JP2012502249A - 耐貫通製品 - Google Patents

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Abstract

ASTM D−885準拠のテナシティが2,000MPa以上である繊維を含有する層の1層以上から作られた積層体のパッケージの1個以上を含有する耐貫通製品を提案する。この積層体は、ポリマー材料の1種以上をさらに含有し、パッケージの1個以上は第1の独立した保護シースに囲繞されており、第2の独立したシースに実質的に完全に囲繞されている。第2の独立したシースは一部品からなるまたは多部品からなるニットである。
【選択図】なし

Description

本発明は、ASTM D−885準拠のテナシティが2,000MPa以上である繊維を含有する層の1層以上およびポリマー材料の1種以上から作られた積層体のパッケージの1個以上を含有し、ただしパッケージの1個以上が第1の独立した保護シース(sheath)に囲繞されている、耐貫通製品に関する。
ポリマー材料中の繊維から作られた積層体を含有する耐貫通製品は一般に知られている。例えば文献WO99/21446A2には、ポリマー材料中に埋め込まれた複数の繊維を含有する耐弾丸防御衣類が開示されている。重ね合わされた層は、例えばナイロンまたはポリエステルの繊維から作られた織物のシースを備えることができる。
しかし、このタイプの耐貫通製品には、発射体が端部において抜け出す危険が存在する。この危険は、耐貫通製品に対する角度を付けた射撃において特に高い。すなわち、幾つかの層を貫通することによって既に速度が落ちている発射体は、比較的滑らかな層を横切って横滑りし、さらなる層を貫通するために少なすぎるエネルギーしか有さない場合には、エッジにおいて抜け出す。防弾効果を有するパッケージの外縁部における発射体の抜け出しは、該耐貫通製品を着装している人物に対する受傷の危険があるのみではなく、着装者に近接している人々に対しても受傷の危険がある。
従って本発明は、従来技術の欠点が除去されるか、あるいは少なくとも低減された、冒頭に記載したタイプの耐貫通製品を提供することを目的とする。
上記目的は、ASTM D−885準拠のテナシティが2,000MPa以上である繊維を含有する層の1層以上およびポリマー材料の1種以上から作られた積層体のパッケージの1個以上を含有し、ただしパッケージの1個以上は第1の独立した保護シースに囲繞されており、さらに、パッケージの1個以上は第2の独立したシース、この第2の独立したシースは一部品からなるか、あるいは多部品からなるニットである、に実質的に完全に囲繞されていることを特徴とする、耐貫通製品によって解決される。
耐貫通製品は、耐・発射体(projectile)性能および/または耐刃性能を有する製品として理解されるべきである。
防弾効果を有するパッケージのための一部品からなるシースの概略図。 一部品からなるシースを備えた防弾効果を有するパッケージの切断物の断面外略図。 一部品からなるシースのメッシュ構造の一部領域の概略図。 弾丸孔を有するシースの概略図。
「繊維」という語は、その縦方向の寸法が、その横断線方向の幅および厚さよりも非常に大きい長形体として理解されるべきである。「繊維」という語は、モノフィラメント、マルチフィラメント、テープ、ヤーン、細片、ステープル、およびチョップされたもの、カットされたものまたは非連続繊維の他の形状を含むもの、ならびに規則的および非規則的な断面を有する類似物を含むものに対応する。「繊維」という語は各場合において、上述の物体の幾つかまたはそれらの組み合わせをも含む。
以下において、上記積層体のパッケージの少なくとも1つは、防弾効果を有するパッケージまたは防弾性能のためのパッケージとしての意味を有している。防弾効果を有するパッケージの意味するところにかかわらず、該パッケージは耐刃性能をも有する。
独立した第1の保護シースは、以下において単に保護シースとも呼ぶ。同様に、第2の独立したシースは、以下において単にシースとも呼ぶ。しかし、複数の独立体としてのシースの意味づけ、および第1の保護シースと第2のシースとの列挙により、前記保護シースと前記シースとは各場合において、2つのシースが互いに独立していることが明確となるであろう。保護シースまたはシースの塗装(完全または部分的)は、更なるシースとして理解されるべきではない。
一部品からなるまたは多部品からなるニットのシースは、以下において、一部品からなるシース、多部品からなるシース、または単にシースとも呼ぶ。
一部品からなるシースは、該シースが1つの部品から作られるだけであり、シースの製造において複数のシース構成要素を連結することが要求されないことを意味するものと理解されるべきである。その製品が1つの部品からのみのものであれば、一部品からなるシースは既に製造されている。例えば円筒状ニットのチューブは、本発明の趣旨における一部品からなるシースである。ニットのチューブは、該チューブが開口端(出口)を持たないか、あるいは1つだけ有するように編まれることが好ましい。しかし、開口端のかたちの出口を2つ以上有するニットのチューブもまた、シースを形成するために単に開口端を閉じねばならない(例えば縫い合わせることによって)だけであるならば、本発明の趣旨における1つの部品として理解されるべきである。2つ以上の構成要素を互いに連結して生み出されたシースは、本発明の趣旨における1つの部品として理解されるべきではない。
本発明の趣旨における多部品からなるシースは、連結して多部品からなるシースを製造する複数の構成要素からなる。例えば互いに連結した前部および後部からなるシースは、本発明の趣旨における多部品からなるシースである。多部品からなるシースは、例えば前部および後部が部品生地(good)の切り出しである、ニットの部品の生地から製造することができる。
保護シースは、防水性、防塵性で不透明な材料からなることができる。保護シースは、好ましくは防弾効果を有する材料を湿気および日光から保護するべきである。例えばUVに不透明なポリマーフィルムを、保護シースの材料として使用することができる。
シースは、少なくとも一部がASTM D−885に準拠して測定して900MPa以上のテナシティを有する繊維から成ることが好ましい。
他の実施態様において、シースは、少なくとも一部がASTM D−885に準拠して測定して1、160MPa以上のテナシティを有する繊維からなるものであれば、好ましい。
シースは全部が900MPa以上のテナシティを有する繊維からなるか、またはシースは全部が1,160MPa以上のテナシティを有する繊維からなることがさらに好ましく、特に好ましくはシースの全部または一部が2,500MPa以上、さらに特別に好ましくは3,000MPa以上のテナシティを有する繊維からなる。繊維のテナシティは、各場合においてASTM D−885に準拠して測定される。シースが要求される最小の強度を有する繊維のほかにさらに他の繊維を有している場合には、他の繊維がより低いテナシティを有しているならば好ましい。この手段により、高強度の繊維を使用し、しかしより低いテナシティの繊維のためにシースは未だ不必要な高価格ないし重量を有さずに、端部における発射体の抜け出しを有利に防止することができることとなる。
シースは、保護シースに実質的に完全に囲繞されていることが好ましい。このことにより、防弾効果を有するパッケージはシースに好ましく完全に囲繞される。保護シースが実質的に完全にシースに完全に囲繞されていることも、自明に考えられる。このことは、防弾効果を有するパッケージおよび保護シースがシースによって実質的に完全に囲繞されていることを意味する。
実質的に完全な囲繞とは、引用される物体の表面の80%以上を囲繞することとして理解されるべきである。しかしながら、囲繞される物体の表面の全部が囲繞される完全な囲繞が好ましい。
シースのための繊維は、ポリエチレン、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド、ポリベンズオキサゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリエステル、ポリアミド、天然ポリマーまたは(例えばコットンもしくはリネンの如き)天然繊維からなることが好ましい。さらに、ただ1つのタイプよりも多い繊維またはただ1つのタイプよりも多いヤーンからシースを製造することも考えられる。
積層体は、超高分子量のポリエチレン、超高分子量のポリプロピレン、芳香族ポリアミド、ポリベンズオキサゾールまたはポリベンゾチアゾールの群の1種以上のうちの繊維から形成されることが好ましい。超高分子量のポリエチレンから作られた繊維から作られたヤーンの例は、Spectra(登録商標)またはDyneema(登録商標)である。芳香族ポリアミドから作られたヤーンの例はTwaron(登録商標)である。積層体を、ただ1つのタイプよりも多い繊維またはただ1つのタイプよりも多いヤーンから製造することも、もちろん可能である。
シースおよび積層体を製造するための繊維は、ヤーンの形状で好ましく入手可能である。シースおよび積層体を製造するためのヤーンは、マルチフィラメントのヤーン、ステープルファイバーのヤーン、またはマルチフィラメントとステープルファイバーとの混合物であることができる。
ヤーンは、積層体中でヤーン層を形成することが好ましい。
ヤーン層のヤーンは、積層体中で同一方向を向く構造に配列されることが好ましい。同一方向を向く構造にあるヤーン層の可能な例は、Teijin Aramid GmbHから販売されているTwaron(登録商標)LFT GF4である。しかしながら、ヤーン層のヤーンが多方向を向く構造に配列されている場合、またはヤーンがヤーン層中で織物として配列されている場合も好ましい。防弾効果を有するパッケージ中で、これらとは異なるように組み立てられた積層体も、もちろん可能である。パッケージを、例えばヤーン層中で同一方向を向いて配列されたヤーンを有する積層体と、ヤーン層としての織布を有する積層体とから形成することができる。積層体中のヤーン層が織布から形成されている場合、Teijina Aramid GmbH製のTwaron(登録商標)の織物T 751、T 730、CT 716、CT 732、CT 714、CT 704、CT 707、CT 709、CT 612、 CT 613、CT 615、CT 736および/またはT 750が好ましく使用される。その他の層を有する織布をヤーン層として使用することも考えられる。このその他の層は、ポリマー材料であってはならない。
積層体は、ヤーン層のそれぞれの面上にポリマー材料を有することが好ましい。ヤーン層の片面のみがポリマー材料を有すること、あるいはポリマー材料を2つのヤーン層の間に配置することも、もちろん可能である。2つのヤーン層の間のポリマー材料に関して、文献WO00/008411A1に例示がなされている。該文献は、ここに参考として導入され、従って本発明の開示の一部をなす。ポリマー材料は、好ましくは熱可塑性ポリマーおよび/またはエラストマーおよび/または熱硬化性樹脂の群に属するものであることができる。言及したポリマー材料の混合物も考えることができる。ポリマー材料は、例えばヤーン層上にフィルムの形状で置くかまたは塗布し、最後に加熱および圧縮手段によってヤーン層とともに圧縮されて積層体となる。しかしながらこのポリマー材料は、ヤーンが埋め込まれ、そして例えばヤーン上を完全にまたは一部分のみを覆う液状被膜として塗布することのできる、マトリクスの形状で配置することも可能である。さらに、ヤーン層形成前のヤーンを、それ以前にポリマー材料で被覆し、必然的にポリマー材料のさらなる使用をもはや不要とすることが可能である。積層体は、文献EP1241432A1に記載されているように構成されることが好ましい。文献EP1241432A1は参考として導入され、本発明の開示の一部をなすものと理解されるべきである。
ポリマー材料として、例えばLorica Research Limited製のCandal(登録商標)の如きポリエチレン系コポリマーまたはポリカルボネートを使用することができる。
シースは、複数の表面領域を有することが好ましい。これら複数の表面領域は好ましくは互いに異なる。複数の表面領域が、単位面積当たりの現在の(present)質量、現在の弾力性、使用したヤーン、使用したヤーンの番手(yarn count)において、および/または使用した織物について互いに異なることが特に好ましい。
さらに、複数の表面領域は現在のメッシュ密度についても互いに異なっていてよい。従って複数の表面区域は、異なる性質を伴って有利な方法でシース内部に形成されることができる。
シースは外縁部および中央領域を有し、前記外縁部は防弾効果を有するパッケージの端部を囲繞することが好ましい。この外縁部および中央領域は、シースの異なる表面領域から形成することができる。防弾効果を有するパッケージの端部の全てがシースの外縁部に実質的に完全に囲繞されていることがさらに好ましい。外縁部による実質的に完全な端部の囲繞のために、外縁部は、はじめは積層体の第1方向の主たる外平面に平行に、次いで積層体の端部に沿って積層体の主たる外平面に実質的に直角に、そして最後に積層体の前記第1方向とは反対側の主たる外平面に再度平行に伸びる。その結果、端部は外縁部に完全に閉じ込められる。有利な手段では、このことにより発射体が、端部の囲いにもかかわらずに端部の囲いの内部の穴から出て行って人を傷つけることを防止することができる。
シースの外縁部は、シースの中央領域と比べて、単位面積当たりの質量がより大きく、および/または弾力性がより大きいことが好ましい。外縁部は、例えばその中に処理されたヤーンによって、またはその中に存在する織物によって、シースの中央領域と比べて、より安定的、より弾力的および/またはより強くなることができる。外縁部の中では、固定された糸が働くことも考えられる。さらに、外縁部が中央領域と比較してより大きな横糸数および/または縦糸数のステッチを有することも可能である。これらの手段により、発射体の側面からの抜け出しを防止すべきシースの表面領域(外縁部)のみがそのように設計される。中央領域は、安定性がより低く、弾力性がより低く、および/または単位面積当たりの質量がより低く供給されることができ、このことによってより容易且つより安価に製造される。しかしながら、シースの外縁部と比べて、シースの中央領域の単位当たりの質量がより高く、および/または弾力性がより大きいことも考えられる。
シースを製造するニット地の織物は、単位面積当たりの質量が一般に100g/m〜700g/mの間である。これに関し、この単位面積当たりの質量は、単層の材料試料手段によって好ましく測定される。この材料試料は中央領域と同様に外縁部ともほぼ等しい。さらに、シースの全部またはシースの表面領域のみは、例えば210dtex〜3,360dtexの番手のマルチフィラメントヤーンから製造することができる。
シースは、防弾効果を有するパッケージを挿入し得る開口部を1つ以上有することが好ましい。
シースが、シースの製造中に生じ、そして製造後には閉じられなければならない複数の出口を持っている場合、これらは縫い合わされることが好ましい。連結の合わせ目は、このような出口を縫い合わせることにより形成される。出口の閉鎖は、連結の合わせ目がシースの外縁部に生成しないように行われることが好ましい。例えば多部品からなるシースの場合、シースを閉鎖するときに長い部分を出口にかぶせてシースの短い部分の頂部上で折り返すように、前部または後部を長く作る。このことにより、長い部分は短い部分上の中央領域中に好ましく置かれる。次いで、連結の合わせ目がシースの中央領域に置かれるように、シースの長い部分を中央領域において短い部分に縫い合わせる。
多部品からなるシースの場合、シースの構成部分は例えば外縁部において互いに連結される。一部品からなるシースの場合、シースは出口を有さないことが好ましい。従って、出口のないシースは、製造中でさえも開口端が全くないように製造されるシースである。例えば平編みによって作られた構造は、シースの端部のすべてが平編みによって既に閉鎖されているならば、出口のないシースを与えることができる。このタイプのシースは、製造後に開口部を与えられる。ここで開口部は、防弾効果を有するパッケージの挿入のために与えられる。この開口部は、シースの出口(例えば出口の開口部)とは考えられない。この開口部は、防弾効果を有するパッケージの挿入後も開口に維持されてよい。しかしながら開口部を閉鎖するべきであれば、開口部を縫合もしくは糊付けすることができ、または重複領域手段によって開口部を自己閉鎖的に隠すもしくは覆うことができる。
好ましくはシース、およびより好ましくはシースの外縁部は、例えばTeijin Aramid GmbH製TWARON(登録商標)の商品名で販売されている如きポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)製のヤーンから製造される。このヤーンのテナシティはASTM D−885に準拠して測定して3,380MPaであり、好ましい番手は550dtexである。外縁部が中央領域とは異なるヤーンから製造されている場合、中央領域を、外縁部と比較して強度が弱いヤーンおよび/または価格の安いヤーンから製造することが考えられるであろう。例えば中央領域はポリエステルヤーン、コットンヤーンまたは言及したヤーンの混合物からなることができる。
以下に、図面手段によって本発明をより詳細に説明する。
図1において、防弾効果を有するパッケージ6(図1には図示せず)のためのシース1を概略的に示す。シース1は、シース1の異なる表面領域を形成する外縁部4および中央領域5を有する。外縁部4は、使用する繊維またはその中に存在する織物のために、中央領域5と比べて、例えばより高い安定性またはより高い弾力性を有することができる。中央領域5はいかなる防弾性能も有する必要が実質的にないから、中央領域5は、外縁部4と比べて例えば単位面積当たりの質量がより低いことができ、そして防弾効果を有さないヤーンから製造することができる。この手段により、シース1は、全体としてより軽くなり、製造するのにより安価となる。外縁部4の幅は、例えば6cm〜25cm、特に好ましくは10cm〜18cm、より特別に好ましくは13cm〜15cmであることができる。図1の実施態様では、シース1は、領域3においてループが変形して曲線を実現している一部品からなるニットである。この手段により、出口の開口部を作らずに一部品からなるシース1が生み出される。出口を持たない一部品からなるシースを製造するには、シース1を例えば平編機上で製造することができる。平編機を使用して一部品からなるシース1を製造するためには、一部品からなるシース1の前部および後部を1つの作業工程で編む。前部および後部を互いに連結するには、領域3のループを変形する。これと代替的に、ニットのシース1のために、外縁部4をメリヤス編みで編むことができる。シース1は開口部2を有することが好ましい。開口部2は、防弾効果を有するパッケージ6を通過させ、これをシース1に挿入する。開口部2は、防弾効果を有するパッケージ6の挿入後には、例えば縫合または糊付けによって閉じることができる。このための縫い糸としては防弾効果を有するヤーンを使用し、合わせ目はできる限り小さく維持することが好ましい。しかしながら、合わせ目を中央領域5中に移動することができるならば、特に好ましい。しかし、開口部2の片側上に一種の耳を形成するように設計することも可能である。この耳は、封筒の閉じ片と同様に、防弾効果を有するパッケージ6の挿入後には、開口部2に挿入され、または開口部2を覆う。この手段により、開口部2の自己閉鎖性閉め具が作られる。シースは例えばその全部を、ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)から作られたヤーンから製造することができる。
図2に、本発明のシース1の一部を伴う防弾効果を有するパッケージ6の部分断面を概略的に示す。防弾効果を有するパッケージ6は、防弾効果を有するパッケージ6の内部に互いに積層された複数の層7からなる。積層体7は、積層体7およびそれによって防弾効果を有するパッケージ6がシース1に完全に囲繞されるように、開口部2を通して自己収納性シース1内に挿入される。従って、シース1の外縁部4は、積層体7の上方および下方ならびに積層体7の端部に沿って伸びる。従って積層体7の端部領域は、シース1の外縁部4に閉じ込められる。積層体7の端部の全部、端部に沿ったところとともに上方および下方も、囲繞されるか、あるいは一部品からなるシース1の外縁部4に閉じ込められることが特に好ましい。発射体が、防弾効果を有するパッケージ6の積層体7の横方向、上方向または下方向に滑って行くと、該発射体は一部品からなるシース1の外縁部4によって留め置かれる。
図3に、一部品からなるシース1のためのメッシュ構造のカットアウト図を示す。このカットアウト図を示すことによって、シース1の外縁部4の一部分のためのニットのパターンを記述する。後部Aの外縁部は、ステッチとループとを含む編み目およびステッチのみを含む編み目の組み合わせによって生み出される。B列は前部の製造の例として記述され、C列は後部の製造の例として記述される。シース1のこれらの前部および後部は、平編機上で1つの作業工程で製造される。
図4に、砲撃試験後の、シース1を伴う防弾効果を有するパッケージ6を概略的に示す。防弾効果を有するパッケージ6およびシース1を4回射撃し、これによる弾丸孔I、II、IIIおよびIVのそれぞれを丸に十字で示す。両頭の矢印は、各場合における距離Rを示す。この距離Rは、シース1または防弾効果を有するパッケージ6の端部から弾丸孔までの距離である。防弾効果を有するパッケージ6を射撃する前、該パッケージをシース1とともに図4に示された位置から方向Dまたは方向Eに、回転角45°で回転する(この標準HOSDB、弾丸脅威HG2級参照)。砲撃試験中、防弾効果を有するパッケージ6およびシース1を方向Eへ回転すると、弾丸孔IおよびIIIに到ると推定される。砲撃試験中、弾丸孔IIおよびIVを形成するには、防弾効果を有するパッケージ6およびシース1を方向Dへ回転する。
以下の実施例において、本発明についてさらに詳しく説明する。
砲撃試験および耐刃試験において、実施例用のほか比較例用にも、積層体から形成された防弾効果を有するパッケージを同じように組み立てた。
防弾効果を有するパッケージのそれぞれは、TenCate社製の「Pro−Tector」26枚の積層からなる。Pro−Tectorは、織物に織られたパラ−アラミドのマルチフィラメントヤーン930dtex f1000、タイプ2040(Teijin Aramid GmbH製、Twaron(登録商標)CT709)からなり、Lorica Research Limited製の熱可塑性フィルム、商品名Candal(登録商標)が該織物の両面に積層されている。織物を構成するヤーンは、ASTM D−885に準拠して測定して3,380MPaのテナシティを有する。織物は、1/1平織りであり、単位面積当たりの質量は200g/mであり、cmあたりの糸数は経糸および緯糸方向に10.5である。
実施例1
実施例1のために、防弾効果を有するパッケージを、一部品からなるニットのシース(sheath)内に配置した。この一部品からなるシースにより、前記防弾効果を有するパッケージは完全に囲繞される。シースの製造には、Teijin Aramid GmbH製のTwaron(登録商標)550dtex f500、タイプ2040のヤーンを使用した。シースを製造するためのヤーンは、ASTM D−885に準拠して測定した強度が3,380MPaである。このシースは、H.Stoll GmbH&Co.KG製のプログラム可能なCMS530平編機を用いて編まれた。シースの前部をシースの後部と接続するためにループが移し替えられた。シースの外縁は、図3に示したように、ステッチとループを組み合わせて編まれ、幅は13cmであり、単位面積当たりの質量は395g/mであった。シースの中央領域は左右編み(right−left weave)であり、単位面積当たりの質量は326g/mであった。防弾効果を有するパッケージを、長さ20cmの開口部を通してシース中に挿入した。開口部はシースの外縁にあり、最後に閉鎖しなかった。本発明のシースを含む防弾効果を有するパッケージの重さは1,193gであった。
実施例2
実施例2のために、実施例1に準拠してシースを製造した。次いで、このシースの外縁を切り開き、前部および後部を作った。前部および後部は、外縁部で再度互いに縫い合わせた。このためには2つの筒状ダブルロックステッチ編み目を用いた。縫糸としてはアラミドヤーン840dtex、f1000、タイプ2000を使用した。シースおよび防弾効果を有するパッケージの重さは1,411gであった。シース中央領域の単位重量当たりの質量は326g/mであった。シースの外縁部の単位重量当たりの質量は395g/mであった。
実施例3
実施例3のためのシースを、実施例1のシースと同じ編機を用いて同じ方法および同じ操作により、一部品で製造した。しかし、シースのためのヤーンとしては、コットン50%および線密度Nm28/2のポリアクリル50%のブレンドを使用した。このタイプのヤーンは、例えばAS Schaefer Garne GmbHまたはWGFから入手可能である。シースおよび防弾効果を有するパッケージの重さは1,423gであった。シースの総重量は133gであった。
比較例1
比較例1のために、防弾効果を有するパッケージを比較シースで完全に囲繞した。この比較シースは、双方ともが織物層から切り取られたシース前部およびシース後部からなる。シース前部およびシース後部は、アラミドヤーン840dtex f1000、タイプ2000を使用して互いに縫い合わされた。このためには、外縁部において2つの筒状ダブルロックステッチ編み目を用いた。シース前部およびシース後部のための織物層は、レピア織機を用いてアラミドヤーン550dtex f500、タイプ2040から製造した。この比較シースのための織物層は、1/1平織りであり、スレッド数は経糸および緯糸方向10cm当たり110であった。このような織物層は、例えばTeijin Aramid GmbH製の商品名CT612として公知である。この比較シースの防弾効果を有するパッケージ込みの重さは1,339gであった。この比較シースは、異なる特性の中央領域および外縁領域を持たなかった。
比較例2
比較例2のために、実施例および比較例1のための防弾効果を有するパッケージと同様の防弾効果を有するパッケージを組み立てた。しかし、比較例2のための防弾効果を有するパッケージは、シースまたは比較シースにより囲繞しなかった。
実施例および比較例1のために、開口部を通して防弾効果を有するパッケージを、該防弾効果を有するパッケージがシースまたは比較シースにそれぞれ完全に囲繞されるように、シースまたは比較シース中にそれぞれ挿入した。実施例については、シース中における外縁部の下側の折り目端から3.5cmに開口部を配置した。比較例については、前部および後部を接続するための合わせ目の位置を、防弾効果を有するパッケージを挿入できるように開いたままとした。この合わせ目の位置は、防弾効果を有するパッケージの挿入後、パッケージの射撃前に縫って閉じた。
比較例1、実施例によるそれぞれのシースを有する防弾効果を有するパッケージおよび比較例2による防弾効果を有するパッケージを、英国規格HOSDB、HG2級に準拠して5mの距離から射撃した。すべての防弾効果を有するパッケージを、弾丸孔I、II、IIIおよびIVができるように、−図4の記載で特定されるように−防弾効果を有するパッケージおよびシースをDまたはE方向に回転して射撃した。実施例のほか比較例のためにも、5mmの発泡層、Alanto Limited製、品名Protect−a−cell 1 ビニルニトリルを、射撃される側と逆を向いた側の積層体の側面であってシースの内側に配置した。防弾効果を有するパッケージおよびシースの裏側に与えられた外傷を、同様に射撃される側と逆を向いた側の積層体の側面であるがシースの外側に配置したローマ粘度ブロック手段によって測定した。実施例および比較例のために、45°の角度から砲撃試験を行った。
砲撃試験1
口径:9mmパラ弾
射撃手段:VMR/DM11
表1から、一部品からなるまたは多部品からなるシースがニットである場合には、一部品からなるまたは多部品からなるシースは外縁部から抜け出ることを防ぐことができることが明らかである。防弾に有効ではないヤーンを実質的に用いた場合であっても、ニットのシースを製造すると、側面の発射体がシースから、すなわち耐貫通製品から抜け出ることを、各場合において50%以上は防止することができることが、実施例3から特に明らかである。これに対して、防弾に有効なヤーンから作られたが、2枚の織物層を互いに縫い合わせて製造されたシース(比較例1)は、発射体の外縁部からの抜け出しを防止できない。比較例2は、防弾に有効なパッケージとしての積層パッケージに45°の角度から発射された射撃において、発射体が防弾に有効なパッケージから側面に抜け出るものであることを明らかにするであろう。防弾に有効なパッケージが本発明のシースを有さないときも発射体は耐貫通製品から抜け出す。このことは着装者または近接して立つ人の受傷の危険をもたらす。
砲撃試験2
口径;0.357マグナム弾
射撃手段:TMF/REM
砲撃試験1で使用した射撃手段は、一般的に、TMF/REMタイプの射撃手段(砲撃試験2)よりも、衝撃および積層体の貫通で強く変形する程度が少ない。従って、防弾効果を有するパッケージから側面へ抜け出る危険は、砲撃試験2で使用する射撃手段の方が大きい。この知見およびニットのシースがすでに変形力の弱いタイプの射撃手段を抑止したとの事実に基づき、実施例2および3によるシースを有するパッケージへのTMF/REM射撃手段を使用した射撃に先行させることにした。従って砲撃試験2では、実施例1によって組み立てられたシースを有するパッケージ、および−比較例1に記載したような−比較シースを有するパッケージのみを射撃した。
砲撃試験2では、射撃は積層体の何層かを貫通し、次いで積層体に沿って横滑りし、そして一部品からなるニットのシースにより停止した(実施例1)。従って、このタイプの射撃手段を用いたときにも、一部品からなるニットのシースによる砲撃試験のすべてについて発射体の外縁部からの抜け出しは防止された。一方、織物のシースを用いた場合には、発射体は停止せず、比較シース(比較例1)を貫通し、耐貫通製品から抜け出した。従って、比較シースの製造のために防弾に有効なヤーンを使用したにもかかわらず、発射体による外縁部からの抜け出し、および従って人の受傷を織物の比較シースによって防止することはできない。
角度を付けた射撃の砲撃試験の間、発射体は最初にシースおよび積層体の何層かを貫通し、これによって発射体の運動エネルギーが減少し、そしてその結果発射体の速度が落ちた。発射体の運動エネルギーが層をさらに貫通するためには低すぎるようになると、次いで発射体は層に沿って横滑りする。本発明のシースは、外縁部がこのような発射体を捕捉して停止するようにデザインされている。この手段により、発射体は本発明のシース内、従って防弾効果を有するパッケージ内に残るのである。
耐刃試験
実施例1と同様に組み立てた製品および比較例2(すなわちシースなし)と同様に組み立てた製品につき、その耐刃性を試験した。この試験は、英国標準HOSDBに準拠して行った。試験した防御等級はKR 1であった。ナイフを使用して耐刃性を試験した。このナイフを、シースを有する(実施例1)およびシースを有さない(比較例2)防弾効果を有するパッケージ上に、36ジュールのエネルギーで落下させた。実施例1および比較例2において、5mmの発泡層、Alanto Limited製、品名Protect−a−cell 1 ビニルニトリルを、襲撃される側と逆を向いた側の積層体の側面に配置した。この発泡層は、実施例1においてはシースの内側に配置した。表3に、実施例1および比較例2による製品の貫通状態を示す。
実施例1に記載したように組み立てたシースは、製品の耐刃性能の向上をもたらすことが表3から明らかである。ニットのシースが、製品からの発射体の抜け出しを防止し得ることのほかに、製品の耐刃性能を向上することは、当業者および予測していない者にとって全くの驚きである。シースはシースを有さない製品と比較して製品の貫通性を減少するから、同等の耐刃性を有する積層体のパッケージは、シースを有さない製品に要求されるであろう数よりも、少ない積層数しか要しないと考えることができる。この手段により、パッケージの重量、および従って製品の重量を有利に減少することができる。
1 シース
2 開口部
3 境界部(Regions)
4 外縁部
5 中央領域
6 防弾効果を有するパッケージ
7 積層体
A 後部の外縁部
B 網目列
C 網目列
D 方向
E 方向
R (発射体の入射地点から防弾効果を有するパッケージの端部までの)距離
I、II、III、IV 弾丸孔

Claims (15)

  1. ASTM D−885準拠のテナシティが2,000MPa以上である繊維を含有する層の1層以上およびポリマー材料の1種以上から作られた積層体(7)のパッケージ(6)の1個以上を含有し、ただしパッケージ(6)の1個以上は第1の独立した保護シースに囲繞されており、ここで、パッケージ(6)の1個以上は第2の独立したシース(1)、この第2の独立したシース(1)は一部品からなるか、あるいは多部品からなるニットである、に実質的に完全に囲繞されていることを特徴とする、耐貫通製品。
  2. 前記第2の独立したシース(1)が、ASTM D−885準拠のテナシティが900MPa以上である繊維の少なくとも複数からなることを特徴とする、請求項1の耐貫通製品。
  3. 前記第2の独立したシース(1)が、ASTM D−885準拠のテナシティが1,160MPa以上である繊維の少なくとも複数からなることを特徴とする、請求項1の耐貫通製品。
  4. 前記第2の独立したシース(1)が、前記第1の独立した保護シースに実質的に完全に囲繞されていることを特徴とする、請求項1、2または3の耐貫通製品。
  5. 前記積層体(7)中の前記繊維が同一方向を向く構成に配列されていることを特徴とする、請求項1〜4の少なくとも一項の耐貫通製品。
  6. 前記積層体(7)中の前記繊維が多数の方向を向く構成に配列されていることを特徴とする、請求項1〜4の少なくとも一項の耐貫通製品。
  7. 前記積層体(7)中の前記繊維が織物状に配列されていることを特徴とする、請求項1〜4の少なくとも一項の耐貫通製品。
  8. 前記積層体(7)中の前記繊維が、超高分子量ポリエチレン、超高分子量ポリプロピレン、芳香族ポリアミド、ポリベンズオキサゾールまたはポリベンゾチアゾールの群のうちの1種以上であることを特徴とする、請求項1〜7のうちの一項以上の耐貫通製品。
  9. 前記第2の独立したシース(1)が、ポリエチレン、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド、ポリベンズオキサゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリエステル、ポリアミド、天然ポリマーまたは天然繊維の群のうちの1種以上であることを特徴とする、請求項1〜8のうちの一項以上の耐貫通製品。
  10. 前記ポリマー材料が、熱可塑性ポリマー、エラストマーもしくは熱硬化性樹脂またはこれらの混合物の群に属することを特徴とする、請求項1〜9のうちの一項以上の耐貫通製品。
  11. 前記第2の独立したシース(1)が、複数の表面領域を有し、これらの複数の表面領域が互いに異なるものであることを特徴とする、請求項1〜10のうちの一項以上の耐貫通製品。
  12. 前記複数の表面領域が、単位面積当たりの現在の質量、現在の弾力性、使用したヤーン、使用したヤーンの番手において、および/または使用した織物について互いに異なるものであることを特徴とする、請求項11の耐貫通製品。
  13. 前記第2の独立したシース(1)が、外縁部(4)を有し、この外縁部(4)はパッケージ(6)の1つ以上が有する端部を囲繞することを特徴とする、請求項1〜12のうちの一項以上の耐貫通製品。
  14. 前記第2の独立したシース(1)が中央領域(5)を有することを特徴とする、請求項1〜13のうちの一項以上の耐貫通製品。
  15. 前記第2の独立したシース(1)が、パッケージ(6)の1つ以上を挿入し得る開口部(2)の1つ以上を有することを特徴とする、請求項1〜14のうちの一項以上の耐貫通製品。
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