JP2012246785A - ガスタービン静翼 - Google Patents

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Abstract

【課題】翼本体に挿入される筒状部材について、固定部側の耐久性や信頼性を向上させるとともに、フリー端部側の冷却空気漏出量を低減したガスタービン静翼を提供する。
【解決手段】内側シュラウド11及び外側シュラウド12の間に配設された翼部20を有し、該翼部20に外側シュラウド12から内側シュラウド11まで貫通する空洞部21が設けられている翼本体部22と、空洞部21に挿入されて翼本体部22に支持されているインサート23と、を備えているガスタービン静翼10であって、インサート23と翼本体部22との間に弾性体30が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスタービンのタービン部を構成するガスタービン静翼に係り、特に、翼本体の内部空間に挿入して固定される筒状部品を備えたガスタービン静翼に関する。
従来、ガスタービン静翼の内部に形成された空洞部には、冷却用空気を流すためのインサートやシールチューブと呼ばれる筒状部品が挿入されている。このような筒状部品は、たとえば、下記の特許文献1〜3に開示されているように、ガスタービンの運転に伴う異材間の熱伸び差等を考慮して、筒状部品の少なくとも一端部側をフリーにして翼本体に固定する構造が採用されている。
特開昭62−228604号公報 特開2005−023936号公報 特開2005−315264号公報
ところで、上述したガスタービン静翼は、筒状部品の少なくとも一端部側をフリーにして翼本体に固定する従来構造に対し、下記の問題点が指摘されている。
第1の問題点は、筒状部材の固定部側が運転時に発生する振動等の影響を受けることである。このような振動は、翼本体に筒状部材を固定する溶接部等に作用すると高サイクル疲労等の原因となるため、固定部の耐久性を低下させることが懸念される。
第2の問題点は、筒状部材を固定しないフリー端部側に隙間が形成されることである。このような隙間の形成は、冷却空気が漏出する原因となるため、冷却空気量の削減にとって障害となっている。また、フリー端部側の構造は、冷却空気の漏出を低減しようとすれば形状が複雑になるので、加工が困難になるという問題もある。
このような背景から、ガスタービン静翼を備えたガスタービンの性能、耐久性及び信頼性をより一層向上させるためには、上述した問題点を解決することが求められる。すなわち、翼本体に挿入される筒状部材を備えたガスタービン静翼においては、固定部側構造を改良して耐久性や信頼性を向上させるとともに、フリー端部側構造の冷却空気漏出量を簡単な構造で低減することが望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、翼本体に挿入される筒状部材について、固定部側の耐久性や信頼性を向上させるとともに、フリー端部側の冷却空気漏出量を低減できるガスタービン静翼を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係るガスタービン静翼は、内側シュラウド及び外側シュラウドの間に配設された翼部を有し、該翼部に前記外側シュラウドから前記内側シュラウドまで貫通する空洞部が設けられている翼本体部と、前記空洞部に挿入されて前記翼本体部に支持されている筒状部品と、を備えているガスタービン静翼であって、前記筒状部品と前記翼本体部との間に弾性体が設けられていることを特徴とするものである。
このようなガスタービン静翼によれば、筒状部品と翼本体部との間に弾性体が設けられているので、すなわち、筒状部品が翼本体部を貫通する支持部に弾性体を介在させているので、弾性体の制振作用によって筒状部材の振動を低減できるようになり、この結果、筒状部材固定部の破損防止が可能になる。また、筒状部品及び翼本体部は、筒状部品が翼本体部を貫通する支持部や嵌合部の加工公差を緩和し、コストの低減が可能になる。
上記の発明において、前記弾性体は、前記筒状部品の全周にわたって設けられていることが好ましく、これにより、筒状部品が翼本体部を貫通する支持部は、弾性体の介在により良好なシール性を得ることができる。
上記の発明において、前記弾性体は、カーボンナノチューブ(CNT)を主成分とする粘弾性材料であることが好ましく、これにより、低温から高温までの広い温度範囲において良好な粘弾性を得ることができる。この場合に好適な弾性体としては、高純度カーボンナノチューブからなる長尺でランダムなネットワーク状の構造体により実現されたCNT粘弾性体があり、このCNT粘弾性体は、軽さ及び丈夫さを兼ね備えているだけでなく、1000℃の高温領域まで弾性を維持できる耐熱ゴムとして機能する。
上記の発明において、前記筒状部材をインサートとし、前記弾性体は、前記翼本体部側に固定されて前記空洞部及び前記インサート間の端部開口を塞ぐ保持部材と前記インサートとの間に設けられていることが好ましく、これにより、弾性体の制振作用によってインサートの振動を低減できる。
上記の発明において、前記筒状部材をインサートとし、前記弾性体は、前記空洞部及び前記インサート間の端部開口を塞ぐ保持部材であることが好ましく、これにより、弾性体の制振作用によって筒状部材の振動を低減できる。また、弾性体の保持部材としたので、部品点数の低減が可能になる。
上記の発明において、前記筒状部材をシールチューブとし、前記弾性体は、前記シールチューブのフリー側支持部に設けられていることが好ましく、これにより、弾性体の制振作用によってシールチューブの振動を低減できる。
この場合、前記筒状部材をシールチューブとし、該シールチューブの振動腹部となる外周位置に前記弾性体を追設することにより、シールチューブ自体の振動は、振動の腹となる位置が弾性体により押さえられるため、より一層の振動抑制が可能になる。
上記の発明において、前記弾性体は、前記シールチューブの外表面に成膜して設けられていることが好ましく、これにより、シールチューブの加工性や組立性が向上する。
上述した本発明によれば、翼本体に挿入される筒状部材を備えたガスタービン静翼において、固定部側の耐久性や信頼性を向上させるとともに、フリー端部側の冷却空気漏出量を低減するという顕著な効果が得られる。
本発明のガスタービン静翼に係る第1の実施形態を示す要部の縦断面図である。 図1に示した実施形態の弾性体取付構造に係る変形例を示す要部の縦断面図である。 本発明のガスタービン静翼に係る第2の実施形態を示す要部の縦断面図である。 図3に示した実施形態の弾性体取付構造に係る変形例の要部縦断面図であり、(a)は第1変形例、(b)は第2変形例を示している。 本発明のガスタービン静翼に係る第3の実施形態を示す縦断面図である。 本発明のガスタービン静翼に係る第4の実施形態を示す縦断面図である。
以下、本発明に係るガスタービン静翼の一実施形態を図面に基づいて説明する。
ガスタービンは、燃焼用空気を圧縮する圧縮機と、この圧縮機から送られてきた高圧空気中に燃料を噴射して燃焼させ、高温燃焼ガスを発生させる燃焼器と、この燃焼器の下流側に位置し、燃焼器を出た燃焼ガスにより駆動されるタービン部とを主たる要素とする原動機(内燃機関)であり、たとえば発電機駆動用の動力源等に用いられている。
上述したガスタービンのタービン部には、ケーシング側に固定支持されたガスタービン静翼と、タービン軸に取り付けられたタービン翼(動翼)とが、タービン軸方向へ交互に配置されている。そして、燃焼器からタービン部に供給される高温・高圧の燃焼ガスは、ガスタービン静翼及びタービン翼が交互に配置された燃焼ガス流路を通過してガスタービン出口から流出する。
燃焼ガス流路を通過する燃焼ガスは、流路内で急激に膨張してガスタービン出口へ向けて高速で流れるので、タービン翼に高速で移動する燃焼ガスを受けることでタービン軸が回転する。このとき、ガスタービン静翼は、燃焼ガス流路内を流れる燃焼ガスを適切に案内している。
<第1の実施形態>
図1に示すガスタービン静翼10は、内側シュラウド11及び外側シュラウド12の間に配設された翼部20を有している。図示のガスタービン静翼10は、高温・高圧の燃焼ガスから熱影響を受けるため、圧縮機から供給される高圧空気(圧縮機吐出空気)の一部を利用した冷却が必要となる冷却翼である。
ガスタービン静翼10の翼部20は、外側シュラウド12から内側シュラウド11まで貫通する空洞部21が設けられている翼本体部22と、空洞部21に挿入されて翼本体部22に支持されている筒状部品のインサート23とを備えている。なお、この場合の筒状は断面形状が任意であり、たとえば円形等に限定されることはない。
インサート23は、ガスタービン静翼10の内部冷却を行うために設けられた筒状部品である。インサート23の断面形状は、空洞部21よりやや小さい略相似形とされ、従って、インサート23と空洞部21の内壁面21aとの間には間隙部が形成されている。
そして、インサート23には、筒状体の壁面に多数の冷却孔(不図示)が穿設されている。すなわち、冷却孔を備えたインサート23は、静翼内壁面のインピンジメント冷却を行うための構成部材である。なお、インサート23の内部に導入した圧縮機吐出空気は、インサート23の外壁面と間隙部を介して対向するガスタービン静翼10の内壁面に向けて噴射される。
図示のインサート23は、外側シュラウド12が配置されている静翼外周側から圧縮機吐出空気を導入する。このため、インサート23の静翼外周側には、圧縮機吐出空気供給源に連通する冷却空気流路24が形成されている。
また、インサート23の静翼内周側、すなわち内側シュラウド11が配置されているタービン軸側の端部付近にも、後述する保持部材26の開口を通じて冷却空気流路24が設けられており、ここからも圧縮機吐出空気がインサート23に導入される。
上述したインサート23には、静翼外周側となる筒状部品の外周面に対して、溶接固定用のフランジ部23aが設けられている。このフランジ部23aは、ガスタービン静翼10に対して、具体的には外側シュラウド12に対して、溶接部Wの溶接により固定されている。従って、インサート23の外壁面とガスタービン静翼10の内壁面との間に形成されている空洞部21内の間隙部は、その静翼外周側がフランジ部23aにより閉塞されている。
空洞部21の静翼内周側には、ガスタービン静翼10に対して固定した保持部材26が設けられている。この保持部材26は、空洞部21の静翼内周側開口に取り付けられる部材であり、内側シュラウド11に対してフランジ部26aが溶接により固定されている。
図示の保持部材26は、フランジ部26aの内側となる中心部側が凸状に形成され、インサート23の内部に挿入されるようになっている。すなわち、保持部材26は、フランジ部26aの内周側から筒状の側壁部26bが形成され、中央に冷却空気の流路となる開口が形成されたものである。
この結果、上述した構成の保持部材26は、側壁部26bが、インサート23の内部に熱伸びの吸収が可能な状態で挿入される凸状の挿入部となり、インサート23の外壁面とガスタービン静翼10の内壁面との間に形成されている空洞部21内の間隙部をフランジ部26aが塞ぎ、インサート23の端部開口の周縁部を側壁部26bが塞ぐようになっている。
なお、図中の符号26cは、インサート23の熱伸び吸収用に設けた凹部である。
そして、本実施形態では、筒状部品であるインサート23と翼本体部22との間に弾性体30が設けられている。具体的に説明すると、弾性体30は、翼本体部22側に固定されて空洞部21とインサート23との間に形成される端部開口を塞ぐ保持部材26と、インサート23との間に設けられている。すなわち、保持部材26の側壁部26bに対し、外周面側に弾性体30を取り付けることにより、保持部材26が挿入されたインサート23の内壁面は、側壁面26bと弾性体30を介して接することとなる。
なお、インサート23、保持部材26及び弾性体30については、少なくともガスタービンの運転により温度上昇した状態において、弾性体30がインサート23の内壁面と側壁部26bとの間で圧縮されて壁面に密着する寸法設定となっている。
このような構成により、ガスタービン運転時に発生するインサート23の振動は、組立時間の短縮にも有効な簡単な構造で、粘弾性を有する弾性体30の制振作用によって低減される。この結果、インサート23を固定している部分の破損防止が可能になる。
また、インサート23の静翼内周側は、弾性体30を介して保持部材26の側壁部26bと接して非固定の状態にあるので、運転中の温度上昇に伴う熱膨張を吸収することができる。しかも、弾性体30が介在するので、インサート23及び保持部材26は、インサート23に凸部を挿入する嵌合部の加工公差を緩和し、コストの低減が可能になる。
上述した弾性体30は、制振作用のみを求めるのであれば側壁部26bの全周にわたって設ける必要はない。
しかし、弾性体30を側壁部26bの全周にわたって設けておけば、壁面間に介在して圧縮される弾性体30は、パッキンのようなシール部材としても機能するので、良好なシール性を得ることができる。この結果、インサート23の内部から冷却空気が漏洩することを防止できるようになるので、冷却空気として導入する圧縮機吐出空気量の低減が可能となる。このような弾性体30は、粘弾性を有しているため、インサート23及び側壁部26bの壁面間に密着した状態でも熱伸びの吸収が可能である。
すなわち、従来のインサート23は、一方(たとえば静翼外周)の端部を外側シュラウド12に溶接固定するとともに、他方の端部は、蓋部に挿入して運転中の熱伸びを吸収するフリー支持構造となっている。このため、インサート23内の冷却空気は、フリー支持構造部の隙間から漏洩することになる。しかし、本実施形態の構成では、上述した弾性体30が隙間の形成を防止して良好なシール性を確保できるようになったことで、冷却空気の漏洩を遮断することができる。
なお、図示の弾性体30は、保持部材26の側壁部26b側に設けられているが、インサート30の内壁面側に設けてもよい。
ところで、この場合に好適な弾性体30としては、カーボンナノチューブ(CNT)を主成分とする新素材があり、たとえばCNT粘弾性体と呼ばれている。このCNT粘弾性体は、「独立行政法人 産業技術総合研究所」により近年開発された新素材であり、軽さ及び丈夫さを兼ね備え、しかも、低温から高温まで広い温度範囲で利用可能な粘弾性材料である。
上述したCNT粘弾性体は、高純度カーボンナノチューブからなる長尺でランダムなネットワーク状の構造体により実現された粘弾性材料であり、−196℃から1000℃までゴムのような粘弾性を有している。このCNT粘弾性材料は、特に−140℃から600℃の広い温度範囲において安定した性状を示し、シリコンゴムと同程度となる略一定の柔らかさと硬さを保つことができる。従って、CNT粘弾性材料は、1000℃の高温領域まで弾性を維持できる耐熱ゴムとして機能する。
CNT粘弾性体は、たとえば以下の手順により合成される。
最初にスパッタリングでシリコン基板上に鉄触媒をつけ、その後アルゴンイオンによる反応性イオンエッチングによって触媒を調整する。この基板上にスーパーグロス法によってCNTを合成した後、できあがったCNT構造体を圧縮して密度を4倍にする。
従って、弾性体にCNT粘弾性体を採用すると、筒状部品の外表面に耐熱ゴムの弾性体を成膜することができる。
次に、上述した実施形態の変形例を図2に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この変形例では、筒状部材がインサート23であり、上述した保持部材26の代わりに弾性体31が用いられている。すなわち、インサート23の端部を保持する保持部材として、CNT粘弾性体のような素材により成形された弾性体31が用いられている。この弾性体31は、インサート23の内部に挿入される凸部31aと、凸部31aの外周部に形成されたフランジ部31bとを備えている。凸部31aには冷却空気の通路となる貫通穴が設けられており、また、フランジ部31bには、凸部31aとの接続部に熱伸び吸収用の凹溝部31cが設けられている。
このような弾性体31は、凸部31aをインサート23の端部開口へ圧入した状態で、たとえばピン(不図示)等を用いて、外周側のフランジ部31bが内側シュラウド11に固定される。
従って、このような変形例の構造としても、弾性体31の制振作用によってインサート23の振動を低減できる。また、上述した弾性体30と保持部材26とが一体化されたことにより、同様の作用効果を確保したまま部品点数の低減が可能になる。すなわち、インサート23の内部から冷却空気が漏洩することを防止できるので、冷却空気として導入する圧縮機吐出空気量の低減が可能となり、さらに、熱伸びの吸収も可能である。
<第2の実施形態>
本発明に係るガスタービン静翼について、第2の実施形態及びその変形例を図3〜図4に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図3に示すガスタービン静翼10Aは、筒状部材となるシールチューブ40を備えている。このシールチューブ40は、タービン静翼10Aの外周側から内周側にシール空気を供給するための空気流路である。なお、この場合のシール空気は、タービン軸を構成する複数のタービンディスクの間隙に燃焼ガスが流入することを防止するために使用される。
図示のシールチューブ40は、空洞部21の両端開口を塞ぐ封止板13,14を貫通して設けられている。この場合、封止板13,14には、ステンレス鋼の板材が用いられている。また、封止板13,14は、内側シュラウド11及び外側シュラウド12に対し、溶接部Wにより固定されている。
シールチューブ40の外周側は、シールチューブ40と封止板14との間が貫通部を溶接することにより固定されているので、シールチューブ40の一端が封止板14を介して外側シュラウド12に固定されている。
シールチューブ40の内周側(フリー側支持部)は、封止板13を貫通するシールチューブ40の外周面にCNT粘弾性体を用いた筒状の弾性体32が設けられている。
すなわち、シールチューブ40の内周側は、封止板13の貫通部に密着する弾性体32を備えているので、封止板13及び内側シュラウド11に対して熱伸びの吸収が可能なフリー支持構造となる。また、弾性体32が介在しているので、弾性体32の制振作用によってシールチューブ40の振動を低減でき、さらに、弾性体32のシール機能により機密性を増すためシール空気の漏洩防止が可能になる。
また、上述した弾性体32は、シールチューブ40の外周面に段差を形成して取り付けることで移動しにくくなり、特に、外周面形成した段差に嵌め込んで固定することが望ましい。
この結果、貫通部に金属製のインサートカラーを使用している従来構造の問題、すなわち、溶接固定部の高サイクル疲労による割れやシールチューブ脱落を防止でき、さらに、シール空気漏洩も防止できる。また、インサートカラーを廃止できる構造であるため、部品点数や加工工数の低減が可能となる。
ところで、シールチューブ40のフリー支持構造は、図3に示す構造に限定されることはなく、たとえば図4に示す変形例も可能である。
図4(a)に示す第1変形例では、内周側シュラウド11に溶接部Wで固定したインサートカラー50を用い、インサートカラー50に設けた円筒部51の外周面とシールチューブ40の内壁面との間に円筒形状の弾性体33を介在させている。この場合、円筒部51に鍔部52が設けられ、弾性体33の軸方向移動を阻止している。
また、図4(b)に示す第2変形例では、内周側シュラウド11に溶接部Wで固定したインサートカラー50Aを用い、インサートカラー50Aに設けた円筒部51Aの外周面とシールチューブ40の内壁面との間に円筒形状の弾性体33を介在させている。この場合、シールチューブ40の内壁面に鍔部41が設けられ、弾性体33の軸方向移動を阻止している。
このような構成としても、シールチューブ40の振動低減や、シール空気の機密性向上が可能になる。
<第3の実施形態>
本発明に係るガスタービン静翼について、第3の実施形態を図5に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図5に示すガスタービン静翼10Bは、上述したCNT粘弾性体を用いた弾性体の封止板13A,14Aを採用している。この場合、封止板13A,14Aは、内側シュラウド11及び外側シュラウド12に対しピン等を用いて固定され、シールチューブ40は、封止板13A,14Aに穿設した貫通孔と密着するように通り抜けて、フリー状態に支持されている。
このようなシールチューブ40の支持構造としても、弾性体とした封止板13A,14Aの制振機能やシール機能により、シールチューブ40の振動低減や、シール空気の機密性向上が可能になる。
また、上述したシールチューブ40は、たとえば図5に想像線で示すように、シールチューブ40の振動腹部となる外周位置にCNT粘弾性体を用いたリング状の弾性体34を追設してもよい。このような弾性体34を設けると、シールチューブ40自体の振動は、振動の腹となる位置が弾性体34により押さえられるため、より一層の振動抑制が可能になる。そして、このような弾性体34は、図3や図4に示す実施形態及び変形例にも適用可能である。
また、上述したシールチューブ40については、チューブ全体がCNT粘弾性体を用いた弾性体でもよい。
<第4の実施形態>
本発明に係るガスタービン静翼について、第4の実施形態を図6に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この実施形態では、CNT粘弾性体を用いた弾性体35が外表面に成膜されたシールチューブ40Aを採用している。すなわち、CNT粘弾性体は金属部材の表面等に成膜可能であるから、図示のシールチューブ40Aは、たとえば両端部に円錐台形状の係合部を形成して外周面に弾性体35が製膜されている。
図6に示す構成例では、外側シュラウド12に円錐台形状の端部が嵌合するように貫通孔12aを設けておき、内側シュラウド11側からシールチューブ40Aを挿入した後、内側シュラウド11に封止板15を溶接して固定する。この場合、封止板15にも円錐台形状の端部が嵌合する貫通孔15aが設けられているので、シールチューブ40Aは、弾性体35の制振機能やシール機能により、シールチューブ40Aの振動低減や、シール空気の機密性向上が可能になる。
このような構成のシールチューブ40Aは、弾性体35がシールチューブ40Aの外表面に成膜して設けられているので、シールチューブ40Aの加工性や組立性が向上する。
このように、上述した各実施形態及びその変形例によれば、翼本体部22に挿入されるインサート23やシールチューブ40等の筒状部材を備えたガスタービン静翼10,10Aにおいて、固定端部側の耐久性や信頼性を向上させるとともに、フリー端部側の冷却空気漏出量を低減することができる。この場合、固定端部側及びフリー端部側は、上述した実施形態に限定されることはなく、たとえば外周側をフリー端部にして内周側を固定端部としてもよい。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
10,10A ガスタービン静翼
11 内側シュラウド
12 外側シュラウド
20 翼部
21 空洞部
22 翼本体部
23 インサート
24 冷却空気流路
26 保持部材
30〜35 弾性体
40,40A シールチューブ
50,50A インサートカラー
W 溶接部

Claims (8)

  1. 内側シュラウド及び外側シュラウドの間に配設された翼部を有し、該翼部に前記外側シュラウドから前記内側シュラウドまで貫通する空洞部が設けられている翼本体部と、前記空洞部に挿入されて前記翼本体部に支持されている筒状部品と、を備えているガスタービン静翼であって、
    前記筒状部品と前記翼本体部との間に弾性体が設けられていることを特徴とするガスタービン静翼。
  2. 前記弾性体は、前記筒状部品の全周にわたって設けられていることを特徴とする請求項1に記載のガスタービン静翼。
  3. 前記弾性体は、カーボンナノチューブを主成分とする粘弾性材料であることを特徴とする請求項1または2に記載のガスタービン静翼。
  4. 前記筒状部材をインサートとし、前記弾性体は、前記翼本体部側に固定されて前記空洞部及び前記インサート間の端部開口を塞ぐ保持部材と前記インサートとの間に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のガスタービン静翼。
  5. 前記筒状部材をインサートとし、前記弾性体は、前記空洞部及び前記インサート間の端部開口を塞ぐ保持部材であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のガスタービン静翼。
  6. 前記筒状部材をシールチューブとし、前記弾性体は、前記シールチューブのフリー側支持部に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のガスタービン静翼。
  7. 前記筒状部材をシールチューブとし、該シールチューブの振動腹部となる外周位置に前記弾性体を追設したことを特徴とする請求項6に記載のガスタービン静翼。
  8. 前記弾性体は、前記シールチューブの外表面に成膜して設けられていることを特徴とする請求項4から7のいずれか1項に記載のガスタービン静翼。
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