JP2012255146A - 洗剤粒子群の製造方法 - Google Patents

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浩章 割田
Takashi Nakayama
高志 中山
Kenichiro Kawamoto
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Yoshinobu Imaizumi
義信 今泉
Masahiro Yamaguchi
将寛 山口
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Abstract

【課題】噴霧乾燥を含まない方法にて、陰イオン性界面活性剤を含有する、低温の水への溶解性が良好な洗剤粒子群を製造する方法を提供すること。
【解決手段】粉末洗剤原料に、a)陰イオン性界面活性剤、c)アルキルグリセリルエーテル及びb)水を含有する界面活性剤ペーストを多流体ノズルを用いて添加し、容器回転型造粒機によって混合する、界面活性剤ペースト混合工程を含む洗剤粒子群の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、陰イオン性界面活性剤、アルキルグリセリルエーテル及び水を含有する界面活性剤ペースト、容器回転型造粒機並びに多流体ノズルを用いた洗剤粒子群の製造法に関する。更に本発明は、該洗剤粒子群を含有してなる洗剤組成物に関する。
近年、粉末洗剤組成物及びその製造法については、経済性、環境対応等が求められている。
界面活性剤としてアルキル硫酸エステル塩のような陰イオン性界面活性剤を配合した粉末洗剤に関しては、これまで、高い洗浄活性能、環境対応等の向上を目的に種々の開示がある。かかる陰イオン性界面活性剤は、一般に皮膚刺激性が少なく、生分解性が良好であることが知られている。
例えば、経済性、環境対応の観点からは、噴霧乾燥を用いない製造方法として、非噴霧乾燥法による陰イオン性界面活性剤を用いた洗剤組成物の製造法が開示されている。特許文献1には、界面活性剤ペーストと乾燥した洗剤材料を高速ミキサー/中速ミキサー/乾燥機にて連続的に洗剤組成物を製造する方法が開示されている。特許文献2には、界面活性剤ペーストと乾燥した洗剤原料を高速ミキサー/中速ミキサー/コンディショニング装置にて微粒子を再循環させながら連続的に洗剤組成物を製造する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1の製法では粒度の調整が困難であり、また、特許文献2の製法では粒度の調整を行う為、微粒子を再循環させる製法を用いており、生産性が低い製造法である。その為、より簡単に必要な粒度の洗剤粒子群を得られる製法が求められている。さらにこれらの特許文献においては、低温の水への溶解性についての考慮はなされていない。
特表平10−500716号公報 特表平10−506141号公報
従って本発明の課題は、噴霧乾燥を含まない方法にて、陰イオン性界面活性剤を含有する、低温の水への溶解性が良好な洗剤粒子群を製造する方法を提供することにある。
即ち、本発明の要旨は、
〔1〕
粉末洗剤原料に、次のa)成分、c)成分及びb)成分:
a)陰イオン性界面活性剤
c)アルキルグリセリルエーテル
b)水
を含有する界面活性剤ペーストを多流体ノズルを用いて添加し、容器回転型造粒機によって混合する、界面活性剤ペースト混合工程を含む洗剤粒子群の製造方法;
〔2〕
前記〔1〕に記載の製造方法によって得られた洗剤粒子群;並びに
〔3〕
前記〔1〕に記載の製造方法によって得られた洗剤粒子群を含有してなる洗剤組成物;
に関するものである。
本発明の製造方法を使用することにより、低温の水中における溶解性に優れ、かつ粒径分布がシャープな洗剤粒子群を収率よく製造することができるという効果が奏される。粒度分布をシャープにすることは、外観の向上だけでなく、流動性も良好であり、結果的に生産性に優れた洗剤を効率的に得ることができるという効果も奏される。
本発明の洗剤粒子群の製造方法は、陰イオン性界面活性剤、アルキルグリセリルエーテル及び水を含有する界面活性剤ペーストと、粉末洗剤原料とを混合する工程を有する洗剤粒子群の製造方法であって、混合を行うにあたり、容器回転型造粒機を使用し、かつ上記界面活性剤ペーストを2流体ノズル等の多流体ノズルを用いて添加することを、一つの特徴とする。
一般に、容器回転型造粒機を用いた造粒は、造粒機内の粉末を均一に流動せしめることが可能となり、更に、回転による粒子の持ち上げ及び自重による滑り・落下を伴う混合機構の為、粉体に加えられるせん断力が抑制されるため、非圧密な造粒方法である。また、陰イオン性界面活性剤を含有するペーストは、粉体と接触した際の粘着性が強くないと造粒が進行しないために、粉体と接触した際に粘着性が発現する必要がある。このようなペーストを容器回転型造粒機に一般的な供給方法である一流体ノズルや配管にて供給すると、供給される液体成分を混合機内で均一に分散させにくく、局在的に発生する大きな液塊により粗大粒子が形成されやすいことが分かった。
そこで、2流体ノズル等の多流体ノズルを用いて、粉体と接触した際に粘着性を発現する陰イオン性界面活性剤と、アルキルグリセリルエーテルをさらに含有してなるペーストを噴霧することによって容器回転型造粒機内に供給したところ、意外にも、粗大粒子の形成を抑制しつつ均一に造粒できることが分かった。これは、このようなペーストを多流体ノズルを用いてあらかじめ微細な液滴とすることにより、容器回転型造粒機内であってもこのようなペーストの高分散が達成でき、粗大粒子を形成する大きな液塊が発生しないためと考えられる。従って、粉体と接触した際に粘着性を発現するこのようなペーストを多流体ノズルを用いて容器回転型造粒機内に添加することも、本発明の特徴の一つである。
このように、本発明においては、容器回転型造粒機と多流体ノズルを組み合わせて使用することで、それぞれ単独で使用する場合からは予期できない、粒径分布がシャープな洗剤粒子群を収率よく製造することができる効果が奏される。
粒度分布がシャープな粒子が高収率で得られるメカニズムの仮説としては、容器回転型造粒機を用いることにより粉体に加えられるせん断力が抑制された均一な粒子が得られること、及び、多流体ノズルにより液滴を微細化して高分散させるため、陰イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤ペーストの粘着性に起因する凝集を抑制できること、の相乗効果によるものと考えられる。
しかし、容器回転型造粒機を用いて撹拌又は混合を行う場合、液体成分(本明細書では界面活性剤ペースト)が造粒機内で均一に分散されにくいといった課題がある。その為、例えば、液体成分の供給方法を検討して、液体成分を均一分散させるという手段が考えられる。例えば、液体成分を均一に分散させる方法としては、2流体ノズル等の多流体ノズルを用いて液体成分の微細化を図る方法が考えられる。しかしながら、多流体ノズルを、粘度の高い界面活性剤ペーストを微細化するために用いるという発想は、当業者であっても生じにくい。
本発明の製造方法における混合の態様としては、容器回転型造粒機を使用し、陰イオン性界面活性剤、アルキルグリセリルエーテル及び水を含有する界面活性剤ペーストを多流体ノズルを用いて噴霧する態様であれば特に限定されるものではないが、以下、本発明の製造方法の一例としての態様について、より詳細に説明する。
本発明において、洗剤粒子とは界面活性剤及びビルダー等を含有する粒子であり、洗剤粒子群とはその集合体を意味する。洗剤組成物とは、洗剤粒子群を含有し、所望により洗剤粒子群以外に別途添加された洗剤成分(例えば、ビルダー顆粒、蛍光染料、酵素、香料、消泡剤、漂白剤、漂白活性化剤等)を含有する組成物を意味する。
本明細書において、水溶性とは25℃の水に対する溶解度が0.5g/100g以上であることを意味し、水不溶性とは、25℃の水に対する溶解度が0.5g/100g未満であることを意味する。
1.粉末洗剤原料
本発明における必須の成分として、粉末洗剤原料が挙げられる。具体的には、下記の、1)アルカリ剤、2)水溶性物質、3)粘土鉱物が挙げられる。これら1)〜3)の成分は、アルカリ剤、水溶性物質、粘土鉱物を単独で用いても良いし、また複数の成分を混合して用いてもよい。顆粒化の観点から、該粉末洗剤原料の平均粒径としては10〜250μmが好ましく、50〜200μmがより好ましく、80〜200μmが更に好ましい。
また、アルカリ剤、水溶性物質、粘土鉱物の平均粒径は特に限定されないが、界面活性剤ペーストを高配合する場合には、収率の向上の観点から1〜50μmまで粉砕して用いてもよい。
アルカリ剤としては、通常の洗剤組成物においてアルカリ剤として用いられるものが挙げられ、炭酸ナトリウム(例えばライト灰又はデンス灰)、炭酸水素ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム等が例示される。ハンドリングの容易さ及び入手のし易さの観点から、ライト灰が好ましい。これらは単独で用いても良く、二種以上を混合して用いても良い。
粉末洗剤原料としてライト灰を用いる場合、重曹焼成時の温度を調整することにより、界面活性剤を担持する能力をさらに向上させることができる。担持能の観点から、焼成温度は120〜250℃が好ましく、150〜220℃が好ましく、150〜200℃が更に好ましい。
水溶性物質としては、芒硝、トリポリリン酸Na等の通常の洗剤組成物に用いられる粉末やそれらの水和物を乾燥して作製した多孔質粉末等が挙げられる。
粘土鉱物としては、通常の洗剤組成物において用いられる粘土鉱物が挙げられる。粉末洗剤原料として、粘土鉱物とそれ以外の上記原料とを併用する場合、それらの混合物が顆粒化されることとなる。界面活性剤ペーストと混合される場合は、ペーストに含まれる水によって粉末洗剤原料の一部が溶解し、それにより生じる粘結性、或いは粘土鉱物の粘結性を顆粒化に利用する。
粉末洗剤原料の粉末と界面活性剤ペーストとを混合する際に、所望により前記粉末洗剤原料以外の粉体原料を添加してもよく、添加量としては、粉末洗剤原料100質量部に対して、0〜150質量部が好ましく、0〜100質量部がより好ましく、0〜50質量部がさらに好ましい。該粉体原料としては、例えば、アルミノケイ酸塩、プリフィード(トクヤマシルテック社製)等の結晶性ケイ酸塩等が挙げられる。かかる粉体原料を用いる場合、洗剤粒子群中の当該粉体原料の含有量は、流動性の向上、シミ出しやケーキングの抑制、洗浄力の向上の観点から0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、3質量%以上がさらに好ましく、すすぎ性、溶解性の観点から40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましく、10質量%以下がよりさらに好ましい。
入手の容易性や得られる洗剤粒子群の性能の観点から、粉末洗剤原料の好ましい例としては、ライト灰及び/又は芒硝を含むものが挙げられる。
2.界面活性剤ペースト
本発明における必須の成分として、界面活性剤ペーストが挙げられる。本発明においては、粉末洗剤原料に界面活性剤ペーストを添加し、容器回転型造粒機を用いることによって、粉末洗剤原料を顆粒化し、洗剤粒子群を製造する。
〔界面活性剤ペーストの組成〕
本発明に用いる界面活性剤ペースト中の陰イオン性界面活性剤(本明細書において、a)成分と表記する。)としては、一般に、衣料用洗剤、野菜・食器洗い洗剤や毛髪・皮膚洗浄剤等に使われるものを使用することができる。例えば、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキル又はヒドロキシアルキルエーテルカルボン酸塩、N−アシル化タウリン、N−アシル化メチルタウリン、N−アシル化グリシン、N−アシル化アスパラギン酸、N−アシル化ザルコシン、N−アシル化グルタミン酸、高級脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、モノアルキルリン酸エステル塩、アルキルアミドエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸モノグリセライド硫酸エステル塩及びアルキルイミノジカルボン酸塩等が挙げられる。低温の水中における洗剤粒子群の溶解性を向上する観点から、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩及びアルキルベンゼンスルホン酸塩からなる群より選択される一種以上が好ましい。
低温の水中における洗剤粒子群の溶解性に加えて、粒径分布がシャープな洗剤粒子群を製造する観点から、本発明に用いる界面活性剤ペースト中の陰イオン性界面活性剤としては、式(1):R−O−SO3Mで示されるアルキル硫酸エステル塩がより好ましい。式(1)中、Rは炭素数10〜18、好ましくは炭素数12〜16のアルキル基又はアルケニル基であり、MはNa、K等のアルカリ金属原子、アンモニア又はモノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミンである。洗剤組成物の洗浄力向上の観点から、MとしてはNa、Kが好ましい。Rとしては、具体的にはデシル基、ラウリル基、ミリスチル基、セチル基等が挙げられる。
本発明に用いられるアルキルグリセリルエーテル(本明細書において、c)成分と表記する。)は、以下の一般式(3):
1−OCH2−CHOH−CH2OH (3)
(式中、R1は炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、又は炭素数3〜8のシクロアルキル基を示す。)で表すことができる。
一般式(3)において、R1は炭素数1〜24、好ましくは炭素数3〜24の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、又は好ましくは炭素数3〜8のシクロアルキル基である。低温の水中における洗剤粒子群の溶解性を向上する観点から、直鎖若しくは分岐鎖の炭素数6〜18のアルキル基がより好ましく、炭素数8〜12のアルキル基がさらに好ましい。アルキル基としては、分岐鎖のものがより好ましい。
具体的には、R1としては、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等の直鎖アルキル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘプチル基、2−メチルノニル基、2−オクチルデシル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、イソデシル基、イソステアリル基等の分岐鎖アルキル基、オレイル基等のアルケニル基が挙げられる。
本工程におけるc)成分のアルキルグリセリルエーテルの配合量としては、低温の水中における洗剤粒子群の溶解性を向上する観点から、界面活性剤ペースト中の陰イオン性界面活性剤100質量部に対して10〜40質量部が好ましく、15〜40質量部がより好ましく、15〜38質量部がさらに好ましい。
界面活性剤ペーストには、所定量の陰イオン性界面活性剤、所定量のアルキルグリセリルエーテル及び所定量の水の他に、必要に応じて、これらの成分以外の成分が含まれていてもよい。
〔界面活性剤ペーストの物性〕
界面活性剤ペーストの粘度は、好ましくは該界面活性剤ペーストの使用温度域において、製造上のハンドリング性の観点から、好ましくは10Pa・s以下、より好ましくは5Pa・s以下であり、好ましくは0.5Pa・s以上、より好ましくは1Pa・s以下であり、これらの観点から、好ましくは0.5〜10Pa・sであり、更に好ましくは1〜5Pa・sである。前記使用温度域は、界面活性剤ペーストの安定性の観点から、好ましくは20〜70℃、より好ましくは20〜60℃である。ここで、粘度は、共軸二重円筒型の回転粘度計(HAAKE製、センサー:SV−DIN)により剪断速度50〔1/s〕で測定して求める。
界面活性剤ペーストは、その含水率により粘度が大きく変化する。例えば、a)成分の酸前駆体をアルカリ化合物で中和して当該界面活性剤のペーストを調製することができるが、その際に、用いるアルカリ化合物の水分量を調節し、所望の含水率をもった、すなわち、所望の粘度を有する界面活性剤ペーストを調製することが好ましい。該界面活性剤ペーストは、a)成分100質量部に対して25〜70質量部の水を含有する際に、粘度が低下し、ハンドリングしやすい観点から、本発明ではこの範囲に界面活性剤ペーストの水分を調整したものを用いることが好ましい。界面活性剤ペーストにおける水の量の範囲としては、ハンドリングの観点から、a)成分100質量部に対して25〜70質量部であり、30〜65質量部が好ましく、35〜65質量部がより好ましく、また、界面活性剤ペースト中の水分量は、ハンドリングの観点から、15〜40質量%が好ましく、20〜37質量%がより好ましく、25〜35質量%がより更に好ましい。
界面活性剤ペーストの調製法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。また、a)成分の酸前駆体は非常に不安定であり分解しやすいため、その分解を抑制できるように調製することが好ましい。たとえば、ループ反応器を用いて、中和熱を熱交換器などにより除去し、当該酸前駆体及び界面活性剤ペーストの温度管理に注意しながら製造を行なえばよい。製造時の温度域としては、30〜60℃が好ましく、製造後の保存温度域としては60℃以下が好ましい。また、使用時、必要に応じて昇温し、該界面活性剤ペーストを用いればよい。
また、得られる該陰イオン性界面活性剤ペーストは、分解を抑制する観点から、過剰のアルカリ度を有することが好ましい。
また、界面活性剤ペーストには、a)成分の酸前駆体を製造した際の未反応アルコールや未反応ポリオキシエチレンアルキルエーテル、中和反応時の副生成物である芒硝、中和反応時に添加され得るpH緩衝剤、脱色剤等が含有されていてもよい。
なお、本発明で得られる洗剤粒子群中におけるa)成分の含有量は、洗浄力、及び低温の水中への溶解性の観点から、10〜55質量%の範囲が好ましく、10〜45質量%がより好ましく、15〜40質量%がさらに好ましく、15〜35質量%がさらにより好ましい。また、本発明で得られる洗剤粒子群中におけるc)成分の含有量は、低温の水中への溶解性の観点から、1〜22質量%の範囲が好ましく、1〜18質量%がより好ましく、1.5〜15質量%がさらに好ましく、2〜13質量%がさらにより好ましく、粉末洗剤原料の含有量は、洗浄力の観点から、30〜80質量%が好ましく、40〜75質量%がより好ましく、45〜70質量%が更により好ましい。
界面活性剤ペーストにおいて、界面活性剤としてa)成分を単独で用いることもできるが、下記界面活性剤を併用して用いることもできる。併用する場合は、あらかじめa)成分含有の界面活性剤ペーストと混合して用いても良いし、それぞれ別々に添加しても良い。なお、下記界面活性剤を併用する場合、下記界面活性剤は、a)成分100質量部に対して、好ましくは1〜70質量部、より好ましくは2〜50質量部、更に好ましくは3〜30質量部、更により好ましくは5〜15質量部含有する。また、下記界面活性剤を併用する場合、界面活性剤ペースト中のa)成分の含有量は、好ましくは40〜80質量%、より好ましくは45〜75質量%、更に好ましくは50〜70質量%である。
例えば、非イオン性界面活性剤を混合又は別々に用いることもできる。30℃以下に融点を有する非イオン性界面活性剤を用いる場合は、界面活性剤の融点を上昇させる作用を有する、融点45〜100℃、分子量1千〜3万の水溶性非イオン性有機化合物(以下、融点上昇剤という)又はその水溶液を併用する事が好ましい。なお、本発明で用いることのできる融点上昇剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、プルロニック型非イオン性界面活性剤等が挙げられる。又、両性界面活性剤や陽イオン性界面活性剤を目的に合わせ併用することもできる。
例えば、a)成分以外の陰イオン性界面活性剤を混合又は別々に用いることもでき、かかる陰イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩やアルキルベンゼンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩や二級アルカンスルホン酸塩が挙げられる。また、低温の水中における洗剤粒子群の分散性を向上する観点から、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩やアルキルベンゼンスルホン酸塩等の陰イオン性界面活性剤が洗剤粒子群中に好ましくは0〜10質量%で、より好ましくは0〜5質量%、さらに好ましくは0〜3質量%含有されていてもよい。また、洗浄力向上の観点からは0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、3質量%以上がさらに好ましく、洗剤収率向上の観点から10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。
更に、消泡効果を得るために脂肪酸塩を併用することができる。
非イオン性界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、洗浄力の観点から、例えば炭素数10〜14のアルコールにアルキレンオキシドを6〜22モル付加したポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましい。
洗剤粒子群中の非イオン性界面活性剤の含有量は、洗浄力の向上、耐ケーキング性の向上、及び粉立ち時のムセの抑制の観点から、洗剤粒子群中において好ましくは0〜10質量%、より好ましくは0〜5質量%、更に好ましくは0〜3質量%である。また、洗浄力向上の観点からは0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、3質量%以上がさらに好ましく、洗剤収率向上の観点から10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。
3.ポリマー
尚、本発明における洗剤粒子群には、洗浄力、顆粒化の為のバインダー効果の観点から、水溶性セルロース誘導体、糖類及びカルボン酸系ポリマー、非晶質のケイ酸塩等の無機ポリマー等を併用することができ、アクリル酸−マレイン酸コポリマーの塩、ポリアクリル酸塩がより好ましい。塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好ましい。尚、カルボン酸系ポリマーの重量平均分子量としては、1000〜100000が好ましく、2000〜80000がより好ましい。
4.その他成分
尚、本発明における洗剤粒子群には、上記1〜3に挙げた以外の物質であっても、必要に応じて適宜配合することができる。かかるその他成分の添加時期は特に制限されない。
・キレート剤(金属封鎖剤)
金属イオンによる洗浄作用阻害を抑制する為、配合することができる。水溶性キレート剤としては、金属イオン封鎖能を保持する物質であれば特に規定はされないが、結晶性ケイ酸塩、トリポリリン酸塩、オルトリン酸塩、ピロリン酸塩等が使用可能である。水不溶性キレート剤については、水中での分散性の観点から、粒子の平均粒径が0.1〜20μmのものが好ましく、結晶性アルミノケイ酸塩が挙げられ、例えばA型ゼオライト、P型ゼオライト、X型ゼオライト等が使用可能である。
・水溶性無機塩
洗濯液のイオン強度を高め、皮脂汚れ洗浄等の効果を向上させる為、水溶性無機塩を添加することが好ましい。
・水不溶性賦形剤
水中での分散性良好で、洗浄力に悪影響を与えない物質であれば特に規定はされない。水中での分散性の観点から、一次粒子の平均粒径が0.1〜20μmのものが好ましい。
・その他補助成分
蛍光染料、顔料、染料等が挙げられる。
尚、前記成分の平均粒径の測定は、後述の物性の測定方法に記載の方法で測定することができる。
<洗剤粒子群の製法>
本発明の洗剤粒子群の製造方法は、以下の界面活性剤ペースト混合工程にて粉末洗剤原料に界面活性剤ペーストを添加、混合する工程を含む方法であり、かかる工程を経て洗剤粒子群が調製される。
1.界面活性剤ペースト混合工程
粉末洗剤原料の粉末に、陰イオン性界面活性剤、アルキルグリセリルエーテル及び水を含有する界面活性剤ペーストを添加し、容器回転型造粒機によってこれらを混合し、洗剤粒子群を調製する工程である。
本工程において添加される界面活性剤ペーストの量としては、粉末洗剤原料100質量部に対して25〜200質量部が好ましく、25〜180質量部がより好ましく、25〜160質量部が更に好ましく、25〜100質量部が更により好ましく、30〜90質量部が特に好ましく、35〜85質量部が特により好ましい。洗浄力の観点から、25質量部以上であることが好ましく、洗剤収率、溶解性の観点から、200質量部以下であることが好ましく、180質量部以下がより好ましく、160質量部以下が更に好ましく、100質量部以下がより更に好ましい。
この工程に用いられる容器回転型造粒機とは、顆粒に強い剪断を与えて大きく圧密することのない装置であれば良い。例えば、本来、高剪断力を与え得る主翼と解砕翼を備えた竪型或いは横型造粒機においても、回転数や以下に記載するフルード数を低く設定し圧密を抑制することで、本発明の顆粒製造に利用することができる。即ち、本明細書における容器回転型造粒機には、顆粒に高剪断力を与え得る造粒機であっても、操作条件の設定等により剪断力を低下させて操作することができる造粒機も包含される。
容器回転型造粒機としては、顆粒化の容易さ及び担持能向上の観点から、本体胴部の回転によって顆粒化が進行するパン型造粒機或いはドラム型造粒機が好ましい。これらの装置はバッチ式、連続式いずれの方法においても用いることができる。尚、粉末混合性及び固液混合性の観点からは、パン或いはドラムに混合を補助する邪魔板を設けることが好ましい。
又、容器回転型造粒機として使用するためには、粉末を均一に流動せしめることが可能となり、更に、回転による粒子の持ち上げ及び自重による滑り・落下を伴う混合機構の確保観点から、以下の式で定義される造粒機のフルード数を1.0以下に設定するのが好ましく、0.8以下がより好ましく、0.6以下が更に好ましく、0.4以下がより好ましい。
フルード数:Fr=V2/(R×g)
V:周速[m/s]
R:回転中心から回転物の円周までの半径[m]
g:重力加速度[m/s2]
混合粉末に界面活性剤ペーストを均一に添加する観点から、造粒機のフルード数を0.001以上に設定するのが好ましく、0.005以上がより好ましく、0.01以上が更に好ましく、0.05以上が更により好ましい。
尚、主翼や解砕翼を備えた竪型或いは横型造粒機においては、V及びRは主軸の値を用い、本体胴部の回転によって顆粒化が進行するパン型造粒機或いはドラム型造粒機においては、V及びRは本体胴部の値を用いることとする。また、解砕翼を備えたパン型造粒機においては、V及びRは解砕翼の値を用いることとする。
造粒機の回転時間は特に限定されないが、例えば界面活性剤ペースト添加後から0〜10分間が好ましい。
本発明においては、界面活性剤ペーストを均一分散させて添加することが、低温の水中における洗剤粒子群の溶解性の向上に加えて、粒径分布がシャープな洗剤粒子群を製造する観点から、好ましい。そのための方法としては、多流体ノズルを用いて界面活性剤ペーストを微細化する方法がある。
多流体ノズルとは、液体成分と微粒化用気体(エアー、窒素等)を独立の流路を通してノズル先端部近傍まで流通させ、混合・微粒化するノズルであり、2流体ノズルや3流体ノズル、4流体ノズル等を用いることができる。また、液体成分と微粒化用気体の混合部は、ノズル先端部内で混合する内部混合型、或いはノズル先端部外で混合する外部混合型のいずれであっても良い。
本発明においては、多流体ノズルを用いて界面活性剤ペーストを微細液滴化して添加することが好ましく、2流体ノズルを用いることがより好ましい。このような多流体ノズルとしては、例えば、スプレーイングシステムスジャパン(株)製、(株)共立合金製作所製、いけうち(株)製等の内部混合型2流体ノズル、スプレーイングシステムスジャパン(株)製、(株)共立合金製作所製、(株)アトマックス製等の外部混合型2流体ノズル、藤崎電機(株)製の外部混合型4流体ノズル等が挙げられる。
2流体ノズルを用いる場合、例えば、次の条件で上記ペーストを供給することが好ましい。例えば、微粒化用Air噴霧圧としては0.05〜0.7MPaが好ましい。
本発明に用いる高粘度の界面活性剤ペーストの液滴の微細化、ノズル先端の詰まり防止の観点から、本発明においては、外部混合型2流体ノズルを用いることが好ましい。
液滴径の違いが、得られる洗剤粒子群の収率や粗粒量に与える影響を鋭意検討した結果、上記ペーストの液滴径の平均粒径を1〜300μmにすることが収率の観点から好ましく、1〜200μmがより好ましく、1〜150μmがより好ましい。
また、上記ペーストの添加速度を上げたい場合には、これらの多流体ノズルを複数個使用し、液滴の微細化を維持しつつ添加速度を上げることも効果的である。
このような方法を用いることで、高粘度の上記ペーストにおいても均一な分散が可能となり、収率が向上し粒度分布のシャープな洗剤粒子群が得られる。
なお、界面活性剤ペーストの液滴径の平均粒径は体積基準で算出されるものであり、レーザー回折式粒度分布測定装置:スプレーテック(マルバーン社製)を用いて測定される値である。
<洗剤粒子群の物性>
本発明の製造方法により、所定の特性を有する洗剤粒子群を得ることができる。かかる本発明の製造方法により得られた洗剤粒子群も、本発明に包含される。本発明による洗剤粒子群の好ましい物性は、以下の通りである。
嵩密度としては、好ましくは400g/L以上であり、より好ましくは450〜1000g/L、さらに好ましくは450〜950g/L、より好ましくは500〜900g/Lである。平均粒径としては、好ましくは150〜800μm、より好ましくは180〜700μm、更に好ましくは200〜500μmである。必要に応じて、得られた洗剤粒子群の篩い分けや粉砕を行っても構わない。
尚、前記嵩密度、平均粒径は、後述の物性の測定方法に記載の方法で測定することができる。
本発明における洗剤粒子群の水分量としては、a)成分の高配合の観点から、より少ない方が好ましい。具体的には、洗剤粒子群の水分量を赤外線水分計で測定した場合、その水分量は20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましく、5質量%以下がより好ましい。
洗剤粒子群の60秒間溶解率は、以下の方法で算出する。
5℃に冷却した71.2mgCaCO3/リットルに相当する1リットルの硬水(Ca/Mgモル比7/3)を1リットルビーカー(内径105mm、高さ150mmの円筒型、例えば、岩城硝子社製1リットルビーカー)の中に満たし、5℃の水温をウォーターバスにて一定に保った状態で、撹拌子(長さ35mm、直径8mm、例えば、型式:ADVANTEC社製、商品名:テフロン(登録商標)SA(丸型細型))にて水深に対する渦巻きの深さが概ね1/3となる回転数(800r/m)で撹拌する。1.0000±0.0010gとなるように縮分・秤量した洗剤粒子群を撹拌下に水中に投入・分散させ撹拌を続ける。投入から60秒後にビーカー中の洗剤粒子群分散液を、質量既知のJISZ8801に規定の目開き74μmの標準篩(直径100mm)で濾過し、篩上に残留した含水状態の洗剤粒子群を篩と共に質量既知の回収容器に回収する。尚、濾過開始から篩を回収するまでの操作時間を10±2秒とする。回収した洗剤粒子群の溶残物を篩と共に、105℃に加熱した電気乾燥機にて1時間乾燥し、その後、シリカゲルを入れたデシケーター(25℃)内で30分間保持して冷却する。冷却後、乾燥した洗剤粒子群の溶残物と篩と回収容器の合計の質量を測定し、式(4)によって洗剤粒子群の溶解率(%)を算出する。
溶解率(%)={1−(T/S)}×100 (4)
S:洗剤粒子群の投入質量(g)
T:上記撹拌条件にて得られた分散液を上記篩に供したときに、篩上の残存する洗剤粒子群の溶残物の乾燥質量(g)
かかる条件での洗剤粒子群の60秒間溶解率が高いほど、その洗剤粒子群は低温溶解性に優れている、ということができる。本明細書において、洗剤粒子群の好ましい60秒間溶解率としては、70%以上であり、80%以上がより好ましく、85%以上が更に好ましい。
洗剤粒子群を得る好適な製法は、更に必要に応じて液体洗剤原料吸油工程又は表面改質工程又は乾燥工程を含んでもよい。
2.任意の製造工程
本発明で得られる洗剤粒子群は、更に下記工程を含有していてもよい。
液体洗剤原料吸油工程:界面活性剤ペースト混合工程により得られた洗剤粒子群と、上記非イオン性界面活性剤や上記ポリマー等の液体洗剤原料とを混合する工程である。
表面改質工程:界面活性剤ペースト混合工程又は液体洗剤原料吸油工程で得られた洗剤粒子群をアルミノケイ酸塩などの表面被覆剤で表面改質する工程である。但し、表面改質工程においては解砕が同時に進行してもよい。
乾燥工程:界面活性剤ペースト混合工程、液体洗剤原料吸油工程又は表面改質工程で得られた洗剤粒子群を乾燥させる工程である。
<洗剤組成物>
本発明の洗剤組成物は、上述の洗剤粒子群を含有してなる組成物であり、更に該洗剤粒子群以外に別途添加された洗剤成分(例えば、ビルダー顆粒、蛍光染料、酵素、香料、消泡剤、漂白剤、漂白活性化剤等)を含有してなる組成物である。
洗剤組成物中の洗剤粒子群の含有量は、洗浄力の点から50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上が更に好ましく、80〜100質量%がより好ましい。
洗剤粒子群以外の洗剤成分の洗剤組成物中における含有量は、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下が更に好ましく、20質量%以下がより好ましい。
<洗剤組成物の製法>
洗剤組成物の製法は、特に限定はなく、例えば、前記洗剤粒子群及び別途添加された洗剤成分を混合する方法が挙げられる。このようにして得られた洗剤組成物は、a)成分の高配合された洗剤粒子を含有しているため、少量でも十分な洗浄効果を発現し得るものである。かかる洗剤組成物の用途としては粉末洗剤を用いる用途であれば特に限定はないが、例えば、衣料用粉末洗剤、自動食器用洗剤等が挙げられる。
<物性の測定方法>
1.嵩密度
嵩密度は、JIS K 3362により規定された方法で測定する。尚、本願においては洗剤粒子群の嵩密度は、所定の篩い分け処理及び粉砕処理によって500μmを超える顆粒を除去した後の嵩密度とする。
2.平均粒径
平均粒径については、平均粒径については、JIS Z 8801−1:2006記載の金属製網ふるい(目開き2000〜45μm)を用いて5分間振動させた後、篩目のサイズによる質量分率からメジアン径を算出する。より詳細には、目開き45μm、63μm、90μm、125μm、180μm、250μm、355μm、500μm、710μm、1000μm、1410μm、2000μmの12段の篩と受け皿を用いて、受け皿上に目開きの小さな篩から順に積み重ね、最上部の2000μmの篩の上から100gの粒子を添加し、蓋をしてロータップ型ふるい振とう機(HEIKO製作所製、タッピング156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、5分間振動させたあと、それぞれの篩及び受け皿上に残留した当該粒子の質量を測定し、各篩上の当該粒子の質量割合(%)を算出する。受け皿から順に目開きの小さな篩上の当該粒子の質量割合を積算していき合計が50%となる粒径を平均粒径とする。
3.水分
水分測定は赤外線水分計法により行う。即ち、試料3gを質量既知の試料皿にはかり採り、赤外線水分計(ケット科学研究所(株)製FD−240)を用いて105℃で加熱し、30秒間質量変化がなくなった時点を乾燥終了とする。そして、乾燥後の質量と乾燥前質量から水分量を算出する。
4.流動性
流動時間は、JIS K 3362により規定された嵩密度測定用のホッパーから、100mLの粉末が流出するのに要する時間とする。流動時間として10秒以下が好ましく、8秒以下がより好ましく、7秒以下が更に好ましい。
尚、本願においては洗剤粒子群の流動性は、所定の篩い分け処理及び粉砕処理によって500μmを超える顆粒を除去した後の流動性とする。
以下、本発明の態様を実施例によりさらに記載し、開示する。この実施例は単なる本発明の例示であり、何ら限定を意味するものではない。以下の実施例等では、特に記載のない限り下記の原料を用いた。
ライト灰:平均粒径100μm(セントラル硝子(株)製;水分量2質量%)
ゼオライト:平均粒径3.5μm、ゼオビルダー社製
以下の実施例等では、容器回転型造粒機として、邪魔板を有した75Lドラム型造粒機(φ40cm×L60cm)を使用した。2流体ノズルとして、(株)アトマックス製:型番BN90を使用した。
以下の実施例に基づいて本発明を更に説明する。
実施例1
陰イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤組成物(R−OSO3Na;C12/C14/C16=64/24/12(質量比);水分量34質量%;60℃での粘度:約2Pa・s;以下、「組成物A」という)を60℃にした。次に組成物A100質量部に対し、13.2質量部の2−エチルヘキシルグリセリルエーテル90質量%と水10質量%とから成る混合物を添加し、温度60℃で1分間混合し、界面活性剤ペーストとしての「組成物B」を得た。組成物Bの60℃での粘度は2.4Pa・sであった。組成物Bにおいて、アルキルグリセリルエーテルの量は陰イオン性界面活性剤100質量部に対して18質量部であり、水の量は陰イオン性界面活性剤100質量部に対して53.52質量部であった。
次にライト灰3.99kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記ライト灰100質量部に対し、上記組成物B75.5質量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて、液滴径約130μmにて20.1分間で添加した。添加後、さらに混合を1分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から洗剤粒子群を排出した。さらに得られた洗剤粒子群を500μmの目開きの篩で篩い分けし、500μm以上の粗大粒子はフィッツミル(ホソカワミクロン(株)製、粉砕機;DKA−6型)で500μm以下に粉砕した後、篩を通過した造粒物と混合し、洗剤粒子群1を得た。
得られた洗剤粒子群1は、水分12.6%、平均粒径242μm、嵩密度660g/L、流動性7.2sであった。
実施例2
組成物A100質量部に対し、26.4質量部の2−エチルヘキシルグリセリルエーテル90質量%と水10質量%とから成る混合物を添加し、温度60℃で1分間混合し、界面活性剤ペーストとしての「組成物C」を得た。組成物Cの60℃での粘度は2.5Pa・sであった。組成物Cにおいて、アルキルグリセリルエーテルの量は陰イオン性界面活性剤100質量部に対して36質量部であり、水の量は陰イオン性界面活性剤100質量部に対して55.52質量部であった。
次にライト灰3.8kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記ライト灰100質量部に対し、上記組成物C84.2質量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて、液滴径約130μmにて20.3分間で添加した。添加後、さらに混合を1分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から洗剤粒子群を排出した。さらに得られた洗剤粒子群を500μmの目開きの篩で篩い分けし、500μm以上の粗大粒子はフィッツミル(ホソカワミクロン(株)製、粉砕機;DKA−6型)で500μm以下に粉砕した後、篩を通過した造粒物と混合し、洗剤粒子群2を得た。
得られた洗剤粒子群2は、水分12.5%、平均粒径248μm、嵩密度706g/L、流動性8.1sであった。
実施例3
陰イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤組成物(R−O(CHCHO)2SO3Na;C12/C14=70/30(質量比)EOの平均付加モル数2;水分量30質量%;60℃での粘度:約1.9Pa・s;以下、「組成物E」という)を60℃にした。次に組成物E100質量部に対し、13.2質量部の2−エチルヘキシルグリセリルエーテル90質量%と水10質量%とから成る混合物を添加し、温度60℃で1分間混合し、界面活性剤ペーストとしての「組成物D」を得た。組成物Dの60℃での粘度は5.9Pa・sであった。組成物Dにおいて、アルキルグリセリルエーテルの量は陰イオン性界面活性剤100質量部に対して18質量部であり、水の量は陰イオン性界面活性剤100質量部に対して44.88質量部であった。
次にライト灰3.99kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記ライト灰100質量部に対し、上記組成物D61.4質量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて、液滴径約130μmにて20.1分間で添加した。添加後、さらに混合を1分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から造粒物を排出した。さらに得られた造粒物を500μmの目開きの篩で篩い分けし、500μm以上の粗大粒子はフィッツミル(ホソカワミクロン(株)製、粉砕機;DKA−6型)で500μm以下に粉砕した後、篩を通過した造粒物と混合して、上記のドラム型造粒機に投入した。次いで、ライト灰100質量部に対してゼオライト30質量部を添加して前記と同条件にて1分間攪拌を行い、得られた造粒物をドラム型ミキサーから排出して洗剤粒子群5とした。
得られた洗剤粒子群5は、水分9.7%、平均粒径336μm、嵩密度707g/L、流動性6.8sであった。
比較例1
組成物Aを60℃にした。次にライト灰4.2kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記ライト灰100質量部に対し、上記組成物A66.7質量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて、液滴径約130μmにて13.7分間で添加した。添加後、さらに混合を1分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から洗剤粒子群を排出した。さらに得られた洗剤粒子群を500μmの目開きの篩で篩い分けし、500μm以上の粗大粒子はフィッツミル(ホソカワミクロン(株)製、粉砕機;DKA−6型)で500μm以下に粉砕した後、篩を通過した造粒物と混合し、洗剤粒子群3を得た。
得られた洗剤粒子群3は、水分10.7%、平均粒径229μm、嵩密度540g/L、流動性6.9sであった。
比較例2
組成物Aを60℃にした。次にライト灰2.7kgをレディゲミキサー((株)マツボー製、容量20L、ジャケット付)中で撹拌した。尚、ジャケットに40℃の温水を流した。撹拌羽根回転数80r/m、剪断機回転数3600r/mの条件で10秒間撹拌した後、上記ライト灰100質量部に対し、上記組成物A66.7質量部を9分間で添加した。添加後、さらに混合を1分間続けて顆粒化を行った後、レディゲミキサーから洗剤粒子群を排出した。さらに得られた洗剤粒子群を500μmの目開きの篩で篩い分けし、500μm以上の粗大粒子はフィッツミル(ホソカワミクロン(株)製、粉砕機;DKA-6型)で500μm以下に粉砕した後、篩を通過した造粒物と混合し、洗剤粒子群4を得た。
得られた洗剤粒子群4は、水分12.8%、平均粒径205μm、嵩密度750g/L、流動性7.9sであった。
比較例3
組成物Eを60℃にした。次にライト灰4.2kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記ライト灰100質量部に対し、上記組成物E53.8質量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて、液滴径約130μmにて13.7分間で添加した。添加後、さらに混合を1分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から造粒物を排出した。さらに得られた造粒物を500μmの目開きの篩で篩い分けし、500μm以上の粗大粒子はフィッツミル(ホソカワミクロン(株)製、粉砕機;DKA−6型)で500μm以下に粉砕した後、篩を通過した造粒物と混合して、上記のドラム型造粒機に投入した。次いで、ライト灰100質量部に対してゼオライト14質量部を添加して前記と同条件にて1分間攪拌を行い、得られた造粒物をドラム型ミキサーから排出して洗剤粒子群6とした。
得られた洗剤粒子群6は、水分8.9%、平均粒径235μm、嵩密度701g/L、流動性7.1sであった。
上記の実施例、比較例の条件、結果を表1に示す。
Figure 2012255146
表中、125μm未満品とは、全洗剤粒子群中の125μm未満の粒子群が占める割合(質量%)である。
実施例1〜3と比較例1〜3との比較より、容器回転型造粒機を用い、陰イオン性界面活性剤、アルキルグリセリルエーテル及び水を含有する界面活性剤ペーストを多流体ノズルで添加、混合することで、得られた洗剤粒子群の低温での溶解性が向上することが明らかになった。
実施例1〜2の洗剤粒子群は、比較例1の洗剤粒子群よりも平均粒径が大きく、さらに嵩密度も高いために、低温での溶解性の低下が予想されていたにも関わらず、驚くべきことに、低温溶解性は向上することが分かった。
実施例3の洗剤粒子群と比較例3の洗剤粒子群との比較においても同様である。
さらに、比較例1〜3と比べると、実施例1〜3の洗剤粒子群の125μm未満品の割合が小さいので、本発明の製造方法によって、粒径分布がシャープな洗剤粒子群を製造できることが分かった。
本発明によれば、陰イオン性界面活性剤、アルキルグリセリルエーテル及び水を含有する界面活性剤ペーストを用いて、低温の水に対する溶解性に優れ、かつ粒度分布がシャープな必要な粒度の洗剤粒子群を収率良く製造することができる。かかる洗剤粒子群を、例えば、衣料用粉末洗剤、自動食器用洗剤等の構成成分として用いることができる。

Claims (9)

  1. 粉末洗剤原料に、次のa)成分、c)成分及びb)成分:
    a)陰イオン性界面活性剤
    c)アルキルグリセリルエーテル
    b)水
    を含有する界面活性剤ペーストを多流体ノズルを用いて添加し、容器回転型造粒機によって混合する、界面活性剤ペースト混合工程を含む洗剤粒子群の製造方法。
  2. a)陰イオン性界面活性剤が、下記式(1):
    R−O−SO3M (1)
    (式中、Rは炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基、Mはアルカリ金属原子、アンモニア又はアミンを示す。)
    で表される化合物である、請求項1に記載の製造方法。
  3. a)陰イオン性界面活性剤100質量部に対してc)アルキルグリセリルエーテルを10〜40質量部用いる、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 界面活性剤ペースト中のb)水の量が、a)陰イオン性界面活性剤100質量部に対して25〜70質量部である、請求項1〜3いずれか1項に記載の製造方法。
  5. 粉末洗剤原料がライト灰及び/又は芒硝を含む粉末洗剤原料である、請求項1〜4いずれか1項に記載の製造方法。
  6. 粉末洗剤原料100質量部に対して25〜200質量部の界面活性剤ペーストを添加する、請求項1〜5いずれか1項に記載の製造方法。
  7. 洗剤粒子群の平均粒径が150〜800μmである、請求項1〜6いずれか1項に記載の製造方法。
  8. 請求項1〜7いずれか1項に記載の製造方法によって得られた洗剤粒子群。
  9. 請求項1〜7いずれか1項に記載の製造方法によって得られた洗剤粒子群を含有してなる洗剤組成物。
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CN106582464A (zh) * 2015-10-19 2017-04-26 中国石油化工股份有限公司 一种制备微球组合物的方法

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