JP2012251276A - 印刷用塗工紙 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ギャップフォーマー型抄紙機により1000m/min以上の抄速で抄紙された原紙の少なくとも片面に、2層以上の顔料および接着剤を主成分とする顔料塗工層を有する塗工紙であって、最外顔料塗工層がブレード塗工方式によって1000m/min以上の速度で設けられ、該最外顔料塗工層中の有機物:無機物の質量比が9:91〜15:85であり、該塗工紙のISO 8254−1(2009)に基づく入射・受光角75度の白紙光沢度が78以上であり、かつ、ISO 2813(1994)に基づく入射・受光角60度の白紙光沢度が48以上である。
【選択図】なし
Description
印刷用塗工紙の白紙光沢度は、キャストコート紙が最も高く、次いでアート紙、コート紙、微塗工紙の順で低くなる。光沢度の最も高いキャストコート紙は、鏡面ドラムを有するキャストコーターにて製造されるが、顔料および接着剤を主成分とするキャスト用塗工液を原紙上に塗工した後、湿潤可塑状態にある間に加熱した鏡面ドラムに圧接、乾燥後、離型させて強光沢仕上げをするため、一般のアート紙およびコート紙に比べて製造速度がかなり遅いという問題がある。
また、特定のプラスチックピグメントを含有する塗工液を原紙上に塗工、乾燥し、スーパーカレンダーで表面仕上げする方法(特許文献6)、プラスチックピグメントおよびサチンホワイトを含有する塗工液をブレードにて塗工して製造する方法(特許文献7)、特定のプラスチックピグメントおよび特定のサチンホワイトを含有した塗工液を原紙上に塗工、乾燥し、加熱カレンダー処理する方法(特許文献8)等も提案されている。
これらの方法によれば、製造速度も速く、生産性に優れるが、何れの方法においても、高光沢紙として白紙光沢が十分でなかったり、高価なプラスチックピグメントを多量に使用する必要があるため、製造コストが高くなる問題があった。
1)ギャップフォーマー型抄紙機により1000m/min以上の抄速で抄紙された原紙の少なくとも片面に、2層以上の顔料および接着剤を主成分とする顔料塗工層を有する塗工紙であって、最外顔料塗工層がブレード塗工方式によって1000m/min以上の速度で設けられ、該最外顔料塗工層中の有機物:無機物の質量比が9:91〜15:85であり、該塗工紙のISO 8254−1(2009)に基づく入射・受光角75度の白紙光沢度が78以上であり、かつ、ISO 2813(1994)に基づく入射・受光角60度の白紙光沢度が48以上であることを特徴とする印刷用塗工紙。
3)最外顔料塗工層を形成する水性塗工液として、平均粒子径が0.1〜0.5μmであり、かつ、粒径1μm以下の粒子の割合が90質量%以上であるカオリンを全顔料固形分に対し30〜80質量%含有し、さらに、平均粒子径が0.2〜0.5μmであり、かつ、粒径2μm以下の粒子の割合が98質量%以上である炭酸カルシウムを全顔料固形分に対し20〜70質量%含有することが好ましい。
4)最外顔料塗工層に接する顔料塗工層を形成する水性塗工液として、当該塗工層の顔料のうち70質量%以上が、粒径2μm以下の粒子の割合が60質量%以上の炭酸カルシウムであることが好ましい。
5)最外顔料塗工層中に全顔料固形分に対し、澱粉含有量(固形)が3質量%以下である水性塗工液を塗工して最外顔料塗工層を形成することが好ましい。
(a)ギャップフォーマー型抄紙機により1000m/min以上の抄速で抄紙して原紙を得る工程と、
(b)有機物:無機物の質量比が8:92〜15:85となる水性塗工液を1000m/min以上の塗工速度でブレード方式によって塗工し、乾燥して最外顔料塗工層を得る工程と、
(c)ISO 8254−1(1999)に基づく入射・受光角75度の白紙光沢度が78以上、かつ、ISO 2813(1994)に基づく入射・受光角60度の白紙光沢度が48以上となるようにカレンダー処理する工程
を含む印刷用塗工紙の製造方法。
7)前記乾燥の少なくとも一部は赤外線乾燥方式と熱風乾燥方式を組み合わせた複合型乾燥ユニットによるものであることが好ましい。
8)前記カレンダー処理において、金属ロールの温度が80〜230℃であり、かつ、金属ロールと弾性ロールからなるロールニップの線圧が80〜380kN/mである熱カレンダーを用いることが好ましい。
本発明で使用される原紙の主体となる、セルロース繊維のパルプ原材料は特に限定される物でなく、広葉樹材、針葉樹材、非木材のいずれでもよい。
なかでも、湿潤状態の塗工層の乾燥効率向上の観点から、赤外線乾燥方式としてはガス燃焼赤外線乾燥方式であることが好ましく、紙の走行安定性の観点から、熱風乾燥方式はエアーフローテーション式熱風乾燥方式であることが好ましい。
光沢度計(型式:GM−26D、村上色彩技術研究所社製)を使用し、ISO 8254−1(2009)に準じて、入射角/受光角75度の条件にて測定した結果を75度光沢とした。また、ISO 2813(1994)に準じて入射/受光角60度の条件にて測定した結果を60度光沢とした。
塗工紙白紙表面を目視評価し、ブラッキングの発生状態を評価した。評価は次の5段階評価で行った。
5(優)−1(劣)であり、評価が2以下のものは、実用上問題がある。
RI印刷試験機にて、印刷インキ(紙試験用インキ紅、東洋インキ社製)を0.6cc使用して複数回印刷を行い、印刷面のピッキングの程度を目視評価した。評価は次の5段階評価で行った。5(優)−1(劣)であり、評価が2以下のものは、実用上問題がある。
<原紙の調製>
(原紙の作製)
Lo-solids蒸解釜(アンドリッツ(株)製)を用い、アカシアマンギューム:ユーカリグランディス=30:70(質量比)からなる広葉樹チップをLo-solids蒸解法でクラフト蒸解した。なお、白液は硫化度28のものを用意し、白液添加率は、活性アルカリとして、チップ供給系に対チップ絶乾重量当たり10%、蒸解ゾーンに8%、洗浄ゾーンに2%分割して添加し、蒸解温度は146℃で行なった。蒸解後のチップを解繊した後、洗浄工程、スクリーン工程、さらに再度洗浄工程を経て、未晒パルプを得た。
重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ60、備北粉化工業社製、平均粒径1.49μm、粒径2μm以下の割合60%)100部に対して、接着剤として澱粉(商品名:エースC、王子コーンスターチ社製)4部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:OJ−3000H、JSR社製)8部を添加し、さらに助剤として消泡剤および染料を順次加え、更に水を加えて固形分濃度62%の顔料塗工層用水性塗工液Aを得た。
分散剤(商品名:アロンT−50、東亞合成社製)0.1部を添加した水溶液に、カオリン(商品名:ミラグロスJ、BASF社製、平均粒径0.28μm、粒径1μm以下の割合88.7%)100部を順次添加し、コーレス分散機で分散し、顔料スラリーを調製した。この顔料スラリー中の顔料70部、および重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ90、備北粉化工業社製、平均粒径0.79μm、粒径2μm以下の割合90%)30部の混合物に対して、接着剤として澱粉(商品名:エースC、前出)2部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:OJ−3000H、前出)10部、PVA(商品名:PVA105、クラレ株式会社製)0.3部を添加し、さらに助剤として増粘剤、消泡剤、滑剤、防腐剤、染料を順次加え(助剤の有機物添加部数合計1.51部)、更に水を加えて固形分濃度64%の顔料塗工層用水性塗工液Bを得た。
上記条件で抄造した原紙に、水性塗工液Aを、塗工速度1300m/minにて乾燥重量が片面9g/m2となるようにロールコーターで両面塗工を行い、ガス燃焼式赤外乾燥方式と熱風乾燥方式を組合せた複合型乾燥ユニットで乾燥した後、同じ塗工速度で水性塗工液Bを、乾燥重量が片面10g/m2となるようにブレードコーターで両面塗工を行い、前記同様の複合型乾燥ユニットで乾燥のち更にエアーフローティング方式の熱風乾燥ユニットでした。その後、弾性ロールと金属ロールからなるニップ間を、片面が金属ロールに4回、計8回ニップされる態様で、速度1300m/minにて熱カレンダー処理(線圧、金属ロール温度は表1に示す。以下同様)を行い、実量128g/m2の塗工紙を得た。
実施例1において、水性塗工液Bの顔料をカオリン(商品名:ミラグロスJ、前出)50部、重質炭酸カルシウム(商品名:セタカーブHG、Omya社製、平均粒径0.29μm、粒径2μm以下の割合100%)50部に変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例1と同様にして塗工紙を得た。
実施例2において、水性塗工液Bのカオリンを異なるカオリン(商品名:ミラグロスOP、BASF社製、平均粒径0.25μm、粒径1μm以下の割合90.6%)に変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例2と同様にして塗工紙を得た。
実施例2において、水性塗工液Bのカオリンを異なるカオリン(商品名:HG90、KaMin社製、平均粒径0.24μm、粒径1μm以下の割合93.7%)に変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例2と同様にして塗工紙を得た。
実施例2において、水性塗工液Bのカオリンを異なるカオリン(商品名:アマゾンプラス、Cadam社製、平均粒径0.26μm、粒径1μm以下の割合97.6%)に変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例2と同様にして塗工紙を得た。
実施例5において、水性塗工液Aの固形分濃度を65%に変更し、塗工方式をロールコーターからブレードコーターに変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例5と同様にして塗工紙を得た。
実施例7において、水性塗工液Aの重質炭酸カルシウムを異なる重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ90、前出)に変更し、ラテックス部数を9部に変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例7と同様にして塗工紙を得た。
実施例8において、水性塗工液Bの澱粉部数を2部から3部に変更し、固形分濃度を63%に変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例8と同様にして塗工紙を得た。
実施例8において、水性塗工液Bの澱粉部数を2部から4部に変更し、固形分濃度を62%に変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例8と同様にして塗工紙を得た。
実施例2において、水性塗工液Bのカオリン部数を50部から46.5部に変更し、プラスチックピグメント(商品名:AE852、JSR株式会社製)3.5部を添加し、塗工液の固形分濃度を62%に変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例2と同様にして塗工紙を得た。
実施例1において、水性塗工液Bの塗工をブレードコーターからロールコーターに変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例1と同様にして塗工紙を得た。得られた塗工紙は、白紙光沢が低い物であった。
実施例1において、水性塗工液Bのラテックス部数を10部から7部に変更し、さらに澱粉部数を2部から0.5部に変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例1と同様にして塗工紙を得た。得られた塗工紙は、表面強度が劣り、実用上問題があった。
実施例1において、水性塗工液Bのラテックス部数を10部から14部に変更し、さらに澱粉部数を2部から3部に変更した以外は、実施例1と同様にして塗工紙を得た。得られた塗工紙は、白紙光沢が低い物であった。
比較例1において、カレンダー条件を変更した以外は、比較例1と同様にして塗工紙を得た。本例に於いては、金属ロールと弾性ロールに塗工層の一部が堆積して連続操業が困難であると共に、塗工紙表面に型付けがされ、さらにブラッキングが発生し、商品の外観が実用上問題のある物であった。
比較例1において、熱カレンダーのカレンダー線圧を400kN/mに変更し、カレンダー速度を800m/minに変更した以外は、比較例1と同様にして塗工紙を得た。本例に於いては、得られた塗工紙にブラッキングが発生し、商品外観は実用上問題があった。
Claims (8)
- ギャップフォーマー型抄紙機により1000m/min以上の抄速で抄紙された原紙の少なくとも片面に、2層以上の顔料および接着剤を主成分とする顔料塗工層を有する塗工紙であって、最外顔料塗工層がブレード塗工方式によって1000m/min以上の速度で設けられ、該最外顔料塗工層中の有機物:無機物の質量比が9:91〜15:85であり、該塗工紙のISO 8254−1(2009)に基づく入射・受光角75度の白紙光沢度が78以上であり、かつ、ISO 2813(1994)に基づく入射・受光角60度の白紙光沢度が48以上であることを特徴とする印刷用塗工紙。
- 最外顔料塗工層中にプラスチックピグメントを含有しないことを特徴とする請求項1記載の印刷用塗工紙。
- 前記顔料塗工層のうち、最外顔料塗工層を形成する水性塗工液として、平均粒子径が0.1〜0.5μmであり、かつ、粒径1μm以下の粒子の割合が90質量%以上であるカオリンを全顔料固形分に対し30〜80質量%含有し、さらに、平均粒子径が0.2〜0.5μmであり、かつ、粒径2μm以下の粒子の割合が98質量%以上である炭酸カルシウムを全顔料固形分に対し20〜70質量%含有することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の印刷用塗工紙。
- 最外顔料塗工層に接する顔料塗工層を形成する水性塗工液として、当該塗工層の顔料のうち70質量%以上が、粒径2μm以下の粒子の割合が60質量%以上の炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷用塗工紙。
- 最外顔料塗工層中に全顔料固形分に対し、澱粉含有量(固形)が3質量%以下である水性塗工液を塗工して最外顔料塗工層を形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の印刷用塗工紙。
- 少なくとも片面に2層以上の顔料および接着剤を主成分とする顔料塗工層を有する印刷用塗工紙の製造方法であって、
(a)ギャップフォーマー型抄紙機により1000m/min以上の抄速で抄紙して原紙を得る工程と、
(b)有機物:無機物の質量比が8:92〜15:85となる水性塗工液を1000m/min以上の塗工速度でブレード方式によって塗工し、乾燥して最外顔料塗工層を得る工程と、
(c)ISO 8254−1(1999)に基づく入射・受光角75度の白紙光沢度が78以上、かつ、ISO 2813(1994)に基づく入射・受光角60度の白紙光沢度が48以上となるようにカレンダー処理する工程
を含む印刷用塗工紙の製造方法。 - 前記乾燥の少なくとも一部は、赤外線乾燥方式と熱風乾燥方式を組み合わせた複合型乾燥ユニットによるものであることを特徴とする請求項6記載の印刷用塗工紙の製造方法。
- 前記カレンダー処理において、金属ロールの温度が80〜230℃であり、かつ、金属ロールと弾性ロールからなるロールニップの線圧が80〜380kN/mである熱カレンダーを用いてカレンダー処理したことを特徴とする、請求項6または請求項7のいずれか1項に記載の印刷用塗工紙の製造方法。
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