JP2012246431A - 筆記具用油性インク組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロイコ色素、顕色性剤及び変色温度調整剤を少なくとも含むマイクロカプセル顔料と、主溶剤として、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルから選ばれる少なくとも一つとを含有してなることを特徴とする筆記具用油性インク組成物。
【選択図】なし
Description
(1) ロイコ色素、顕色剤及び変色温度調整剤を少なくとも含むマイクロカプセル顔料と、主溶剤として、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルから選ばれる少なくとも一つとを含有してなることを特徴とする筆記具用油性インク組成物。
(2) 前記顕色剤が下記式(I)で示されることを特徴とする上記(1)に記載の筆記具用油性インク組成物。
(3) 前記変色温度調整剤が下記式(II)で示されることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の筆記具用油性インク組成物。
(4) 前記マイクロカプセル顔料を構成する壁膜がメラミン樹脂である上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の筆記具用油性インク組成物。
(5) 前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径が0.3〜1.0μmであることを特徴とする上記(1)〜(4)の何れか一つに記載の筆記具用油性インク組成物。
本発明の筆記具用油性インク組成物は、ロイコ色素、顕色剤及び変色温度調整剤を少なくとも含むマイクロカプセル顔料と、主溶剤として、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルから選ばれる少なくとも一つとを含有してなることを特徴とするものである。
用いるマイクロカプセル顔料は、ロイコ色素、顕色剤、変色温度調整剤から少なくとも構成される熱変色性組成物を内包させたものである。
用いることができるロイコ色素としては、電子供与性染料で、発色剤としての機能するものであれば、特に限定されものではない。具体的には、発色特性に優れるインクを得る点から、トリフェニルメタン系、スピロピラン系、フルオラン系、ジフェニルメタン系、ローダミンラクタム系、インドリルフタリド系、ロイコオーラミン系等従来公知のものが、単独(1種)で又は2種以上を混合して(以下、単に「少なくとも1種」という)用いることができる。
具体的には、6−(ジメチルアミノ)−3,3−ビス[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−1(3H)−イソベンゾフラノン、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−ジメチルアミノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−キシリジノフルオラン、2−(2−クロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、3,6−ジメトキシフルオラン、3,6−ジ−n−ブトキシフルオラン、1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンツ−6−ジブチルアミノフルオラン、1,2−ベンツ−6−エチルイソアミルアミノフルオラン、2−メチル−6−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−(N−フェニル−N-−メチルアミノ)−6−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−(3’−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−メチル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メトキシ−7−アニリノフルオラン、3,6−ビス(ジフェニルアミノ)フルオラン、3−メトキシ−4−ドデコキシスチリノキノリンなどが挙げられ、これらは、少なくとも1種用いることができる。
更に、黄色〜赤色の発色を発現させるピリジン系化合物、キナゾリン系化合物、ビスキナゾリン系化合物等も用いることができる。
これらのロイコ染料は、ラクトン骨格、ピリジン骨格、キナゾリン骨格、ビスキナゾリン骨格等を有するものであり、これらの骨格(環)が開環することで発色を発現するものである。
特に、満足のいく十分な描線濃度が得られる点から、ロイコ色素として、下記式(III)で示される3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メトキシ−7−アニリノフルオランを用いることが望ましい。このロイコ色素は、黒色のロイコ色素として発色特性に優れ、鮮明な黒色の色調となる化合物である。
本発明に用いる顕色剤は、上記ロイコ色素を発色させる能力を有する成分となるものである。用いられる顕色剤は、従来公知のものが使用可能であり、例えば、無機酸、芳香族カルボン酸及びその無水物又は金属塩類、有機スルホン酸、その他の有機酸及びフェノール性化合物等が挙げられる。
好ましくは、ビスフェノール誘導体であり、下記式(I)の化合物で示されるものが挙げられる。
本発明に用いる変色温度調整剤は、前記ロイコ色素と顕色剤の呈色において変色温度をコントロールする物質である。
用いることができる変色温度調整剤は、従来公知のものが使用可能である。具体的には、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、酸アミド類、アゾメチン類、脂肪酸類、炭化水素類などが挙げられる。
好ましくは、ビスフェノール誘導体と、炭素数8〜22の飽和脂肪酸とから構成されるエステル化合物であり、下記式(II)の化合物で示されるものである。
なお、本発明の油性インク組成物の諸特性を損なわない範囲内であれば、この種の感温変色性組成物において従来公知の変色温度調整剤を組み合わせて用いることもできる。
本発明に用いるマイクロカプセル顔料は、少なくとも上記ロイコ色素、顕色剤、変色温度調整剤からなる熱変色性組成物を、好ましくは、平均粒子径が0.3〜1.0μmとなるように、マイクロカプセル化することにより製造することができる。
マイクロカプセル化法としては、例えば、界面重合法、界面重縮合法、insitu重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライニング法などを挙げることができ、用途に応じて適宜選択することができる。
本発明のマイクロカプセル顔料では、上記ロイコ色素、顕色剤及び変色温度調整剤の種類、量などを好適に組み合わせることにより、各顔料の色、任意の発色温度、消色温度を好適な温度に設定することができる。
マイクロカプセル顔料の壁膜の厚さは、必要とする壁膜の強度や描線濃度に応じて適宜決められる。
なお、壁膜がアミノ樹脂で形成するためには、各マイクロカプセル化法を用いる際に、好適なアミノ樹脂原料(メラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアンアミン樹脂等)、並びに、分散剤、保護コロイドなどを選択する。
この平均粒子径が0.3μm未満であると、十分な描線濃度が得られず、一方、1.0μmを越えると、筆記性の劣化やマイクロカプセル顔料の分散安定性の低下が発生し、好ましくない。この平均粒子径の範囲(0.3〜1.0μm)となるマイクロカプセル顔料は、マイクロカプセル化法により変動するが、水溶液からの相分離法などでは、マイクロカプセル顔料を製造する際の攪拌条件を好適に組み合わせることにより調製することができる。
このマイクロカプセル顔料の含有量が5%未満であると、着色力、発色性が不十分となり、一方、30%を超えると、カスレが生じやすくなり、好ましくない。
本発明で用いるポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールは、各重合度のものが使用できるが、本発明の効果を更に発揮せしめる点から、ポリプロピレングリコールでは重合度(重量平均)400〜700の範囲の使用が好ましく、ポリブチレングリコールでは重合度(重量平均)500〜700の範囲の使用が好ましい。
また、本発明で用いるポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル〔POP(n)ジグリセリルエーテル〕はジグリセリンの水酸基にポリオキシプロピレンが付加重合したものである。本発明においてポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル〔POP(n)ジグリセリルエーテル〕におけるオキシプロピレンの付加モル数(n)は、本発明の効果を更に発揮せしめる点から、4〜25が好ましく、更に好ましくは4〜14である。
この主溶剤の含有量が、50%未満であると、発明の効果が小さくなる。
なお、本発明の効果を損なわない範囲で、上記主溶剤の他、主溶剤と相溶する性質を有する溶剤、例えば、グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコールなどの溶剤を適宜含有することができる。
用いることができる樹脂としては、例えば、ケトン樹脂、スチレン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジンフェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、フェノール系樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、ロジン系樹脂、アクリル系樹脂、尿素アルデヒド系樹脂、マレイン酸系樹脂、シクロヘキサノン系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン等に代表される樹脂が挙げられる。
具体的な分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルエーテル、スチレン−マレイン酸共重合体、ケトン樹脂、ヒドロキシエチルセルロースやその誘導体、スチレン−アクリル酸共重合体等の合成樹脂やPO・EO付加物やポリエステルのアミン系オリゴマー等が挙げることができる。
(マイクロカプセル顔料:A−1〜A−7の処方)
(マイクロカプセル顔料:A−1)
ロイコ色素として、上記化1で示される化合物1部、顕色剤として、4,4′−(2−エチルヘキシリデン)ビスフェノール2部、及び変色性温度調整剤として、4,4′−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジミリステート24部を100℃に加熱溶融して、均質な組成物27部を得た。
上記で得た組成物27部の均一な熱溶液を、保護コロイド剤として、メチルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合樹脂〔ガンツレッツAN−179:ISP(株)社製〕40部をNaOHにてpH4に溶解させた90℃の水溶液100部中に徐々に添加しながら、加熱攪拌して直径約0.5〜1.0μmの油滴状に分散させ、次いでカプセル膜剤として、メラミン樹脂(スミテックスレジンM−3、(株)住友化学製)20部を徐々に添加し、90℃で30分間加熱してマイクロカプセル化を行い、膜剤がメラミン樹脂からなる可逆感温変色性ヒステリシス組成物のマイクロカプセル分散液を得た。この分散液を常温に冷却後、酸添加、濾別、水洗を行い、スプレードライ機を用いて乾燥することにより、平均粒子径が0.74μmとなるパウダー状のマイクロカプセル顔料を得た。色相は、発色状態においては濃厚な黒色を呈し、消色状態においては残色がなく完全に無色となるものであった。
上記A−1の処方において、変色温度調整剤として、4,4′−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジミリステートに代えて、4,4′−イソプロピリデンビスフェノールジミリステートを用いることを除き、他は上記A−1の処方と同様にして、平均粒子径が0.69μmのマイクロカプセル顔料を得た。
色相は、発色状態においては濃厚な黒色を呈し、消色状態においては残色がなく完全に無色となるものであった。
上記A−1の処方において、顕色剤として、4,4′−(2−エチルヘキシリデン)ビスフェノールに代えて、4,4′−(1,3−ジメチルブチリデン)ビスフェノールを用いること、および、変色温度調整剤として、4,4′−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジミリステートに代えて、4,4′−イソプロピリデンビフェノールジラウレートを用いることを除き、他は上記A−1の処方と同様にして、平均粒子径が0.78μmのマイクロカプセル顔料を得た。
色相は、発色状態においては濃厚な黒色を呈し、消色状態においては残色がなく完全に無色となるものであった。
上記A−2の処方において、顕色剤として、4,4′−(2−エチルヘキシリデン)ビスフェノールに代えて、4,4′−(1,3−ジメチルブチリデン)ビスフェノールを用いることを除き、他は上記A−2の処方と同様にして、平均粒子径が0.74μmのマイクロカプセル顔料を得た。
色相は、発色状態においては濃厚な黒色を呈し、消色状態においては残色がなく完全に無色となるものであった。
上記A−1の処方において、変色温度調整剤として、4,4′−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジミリステートに代えて、4,4′−エチリデンビスフェノールジラウレートを用いることを除き、他は上記A−1の処方と同様にして、平均粒子径が0.73μmのマイクロカプセル顔料を得た。
色相は、発色状態においては濃厚な黒色を呈し、消色状態においては残色がなく完全に無色となるものであった。
上記A−1の処方において、変色温度調整剤として、4,4′−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジミリステートに代えて、4,4′−(1−メチルプロピリデン)ビスフェノールジラウレートを用いることを除き、他は上記A−1の処方と同様にして、平均粒子径が0.78μmのマイクロカプセル顔料を得た。
色相は、発色状態においては濃厚な黒色を呈し、消色状態においては残色がなく完全に無色となるものであった。
上記A−1の処方において、変色温度調整剤として、4,4′−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジミリステートに代えて、4,4′−(1−エチルプロピリデン)ビスフェノールジラウレートを用いることを除き、他は上記A−1の処方と同様にして、平均粒子径が0.75μmのマイクロカプセル顔料を得た。
色相は、発色状態においては濃厚な黒色を呈し、消色状態においては残色がなく完全に無色となるものであった。
下記表1に示す配合処方(マイクロカプセル顔料:A−1〜A−7、溶剤、潤滑剤)にしたがって、常法により各油性ボールペン用インク組成物を調製した。
上記で得られた各油性インク組成物を用いて油性ボールペンを作製した。具体的には、ボールペン〔三菱鉛筆株式会社製、商品名:シグノUM−100〕の軸を使用し、内径3.8mm、長さ113mmポリプロピレン製インク収容管とステンレス製チップ(超硬合金ボール、ボール径0.5mm)及び該収容管と該チップを連結する継手からなるリフィールに上記各インクを充填し、インク後端に鉱油を主成分とするインク追従体を装填し、油性ボールペンを作製した。
これらの結果を下記表1に示す。
得られた各油性インク組成物を15mlのガラス製蓋付き瓶に充填し、密封した後に、50℃の条件下で3ヶ月保存した後、夫々のインキの状態を目視で確認し、下記の基準で評価した。
評価基準:
○:分離、凝集は発生していない。
△:僅かな分離または凝集が認められる。
×:分離または凝集がある。
得られた各油性インク組成物を15mlのガラス製蓋付き瓶に充填し、密封した後に、50℃の条件下で3ヶ月保存した後、夫々のインキの発色状態を目視で確認し、下記の基準で評価した。
評価基準:
○:初期の発色状態と殆ど変わらない。
△:初期の発色状態からやや変色している。
×:初期の発色状態と比較して大きく変色している、もしくは消色している。
各ペン体を用いてISO基準に準拠した筆記用紙に、フリーハンドで螺旋筆記後、市販の消しゴム(EP−60:三菱鉛筆株式会社製)にて筆跡を擦過してその変色性を下記の基準で評価した。
○:筆跡が完全に消色する。
△:薄い濃度の筆跡が認識できる。
×:筆跡がはっきりと認識できる。
これに対して、比較例では、経時分散安定性、経時後の発色安定性および筆跡の変色性に劣ることが判った。
Claims (5)
- ロイコ色素、顕色剤及び変色温度調整剤を少なくとも含むマイクロカプセル顔料と、主溶剤として、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルから選ばれる少なくとも一つとを含有してなることを特徴とする筆記具用油性インク組成物。
- 前記マイクロカプセル顔料を構成する壁膜がメラミン樹脂である請求項1〜3の何れか一つに記載の筆記具用油性インク組成物。
- 前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径が0.3〜1.0μmであることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の筆記具用油性インク組成物。
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