JP2012248283A - リチウム二次電池用正極材料,リチウム二次電池用正極、及びリチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池用正極材料,リチウム二次電池用正極、及びリチウム二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】ケイ酸塩リチウムを用い、リチウム二次電池の高容量化と長寿命化を両立させることができるリチウム二次電池用の正極材料を提供することを目的とする。
【解決手段】組成式Li2-2a1+a-bbSi1-cc4(Mは、Fe,Mnからなる群より選択される一つ以上の元素。Nは、Mg,Ca、及びZnからなる群より選択される一つ以上の元素。Xは、V及びTiからなる群より選択される一つ以上の元素。−0.1≦a≦0.1,0≦b≦0.1,0<c≦0.3、かつ1.0<((1+a−b)+c)≦1.3)で表わされるリチウム二次電池用正極材料によって、高容量化と長寿命化を両立させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、リチウム二次電池用の正極材料、この正極材料を用いたリチウム二次電池用の正極、及びこの正極を用いたリチウム二次電池に関する。
リチウムイオンを用いるリチウム二次電池は、他の二次電池と比較して、体積・重量エネルギ密度が高いといった特長を有する。そのため、携帯電話やノート型パソコン等の民生機器用電源として広く使用されている。さらに、今後は、CO2の排出を抑制し環境に配慮したモータ駆動の電気自動車やモータとエンジンで駆動するハイブリッド車用の電源、または太陽光発電や風力発電等の再生可能エネルギの電力貯蔵用の電源などの大型用途として展開されることが期待されている。このような大型リチウム二次電池の分野では、民生機器用電源と比較して、特に、高容量かつ長寿命であることが強く要求される。
リチウム二次電池の正極材料としては、現在、コバルト酸リチウムやニッケル酸リチウムなどの層状構造を有する正極材料が主流である。これらの正極材料は、理論容量が270Ah/kgを超え、非常に有望である。しかし、リチウムの引き抜き量が多くなると寿命が短くなるため、実容量は160Ah/kg程度にすぎない。
近年、高容量かつ長寿命を両立できる正極材料として、組成式中に約2つのリチウムを含む、ケイ酸鉄リチウムやケイ酸マンガンリチウム等のケイ酸塩リチウムが注目されている。ケイ酸塩リチウムは組成式Li2MSiO4(Mは遷移金属)で表わすことができ、2つのリチウムを引き抜く場合、理論容量は330Ah/kg程度が期待できる。
特許文献1,2,3には、ケイ酸塩リチウムを正極材料に用いた例が開示されている。特許文献1と特許文献2では、オルトシリケート構造に基づくリチウム挿入型の正極材料が記載されている。特許文献3では、Liと、Fe,Mn,Co及びNiからなる群から選ばれる1種または2種以上の遷移金属と、Si及びPとを含み、γ−Li3PO4型結晶構造を有する正極材料が記載されている。
特開2001−266882号公報 特開2001−015111号公報 特開2009−170401号公報
ケイ酸塩リチウムは電子伝導性が低いため、理論容量に近い放電容量を得ることが非常に難しい。また、ケイ酸塩リチウムを正極材料に用いたリチウム二次電池は、遷移金属の種類によって寿命が短くなるという課題がある。
特許文献1には、組成式Li2MSiO4で表わされるケイ酸塩リチウムに関し、Mサイトに2価のMn又はFe及びその混合物が配置し、Mサイトの一部にその他の2価の金属,3価の金属,4価の金属,5価の金属が配置することが記載されている。さらに、Siサイトの一部にS,P,Ge,V,Al,Bが配置することが記載されている。この内、Siサイトの一部を他原子で置換することについては、アニオン性部位における荷電密度を完全に制御する材料の幅広い選択を提供する、や、リチウムの出入り工程中に構造体を統一的に保持する一方リチウムイオンが拡散するには極めて好ましい、と記載されている。しかし、Siサイトの一部を他原子で置換することで、高容量になることや、容量低下を抑制する、という記載はない。特許文献2には、組成式Li2MSiO4で表わされるケイ酸塩リチウムに関し、Siサイトの一部をSやPといった典型非金属元素で置換する例が記載されているが、SやPの置換では高容量化と長寿命化の両立が十分ではない。
特許文献3には、組成式Li2MSiO4で表わされるケイ酸塩リチウムに関し、Siサイトの一部をPで置換する例が記載されているが、Pの置換では高容量化と長寿命化の両立が十分ではない。
本発明は、ケイ酸塩リチウムを用い、リチウム二次電池の高容量化と長寿命化を両立させることができるリチウム二次電池用の正極材料を提供することを目的とする。
本発明によるリチウム二次電池用正極材料は、組成式Li2-2a1+a-bbSi1-cc4(Mは、Fe,Mnからなる群より選択される一つ以上の元素。Nは、Mg,Ca、及びZnからなる群より選択される一つ以上の元素。Xは、V及びTiからなる群より選択される一つ以上の元素。−0.1≦a≦0.1,0≦b≦0.1,0<c≦0.3、かつ1.0<(1+a−b)+c)≦1.3)で表わされる。
本発明によれば、放電容量が大きく、かつ充放電サイクル時の容量維持率を向上させて容量劣化の小さい正極材料を提供することができる。さらに、この正極材料をリチウム二次電池に用いることで、高容量でかつ充放電サイクルにおける高い容量維持率を有するリチウム二次電池を提供することができる。
本発明の実施形態によるリチウム二次電池の縦断面概略図である。 本発明の実施形態による正極材料のX線回折プロファイルを示す図である。 本発明の実施形態による遷移金属の総モル数と単極放電容量の関係を示す図である。 本発明の実施形態による遷移金属の総モル数と電池の容量維持率の関係を示す図である。
以下、本発明によるリチウム二次電池用正極材料,リチウム二次電池用正極、及びリチウム二次電池について説明する。
本発明によるリチウム二次電池用正極材料は、組成式Li2-2a1+a-bbSi1-cc4(Mは、Fe,Mnからなる群より選択される一つ以上の元素。Nは、Mg,Ca、及びZnからなる群より選択される一つ以上の元素。Xは、V及びTiからなる群より選択される一つ以上の元素。−0.1≦a≦0.1,0≦b≦0.1,0<c≦0.3、かつ1.0<(1+a−b)+c)≦1.3)で表わされる。このような構成の正極材料をリチウム二次電池に用いることで、組成式中に約2つのLiを含むケイ酸塩リチウムの利点を活かした高容量化を可能にし、かつ、充放電サイクル時の容量維持率を向上することができる。正極材料は、結晶構造として斜方晶の割合が50重量%以上90重量%以下であることが好ましい。
次に、本発明を実施するための形態の一つを詳細に説明する。
<リチウム二次電池の構成>
図1は、本発明の実施形態によるリチウム二次電池(18650型リチウムイオン二次電池)の縦断面概略図である。
リチウム二次電池10では、正極1と負極2との間に、正極1と負極2との接触を防ぐとともにイオン伝導性を有する微多孔性薄膜等のセパレータ3が介在する。正極1,負極2及びセパレータ3は、重ねられて螺旋状に捲回され、有機溶媒を使用した非水電解液とともにステンレス製またはアルミニウム製の電池缶4に封入される。
正極1には、電流を取り出す正極リード7が形成され、負極2には、電流を取り出す負極リード5が形成される。正極1,負極2で発生した電流は、それぞれ正極1から正極リード7で取り出され、負極2から負極リード5で取り出される。正極リード7は、蓋部6と接触し、負極リード5は、電池缶4と接触している。
正極1と負極リード5との間、及び負極2と正極リード7との間には、それぞれ短絡を防ぐため、絶縁板9が形成される。絶縁板9は、エポキシ樹脂などの絶縁性を有する材料で形成される。電池缶4と蓋部6との間には、電解液の漏れを防止するとともにプラス極の正極1とマイナス極の負極2とを分けるパッキン(シール材)8が形成される。パッキン8は、ゴムなどの電気絶縁性を有する材料で形成される。
<正極>
正極1は、アルミニウムや銅等の集電体(例えば、厚さ5μm以上25μm以下のアルミ箔、または厚さ10μm程度の銅箔等)に、正極合剤を片面につき、例えば120μm程度の厚さに塗布して形成される。正極合剤は、正極材料(正極活物質),導電材、及び結着剤(バインダ)等からなる。正極材料は、リチウムの吸蔵放出に寄与する材料であり、詳しくは後述する。導電材は、正極1の導電性を高める。結着剤は、集電体との密着性を確保するためのものであり、PVdF(ポリフッ化ビニリデン)等が用いられる。
<負極>
負極2は、銅等からなる集電体(例えば、厚さ7μm以上20μm以下の銅箔)に、負極合剤を片面につき、例えば100μm程度の厚さに塗布して形成される。負極合剤は、負極材料(負極活物質),導電材、及び結着剤等からなる。負極材料としては、金属リチウムや、炭素材料,リチウムイオンを挿入可能またはリチウムの化合物を形成可能な材料を用いることができ、炭素材料が特に好適である。炭素材料としては、天然黒鉛や人造黒鉛等の黒鉛類,石炭系コークス,石炭系ピッチの炭化物,石油系コークス,石油系ピッチの炭化物、またはピッチコークスの炭化物等の非晶質炭素を用いる。
好ましくは、これら上記の炭素材料に種々の表面処理を施したものが望ましい。これらの炭素材料は1種類で用いるだけでなく、2種類以上を組み合わせて用いることもできる。
また、リチウムイオン(Li+)を挿入可能またはリチウムの化合物を形成可能な材料としては、アルミニウム,スズ,ケイ素,インジウム,ガリウム,マグネシウム等の金属、これらの元素を含む合金、またはスズやケイ素等を含む金属酸化物が挙げられる。さらにまた、これらの金属や合金や金属酸化物と黒鉛系や非晶質炭素の炭素材料との複合材が挙げられる。
<正極材料>
正極1の正極材料としては、組成式Li2-2a1+a-bbSi1-cc4(Mは、Fe,Mnからなる群より選択される一つ以上の元素。Nは、Mg,Ca、及びZnからなる群より選択される一つ以上の元素。Xは、V及びTiからなる群より選択される一つ以上の元素。−0.1≦a≦0.1,0≦b≦0.1,0<c≦0.3、かつ1.0<((1+a−b)+c)≦1.3)で表わされるケイ酸塩リチウムを用いるのが好ましい。この組成式で表わされるケイ酸塩リチウムは、MとXの部分が遷移金属に相当し、組成式中における遷移金属の総モル数((1+a−b)+c)が1.0を超え1.3以下である。よって、Li2FeSiO4やLi2MnSiO4のように遷移金属の総モル数が1.0の正極材料と比較すると、価数変化する金属元素の割合が高いためリチウムが挿入脱離しやすい。すなわち、高容量化が可能である。また、Siサイトの一部をSiよりも電池陰性度の低いXで置換することで、相対的にM−O結合が強固となるため、充放電時の電極の劣化が起こりにくく、電池の容量維持率を向上させて寿命を長くすることができる。
Mサイトには2価を取り得る遷移金属が配置し、特にFe又はMnが、原料が安価なため好ましい。FeとMnを比較すると、Mnは価数変化によって格子に歪みが生じるヤーンテラー効果を有するため、Feの割合がMnの割合と同等かそれ以上であることが好ましい。Nサイトには2価の典型金属元素を配置させることにより、リチウムの挿入脱離に伴うMサイトの価数変化、すなわち結晶構造の体積変化を抑制することができた。2価の典型金属元素としてはMg,Ca,Znからなる群より選択される一つ以上の元素が好ましく、FeやMnとイオン半径の近いMgとZnが特に好ましい。Xサイトには遷移金属元素のうちSiと比較的イオン半径の近いVやTiが置換可能で、遷移金属元素を置換することによって更なる高容量化が可能になった。また、VやTiのようにSiよりも電気陰性度の低い元素で置換することによって、相対的にM−O結合が強固になり、充放電時における電池の容量維持率が向上することが分かった。
ここで、Liの含有量(2−2a)のaは、−0.1≦a≦0.1である。a<−0.1では、過剰なLiがLi2SiO3等の異相を生成し、容量低下の原因となる。一方、0.1<aでは、電気的中性を保つためLiサイトに混入する2価の遷移金属の割合が増加し、Liの拡散を妨げてしまう。好ましくは、0≦a≦0.06である。この範囲では、電池容量を高くすることができる。
N(Mg,Ca、及びZnからなる群より選択される一つ以上の元素)の含有量bは、0≦b≦0.1である。本発明ではSiサイトの一部をSiよりも電気陰性度の低いX(V及びTiからなる群より選択される一つ以上の元素)で置換するため、相対的にM−O結合が強固になり、b=0の場合も比較的電池の劣化を抑制することが可能である。一方、0.1<bでは、典型元素であるN(Mg,Ca、及びZnからなる群より選択される一つ以上の元素)の割合が高くなりすぎて、電池容量の低下を招く。好ましくは0≦b≦0.04である。この範囲では、電池の容量維持率を高くすることができる。
X(V及びTiからなる群より選択される一つ以上の元素)の含有量cは、0<c≦0.3である。c=0では、放電容量が低かった。一方、0.3<cでは、SiサイトとOの結合力が弱くなって、容量維持率が低下することが分かった。好ましくは0.15≦c≦0.25である。この範囲では、電池の容量と容量維持率を高くすることができる。
遷移金属であるMとXの総モル数((1+a−b)+c)は、上記a,b,cの範囲を満たしつつ、1.0を超え1.3以下である。より好ましくは1.15以上1.26以下である。この範囲では、電池の容量と容量維持率を高くすることができる。
<正極材料の作製方法>
次に、正極材料(ケイ酸塩リチウム)の作製方法について説明する。
正極材料の作製方法には、固相法,共沈法,水熱法などの公知の合成方法を用いればよい。
固相法の場合、リチウム化合物として、炭酸リチウム(Li2CO3),水酸化リチウム(LiOH・H2O),硫酸リチウム(Li2SO4),酢酸リチウム(CH3CO2Li),塩化リチウム(LiCl)、または硝酸リチウム(LiNO3)等を用いることができる。また、シリコンを含む例として、ケイ酸リチウム(Li2SiO3)を用いることができる。好ましくは、炭酸リチウム(Li2CO3),水酸化リチウム(LiOH)、またはケイ酸リチウム(Li2SiO3)を用いる。
M(Fe,Mnからなる群より選択される一つ以上の元素)の化合物としては、シュウ酸塩,酸化物,水酸化物,硫酸塩,酢酸塩、または炭酸塩等を用いることができる。これらは充放電時に価数変化するため、正極材料の作製時には2価の状態であることが望まれる。そのため、Mの化合物として、Mが2価の状態の原料を用いることが好ましい。
置換元素N(Mg,Ca、及びZnからなる群より選択される一つ以上の元素)の化合物としては、シュウ酸塩,酸化物,水酸化物,硝酸塩、または炭酸塩等を用いることができる。
シリコン化合物としては、二酸化ケイ素(SiO2),テトラエトキシシラン((C25O)4Si)、またはケイ酸リチウム(Li2SiO3)等を用いることができる。二酸化ケイ素の場合、反応性を上げるため、非晶質タイプや微粒子タイプを用いるのが好ましい。
X(V及びTiからなる群より選択される一つ以上の元素)の化合物としては、酸化物等を用いることができる。
原料となる物質は、所定の組成比の粉体として供給し、これをボールミル等の機械的な方法で粉砕し混合する。粉砕混合は、乾式または湿式のどちらの方法を用いてもよい。そして、得られた粉末を500℃以上900℃以下、好ましくは600℃以上800℃以下で焼成する。焼成時間は4〜30時間、より好ましくは8〜16時間保持するのがよい。焼成する際の雰囲気は、窒素やアルゴン,水素といった不活性雰囲気が好ましい。焼成後は、不活性雰囲気下で徐冷したり液体窒素等を利用して急冷したりしてもよい。このようにして得られた正極材料を用い、次に炭素を複合する。
<炭素の複合方法>
炭素は、正極材料の電子伝導性向上を目的として混合する。そのため、正極材料の作製時に炭素源を混合すると、炭素が正極材料内部にも混在し、単に電極密度を低下させて結果的に電池の容量低下を招く。そのため、電子伝導性を向上するには、正極材料を作製した後に炭素源と混合するほうがより効果的である。
炭素源としては、ケッチェンブラック(登録商標)等の高比表面積炭素材料や、スクロース,デキストリン,アスコルビン酸、またはリンゴ酸等の炭化水素化合物が挙げられる。
高比表面積炭素材料を用いる場合は、ボールミル等を用いて機械的に正極材料と混合すればよい。これにより、正極材料の表面が炭素で覆われ、導電性を向上することができる。一方、炭化水素化合物を用いる場合は、ボールミル等を用いて機械的に正極材料と混合した後、不活性雰囲気下で焼成して炭化水素化合物を炭化させ、化学的に複合化させればよい。
焼成は、400〜700℃で10分〜3時間保持すればよい。複合する炭素量(炭素含率)は、後述の実施例で示すように、正極材料に対して3重量%以上6重量%以下であることが好ましいが、この範囲に限定されるものではない。
(元素の重量比の測定法)
正極材料の元素の重量比は、高周波誘導結合プラズマ発光分光(以下「ICP」と略す)分析装置(株式会社日立製作所製 P−4000)を用いて、以下のように測定した。まず、ビーカに入れた45mlのイオン交換水に5gの正極材料と2mlの硝酸を投入し、スターラ(攪拌機)で30分間攪拌した。5分間放置後、濾紙で濾過した濾液をアルゴンガスとともに高周波雰囲気中に噴霧し、励起された各元素特有の光の強度を測定して、元素の重量比を算出した。
また、正極材料と複合した炭素量は、固体中炭素分析装置(株式会社堀場製作所製 EMIA−110)を用いて、以下のように測定した。空焼きした磁性るつぼに100mgの試料と助燃剤を加え、酸素気流中,高周波加熱炉で燃焼した。燃焼ガス中のCO2及びCOガスを定量し、炭素の重量を算出した。
(結晶構造の確認)
作製した正極材料の結晶構造は、自動X線回折装置(株式会社リガク社製 RINT−UltimaIII。以下、「XRD」と略す)を用いて確認した。試料は、くぼみ0.5mmのガラス製サンプルフォルダに均一に充填し、線源にはCuKα、モノクロメータにはグラファイト湾曲結晶を用いた。測定条件は、管電圧を48kV、管電流を40mA、発散スリットを1°、散乱スリットを1°、受光スリットを0.3mm、モノクロメータスリットを0.6mmとし、ステップスキャン法で測定範囲(2θ)を15〜80°、ステップ幅を0.02°とした。また、各ステップの測定時間は、測定範囲内のピークの最大強度が6000countsとなるよう、8〜15秒/ステップとした。得られた回折プロファイルのピーク角度から、正極材料の結晶構造を確認した。
また、結晶構造の割合は、回折プロファイルを用いてリートベルト法を適用して、以下のように定量した。
まず、予め内部試料として空間群R3cに属する三方晶のα−アルミナが10重量%となるよう調整し、上記と同様に回折プロファイルを測定した。調整した試料は、空間群Pmn21に属する斜方晶、空間群R3cに属する三方晶の混相であると仮定し、リートベルト法の定量分析によって、調整した試料における斜方晶及び三方晶の重量分率を求めた。炭素や空間群Pmn21に属さない正極材料が含まれている場合、三方晶であるα−アルミナを10重量%に調整したにもかかわらず、三方晶の割合が10重量%を超える。そこで、三方晶の10重量%を基準値とし、調整した試料における単斜晶の重量割合を求めた。そして、調整前の、作製した正極材料における単斜晶の重量比を算出した。なお、リートベルト法を用いた解析では、信頼度因子であるRwp値が10%以下、かつ尺度因子であるS値が2.0以下であることを付加条件とした。
<リチウム二次電池の作製方法>
リチウム二次電池の作製方法の一例を以下に示す。
正極材料を、炭素材料粉末の導電材及びポリフッ化ビニリデン等の結着剤とともに混合して、スラリを作製する。正極材料に対する導電材の混合比(正極材料を100重量%とした場合)は、3重量%以上12重量%以下が望ましい。ここで、正極材料と複合している炭素量は、導電材の一部とする。
また、正極材料に対する結着剤の混合比(正極材料を100重量%とした場合)は、3重量%以上12重量%以下が望ましい。
混合に際して、正極材料をスラリ中で均一に分散させるため、混練機を用いて充分な混練を行うことが好ましい。
得られたスラリは、例えばロール転写機等によって、厚み15μm以上25μm以下の集電体のアルミ箔上に両面塗布する。両面塗布した後、プレス乾燥することによって、正極1(図1参照)の電極板を形成する。正極材料,導電材、及び結着剤を混合した合剤部分の厚さは、100μm以上300μm以下が望ましい。
負極は、正極と同様に、負極材料を結着剤と混合して集電体に塗布後にプレスし、電極を形成する。ここで、電極合材の厚さは、20μm以上70μm以下が望ましい。負極の場合は、集電体として厚さ7μm以上20μm以下の銅箔を用いる。塗布の混合比は、例えば負極材料と結着剤の重量比で90:10が望ましい。
合剤の塗布後にプレスした正極及び負極の電極は、所定の長さに切断し、図1に示す正極1と負極2とする。正極1と負極2には、それぞれ電流引き出し用のタブ部の正極リード7と負極リード5を、スポット溶接または超音波溶接により形成する。タブ部の正極リード7と負極リード5は、長方形の形状をした集電体とそれぞれ同じ材質の金属箔からできており、電極から電流を取り出すために設置する部材である。タブ付けされた正極1及び負極2の間に、L+イオンを通すイオン伝導性のある微多孔質膜、例えばポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等からなるセパレータ3を挟んで重ね、これを、図1に示すように、円筒状(螺旋状)に捲いて電極群とし、円筒状の電池容器である電池缶4に収納する。
または、図示しないが、セパレータに袋状のものを用いてこの中に電極を収納し、これらを順次重ねて多層構造として角型の電池容器に収納してもよい。
電池容器(電池缶4)の材質は、ステンレスまたはアルミが望ましい。ステンレスは、表面に不働態皮膜が形成されるので腐食しにくく、また鋼であるので強度が高いので、電池缶4内の電解液等が気化したガスによる内圧上昇に耐えられる。アルミは、軽量なので重量当りのエネルギ密度が高いという特徴を有する。
電極群(正極1,負極2、及びセパレータ3)を電池容器(電池缶4)に収納した後、電池容器内に電解液を注入し、パッキン8で密封して電池が完成する。
電解液としては、ジエチルカーボネート(DEC),ジメチルカーボネート(DMC),エチレンカーボネート(EC),プロピレンカーボネート(PC),ビニレンカーボネート(VC),メチルアセテート(MA),エチルメチルカーボネート(EMC)、またはメチルプロピルカーボネート(MPC)等の溶媒に、電解質として6フッ化リン酸リチウム(LiPF6),4フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、または過塩素酸リチウム(LiClO4)等を溶解させたものを用いるのが望ましい。電解質濃度は、0.7M(モル)以上1.5M(モル)以下が望ましい。
また、これらの電解液に、カルボン酸無水基を有する化合物や、プロパンスルトン等の硫黄元素(S)を有する化合物、ホウ素(B)を有する化合物を混合させてもよい。これらの化合物の添加目的は、負極2の表面での電解液の還元分解反応の抑制や、正極1から溶出したFe等の金属元素の負極2での還元析出の防止,電解液のイオン導電性の向上,電解液の難燃化等である。混合させる化合物は、添加目的に応じて選択すればよい。
以下、さらに詳細に実施例を説明するが、本発明は本明細書に記載した実施例に限定されるものではない。
実施例1で作製した正極の材料(正極材料)の特性を表1に示す。
Figure 2012248283
(正極材料の作製)
実施例1では、正極材料の原料として、水酸化リチウム一水和物(LiOH・H2O),シュウ酸鉄二水和物(FeC24・2H2O),炭酸マンガン(MnCO3),微粒子の二酸化ケイ素(SiO2、一次粒子径約50nm),五酸化二バナジウム(V25)を使用した。これらの原料を、原料比でLi:Fe:Mn:Si:Vが、2.01:0.65:0.35:0.80:0.20となるように秤量し、粉砕機で湿式粉砕した。得られた粉末は、乾燥した後、高純度アルミナ容器に入れ、アルゴン気流下700℃で12時間焼成し、アルゴン雰囲気のままファンを用いて急冷した後、解砕して正極材料を得た。
次に炭素の複合について説明する。
正極材料100gにスクロース13gを加え、湿式混合した。得られた粉末は、乾燥した後、高純度アルミナ容器に入れ、アルゴン気流下650℃で30分間焼成し、空冷した。
図2(a)に、炭素を複合した正極材料(炭素複合正極材料)のX線回折プロファイルを示す。
得られたピークは、Li2FeSiO4と同等の構造に帰属することを確認した。また、異相としてMnFe24のピークもわずかに検出された。正極材料の原料として用いた炭酸マンガンが、シュウ酸鉄二水和物と反応してできたと考えられる。元素比を測定した結果、Li:Fe:Mn:Mg:Siは、2.00:0.65:0.35:0.80:0.20だった。よって、正極材料の組成はLi2.00Fe0.65Mn0.35Si0.800.204であり、組成式における遷移金属、すなわち(Fe+Mn+V)の総モル数は1.20であることが分かった。
次に、結晶構造の割合の算出方法について説明する。
炭素複合正極材料0.9gに内部試料としてα−アルミナを0.1g添加し、よく混合して調整試料を作製し、X線回折を測定した。測定条件は、管電圧を48kV、管電流を40mA、発散スリットを1°、散乱スリットを1°、受光スリットを0.3mm、モノクロメータスリットを0.6mmとし、ステップスキャン法で測定範囲(2θ)を15〜80°、ステップ幅を0.02°、各ステップの測定時間を10秒/ステップとし、測定範囲内の最大強度が約6000cpsとなるようにした。得られた回折プロファイルは、リートベルト解析用ソフトRIETAN−FPを用いたリートベルト解析によって構造を精密化して、斜方晶(ケイ酸塩リチウム)と立方晶(MnFe24)と三方晶(α−アルミナ)の三相で重量割合を算出した。信頼度因子Rwp=8.4%,尺度因子S=1.7において、斜方晶は75.2重量%、立方晶は0.7重量%、三方晶は24.1重量%だった。三方晶は調整試料全体の10重量%のため、調整試料における斜方晶の割合は、31.2重量%(=75.2×10/24.1)だった。よって、調整前の炭素複合正極材料における斜方晶の割合は、35重量%(=31.2/0.9)であることが分かった。
次に、試験電池の作製について説明する。
(試験電池用の正極の作製)
得られた炭素複合正極材料を用いて、試験電池の正極を作製した。正極材料,炭素系導電材料、及び、予め溶媒のN−メチル−2−ピロジノン(NMP)に溶解させた結着剤を、質量パーセントで表してそれぞれ80:10:10の割合で混合してスラリを作製した。均一に混合されたスラリを、厚さ20μmのアルミ箔の集電体上に塗布した。その後、120℃で乾燥し、プレスにて電極密度が1.7g/cm3になるように圧縮成形した。圧縮成形後、直径15mmの円盤状に、打ち抜き金具を用いて打ち抜き、試験電池用の正極を作製した。
(試験電池の作製)
作製した正極を用い、金属リチウムを負極として、試験電池を作製した。電解液には、1.0モルのLiPF6を電解質とし、EC(エチレンカーボネート)とDMC(ジメチルカーボネート)とVC(ビニレンカーボネート)の混合液を溶媒としたものを用いた。この試験電池を用いて行った単極放電容量の評価について説明する。
充電レートを0.1C(10時間で100%の充電が完了する速さ)として4.5Vまで定電流/定電圧で充電した後、1.8Vまで0.1Cの放電レート(10時間で100%の放電が完了する速さ)で定電流放電した。これを、充電と放電とで1サイクルとして2サイクル繰り返したときの、2サイクル目の放電容量を単極放電容量と定義した。実施例1での単極放電容量は、179Ah/kgだった。
<18650型電池の作製>
18650(直径18mm×高さ650mm)型電池の作製について説明する。得られた正極材料を用いて18650型電池を作製した。
正極1は、次のようにして作製した。正極材料,炭素材料粉末の導電材、及びPVdF(ポリフッ化ビニリデン)の結着剤を、重量比で80:10:10となるように混合し、適量のNMP(N−メチルピロリドン)を加えてスラリを作製した。作製されたスラリをプラネタリーミキサで3時間攪拌して、混練を行った。次に、混練されたスラリを、ロール転写機の塗布機を用いて、正極1の集電体である厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に塗布した。これをロールプレス機で合剤密度が1.70g/cm3となるようにプレスし、正極を得た。
負極2は、次のようにして作製した。負極材料として非晶質炭素を、導電材としてカーボンブラックを、結着剤としてPVdFを用い、重量比で92:2:6となるように混合し、スラリーミキサで30分攪拌して混練を行った。混練されたスラリを、塗布機を用いて、負極2の集電体である厚さ10μmの銅箔の両面に塗布し、乾燥した後に、ロールプレスでプレスし、負極の電極を得た。
正極1及び負極2の電極を、それぞれ所定の大きさに裁断した。各電極のスラリの未塗布部に、それぞれ集電タブの正極リード7と負極リード5を超音波溶接で設置した。
この正極1と負極2の間に、セパレータ3である多孔性のポリエチレンフィルムを挟んで円筒状(螺旋状)に捲回して電極群を構成し、この電極群を18650型の電池缶4に挿入した。
正極リード7と電池缶4の蓋部6とを接続した後、蓋部6と電池缶4とをレーザー溶接により溶接して電池を密封した。
最後に、電池缶4に設けた注液口から非水電解液を注入して、18650型電池(リチウム二次電池10)を得た。
容量維持率の評価について説明する。
作製した18650型電池の容量維持率の評価は、以下の手順で行った。0.1Cの電流を流して充電終止電圧4.6Vまで定電流充電し、1時間の休止を挟んだ後に、同じ電流値で2.0Vまで定電流放電した。これを、充電と放電とで1サイクルとして20サイクル繰り返したときの、20サイクル目の放電容量と2サイクル目の放電容量の比(20サイクル目の放電容量/2サイクル目の放電容量)を容量維持率と定義した。試験環境温度は40℃とした。結果を表2に示す。
Figure 2012248283
実施例2では、正極材料の原料として水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)を加え、原料比でLi:Fe:Mn:Mg:Si:Vが、1.89:0.65:0.40:0.01:0.80:0.20となるように秤量し、実施例1と同様に炭素複合正極材料を作製した。元素比を測定した結果、正極材料の組成は、Li1.88Fe0.65Mn0.40Mg0.01Si0.800.204であり、組成式における遷移金属、すなわち(Fe+Mn+V)の総モル数は1.25であることが分かった。
実施例2の斜方晶の割合は54重量%であり、単極放電容量は189Ah/kgだった。実施例2で作製した正極材料の特性を表3に示す。
Figure 2012248283
実施例1と同様に、18650型電池を作製して、容量維持率を評価した。結果を表4に示す。
Figure 2012248283
実施例2で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が78%であり、高い性能を示していることが分かる。
実施例3では、正極材料の原料としてシュウ酸亜鉛二水和物(ZnC24・2H2O)を加え、原料比でLi:Fe:Mn:Zn:Si:Vが、2.01:0.56:0.40:0.04:0.75:0.25となるように秤量し、実施例1と同様に炭素複合正極材料を作製した。元素比を測定した結果、正極材料の組成は、Li2.00Fe0.56Mn0.40Zn0.04Si0.750.254であり、組成式における遷移金属、すなわち(Fe+Mn+V)の総モル数は1.21であることが分かった。
実施例3の斜方晶の割合は69重量%であり、単極放電容量は196Ah/kgだった。実施例3で作製した正極材料の特性を表3に示す。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して容量維持率を評価した。結果を表4に示す。実施例3で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が84%であり、高い性能を示していることが分かる。
実施例4では、正極材料の原料として炭酸マンガン(MnCO3)の代わりにシュウ酸マンガン二水和物(MnC24・2H2O)を使用し、原料比でLi:Fe:Mn:Si:Vが、2.01:0.50:0.50:0.85:0.15となるように秤量し、実施例1と同様に炭素複合正極材料を作製した。
元素比を測定した結果、正極材料の組成は、Li2.00Fe0.50Mn0.50Si0.850.154であり、組成式における遷移金属、すなわち(Fe+Mn+V)の総モル数は1.15であることが分かった。
図2(b)に、炭素複合正極材料のX線回折プロファイルを示す。実施例4では正極材料の原料にシュウ酸マンガンを用いたため、XRDでMnFe24は確認されなかった。そのため、リートベルト解析用ソフトRIETAN−FPを用いたリートベルト解析による構造精密化では、斜方晶と三方晶(α−アルミナ)の二相で重量割合を算出した。信頼度因子Rwp=6.9%、尺度因子S=1.5において、斜方晶は89.0重量%、三方晶は11.0重量%だった。三方晶は調整試料全体の10重量%のため、調整試料における斜方晶の割合は、80.9重量%(=89.0×10/11.0)だった。よって、調整前の炭素複合正極材料における斜方晶の割合は、90重量%(=80.9/0.9)であることが分かった。また、単極放電容量は187Ah/kgだった。実施例4で作製した正極材料の特性を表3に示す。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して容量維持率を評価した。結果を表4に示す。実施例4で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が67%であり、高い性能を示していることが分かる。
正極材料の原料としてシュウ酸カルシウム一水和物(ZnC24・H2O)を加え、五酸化二バナジウム(V25)の代わりに微粒子の二酸化チタン(TiO2、一次粒子径約50nm)を用い、原料比でLi:Fe:Mn:Ca:Si:Tiが、1.97:0.61:0.40:0.01:0.80:0.20となるように秤量し、実施例1と同様に炭素複合正極材料を作製した。元素比を測定した結果、正極材料の組成は、Li1.96Fe0.61Mn0.40Ca0.01Si0.80Ti0.204であり、組成式における遷移金属、すなわち(Fe+Mn+Ti)の総モル数は1.21であることが分かった。
実施例5の斜方晶の割合は50重量%であり、単極放電容量は183Ah/kgだった。実施例5で作製した正極材料の特性を表3に示す。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して容量維持率を評価した。結果を表4に示す。実施例5で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が75%であり、高い性能を示していることが分かる。
実施例6では、正極材料の原料として水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)を加え、原料比でLi:Fe:Mn:Mg:Si:Vが、1.93:0.52:0.50:0.02:0.82:0.18となるように秤量し、実施例1と同様に正極材料を作製した。炭素の複合については、スクロースの代わりにデキストリンを用い、実施例1と同様に炭素複合正極材料を作製した。元素比を測定した結果、正極材料の組成は、Li1.92Fe0.52Mn0.50Mg0.02Si0.820.184であり、組成式における遷移金属、すなわち(Fe+Mn+V)の総モル数は1.20であることが分かった。
実施例6の斜方晶の割合は85重量%であり、単極放電容量は190Ah/kgだった。実施例6で作製した正極材料の特性を表3に示す。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して容量維持率を評価した。結果を表4に示す。実施例6で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が70%であり、高い性能を示していることが分かる。
実施例7では、原料比でLi:Fe:Mn:Mg:Si:Vが、1.97:0.51:0.50:0.01:0.75:0.25となるように秤量し、実施例6と同様に炭素複合正極材料を作製した。元素比を測定した結果、正極材料の組成は、Li1.96Fe0.51Mn0.50Mg0.01Si0.750.254であり、組成式における遷移金属、すなわち(Fe+Mn+V)の総モル数は1.26であることが分かった。
実施例7の斜方晶の割合は85重量%であり、単極放電容量は211Ah/kgだった。実施例7で作製した正極材料の特性を表3に示す。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して容量維持率を評価した。結果を表4に示す。実施例7で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が73%であり、高い性能を示していることが分かる。
実施例8では、正極材料の原料として水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)を除き、原料比でLi:Fe:Mn:Si:Vが、1.81:0.55:0.55:0.80:0.20となるように秤量し、実施例6と同様に炭素複合正極材料を作製した。元素比を測定した結果、正極材料の組成は、Li1.80Fe0.55Mn0.55Si0.800.204であり、組成式における遷移金属、すなわち(Fe+Mn+V)の総モル数は1.30であることが分かった。
実施例8の斜方晶の割合は93重量%であり、単極放電容量は205Ah/kgだった。実施例8で作製した正極材料の特性を表3に示す。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して容量維持率を評価した。結果を表4に示す。実施例8で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が66%であり、高い性能を示していることが分かる。
実施例9では、正極材料の原料として水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)の代わりにシュウ酸亜鉛二水和物(ZnC24・2H2O)を、五酸化二バナジウムの代わりに微粒子の二酸化チタン(TiO2、一次粒子径約50nm)を用い、原料比でLi:Fe:Mn:Zn:Si:Tiが、2.09:0.50:0.40:0.06:0.89:0.11となるように秤量し、実施例6と同様に炭素複合正極材料を作製した。元素比を測定した結果、正極材料の組成は、Li2.08Fe0.50Mn0.40Zn0.06Si0.89Ti0.114であり、組成式における遷移金属、すなわち(Fe+Mn+Ti)の総モル数は1.01であることが分かった。
実施例9の斜方晶の割合は79重量%であり、単極放電容量は175Ah/kgだった。実施例9で作製した正極材料の特性を表3に示す。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して容量維持率を評価した。結果を表4に示す。実施例9で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が73%であり、高い性能を示していることが分かる。
実施例10では、原料比でLi:Fe:Mn:Mg:Si:Vが、2.21:0.55:0.25:0.10:0.75:0.25となるように秤量し、実施例6と同様に炭素複合正極材料を作製した。元素比を測定した結果、正極材料の組成は、Li2.20Fe0.55Mn0.25Mg0.10Si0.750.254であり、組成式における遷移金属、すなわち(Fe+Mn+V)の総モル数は1.05であることが分かった。
実施例10の斜方晶の割合は28重量%であり、単極放電容量は172Ah/kgだった。実施例10で作製した正極材料の特性を表3に示す。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して容量維持率を評価した。結果を表4に示す。実施例10で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が82%であり、高い性能を示していることが分かる。
実施例11では、正極材料の原料として水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)の代わりにシュウ酸カルシウム一水和物(ZnC24・H2O)を用い、原料比でLi:Fe:Mn:Ca:Si:Vが、1.97:0.60:0.40:0.02:0.70:0.30となるように秤量し、実施例6と同様に炭素複合正極材料を作製した。元素比を測定した結果、正極材料の組成は、Li1.96Fe0.60Mn0.40Ca0.02Si0.700.304であり、組成式における遷移金属、すなわち(Fe+Mn+V)の総モル数は1.30であることが分かった。
実施例11の斜方晶の割合は55重量%であり、単極放電容量は170Ah/kgだった。実施例11で作製した正極材料の特性を表3に示す。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して容量維持率を評価した。結果を表4に示す。実施例11で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が71%であり、高い性能を示していることが分かる。
実施例12では、正極材料の原料として水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)を除き、原料比でLi:Fe:Mn:Si:Vが、2.01:0.45:0.55:0.80:0.20となるように秤量し、実施例1と同様に炭素複合正極材料を作製した。元素比を測定した結果、正極材料の組成は、Li2.00Fe0.45Mn0.55Si0.800.204であり、組成式における遷移金属、すなわち(Fe+Mn+V)の総モル数は1.20であることが分かった。
実施例12の斜方晶の割合は92重量%であり、単極放電容量は178Ah/kgだった。実施例12で作製した正極材料の特性を表3に示す。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して容量維持率を評価した。結果を表4に示す。実施例12で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が60%であり、高い性能を示していることが分かる。
〔比較例1〕
比較例1は、Siサイトに置換元素の無いケイ酸鉄リチウムを正極材料に用いて正極を作製した場合を、実施例1〜12と比較したものである。
比較例1では、正極材料の原料として水酸化リチウム一水和物(LiOH・H2O),シュウ酸鉄二水和物(FeC24・2H2O)、及び微粒子の二酸化ケイ素(SiO2、一次粒子径約50nm)を使用し、原料比でLi:Fe:Siが、2.01:1.00:1.00となるように秤量し、実施例1と同様に炭素複合正極材料を作製した。元素比を測定した結果、正極材料の組成はLi2.00Fe1.00Si1.004であり、組成式における遷移金属、すなわちFeの総モル数は1.00であることが分かった。
比較例1の斜方晶の割合は0重量%で、単極放電容量は127Ah/kgだった。比較例1は遷移金属がFeしか存在せず、上限電位4.5VではLi2FeSiO4のうちのLi一つ分以下しか利用できないと考えられるため、実施例1〜12と比較して単極放電容量が低下したと考えられる。比較例1で作製した正極材料の特性を表5に示す。
Figure 2012248283
実施例1と同様に、18650型電池を作製して容量維持率を評価した。結果を表6に示す。比較例1で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が90%であった。
Figure 2012248283
〔比較例2〕
比較例2は、Siサイトに置換元素の無いケイ酸マンガンリチウムを正極材料に用いて正極を作製した場合を、実施例1〜12と比較したものである。
比較例2では、正極材料の原料として水酸化リチウム一水和物(LiOH・H2O),シュウ酸マンガン二水和物(MnC24・2H2O)、及び微粒子の二酸化ケイ素(SiO2、一次粒子径約50nm)を使用し、原料比でLi:Mn:Siが、2.01:1.00:1.00となるように秤量し、実施例1と同様に炭素複合正極材料を作製した。元素比を測定した結果、正極材料の組成はLi2.00Mn1.00Si1.004であり、組成式における遷移金属、すなわちMnの総モル数は1.00であることが分かった。
比較例2の斜方晶の割合は96重量%で、単極放電容量は82Ah/kgだった。比較例2は遷移金属がMnのみであり、正極材料の導電性が低いと考えられるため、実施例1〜12と比較して単極放電容量が低下したと考えられる。比較例2で作製した正極材料の特性を表5に示す。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して容量維持率を評価した。結果を表6に示す。比較例2で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が15%であった。比較例2では、Mnは価数変化に伴い結晶構造がアモルファス化しやすい傾向があるため、容量維持率が大きく低下したと考えられる。
〔比較例3〕
比較例3は、Siサイトに置換元素の無いケイ酸リチウム塩を正極材料に用いて正極を作製した場合を、実施例1〜12と比較したものである。
比較例3では、正極材料の原料として水酸化リチウム一水和物(LiOH・H2O),シュウ酸鉄二水和物(FeC24・2H2O),シュウ酸マンガン二水和物(MnC24・2H2O)、及び微粒子の二酸化ケイ素(SiO2、一次粒子径約50nm)を使用し、原料比でLi:Fe:Mn:Siが、2.01:0.65:0.35:1.00となるように秤量し、実施例1と同様に炭素複合正極材料を作製した。元素比を測定した結果、正極材料の組成はLi2.00Fe0.65Mn0.35Si1.004であり、組成式における遷移金属、すなわち(Fe+Mn)の総モル数は1.00であることが分かった。
比較例3の斜方晶の割合は40重量%で、単極放電容量は142Ah/kgだった。比較例3は実施例1と比較してSiサイトへのV置換がなく、充放電に寄与する遷移金属の割合が低いため、実施例1〜12と比較して単極放電容量が低下したと考えられる。比較例3で作製した正極材料の特性を表5に示す。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して容量維持率を評価した。結果を表6に示す。比較例3で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が53%であった。比較例3では、実施例と比較してSi−O結合が強いため、相対的にM−O結合が弱く、容量維持率が低くなったと考えられる。
〔比較例4〕
比較例4は、Siサイトに置換元素の無いケイ酸リチウム塩を正極材料に用いて正極を作製した場合を、実施例1〜12と比較したものである。
比較例4では、正極材料の原料として水酸化リチウム一水和物(LiOH・H2O),シュウ酸鉄二水和物(FeC24・2H2O),シュウ酸マンガン二水和物(MnC24・2H2O)、及び微粒子の二酸化ケイ素(SiO2、一次粒子径約50nm)を使用し、原料比でLi:Fe:Mn:Siが、2.01:0.50:0.50:1.00となるように秤量し、実施例1と同様に炭素複合正極材料を作製した。元素比を測定した結果、正極材料の組成はLi2.00Fe0.50Mn0.50Si1.004であり、組成式における遷移金属、すなわち(Fe+Mn)の総モル数は1.00であることが分かった。
比較例4の斜方晶の割合は84重量%で、単極放電容量は155Ah/kgだった。比較例4は実施例1と比較してSiサイトへのV置換がなく、充放電に寄与する遷移金属の割合が低いため、実施例1〜12と比較して単極放電容量が低下したと考えられる。しかし、比較例3と比較するとMnの割合が増加したため、単極放電容量が増加した。比較例4で作製した正極材料の特性を表5に示す。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して容量維持率を評価した。結果を表6に示す。比較例4で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が31%であった。比較例4では、M−O結合が弱く、かつ、遷移金属中のMnの割合が高いため、容量維持率が大きく低下したと考えられる。
〔比較例5〕
比較例5は、SiサイトにPを置換したケイ酸リチウム塩を正極材料に用いて正極を作製した場合を、実施例1〜12と比較したものである。
比較例5では、正極材料の原料として水酸化リチウム一水和物(LiOH・H2O),シュウ酸鉄二水和物(FeC24・2H2O),シュウ酸マンガン二水和物(MnC24・2H2O),微粒子の二酸化ケイ素(SiO2,一次粒子径約50nm)、及びリン酸水素二アンモニウム((NH42HPO4)を使用し、原料比でLi:Fe:Mn:Si:Pが、1.81:0.50:0.50:0.80:0.20となるように秤量し、実施例1と同様に炭素複合正極材料を作製した。ここで、Siが4価なのに対しPは5価のため、電気的中性条件を満たすため、Pで置換した分、Liの含有量を低減させた。元素比を測定した結果、正極材料の組成はLi1.80Fe0.50Mn0.50Si0.800.204であり、組成式における遷移金属、すなわち(Fe+Mn)の総モル数は1.00であることが分かった。
比較例5の斜方晶の割合は77重量%で、単極放電容量は164Ah/kgだった。比較例5は実施例5と比較してSiサイトへの置換元素がVからPに変更されており、充放電に寄与する遷移金属の割合が低いため、実施例1〜12と比較して単極放電容量がやや低下したと考えられる。比較例5で作製した正極材料の特性を表5に示す。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して容量維持率を評価した。結果を表6に示す。比較例5で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が45%であった。比較例5では、PがSiよりも電気陰性度が高いため、相対的にM−O結合が弱くなって、容量維持率が低下したと考えられる。
〔比較例6〕
比較例6は、MサイトのFe及びMnの割合を低減し、かつSiサイトにVを置換したケイ酸リチウム塩を正極材料に用いて正極を作製した場合を、実施例1〜12と比較したものである。
比較例6では、正極材料の原料として水酸化リチウム一水和物(LiOH・H2O),シュウ酸鉄二水和物(FeC24・2H2O),シュウ酸マンガン二水和物(MnC24・2H2O),微粒子の二酸化ケイ素(SiO2、一次粒子径約50nm)、及び五酸化二バナジウム(V25)を使用し、原料比でLi:Fe:Mn:Si:Vが、2.21:0.65:0.25:0.90:0.10となるように秤量し、実施例1と同様に炭素複合正極材料を作製した。元素比を測定した結果、正極材料の組成はLi2.20Fe0.65Mn0.25Si0.900.104であり、組成式における遷移金属、すなわち(Fe+Mn+V)の総モル数は1.00であることが分かった。
比較例6の斜方晶の割合は16重量%で、単極放電容量は130Ah/kgだった。比較例6は実施例1と比較してMnの割合が低下しており、充放電に寄与する遷移金属(Fe+Mn+V)の総モル数が低下したため、実施例1〜12と比較して単極放電容量が大きく低下したと考えられる。比較例6で作製した正極材料の特性を表5に示す。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して容量維持率を評価した。結果を表6に示す。比較例6で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が77%であった。
〔比較例7〕
比較例7は、SiサイトにP及びVを置換したケイ酸リチウム塩を正極材料に用いて正極を作製した場合を、実施例1〜12と比較したものである。
比較例7では、正極材料の原料として水酸化リチウム一水和物(LiOH・H2O),シュウ酸鉄二水和物(FeC24・2H2O),シュウ酸マンガン二水和物(MnC24・2H2O),微粒子の二酸化ケイ素(SiO2、一次粒子径約50nm),リン酸水素二アンモニウム((NH42HPO4)、及び五酸化二バナジウム(V25)を使用した。ここで、Siが4価なのに対しPは5価のため、電気的中性条件を満たすため、Pで置換した分、Liの含有量を低減させ、原料比でLi:Fe:Mn:Si:P:Vが、2.11:0.45:0.45:0.80:0.10:0.10となるように秤量し、実施例1と同様に炭素複合正極材料を作製した。元素比を測定した結果、正極材料の組成はLi2.10Fe0.45Mn0.45Si0.800.100.104であり、組成式における遷移金属、すなわち(Fe+Mn+V)の総モル数は1.00であることが分かった。
比較例7の斜方晶の割合は65重量%で、単極放電容量は165Ah/kgだった。比較例7は実施例1〜12と比較して遷移金属の総モル数が低下しており、単極放電容量がやや低下したと考えられる。比較例7で作製した正極材料の特性を表5に示す。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して容量維持率を評価した。結果を表6に示す。比較例7で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が50%であった。比較例7では、SiサイトにSiよりも電気陰性度の高いPと、電気陰性度の低いVの両方が置換されており、結果的にM−O結合はSiサイトへの元素置換なしとほぼ同等であったと考えられるため、実施例と比較して容量維持率が低下したと考えられる。
〔比較例8〕
比較例8は、SiサイトにVを40%置換したケイ酸リチウム塩を正極材料に用いて正極を作製した場合を、実施例1〜12と比較したものである。
比較例8では、正極材料の原料として水酸化リチウム一水和物(LiOH・H2O),シュウ酸鉄二水和物(FeC24・2H2O),シュウ酸マンガン二水和物(MnC24・2H2O)、及び微粒子の二酸化ケイ素(SiO2、一次粒子径約50nm)を用いて、原料比でLi:Fe:Mn:Si:Vが、2.01:0.50:0.50:0.60:0.40となるように秤量し、実施例1と同様に炭素複合正極材料を作製した。元素比を測定した結果、正極材料の組成はLi2.00Fe0.50Mn0.50Si0.600.404であり、組成式における遷移金属、すなわち(Fe+Mn+V)の総モル数は1.40であることが分かった。
比較例8の斜方晶の割合は20重量%で、単極放電容量は91Ah/kgだった。比較例8は実施例1〜12と比較して遷移金属の総モル数が増加している一方、SiサイトへのVの置換量が多く、異相が生成して単極放電容量が大幅に低下したと考えられる。比較例8で作製した正極材料の特性を表5に示す。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して容量維持率を評価した。結果を表6に示す。比較例8で作製した正極を用いた電池は、容量維持率が46%であった。比較例8
では、Siサイトに電気陰性度の低いVが多く置換されており、Si−O結合が大幅に弱くなったため、実施例と比較して容量維持率が低下したと考えられる。
図3,図4に組成式Li2-2a1+a-bbSi1-cc4(Mは、Fe,Mnからなる群より選択される一つ以上の元素。Nは、Mg,Ca、及びZnからなる群より選択される一つ以上の元素。Xは、V及びTiからなる群より選択される一つ以上の元素。−0.1≦a≦0.1,0≦b≦0.1,0<c≦0.3、かつ1.0<((1+a−b)+c)≦1.3)の遷移金属の総モル数(1+a−b+c)と単極の放電容量及び容量維持率の関係を示す。ただし、比較例5,7についてはSiサイトにVやTi以外の元素が置換されているため、遷移金属の総モル数は(Fe+Mn+V)の総モル数とした。これらの図から、1<(1+a−b+c)≦1.3の範囲で高容量かつ長寿命を達成できることが分かった。
<効果>
以上のことから、本実施形態によれば、組成式Li2-2a1+a-bbSi1-cc4(Mは、Fe,Mnからなる群より選択される一つ以上の元素。Nは、Mg,Ca、及びZnからなる群より選択される一つ以上の元素。Xは、V及びTiからなる群より選択される一つ以上の元素。−0.1≦a≦0.1,0≦b≦0.1,0<c≦0.3、かつ1.0<((1+a−b)+c)≦1.3)で表わされることを特徴とするリチウム二次電池用正極材料を用いることで、高容量でかつ容量維持率に優れて長寿命のリチウム二次電池を提供することができる。
1 正極
2 負極
3 セパレータ
4 電池缶
5 負極リード
6 蓋部
7 正極リード
8 パッキン
9 絶縁板
10 リチウム二次電池

Claims (5)

  1. 組成式Li2-2a1+a-bbSi1-cc4(Mは、Fe,Mnからなる群より選択される一つ以上の元素。Nは、Mg,Ca、及びZnからなる群より選択される一つ以上の元素。Xは、V及びTiからなる群より選択される一つ以上の元素。−0.1≦a≦0.1,0≦b≦0.1,0<c≦0.3、かつ1.0<((1+a−b)+c)≦1.3)で表わされることを特徴とするリチウム二次電池用正極材料。
  2. 前記正極材料のMは、鉄の割合がMnの割合と同等かそれ以上であることを特徴とするリチウム二次電池用正極材料。
  3. 組成式Li2-2a1+a-bbSi1-cc4(Mは、Fe,Mnからなる群より選択される一つ以上の元素。Nは、Mg,Ca、及びZnからなる群より選択される一つ以上の元素。Xは、V及びTiからなる群より選択される一つ以上の元素。0≦a≦0.06,0≦b≦0.04,0.15≦c≦0.25、かつ1.1.15≦((1+a−b)+c)≦1.26)で表わされ、Mは鉄の割合がMnの割合と同等かそれ以上であることを特徴とするリチウム二次電池用正極材料。
  4. 前記正極材料は、結晶構造における斜方晶の割合が50重量%以上90重量%以下であることを特徴とするリチウム二次電池用正極材料。
  5. 請求項1から4に記載の正極材料を少なくとも一つの構成物とする正極、及びそれを用いたリチウム二次電池。
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JP2014120324A (ja) * 2012-12-17 2014-06-30 Taiheiyo Cement Corp 二次電池正極活物質及びその製造方法
JP5886923B1 (ja) * 2014-09-29 2016-03-16 太平洋セメント株式会社 非晶質構造を有するケイ酸リチウム化合物の製造方法
JP2024137719A (ja) * 2023-03-21 2024-10-07 湖北万潤新能源科技股▲フン▼有限公司 ナトリウム電池用正極材料及びその製造方法

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