JP2012506946A - 高圧電解槽 - Google Patents

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Abstract

電気分解セル積層体(101)を圧力容器(115)の内部に備えている電解槽(100)であって、前記セル積層体の第1の終端プレート(107a)が、前記圧力容器の閉じた両端のうちの一方と一体であって、流体および電気の接続部を備える前記セル積層体の固定のヘッド(107)を形成しており、前記セル積層体の第2の終端プレート(108a)が、前記容器の内部にあって、熱膨張または熱収縮に応答して長手方向に自由に移動でき、すなわち前記積層体の浮動のヘッド(108)を形成している電解槽(100)。圧力容器(115)は、好ましくは、電気分解のプロセスにおいて得られる気体生成物を使用して加圧される。

Description

本発明は、とりわけ水の電気分解のための電解槽の分野に関する。さらに詳しくは、本発明は、高圧下での動作のために圧力容器の内部にセル積層体を備えている電解槽に関する。
電気分解は、化学的に結合した元素を分離するための周知のプロセスである。このプロセスを、電気分解の生成物を或る圧力にて得ることが所望される場合に、そのような圧力のもとで動作させることができる。
電気分解の最も一般的な用途の1つは、水の電気分解による水素(H)の生成であり、本明細書においては、以後、この本発明の好ましい用途について言及する。
水の電気分解による水素の生成は、化学プロセスの目的のために、最大約30barの圧力において周知である。しかしながら、近年では、はるかに高い圧力の水素の生成の必要が生じている。
水素は、エネルギの貯蔵および運搬のための最良の候補であり、とりわけ再生可能なエネルギ源からの分散発電ならびに水素燃料の車両または燃料電池車両の動作のための最良の候補である。しかしながら、燃料またはエネルギ担体として使用される水素の貯蔵は、例えば200barまたはそれ以上のきわめて高い圧力を必要とする。現時点において、燃料水素の貯蔵について適切な圧力は、350bar(5000psi)または700bar(10.000psi)であると考えられる。水素をこのようなきわめて高い圧力へと圧縮するためには、高価な多段の圧縮機が必要であり、多量のエネルギが消費される。したがって、上述の圧力の水素を直接的に生成することができる電気分解について、強いニーズが存在している。
US 4,758,322が、電解槽の周知の構造、いわゆるフィルタプレス構成を開示している。いくつかのバイポーラセルが直列に積層され、タイロッドによって互いに接続された2枚のエンドプレートの間に一体に配置されている。各々のバイポーラセルが、アノード室およびカソード室をダイアフラムまたは膜によって隔てて備えている。次いで、各セルが、2つの面に反対の極性を有している導電壁(いわゆる、バイポーラプレート)によって次のセルから隔てられている。セルの積層が、端部プレートによって一体に固定され、これらの端部プレートが、この積層のアノード(+)およびカソード(−)端子接続部を形成する。端部プレートは、セルの短絡を防止すべく電気的に絶縁されたタイロッドによって、互いに押し付けられている。液体電解質がセルへと導入され、生成される気体がセルから集められる。
この電解槽は、内部の圧力のもとでの動作、すなわち加圧された電解質および生成ガスにおける動作の能力が、限られている。実際、セルのフレームおよびセル積層体の端部プレートが、内部と通常は大気圧である外部との間の圧力差の全体(Δp)に耐えなければならない。或るΔpを超えると、セルのフレームが機械的な応力に耐えられないだけでなく、セルのフレームのガスケットが電解質またはガスの漏れを防止することができず、実際のところ、この電解槽は、数10barの内圧に限られる。
この問題を克服するために、別の種類の加圧電解槽が提案されている。その基本的な考え方は、セル積層体を加圧容器の内部で動作させ、このセル積層体の内圧を平衡させることである。
US 6,153,083が、圧力のもとでの水の電気分解のための電解槽であって、すでに述べたフィルタプレス構成に対応するバイポーラセルの積層体が圧力容器に囲まれている電解槽を開示している。積層体の2つの端部電極が、圧力容器を貫通して延びる2本の引き込みケーブルによって電力源へと接続され、圧力容器の内部は、セル積層体を囲む加圧水で満たされている。しかしながら、詳しくは記載されていないが、実際には解決がきわめて困難であるこの設計の欠点は、加圧容器を貫くケーブルの通路、ならびにアルカリ電解質をセル積層体の内部へと供給するための装置、および積層体によってもたらされる水素および酸素ガスを集めるための装置である。実際には、圧力容器を貫いて入力/出力を設ける必要があり、そこでは気密が重要であり、いかなる漏れも電解槽の動作を損なう可能性がある。特には、容器内の圧力の低下が、多くの場合に、内部の電解槽に回復不可能な損傷を生じさせかねない。さらには、この設計は、最大30barまでの圧力に使用されており、上述のような水素の貯蔵には不充分である。
別のカプセル化の技法が、DE 44 18 999に開示されている。セルブロックが、圧力管によって囲まれており、圧力管の両端が、2つのそれぞれのフランジによって閉じられており、2つのフランジは、セルブロックの端部カバーでもあり、したがって電気分解セルへの流体の出入りのための必要な接続部が設けられている。圧力管の内部かつセルブロックの外部の空間は、電気分解セルへの電解質の供給による水圧のもとに置かれている。同じ長さを有するように強いられるセルブロックと容器との間の膨張の差を補償するために、セルのフレーム(非導電性材料からなる)が、平坦な弾性ガスケットと交互にされている。この設計は、前記ガスケットの気密性に弱点を有しているほか、導電性の電解質が加圧流体として使用されていることで、セルの漏れの場合の短絡の恐れが増している。
従来技術の別の問題は、容器または圧力管の熱膨張が、内部のセル積層体の熱膨張と比べて異なることであり、これが、電解質の漏れおよび放出の危険を伴う機械的な応力の原因となりうる。水による加圧系においては、たとえ少量の電解質の漏れでも、水が導電性となって電気の分路および寄生電流ならびに関連の電力損失が生じ、あるいは短絡およびセル積層体の深刻な損傷さえ生じるため、致命的である。
したがって、従来技術の欠点を、以下のように要約することができる。公知の加圧電解槽のいくつかは、ガスの大量貯蔵という目的にとって妥当な水素の比体積の縮小に必要なレベルをはるかに下回る圧力でしか動作することができず、特には圧力容器を貫く流体および電気の接続部が、系の気密性にとってきわめて重要であり、一般的な加圧媒体としての水の使用は、電解質の漏れの場合の寄生電流および危険な短絡の恐れを依然として残し、代わりに容器を加圧するために電解質を使用すると、上述の理由でさらに危険である。水の電気分解に関して述べたこれらの欠点は、他の用途にも一般的にあてはまる。
本発明の根底にある課題は、上述の限界を克服するように構成された加圧セル積層体電解槽の構造を提供することにあり、特には燃料またはエネルギ担体としての水素の使用に必要な高い圧力で水から水素を安全かつ確実に生成することにある。
この課題が、
外殻と閉じた両端部とを有している圧力容器、
前記圧力容器の内部に位置し、複数のバイポーラ電気分解セルを第1および第2の終端プレートの間に積層して備えており、内圧のもとで動作するように構成されている電気分解セル積層体、ならびに
前記セル積層体へと電解質を供給するための流体接続部、前記セル積層体から電気分解の生成物を集めるための流体接続部、および少なくともアノードおよびカソード接続部を含む電気接続部
を備えている電解槽であって、
前記セル積層体の第1の終端プレートが、前記圧力容器の前記閉じた両端部のうちの一方に一体化し、前記セル積層体の固定のヘッドを形成しており、
該固定のヘッドに、前記セル積層体との前記流体接続部ならびにアノードおよびカソード電気接続部が備えられ、
前記セル積層体の第2の終端プレートが、前記容器の内部に位置し、熱膨張または熱収縮に応答して前記第1の終端プレートおよび前記容器に対して長手方向に自由に移動でき、すなわち前記セル積層体の浮動のヘッドを形成している
ことを特徴とする電解槽によって解決される。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記閉じた端部が、片側においてはカバーであり、反対側においては前記セル積層体の第1の終端プレートも構成する平たい端部カバーまたは真っ直ぐなフランジ(dead flange)である。
好ましい特徴によれば、前記アノードおよびカソード電気接続部が、好ましくはタイロッドの形態であり、前記第1の終端プレートを貫通するとともに、該プレートから絶縁されており、前記積層体の第1のセル(すなわち、前記固定のヘッドにより近いセル)へと電気的に接続されている少なくとも第1の電気コネクタと、前記第1の終端プレートに組み合わせられ、該プレートに電気的に接続されている少なくとも第2の電気コネクタとを含んでおり、前記第1の終端プレートが、前記第2の終端プレートに電気的に接続されている。例えば、前記第1の電気コネクタが、正であって、前記第1のセルへとアノード電流を運び、前記第2の電気コネクタが、負であって、前記積層体の最後のセルのカソード末端の役割を有している。
好ましい実施例においては、前記セル積層体の前記終端プレートが、これら2つのプレートの間に機械的および電気的な接続をもたらすタイロッドによって一体にされている。
本発明の好ましい実施の形態によれば、電解槽の全体が、浮動のヘッドと同じ極性および電位になり、電気接続部(アノード/カソード)のうちの1つだけを、容器の外殻またはいずれかのカバーを貫いて電解槽の内部から取り出せばよい。例えば、負の電気接続部を構成するタイロッドが、固定のヘッド(内部の浮動のヘッド、したがってセル積層体の終端プレートへと、タイロッドによって電気的および機械的に接続されている)を形成している閉じた端部へと取り付けられ、絶縁されたタイロッドが、浮動のヘッドを貫通して積層体の第1の端部プレートへの正の電気接続部をもたらす。
本発明の別の態様によれば、前記容器が、従来技術のように液体によってではなく、ガスによって圧力のもとに保たれる。したがって、本発明の一態様は、圧力容器と、該圧力容器の内部の電気分解セル積層体とを備えており、前記セル積層体が、複数のバイポーラ電気分解セルを第1および第2の終端プレートの間に積層して備えている電解槽であって、前記容器がガスによって加圧されることを特徴とする電解槽である。
容器を加圧するガスは、電気分解のプロセスに関与しても、関与しなくてもよい。より具体的には、容器を加圧するガスが、例えば不活性ガスであり、すなわち電気分解のプロセスに関して不活性な性質を有しており、あるいは代案として、電気分解のプロセスそのものにおいて圧力のもとで生成されるガスである。好ましくは、ガスが、該ガスを中間の圧縮を必要とせずに容器の加圧に使用できるよう、容器内の圧力レベルよりも高くてよい圧力で前記セル積層体において実行される電気分解プロセスから得られる。
本発明による電気分解のための設備は、
圧力容器の内部にセル積層体を備えており、該セル積層体が、圧力のもとで少なくともガス生成物をもたらすように構成されている電解槽、
前記ガス生成物を受け取り、該ガス生成物を混入している電解質から分離するように構成された少なくとも1つの容器、および
前記ガス生成物の少なくとも一部を加圧媒体として前記圧力容器へと供給する流通配管
を備えている。
好ましくは、本発明によるガス加圧式の電解槽において、前記セル積層体は、固定のヘッドおよび浮動のヘッドを有する上述の構成を有している。すなわち、前記セル積層体の前記第1の終端プレートが、前記圧力容器の端部カバーのうちの一方と一体であり、すなわち前記セル積層体へと電解質を供給するため、および電気分解の生成物を集めるための適切な流体接続部と、前記セル積層体とのアノードおよびカソード電気接続部とを備える固定のヘッドを形成しており、前記第2の終端プレートが、熱膨張および熱収縮に応答して前記第1の終端および前記容器に対して長手方向に移動でき、すなわち浮動のヘッドを構成している。
ここで、好ましい水の電気分解への応用について述べると、チッ素または水の電気分解に対して不活性である任意の他のガスを、本発明によるガス加圧式電解槽において加圧媒体として使用することができる。第2の選択肢においては、少なくとも前記セル積層体によって圧力のもとでもたらされる水素の一部または酸素の一部が、容器の加圧に使用される。動作時のセル積層体の内圧は、好ましくは少なくとも30barであり、より好ましくは100barよりも高く、さらにより好ましくは100〜700barの範囲である。
本発明の好ましい実施の形態による水の電気分解のための設備は、
圧力容器の内部にセル積層体を備えており、該セル積層体が、圧力のもとで水素および酸素をもたらすように構成されている電解槽、
前記電解槽において生成された水素を受け取り、該水素を混入している電解質から分離するように構成された分離容器、および前記電解槽において生成された酸素を受け取り、該酸素を混入している電解質から分離するように構成されたもう1つの分離容器、ならびに
少なくとも前記水素の一部または前記酸素の一部を加圧媒体として前記それぞれの容器から前記圧力容器へと供給する流通配管
を少なくとも備えている。水の電気分解のためのこの設備の電解槽は、好ましくは、固定のヘッドおよび浮動のヘッドを有する上述の構成を有している。
圧力を、例えば、2つの容器の間のΔpに反応し、あるいは加圧媒体(水素または酸素)が取り出されるそれぞれの容器に混入した電解質のレベルを一定に保つ差圧コントローラによって、制御することができる。
本発明の上述のすべての実施の形態において、セル積層体における流体の漏れの阻止は、好ましくはEP 0212240の開示にしたがって得られる。各々のバイポーラセルは、分離要素およびバイポーラ要素と呼ばれる2つの構成要素を、ダイアフラムまたは膜とバイポーラプレートとを内部に保持するフレームの形態に有している。フレームは、好ましくは、内圧に耐えるために円形であり、補強入りのプラスチックで成型され、結果として非導電性である。気密は、Oリングガスケットによって単純に得られ、積層体のフィルタプレス構成を完成させるタイロッドおよび関連の端部カバーにきわめてわずかな負荷しか求めない。液体電解質および生成ガスは、フレーム内に成型され、終端の金属プレートのうちの一方にて終わるチャネルによって、セルへと分配およびセルから収集される。
フレームは比較的薄く、数ミリメートルの範囲であり、きわめて薄くて柔らかい電極によって占められる各セルのカソードおよびアノード室も同様である。成型技法により、短時間でフレームの大きな連なりを製造することができる。さらには、異なるサイズのフレームを、異なる容量のセルを製造するために容易に成型することが可能である。セルの高い電流密度および小さなサイズが、きわめてコンパクトな構成を可能にし、結果として電気分解プラントを完全に組み立ててから出荷することが可能である。
本発明は、従来技術よりもはるかに高い圧力で電気分解のプロセスを安全かつ確実に実行できるようにする多数の利点を有している。本発明は、30bar(実質的に従来技術の限界である)を優に超える圧力のガス生成物を得ることを可能にし、特には本発明は、水素燃料の車両が必要とするような数百barの圧力そのもので水の電気分解からHを生成するために適している。水素を使用の圧力で電気分解から直接得ることができるため、圧縮に関するコストが節約または大幅に削減され、燃料またはエネルギ担体としての水素の使用が、より魅力的になる。
固定のヘッドと浮動のヘッドとを有するセル積層体は、浮動のヘッドが容器の外殻に堅固に組み合わせられているのではなく、むしろ熱膨張のもとで自由に動くことができるため、積層体と収容容器との間の熱による伸びの相違の問題を解決する。さらには、本発明によれば、電気接続部を固定のヘッドにおいて得ることができるため、もはや容器の外殻またはカバーを貫く電気接続部(系の気密にとって重要な地点となる)を設ける必要がない。本発明のさらなる利点は、後述のように、運転員への事故を防止すべく電解槽全体の安全な接地が保証されることにある。
気体の加圧媒体を使用することで、より良好な電気絶縁が維持され、電解質の漏れによって引き起こされる電力の損失または短絡の恐れが少なくなる。従来技術の水による加圧の系では、積層体からの漏れに起因して電解質がわずかに失われるだけで、容器を加圧している水が導電性になり、積層体および容器に関する寄生電流を助長する可能性がある。水圧が電解質によって直接もたらされる場合には、電解質の溶液が水よりもはるかに導電性であるため、はるかに有害な結果が生じうる。
プロセスそのものにおいて生成されるガスを加圧媒体として使用することは、外部の圧縮ユニットが不要であるというさらなる利点を有する。セル積層体によってもたらされるガス(例えば、水の電気分解における水素または酸素)を、セル積層体の出力と圧力容器への入り口との間に中間の圧縮を備えることなく、あるいははるかに安価な圧縮(例えば、多段の代わりに1段)だけを備えて、容器へと送ることができる。さらには、5000psi以上で動作するきわめて高い圧力の電解槽に関しては、不活性ガスがそのような圧力レベルでは市販されておらず、追加の高価なガス圧縮システムを設ける必要があると考えられる。
他の利点は、低い圧力での電気分解プロセスの開始から最終的な動作圧力まで、電解槽の圧力容器のガスによる加圧が、電気分解プロセスの圧力の高まりに従って比例的に増大する点にある。
本発明の一実施の形態による電解槽を概略的に示している。 図1の電解槽のアノード電流供給部の詳細である。 水の高圧電気分解への本発明の適用に関する流れ図の例を示している。 水の高圧電気分解への本発明の適用に関する流れ図の例を示している。
図1を参照すると、電解槽100が、セル積層品101を動作時に内部が気相によって加圧される圧力容器115内に囲むことによって構成されている。容器は、両端が閉じられた横向きの円筒形の外殻によって形成され、一方の端部が、フランジ式のカバーであり、第2の端部は、平坦または皿状のフランジ式のカバーまたは一体化された端部である。第2の端部の好ましい実施の形態は、皿状の端部であって、円筒形の外殻へと溶接される。容器の構成材料は、金属または複合材料(例えば、繊維補強品)であってよい。
セル積層体101は、ダイアフラムまたは膜104によって隔てられたアノード102およびカソード103をそれぞれが備えているバイポーラセルによって形成されている。次いで、各セルが、バイポーラプレート105によって次のセルから隔てられている。セルは、電解質の分配のためのチャネル113と、電気分解の生成物を集めるためのさらなるチャネル114とを収容しているフレーム106を有している。
本発明によれば、セル積層体101の第1の終端プレート107aが、圧力容器の端部プレートカバーと一体である一方で、セル積層体101の第2の端部プレート108aは、熱膨張および熱収縮に応答してプレート107aおよび容器115の外殻に対して容器の内部で長手方向に可動である。すなわち、端部プレート107aが、セル積層体101の固定のヘッド107を形成する一方で、反対側の端部プレート108aは、同じセル積層体の浮動のヘッド108を形成する。
固定のヘッド107は、セル積層体へと電解質を供給するための流体接続部および電気分解の生成物を集めるための流体接続部を備えており、セル積層体とのアノードおよびカソード電気接続部も備えている。
再び図1の実施の形態に目を向けると、積層体101のすべてのプロセス接続部122は、気体および液体にかかわらず、プレート107aにまとめられており、積層体を容器115の内部で自由に膨張できるようにしている。
アノード接続部は、プレート107aを貫通し、ブシュ119によって前記カバーに対して電気的に絶縁され、積層体101の第1のアノード117へと直接的にアノード電流を運ぶロッド120によってもたらされている。この第1のアノード117は、絶縁プレート118によってプレート107aから電気的に絶縁されている。ロッド120には、圧力のもとにある内部の空間に対して漏れを起こさないようにする適切なガスケットが備えられている。
端部プレート108aは、積層体101の端部のカソード116に電気的に接触しており、タイロッド109によってプレート107aへと接続されている。したがって、プレート107aおよび108aは、同じ電位にある。
カソード端子接続部も、タイロッド121の形態でプレート107a上に直接位置している。この接続部を接地することによって、作業員との接触から容易に保護することが可能であるアノード接続部120だけを除いて、電解槽の全体が接地されるため、この設計は、きわめて安全な設計となっている。
タイロッド109によってもたらされる電気的接続ゆえに、容器115が、セル積層体のプレート107aおよび108aと同じ電位であることに、注意すべきである。したがって、電解槽の内部から外部へと通すべき唯一の絶縁接続部は、この例においてはプレート107aによって代表される容器の端部カバーを貫通しているロッド120だけである。
アノード接続ロッド120の好ましい実施の形態が、図2にさらに詳しく示されている。タイロッド120が、積層体の第1のアノード117へと溶接される一方で、他端にはねじ山が設けられ、アノード電気ケーブルを固定するように工夫された2枚のワッシャ131および2個のナット132を保持している。電気絶縁性の管状のブシュ119が、アノードの極性にあるロッド120と接地されたプレート107との間の接触を防止している。
絶縁ブシュ125および平形ガスケット126が、このブシュ125およびガスケット126の外径に作用する高圧の空間を、ロッド120の周囲の低圧の空間から隔てている。2枚のガスケット126は、ブシュ125とプレート107aとの間およびブシュ125とアノード117との間でそれぞれ圧縮されている。ガスケット126を気密に保つため、ナット130が、タイロッド120、2枚のワッシャ128の間に位置する皿ばね129、および絶縁ブシュ127によってアノード117をプレート107aへと引き寄せている。プレート107aとアノード117との間の空間は、絶縁プレート118によって占められている。
電気絶縁性のブシュ125および127を実現するための材料の選択は、どちらも大きな圧縮力に耐えなければならず、主としてブシュ125は、アノードの極性にある物品と接地との間に電気の分路を生じさせることがないよう、周囲の湿度を通してはならないため、特別な注意を必要とする。ブシュ125に使用することができる材料が、例えばガラス−マイカ複合材料である一方で、ブシュ127については、マイカ−紙の積層材料が適切かもしれない。
図1に戻ると、圧力容器115の内側かつセル積層体101の外側の空間を加圧するためのポート123が、固定のヘッド107に設けられている。あるいは、この接続部は、外殻115の任意の場所に位置してもよい。
積層体のセルフレームの互いのシールが、EP 0212240に開示されているようにOリングガスケットによって得られる本発明の好ましい実施の形態においては、容器115の内部の圧力が、積層体101の内部の動作圧力に比例しなければならない。
加圧媒体は、本発明の一態様によれば、好ましくはガスである。加圧ガスは、例えば、いずれも電気分解のプロセスとは無関係なチッ素、アルゴン、または二酸化炭素であってよい。瓶など、そのような不活性ガスのうちの1つの供給源を、減圧部または圧力コントローラが設けられた管による接続によって、ポート123へと接続することができる。第2の実施例においては、電解槽のジャケットを加圧するガスが、水の電気分解の場合の水素および酸素など、電気分解のプロセスによってもたらされる気体生成物であってよい。
図3は、実質的に図1および2のように実現されたガス加圧式の電解槽200を備えている水の電気分解のための設備の例である。
電解槽200が、圧力容器220の内部にセル積層体210を備えており、水素および酸素を生成する。これらの水素および酸素が、セル積層体の固定のヘッドから配管201および202によって容器V−1およびV−2へとそれぞれもたらされる。これらのガスに、いくらかの電解質も混入しており、前記容器V−1およびV−2は、混入した液体からガスを分離し、液体を配管203および204によって電解槽へと戻さなければならない。
水素は、配管205を通って容器V−1から出るが、配管205において、圧力コントローラPC−1がバルブPCV−1を絞ることによって容器の内部の水素側の圧力を設定した後で、水素が配管207によって最終的な用途へと届けられる。
酸素は、配管206を通って容器V−2から出て、配管209によって最終的な用途へと届けられる。容器V−2の内部の酸素側の圧力は、水素側の圧力の範囲内にあるようにバルブPDCVを絞る差圧コントローラPDCによって制御される。
配管206を圧力容器200へと接続している配管208が、容器そのものの内圧を、バルブPCV−02を絞ることによって器具PC−2によって制御される値に保つ。
上述の実施の形態を逆にし、2つのガスの役割を入れ換え、水素を容器220の加圧手段として使用することができる。
電気分解プロセスの別の制御基準に対応するさらなる実施例が、図4に示されている。容器V−1およびV−2が、これら2つの容器の内圧を等しくし、したがってセルのカソードおよびアノード室の内圧を等しくするように、下部において配管によって互いに接続されている。この場合において、水素の送出圧力は、先の図3の場合のとおりに制御される。酸素の送出は、V−2の内部の電解質のレベルを一定に保つことによって制御される。容器220の加圧は、ループPC−2/PCV−2を介して水素そのものによって行なわれるものとして示されているが、図3の場合のように酸素によって行うことも可能である。当業者であれば、別の制御基準を選択することも可能であろう。
本発明は、上述した目標および目的を達成し、水の電気分解からの高圧水素の生成に特に適している。

Claims (15)

  1. 外殻と閉じた両端部とを有している圧力容器(115)、
    前記圧力容器の内部に位置し、複数のバイポーラ電気分解セルを第1の終端プレート(107a)および第2の終端プレート(108a)の間に積層して備えており、内圧のもとで動作するように構成されている電気分解セル積層体(101)、ならびに
    前記セル積層体へと電解質を供給するための流体接続部、前記セル積層体から電気分解の生成物を集めるための流体接続部、および少なくともアノードおよびカソード接続部を含む電気接続部
    を備えている電解槽(100)であって、
    前記セル積層体の第1の終端プレート(107a)が、前記圧力容器の閉じた両端部のうちの一方に一体化し、前記セル積層体の固定のヘッド(107)を形成しており、
    前記固定のヘッド(107)に、前記セル積層体との前記流体接続部(122)ならびにアノードおよびカソード電気接続部(120、121)が備えられ、
    前記セル積層体の第2の終端プレート(108a)が、前記圧力容器(115)の内部に位置し、熱膨張または熱収縮に応答して前記第1の終端プレートおよび前記容器に対して長手方向に自由に移動でき、すなわち前記セル積層体の浮動のヘッド(108)を形成している
    ことを特徴とする電解槽。
  2. 前記容器(115)が、前記セル積層体(101)の前記第1の終端プレートも構成する平坦な端部カバー(107a)を有している請求項1に記載の電解槽。
  3. 前記電気接続部が、
    前記セル積層体(101)の前記第1の終端プレート(107a)を貫通しており、該プレートから絶縁されており、前記積層体の第1のセルへと電気的に接続されている少なくとも第1の電気コネクタ(120)と、
    前記第1の終端プレートに組み合わせられ、該プレートに電気的に接続されている少なくとも第2の電気コネクタ(121)と
    を含んでおり、
    前記第1の終端プレート(107a)が、前記積層体(101)の前記第2の終端プレート(108)に電気的に接続されている請求項1または2に記載の電解槽。
  4. 前記セル積層体の前記第1および第2の終端プレートが、該第1および第2の端部プレート(107a、108a)の間の機械的および電気的接続をもたらすタイロッド(109)によって一体にされている請求項3に記載の電解槽。
  5. 前記第1の電気コネクタ(120)および/または前記第2の電気コネクタ(120)が、タイロッドによって実現されている請求項3または4に記載の電解槽。
  6. 前記第1の電気コネクタ(120)が、正であって、前記セル積層体(101)の第1のセルへとアノード電流を運び、前記第2の電気コネクタ(121)が、負であって、前記積層体の最後のセルのカソード末端の役割を有している請求項3〜5のいずれかに記載の電解槽。
  7. 前記第1の電気コネクタ(120)が、前記セル積層体(101)の前記固定のヘッド(107)を貫通しかつ管状のブシュ(119)によって該固定のヘッドから絶縁されているタイロッドであって、該タイロッド(120)が、前記積層体(101)の第1のアノード(117)へと取り付けられており、
    絶縁プレート(118)が、前記第1のアノード(117)と前記固定のヘッド(107)との間に設けられ、絶縁ブシュ(125)およびガスケット(126)が、前記タイロッドを前記セル積層体の内部の圧力空間から隔てるために設けられている請求項6に記載の電解槽。
  8. 前記容器が、動作時にガス状媒体によって圧力のもとに保たれることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電解槽。
  9. 前記ガス状媒体が、前記容器内の圧力レベルよりも高い圧力で前記セル積層体において実行される電気分解プロセスから得られる請求項8に記載の電解槽。
  10. 圧力容器と、該圧力容器の内部の電気分解セル積層体とを備えており、前記セル積層体が、複数のバイポーラ電気分解セルを第1および第2の終端プレートの間に積層して備えており、内圧のもとで動作するように構成されている、特には水の電気分解のための電解槽であって、
    前記容器が、前記セル積層体の動作の最中に、ガスによって加圧されることを特徴とする電解槽。
  11. 前記ガスが、前記セル積層体において実行される電気分解プロセスにおいて圧力のもとで生成される請求項10に記載の電解槽。
  12. 圧力容器(220)の内部にセル積層体(210)を備えており、該セル積層体が、圧力のもとで少なくともガス生成物をもたらすように構成されている請求項1〜11のいずれか一項に記載の電解槽(200)、
    前記ガス生成物を受け取り、該ガス生成物を混入している電解質から分離するように構成された少なくとも1つの容器(V−1)、および
    前記ガス生成物の少なくとも一部を加圧媒体として前記圧力容器(220)へと供給する流通配管(208)
    を備える電気分解のための設備。
  13. 前記セル積層体(210)が、圧力のもとで水素および酸素をもたらすように構成されており、
    前記電解槽(200)において生成された水素を受け取る容器(V−1)および前記電解槽(200)において生成された酸素を受け取る別の容器(V−2)を少なくとも備えており、該容器が、それぞれ前記水素および酸素を混入している電解質から分離するように構成されており、
    少なくとも前記水素の一部または前記酸素の一部を加圧媒体として前記それぞれの容器から前記圧力容器(220)へと供給する流通配管(208)を備えている
    水の電気分解のための請求項12に記載の設備。
  14. 前記セル積層体によってもたらされる水素の圧力が、30barよりも高く、好ましくは100〜700barの範囲にある請求項13に記載の設備。
  15. 高圧の水素を水の電気分解から生成するために請求項1〜11のいずれかに記載の電解槽または請求項12〜14のいずれかに記載の設備を使用すること。
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