JP2012505283A - ジスアゾ化合物およびインクジェット印刷におけるそれらの使用 - Google Patents

ジスアゾ化合物およびインクジェット印刷におけるそれらの使用 Download PDF

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Abstract

式(1)の化合物またはその塩;
【化1】
Figure 2012505283

ここで:XはNまたはC(CN)であり;Zは置換されていてもよいナフチルであり;Arはアセチル基、アセテートエステル基、アミド基、スルホンアミド基、スルホキシド基、スルホン基、ホスホネート基、ニトリル基、イソニトリル基、第四級アミン、カルボニル基(カルボン酸以外)、ポリハロアルキル基またはハロゲン原子からなるグループから選択される少なくとも1個の置換基を有するアリール基であり;Arは場合により1個以上のさらなる置換基で置換されていてよい。組成物、インク、印刷プロセス、印刷された物質およびインクジェット用カートリッジ。
【選択図】無し

Description

この発明は、化合物、組成物およびインクに、印刷プロセスに、印刷された物質に、ならびにインクジェットプリンター用カートリッジに関する。
インクジェット印刷は、インクの小滴を微細なノズルを通して、ノズルを支持体と接触させること無く支持体上に噴射する、ノンインパクト印刷技法である。この技法において用いられるインクのセットには、典型的には黄色、マゼンタ、シアンおよび黒色インクが含まれる。
高解像度デジタルカメラおよびインクジェットプリンターの出現で、消費者にとって写真をインクジェットプリンターを用いて印刷するのがますます一般的になりつつある。
インクジェットプリンターは、印刷および画像の現像の他の形態を超える多くの利点を有するが、まだ取り組まれるべき技術的課題が存在する。例えば、インク媒体中で可溶性であるが優秀な湿潤堅牢度を示す(すなわち、水にさらされた際に印刷がにじまない)インク着色剤を提供するという正反対の要求が存在する。そのインクは、印刷物がそれらが印刷された後にくっつき合うことを避けるために急速に乾燥する必要もあるが、それらはプリンターにおいて用いられる小さなノズル上で固まりつくべきでは無い。特に、消費者はインクジェットインクカートリッジを数ヶ月保つ可能性があるため、印字ヘッドのノズルを詰まらせる可能性がある粒子の形成を避けるために貯蔵安定性も重要である。さらに、写真の質の再現について特に重要なことだが、結果として得られた画像は光またはオゾンのような大気中の酸化性のガスにさらされた際に急速に退色するべきではない。また、画像が最適に再現されるように、着色剤の色度および彩度は狭い許容差内にあることが望ましい。
従って、インクジェット印刷のための新規の着色剤の開発は、全てのこれらの相反する、および要求の厳しい特性の釣り合いを取るという独特の課題を与える。
本発明は、上記の特性の1種類以上に関して向上した、インクジェット印刷用インクにおける使用に特に適した着色剤を提供することを目的とする。
本発明の第1観点に従って、式(1)の化合物またはその塩が提供される:
Figure 2012505283
式(1)
ここで:
XはNまたはC(CN)であり;
Zは置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロシクリルであり;
Arはアセチル基、アセテートエステル基、アミド基、スルホンアミド基、スルホキシド基、スルホン基、ホスホネート基、ニトリル基、イソニトリル基、第四級アミン、カルボニル基(カルボン酸以外)、ポリハロアルキル基またはハロゲン原子からなるグループから選択される少なくとも1個の置換基を有するアリール基であり;
Arは場合により1個以上のさらなる置換基で置換されていてよい。

好ましくはZは置換されていてもよいC1−12−アルキル(特に置換されていてもよいC1−4−アルキル)、置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよいナチフルである。Zは置換されていてもよいナフチルであるのが特に好ましい。
我々は、Zが置換されていてもよいナフチルである式(1)の化合物およびそれらの塩類はインクジェット印刷にとってさらにより良い全体的な特性を有する傾向があることを見出した。
特に、我々は、これらの(z=ナフチル)化合物はさらにより良い光および/またはオゾン堅牢度を有する印刷物を提供する傾向があることを見出した。理論により制限されることを望むわけでは無いが、我々は:
(i)アセチル基、アセテートエステル基、アミド基、スルホンアミド基、スルホキシド基、スルホン基、ホスホネート基、ニトリル基、イソニトリル基、第四級アミン、カルボニル基(カルボン酸以外)、ポリハロアルキル基またはハロゲン原子から選択される、Ar基上の少なくとも1個の(必須の)置換基;および
(ii)Zに関するナフチル基;
の組み合わせは光堅牢度を含む特に優れた特性を提供すると推測する。
Zが置換されていてもよいナフチルである場合、そのナフチルは好ましくは2位に結合している。
好ましくは、Zは置換されていないナフチル基である。
Zに関する任意の置換基
Z上に存在していてよい任意の置換基は、好ましくは次のものから選択される:
置換されていてもよいアルコキシ(好ましくはC1−4−アルコキシ)、
置換されていてもよいアリール(好ましくはフェニル)、
置換されていてもよいアリールオキシ(好ましくはフェノキシ)、
置換されていてもよいヘテロシクリル(好ましくはヘテロアリール)、その好ましい例には、N、SおよびPから選択される1または2個のヘテロ原子を含む5および6員環が含まれる;
ポリアルキレンオキシド(好ましくはポリエチレンオキシドまたはポリプロピレンオキシド)、ホスファト(特にリン酸またはホスホン酸)、ニトロ、スルホ(特にスルホン酸)、シアノ、ハロ、ウレイド、ヒドロキシ、エステル(硫酸およびリン酸エステルならびに特にカルボキシエステルを含む)、スルホン、−NR、−COR、−CONR、−NHCOR、および−SONR、ここで、RおよびRはそれぞれ独立してH、置換されていてもよいアルキル(特にC1−4−アルキル)、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいへテロアリールである。
Zがアリール、アリールオキシまたはヘテロシクリルである場合、それは置換されていてもよいアルキル(特にC1−4−アルキル)置換基を有していてもよい。
存在する場合、(上記でZ基に関して前述した、置換されていてもよいアルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロシクリルおよびアルキル基上の任意の置換基は、ハロ、アミノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、スルホン酸、カルボン酸およびホスホン酸基から選択されてよい。
存在する場合、ハロは好ましくはCl、BrまたはFである。
Zに関して好ましい任意の置換基は、水可溶化基、特にカルボキシ(特にカルボン酸)、スルホ(特にスルホン酸)およびホスファト(特にホスホン酸)であり、より特別にはカルボキシおよびスルホである。
Ar
好ましくはArはフェニルであり、またはより好ましくはナフチルである。(可能な置換基は上記で記述されたようなものである)。
より好ましくは、Arは必須の置換基の少なくとも1個および場合により少なくとも1個のさらなる置換基を有するナフチルである。
Arがナフチルである場合、それは好ましくは2位において結合している。
Ar上の必須の置換基
Ar基はアセチル基、アセテートエステル基、アミド基、スルホンアミド基、スルホキシド基、スルホン基、ホスホネート基、ニトリル基、イソニトリル基、第四級アミン、カルボニル基(カルボン酸以外)、ポリハロアルキル基またはハロゲン原子からなるグループから選択される少なくとも1個の置換基を強制的に有していなければならないことは理解されるであろう。我々は、これらの電子求引基は式(1)の化合物およびそれらの塩類の光および/またはオゾン堅牢度を向上させる傾向があることを見出した。
存在するならば、そのポリハロアルキル基は好ましくは−CFである。
存在するならば、そのハロゲン原子は好ましくはCl、BrまたはFである。
好ましくは、Ar上の必須の置換基の少なくとも1個はニトリル(−CN)、スルホンおよびスルホンアミド置換基から選択される。
好ましくは、Ar上の必須の置換基の少なくとも1個は−CN、−SOおよび特に−SONR置換基から選択され、ここでRは置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロシクリルであり、RおよびRは独立してH、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロシクリルである。
好ましくは、Rは置換されていてもよいC1−4−アルキル、置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよいナフチルである。
特に、Rは:カルボキシ(特にカルボン酸)、スルホ(特にスルホン酸)およびホスファト(特にホスホン酸)、特にカルボキシおよびスルホからなるグループから選択される1個以上の水可溶化基を有するC1−4−アルキル;カルボキシ(特にカルボン酸)、スルホ(特にスルホン酸)およびホスファト(特にホスホン酸)、特にカルボキシおよびスルホからなるグループから選択される1個以上の水可溶化基を有する置換されていてもよいフェニル;またはカルボキシ(特にカルボン酸)、スルホ(特にスルホン酸)およびホスファト(特にホスホン酸)、特にカルボキシおよびスルホからなるグループから選択される1個以上の水可溶化基を有する置換されていてもよいナフチルであるのが好ましい。
およびRは、好ましくはH;カルボキシ(特にカルボン酸)、スルホ(特にスルホン酸)およびホスファト(特にホスホン酸)、特にカルボキシおよびスルホからなるグループから選択される1個以上の水可溶化基を有するアリール基;ならびにカルボキシ(特にカルボン酸)、スルホ(特にスルホン酸)およびホスファト(特にホスホン酸)、特にカルボキシおよびスルホからなるグループから選択される1個以上の水可溶化基を有するC1−4−アルキルからなるグループから選択される。
より特別には、RおよびRの一方はHであり、他方は:
i)カルボキシおよびスルホ基から選択される少なくとも1個の基を有するフェニル;または
ii)カルボキシおよびスルホ基から選択される少なくとも1個の基を有するナフチル
であるのが好ましい。
さらにもっと好ましくは、Ar上の必須の置換基の少なくとも1個は式−SONRのナフチルスルホンアミドであり、ここでRはスルホン酸、カルボン酸およびホスホン酸基から選択される1から3個までの基で置換されているナフチルであり、RはHである。好ましくは、Arは1から3個まで、特に1または2個の上記のナフチルスルホンアミド置換基を有する。
そのナフチルスルホンアミドは次の式のものであるのが特に好ましい:
Figure 2012505283
または
Figure 2012505283

Ar上の任意のさらなる置換基
そのさらなる置換基は、必須の置換基として言及された置換基以外のものであることは理解されるであろう。
場合により、Arはニトロ基では置換されていない。
存在する場合、Ar上のその任意のさらなる置換基は好ましくは次のものから選択される:
置換されていてもよいアルキル;
置換されていてもよいアルコキシ;
置換されていてもよいアリール;
置換されていてもよいアリールオキシ;
置換されていてもよいヘテロシクリル;
ポリアルキレンオキシド、スルホン酸、カルボン酸、ヒドロキシおよびニトロ基。
存在する場合、(上記でAr基に関して前述した、)その場合によりさらに置換されたアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシおよびヘテロシクリル上の任意の置換基は、ハロ、アミノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、スルホン酸、カルボン酸およびホスホン酸基から選択されてよい。
好ましくは、Arは電子供与基、例えばアルキル、アリールまたはヘテロシクリル基で置換されていない。好ましくは、Arは電子を求引する置換基の必須のリストから選択された基のみを有する。
好ましくは、1から3個までの水可溶化基がArに直接または間接的に結合している。好ましい水可溶化基はカルボキシ(特にカルボン酸)、ホスファト(特にホスホン酸)であり、より好ましくはスルホ(特にスルホン酸)である。
置換基に関する一般的な選好
Z、R、RおよびRが置換されていてもよいアルキルである場合、それらは線状、分枝状または環状アルキル基であってよい。R、RおよびRが置換されていてもよいアルキルである場合、好ましくはそれらは置換されていてもよいC1−12−アルキル、より好ましくは置換されていてもよいC1−4−アルキルである。
、RおよびRが置換されていてもよいアリールである場合、それらは好ましくは置換されていてもよいフェニルまたはナフチルである。
Z、R、RおよびRが置換されていてもよいヘテロシクリルである場合、それらは好ましくはNおよび場合により1個以上の他のヘテロ原子を含む5または6員環である。
繊維反応性基
式(1)の化合物またはそれらの塩類は、好ましくは繊維反応性基も含まない。繊維反応性基という用語は当技術で周知であり、例えば欧州特許第0356014 A1号において記述されている。繊維反応性基は、適切な条件下で、セルロース繊維中に存在するヒドロキシル基と、または天然繊維中に存在するアミノ基と反応して繊維および染料の間に共有結合を形成することができる。式(1)の化合物から除外される繊維反応性基の例として、硫黄原子に対してベータ位において硫酸エステル基を含む脂肪族スルホニル基、例えばベータ−スルファト−エチルスルホニル基、脂肪族カルボン酸、たとえばアクリル酸、アルファ−クロロ−アクリル酸、アルファ−ブロモアクリル酸、プロピオル酸、マレイン酸ならびにモノ−およびジクロロマレイン酸のアルファ、ベータ−不飽和アシル基;また、アルカリの存在下でセルロースと反応する置換基を含む酸のアシル基、例えばハロゲン化脂肪族系酸、例えばクロロ酢酸、ベータ−クロロおよびベータ−ブロモプロピオン酸ならびにアルファ、ベータ−ジクロロ−およびジブロモプロピオン酸の基、またはビニルスルホニル−もしくはベータ−クロロエチルスルホニル−もしくはベータ−スルファトエチル−スルホニル−エンド−メチレンシクロヘキサンカルボン酸の基を挙げることができる。セルロース反応性基の他の例は、テトラフルオロシクロブチルカルボニル、トリフルオロ−シクロブテニルカルボニル、テトラフルオロシクロブチルエテニルカルボニル、トリフルオロ−シクロブテニルエテニルカルボニル;活性化ハロゲン化1,3−ジシアノベンゼン基;ならびにヘテロ環に1、2または3個の窒素原子および環の炭素原子上に少なくとも1個のセルロース反応性置換基を含むヘテロ環基、例えばハロゲン化トリアジニルである。
上記の好ましい置換基の全てが繊維反応性基でないことは理解されるであろう。
塩類
式(1)の化合物中に酸または塩基性基(特に酸基)が存在する場合、それらは好ましくは塩の形である。従って、本明細書において示されている全ての式は、塩の形のその化合物を含む。
好ましい塩類は、アルカリ金属塩類、特にリチウム、ナトリウムおよびカリウム、アンモニウムおよび置換されたアンモニウム塩類(((CHのような第四級アミン類を含む)ならびにそれらの混合物である。特に好ましいのはナトリウム、リチウム、アンモニアおよび揮発性アミン類による塩類であり、より特別にはリチウムおよびナトリウム塩類である。リチウムが主な塩の形である式(1)の化合物が特に好ましい。好ましくは、式(1)の化合物はリチウム塩の形である。
式(1)の化合物は既知の技法を用いて塩に変換されてよい。
式(1)の化合物およびそれらの塩類は、この明細書において示されている互変異性型以外の互変異性型で存在していてよい。これらの互変異性体は、本発明の範囲およびその特許請求の範囲内に含まれる。
好ましい式(1)の化合物
好ましい式(1)の化合物およびそれらの塩類は、式(2)〜(4)の化合物およびそれらの塩類である:
Figure 2012505283
式(2)
Figure 2012505283
式(3)
Figure 2012505283
式(4)
上記の式(2)〜(4)の化合物は中でも特に優れた光堅牢度を示すことが分かっている。
好ましくは、式(2)〜(4)の化合物またはそれらの塩はリチウム塩の形である。
式(1)の他の化合物またはそれらの塩類には、式(5)〜(10)の化合物およびそれらの塩類が含まれる:
Figure 2012505283
式(5)
Figure 2012505283
式(6)
Figure 2012505283
式(7)
Figure 2012505283
式(8)
Figure 2012505283
式(9)
Figure 2012505283
式(10)
合成
式(1)の化合物およびそれらの塩類は、当技術で既知のあらゆる方法により、特に米国特許第7,192,475号において記述されているプロセスのようなプロセスにより調製されてよく、それを本明細書に援用する。
本明細書において記述されている式(1)の化合物またはそれらの塩類は、当技術で既知の方法により合成することができる。例えば、アリールアミンは水性条件下で亜硝酸ナトリウムおよび塩酸を用いてジアゾ化することができる。次いでそのジアゾ化されたアリールアミンを、シアノ置換されたチオフェンアミンまたはチアゾールアミンの溶液または懸濁液に添加することができる。時々、混和性の有機溶媒、例えばメタノールまたはN−メチル−2−ピロリドンを、共溶媒として水と共に用いることができる。得られたモノアゾ化合物は、一度単離されると、ピリジンに基づくカプラー(coupler)と、ジアゾ化を確実にする方式で反応させることができ、その場で(in situ)カップリングが起きる。このカップリング工程に関して、例えば亜硝酸イソアミルを用いるのが好都合である可能性がある。
あるいは、段階的な合成法を用いることができ、例えばモノアゾ化合物はカップリング反応の前にジアゾ化されてよい。
ある適切な合成法を、下に示すように図式的に記述する:
Figure 2012505283
ここで、Ar、XおよびZは前記で定義された通りである。
式(1)の化合物およびそれらの塩は、インクジェット印刷の、特に黒色のインクの調製における使用に関して価値のある着色剤である。それらは溶解性、貯蔵安定性ならびに水、オゾンおよび光に対する堅牢度の優れたバランスで利益を得ている。特に、それらは優秀な光堅牢度を示す。
組成物およびインク
本発明の第2観点に従って、本発明の第1観点に従う式(1)の化合物またはその塩および液体媒体を含む組成物が提供される。
本発明の第2観点に従う好ましい組成物は、次のものを含む:
(a)0.01から30部までの、本発明の第1観点に従う式(1)の化合物またはその塩;および
(b)70から99.99部の液体媒体;
ここで、全ての部は重量による。
好ましくは、(a)+(b)の部の数=100である。
構成要素(a)の部の数は好ましくは0.1から20部まで、より好ましくは0.5から15部まで、特に1から5部までである。構成要素(b)の部の数は好ましくは80から99.9部まで、より好ましくは85から99.5部まで、特に95から99部までである。
好ましくは、構成要素(a)は構成要素(b)中で完全に溶解している。好ましくは、構成要素(a)は構成要素(b)中で20℃において少なくとも1重量%、より好ましくは少なくとも2重量%、特に少なくとも5重量%、最も特別には少なくとも10重量%の溶解度を有する。これは、より薄いインクを調製するのに用いることができる液体染料濃縮物の調製を可能にし、貯蔵の間に液体媒体の蒸発が起こった場合に染料が沈殿する可能性を低減させる。好ましくは、必要とされる溶解度を確立するための液体媒体は水である。
従って、本発明は、構成要素(a)が2.5〜7部、より好ましくは2.5〜5部の量で存在する(高濃度インク)、または構成要素(a)が0.5〜2.4部、より好ましくは0.5〜1.5部の量で存在する(低濃度インク)組成物(好ましくはインク)も提供する。
好ましい液体媒体には、水、水および有機溶媒の混合物、ならびに水を含まない有機溶媒が含まれる。好ましくは、その液体媒体は水および有機溶媒の混合物または水を含まない有機溶媒を含む。
液体媒体(b)が水および有機溶媒の混合物を含む場合、水の有機溶媒に対する重量比は好ましくは99:1から1:99まで、より好ましくは99:1から50:50まで、特に99:1から70:30まで、最も特別には95:5から80:20までである。
水および有機溶媒の混合物中に存在する有機溶媒は、水混和性の有機溶媒またはそのような溶媒の混合物であるのが好ましい。好ましい水混和性有機溶媒には、C1−6−アルカノール類、好ましくはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、シクロペンタノールおよびシクロヘキサノール;線状アミド類、好ましくはジメチルホルムアミドまたはジメチルアセトアミド;ケトン類およびケトン−アルコール類、好ましくはアセトン、メチルエーテルケトン、シクロヘキサノンおよびジアセトンアルコール;水混和性エーテル類、好ましくはテトラヒドロフランおよびジオキサン;ジオール類、好ましくは2から12個までの炭素原子を有するジオール類、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコールおよびチオジグリコール、ならびにオリゴ−およびポリ−アルキレングリコール類、好ましくはジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールおよびプロピレングリコール;チオール類、好ましくはグリセロールおよび1,2,6−ヘキサントリオール;ジオール類のモノ−C1−4−アルキルエーテル類、好ましくは2から12個までの炭素原子を有するジオール類のモノ−C1−4−アルキルエーテル類、特に2−メトキシエタノール、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)−エタノール、2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エタノール、2−[2−(2−エトキシエトキシ)−エトキシ]−エタノールおよびエチレングリコールモノアリルエーテル;環状アミド類、好ましくは2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、カプロラクタムおよび1,3−ジメチルイミダゾリドン;環状エステル類、好ましくはカプロラクトン;スルホキシド類、好ましくはジメチルスルホキシド;およびスルホン類、好ましくはスルホランが含まれる。好ましくは、液体媒体は水および2種類以上、特に2から8種類までの水混和性有機溶媒を含む。
特に好ましい水混和性有機溶媒は、環状アミド類、特に2−ピロリドン、N−メチル−ピロリドンおよびN−エチル−ピロリドン;ジオール類、特に1,5−ペンタンジオール、エチレングリコール、チオジグリコール、ジエチレングリコールおよびトリエチレングリコール;ならびにジオール類のモノ−C1−4−アルキルおよびC1−4−アルキルエーテル類、より好ましくは2〜12個の炭素原子を有するジオール類のモノ−C1−4−アルキルエーテル類である。
液体媒体が水を含まない(すなわち水が1重量%未満の)有機溶媒を含む場合、その溶媒は、好ましくは30から200℃まで、より好ましくは40から150℃まで、特に50から125℃までの沸点を有する。その有機溶媒は、水非混和性、水混和性またはそのような溶媒の混合物であってよい。好ましい水混和性有機溶媒は、上記で記述した水混和性有機溶媒およびそれらの混合物のいずれかである。好ましい水非混和性溶媒には、例えば脂肪族炭化水素類;エステル類、好ましくは酢酸エチル;塩素化炭化水素類、好ましくはCHCl;並びにエーテル類、好ましくはジエチルエーテル;およびそれらの混合物が含まれる。
その液体媒体が水非混和性有機溶媒を含む場合、好ましくは極性溶媒が含まれ、これはこれにより液体媒体中における染料の混合物の溶解度が高められるためである。極性溶媒の例にはC1−4−アルコール類およびケトン類が含まれる。
上記の選好を考慮して、その液体媒体が水を含まない有機溶媒である場合、それはケトン(特にメチルエチルケトン)および/またはアルコール(特にC1−4−アルカノール、より特別にはエタノールまたはプロパノール)を含むのが特に好ましい。
その水を含まない有機溶媒は、単一の有機溶媒または2種類以上の有機溶媒の混合物であってよい。その液体媒体が水を含まない有機溶媒である場合、それは2〜5種類の異なる有機溶媒の混合物であるのが好ましい。これは、インクの乾燥特性及び貯蔵安定性に関して優れた制御を与える液体媒体を選択することを可能にする。
水を含まない有機溶媒を含む液体媒体は、短時間の乾燥時間が必要とされる場合、特に疎水性で非吸着性の支持体、例えばプラスチック類、金属およびガラスの上に印刷する際に特に有用である。
その液体媒体は当然、インクジェット印刷用インクにおける使用に適した追加の構成要素、例えば粘度および表面張力調節剤、腐蝕防止剤、殺生物剤、コゲーションを低減する添加剤およびイオン性または非イオン性であってよい界面活性剤を含んでいてよい。
色のブレンド
上記の組成物およびインクは、式(1)の1種類の化合物もしくはその塩または式(1)の2種類以上の化合物もしくはそれらの塩類の混合物を含んでいてよい。
場合により、式(1)のものまたはその塩では無いさらなる着色剤(単数または複数)が、色度および性能特性を改変するためにそのインクに添加されてよい。それらは価格対性能比を調節するために添加されてもよい。
そのさらなる着色剤(単数または複数)は、(シアン、マゼンタ、黄色および特に黒色を含む)いずれの色であってもよい。好ましくは、そのさらなる着色剤はそれ自体がインクジェット印刷用インクに適している。さらなる着色剤は、カラーインデックス中にリストされている着色剤、およびそれらの塩類、および特にインクジェット印刷のために商業的に入手可能である着色剤から選択されてよい。そのさらなる着色剤は顔料であってよいが、より好ましくはそれらは染料であり、特に水溶性の染料である。
好ましくは、そのさらなる着色剤は米国特許第7,491,266号および米国特許第7,533,978号において開示されている着色剤から選択され、その実施例を本明細書に援用する。
適切なさらなる黒色着色剤には、C.I.Food Black 2、C.I.Direct Black 19、C.I.Reactive Black 31、PRO−JET(商標) Fast Black 2、C.I.Direct Black 195;C.I.Direct Black 168;ならびにLexmarkによる特許(例えば欧州特許第0539178 A2号、実施例1、2、3、4および5)およびOrient Chemicalsによる特許(例えば欧州特許第0347803 A2号、5〜6ページ、アゾ染料3、4、5、6、7、8、12、13、14、15および16)において記述されている黒色染料が含まれる。
適切なさらなるマゼンタ着色剤には、PRO−JET(商標) Fast Magenta 2が含まれる。
適切なさらなる黄色着色剤には、C.I.Direct Yellow 142;C.I.Direct Yellow 132;C.I.Direct Yellow 86;C.I.Direct Yellow 85;C.I.Direct Yellow 173;およびC.I.Acid Yellow 23が含まれる。
適切なさらなるシアン着色剤には、フタロシアニン着色剤、例えばDirect Blue 199およびAcid Blue 99が含まれる。
上記の組成物およびインクはカラー印刷用インクセット中の黒色インクとして用いられてよいことは理解されるであろう。マゼンタ、黄色およびシアンインクに関する適切な着色剤は当技術で周知であり、当技術で開示されている、または商業的に入手可能である着色剤のいずれかからすぐに選択することができる。上記のさらなるマゼンタ、黄色およびシアン着色剤は、インクセット中の黄色、マゼンタおよびシアンインクを調製するために用いられてよい。
本発明の第2観点に従う組成物は、インクジェットプリンターにおける使用に適したインクであるのが好ましい。そのような組成物は、本明細書において単に“インクジェットプリンター用インク”と呼ばれる可能性もある。インクジェットプリンターにおける使用に適したインクは、好ましくは微細なノズルの詰まりを引き起こすこと無くインクジェット印刷ヘッドを通して繰り返し発射することができるインクである。これを行うため、そのインクは好ましくは直径1ミクロンより大きい大きさの粒子を実質的に含まず、安定である(すなわち、貯蔵の際に沈殿せず、印刷ヘッドにおける優れた小滴形成を可能にする粘度を有する。サーマルインクジェットプリンター用インクに関しては、その組成物は金属腐食性の構成要素、例えば塩化物イオンを実質的に含まないことも好ましい。
インクジェットプリンターにおける使用に適したインクは、25℃において好ましくは30cP未満、より好ましくは20cP未満、特に10cP未満、最も特別には5cP未満の粘度を有する。1cPsは1mPa.s.と等しい。
インクジェットプリンターにおける使用に適したインクは、(式(1)の化合物またはインク中に組み込まれているいずれかの他の着色剤もしくは添加剤に結合しているあらゆる二価および三価金属イオン以外で)合計で好ましくは500ppm未満、より好ましくは250ppm未満、特に100ppm未満、より特別には10ppm未満の二価および三価金属イオンを含む。
好ましくは、インクジェットプリンターにおける使用に適したインクは、10μm未満、より好ましくは3μm未満、特に2μm未満、より特別には1μm未満の平均孔径を有するフィルターを通して濾過されている。この濾過は、多くのインクジェットプリンターで見られる、そうしなければ微細なノズルを詰まらせる可能性がある粒状物質を除去する。
好ましくは、インクジェットプリンターにおける使用に適したインクは、合計で500ppm未満、より好ましくは250ppm未満、特に100ppm未満、より特別には10ppm未満のハロゲン化物イオンを含む。
印刷のプロセス
本発明の第3観点に従って、インクジェットプリンターにおける使用に適している本発明の第2観点に従う組成物(インクジェットプリンター用インク)を支持体にインクジェット印刷することを含む、支持体上に画像を形成するためのプロセスが提供される。
そのインクジェットプリンターは、好ましくはそのインクを小さいオリフィス(orifice)を通して支持体上に噴射される小滴の形で支持体に適用する。好ましいインクジェットプリンターは、圧電インクジェットプリンターおよびサーマルインクジェットプリンターである。サーマルインクジェットプリンターでは、プログラムされた熱のパルスがオリフィスに隣接する抵抗器によりリザーバー中のインクに適用され、それにより支持体およびオリフィスの間の相対的な移動の間に支持体の方へ向けられた小さな液滴の形でインクをオリフィスから噴射させる。圧電インクジェットプリンターでは、小さな結晶の振動がインクのオリフィスからの噴射を引き起こす。あるいは、そのインクは、例えば国際特許出願第WO00/48938号および国際特許出願第WO00/55089号において記述されているような、移動可能なパドルまたはプランジャーに接続された電気機械式アクチュエーターによって噴射することができる。
その支持体は好ましくは紙、プラスチック、テキスタイル、金属またはガラスであり、より好ましくは紙、オーバーヘッドプロジェクターのスライドまたはテキスタイル材料であり、特に紙である。
好ましい紙は普通紙または処理された紙であり、それは酸、アルカリまたは中性の性質を有していてよい。写真画質の紙が特に好ましい。一部の態様において、その紙はインクジェット受容コーティングを有していてよく、それは多孔性または膨潤可能であってよい。
印刷された物質(支持体)
本発明の第4観点に従って、本発明の第1観点に従う化合物またはその塩、本発明の第2観点に従う組成物を用いて、または本発明の第3観点に従うプロセスにより印刷された物質(支持体)が提供される。
用いられる物質は、好ましくは紙、プラスチック、テキスタイル、金属またはガラス、より好ましくは紙、オーバーヘッドプロジェクターのスライドまたはテキスタイル材料、特に紙、より特別には普通紙、コートされた紙または処理された紙である。
本発明の第4観点の印刷された物質は、本発明の第3観点に従うプロセスを用いて印刷された、写真画質の紙上の印刷物であるのが特に好ましい。
本発明の第5観点に従って、インクジェットプリンターにおける使用に適した、チャンバーおよび本発明の第2観点に従う組成物を含むインクジェットプリンター用カートリッジが提供され、ここでその組成物はチャンバーの中にある。
本発明は下記の実施例によりさらに説明され、ここで別途記載しない限り全ての部および百分率は重量によるものである。
実施例1
次の化合物のリチウム塩の調製
Figure 2012505283
段階1a
次の化合物の調製
Figure 2012505283
2−ナフチルアミン−6−スルホン酸(ブロナー酸)(TCIにより供給されたもの、111.5g;0.5mol)を、水中でpH9.5において攪拌して溶液を形成した。次いで無水酢酸(76.0g:0.075mol)をその溶液に、25℃より下の温度において滴加して反応混合物を形成した。その反応混合物を室温で一夜攪拌した。生成物を30%水性塩化ナトリウムの添加により沈殿させ、濾過により集め、25%塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。得られた沈殿物をアセトンと共に攪拌し、濾過により集め、その処理を繰り返した。得られた個体をオーブン中で乾燥させると、灰白色の固体(144.5g)が得られた。
段階1b
次の化合物の調製
Figure 2012505283
段階1aの生成物(78.4g:0.20mol)を、攪拌されたクロロスルホン酸に、20℃未満の温度において1時間かけて添加し、次いで室温で一夜攪拌した。得られた溶液を氷/水の中に沈めて生成物を沈殿させた。沈殿物を濾過により集め、水で洗浄した。得られた個体を乾燥させると、灰白色の固体(49.10g)が得られた。
段階1c
次の化合物の調製
Figure 2012505283
2−ナフチルアミン−4,6,8−トリスルホン酸(21.87g;0.03mol)を水(200ml)中でpH7において攪拌しながら溶解させた。段階1bの生成物(10.59g;0.03mol)のアセトン(200ml)中における溶液を、ナフチルアミン溶液に、10〜13℃において5分間かけて、1M炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを7〜8で維持しながら滴加した。これは反応混合物を形成した。一夜攪拌した後、その反応混合物を濾過し、その濾液を蒸発させて体積を減らした。得られた粘着性の濾液をメチルアルコール変性アルコール(methylated spirits)74OPで希釈し、1時間攪拌して生成物を沈殿させた。生成物を濾過により集め、メチルアルコール変性アルコール74OPで洗浄した。生成物を乾燥させると淡黄色の固体(28.7g)が得られた。
段階1d
次の化合物の調製
Figure 2012505283
段階1cの生成物(28g)を1M HCl(110ml)中で攪拌し、80℃において2.5時間加熱した。これは溶液を形成した。次いでその溶液を室温まで冷却し、メチルアルコール変性アルコール74OP(500ml)で希釈し、30分間攪拌した。これは生成物を沈殿させた。その沈殿を濾過により集め、メチルアルコール変性アルコール74OPで洗浄した。得られた個体をオーブンで乾燥させると淡い黄褐色の固体(13.88g)が得られた。
段階1e
次の化合物の調製
Figure 2012505283
段階1eの中間体は、米国特許第7,083,670号において第23欄で記述されているように調製された。
段階1f
次の化合物の調製
Figure 2012505283
段階1dの生成物(0.02mol)を水(200ml)中で攪拌しながら溶解させ、濃塩酸(8ml)を添加した。次いで1.0M亜硝酸ナトリウム(21ml;0.021mol)を、段階1dの生成物を含む溶液に、0〜10℃において5分間かけて滴加した。0〜10℃において1時間攪拌した後、スルファミン酸の添加により過剰量の亜硝酸を壊した。次いで得られた溶液を段階1eの生成物(0.020mol)のメタノール(400ml)中における攪拌溶液に、20℃未満の温度において5分間かけて滴加した。これは反応混合物を形成した。その反応混合物を、およそ25℃の温度において一夜攪拌した。次いでその生成物を、15%塩化リチウム水溶液の添加により沈殿させた。その沈殿物を濾過により集め、20%塩化リチウム水溶液で洗浄した。得られた沈殿物をオーブン中で乾燥させると、赤みを帯びた黒色の固体30.1gが得られた。
段階1g
表題化合物の調製
Figure 2012505283
段階1fの生成物(0.01mol)およびピリジンカプラー(0.011mol)(欧州特許第1553147号およびJP−A−2003−306623において記述されているように調製した)を、水中で45℃およびpH4において混合した。次いで亜硝酸イソアミル(2.69ml:0.02mol)を添加した。得られた混合物を45℃で2.5時間攪拌し、次いで濾過した。その濾液をpH7に調節し、35%塩化リチウム水溶液の添加により生成物を沈殿させた。次いでその沈殿物をプロパン−1−オール(500ml)およびプロパン−2−オール(1000ml)と共に攪拌し、およそ60℃まで暖めて混合物を形成した。その混合物をおよそ25℃の温度まで放冷し、得られた個体を濾過により集めた。その固体を水(300ml)中でpH9において溶解させ、Visking(商標)管を用いて30μScm−1未満の伝導率まで透析した。次いで透析した溶液を濾過し(GF/F、0.45μm、ナイロン)、オーブン中で乾燥させると、赤みを帯びた黒色の固体0.71gが得られた。実施例1の化合物は、水中で603nmのラムダ最大(lambda max)および32,800dmmol−1cm−1の吸光係数を有していた。
実施例2
次の化合物のリチウム塩の調製
Figure 2012505283
実施例2の化合物は、段階1eの中間体をAlfaから購入した次の化合物
Figure 2012505283
(0.020mol)で置き換えたこと以外実施例1と全く同じ方式で調製された。実施例2の化合物は、水中で594nmのラムダ最大および38,900dmmol−1cm−1の吸光係数を有していた。
実施例3
次の化合物のリチウム塩の調製
Figure 2012505283
次のこと以外は実施例1におけるように調製された:
i)段階1aにおいて、2−ナフチルアミン−6−スルホン酸の代わりに7−アミノ−1,3−ジスルホナフチレン(0.5mol)を用いて次の中間体を与えた:
Figure 2012505283
ii)段階1bにおいて、反応混合物を50〜70℃の温度に5時間加熱した。
iii)段階1cにおいて、2−ナフチルアミン−4,6,8−トリスルホン酸(0.03mol)の代わりに2−ナフチルアミン−4,8−ジスルホン酸(0.06mol)を用いた。実施例3の化合物は、水中で605nmのラムダ最大および28,700dmmol−1cm−1の吸光係数を有していた。
比較染料
比較染料は、米国特許第7,192,475号における実施例D41:
Figure 2012505283
のリチウム塩であった。
インクの調製
重量により3部の実施例2の染料および比較染料を、重量により97部の、次の重量%のものを含む液体媒体中で溶解することによりインクを調製し:
ジエチレングリコール 7%
エチレングリコール 7%
2−ピロリドン 7%
Surfynol(商標)465 1%
トリス緩衝剤 0.2%
水 77.8%
そのインクのpHを水酸化ナトリウム水溶液を用いて8〜8.5に調節した。
Surfynol(登録商標)465は、Air Productsからの界面活性剤である。
トリス緩衝剤は、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含む。
表1に従ってインクを調製し、参照した。
表1
Figure 2012505283
インクジェット印刷
上記のように調製したインクを0.45ミクロンナイロンフィルターを通して濾過し、次いでシリンジを用いて空の印刷用カートリッジの中に組み込んだ。
そのインクをそれぞれCanon Professional Photo Paper(PR101)およびHP Advanced Photo Paper(HP APP)上にインクジェット印刷した。
印刷試験
印刷されたインクの光堅牢度を、光にさらす前および後の反射光学密度(reflectance optical density)(ROD)における違いにより測定した。
それぞれの印刷された画像を、Atlas(登録商標)Ci5000ウェザロメーター(Weatherometer)中で100時間光にさらした。
下記のパラメーターに設定したGretag(登録商標)スペクトロリノ(spectrolino)分光光度計を用いて反射光学密度測定を行った:
測定ジオメトリー:0゜/45゜
スペクトル範囲:380〜730nm
スペクトル間隔:10nm
光源:D65
オブザーバー:2゜(CIE 1931)
密度:Ansi A
外部フィルター:なし。
光堅牢度は印刷物の反射光学密度における百分率変化により定量化され、ここでより低い数値はより高い光堅牢度およびより少ない退色を示す。退色の度合いはΔEとして表され、ここでより低い数値はより高い光堅牢度を示す。ΔEは印刷物のCIE色座標L、a、bの全体の変化として定義され、等式ΔE=(ΔL+Δa+Δb0.5により表される。
結果
光堅牢度試験の結果は、表2において表にした通りである。
表2
Figure 2012505283
表2から、実施例2の化合物を含むインク1は両方の紙の上で比較染料よりも優れた光堅牢度を有することを理解することができる。
さらなる化合物
前の実施例に関して記述した合成法に類似の合成法を用いて、実施例4〜9の化合物も調製した。実際の実験的に決定されたラムダ最大値は示した通りであった。
実施例4
Figure 2012505283
ラムダ最大 607nm
実施例5
Figure 2012505283
ラムダ最大 572nm
実施例6
Figure 2012505283
ラムダ最大 577nm
実施例7
Figure 2012505283
ラムダ最大 587nm
実施例8
Figure 2012505283
ラムダ最大 600nm
実施例9
Figure 2012505283
ラムダ最大 585nm
さらなるインク
表AおよびBで記述されているインクは、上記の実施例1〜3で記述された化合物を用いて調製することができる。引用されている数値は関連する成分の部の数を指し、全ての部は重量による。そのインクはインクジェット印刷により紙に適用されてよい。
表AおよびBにおいて下記の略称が用いられる:
PG = プロピレングリコール
DEG = ジエチレングリコール
NMP = N−メチルピロリドン
DMK = ジメチルケトン
IPA = イソプロパノール
MEOH = メタノール
2P = 2−ピロリドン
MIBK = メチルイソブチルケトン
P12 = プロパン−1,2−ジオール
BDL = ブタン−2,3−ジオール
CET = 臭化セチルアンモニウム
PHO = NaHPO
TBT = 第3級ブタノール
TDG = チオジグリコール。
表A
Figure 2012505283
表B
Figure 2012505283

Claims (15)

  1. 式(1)の化合物またはその塩:
    Figure 2012505283
    式(1)
    ここで:
    XはNまたはC(CN)であり;
    Zは置換されていてもよいナフチルであり;
    Arはアセチル基、アセテートエステル基、アミド基、スルホンアミド基、スルホキシド基、スルホン基、ホスホネート基、ニトリル基、イソニトリル基、第四級アミン、カルボニル基(カルボン酸以外)、ポリハロアルキル基またはハロゲン原子からなるグループから選択される少なくとも1個の置換基を有するアリール基であり;
    Arは場合により1個以上のさらなる置換基で置換されていてよい。
  2. Zが置換されていないナフチルである、請求項1に記載の式(1)の化合物またはその塩。
  3. Arがナフチルである、前記の請求項のいずれか1項に記載の式(1)の化合物またはその塩。
  4. (i)Arがさらなる置換基を有しない;または
    (ii)Arが次のものから選択される1個以上のさらなる置換基を有する:
    置換されていてもよいアルキル;
    置換されていてもよいアルコキシ、
    置換されていてもよいアリール、
    置換されていてもよいアリールオキシ、
    置換されていてもよいヘテロシクリル、
    ポリアルキレンオキシド、スルホン酸、カルボン酸、ヒドロキシおよびニトロ基;
    前記の請求項のいずれか1項に記載の式(1)の化合物またはその塩。
  5. Arにより表される基がカルボン酸およびスルホン酸基から選択される1個以上のさらなる置換基で置換されている、前記の請求項のいずれか1項に記載の式(1)の化合物またはその塩。
  6. Ar上の必須の置換基の少なくとも1個が−CN、−SOおよび−SONRから選択され、ここでRが置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロシクリルであり、RおよびRが独立してH、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロシクリルである、前記の請求項のいずれか1項に記載の式(1)の化合物またはその塩。
  7. Ar上の必須の置換基の少なくとも1個が−SONRである、請求項6に記載の式(1)の化合物またはその塩。
  8. およびRの一方がHであり、他方が:
    i)カルボキシおよびスルホ基から選択される少なくとも1個の基を有するフェニル;または
    ii)またはカルボキシおよびスルホ基から選択される少なくとも1個の基を有するナフチル
    である、請求項7に記載の式(1)の化合物またはその塩。
  9. 式(2)〜(4)の化合物またはその塩である:
    Figure 2012505283
    式(2)
    Figure 2012505283
    式(3)
    Figure 2012505283
    式(4)
    請求項1に記載の式(1)の化合物またはその塩。
  10. リチウム塩の形である、前記の請求項のいずれか1項に記載の式(1)の化合物またはその塩。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の式(1)の化合物またはその塩および液体媒体を含む組成物。
  12. インクジェットプリンターにおける使用に適したインクである、請求項11に記載の組成物。
  13. 請求項12に記載のインクジェットプリンター用インクを支持体にインクジェット印刷することを含む、支持体上に画像を形成するためのプロセス。
  14. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の式(1)の化合物もしくはその塩を用いて印刷された、または請求項11もしくは12に記載の組成物を用いて印刷された、または請求項13に記載のプロセスにより印刷された物質。
  15. チャンバーおよび請求項12に記載のインクジェットプリンター用インクを含むインクジェットプリンター用カートリッジであって、そのインクがチャンバーの中にある、インクジェットプリンター用カートリッジ。
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