JP2012246946A - 揺動差分減速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、小型かつシンプルな構成で、高い減速比を得ることを目的とするものである。
【解決手段】揺動歯車体8は、軸線C2を中心として揺動軸部3cに対して回転可能である。揺動歯車体8の外周部には、入力側内歯車2と噛み合う入力側外歯車9と、出力側内歯車6と噛み合う出力側外歯車10とが形成されている。入力側外歯車9は、入力軸部3aを中心としたクランク軸3の回転により入力側内歯車2と噛み合いながら入力側内歯車2の内側を揺動(公転)される。出力側外歯車10は、入力側外歯車9と一体に回転されて、出力側内歯車6と噛み合いながら出力側内歯車6の内側を揺動(公転)される。入力側内歯車2の歯数と出力側内歯車6の歯数との差が、入力側外歯車9の歯数と出力側外歯車10の歯数との差に等しくなっている。
【選択図】図1

Description

この発明は、シンプルな構成で高い減速比を得ることができる揺動差分減速機に関するものである。
従来のベルト式遊星差動減速装置では、入力軸に回転力を与えることにより、入力軸がクランク軸とともに回転され、第1の歯付きベルトを介して第1の歯付き遊星プーリ及び第2の歯付き遊星プーリが入力軸及び出力軸の回りに公転される。このとき、入力側歯付きプーリと第1の歯付き遊星プーリとの歯数差により、第1の歯付き遊星プーリに差動自転が付与され、この自転が第2の歯付き遊星プーリの自転数となる。また、第2の歯付き遊星プーリの自転及び第2の歯付き遊星プーリと出力側歯付きプーリとの歯数差に基づく合成回転が、第2の歯付きベルトを介して出力側歯付きプーリに発生する(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−245256号公報
上記のような従来のベルト式遊星差動減速装置では、遊星プーリの公転軌道の径が大きく、装置全体が大型化する。また、ベルトを用いているため、十分な強度を確保することが難しく、出力が制限され実用的ではない。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、小型かつシンプルな構成で、高い減速比を得ることができる揺動差分減速機を提供することを目的とする。
この発明に係る揺動差分減速機は、ボディに設けられた入力側内歯車、入力側内歯車と同軸の入力軸部と、入力軸部に対してオフセットされた揺動軸部とを有するクランク軸、揺動軸部に回転可能に設けられ、入力軸部を中心としたクランク軸の回転により入力側内歯車と噛み合いながら入力側内歯車の内側を揺動される入力側外歯車、入力軸部と同軸に配置されている出力軸、出力軸に設けられ、かつ入力側内歯車と同軸に配置されており、出力軸と一体に回転される出力側内歯車、及び入力側外歯車と同軸に配置されており、入力側外歯車と一体に回転されて、出力側内歯車と噛み合いながら出力側内歯車の内側を揺動される出力側外歯車を備え、入力側内歯車の歯数と出力側内歯車の歯数とは異なっており、入力側外歯車の歯数と出力側外歯車の歯数とは異なっており、入力側内歯車の歯数と出力側内歯車の歯数との差が、入力側外歯車の歯数と前記出力側外歯車の歯数との差に等しくなっている。
この発明の揺動差分減速機は、歯数の異なる4種の歯車の組み合わせによる小型かつシンプルな構成により、高い減速比を得ることができる。
この発明の実施の形態1による揺動差分減速機の断面図である。 図1の揺動差分減速機を一部破断して示す斜視図である。 図1のIII−III線に沿う断面図である。 図1の揺動差分減速機のギヤ機構を示す構成図である。 図1の揺動差分減速機による減速比及び減速倍率の設定例を示す説明図である。 この発明の実施の形態2による揺動差分減速機の入力側内歯車と入力側外歯車との配置を示す構成図である。 実施の形態2の揺動差分減速機のギヤ機構を示す構成図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による揺動差分減速機の断面図、図2は図1の揺動差分減速機を一部破断して示す斜視図、図3は図1のIII−III線に沿う断面図である。
図において、ボディ(ハウジング)1は、ボディ円板部1aと、ボディ円板部1aの外周部から軸方向一側へ突出したボディ円筒部1bとを有している。ボディ円板部1aの中心には、断面円形の入力軸挿通孔1cが設けられている。ボディ円筒部1bのボディ円板部1a側端部の内周面には、入力側内歯車2が形成されている。入力側内歯車2は、ボディ1に一体加工されている。
ボディ1内には、クランク軸3が設けられている。クランク軸3は、第1及び第2の軸端部を有している。クランク軸3の第1の軸端部には、駆動源、例えばモータ(図示せず)の回転が入力される断面円形の入力軸部3aが設けられている。入力軸部3aは、入力側内歯車2と同軸に配置されている。クランク軸3の第2の軸端部には、断面円形の延長軸部3bが設けられている。延長軸部3bは、入力軸部3aと同軸に配置されている。
クランク軸3の中間部には、入力軸部3aに対してオフセットされた断面円形の揺動軸部(オフセット軸部)3cが設けられている。揺動軸部3cの軸線C2は、入力軸部3aの軸線C1と平行であり、軸線C1に対して入力軸部3aの径方向へ所定量だけオフセットされている。
入力軸部3aの軸端部は、入力軸挿通孔1cを貫通してボディ1外へ突出している。また、入力軸部3aの軸端部の中心には、モータのピニオンが噛み合う入力内歯車3dが設けられている。クランク軸3は、モータの駆動力により、ボディ1に対して軸線C1を中心として回転される。このとき、揺動軸部3c(即ち、軸線C2)は、軸線C1を中心とした円周上を変位(公転)される。
出力軸4は、入力軸部3aと同軸に配置されている。出力軸4は、出力軸本体4aと、出力軸本体4aの軸端部から径方向外側に突出した円板状のフランジ部4bと、フランジ部4bの外周部から軸方向へ突出した出力軸円筒部4cとを有している。
出力軸円筒部4cの外周面は、ボディ円筒部1bの内周面に接している。これにより、出力軸円筒部4cは、ボディ円筒部1b内に回転可能に保持されている。出力軸本体4aの軸端部には、断面円形の凹部4dが設けられている。凹部4dには、延長軸部3bが挿入され回転可能に保持されている。
ボディ円筒部1bのボディ円板部1aとは反対側の軸端部には、出力軸保持部材5が固定されている。出力軸保持部材5の中心には、出力軸挿通孔5aが設けられている。出力軸挿通孔5aには、出力軸本体4aが挿通され回転可能に保持されている。また、出力軸保持部材5は、ボディ円筒部1bの開口を塞ぐカバーを兼ねている。
出力軸円筒部4cの内周面には、出力側内歯車6が形成されている。出力側内歯車6は、出力軸4に一体加工されている。
揺動軸部3cの外周部には、軸受7を介して円筒状の揺動歯車体8が装着されている。揺動歯車体8は、軸線C2を中心として揺動軸部3cに対して回転可能である。揺動歯車体8の外周部には、入力側内歯車2と噛み合う入力側外歯車9と、出力側内歯車6と噛み合う出力側外歯車10とが形成されている。即ち、入力側外歯車9及び出力側外歯車10は、揺動歯車体8に一体加工されている。
入力側外歯車9の径は、入力側内歯車2の径よりも小さい。入力側外歯車9は、入力軸部3aを中心としたクランク軸3の回転により入力側内歯車2と噛み合いながら入力側内歯車2の内側を揺動(公転)される。即ち、入力側外歯車9は、入力側内歯車2の歯上を転動されながら、軸線C2を中心として回転されていく。
出力側外歯車10の径は、出力側内歯車6の径よりも小さい。出力側外歯車10は、入力側外歯車9と一体に回転されて、出力側内歯車6と噛み合いながら出力側内歯車6の内側を揺動(公転)される。即ち、出力側外歯車10は、出力側内歯車6の歯上を転動されながら、軸線C2を中心として回転されていく。
図4は図1の揺動差分減速機のギヤ機構を示す構成図である。図4に示すようなギヤの組み合わせを成立させるため、次のような規制が設定されている。即ち、入力側内歯車2の歯数Azと出力側内歯車6の歯数Czとは異なっている(Az≠Cz)。この例では、歯数Czが歯数Azよりも小さくなっている(Cz<Az)。
また、入力側外歯車9の歯数Bz(Bz<Az)と出力側外歯車10の歯数Dz(Dz<Cz)とは異なっている。この例では、歯数Dzが歯数Bzよりも小さくなっている(Dz<Bz)。
さらに、入力側内歯車2の歯数Azと出力側内歯車6の歯数Czとの差が、入力側外歯車9の歯数Bzと出力側外歯車10の歯数Dzとの差に等しくなっている(Az−Cz=Bz−Dz)。このため、Cz=Az−(Bz−Dz)、Dz=Bz−(Az−Cz)である。
実際に歯数Az〜Dzを選択する際には、入力側内歯車2の歯数Az及び出力側内歯車6の歯数Czとして、必要な減速比に応じて任意の歯数を選択することができる。また、入力側外歯車9の歯数Bzとして、円滑な回転が望める歯数を選択することができる。そして、出力側外歯車10の歯数Dzとして、クランク軸3のオフセットを考慮して上記の関係が成立するような歯数を選択することができる。
このような揺動差分減速機では、入力軸部3aから出力軸4に回転を伝達するギヤ機構が2段で構成されており、1段目で発生するギヤモーションと2段目で発生するギヤモーションとの差分が出力される。このときの減速比は、1−{(Az×Dz)/(Bz×Cz)}となる。
図5は図1の揺動差分減速機による減速比及び減速倍率の設定例を示す説明図である。このように、歯数の異なる4つの歯車2,6,9,10の組み合わせによる小型かつシンプルな構成により、コストを抑えつつ、高い減速比を得ることができる。また、2段のギヤ構成により、入出力を同軸とすることができ、高い出力にも耐える十分な強度を確保することができる。さらに、バックラッシュを十分に低減することもできる。
また、入力側外歯車9及び出力側外歯車10を共通の揺動歯車体8に一体加工したので、部品点数をさらに削減することができるとともに、バックラッシュをさらに低減することができる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2について説明する。入力側内歯車2の歯数Azと入力側外歯車9の歯数Bzとの差を大きくする場合、例えば図6に示すように、歯数が等しい2個以上(図6では3個)の入力側外歯車9を用いてもよい。このような構成を実現するため、実施の形態2では、遊星ギヤ機構から太陽ギヤをなくした機構を利用する。
図7は実施の形態2の揺動差分減速機のギヤ機構を示す構成図であり、図7では、入力側外歯車9及び出力側外歯車10を1組のみ示している。このような構成では、遊星ギヤ機構の遊星ギヤが入力側外歯車9として機能し、プラネタリボディがクランク軸3として機能する。また、各入力側外歯車9には、入力側外歯車9と一体に回転する出力側外歯車10が設けられている。歯数Az〜Dzの条件は、実施の形態1と同様である。
このような構成によっても、歯数の異なる4種の歯車による小型かつシンプルな構成により、高い減速比を得ることができる。
なお、上記の例では、出力側内歯車6の歯数Czを入力側内歯車2の歯数Azよりも小さくしたが、出力側内歯車6の歯数Czを入力側内歯車2の歯数Azよりも大きくしてもよい(Cz>Az)。
また、揺動軸部3cの偏心による軸線C1周りの重量バランスを補正するため、クランク軸3にバランサ(図示せず)を装着してもよい。例えば図1の構成では、クランク軸3と揺動歯車体8との間の空間を利用してバランサを配置することができる。
1 ボディ、2 入力側外歯車、3 クランク軸、3a 入力軸部、3c 揺動軸部、4 出力軸、6 出力側内歯車、9 入力側外歯車、10 出力側外歯車。

Claims (2)

  1. ボディに設けられた入力側内歯車、
    前記入力側内歯車と同軸の入力軸部と、前記入力軸部に対してオフセットされた揺動軸部とを有するクランク軸、
    前記揺動軸部に回転可能に設けられ、前記入力軸部を中心とした前記クランク軸の回転により前記入力側内歯車と噛み合いながら前記入力側内歯車の内側を揺動される入力側外歯車、
    前記入力軸部と同軸に配置されている出力軸、
    前記出力軸に設けられ、かつ前記入力側内歯車と同軸に配置されており、前記出力軸と一体に回転される出力側内歯車、及び
    前記入力側外歯車と同軸に配置されており、前記入力側外歯車と一体に回転されて、前記出力側内歯車と噛み合いながら前記出力側内歯車の内側を揺動される出力側外歯車
    を備え、
    前記入力側内歯車の歯数と前記出力側内歯車の歯数とは異なっており、
    前記入力側外歯車の歯数と前記出力側外歯車の歯数とは異なっており、
    前記入力側内歯車の歯数と前記出力側内歯車の歯数との差が、前記入力側外歯車の歯数と前記出力側外歯車の歯数との差に等しくなっていることを特徴とする揺動差分減速機。
  2. 前記揺動軸部に回転可能に設けられた揺動歯車体をさらに備え、
    前記入力側外歯車及び前記出力側外歯車は、前記揺動歯車体に一体加工されていることを特徴とする請求項1記載の揺動差分減速機。
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