JP2012505283A - ジスアゾ化合物およびインクジェット印刷におけるそれらの使用 - Google Patents
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Abstract
Description
インクジェットプリンターは、印刷および画像の現像の他の形態を超える多くの利点を有するが、まだ取り組まれるべき技術的課題が存在する。例えば、インク媒体中で可溶性であるが優秀な湿潤堅牢度を示す(すなわち、水にさらされた際に印刷がにじまない)インク着色剤を提供するという正反対の要求が存在する。そのインクは、印刷物がそれらが印刷された後にくっつき合うことを避けるために急速に乾燥する必要もあるが、それらはプリンターにおいて用いられる小さなノズル上で固まりつくべきでは無い。特に、消費者はインクジェットインクカートリッジを数ヶ月保つ可能性があるため、印字ヘッドのノズルを詰まらせる可能性がある粒子の形成を避けるために貯蔵安定性も重要である。さらに、写真の質の再現について特に重要なことだが、結果として得られた画像は光またはオゾンのような大気中の酸化性のガスにさらされた際に急速に退色するべきではない。また、画像が最適に再現されるように、着色剤の色度および彩度は狭い許容差内にあることが望ましい。
ここで:
XはNまたはC(CN)であり;
Zは置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロシクリルであり;
Arはアセチル基、アセテートエステル基、アミド基、スルホンアミド基、スルホキシド基、スルホン基、ホスホネート基、ニトリル基、イソニトリル基、第四級アミン、カルボニル基(カルボン酸以外)、ポリハロアルキル基またはハロゲン原子からなるグループから選択される少なくとも1個の置換基を有するアリール基であり;
Arは場合により1個以上のさらなる置換基で置換されていてよい。
好ましくはZは置換されていてもよいC1−12−アルキル(特に置換されていてもよいC1−4−アルキル)、置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよいナチフルである。Zは置換されていてもよいナフチルであるのが特に好ましい。
(i)アセチル基、アセテートエステル基、アミド基、スルホンアミド基、スルホキシド基、スルホン基、ホスホネート基、ニトリル基、イソニトリル基、第四級アミン、カルボニル基(カルボン酸以外)、ポリハロアルキル基またはハロゲン原子から選択される、Ar基上の少なくとも1個の(必須の)置換基;および
(ii)Zに関するナフチル基;
の組み合わせは光堅牢度を含む特に優れた特性を提供すると推測する。
好ましくは、Zは置換されていないナフチル基である。
Z上に存在していてよい任意の置換基は、好ましくは次のものから選択される:
置換されていてもよいアルコキシ(好ましくはC1−4−アルコキシ)、
置換されていてもよいアリール(好ましくはフェニル)、
置換されていてもよいアリールオキシ(好ましくはフェノキシ)、
置換されていてもよいヘテロシクリル(好ましくはヘテロアリール)、その好ましい例には、N、SおよびPから選択される1または2個のヘテロ原子を含む5および6員環が含まれる;
ポリアルキレンオキシド(好ましくはポリエチレンオキシドまたはポリプロピレンオキシド)、ホスファト(特にリン酸またはホスホン酸)、ニトロ、スルホ(特にスルホン酸)、シアノ、ハロ、ウレイド、ヒドロキシ、エステル(硫酸およびリン酸エステルならびに特にカルボキシエステルを含む)、スルホン、−NRaRb、−CORa、−CONRaRb、−NHCORa、および−SO2NRaRb、ここで、RaおよびRbはそれぞれ独立してH、置換されていてもよいアルキル(特にC1−4−アルキル)、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいへテロアリールである。
存在する場合、(上記でZ基に関して前述した、置換されていてもよいアルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロシクリルおよびアルキル基上の任意の置換基は、ハロ、アミノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、スルホン酸、カルボン酸およびホスホン酸基から選択されてよい。
Zに関して好ましい任意の置換基は、水可溶化基、特にカルボキシ(特にカルボン酸)、スルホ(特にスルホン酸)およびホスファト(特にホスホン酸)であり、より特別にはカルボキシおよびスルホである。
好ましくはArはフェニルであり、またはより好ましくはナフチルである。(可能な置換基は上記で記述されたようなものである)。
Arがナフチルである場合、それは好ましくは2位において結合している。
Ar基はアセチル基、アセテートエステル基、アミド基、スルホンアミド基、スルホキシド基、スルホン基、ホスホネート基、ニトリル基、イソニトリル基、第四級アミン、カルボニル基(カルボン酸以外)、ポリハロアルキル基またはハロゲン原子からなるグループから選択される少なくとも1個の置換基を強制的に有していなければならないことは理解されるであろう。我々は、これらの電子求引基は式(1)の化合物およびそれらの塩類の光および/またはオゾン堅牢度を向上させる傾向があることを見出した。
存在するならば、そのハロゲン原子は好ましくはCl、BrまたはFである。
好ましくは、Ar上の必須の置換基の少なくとも1個はニトリル(−CN)、スルホンおよびスルホンアミド置換基から選択される。
特に、R1は:カルボキシ(特にカルボン酸)、スルホ(特にスルホン酸)およびホスファト(特にホスホン酸)、特にカルボキシおよびスルホからなるグループから選択される1個以上の水可溶化基を有するC1−4−アルキル;カルボキシ(特にカルボン酸)、スルホ(特にスルホン酸)およびホスファト(特にホスホン酸)、特にカルボキシおよびスルホからなるグループから選択される1個以上の水可溶化基を有する置換されていてもよいフェニル;またはカルボキシ(特にカルボン酸)、スルホ(特にスルホン酸)およびホスファト(特にホスホン酸)、特にカルボキシおよびスルホからなるグループから選択される1個以上の水可溶化基を有する置換されていてもよいナフチルであるのが好ましい。
i)カルボキシおよびスルホ基から選択される少なくとも1個の基を有するフェニル;または
ii)カルボキシおよびスルホ基から選択される少なくとも1個の基を有するナフチル
であるのが好ましい。
Ar上の任意のさらなる置換基
そのさらなる置換基は、必須の置換基として言及された置換基以外のものであることは理解されるであろう。
存在する場合、Ar上のその任意のさらなる置換基は好ましくは次のものから選択される:
置換されていてもよいアルキル;
置換されていてもよいアルコキシ;
置換されていてもよいアリール;
置換されていてもよいアリールオキシ;
置換されていてもよいヘテロシクリル;
ポリアルキレンオキシド、スルホン酸、カルボン酸、ヒドロキシおよびニトロ基。
Z、R1、R2およびR3が置換されていてもよいアルキルである場合、それらは線状、分枝状または環状アルキル基であってよい。R1、R2およびR3が置換されていてもよいアルキルである場合、好ましくはそれらは置換されていてもよいC1−12−アルキル、より好ましくは置換されていてもよいC1−4−アルキルである。
Z、R1、R2およびR3が置換されていてもよいヘテロシクリルである場合、それらは好ましくはNおよび場合により1個以上の他のヘテロ原子を含む5または6員環である。
式(1)の化合物またはそれらの塩類は、好ましくは繊維反応性基も含まない。繊維反応性基という用語は当技術で周知であり、例えば欧州特許第0356014 A1号において記述されている。繊維反応性基は、適切な条件下で、セルロース繊維中に存在するヒドロキシル基と、または天然繊維中に存在するアミノ基と反応して繊維および染料の間に共有結合を形成することができる。式(1)の化合物から除外される繊維反応性基の例として、硫黄原子に対してベータ位において硫酸エステル基を含む脂肪族スルホニル基、例えばベータ−スルファト−エチルスルホニル基、脂肪族カルボン酸、たとえばアクリル酸、アルファ−クロロ−アクリル酸、アルファ−ブロモアクリル酸、プロピオル酸、マレイン酸ならびにモノ−およびジクロロマレイン酸のアルファ、ベータ−不飽和アシル基;また、アルカリの存在下でセルロースと反応する置換基を含む酸のアシル基、例えばハロゲン化脂肪族系酸、例えばクロロ酢酸、ベータ−クロロおよびベータ−ブロモプロピオン酸ならびにアルファ、ベータ−ジクロロ−およびジブロモプロピオン酸の基、またはビニルスルホニル−もしくはベータ−クロロエチルスルホニル−もしくはベータ−スルファトエチル−スルホニル−エンド−メチレンシクロヘキサンカルボン酸の基を挙げることができる。セルロース反応性基の他の例は、テトラフルオロシクロブチルカルボニル、トリフルオロ−シクロブテニルカルボニル、テトラフルオロシクロブチルエテニルカルボニル、トリフルオロ−シクロブテニルエテニルカルボニル;活性化ハロゲン化1,3−ジシアノベンゼン基;ならびにヘテロ環に1、2または3個の窒素原子および環の炭素原子上に少なくとも1個のセルロース反応性置換基を含むヘテロ環基、例えばハロゲン化トリアジニルである。
塩類
式(1)の化合物中に酸または塩基性基(特に酸基)が存在する場合、それらは好ましくは塩の形である。従って、本明細書において示されている全ての式は、塩の形のその化合物を含む。
式(1)の化合物およびそれらの塩類は、この明細書において示されている互変異性型以外の互変異性型で存在していてよい。これらの互変異性体は、本発明の範囲およびその特許請求の範囲内に含まれる。
好ましい式(1)の化合物およびそれらの塩類は、式(2)〜(4)の化合物およびそれらの塩類である:
上記の式(2)〜(4)の化合物は中でも特に優れた光堅牢度を示すことが分かっている。
式(1)の他の化合物またはそれらの塩類には、式(5)〜(10)の化合物およびそれらの塩類が含まれる:
合成
式(1)の化合物およびそれらの塩類は、当技術で既知のあらゆる方法により、特に米国特許第7,192,475号において記述されているプロセスのようなプロセスにより調製されてよく、それを本明細書に援用する。
ある適切な合成法を、下に示すように図式的に記述する:
式(1)の化合物およびそれらの塩は、インクジェット印刷の、特に黒色のインクの調製における使用に関して価値のある着色剤である。それらは溶解性、貯蔵安定性ならびに水、オゾンおよび光に対する堅牢度の優れたバランスで利益を得ている。特に、それらは優秀な光堅牢度を示す。
本発明の第2観点に従って、本発明の第1観点に従う式(1)の化合物またはその塩および液体媒体を含む組成物が提供される。
(a)0.01から30部までの、本発明の第1観点に従う式(1)の化合物またはその塩;および
(b)70から99.99部の液体媒体;
ここで、全ての部は重量による。
構成要素(a)の部の数は好ましくは0.1から20部まで、より好ましくは0.5から15部まで、特に1から5部までである。構成要素(b)の部の数は好ましくは80から99.9部まで、より好ましくは85から99.5部まで、特に95から99部までである。
上記の組成物およびインクは、式(1)の1種類の化合物もしくはその塩または式(1)の2種類以上の化合物もしくはそれらの塩類の混合物を含んでいてよい。
適切なさらなる黄色着色剤には、C.I.Direct Yellow 142;C.I.Direct Yellow 132;C.I.Direct Yellow 86;C.I.Direct Yellow 85;C.I.Direct Yellow 173;およびC.I.Acid Yellow 23が含まれる。
上記の組成物およびインクはカラー印刷用インクセット中の黒色インクとして用いられてよいことは理解されるであろう。マゼンタ、黄色およびシアンインクに関する適切な着色剤は当技術で周知であり、当技術で開示されている、または商業的に入手可能である着色剤のいずれかからすぐに選択することができる。上記のさらなるマゼンタ、黄色およびシアン着色剤は、インクセット中の黄色、マゼンタおよびシアンインクを調製するために用いられてよい。
本発明の第3観点に従って、インクジェットプリンターにおける使用に適している本発明の第2観点に従う組成物(インクジェットプリンター用インク)を支持体にインクジェット印刷することを含む、支持体上に画像を形成するためのプロセスが提供される。
本発明の第4観点に従って、本発明の第1観点に従う化合物またはその塩、本発明の第2観点に従う組成物を用いて、または本発明の第3観点に従うプロセスにより印刷された物質(支持体)が提供される。
本発明の第5観点に従って、インクジェットプリンターにおける使用に適した、チャンバーおよび本発明の第2観点に従う組成物を含むインクジェットプリンター用カートリッジが提供され、ここでその組成物はチャンバーの中にある。
次の化合物のリチウム塩の調製
次の化合物の調製
次の化合物の調製
次の化合物の調製
次の化合物の調製
次の化合物の調製
段階1f
次の化合物の調製
表題化合物の調製
次の化合物のリチウム塩の調製
次の化合物のリチウム塩の調製
i)段階1aにおいて、2−ナフチルアミン−6−スルホン酸の代わりに7−アミノ−1,3−ジスルホナフチレン(0.5mol)を用いて次の中間体を与えた:
iii)段階1cにおいて、2−ナフチルアミン−4,6,8−トリスルホン酸(0.03mol)の代わりに2−ナフチルアミン−4,8−ジスルホン酸(0.06mol)を用いた。実施例3の化合物は、水中で605nmのラムダ最大および28,700dm3mol−1cm−1の吸光係数を有していた。
比較染料は、米国特許第7,192,475号における実施例D41:
インクの調製
重量により3部の実施例2の染料および比較染料を、重量により97部の、次の重量%のものを含む液体媒体中で溶解することによりインクを調製し:
ジエチレングリコール 7%
エチレングリコール 7%
2−ピロリドン 7%
Surfynol(商標)465 1%
トリス緩衝剤 0.2%
水 77.8%
そのインクのpHを水酸化ナトリウム水溶液を用いて8〜8.5に調節した。
トリス緩衝剤は、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含む。
表1
上記のように調製したインクを0.45ミクロンナイロンフィルターを通して濾過し、次いでシリンジを用いて空の印刷用カートリッジの中に組み込んだ。
印刷されたインクの光堅牢度を、光にさらす前および後の反射光学密度(reflectance optical density)(ROD)における違いにより測定した。
下記のパラメーターに設定したGretag(登録商標)スペクトロリノ(spectrolino)分光光度計を用いて反射光学密度測定を行った:
測定ジオメトリー:0゜/45゜
スペクトル範囲:380〜730nm
スペクトル間隔:10nm
光源:D65
オブザーバー:2゜(CIE 1931)
密度:Ansi A
外部フィルター:なし。
光堅牢度試験の結果は、表2において表にした通りである。
表2
さらなる化合物
前の実施例に関して記述した合成法に類似の合成法を用いて、実施例4〜9の化合物も調製した。実際の実験的に決定されたラムダ最大値は示した通りであった。
実施例5
実施例6
実施例7
実施例8
実施例9
さらなるインク
表AおよびBで記述されているインクは、上記の実施例1〜3で記述された化合物を用いて調製することができる。引用されている数値は関連する成分の部の数を指し、全ての部は重量による。そのインクはインクジェット印刷により紙に適用されてよい。
PG = プロピレングリコール
DEG = ジエチレングリコール
NMP = N−メチルピロリドン
DMK = ジメチルケトン
IPA = イソプロパノール
MEOH = メタノール
2P = 2−ピロリドン
MIBK = メチルイソブチルケトン
P12 = プロパン−1,2−ジオール
BDL = ブタン−2,3−ジオール
CET = 臭化セチルアンモニウム
PHO = Na2HPO4
TBT = 第3級ブタノール
TDG = チオジグリコール。
Claims (15)
- Zが置換されていないナフチルである、請求項1に記載の式(1)の化合物またはその塩。
- Arがナフチルである、前記の請求項のいずれか1項に記載の式(1)の化合物またはその塩。
- (i)Arがさらなる置換基を有しない;または
(ii)Arが次のものから選択される1個以上のさらなる置換基を有する:
置換されていてもよいアルキル;
置換されていてもよいアルコキシ、
置換されていてもよいアリール、
置換されていてもよいアリールオキシ、
置換されていてもよいヘテロシクリル、
ポリアルキレンオキシド、スルホン酸、カルボン酸、ヒドロキシおよびニトロ基;
前記の請求項のいずれか1項に記載の式(1)の化合物またはその塩。 - Arにより表される基がカルボン酸およびスルホン酸基から選択される1個以上のさらなる置換基で置換されている、前記の請求項のいずれか1項に記載の式(1)の化合物またはその塩。
- Ar上の必須の置換基の少なくとも1個が−CN、−SO2R1および−SO2NR2R3から選択され、ここでR1が置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロシクリルであり、R2およびR3が独立してH、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロシクリルである、前記の請求項のいずれか1項に記載の式(1)の化合物またはその塩。
- Ar上の必須の置換基の少なくとも1個が−SO2NR2R3である、請求項6に記載の式(1)の化合物またはその塩。
- R2およびR3の一方がHであり、他方が:
i)カルボキシおよびスルホ基から選択される少なくとも1個の基を有するフェニル;または
ii)またはカルボキシおよびスルホ基から選択される少なくとも1個の基を有するナフチル
である、請求項7に記載の式(1)の化合物またはその塩。 - リチウム塩の形である、前記の請求項のいずれか1項に記載の式(1)の化合物またはその塩。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の式(1)の化合物またはその塩および液体媒体を含む組成物。
- インクジェットプリンターにおける使用に適したインクである、請求項11に記載の組成物。
- 請求項12に記載のインクジェットプリンター用インクを支持体にインクジェット印刷することを含む、支持体上に画像を形成するためのプロセス。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の式(1)の化合物もしくはその塩を用いて印刷された、または請求項11もしくは12に記載の組成物を用いて印刷された、または請求項13に記載のプロセスにより印刷された物質。
- チャンバーおよび請求項12に記載のインクジェットプリンター用インクを含むインクジェットプリンター用カートリッジであって、そのインクがチャンバーの中にある、インクジェットプリンター用カートリッジ。
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