメソ細孔構造が形成され、内部に疎水性有機物を包含した複合シリカ粒子を析出させることができる。
乳化液形成器17における混合は、通常10〜100℃、好ましくは10〜80℃で0.1〜24時間撹拌することで、メソ細孔構造を有する外殻部を備え、該外殻部の内部に疎水性有機物を含む複合シリカ粒子が形成される。
工程(2)において、乳化液形成器17の水溶液中の疎水性有機物、シリカ源、第四級アンモニウム塩の含有量は次のとおりである。
疎水性有機物は、好ましくは0.1〜100ミリモル/L、より好ましくは1〜100ミリモル/L、更に好ましくは5〜80ミリモル/Lで含有され、シリカ源は、好ましくは0.1〜100ミリモル/L、より好ましくは1〜100ミリモル/L、更に好ましくは5〜80ミリモル/Lで含有され、第四級アンモニウム塩を添加する場合は、好ましくは0.1〜100ミリモル/L、より好ましくは1〜100ミリモル/L、更に好ましくは5〜80ミリモル/Lで含有される。
得られた複合シリカ粒子は、水性媒体(b)中に懸濁した状態で得られる。用途によってはこれをそのまま使用することもできる。
シリカ以外の他の元素を担持したい場合は、それらの金属を含有するアルコキシ塩やハロゲン化塩等の金属原料を製造時又は製造後に添加することもできる。シリカ源として有機基を有するものを用いた場合、有機基を有するシリカ構造の外殻部が得られ、またシリカ源以外に、他の元素、例えばAl、Ti、V、Cr、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Mn、Fe等の金属やB、P、N、S等の非金属元素を含有するアルコキシ塩やハロゲン化塩等を製造時又は製造後に添加することで、該金属又は非金属元素をシリカ粒子の外殻部に存在させることができる。外殻部の構造としては、安定性の観点から、テトラメトキシシランやテトラエトキシシランをシリカ源として製造され、シリカ壁が実質上酸化シリコンから構成されていることが好ましい。
工程(3)は、工程(2)で得られた懸濁液を必要に応じて濃縮し、該懸濁液から複合シリカ粒子を分離する工程である。
本発明において懸濁液を濃縮及び分離する方法は、特に限定するものではないが、遠心分離、フィルターろ過、多孔質膜による透析等を挙げることができる。
得られる複合シリカ粒子は、その製造工程において、陽イオン界面活性剤を使用する場合は、陽イオン界面活性剤が複合シリカ粒子内部、メソ細孔内、又はシリカ粒子表面に残留する可能性がある。陽イオン界面活性剤が残留しても問題ない場合は除去する必要はないが、残留する陽イオン界面活性剤の除去を望む場合は、この複合シリカ粒子を酸性溶液と接触させることにより除去することができる。
例えば、複合シリカ粒子を酸性水溶液中で混合することにより陽イオン界面活性剤を除去した後、必要に応じて、水洗し、疎水性有機物が揮発し過ぎない程度の温度で乾燥して、目的とする複合シリカ粒子を得ることができる。用いる酸性溶液としては、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸;酢酸、クエン酸等の有機酸;カチオン交換樹脂等を水やエタノール等に加えた液が挙げられるが、塩酸が特に好ましい。pHは通常1.5〜5.0に調整される。
上記(1)〜(3)の工程により本発明の複合シリカ粒子が得られる。
本発明方法により得られる複合シリカ粒子は、シリカを含む成分から構成されるメソ細孔構造を有する外殻部を備え、かつ該外殻部の内部に疎水性有機物、又は疎水性有機物を含む疎水性液体組成物を含む複合シリカ粒子である。
複合シリカ粒子の平均粒子径は、好ましくは0.01〜10μm、より好ましくは0.02〜5μmである。
本発明の複合シリカ粒子の粒子径分布はシャープであり、平均粒子径(体積中位粒径:D50)の変動係数(CV値、%)は、好ましくは35%以下、好ましくは30%以下、より好ましくは25%以下である。なお、変動係数(%)は次式により表され、後述する実施例に記載の方法により求めることができる。
変動係数(%)=[標準偏差(μm)/平均粒子径(μm)]×100
なお、複合シリカ粒子の平均粒子径は、疎水性有機物や陽イオン界面活性剤の種類と濃度、溶液(a)と水性媒体(b)とが合流する際の流速、温度等によって調整することができる。
本発明の複合シリカ粒子のメソ細孔構造は、メソ細孔径が揃っていることが特徴の1つであり、通常、複合シリカ粒子のメソ細孔の70%以上が平均細孔径±30%以内に入る。本発明におけるメソ細孔の平均細孔径は、窒素吸着測定を行い、窒素吸着等温線からBJH法により求めた値である。
なお、複合シリカ粒子の平均粒子径及びその分布の程度は走査型電子顕微鏡(SEM)観察により測定することができ、外殻部の厚みは、透過型電子顕微鏡(TEM)観察により測定することができる。具体的には、走査電子顕微鏡観察下で100〜500個の粒子が含まれる視野中の全粒子の直径を測定し、この操作を、視野を複数回変えて行うことで、平均粒子径及び標準偏差を求めることができる。また、透過型電子顕微鏡観察下で、20〜30個の粒子が含まれる視野中の全粒子の外殻厚みを写真上で実測する。この操作を、視野を複数回変えて行うことで平均外殻厚みを求めることができる。
本発明の中空シリカ粒子は、その内部に中空部を備えた中空シリカ粒子であるが、前記方法により製造される複合シリカ粒子を、350〜950℃の温度で焼成する工程(A)、又は950℃を超える温度で焼成する工程(B)に付することにより得ることができる。
工程(A)では、電気炉等で好ましくは350〜800℃、より好ましくは450〜700℃の温度で、好ましくは1〜10時間焼成し、複合シリカ粒子に内包されている疎水性有機物を除去する。得られる中空シリカ粒子(A)は、その外殻部の基本構成は変わらず、メソ細孔構造を有するが、内包されていた疎水性有機物や陽イオン界面活性剤は焼成により除去されている。
工程(B)では、電気炉等で好ましくは960℃〜1500℃であり、より好ましくは970〜1300℃であり、更に好ましくは980〜1200℃の温度で、好ましくは0.5〜100時間、より好ましくは1〜72時間焼成する。この工程(B)を行うことにより、得られる中空シリカ粒子(B)の外殻部のメソ細孔構造を焼き締め、BET比表面積を30m2/g未満にすることができる。
本発明の中空シリカ粒子は、粒子径分布がシャープである。
本発明の中空シリカ粒子(A)の平均粒子径は、好ましくは0.01〜10μm、より好ましくは0.02〜5μm、更に好ましくは0.02〜3μmである。中空シリカ粒子(B)の平均粒子径は、好ましくは0.02μm以上3μm未満、より好ましくは0.02〜2μm、更に好ましくは0.02〜1μmである。
また、本発明の中空シリカ粒子(A)及び(B)の平均粒子径分布はシャープであり、外殻部の平均厚み、〔外殻部の厚み/平均粒子径〕の比、外殻部の平均細孔径は、前記の複合シリカ粒子と同様である。
中空シリカ粒子(A)のBET比表面積は200〜2000m2/g未満であり、中空シリカ粒子(B)のBET比表面積は30m2/g未満である。
(1)平均粒子径、及び変動係数の測定
日立製作所製の走査型電子顕微鏡(SEM)S−4000を用いて加速電圧10kVで測定を行い、それぞれ100〜500個の粒子が含まれる5視野中の全粒子の直径を写真上で実測して、平均粒子径、標準偏差を測定した。変動係数は以下の式により算出した。変動係数(%)=標準偏差(μm)/平均粒子径(μm)×100
(2)BET比表面積、及び平均細孔径の測定
株式会社島津製作所製、比表面積・細孔分布測定装置、商品名「ASAP2020」を使用し、液体窒素を用いて多点法でBET比表面積を測定し、パラメータCが正になる範囲で値を導出した。前記のBJH法を採用し、ピークトップを平均細孔径とした。前処理は250℃で5時間行った。
メタノール(和光純薬工業株式会社製、特級)2000重量部に対し、カチオーゲンTML(第一工業製薬株式会社製)91重量部、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(セイケム社製)17重量部、ヘキサン(和光純薬工業株式会社製、特級)20重量部を入れて撹拌し、疎水性有機物と親水性有機溶媒を含む溶液相Aを調製した。溶液相1体積部に対してイオン交換水を1体積部の比率で同時に流出させ、図3(b)に示す構造で内径9.6mmの流体合流部およびそれに直列した静止型混合器(東レエンジニアリング株式会社製、商品名:Hi−Mixer)を用いて混合し、乳化液を得た。なお、混合器内の最大流速は0.83m/s、流路の最小部は2流路が並行しておりそれぞれの内径は8mm、流路長は5エレメント直列で合計80mmであった。乳化液を6分間採取して得られた乳化液10体積部に対して7体積部のイオン交換水を加えた。水を加えた後の乳化液100体積部に対して、テトラメトキシシラン0.5部を加えて25℃で10分撹拌した。得られた白濁溶液を5Cのろ紙によりろ別し、100℃で乾燥することにより複合シリカ粒子を得た。得られた複合シリカ粒子を、高速昇温電気炉(株式会社モトヤマ製、商品名:SK−2535E)を用いて、エアーフロー(3L/min)しながら1℃/分の速度で600℃まで昇温し、600℃で2時間焼成することにより有機成分を除去し、中空シリカ粒子(A)を得た。この中空シリカ粒子50gをアルミナ製るつぼに移し、前記電気炉を用いて、空気下1000℃で38時間焼成し、中空シリカ(B)を得た。結果を表1に示す。
実施例1と同様にして溶液相Aを調製した。溶液相5体積部に対してイオン交換水を7体積部の比率で同時に流出させ、実施例1で用いた流体合流部およびHi−Mixerを用いて混合し、乳化液を得た。なお、混合器内の最大流速は0.99m/sであった。乳化液を6分間採取して得られた乳化液12体積部に対して5体積部のイオン交換水を加えた。水を加えた後の乳化液100体積部に対して、テトラメトキシシラン0.5部を加えて25℃で10分撹拌した。得られた白濁溶液を5Cのろ紙によりろ別し、100℃で乾燥することにより複合シリカ粒子を得た。結果を表1に示す。
実施例1において、スケールを1/3にした以外は、すなわち、混合器内の最大流速を0.28m/sにした以外は全て同条件により複合シリカ粒子を得た。結果を表1に示す。
実施例1と同様にして溶液相Aを調製した。溶液相1体積部に対してイオン交換水を1体積部の比率で同時に流出させ、図3(c)に示す構造で内径2mmの流体合流部とそれに直列した静止型混合器を用いて混合し、乳化液を得た。なお、静止型混合器は実施例1で用いたものと管径の異なるHi−Mixerを用い、混合器内の最大流速は2.38m/s、流路は2流路が並行しておりそれぞれの内径は0.7mm、流路長は5エレメント直列で合計14mmであった。直後に乳化液10体積部に対して7体積部のイオン交換水をT字管により連続混合した。更に水を加えた後の乳化液100体積部に対して、テトラメトキシシラン0.5部を二重管により連続的に混合し、25℃で10分間ライン中で反応した。得られた白濁溶液を5Cのろ紙によりろ別し、100℃で乾燥することにより複合シリカ粒子を得た。結果を表1に示す。
実施例4において、流体合流部として、図3(a)に示す構造で内径4mmの流体合流部を用い、静止型混合器として、株式会社フジキン製のオリフィス型混合器「分散君」を用いた以外は、実施例4と同様にして複合シリカ粒子を得た。なお、オリフィス型混合器は、管を塞ぐように仕切った板上に4孔を有するオリフィスを4枚重ねた構造となっており、それぞれの孔径は0.5mm、孔内において最大流速となりその流速は2.33m/sであった。結果を表1に示す。
イオン交換水6000重量部に対し、メタノール(和光純薬工業株式会社製、特級)2000重量部、カチオーゲンTML(第一工業製薬株式会社製)91重量部、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(セイケム社製)17重量部、ヘキサン(和光純薬工業株式会社製、特級)20重量部を入れて撹拌し乳化液を調製した。得られた乳化液100体積部に対して、テトラメトキシシラン0.5部を加えて25℃で10分撹拌した。得られた白濁溶液を5Cのろ紙によりろ別し、100℃で乾燥することにより複合シリカ粒子を得た。得られた複合シリカ粒子を、高速昇温電気炉(株式会社モトヤマ製、商品名:SK−2535E)を用いて、エアーフロー(3L/min)しながら1℃/分の速度で600℃まで昇温し、600℃で2時間焼成することにより有機成分を除去し、中空シリカ粒子(A)を得た。この中空シリカ粒子50gをアルミナ製るつぼに移し、前記電気炉を用いて、空気下1000℃で38時間焼成し、中空シリカ(B)を得た。結果を表1に示す。
また、得られる複合シリカ粒子及び中空シリカ粒子は、例えば構造選択性を有する触媒担体、吸着剤、物質分離剤、酵素や機能性有機化合物の固定化担体等として効果的に利用することができる。
11:溶液(a)供給槽
12:水性媒体(b)供給槽
13:溶液(a)供給管
14:水性媒体(b)供給管
15:管内混合器
16:混合液供給管
17:乳化液形成器(槽)
18:流体合流部
19:混合エレメント
Claims (9)
- シリカを含む成分から構成されるメソ細孔構造を有する外殻部を備え、かつ該外殻部の内部に疎水性有機物を含む複合シリカ粒子の製造方法であって、
下記工程(1)〜(3)を有する複合シリカ粒子の製造方法。
工程(1):疎水性有機物及び親水性有機溶媒を含む溶液(a)と水性媒体(b)とを合流させて混合し、疎水性有機物の乳化油滴を含む乳化液を得る工程
工程(2):工程(1)で得られた乳化液にシリカ源を添加、混合し、前記乳化油滴の表面にシリカを含むメソ細孔構造を有する外殻部を備え、その内部に疎水性有機物を含む複合シリカ粒子を含む懸濁液を得る工程
工程(3):工程(2)で得られた懸濁液から複合シリカ粒子を分離する工程 - 工程(1)において、疎水性有機物及び水性有機溶媒を含む溶液(a)と水性媒体(b)とが合流する際の[水性媒体(b)中の水/溶液(a)中の疎水性有機物]の体積比が20〜1000である、請求項1に記載の複合シリカ粒子の製造方法。
- 工程(1)において、溶液(a)と水性媒体(b)とが合流したのち混合する際の最大流速が、0.1〜50m/secである、請求項1又は2に記載の複合シリカ粒子の製造方法。
- 工程(2)において、乳化液にシリカ源を連続的に合流させて混合する、請求項1〜3のいずれかに記載の複合シリカ粒子の製造方法。
- 複合シリカ粒子の平均粒子径が0.01〜3μm、変動係数が35%未満である、請求項1〜4のいずれかに記載の複合シリカ粒子の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の方法により製造される複合シリカ粒子を350〜950℃の温度で焼成する工程を有する、メソ細孔構造を有する外殻部を備え、かつ内部に中空部を備えた中空シリカ粒子の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の方法により製造される複合シリカ粒子を950℃を超える温度で焼成する工程を有する、内部に中空部を備えた中空シリカ粒子の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の方法により製造される複合シリカ粒子。
- 請求項6又は7の方法により製造される中空シリカ粒子。
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