JP2012507290A - バイオマーカーの使用方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、バイオマーカーを用いた癌治療への患者の応答を予測するための方法及び組成物を提供する:YAP−1、bcl−2、VEGF−c、c−met、及びクローディン−4。
Description
関連出願
本出願は、内容全体が参照として本明細書に包含される、2008年10月29日に出願された米国仮出願第61/109,331号の利益を主張する。
本出願は、内容全体が参照として本明細書に包含される、2008年10月29日に出願された米国仮出願第61/109,331号の利益を主張する。
口腔咽頭及び喉頭SCHNN(頭頸部扁平上皮癌)に対する主要な外科的治療は、根治的放射線治療へ又は単一の治療法として同時化学放射線療法へ、又は臓器の保存に有利な化学療法の併用へと移行してきた。これを支持するために、無作為化試験は、頭頸部の扁平上皮癌の患者の臓器温存のために放射線療法(RT)を使用する利点、及び報告された局所管理の利点だけでなく、放射線療法(CRT)と併用した化学療法の送達による生存率の改善を実証した。現在、PET/CT(陽電子放射断層撮影法/コンピュータ断層撮影)などの最近の画像診断法の出現により、CRTへの臨床的応答を有する初期のリンパ節転移陽性疾患の患者で頸部を観察するのが好ましいため、計画的に頸部を切開することは少なくなっている。
上記の研究は、主に患者の腫瘍リンパ節−転移(TNM)ステージ分類に基づく、現在の治療法の決定のための基礎を提供している。しかし、同じTNMステージの患者でも、治療に対する反応は異なる。これらの患者はしばしば唯一の治療法としてRT及びCRTを受けているので、各患者の、それぞれの治療に応答する可能性を決定すること、及び局所再発のリスクが高い人々を分離することが重要になる。
腫瘍の一定でない性質のため、何らかの1つのマーカーが予後的又は予測的な価値を有する可能性はさらに低くなる。このように、頭頸部癌患者におけるRT及びCRTに対する臨床応答を予測するために、前処理生検を評価する際に使用するためのバイオマーカーを同定する技術が求められている。
一態様において、本発明は、患者からの生物学的サンプル中の、(i)YAP−1;又は(ii)(b)から選択される少なくとも1つのバイオマーカー、及び(c)から選択される少なくとも一つのバイオマーカー:(b)bcl−2、及びVEGF−c、(c)はc−met及びクローディン−4、又は(iii)(i)及び(ii)の組み合わせのタンパク質又はmRNAのレベルを測定することを含む、頭部癌又は頸部癌に罹患している患者における化学放射線療法の治療への応答を予測するための方法を提供する。特定の態様において、mRNAレベルは、配列番号1(YAP−1)、配列番号2(bcl−2)、配列番号3(VEGF−c)、配列番号4(c−met)、及び配列番号5(クローディン−4)からなる群から選択される一種以上の核酸配列のレベルを測定することにより決定される。別の態様において、タンパク質レベルは、配列番号6(YAP−1)、配列番号7(bcl−2)、配列番号8(VEGF−c)、配列番号9(c−met)、及び配列番号10(クローディン−4)からなる群から選択される一種以上のアミノ酸配列のレベルを測定することにより決定される。特定の態様において、頭部癌又は頸部癌は、頭頸部扁平上皮癌である。別の態様において、癌は口腔咽頭扁平上皮癌及び喉頭扁平上皮癌である。
さらなる本発明の目的、特徴及び利点は、本明細書の一部を形成している図面及び特許請求の範囲を参照して、以下の開示を再度検討した後に、当業者にとって容易に明らかになるであろう。
本発明は、頭頸部癌患者の化学放射線療法への応答を予測するバイオマーカーの使用のための方法及び組成物を提供する。特に、本発明は、患者からの生物学的サンプル中の、(i)YAP−1;又は(ii)(b)から選択される少なくとも1つのバイオマーカー、及び(c)から選択される少なくとも一つのバイオマーカー:(b)bcl−2、及びVEGF−c、(c)c−met及びクローディン−4、又は(iii)(i)及び(ii)の組み合わせのタンパク質又はmRNAのレベルを測定することを含む、頭部又は頸部癌に罹患した患者における化学放射線療法の治療への応答を予測するための方法を提供する。
特定の態様において、該方法は、患者からの生物学的サンプル中の、YAP−1(Yes−関連タンパク質 65kDa)、bcl−2(B−細胞CLL/リンパ腫2)、VEGF−c(血管内皮増殖因子C)、c−met、又はクローディン−4のいずれか1つ以上の核酸レベルを測定することを含む。YAP−1、bcl−2、VEGF−c、c−met又はクローディン−4の各々に関連する核酸の具体例を、表1に示す:
特定の態様において、該方法は患者からの生物学的サンプル中の、YAP−1、bcl−2、VEGF−c、c−met、又はクローディン−4の一つ以上のタンパク質レベルを測定することを含む。YAP−1、bcl−2、VEGF−c、c−met又はクローディン−4の各々に関連するアミノ酸配列の具体例を、表3に示す:
一つ以上のバイオマーカーのmRNA又はタンパク質発現のレベルを調べるために、頭部又は頸部癌患者の生体試料は、典型的に、アッセイされる。「生物学的サンプル」は、腫瘍、がん組織、前癌組織、生検、血液、血清、唾液、又は組織を含む、頭部癌又は頸部癌に罹患した患者、又はまだ頭頸部癌と診断されていない患者からのサンプルを含む。
生物学的サンプルは、典型的には、例えばmRNA、cDNA、cRNA、タンパク質などのようなバイオマーカー遺伝子の発現産物の1つ以上について、アッセイされる。
一実施形態において、生体サンプルからRNAを含む試料は、バイオマーカーのmRNAレベルを測定するために直接使用される。特定の一実施形態において、RNAは生物学的サンプルから得られる。RNAは、当技術分野において公知の方法を用いて、cDNA(相補的DNA)コピーへと変換される。特定の実施形態においては、cDNAを蛍光標識又は他の検出可能な標識で標識する。cDNAは、目的の一つ又は複数のプローブを含む基質とハイブリダイズする。目的のプローブは、典型的に、目的のDNA配列にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする。特定の態様において、1つ以上の核酸プローブは、65℃で6xSSC(0.9M NaCl、0.09M クエン酸ナトリウム、pH7.4)のハイブリダイゼーション条件下で、目的の配列(例えば、配列番号1〜5、11〜13、又はそのフラグメント(例えば、フラグメントは少なくとも15ヌクレオチド長)のいずれか)とハイブリダイズすることが可能である。プローブは、核酸を含んでよい。核酸の具体例は、DNAである。用語「核酸」はそのデオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチド及びそれらのポリマーを指す。該用語は、合成由来、天然、及び非天然由来であり、参照される核酸と同様の結合特性を有し、参照される核酸と同様の様式で代謝される、既知のヌクレオチド類似体又は修飾されたバックボーン残基又は連結を含む核酸を包含する。このような類似体の具体例には、ホスホロチオエート、ホスホロアミダイト、メチルホスホネート、キラル−メチルホスホネート、及びペプチド−核酸(PNA)が包含されるが、これらに限定されない。
特定の場合において、プローブは長さが約15〜約50塩基対である。cDNAのハイブリダイゼーションの量は、蛍光体などの検出可能な標識の存在をアッセイすることによって測定することができる。ハイブリダイゼーションシグナルの量は、試料中の目的の核酸のレベルを定性的又は定量的に測定するために使用することができる。
用語「検出可能な標識」は、存在する測定対象又はプローブに共有結合又は非共有結合手段を介して接続されている部分を指す。「検出可能な標識」は、放射性部分、蛍光部分、化学発光部分等であり得る。用語「蛍光標識」は、ある波長の放射エネルギーを受け取り、別の波長の放射エネルギーを放射するラベルを指す。検出可能な標識の存在は、分光手段(例えば、分光光度計)、放射手段(例えば、シンチレーションカウンター)、蛍光、ルミノメーターなどの、特定のラベルを検出するのに適切な、当技術分野における既知の方法を用いてアッセイすることができる。
本発明の範囲内には、一つ以上のバイオマーカーの遺伝子配列にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする複数の配列を含むDNAマイクロアレイが含まれる。一つ以上の目的のプローブを含む基質の具体例は、基質に添加されている複数のDNAプローブである。特定の態様において、基質はゲル、ニトロセルロース、ナイロン、石英、ガラス、金属、シリカ系材料、シリカ、樹脂、ポリマー等、又はこれらの組み合わせなどの、1つ以上の材料を含んでよい。一般的に、DNAプローブは、約10〜50bpの連続するDNAを含む。特定の態様において、DNAプローブは、連続した約20〜約50bpのDNAである。特定の態様において、本発明は、配列番号1〜5、11〜13の一つ以上に、又は配列番号1〜5、11〜13のいずれかの相補鎖にストリンジェントにハイブリダイズすることができる、複数の配列のマイクロアレイ構成キット及びその使用のための指示書きに関する。キットは、1つ以上のマイクロアレイを含むコンテナ及びこれらの使用のための指示書きを含んでよい。
生物学的サンプルは、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)、RT−PCR(逆転写酵素−ポリメラーゼ連鎖反応)、定量PCRなどの、但しこれらに限定されない、核酸を検出することができる方法を使用して、1つ以上のバイオマーカーのmRNAについて分析することもできる。
特定の態様において、バイオマーカータンパク質のレベルは、遺伝子又はDNA配列(例えば、配列番号6〜10のいずれか)のタンパク質の発現産物を検出することによって測定される。タンパク質生成物のレベルは、特定のタンパク質に結合する抗体の使用を含む、当該分野で既知の方法を用いて測定してよい。ポリクローナル又はモノクローナル抗体を含むこれらの抗体は、当該分野で既知の方法を使用して製造することができる。これらの抗体はまた、抗体チップや抗体のマイクロアレイを形成するために、固体基板に結合することができる。抗体又はタンパク質マイクロアレイは、当技術分野で既知の方法を用いて製造することができる。また、免疫組織化学を含むイムノアッセイを用いることができる。特定の態様において、本発明は、配列番号6〜10のいずれかに特異的に結合する試薬(抗体など)を含むキット、及びその使用方法についての指示書きに関する。該キットは、1つ以上の試薬を含む容器、及びこれらの使用のための指示書きを含んでよい。さらに、質量分析が、タンパク質又はその断片を検出するために使用されてもよく、及びHPLCのような他の技術と組み合わせて使用してもよい。
特定の態様における頭頸部癌の治療は、YAP−1、bcl−2、VEGF−c、c−met、及びクローディン−4からなる群より選択される1つ以上のバイオマーカーのmRNA又はタンパク質のレベルを測定することを含む。治療方法は、癌の化学療法剤と放射線からなる群より選択される1つ以上の癌の治療剤の治療有効量を投与することを、典型的にはさらに含む。癌の治療は、手術及び外科処置を含んでもよい。用語「投与する」は、化合物を患者に接触させる方法を指す。「投与」の様式は、癌化学療法剤を、静脈内、腹腔内、鼻腔内、経皮、局所、移植を経由して、皮下、非経口、筋肉内、経口、全身、及び吸着により、接触させることを含む方法を含むが、これらに限定されない。用語「治療」は、治療対象となる癌に関連又は起因する、少なくとも一つの症状又特性の、急性な又は予防的な減退又は緩和を含む。例えば、治療は、癌のいくつかの症状の減退、又は癌の完全撲滅を含むことができる。用語「治療有効量」は、単独で又は他の薬剤と併用投与した場合、治療対象となる癌を阻害、停止、又は改善を可能にするのに十分な、癌化学療法剤又はその薬学的に許容される塩の、量を意味する。例えば、ヒトにおける治療上有効量は、特定の疾患と治療される患者のための臨床現場で実験的に決定することができる。適切な剤形、投与量及び投与経路の決定は、医薬品や医療分野における当業者のレベル内であることを理解すべきである。
これは適切な治療法を選択する熟練した医療従事者の範囲内である。治療法は、がんの化学療法剤及び/又は放射線の使用を含むことができる。化学放射線療法は、癌に罹患している患者を治療するために、放射線療法及び化学療法の両方を使用することである。放射線及び化学療法を同時に行う必要はなく、例えば、時間、日、又は月等の、時間によって分離することができる。癌化学療法剤は、癌の増殖を鈍化、減速、又は停止する、又は米国食品医薬品局によって癌を治療するために承認されている、化学的又は生物学的作用物質(例えば、抗体、タンパク質、RNA、DNA等)である。頭頸部癌の化学療法剤の具体例としては、シスプラチン、セツキシマブ、ドセタキセル、及びエルロチニブを含むが、これらに限定されない。特定のケースでは、化学放射線療法は、シスプラチン及び5−FUを投与することを含む。癌治療手段の別の例は、放射線である。特定の態様において、癌は頭部癌又は頸部癌である。頭部癌又は頸部癌の例としては、頭頸部の扁平上皮癌を含むが、これに限定されない。頭頸部癌のさらなる具体例は、口腔咽頭及び喉頭扁平上皮癌を含む。
目的:頭頸部(SCCHN)の扁平上皮癌患者の、前処理された生検における、VEGF−c、bcl−2、クローディン−4、c−met、及びYAP−1の発現と、臨床転帰とを相関させる。
方法:1995年12月から2004年11月にかけて、放射線療法単独(RT)又は同時シスプラチンベースの化学放射線療法(CRT)を施行した臨床病期II−IVAのSCCHNの86人の患者を選択した。VEGF−c、bcl−2、クローディン−4、YAP−1及びc−metのタンパク質の免疫組織化学染色(IHC)を、86人全ての患者から得られた治療前の生検標本について行った。染色は、2人の独立した観察者によって、陽性細胞の強度や割合に応じて評価した。
結果:追跡期間の中央値は33.8ヶ月であった。12人の患者はIR(不完全応答)を経験し、11人の患者は中央値期間12.6ヶ月で再発した。再発のうち、7例はLRR(局所再発)を有することが明らかにされ、及び4人の患者が遠隔転移を有することが明らかにされた。原因特異的生存率(CSS)及び無再発生存率(RFS)はそれぞれ、2年で85%及び90%、3年で81%及び84%であった。IRのための予測バイオマーカーが増加した:VEGF−c(P=0.02)、YAP−1(P<0.01)、クローディン−4(P<0.01)、c−met(p<0.01)及びbcl−2(P=0.02)。RFSの予測バイオマーカーは、YAP−1(p=0.01)及びbcl−2(P<0.01)であった。CSSの予測バイオマーカーは、YAP−1(P=0.04)、VEGF−c(P=0.03)、及びクローディン−4(P=0.03)であった。
結論:すべてのバイオマーカーは、IRについて予測的であった。加えて、クローディン−4及びVEGF−cは、CSSについて、そしてbcl−2はRFSについて予測的であった。YAP−1はすべてのエンドポイントの予測について普遍的マーカーであった。上記のマーカーを使用して、臨床現場で個々の遺伝子プロファイルを解析することで、成果を向上させることを可能にする患者特異的な治療ができる可能性がある。
材料と方法
患者
このヒト調査委員会(Human Investigation Committee)が承認した研究に対して、William Beaumont病院で、1995年5月〜2004年7月にかけて、中咽頭及び喉頭の扁平上皮癌に対して一次RT又はCRTで継続的に治療された130人の患者が特定された。45人の患者が、非黒色腫(non−melanomatous)皮膚癌を除く癌の既往歴、外部機関での治療、治療の記録が使用不能であるか又は分析に使用できる組織の欠如が原因で、解析から除外された。1995年12月から2004年11月にかけて、RT単独(n=47)又はCRT(N=39)のいずれかの治療を受けた、臨床ステージI−IVaの口腔咽頭(N=30)と、ステージI−IVaの喉頭(N=56)のSCCHNである86人の患者を、分析のために選択した。
患者
このヒト調査委員会(Human Investigation Committee)が承認した研究に対して、William Beaumont病院で、1995年5月〜2004年7月にかけて、中咽頭及び喉頭の扁平上皮癌に対して一次RT又はCRTで継続的に治療された130人の患者が特定された。45人の患者が、非黒色腫(non−melanomatous)皮膚癌を除く癌の既往歴、外部機関での治療、治療の記録が使用不能であるか又は分析に使用できる組織の欠如が原因で、解析から除外された。1995年12月から2004年11月にかけて、RT単独(n=47)又はCRT(N=39)のいずれかの治療を受けた、臨床ステージI−IVaの口腔咽頭(N=30)と、ステージI−IVaの喉頭(N=56)のSCCHNである86人の患者を、分析のために選択した。
治療
原発部位を、6mVの光子で処理した。早期の喉頭の患者については、5×5又は6×6のフィールドボックスを利用した二次元放射線治療計画を使用した。2004年以前に、残りの患者のほとんどは、三次元原体照射で治療され、その後、強度変調放射線治療が最大限に正常組織を残すために使用された。15人の患者は、1日2回、週5日の割合で、画分(fraction)あたり120cGy(センチグレイ)の治療を受けた。71人の患者は、1日1回、週5日の割合で、画分あたり180〜225cGyの範囲の治療を受けた。原発部位への総投与量の中央値は、7000cGy(2400cGy〜8160cGyの範囲)であり、全体的な処理時間の中央値は、50日(16〜69日の範囲)であった。1人の患者は、治療コンプライアンスの困難性に続く小分割照射投与計画で2400cGyを受けた。すべてのCRT患者は、放射線治療と並行して供給されるプラチナベースの化学療法を受けた。治療に対する応答は、上咽頭鏡検査、コンピュータ断層撮影、及び/又は生検を用いて治療中及び治療後に評価した。放射線治療終了後6ヶ月以内の任意の局所領域での再発は、部分的応答又は応答なしのいずれかとして定義される、不完全応答と考えられていた。
原発部位を、6mVの光子で処理した。早期の喉頭の患者については、5×5又は6×6のフィールドボックスを利用した二次元放射線治療計画を使用した。2004年以前に、残りの患者のほとんどは、三次元原体照射で治療され、その後、強度変調放射線治療が最大限に正常組織を残すために使用された。15人の患者は、1日2回、週5日の割合で、画分(fraction)あたり120cGy(センチグレイ)の治療を受けた。71人の患者は、1日1回、週5日の割合で、画分あたり180〜225cGyの範囲の治療を受けた。原発部位への総投与量の中央値は、7000cGy(2400cGy〜8160cGyの範囲)であり、全体的な処理時間の中央値は、50日(16〜69日の範囲)であった。1人の患者は、治療コンプライアンスの困難性に続く小分割照射投与計画で2400cGyを受けた。すべてのCRT患者は、放射線治療と並行して供給されるプラチナベースの化学療法を受けた。治療に対する応答は、上咽頭鏡検査、コンピュータ断層撮影、及び/又は生検を用いて治療中及び治療後に評価した。放射線治療終了後6ヶ月以内の任意の局所領域での再発は、部分的応答又は応答なしのいずれかとして定義される、不完全応答と考えられていた。
腫瘍サンプル
腫瘍サンプルは、上記の86人の患者からの制度的ヒト治験委員会(institutional human investigational committee)の承認を得て収集した。腫瘍のすべてを、ホルマリンで固定し、そしてパラフィンワックスに包埋した。頭頸部病理学者は、各事例の病理組織学を、ヘマトキシリン及びエオシン染色切片の光学顕微鏡により検討し、免疫組織化学を実行するための適切な組織の領域を同定した。
腫瘍サンプルは、上記の86人の患者からの制度的ヒト治験委員会(institutional human investigational committee)の承認を得て収集した。腫瘍のすべてを、ホルマリンで固定し、そしてパラフィンワックスに包埋した。頭頸部病理学者は、各事例の病理組織学を、ヘマトキシリン及びエオシン染色切片の光学顕微鏡により検討し、免疫組織化学を実行するための適切な組織の領域を同定した。
組織アレイ
1〜4個の1.5mmパンチ生検を、ヘマトキシリン/エオシン(H&E)染色した切片中の代表的な腫瘍を含む領域を顕微鏡による同定した後、パラフィン包埋標本から採取した。パンチ生検を、その後、新しいパラフィンブロックに取り付け、個々のブロックで最大100検体を得た。5μmの切片を、免疫組織化学的分析のための正規の方法で切断した。
1〜4個の1.5mmパンチ生検を、ヘマトキシリン/エオシン(H&E)染色した切片中の代表的な腫瘍を含む領域を顕微鏡による同定した後、パラフィン包埋標本から採取した。パンチ生検を、その後、新しいパラフィンブロックに取り付け、個々のブロックで最大100検体を得た。5μmの切片を、免疫組織化学的分析のための正規の方法で切断した。
免疫組織化学
VEGF、bcl−2、クローディン−4、YAP−1及びc−metについての免疫組織化学染色(IHC)は、86人の患者全てから得られた検前生検標本について行った。組織アレイ技術を、各試料中の目的の領域を分析するために使用した。これらの領域を、病理学者と一緒にマークした。ヘマトキシリン/エオシン(H&E)を、特定の切片を染色するために使用した。5種類のタンパク質を検出するために、免疫組織化学を、Discovery XT System(Ventana,Tucson,AZ)を使用して、以下の希釈率で完了した:bcl−2(1:200)、c−met(1:50)、クローディン−4(1:50)、VEGF−c(1:100)、及びYAP−1(1:25)。抗原賦活化は、pH6のクエン酸緩衝液を用いて、95℃で25分間行った。内因性ペルオキシダーゼのクエンチングのために、切片を2.5%正常ウマ血清(RT.U.Vectastain Kit,Vector Laboratories,Burlingame,CA)で20分間ブロックした。二次抗体(RTUビオチン標識ユニバーサル抗体 抗ウサギ/マウス IgG、ベクタステイン ABCキット、Vector Laboratories,Burlingame,CA)を、30分間添加した。PBS中で洗浄後、検体をABC−試薬(ベクタステイン ABCキット、Vector Laboratories,Burlingame,CA)で30分間インキュベートし、そしてヘマトキシリンで対比染色した。
VEGF、bcl−2、クローディン−4、YAP−1及びc−metについての免疫組織化学染色(IHC)は、86人の患者全てから得られた検前生検標本について行った。組織アレイ技術を、各試料中の目的の領域を分析するために使用した。これらの領域を、病理学者と一緒にマークした。ヘマトキシリン/エオシン(H&E)を、特定の切片を染色するために使用した。5種類のタンパク質を検出するために、免疫組織化学を、Discovery XT System(Ventana,Tucson,AZ)を使用して、以下の希釈率で完了した:bcl−2(1:200)、c−met(1:50)、クローディン−4(1:50)、VEGF−c(1:100)、及びYAP−1(1:25)。抗原賦活化は、pH6のクエン酸緩衝液を用いて、95℃で25分間行った。内因性ペルオキシダーゼのクエンチングのために、切片を2.5%正常ウマ血清(RT.U.Vectastain Kit,Vector Laboratories,Burlingame,CA)で20分間ブロックした。二次抗体(RTUビオチン標識ユニバーサル抗体 抗ウサギ/マウス IgG、ベクタステイン ABCキット、Vector Laboratories,Burlingame,CA)を、30分間添加した。PBS中で洗浄後、検体をABC−試薬(ベクタステイン ABCキット、Vector Laboratories,Burlingame,CA)で30分間インキュベートし、そしてヘマトキシリンで対比染色した。
スライドは、2人の独立した観察者によって採点された。染色は、陽性細胞の強度及び割合に応じて評価された。2人の独立した観察者の間に不一致があった場合、第三の独立した観察者が、スライドを採点し、そして結果を平均した。
統計解析
不完全応答は、治療後の巨視的もしくは微視的な、持続的に生存可能な腫瘍、又は治療終了後半年以内の腫瘍の再発として定義した。無再発生存率を、放射線治療の終了から、最初の再発(治療終了から半年後)、死亡、又は最後の追跡の、いずれか先に発生するまでの期間として定義した。原因特異的生存率を、放射線治療の終了から、疾患に起因する死亡又は最後の追跡までの時間として定義した。累積生存確率はカプラン−マイヤー曲線を用いてプロットし、そしてログランク検定で比較した。計算されたp値が0.05未満であった場合、すべての試験を、統計的に有意であると宣言した。カイ二乗検定を、バイオマーカーと臨床治療要因間の相関関係を検出するために使用した。統計解析を、SAS統計ソフトウェアパッケージ(SAS Institute Inc,Cary,NC)のバージョン5.0及び(Rバージョン2.6.1)を用いて行った。
不完全応答は、治療後の巨視的もしくは微視的な、持続的に生存可能な腫瘍、又は治療終了後半年以内の腫瘍の再発として定義した。無再発生存率を、放射線治療の終了から、最初の再発(治療終了から半年後)、死亡、又は最後の追跡の、いずれか先に発生するまでの期間として定義した。原因特異的生存率を、放射線治療の終了から、疾患に起因する死亡又は最後の追跡までの時間として定義した。累積生存確率はカプラン−マイヤー曲線を用いてプロットし、そしてログランク検定で比較した。計算されたp値が0.05未満であった場合、すべての試験を、統計的に有意であると宣言した。カイ二乗検定を、バイオマーカーと臨床治療要因間の相関関係を検出するために使用した。統計解析を、SAS統計ソフトウェアパッケージ(SAS Institute Inc,Cary,NC)のバージョン5.0及び(Rバージョン2.6.1)を用いて行った。
結果
患者/腫瘍特性
追跡期間の中央値は29ヶ月であった。臨床病理学的特性を表4にまとめる。表に示すように、年齢の中央値は、63歳(範囲、40〜95歳)であった。86人の患者の内、69人(80%)が男性であった。31人の患者が原発性口腔咽頭を有し、及び55人の患者が原発性喉頭を有していた。喉頭SCCHNのうち、41人の患者がT1−T2病変であり、14人の患者がT3−T4病変であり、そして10人の患者が局所リンパ節転移を有していた。口腔咽頭SCCHNのうち、19人の患者がT1−T2病変を有し、12人の患者がT3−T4病変を有し、そして22人の患者がリンパ節転移を有していた。
患者/腫瘍特性
追跡期間の中央値は29ヶ月であった。臨床病理学的特性を表4にまとめる。表に示すように、年齢の中央値は、63歳(範囲、40〜95歳)であった。86人の患者の内、69人(80%)が男性であった。31人の患者が原発性口腔咽頭を有し、及び55人の患者が原発性喉頭を有していた。喉頭SCCHNのうち、41人の患者がT1−T2病変であり、14人の患者がT3−T4病変であり、そして10人の患者が局所リンパ節転移を有していた。口腔咽頭SCCHNのうち、19人の患者がT1−T2病変を有し、12人の患者がT3−T4病変を有し、そして22人の患者がリンパ節転移を有していた。
臨床転帰
患者を、臨床試験、上咽頭鏡検査、放射線学的検査、又は生検を通じて、治療中及び治療後の応答について評価した。12人の患者(喉頭7、中咽頭5)が不完全応答を経験し、これらの患者の臨床特性及び治療特性を表5にまとめる。不完全応答の、又は再発した患者の誰も、6600cGy未満を受けていない。不完全応答の予測において有意な臨床的要因の唯一のものは、50日を越える放射線の経過時間(P=0.04)を有していた。治療への不完全応答(P<0.01)と共に、遠隔再発(distant failure)を経験する可能性が増大した。
患者を、臨床試験、上咽頭鏡検査、放射線学的検査、又は生検を通じて、治療中及び治療後の応答について評価した。12人の患者(喉頭7、中咽頭5)が不完全応答を経験し、これらの患者の臨床特性及び治療特性を表5にまとめる。不完全応答の、又は再発した患者の誰も、6600cGy未満を受けていない。不完全応答の予測において有意な臨床的要因の唯一のものは、50日を越える放射線の経過時間(P=0.04)を有していた。治療への不完全応答(P<0.01)と共に、遠隔再発(distant failure)を経験する可能性が増大した。
11人の患者(喉頭8、中咽頭3)は、再発までの期間の中央値が12.5ヶ月(範囲7.6〜67.8ヶ月)で再発することが認められた。再発のうち、7人の患者が局所再発(中央値、10.8ヵ月)していることが判明し、及び4人の患者が遠隔転移(中央値、25.2ヵ月)していることが判明した。
2年及び3年での無再発生存率(RFS)及び原因特異的生存率(CSS)はそれぞれ90%及び85%、84%及び81%であった。分析された治療変数は、年齢、性別、原発部位、臨床病期、一次治療、放射線量、放射経過所要日数を含んだ。単変量解析では、年齢(P=0.04)及び一次治療(RT対CRT)(P=0.03)が、RFSを予測することが明らかになった。一次治療の経過を、その後、2以下のステージ(N=38)対2を越えるステージ(N=48)、及びリンパ節陽性患者(n=54)対リンパ節陰性患者(n=32)について解析した。予想通り、化学放射線療法は、ステージ3及び4の患者群、並びにリンパ節陽性の患者群で有意な効果がある。連続変数(P=0.04)としての解析時における高い年齢、並びに62歳超であるか又は未満であるか(P=0.03)及びより高い臨床Tステージ(0.03)は、UVA(単変量解析)上のCSSを予測した。
予測的バイオマーカー
不完全応答の予測バイオマーカー
不完全応答のための予測バイオマーカーは、増加した78.6%のVEGF−c最適カット(optimal cut)(P=0.02)、YAP−1の強度等級(P<0.01)、連続的な変数としてのYAP−1の強度等級(P<0.01)、増加した85.1%のクローディン−4最適カット(P<0.01)、c−metの強度等級(p<0.01)及びbcl−2の強度等級(P=0.02)であった。
不完全応答の予測バイオマーカー
不完全応答のための予測バイオマーカーは、増加した78.6%のVEGF−c最適カット(optimal cut)(P=0.02)、YAP−1の強度等級(P<0.01)、連続的な変数としてのYAP−1の強度等級(P<0.01)、増加した85.1%のクローディン−4最適カット(P<0.01)、c−metの強度等級(p<0.01)及びbcl−2の強度等級(P=0.02)であった。
無再発生存率を予測するバイオマーカー
RFSの予測バイオマーカーは、37.8%のYAP−1最適カット(P=0.01)、YAP−1の強度等級(P=0.03)、及び10%のBcl−2最適カット(P<0.01)であった。
RFSの予測バイオマーカーは、37.8%のYAP−1最適カット(P=0.01)、YAP−1の強度等級(P=0.03)、及び10%のBcl−2最適カット(P<0.01)であった。
原因特異的生存率の予測バイオマーカー
CSSの予測バイオマーカーは、YAP−1の中央値強度等級(P=0.04)、81.8%のYAP−1最適カット(P=0.02)、78.6%のVEGF−c最適カット(P=0.03)、及び85.1%のクローディン−4最適カット(P=0.03)であった。
CSSの予測バイオマーカーは、YAP−1の中央値強度等級(P=0.04)、81.8%のYAP−1最適カット(P=0.02)、78.6%のVEGF−c最適カット(P=0.03)、及び85.1%のクローディン−4最適カット(P=0.03)であった。
重要なバイオマーカーを、バイオマーカーの独立した予後的意義を試験するために、各エンドポイントについて重要な臨床的要因に対して試験した。YAP−1及びbcl−2は、RFSについての予測において診断時年齢とは独立であることが判明し、YAP−1及びVEGF−cは、CSSについての診断時年齢とは独立し、及びVEGF−cは、CSSについての連続変数としての臨床Tステージとは独立していた。すべてのバイオマーカーは、不完全応答の予測において放射日数とは独立していた。興味深いことに、ログランクスコアが、CSS及びRFSの両方について評価され、そして、臨床ステージ、クローディン−4、YAP−1及び年齢の組み合わせがCSSについて非常に重要であること(P<0.01)、並びに年齢、YAP−1、クローディン−4、及び一次治療がRFSについて重要であること(P=0.02)を明らかにした。
バイオマーカーYAP−1、bcl−2、VEGF−c、c−met、及びクローディン−4を、陽性細胞の等級と陽性細胞の割合に関して分析したところ、2つの組み合わせ、すなわち割合に等級を乗じたものは、相乗効果を有していた。この式に基づく等級と割合の組み合わせは、治療及び予後の応答を分析する際の、バイオマーカーの重要性を改善した。さらに、c−met及びYAP−1の組み合わせは、これら2つのマーカーを放射線単独で治療された患者又は化学放射線療法の治療を受けた患者のいずれかからなるサブグループにおいて解析した場合と比べて、治療結果を90%正しく予測する、全調査対象(n=86)における放射線ベースの治療法に対する応答のより有意な予測因子であった。
考察
SCCHNの一次治療は放射線療法又は化学放射線療法の使用にシフトしているため、両方の方法に対する腫瘍応答を予測することは、患者に特異的な治療をするために有用である。本研究において、治療に対する治療応答は、TNMステージとは独立していることが判明し、そして一次治療(RT又はCRT)について不完全応答をする患者は、完全応答をする患者よりも、より遠隔転移を経験し、低いCSSを有する傾向がある。治療は、確立された予後及び予測バイオマーカーを評価することによる、個々の腫瘍バイオロジーを評価することによって導くことができる。この方法は、化学療法の利点を決定するために、早期の乳がんにおいてすでに使用されている。
SCCHNの一次治療は放射線療法又は化学放射線療法の使用にシフトしているため、両方の方法に対する腫瘍応答を予測することは、患者に特異的な治療をするために有用である。本研究において、治療に対する治療応答は、TNMステージとは独立していることが判明し、そして一次治療(RT又はCRT)について不完全応答をする患者は、完全応答をする患者よりも、より遠隔転移を経験し、低いCSSを有する傾向がある。治療は、確立された予後及び予測バイオマーカーを評価することによる、個々の腫瘍バイオロジーを評価することによって導くことができる。この方法は、化学療法の利点を決定するために、早期の乳がんにおいてすでに使用されている。
本研究において、YES関連タンパク質(YAP−1)は普遍的なバイオマーカーであることが判明した。YAP−1の過剰発現は、上衣細胞腫(Modena et al.(2006))、NSCLC(非小細胞肺癌)(Saviozzi et al.2006)、及び膵臓癌(Guo et al.(2006))に見られる。
以前の研究では、チロシンキナーゼYES関連タンパク質(YAP65)の遺伝子が、形質転換及び転移性腫瘍細胞株において優先的に発現していることが示されている(Dong et al.(1997))。YAP−1のサイレンシングは、p53のヒストンアセチル化を減少し、その結果P73が関与するアポトーシスが遅延又は減少する(Strano et al.(2005))。
先行研究は、c−metの低い発現がシスプラチン感受性と関連することを見出し、及び先行研究の間、c−metが高発現している腫瘍を有する患者は、併用化学放射線療法のための良い候補にはならない可能性があると結論されていた(Akervall et al.(2004)。これは本研究において検証されているように、c−metは、放射線療法又は化学放射線療法に対する乏しい応答についての予測に有用であった。METは、増殖、有糸分裂、血管新生、及び転移に関与するチロシンキナーゼ受容体である。Metの過剰発現は、乳、卵巣、甲状腺、膵臓、脳、及び消化管の腫瘍で報告されており、及びc−metの過剰発現は、上咽頭癌の患者における予後不良と相関している(Qian et al.(2002))。c−metの過剰発現は、口腔舌癌の局所再発の予測因子であることも示されている(Endo et al.(2006))。これまでは、c−metは、CSSにおいて予測的ではなかった。RFSにおいてc−metの予測は存在していなかった。これは、不完全応答を有する患者が、RFS解析を打ち切られたという事実が原因である可能性がある。
本研究では、クローディン−4は、RFSを予測する上で重要であることが判明した。クローディン−4は、タイトジャンクションタンパク質をコードしている。その高発現は、乳癌、尿路上皮癌、及び前立腺癌の患者で認められている。HNSCC及びNSCLC細胞株におけるクローディン−4の増加は、ゲフィチニブについての感度の増加と関連付けられることが発見されたが(Frederick et al.(2007))、これは標的療法であり、該結論は本研究では正しくない可能性がある。漿液性乳頭癌において、クローディン−4の過剰発現は、DFS及びOSの欠如、悪性表現型に見られる過剰発現と関連していた(Konecny et al.(2008))。尿路上皮癌及び前立腺癌において、これはステージ及び転移と関連付けられることが判明した。おそらく、クローディン−4は、腫瘍の広がりに対する代理マーカー(surrogate marker)であり、このことがより悪いRFSにつながり得る理由である。
本研究において、bcl−2は無再発生存率及び原因特異的生存率を予測する上で有意であった。歴史的に、これはp5 3を抑制する、抗アポトーシス癌遺伝子として発見された。最近では、高用量の放射線療法を施行した鼻咽頭の患者のコホートにおいて、bcl−2の過剰発現は悪い5年DFSを伴った(Chen et al.(2008));化学放射線療法で治療された、局所進行SCCHNの21人の患者は、Bcl−2を過剰発現した場合、好ましくない結果と短いRFSを有することが判明した(Mannarini et al.(2007))。
腫瘍低酸素症は、放射線治療への反応の乏しさと関連している。本研究において、VEGF−cは、RFS及びCSSを予測する上で意義を有することが判明した。VEGF−cは、血管新生促進癌遺伝子である。以前は、VEGF−cの高発現は、放射線治療への応答不良と関連していた。病理学的完全応答は、術前の直腸癌患者で評価された。VEGF−c陽性と考えられていた癌は、病理学的に不完全応答を有することが認められた(Zlobec et al.(2008))。ステージII−IV SCCHNの患者27人において、VEGF−cの高発現は有意に局所制御及び生存率を減少した(Martin et al.(2007))。高レベルのVEGF−cは、腫瘍低酸素、すなわち放射線抵抗性を導く低酸素症、の代用であり得る。
本研究にはいくつかの制限がある。分析された患者は、異なる頭頸部の病変部位及びTNMステージを有する、混成グループだった。声門原発性の患者対口腔咽頭原発性の患者間で、局所リンパ節のへの広がりのパターンは異なる。この研究は、9年間の期間に亘ったので、異なる放射線治療技術と化学療法投与計画とが用いられた。しかし、本研究で特定されたものと同様の不均一な集団は、全国で実施されている臨床の広い範囲で遭遇する人をより代表する可能性があり、従ってマーカーのパネルの使用を、より普遍的に適用可能なものとする。また、すべての過去の研究に伴う偏見(bias)を考慮する必要がある。
結論
本研究では、以前のc−DNAマイクロアレイ研究(発表済み及び未発表)に基づく化学的感受性又は放射線感受性のための潜在的な重要性を有する5つのマーカー(VEGF−c、bcl−2、クローディン−4、c−met、及びYAP−1)の予後及び予測能力の評価を行った。前処理された生検を評価することによって、YAP−1は、RT/CRT応答、CSS、及びRFSの予測のための普遍的なマーカーであることがわかった。クローディン−4及びVEGF−cは、CSS及びRFSの両方を予測し、並びにBcl−2は、RT/CRT応答及びRFSを予測する。上記の試験したバイオマーカーを用いて、局所再発のリスクが高い患者を早期に同定することができ、そして適切な治療を前もって供給して、がんの治療を最適化し、及び一次治療に追加する必要なサルベージ療法によって、罹患率を減少することができる。
本研究では、以前のc−DNAマイクロアレイ研究(発表済み及び未発表)に基づく化学的感受性又は放射線感受性のための潜在的な重要性を有する5つのマーカー(VEGF−c、bcl−2、クローディン−4、c−met、及びYAP−1)の予後及び予測能力の評価を行った。前処理された生検を評価することによって、YAP−1は、RT/CRT応答、CSS、及びRFSの予測のための普遍的なマーカーであることがわかった。クローディン−4及びVEGF−cは、CSS及びRFSの両方を予測し、並びにBcl−2は、RT/CRT応答及びRFSを予測する。上記の試験したバイオマーカーを用いて、局所再発のリスクが高い患者を早期に同定することができ、そして適切な治療を前もって供給して、がんの治療を最適化し、及び一次治療に追加する必要なサルベージ療法によって、罹患率を減少することができる。
参考文献
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Claims (10)
- 頭部癌又は頸部癌に罹患している患者における化学放射線療法の治療への応答を予測するための方法であって、
該患者からの生物学的サンプル中の、
(i)YAP−1;又は
(ii)(b)から選択される少なくとも1つのバイオマーカー、及び(c)から選択される少なくとも一つのバイオマーカー:
(b)bcl−2、及びVEGF−c、
(c)c−met及びクローディン−4、又は
(iii)(i)及び(ii)の組み合わせ
のタンパク質又はmRNAのレベルを測定することを含む、方法。 - 前記mRNAのレベルは、
配列番号1(YAP−1)、
配列番号2(bcl−2)、
配列番号3(VEGF−c)、
配列番号4(c−met)、及び
配列番号5(クローディン−4)
からなる群より選択される1つ以上の核酸配列のレベルを測定することにより決定される、請求項1に記載の方法。 - 前記タンパク質のレベルは、
配列番号6(YAP−1)、
配列番号7(bcl−2)、
配列番号8(VEGF−c)、
配列番号9(c−met)、及び
配列番号10(クローディン−4)
からなる群より選択される1つ以上のアミノ酸配列のレベルを測定することにより決定される、請求項1に記載の方法。 - 前記頭部癌又は頸部癌は頭頸部の扁平上皮癌である、請求項1に記載の方法。
- 前記癌は口腔咽頭又は喉頭扁平上皮癌である、請求項4に記載の方法。
- 前記生物学的サンプルは、腫瘍、癌組織、前癌組織、生検、血液、血清、唾液、又は組織由来である、請求項1に記載の方法。
- 前記化学放射線療法は、シスプラチン、セツキシマブ、ドセタキセル、及びエルロチニブからなる群から選択される一つ以上の薬剤を投与することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記化学放射線療法は、シスプラチン及び5−フルオロウラシルを投与することを含む、請求項7に記載の方法。
- 前記タンパク質レベルの決定は、免疫組織化学、イムノアッセイ、タンパク質アッセイ、質量分析、免疫蛍光、又はこれらの組み合わせを用いて行われる、請求項3に記載の方法。
- 前記化学放射線療法の治療に対する応答は、患者が化学療法に不完全応答を示す、請求項1に記載の方法。
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