JP2012508097A - ガス捕捉用プロセス容器およびプラント - Google Patents

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Abstract

吸収器、再生器、スクラバ、リボイラ、熱交換器またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つから選択されるガス洗浄プロセス用プロセス容器を提供する。
プロセス容器は、セメント質材料から形成された上壁、下壁および少なくとも3つの側壁を有する。このプロセス容器はさらに、使用時に流体がプロセス容器に流入する入口ポートおよび、流体がプロセス容器から流出する出口ポートを有し、これらの入口ポートおよび出口ポートは、容器の上壁、下壁または側壁のうちの少なくとも1つに形成されている。この容器の側壁は多角形の断面を画定する。

Description

本発明は一般に、ガス吸収用プロセス容器および溶媒再生用プロセス容器、ならびにこれらの容器を利用するプロセス・プラントに関する。本発明は特に、発電プロセスによって生成された燃焼後ガスなどのガス混合物から二酸化炭素を除去するプロセスに適用可能であり、典型的な用途に関し、以下に開示される本発明に便利である。しかしながら、本発明はその用途だけに限定されるものではなく、本発明を、溶媒ベースの同様の吸収プロセスおよび再生プロセスに使用することができる。
本発明の背景の以下の考察は、本発明の理解を容易にすることが意図されている。しかしながら、参照された内容が、いずれも本出願の優先日において、発表され、知られ、あるいは共通の一般知識部分であることを承認または容認するものではない。
ガス洗浄(gas scrubbing)は、工業的に生成された二酸化炭素を減らす1つの方法である。最も広範に使用されているガス洗浄プロセスは、吸収剤、一般に水性アルカリ溶媒溶液を使用してガスを洗浄することを必要とする。このプロセスは、二酸化炭素を吸収剤に吸収させる吸収段と、二酸化炭素を吸収剤から脱離させる再生段との間で、吸収剤を連続的に再循環させることによる再生式プロセスである。
石炭火力発電所、ガス火力発電所などのバルク燃焼プロセスから生成された燃焼ガスは、放出物を処理するために、大規模なガス洗浄プラントを必要とする。この目的のために建造できる溶接された金属架構による従来のプロセス容器の全体サイズは、輸送上および構造強度上の考慮事項により制限される。この点に関して、多くの国の道路輸送規則は、輸送できる積荷のサイズ(高さおよび幅)に制限を設けている。さらに、このタイプの大部分の容器は、頭上構造物(橋梁、送電線など)の高さ制限のため、横にして輸送される。したがって、壁強度の考慮事項が、輸送できる容器のサイズを制限する。このようなプロセス容器のサイズ規制は、大規模なプロセス容器を含む大規模プラントを建設する経済的な継続性を制限する。
米国特許第5,221,304号は、上記のサイズ制限の問題の一部に対処するように構成された吸収剤層を含む圧力スイング吸着容器を開示している。この容器は、ガス分配ポートがその中に形成された上部および基部、ならびにガス/水分不透過性材料で被覆されたコンクリートの側壁を有するように建造される。この容器は、地下に建造され、地下に位置するように設計されている。しかし、この容器の構造および構成は、燃焼ガス洗浄用途には理想的とは言えない。
米国特許第5,221,304号明細書
したがって、代替プロセス容器、およびこれらの容器を使用して燃焼後ガス流をガス洗浄するプロセス・プラントを提供することが望まれる。
本発明の第1の態様は、吸収器、再生器、スクラバ、リボイラ、熱交換器またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つから選択されるガス洗浄プロセス用プロセス容器が提供する。このプロセス容器は、セメント質材料から形成された上壁、下壁および少なくとも3つの側壁を有する。このプロセス容器はさらに、使用時に流体がプロセス容器に流入する入口ポートおよび、流体がプロセス容器から流出する出口ポートを有する。これらの入口ポートおよび出口ポートは、容器の上壁、下壁または側壁のうちの少なくとも1つに形成されている。この容器の側壁は多角形の断面を画定する。
本発明の第1の態様は、コンクリートなどのセメント質材料から形成されたガス洗浄プロセス用プロセス容器を提供する。このタイプの容器をセメント質材料から建造できるため、既存のコンクリート建物の構築方法を用いてこの容器を製作できる。例えば、このタイプの容器は、プレキャスト・セメント質の部分および/またはパネル、現場打ち(cast−in−place)技法、あるいはコンクリート建設業界で使用されている他の建造技法を使用して建造することができる。このため、金属製のプロセス容器の建造に用いられている従来の工場ベースの金属製作技法に比べ、比較的に容易に現場で製造することができる。
本発明の目的上、セメント質材料は概ね、水和ケイ酸カルシウム化合物の形成に寄与するセメント特性を有する任意の材料である。セメント特性を有する適当な材料には、ポルトランド・セメント、混合気硬性セメント、フライアッシュ、破砕粒状高炉スラグ、シリカ・ヒューム、か焼粘土、メタカオリン、か焼シェール、籾殻灰、アルミノケイ酸塩材料などのジオポリマー(geopolymer)材料、鉱物ポリマー、セラミックおよび耐火材料、ならびにコンクリート材料などがある。このセメント質材料としては、コンクリート、またはオーストラリア、メルボルンのGeobond Pty Ltd社製のE−Crete(商標)などのジオポリマーを用いることが好ましい。
このセメント質材料は強化されていることが好ましい。適当な強化材料には、格子、梁、骨組などの鋼構造物、炭素繊維、強化メッシュ、強化織物などがある。いくつかの形態では、このセメント質材料が、材料が互いに結合するのを助け、亀裂を防ぐ内部補強部材または強化構造物を有する。それに加えて、またはその代わりに、このセメント質材料は、その特性を強化するため、任意の数の添加剤または処理を含むこととしてもよい。例えば、セメント質材料混合物に添加剤を混合して、材料の化学抵抗性を強化することができる。
プロセス容器の多角形の断面は、容器に、平らな側面を与える。この平らな側面は、既存のコンクリート建物の構築方法を使用した容器の製作を容易にする。好ましい一形態によれば、容器の側壁が、長方形または正方形の断面を形成する。4つの側面を有する容器を用いることにより、さまざまな容器を含むプラント内において、それらの容器の配置および配列をフレキシブルにする。
本発明の第1の態様に基づくプロセス容器の側壁は一般に、容器内に少なくとも1つのチャンバを画定する。再生器、吸収器などのいくつかのプロセス容器では、このチャンバが、充填材および/またはトレイを含むこととしてもよい。充填材は固体基質とすることができ、この固体基質は、a)固定層または移動層としての吸収剤、あるいは、b)液体吸収剤とガス流との間の接触を容易にし、従来、充填物と呼ばれている、実質的に不活性の基質のうちの一方とすることができる。熱交換器やリボイラなどの他のプロセス容器では、このチャンバが、プレートおよび/またはパイプなどの1つまたは複数の熱伝達要素を含むこととしてもよい。一実施形態では、この熱交換要素が波形板プレートである。
本発明の第1の態様に基づくプロセス容器は、一般に、特定のタイプの容器に用いられる典型的な配置に従って構成される。例えば、特定の熱交換ユニットであるリボイラは、水平プロセス容器として配置されることが好ましい。反対に、ガス・スクラバ、再生器および吸収器プロセス容器は、垂直に延びるカラムとして配置されることが好ましい。本発明によるこのタイプの垂直に延びるカラムは、現在高層建造物に使用されている建造技法を用いて建造することができる。例えば、カラムの外郭構造(shell)を、現場で垂直に打設する現場打設法を使用して、鉄筋コンクリート・ベースの垂直カラムを建造することができる。
入口ポート、出口ポートおよび他の接続セクションは、プロセス容器の外郭または本体部分を形成しているのと同じセメント質材料から形成され、かつ/またはこの同じセメント質材料内に形成されることが好ましい。同様に、プロセス容器の入口ポートおよび出口ポートに接続された流体導管は、容器の上壁、下壁または側壁のうちの少なくとも1つと一体に形成されることが好ましい。例えば、入口ポートおよび出口ポートに接続された空気ダクトおよび流体導管は、現場で打設することができ、あるいはプロセス容器の本体部分と一緒に建造され、または他の方法で形成された1つまたは複数のプレキャスト・セメント質材料セクションから形成することができる。これらのタイプの流体導管は、容器のそれぞれの上壁、下壁または側壁に形成された垂直方向または水平方向に中空体を備えることが好ましい。
本発明により形成されたプロセス容器は、通常、ライニングを必要としない。しかし、セメント質材料は、形態によっては多孔質とすることができ、および/または、容器内で使用される特定の流体および/または条件による、反応や他のプロセスにより損傷することがある。これらの用途では、プロセス容器の内部を、水分/ガス不透過性ライニングで、流体を通さないように被覆することができる。水分/ガス不透過性ライニングは、ゴム、プラスチック、ポリマー・コーティング、金属またはこれらの組合せの中から選択されることが好ましい。いくつかの形態では、このライニングが、プロセス容器に構造強度を与えるためにも使用される。
本発明の第1の態様に基づくプロセス容器は、任意のサイズとすることができ、最終的には、取り扱うことができるガス流量は、任意の大きさとすることができる。したがって、プロセス容器の断面積は、処理するガスの流量、液体吸収剤の流量およびチャンバ内におけるこれらの流体の所望の速度に応じて決定される。この点に関し、いくつかの実施形態では、このプロセス容器が、100から500MWの電力を出力する石炭火力発電所の燃料ガスから二酸化炭素を洗浄除去するガス洗浄プロセスにおいて使用される。これらの実施形態では、プロセス容器が、少なくとも1000トン/時、好適には2000または3000トン/時を超えるガス処理ができるサイズを有することが好ましい。同様に、プロセス容器が再生器または吸収器である場合には、プロセス容器が、少なくとも6000トン/時、好ましくは18000トン/時を超える液体吸収剤を処理できることが好ましい。このような大量の流体を処理する場合には、いくつかの実施形態では、プロセス容器の幅が少なくとも10m、高さが少なくとも30mになると予想される。
プロセス容器は、使用中に受ける圧力領域に耐えることができるように設計されることが好ましい。このプロセス容器は、圧力が約5絶対気圧、好ましくは2絶対気圧を超えない用途向けに建造されることが好ましい。より好ましくは、このプロセス容器が、大気圧付近で機能するように建造される。
基部は、適当なスラブ(slab)、フーチング(footing)、ピラー(pillar)などの部材によって支持されることが好ましい。完成したプロセス容器の内部にアクセスすることを可能にするため、上面および側面にはマンウェイ(manway)を備えることとしてもよい。
本発明のプロセス容器は、使用サイズにより、道路輸送することができないか、または許されないそのプロセス容器を、現場で建造し、製作することが好ましい。容器は、地面よりも高い位置に置かれ、好ましくは地表または地表近くに設置され、あるいは地面よりも高い支持構造物上に載せられる。
本発明の第2の態様は、少なくとも1つの吸収器と、少なくとも1つの再生器とを含む少なくとも1つのモジュールを備え、吸収器および再生器がそれぞれ、上壁、下壁および少なくとも2つの側壁を有する垂直カラム容器を備え、モジュールの吸収器の少なくとも1つの側壁が、そのモジュールの吸収器の少なくとも1つの側壁に接続、または当接するガス洗浄装置を提供する。
このタイプのガス洗浄装置では、ガス流が、吸収器の中を通り抜け、吸収器内の吸収剤と接触し、吸収剤は、ガス流から二酸化炭素を抽出し、それにより、比較的低濃度の二酸化炭素のガス流と、二酸化炭素を吸収した吸収剤とを生成する。再生器は、吸収された二酸化炭素を吸収剤から抽出し、抽出されたガスを多く含むガス流と、ガスの濃度が低い吸収剤とを生成する。このガス洗浄装置は、ボイラまたはタービンの燃料ガスから二酸化炭素を捕捉する装置に用いることが好ましいが、他のプロセス流から炭素ガスまたは他のガスを捕捉する目的にも使用することができる。
このガス洗浄装置は、装置に投入されるガスの、処理の必要量に応じて、1つまたは2つ、あるいは3つ以上のモジュールを含むことができる。各モジュールは、吸収器と再生器の対を、1つまたは2つ、あるいは3つ以上含むことができる。好ましい一形態では、各モジュールが、吸収器と再生器の対を4つ含む。
各モジュールの吸収器および再生器は、任意の直径とすることができ、最終的には、取り扱うことができるガス流量は任意の大きさとすることができる。しかし、ガス洗浄装置が、100から500MWの電力を出力する石炭火力発電所の燃料ガスから二酸化炭素を洗浄除去するガス洗浄プロセスにおいて使用される状況では、吸収器および再生器がそれぞれ、少なくとも1000トン/時、好適には2000または3000トン/時を超えるガス中、所定の割合のガスを処理できるサイズを有することが好ましい。この割合は、ガス洗浄装置内の吸収器および再生器の数に依存する。同様に、吸収器および再生器はそれぞれ、少なくとも6000トン/時、好ましくは18000トン/時を超えるガス洗浄装置内で使用される液体吸収剤中、所定の割合のガスを処理できるサイズを有することが好ましい。
ガス洗浄装置の各モジュールは、スペースが節約されるように配列されることが好ましい。いくつかの場合には、モジュールの吸収器および再生器のそれぞれに接続され、またはモジュールの吸収器および再生器のそれぞれと当接するそれぞれの側壁を、略平面上表面として形成することにより、省スペースとすることができる。吸収器および再生器のそれぞれの側壁が、多角形の断面、例えば長方形または正方形の断面を画定することが好ましい。吸収器および再生器がそれぞれ、本発明の第1の態様に係るプロセス容器を備えるとさらに好ましい。この構成は、モジュール内において、これらのプロセス容器を、それぞれ互いに隣接させ、より好ましくは互いに当接させて配列することを可能にする。
プロセス容器の入口ポート、出口ポート、入口ポートおよび出口ポートに接続された流体導管、ならびに他の接続セクションは、プロセス容器の外郭または本体部分を形成する材料と同じ材料から形成され、かつ/またはこの同じ材料内に形成されることが好ましい。流体導管は、モジュールの吸収器および再生器のそれぞれの外壁に、および/またはモジュールの吸収器および再生器のそれぞれに接続され、またはモジュールの吸収器および再生器のそれぞれと当接したそれぞれの側壁を貫いて、配置されることが好ましい。
各モジュールの特定の流体導管は、隣接するモジュールの関連流体導管に流体接続し、共通の流体導管を形成するように構成されることが好ましい。こうすることにより、ガス洗浄装置内において、隣接するモジュールを容易に相互に接続し、共通の入口および出口を有するより大きなユニットを形成することができる。
吸収器および再生器の少なくとも1つの入口または出口、好ましくは各入口および各出口は、その入口または出口を実質的に閉じるシーリング・デバイスを含むことができる。シーリング・デバイスは、仕切弁またはバタフライ弁のうちの少なくとも一方を備えることができる。このシーリング・デバイスは、例えば、石炭火力発電所からの燃焼ガス排気ロードが、ピーク電気ロード期とオフピーク期の間で変動する場合等に、起こりうる供給ガスの変動に対応するため、特定のモジュールおよび/またはプロセス容器を、ガス洗浄装置内の回路に接続し、または回路から分離することを可能にする。
各モジュールは他のプロセス機器を含むことができる。例えば、各モジュールはさらに、少なくとも1つのスクラバ、リボイラまたは熱交換器を含むことができる。この追加のプロセス機器は、本発明の第1の態様に係るプロセス容器を備えることが好ましい。さらに、吸収器または再生器の構成に、このような追加のプロセス機器を組み込むこともできる。例えば、吸収器は、少なくとも1つのガス・スクラバ段を含むことができる。
いくつかのモジュールは、さらに、再生器または吸収器のうちの少なくとも一方と流体連通した少なくとも1つの熱交換器を備えることができ、この熱交換器は、再生器または吸収器のそれぞれの基部の下に位置することができる。これにより、熱交換器は、流体接続されたそれぞれのプロセス容器よりも低い位置に位置させることができ、それにより、流体接続されたプロセス容器から熱交換器への供給流体を、ポンプまたは重力によって供給することができる。熱交換器は、プレート式熱交換器、シェル・アンド・チューブ形熱交換器など、2つの液体流を取り扱う能力を有する適当な任意のタイプの熱交換器とすることができる。熱交換器は、向流プレート式熱交換器を備えることが好ましい。熱交換器のハウジングはセメント質材料から形成されることが好ましい。この場合も、プロセス容器の入口ポート、出口ポート、入口ポートおよび出口ポートに接続された流体導管、ならびに他の接続セクションは、熱交換容器の外郭または本体部分を形成しているセメント質材料と同じセメント質材料から形成され、かつ/または、この同じセメント質材料中に形成されることが好ましい。いくつかの実施形態では、熱交換器が波形伝熱プレートを含む。この伝熱プレートは一般に金属製である。各プレートの波形は、隣接するプレートに対してある角度で配列されることが好ましい。いくつかの実施形態では、この波形を、隣接するプレートに対して60から150°、より好ましくは90°の角度で配列することができる。
各モジュールは、少なくとも1つのポンプまたはポンプ列を含むことができる。このポンプ列は、並列に接続された2つ以上のポンプからなる列を含むことが好ましい。各ポンプは、個別に、所望のポンプ速度とするように制御し、動作させることができる。よって、大きな流れをポンピングする必要がある場合には、全てのポンプを動作させることができる。小さな流れをポンピングすればよい場合には、ポンプの総数のうちの一部だけを動作させればよい。このポンプ列構成により、ポンプ列の全体出力をフレキシブルにする。このポンプ列構成はまた、特定の目的のために構築された大容量のポンプと比べ、大きなポンピング・パワーを提供する小さな複数のポンプの利用を可能にする。
第2の発明に基づくガス洗浄装置は、燃焼後ガス流を処理することが好ましい。これらのタイプのガス流は、一般には、ガス・タービン発電所、石炭火力発電所などでの燃焼プロセスから生じる低圧の排気ガス流または燃料ガス流である。好ましい一実施形態では、この燃焼後ガス流が、天然ガスと空気が熱機関に導入されるガス・タービンからの排気流である。
本発明の第3の態様は、本発明の第2の態様に基づくガス洗浄装置を含む、燃焼後ガス流から二酸化炭素を除去するプラントを提供する。
本発明のプラントは、さらに、上記の本発明のプロセスの各特徴のうちの任意の1つの特徴またはそれらの各特徴の組合せを含むことができ、それらの特徴には、吸収器および再生器の特定の運転温度範囲および運転圧力範囲、粒子を除去するサイクロン分離器、またはガス流および吸収剤がその中に供給され、それらのガス流と吸収剤が、それらの間で熱を直接に伝達することができるような態様で接触する他の並流もしくは向流気液接触器、吸収剤へ直接熱伝達する間の、含硫黄化合物および含窒素化合物を含む汚染物質のガス流からの吸収、あるいは、プロセス流間で直接にまたは間接的に熱を伝達する交換器および/またはヒートポンプを含む熱交換器網が含まれる。これらの流れはガス流および/または液体流とすることができる。
吸収器および再生器の特定の運転温度および運転圧力は、プロセス流間で伝達する有効熱量に大きな影響を与える。しかし、最適な運転条件は、最終的には、本発明に基づくプロセスおよびプラントが組み込まれた全体処理プラントに含まれる他の単位動作からの熱統合の考慮に依存するであろう。
次に、本発明の好ましい特定の実施形態を示す添付図面を参照して、本発明を説明する。
発電プロセスの燃焼後排気流から二酸化炭素を除去する既存のプロセスの全体流れ図である。 本発明の好ましい一実施形態に基づく吸収塔の透視図である。 本発明の好ましい一実施形態に基づく再生塔の透視図である。 スクラバ/吸収器塔の概略図である。 本発明の好ましい一実施形態に基づくスクラバ/吸収器塔の透視図である。 本発明の好ましい一実施形態に基づくモジュール式ガス洗浄ユニットの概略平面図である。 本発明の好ましい一実施形態に基づく1つのプレート式熱交換ユニットの透視図である。個々のプレートはこの図には示されていない。 図7に示したプレート式熱交換器のプレートおよびガスケットの詳細を示す透視図である。9枚のプレートしか示されていないが、実際の交換器は、数十枚、場合によっては、100枚を超えるプレートを有する。
図1には、ガス・タービン、ボイラ(図示せず)などの燃焼後排気流から二酸化炭素を除去する溶媒吸収システムの全体プロセス流れ図が示されている。おおまかに言うと、図示の除去プロセスは、吸収剤(「溶媒」とも言う)、このケースでは水性アルカリ洗浄溶液を使用して、高二酸化炭素濃度の供給ガス流3を洗浄する。このプロセスは再生式プロセスであり、吸収塔V−002で実行される、二酸化炭素を吸収剤に吸収させる吸収段と、再生塔V−003で実行される、二酸化炭素を吸収剤から脱離させ、それにより吸収剤を再生する再生段との間で、吸収剤を連続的に再循環させる。
プロセス流がさまざまなユニットを経由した後、高二酸化炭素濃度の供給ガス流3が、スクラバ容器V−001内へ供給される。スクラバ容器V−001では、このガスが、冷却水2にさらされることにより冷却される。冷却されたガス流7は、次いで、ブロワB−001を使用して吸収塔V−002へ供給される。
図示の吸収塔V−002は、トレイおよび/または充填材を含む充填カラムである。流れ8からの高CO濃度の排気ガスは、吸収塔V−002の底部の近くに位置する入口から吸収塔V−002に流入し、内部充填物の間を通り抜けて上昇する。吸収塔V−002の上部の近くに位置する入口から、低CO濃度の吸収剤が吸収塔V−002に入り、内部充填物の間を流れ落ちる。吸収塔V−002の中を排気ガスが上昇すると、このガスの二酸化炭素内容物が吸収剤により次第に吸収される。その結果生じた排気ガス9は、COをほとんど含まず、吸収塔V−002の上部ガス出口から、ガス出口流9を経て排出される。吸収塔V−002の底部溶媒出口流10には、高CO濃度の吸収剤が生成される。
この高CO濃度の吸収剤は、ポンプにより熱交換器HX−002に通される。熱交換器HX−002は、再生塔V−003からの出口流14のエネルギーを移動させて、吸収塔V−002から流出した高CO濃度の吸収剤が再生塔V−003内へ供給される前に、吸収剤を予熱する。
吸収剤は、再生塔V−003の上部の近くに接続された入口流13を経て再生塔V−003に入る。図示の再生塔V−003は、トレイおよび/または充填材を含む充填カラムである。吸収剤は、再生塔V−003の中を流れ落ちる。再生塔V−003では、吸収反応を逆転させるために、リボイラHX−004内で吸収剤が加熱される。吸収剤が再生塔V−003の中を流下するにつれ、吸収剤から徐々に二酸化炭素が脱離する。再生塔V−003の基部から、低二酸化炭素濃度の吸収剤溶液14の流れが放出され、吸収塔V−002へ再循環され、そこで高CO濃度の供給ガス8と再び接触する。
脱離したCOは、上部出口流19を経て、ほぼ純粋な、COガスが飽和した水として、再生塔V−003から流出する。次いで、このCO流19を、凝縮器HX−003内で冷却し、還流蓄圧器V−004に通して、凝縮した水を除去する。生成した純粋な二酸化炭素ガスは、直ちに直接使用できる状態にあり、またはさらに処理することもできる。この凝縮水流は、その一部または全体を、プロセスに戻すことができる。
次に図2および3を参照すると、本発明の一実施形態による吸収塔V−002(図2)および再生塔V−003(図3)が示されている。図1に示したプロセスにおいて、この吸収塔V−002および再生塔V−003を、同等のプロセス容器として使用することができる。したがって、図2および3では、プロセス容器ならびに関連入口導管および出口導管に対して、図1で使用したのと同じ参照符号が使用されている。
図示のプロセス容器V−002およびV−003は、高さ30m超、幅10m超の大規模再生塔V−003および大規模吸収塔V−002である。これらの容器は、1000トン/時を超えるガス量を処理し、少なくとも6000トン/時の液体吸収剤を処理することができる、100から500MWの電力出力量を有する石炭火力発電所の燃料ガスから、二酸化炭素を洗浄除去するガス洗浄プロセスで使用されるように設計されている。例えば、洗浄される500MW石炭火力発電所において、必要とされる燃料ガスのおおよその質量流量は、5000トン/時程度である。しかし、溶媒(吸収剤)の流量は、プロセスで使用される特定の溶媒に依存する。
再生塔V−003および吸収塔V−002は、それぞれ、図1に示されるような溶媒吸収システムとともに使用され、側面が平らな正方形または長方形のカラムを備える。図示のカラムは、コンクリート、ジオポリマー(例えばオーストラリア、メルボルンのGeobond Pty Ltd社製のE−Crete(商標))などのセメント質材料から建造される。図示のとおり、各プロセス容器V−003、V−002の本体部分または外郭11A、12Aは、それぞれ、断面が正方形または長方形のカラムを備える。各容器V−003、V−002の本体部分11A、12Aはそれぞれ4つの平らな側面を有する。この側面が平らな正方形または長方形のカラムの構成には、容器V−002、V−003を、コンクリート建物業界で用いられる建造技法が役立つ。したがって、再生塔V−003および吸収塔V−002は、プレキャスト・パネルから製作し、または現場打設技法を使用して製作することができる。再生塔V−003および吸収塔V−002は、これらの技法を用いて独立式の容器として建造することができ、あるいは、同じまたは異なるタイプの隣接するカラムとの間、例えば吸収器/再生器、吸収器/吸収器、再生器/再生器間に共通の壁を有するように建造することもできる。
プロセス流体を移動させるため、各プロセス容器V−002、V−003のさまざまな側面および上部に、固定流路8、10、13、14、18および19が組み込まれる。入口ポート8A、13A、18Aおよび出口ポート9A、10Aおよび14A、ならびに他の接続ポート(図示せず)は、プロセス容器V−002、V−003の本体部分11A、12Aを形成しているのと同じセメント質材料中に形成される。例えば、図3に示した再生塔V−003では、本体部分11Aが、正方形または長方形の開口を本体部分11Aに備える溶媒入口ポート13Aに通じる、高CO濃度溶媒の入口導管13を含む。本体部分11Aはさらに、リーン・ソルベント(lean solvent)出口ポート14Aおよび関連導管14、ならびにガス出口19Aおよび関連導管19を含む。吸収塔V−002は、高CO濃度溶媒の出口10Aおよび関連導管10、ガス入口8Aおよび関連導管8、リーン・ソルベント入口18Aおよび関連導管18、ならびに容器V−002の上端にベント開口9を備えるガス出口9Aを含む。吸収塔V−002の上部のベント開口9は、大気に向けて開口するように構成されており、ベント開口9を通して汚染物質がシステム内に入らないように設計されている。このベント開口9はしたがって、開口9を通して汚染物質がシステム内に入ることを実質的に防ぐスクリーン、シールドまたは他のタイプのカバー(図示せず)を備えることができる。
化学的または物理的な抵抗性を向上させるため、プロセス容器V−002、V−003は、ゴム、プラスチック、ポリマー・コーティングまたは金属の内部コーティングを有することができる。さらに、このセメント質構造物は、格子、梁、骨組等、炭素繊維、強化メッシュ、強化織物など、適当な強化材を含むことができる。
再生塔V−003および吸収塔V−002はそれぞれ、大気圧に近いカラム・ガス圧を有するように構成されている。当然ながら、このタイプの容器の1つの構成が取り扱う最高圧力は、コンクリートの設計圧力およびコンクリートに含まれる強化構造物の設計圧力により規制される。同様に、プロセス流体の温度限界も、構造材によって決定される。
再生塔V−003および吸収塔V−002は通常、高い位置に建造され、あるいは容器V−002またはV−003の下に掘られた空洞を有する。この空洞の中には、ポンプ(図示せず)および熱交換器(例えば図7に示す熱交換器60)が、各プロセス容器V−002、V−003の基部よりも低い位置に位置する。
運転時、再生塔V−003からの溶媒が、出口14Aから、重力によって、リーン/リッチ・クロス交換器(lean/rich cross−exchanger)(図示せず)に流入する。同様に、吸収塔V−002からの溶媒は、出口10Aから、重力によって、リーン/リッチ・クロス交換器(図示せず)に流入することができ、または直接にポンプ(図示せず)に流入することができる。
再生塔V−003および吸収塔V−002は、任意の吸収剤とともに使用されるように設計される。吸収剤は、窒素化合物、例えばアミノ酸、モノエタノールアミン(MEA)などの様々なアミン、またはこれらの組合せを含む溶液や、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ炭酸塩を含む溶液など、ガス流から二酸化炭素を吸収する能力のある適当な再生剤を用いることができる。この溶液は、吸収速度を向上させ、分解速度および腐食性を低下させるために使用される活性化剤または促進剤を含むことができる。
図4および5は、本発明の好ましい一実施形態に基づく結合スクラバ/吸収器カラムV−002Aを示す。図4は容器V−002Aの概略図、図5は実際の容器V−002Aの透視図である。図4および5に示された容器V−002Aの同様の部分を表すために、同じ符号が使用されている。図1に示したプロセスにおいて、このプロセス容器V−002Aを、容器V−001およびV−002の代わりに使用することができる。このタイプの結合スクラバ/吸収器カラムは、CANSOLV(登録商標)プロセスなどの溶媒系で使用されることがある。
図示のスクラバ/吸収器カラムV−002Aは、以下の3つのセクションを含む。
充填物の間を通り抜けて上昇するガスを、水が吹き付けて水洗する充填セクションを備える水洗セクション32。水洗は、ワンススルー(once−through)、または再循環とすることができる。水洗セクション32は任意であり、一般に、特定の溶媒にのみ用いられる。
吸収剤、一般に溶媒が充填物に吹き付けられ、充填物の間を通り抜けて移動し、充填物の中を上昇している高CO濃度のガスと接触することにより、ガス中のCO成分を吸収する充填セクションを備える吸収器セクション34。
スプレー塔または充填塔とすることができるスクラバ・セクション36。セクション36では、高CO濃度の供給ガスを冷却するため、セクション内のガス流に水が吹き付けられる。
前述の再生塔V−003および吸収塔V−002と同様に、容器V−002Aも、図1に示したような溶媒吸収システムとともに使用され、側面が平らな正方形または長方形のカラムを備える。このカラムも、コンクリート、ジオポリマー(例えばオーストラリア、メルボルンのGeobond Pty Ltd社製のE−Crete(商標))などのセメント質材料から建造することができる。
プロセス容器V−002Aの本体部分または外郭38は、平らな4つの側面を有し、断面が正方形または長方形のカラムを備える。プロセス流体を移動させるため、容器V−002Aのさまざまな側面および上部に、固定流路40、41、42、43、45および46が組み込まれる。流路40、41、42、43、45および46の入口/出口ポートは、容器V−002Aの本体部分38を形成しているセメント質材料と同じセメント質材料中に形成される。上部ベント44は、容器V−002Aの上端に開口を備える。
プロセス容器V−002Aもまた、化学的または物理的な抵抗性を向上させるため、ゴム、プラスチック、ポリマー・コーティングまたは金属の内部コーティングを有することができる。さらに、このセメント質構造物は、格子、梁、骨組等、炭素繊維、強化メッシュ、強化織物など、適当な強化材を含むことができる。
図6は、図2から5に示したプロセス容器と同様の構造を有するプロセス容器から形成することができるモジュール式ユニット50の配列を示す。しかし、このモジュール式ユニット50を、セメント質材料以外の材料、例えば鋼などから建造することもできる。モジュール構造は、複数のユニットの建造を単純化し、プロセス容器およびガス吸収プラント全体の総合的な建造費および製作費を引き下げることが意図されている。モジュール構造はさらに、炭素捕捉プロセスの減量運転に対応するのを容易にする。
図2から5に示したプロセス容器V−002、V−003およびV−002Aと同様に、各モジュール50は、図1に示されるようなガス吸収プロセスとともに使用される、側面が平らな正方形または長方形のいくつかのプロセス容器54、56を含む。各モジュール50は、列として配列された吸収ユニット54と再生ユニット56の隣接するいくつかの対52を備える。図示のモジュール50は、吸収ユニット54と再生ユニット56の4つの対52を含む。
各モジュール50の吸収ユニット54および再生ユニット56は、任意の直径を有することができ、最終的に取り扱うことができるガス流量を任意の大きさとすることができる。しかし、吸収ユニット54および再生ユニット56は、それぞれ、少なくとも1000トン/時、好適には2000または3000トン/時を超えるガス中、所定の割合のガスを処理するサイズを有することが好ましい。この割合は、ガス洗浄装置内の吸収ユニット54および再生ユニット56の数に依存する。同様に、吸収ユニット54および再生ユニット56はそれぞれ、少なくとも6000トン/時のガス洗浄装置内で使用される液体吸収剤のうち、所定の割合を処理するサイズを有することが好ましい。
前述の容器V−002、V−003およびV−002Aと同様に、モジュール50のプロセス容器の入口ポート、出口ポート、入口ポートおよび出口ポートに接続された流体導管、ならびに他の接続セクションは、各ユニット54、56の外郭または本体部分を形成しているセメント質材料と同じセメント質材料から形成され、かつ/またはこの同じセメント質材料中に形成することができる。このモジュール形態では、各ユニット54、56の特定の流体導管が、隣接するユニット54、56の関連流体導管と流体接続して、共通の流体導管を形成するように構成されることが好ましい。モジュール式ユニット50の外壁に、吸収ユニット54に対する共通燃料ガス入口導管58および共通CO製品ガス出口導管59が配置される。
各吸収ユニット54および再生ユニット56の各入口または各出口は、その入口または出口を上記共通流体導管からシールする仕切弁またはバタフライ弁を含む。これによって、起こりうる供給ガスの変動に対応するために、各吸収ユニット54および再生ユニット56をオンライン/オフラインにして、減量運転を提供することができる。例えば、石炭火力発電所からの燃焼ガス排気ロードは、ピーク電気ロード期とオフピーク期の間で変動する。
図1に示したものなどの溶媒吸収システムとして機能するために、各モジュール50は、他のプロセス機器を含むことができる。例えば、各モジュール50はさらに、スクラバ、リボイラ、熱交換器、ポンプなどを含むことができる。各モジュール50は、図1に示したプロセス容器およびプロセス機器を含むことが好ましい。
モジュール50内では、適当な任意の熱交換器を使用することができる。図示のモジュール50に関しては、向流プレート式熱交換器が使用されることが好ましい。
モジュール50とともに、またはモジュール50内で使用することができる熱交換器60の好ましい一実施形態を図7および8に示す。この熱交換器60の構成は、熱交換器、例えばHX−001およびHX−002の両側に液体流を含む、図1に示したプロセスの熱交換器に対して使用することができる。この構成の熱交換器60は、大気圧付近の設計圧力で機能する。この構成は、伝熱プレート62および伝熱プレート間のシール64に対して、シンプルなロバスト設計を用いることができる。この構成はさらに、図2から5に示されるプロセス容器では、上述の建造技法と同様の、より安価な建造技法を容易に用いることができる。
図示の熱交換器60は非常に大きなプレート式熱交換器である。熱交換器60は、ステンレス鋼、炭素鋼または他の材料から建造された一連の波形熱交換プレート62を含む。プレート62の波形(図7および8には示されていない)は、各プレートの底部長辺に対して45°の角度に(斜めのパターンとして)配列されている。さらに、プレート62の波形は、隣接するプレート62に対して交互に90°の向きに配列されている。このことは、波形が、隣接する各プレート62間の間隔を維持することを保証する。図示の実施形態では、プレート62が、波形が(底部長辺に対して)斜めに延びるように交互に配列されているが、この波形は、水平、垂直など、任意の角度で配列することができる。図8に最もよく示されているが、隣接する各プレート62間の空間は、エラストマー・ガスケット・シール64を使用してシールされている。これらのシール64は、各プレート52間に単一の流体通路空間を形成するが、若干の漏れ(したがって、少量のクロス汚染)が起こる可能性もある。プレート62は、相互接続タイロッドまたは同様の締付け構成(図示せず)を使用して、一体に固く締め付けられる。
図7に示すように、プレート62は、コンクリート、ジオポリマー(例えばオーストラリア、メルボルンのGeobond Pty Ltd社製のE−Crete(商標))などのセメント質材料から建造された容器66中に収容される。容器66は、使用されるプロセスの形態に応じて、モジュール50の下、あるいは関連プロセス容器V−002および/またはV−003の下に位置することが好ましい。場合によっては、容器66を地下に配置し、または穴(pit)の中に配置することができる。容器66は、プレート62がその中に配置されるプレート収容セクション68を含む。プレート収容セクション68は、プレート62の列の形状と共形の長方形の断面を有する。他の実施形態では、伝熱プレート62を一方の側から取り出すことを可能にするため、プレート収容セクション68の一方または両方の側壁が、取外し可能なプレートを含む。プレート62へのアクセスおよびプレート62の取出しを可能にするため、プレート収容セクション68は、取外し可能な上蓋70を有する。いくつかの形態では、上シール(図示せず)を使用して、上蓋70をシールすることができ、上シールは、エラストマー、ポリマー、鋼または他の材料から製作されたプレートとすることができ、その重さ、または流体(例えば水)によって、あるいは他の手段を用いて所定の位置に保持することができる。他の実施形態では、伝熱プレート62を一方の側から取り出すことを可能にするため、プレート収容セクション68の一方または両方の側壁が、取外し可能なプレートを含む。伝熱プレート62は、プレート収容セクション68の基部に形成された相補的な溝の中に着座する。流体接続されたプロセス流からの流体は、熱交換器60の側面に形成された入口導管および出口導管72、73、74、75から流出入する。前述のプロセス容器と同様に、これらの入口導管および出口導管72、73、74、75は、コンクリート、ジオポリマー(例えばオーストラリア、メルボルンのGeobond Pty Ltd社製のE−Crete(商標))などのセメント質材料から製作され、容器66の壁と一体に形成される。プレート62間を流体が流れることを可能にするため、プレート間のガスケット64は、各入口導管および出口導管72、73、74、75のところに、これらの導管から、プレート収容セクション66内のプレート62間の適当な空間へ通じる開口を形成する。
熱交換器60は、重力流れを使用して両側に溶媒を供給するように設計されている。したがって、熱交換器60は一般に、図1に示したV−002、V−003などのプロセス容器の下に位置する。図示の熱交換器60は、図1に示したプロセスのクロス交換器HX−002として使用されるように構成することができる。この用途では、吸収器V−002と再生器V−003の両方から溶媒が重力により流れることを可能にするため、リッチ・ソルベント(rich solvent)ポンプP−002が、(図示のように上流側ではなく)交換器60の下流側に位置することが好ましい。この構成では、吸収器V−002からの高CO濃度溶媒(冷流)が、入口72から熱交換器60に流入し、出口75から流出する。再生器V−003からの低CO濃度溶媒(熱流)は、入口74から熱交換器60に流入し、出口73から流出する。各出口73、75からの溶媒は、交換器60よりも低い位置に位置する一段低い穴(図示せず)などのポンプ・ウェル(図示せず)に流入し、そこから、前に論じたポンプの列(図示せず)を使用して、吸収器V−002または再生器V−003へ送られる。
リーン・ソルベント冷却器交換器(HX−001)に対しても、同様の熱交換器60設計を用いることができる。この用途では、リーン・ソルベント・ポンプ(P−003)が、図1に示したようにHX−001とHX−002の間ではなく、HX−001の上流側に配置される。この場合には、冷却水の十分な水流のため、熱交換器60よりも十分に高い位置にあるタンク等から冷却水を供給する必要がある。これらの熱交換器HX−001およびHX−002がそれぞれ、図1に示したプロセスにおいてこの構成を備える場合には、再生器V−003からの液体が、両方の交換器HX−001およびHX−002を通過して溶媒が適切に流れるのに十分な推進力を与えるよう、それぞれの交換器HX−001およびHX−002を配置する必要がある。
熱交換器60は気密型ではなく、大気圧に近い圧力で機能するように設計されているため、この熱交換器設計60は、図1のプロセスに示した凝縮器(HX−003)またはリボイラ(HX−004)には適していない。
図示されてはいないが、各モジュール50は、導管に接続された少なくとも1つのポンプまたはポンプ列を含むことができる。上で論じたとおり、このポンプ列は、並列に接続された2つ以上のポンプからなる列を含むことができる。各ポンプは、必要なポンプ速度を提供するように動作するよう、個別に制御することができる。
本明細書に記載した発明は、具体的に説明したもの以外の変形および変更を受け入れうることを当業者は理解するであろう。本発明は、本発明の趣旨および範囲に含まれるこのような全ての変形および変更を含む。
本明細書の説明および特許請求の範囲の全体を通じて、用語「備える(comprise)」、および「備える(comprising)」、「備える(comprises)」等のこの用語の変形が、他の付加物、構成要素、完全体またはステップを排除することは意図されていない。
本発明は一般に、ガス吸収用プロセス容器および溶媒再生用プロセス容器、ならびにこれらの容器を利用するプロセス・プラントに関する。本発明は特に、発電プロセスによって生成された燃焼後ガスなどのガス混合物から二酸化炭素を除去するプロセスに適用可能であり、典型的な用途に関し、以下に開示される本発明に便利である。しかしながら、本発明はその用途だけに限定されるものではなく、本発明を、溶媒ベースの同様の吸収プロセスおよび再生プロセスに使用することができる。
本発明の背景の以下の考察は、本発明の理解を容易にすることが意図されている。しかしながら、参照された内容が、いずれも本出願の優先日において、発表され、知られ、あるいは共通の一般知識部分であることを承認または容認するものではない。
ガス洗浄(gas scrubbing)は、工業的に生成された二酸化炭素を減らす1つの方法である。最も広範に使用されているガス洗浄プロセスは、吸収剤、一般に水性アルカリ溶媒溶液を使用してガスを洗浄することを必要とする。このプロセスは、二酸化炭素を吸収剤に吸収させる吸収段と、二酸化炭素を吸収剤から脱離させる再生段との間で、吸収剤を連続的に再循環させることによる再生式プロセスである。
石炭火力発電所、ガス火力発電所などのバルク燃焼プロセスから生成された燃焼ガスは、放出物を処理するために、大規模なガス洗浄プラントを必要とする。この目的のために建造できる溶接された金属架構による従来のプロセス容器の全体サイズは、輸送上および構造強度上の考慮事項により制限される。この点に関して、多くの国の道路輸送規則は、輸送できる積荷のサイズ(高さおよび幅)に制限を設けている。さらに、このタイプの大部分の容器は、頭上構造物(橋梁、送電線など)の高さ制限のため、横にして輸送される。したがって、壁強度の考慮事項が、輸送できる容器のサイズを制限する。このようなプロセス容器のサイズ規制は、大規模なプロセス容器を含む大規模プラントを建設する経済的な継続性を制限する。
米国特許第5,221,304号は、上記のサイズ制限の問題の一部に対処するように構成された吸収剤層を含む圧力スイング吸着容器を開示している。この容器は、ガス分配ポートがその中に形成された上部および基部、ならびにガス/水分不透過性材料で被覆されたコンクリートの側壁を有するように建造される。この容器は、地下に建造され、地下に位置するように設計されている。しかし、この容器の構造および構成は、燃焼ガス洗浄用途には理想的とは言えない。
米国特許第5,221,304号明細書
したがって、代替プロセス容器、およびこれらの容器を使用して燃焼後ガス流をガス洗浄するプロセス・プラントを提供することが望まれる。
本発明の第1の態様は、吸収器、再生器、スクラバ、リボイラ、熱交換器またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つから選択されるガス洗浄プロセス用プロセス容器が提供する。プロセス容器は、使用のため、地面上に建造され、または構成される。
このプロセス容器は、セメント質材料から形成された上壁、下壁および少なくとも3つの側壁を有する。このプロセス容器はさらに、使用時に流体がプロセス容器に流入する入口ポートおよび、流体がプロセス容器から流出する出口ポートを有する。これらの入口ポートおよび出口ポートは、容器の上壁、下壁または側壁のうちの少なくとも1つに形成されている。この容器の側壁は多角形の断面を画定する。
本発明の第1の態様は、コンクリートなどのセメント質材料から形成されたガス洗浄プロセス用プロセス容器を提供する。このタイプの容器をセメント質材料から建造できるため、既存のコンクリート建物の構築方法を用いてこの容器を製作できる。例えば、このタイプの容器は、プレキャスト・セメント質の部分および/またはパネル、現場打ち(cast−in−place)技法、あるいはコンクリート建設業界で使用されている他の建造技法を使用して建造することができる。このため、金属製のプロセス容器の建造に用いられている従来の工場ベースの金属製作技法に比べ、比較的に容易に現場で製造することができる。
本発明の目的上、セメント質材料は概ね、水和ケイ酸カルシウム化合物の形成に寄与するセメント特性を有する任意の材料である。セメント特性を有する適当な材料には、ポルトランド・セメント、混合気硬性セメント、フライアッシュ、破砕粒状高炉スラグ、シリカ・ヒューム、か焼粘土、メタカオリン、か焼シェール、籾殻灰、アルミノケイ酸塩材料などのジオポリマー(geopolymer)材料、鉱物ポリマー、セラミックおよび耐火材料、ならびにコンクリート材料などがある。このセメント質材料としては、コンクリート、またはオーストラリア、メルボルンのGeobond Pty Ltd社製のE−Crete(商標)などのジオポリマーを用いることが好ましい。
このセメント質材料は強化されていることが好ましい。適当な強化材料には、格子、梁、骨組などの鋼構造物、炭素繊維、強化メッシュ、強化織物などがある。いくつかの形態では、このセメント質材料が、材料が互いに結合するのを助け、亀裂を防ぐ内部補強部材または強化構造物を有する。それに加えて、またはその代わりに、このセメント質材料は、その特性を強化するため、任意の数の添加剤または処理を含むこととしてもよい。例えば、セメント質材料混合物に添加剤を混合して、材料の化学抵抗性を強化することができる。
プロセス容器の多角形の断面は、容器に、平らな側面を与える。この平らな側面は、既存のコンクリート建物の構築方法を使用した容器の製作を容易にする。好ましい一形態によれば、容器の側壁が、長方形または正方形の断面を形成する。4つの側面を有する容器を用いることにより、さまざまな容器を含むプラント内において、それらの容器の配置および配列をフレキシブルにする。
本発明の第1の態様に基づくプロセス容器の側壁は一般に、容器内に少なくとも1つのチャンバを画定する。再生器、吸収器などのいくつかのプロセス容器では、このチャンバが、充填材および/またはトレイを含むこととしてもよい。充填材は固体基質とすることができ、この固体基質は、a)固定層または移動層としての吸収剤、あるいは、b)液体吸収剤とガス流との間の接触を容易にし、従来、充填物と呼ばれている、実質的に不活性の基質のうちの一方とすることができる。熱交換器やリボイラなどの他のプロセス容器では、このチャンバが、プレートおよび/またはパイプなどの1つまたは複数の熱伝達要素を含むこととしてもよい。一実施形態では、この熱交換要素が波形板プレートである。
本発明の第1の態様に基づくプロセス容器は、一般に、特定のタイプの容器に用いられる典型的な配置に従って構成される。例えば、特定の熱交換ユニットであるリボイラは、水平プロセス容器として配置されることが好ましい。反対に、ガス・スクラバ、再生器および吸収器プロセス容器は、垂直に延びるカラムとして配置されることが好ましい。本発明によるこのタイプの垂直に延びるカラムは、現在高層建造物に使用されている建造技法を用いて建造することができる。例えば、カラムの外郭構造(shell)を、現場で垂直に打設する現場打設法を使用して、鉄筋コンクリート・ベースの垂直カラムを建造することができる。
入口ポート、出口ポートおよび他の接続セクションは、プロセス容器の外郭または本体部分を形成しているのと同じセメント質材料から形成され、かつ/またはこの同じセメント質材料内に形成されることが好ましい。同様に、プロセス容器の入口ポートおよび出口ポートに接続された流体導管は、容器の上壁、下壁または側壁のうちの少なくとも1つと一体に形成されることが好ましい。例えば、入口ポートおよび出口ポートに接続された空気ダクトおよび流体導管は、現場で打設することができ、あるいはプロセス容器の本体部分と一緒に建造され、または他の方法で形成された1つまたは複数のプレキャスト・セメント質材料セクションから形成することができる。これらのタイプの流体導管は、容器のそれぞれの上壁、下壁または側壁に形成された垂直方向または水平方向に中空体を備えることが好ましい。
本発明により形成されたプロセス容器は、通常、ライニングを必要としない。しかし、セメント質材料は、形態によっては多孔質とすることができ、および/または、容器内で使用される特定の流体および/または条件による、反応や他のプロセスにより損傷することがある。これらの用途では、プロセス容器の内部を、水分/ガス不透過性ライニングで、流体を通さないように被覆することができる。水分/ガス不透過性ライニングは、ゴム、プラスチック、ポリマー・コーティング、金属またはこれらの組合せの中から選択されることが好ましい。いくつかの形態では、このライニングが、プロセス容器に構造強度を与えるためにも使用される。
本発明の第1の態様に基づくプロセス容器は、任意のサイズとすることができ、最終的には、取り扱うことができるガス流量は、任意の大きさとすることができる。したがって、プロセス容器の断面積は、処理するガスの流量、液体吸収剤の流量およびチャンバ内におけるこれらの流体の所望の速度に応じて決定される。この点に関し、いくつかの実施形態では、このプロセス容器が、100から500MWの電力を出力する石炭火力発電所の燃料ガスから二酸化炭素を洗浄除去するガス洗浄プロセスにおいて使用される。これらの実施形態では、プロセス容器が、少なくとも1000トン/時、好適には2000または3000トン/時を超えるガス処理ができるサイズを有することが好ましい。同様に、プロセス容器が再生器または吸収器である場合には、プロセス容器が、少なくとも6000トン/時、好ましくは18000トン/時を超える液体吸収剤を処理できることが好ましい。このような大量の流体を処理する場合には、いくつかの実施形態では、プロセス容器の幅が少なくとも10m、高さが少なくとも30mになると予想される。
プロセス容器は、使用中に受ける圧力領域に耐えることができるように設計されることが好ましい。このプロセス容器は、圧力が約5絶対気圧、好ましくは2絶対気圧を超えない用途向けに建造されることが好ましい。より好ましくは、このプロセス容器が、大気圧付近で機能するように建造される。
基部は、適当なスラブ(slab)、フーチング(footing)、ピラー(pillar)などの部材によって支持されることが好ましい。完成したプロセス容器の内部にアクセスすることを可能にするため、上面および側面にはマンウェイ(manway)を備えることとしてもよい。
本発明のプロセス容器は、使用サイズにより、道路輸送することができないか、または許されないそのプロセス容器を、現場で建造し、製作することが好ましい。容器は、地面よりも高い位置に置かれることが好ましく、地表または地表近くに設置され、あるいは地面よりも高い支持構造物上に載せられることが好ましい
本発明の第2の態様は、少なくとも1つの吸収器と、少なくとも1つの再生器とを含む少なくとも1つのモジュールを備え、吸収器および再生器がそれぞれ、上壁、下壁および少なくとも2つの側壁を有する垂直カラム容器を備え、モジュールの吸収器の少なくとも1つの側壁が、そのモジュールの吸収器の少なくとも1つの側壁に接続、または当接するガス洗浄装置を提供する。
このタイプのガス洗浄装置では、ガス流が、吸収器の中を通り抜け、吸収器内の吸収剤と接触し、吸収剤は、ガス流から二酸化炭素を抽出し、それにより、比較的低濃度の二酸化炭素のガス流と、二酸化炭素を吸収した吸収剤とを生成する。再生器は、吸収された二酸化炭素を吸収剤から抽出し、抽出されたガスを多く含むガス流と、ガスの濃度が低い吸収剤とを生成する。このガス洗浄装置は、ボイラまたはタービンの燃料ガスから二酸化炭素を捕捉する装置に用いることが好ましいが、他のプロセス流から炭素ガスまたは他のガスを捕捉する目的にも使用することができる。
このガス洗浄装置は、装置に投入されるガスの、処理の必要量に応じて、1つまたは2つ、あるいは3つ以上のモジュールを含むことができる。各モジュールは、吸収器と再生器の対を、1つまたは2つ、あるいは3つ以上含むことができる。好ましい一形態では、各モジュールが、吸収器と再生器の対を4つ含む。
各モジュールの吸収器および再生器は、任意の直径とすることができ、最終的には、取り扱うことができるガス流量は任意の大きさとすることができる。しかし、ガス洗浄装置が、100から500MWの電力を出力する石炭火力発電所の燃料ガスから二酸化炭素を洗浄除去するガス洗浄プロセスにおいて使用される状況では、吸収器および再生器がそれぞれ、少なくとも1000トン/時、好適には2000または3000トン/時を超えるガス中、所定の割合のガスを処理できるサイズを有することが好ましい。この割合は、ガス洗浄装置内の吸収器および再生器の数に依存する。同様に、吸収器および再生器はそれぞれ、少なくとも6000トン/時、好ましくは18000トン/時を超えるガス洗浄装置内で使用される液体吸収剤中、所定の割合のガスを処理できるサイズを有することが好ましい。
ガス洗浄装置の各モジュールは、スペースが節約されるように配列されることが好ましい。いくつかの場合には、モジュールの吸収器および再生器のそれぞれに接続され、またはモジュールの吸収器および再生器のそれぞれと当接するそれぞれの側壁を、略平面上表面として形成することにより、省スペースとすることができる。吸収器および再生器のそれぞれの側壁が、多角形の断面、例えば長方形または正方形の断面を画定することが好ましい。吸収器および再生器がそれぞれ、本発明の第1の態様に係るプロセス容器を備えるとさらに好ましい。この構成は、モジュール内において、これらのプロセス容器を、それぞれ互いに隣接させ、より好ましくは互いに当接させて配列することを可能にする。
プロセス容器の入口ポート、出口ポート、入口ポートおよび出口ポートに接続された流体導管、ならびに他の接続セクションは、プロセス容器の外郭または本体部分を形成する材料と同じ材料から形成され、かつ/またはこの同じ材料内に形成されることが好ましい。流体導管は、モジュールの吸収器および再生器のそれぞれの外壁に、および/またはモジュールの吸収器および再生器のそれぞれに接続され、またはモジュールの吸収器および再生器のそれぞれと当接したそれぞれの側壁を貫いて、配置されることが好ましい。
各モジュールの特定の流体導管は、隣接するモジュールの関連流体導管に流体接続し、共通の流体導管を形成するように構成されることが好ましい。こうすることにより、ガス洗浄装置内において、隣接するモジュールを容易に相互に接続し、共通の入口および出口を有するより大きなユニットを形成することができる。
吸収器および再生器の少なくとも1つの入口または出口、好ましくは各入口および各出口は、その入口または出口を実質的に閉じるシーリング・デバイスを含むことができる。シーリング・デバイスは、仕切弁またはバタフライ弁のうちの少なくとも一方を備えることができる。このシーリング・デバイスは、例えば、石炭火力発電所からの燃焼ガス排気ロードが、ピーク電気ロード期とオフピーク期の間で変動する場合等に、起こりうる供給ガスの変動に対応するため、特定のモジュールおよび/またはプロセス容器を、ガス洗浄装置内の回路に接続し、または回路から分離することを可能にする。
各モジュールは他のプロセス機器を含むことができる。例えば、各モジュールはさらに、少なくとも1つのスクラバ、リボイラまたは熱交換器を含むことができる。この追加のプロセス機器は、本発明の第1の態様に係るプロセス容器を備えることが好ましい。さらに、吸収器または再生器の構成に、このような追加のプロセス機器を組み込むこともできる。例えば、吸収器は、少なくとも1つのガス・スクラバ段を含むことができる。
いくつかのモジュールは、さらに、再生器または吸収器のうちの少なくとも一方と流体連通した少なくとも1つの熱交換器を備えることができ、この熱交換器は、再生器または吸収器のそれぞれの基部の下に位置することができる。これにより、熱交換器は、流体接続されたそれぞれのプロセス容器よりも低い位置に位置させることができ、それにより、流体接続されたプロセス容器から熱交換器への供給流体を、ポンプまたは重力によって供給することができる。熱交換器は、プレート式熱交換器、シェル・アンド・チューブ形熱交換器など、2つの液体流を取り扱う能力を有する適当な任意のタイプの熱交換器とすることができる。熱交換器は、向流プレート式熱交換器を備えることが好ましい。熱交換器のハウジングはセメント質材料から形成されることが好ましい。この場合も、プロセス容器の入口ポート、出口ポート、入口ポートおよび出口ポートに接続された流体導管、ならびに他の接続セクションは、熱交換容器の外郭または本体部分を形成しているセメント質材料と同じセメント質材料から形成され、かつ/または、この同じセメント質材料中に形成されることが好ましい。いくつかの実施形態では、熱交換器が波形伝熱プレートを含む。この伝熱プレートは一般に金属製である。各プレートの波形は、隣接するプレートに対してある角度で配列されることが好ましい。いくつかの実施形態では、この波形を、隣接するプレートに対して60から150°、より好ましくは90°の角度で配列することができる。
各モジュールは、少なくとも1つのポンプまたはポンプ列を含むことができる。このポンプ列は、並列に接続された2つ以上のポンプからなる列を含むことが好ましい。各ポンプは、個別に、所望のポンプ速度とするように制御し、動作させることができる。よって、大きな流れをポンピングする必要がある場合には、全てのポンプを動作させることができる。小さな流れをポンピングすればよい場合には、ポンプの総数のうちの一部だけを動作させればよい。このポンプ列構成により、ポンプ列の全体出力をフレキシブルにする。このポンプ列構成はまた、特定の目的のために構築された大容量のポンプと比べ、大きなポンピング・パワーを提供する小さな複数のポンプの利用を可能にする。
第2の発明に基づくガス洗浄装置は、燃焼後ガス流を処理することが好ましい。これらのタイプのガス流は、一般には、ガス・タービン発電所、石炭火力発電所などでの燃焼プロセスから生じる低圧の排気ガス流または燃料ガス流である。好ましい一実施形態では、この燃焼後ガス流が、天然ガスと空気が熱機関に導入されるガス・タービンからの排気流である。
本発明の第3の態様は、本発明の第2の態様に基づくガス洗浄装置を含む、燃焼後ガス流から二酸化炭素を除去するプラントを提供する。
本発明のプラントは、さらに、上記の本発明のプロセスの各特徴のうちの任意の1つの特徴またはそれらの各特徴の組合せを含むことができ、それらの特徴には、吸収器および再生器の特定の運転温度範囲および運転圧力範囲、粒子を除去するサイクロン分離器、またはガス流および吸収剤がその中に供給され、それらのガス流と吸収剤が、それらの間で熱を直接に伝達することができるような態様で接触する他の並流もしくは向流気液接触器、吸収剤へ直接熱伝達する間の、含硫黄化合物および含窒素化合物を含む汚染物質のガス流からの吸収、あるいは、プロセス流間で直接にまたは間接的に熱を伝達する交換器および/またはヒートポンプを含む熱交換器網が含まれる。これらの流れはガス流および/または液体流とすることができる。
吸収器および再生器の特定の運転温度および運転圧力は、プロセス流間で伝達する有効熱量に大きな影響を与える。しかし、最適な運転条件は、最終的には、本発明に基づくプロセスおよびプラントが組み込まれた全体処理プラントに含まれる他の単位動作からの熱統合の考慮に依存するであろう。
次に、本発明の好ましい特定の実施形態を示す添付図面を参照して、本発明を説明する。
発電プロセスの燃焼後排気流から二酸化炭素を除去する既存のプロセスの全体流れ図である。 本発明の好ましい一実施形態に基づく吸収塔の透視図である。 本発明の好ましい一実施形態に基づく再生塔の透視図である。 スクラバ/吸収器塔の概略図である。 本発明の好ましい一実施形態に基づくスクラバ/吸収器塔の透視図である。 本発明の好ましい一実施形態に基づくモジュール式ガス洗浄ユニットの概略平面図である。 本発明の好ましい一実施形態に基づく1つのプレート式熱交換ユニットの透視図である。個々のプレートはこの図には示されていない。 図7に示したプレート式熱交換器のプレートおよびガスケットの詳細を示す透視図である。9枚のプレートしか示されていないが、実際の交換器は、数十枚、場合によっては、100枚を超えるプレートを有する。
図1には、ガス・タービン、ボイラ(図示せず)などの燃焼後排気流から二酸化炭素を除去する溶媒吸収システムの全体プロセス流れ図が示されている。おおまかに言うと、図示の除去プロセスは、吸収剤(「溶媒」とも言う)、このケースでは水性アルカリ洗浄溶液を使用して、高二酸化炭素濃度の供給ガス流3を洗浄する。このプロセスは再生式プロセスであり、吸収塔V−002で実行される、二酸化炭素を吸収剤に吸収させる吸収段と、再生塔V−003で実行される、二酸化炭素を吸収剤から脱離させ、それにより吸収剤を再生する再生段との間で、吸収剤を連続的に再循環させる。
プロセス流がさまざまなユニットを経由した後、高二酸化炭素濃度の供給ガス流3が、スクラバ容器V−001内へ供給される。スクラバ容器V−001では、このガスが、冷却水2にさらされることにより冷却される。冷却されたガス流7は、次いで、ブロワB−001を使用して吸収塔V−002へ供給される。
図示の吸収塔V−002は、トレイおよび/または充填材を含む充填カラムである。流れ8からの高CO濃度の排気ガスは、吸収塔V−002の底部の近くに位置する入口から吸収塔V−002に流入し、内部充填物の間を通り抜けて上昇する。吸収塔V−002の上部の近くに位置する入口から、低CO濃度の吸収剤が吸収塔V−002に入り、内部充填物の間を流れ落ちる。吸収塔V−002の中を排気ガスが上昇すると、このガスの二酸化炭素内容物が吸収剤により次第に吸収される。その結果生じた排気ガス9は、COをほとんど含まず、吸収塔V−002の上部ガス出口から、ガス出口流9を経て排出される。吸収塔V−002の底部溶媒出口流10には、高CO濃度の吸収剤が生成される。
この高CO濃度の吸収剤は、ポンプにより熱交換器HX−002に通される。熱交換器HX−002は、再生塔V−003からの出口流14のエネルギーを移動させて、吸収塔V−002から流出した高CO濃度の吸収剤が再生塔V−003内へ供給される前に、吸収剤を予熱する。
吸収剤は、再生塔V−003の上部の近くに接続された入口流13を経て再生塔V−003に入る。図示の再生塔V−003は、トレイおよび/または充填材を含む充填カラムである。吸収剤は、再生塔V−003の中を流れ落ちる。再生塔V−003では、吸収反応を逆転させるために、リボイラHX−004内で吸収剤が加熱される。吸収剤が再生塔V−003の中を流下するにつれ、吸収剤から徐々に二酸化炭素が脱離する。再生塔V−003の基部から、低二酸化炭素濃度の吸収剤溶液14の流れが放出され、吸収塔V−002へ再循環され、そこで高CO濃度の供給ガス8と再び接触する。
脱離したCOは、上部出口流19を経て、ほぼ純粋な、COガスが飽和した水として、再生塔V−003から流出する。次いで、このCO流19を、凝縮器HX−003内で冷却し、還流蓄圧器V−004に通して、凝縮した水を除去する。生成した純粋な二酸化炭素ガスは、直ちに直接使用できる状態にあり、またはさらに処理することもできる。この凝縮水流は、その一部または全体を、プロセスに戻すことができる。
次に図2および3を参照すると、本発明の一実施形態による吸収塔V−002(図2)および再生塔V−003(図3)が示されている。図1に示したプロセスにおいて、この吸収塔V−002および再生塔V−003を、同等のプロセス容器として使用することができる。したがって、図2および3では、プロセス容器ならびに関連入口導管および出口導管に対して、図1で使用したのと同じ参照符号が使用されている。
図示のプロセス容器V−002およびV−003は、高さ30m超、幅10m超の大規模再生塔V−003および大規模吸収塔V−002である。これらの容器は、1000トン/時を超えるガス量を処理し、少なくとも6000トン/時の液体吸収剤を処理することができる、100から500MWの電力出力量を有する石炭火力発電所の燃料ガスから、二酸化炭素を洗浄除去するガス洗浄プロセスで使用されるように設計されている。例えば、洗浄される500MW石炭火力発電所において、必要とされる燃料ガスのおおよその質量流量は、5000トン/時程度である。しかし、溶媒(吸収剤)の流量は、プロセスで使用される特定の溶媒に依存する。
再生塔V−003および吸収塔V−002は、それぞれ、図1に示されるような溶媒吸収システムとともに使用され、側面が平らな正方形または長方形のカラムを備える。図示のカラムは、コンクリート、ジオポリマー(例えばオーストラリア、メルボルンのGeobond Pty Ltd社製のE−Crete(商標))などのセメント質材料から建造される。図示のとおり、各プロセス容器V−003、V−002の本体部分または外郭11A、12Aは、それぞれ、断面が正方形または長方形のカラムを備える。各容器V−003、V−002の本体部分11A、12Aはそれぞれ4つの平らな側面を有する。この側面が平らな正方形または長方形のカラムの構成には、容器V−002、V−003を、コンクリート建物業界で用いられる建造技法が役立つ。したがって、再生塔V−003および吸収塔V−002は、プレキャスト・パネルから製作し、または現場打設技法を使用して製作することができる。再生塔V−003および吸収塔V−002は、これらの技法を用いて独立式の容器として建造することができ、あるいは、同じまたは異なるタイプの隣接するカラムとの間、例えば吸収器/再生器、吸収器/吸収器、再生器/再生器間に共通の壁を有するように建造することもできる。
プロセス流体を移動させるため、各プロセス容器V−002、V−003のさまざまな側面および上部に、固定流路8、10、13、14、18および19が組み込まれる。入口ポート8A、13A、18Aおよび出口ポート9A、10Aおよび14A、ならびに他の接続ポート(図示せず)は、プロセス容器V−002、V−003の本体部分11A、12Aを形成しているのと同じセメント質材料中に形成される。例えば、図3に示した再生塔V−003では、本体部分11Aが、正方形または長方形の開口を本体部分11Aに備える溶媒入口ポート13Aに通じる、高CO濃度溶媒の入口導管13を含む。本体部分11Aはさらに、リーン・ソルベント(lean solvent)出口ポート14Aおよび関連導管14、ならびにガス出口19Aおよび関連導管19を含む。吸収塔V−002は、高CO濃度溶媒の出口10Aおよび関連導管10、ガス入口8Aおよび関連導管8、リーン・ソルベント入口18Aおよび関連導管18、ならびに容器V−002の上端にベント開口9を備えるガス出口9Aを含む。吸収塔V−002の上部のベント開口9は、大気に向けて開口するように構成されており、ベント開口9を通して汚染物質がシステム内に入らないように設計されている。このベント開口9はしたがって、開口9を通して汚染物質がシステム内に入ることを実質的に防ぐスクリーン、シールドまたは他のタイプのカバー(図示せず)を備えることができる。
化学的または物理的な抵抗性を向上させるため、プロセス容器V−002、V−003は、ゴム、プラスチック、ポリマー・コーティングまたは金属の内部コーティングを有することができる。さらに、このセメント質構造物は、格子、梁、骨組等、炭素繊維、強化メッシュ、強化織物など、適当な強化材を含むことができる。
再生塔V−003および吸収塔V−002はそれぞれ、大気圧に近いカラム・ガス圧を有するように構成されている。当然ながら、このタイプの容器の1つの構成が取り扱う最高圧力は、コンクリートの設計圧力およびコンクリートに含まれる強化構造物の設計圧力により規制される。同様に、プロセス流体の温度限界も、構造材によって決定される。
再生塔V−003および吸収塔V−002は通常、高い位置に建造され、あるいは容器V−002またはV−003の下に掘られた空洞を有する。この空洞の中には、ポンプ(図示せず)および熱交換器(例えば図7に示す熱交換器60)が、各プロセス容器V−002、V−003の基部よりも低い位置に位置する。
運転時、再生塔V−003からの溶媒が、出口14Aから、重力によって、リーン/リッチ・クロス交換器(lean/rich cross−exchanger)(図示せず)に流入する。同様に、吸収塔V−002からの溶媒は、出口10Aから、重力によって、リーン/リッチ・クロス交換器(図示せず)に流入することができ、または直接にポンプ(図示せず)に流入することができる。
再生塔V−003および吸収塔V−002は、任意の吸収剤とともに使用されるように設計される。吸収剤は、窒素化合物、例えばアミノ酸、モノエタノールアミン(MEA)などの様々なアミン、またはこれらの組合せを含む溶液や、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ炭酸塩を含む溶液など、ガス流から二酸化炭素を吸収する能力のある適当な再生剤を用いることができる。この溶液は、吸収速度を向上させ、分解速度および腐食性を低下させるために使用される活性化剤または促進剤を含むことができる。
図4および5は、本発明の好ましい一実施形態に基づく結合スクラバ/吸収器カラムV−002Aを示す。図4は容器V−002Aの概略図、図5は実際の容器V−002Aの透視図である。図4および5に示された容器V−002Aの同様の部分を表すために、同じ符号が使用されている。図1に示したプロセスにおいて、このプロセス容器V−002Aを、容器V−001およびV−002の代わりに使用することができる。このタイプの結合スクラバ/吸収器カラムは、CANSOLV(登録商標)プロセスなどの溶媒系で使用されることがある。
図示のスクラバ/吸収器カラムV−002Aは、以下の3つのセクションを含む。
充填物の間を通り抜けて上昇するガスを、水が吹き付けて水洗する充填セクションを備える水洗セクション32。水洗は、ワンススルー(once−through)、または再循環とすることができる。水洗セクション32は任意であり、一般に、特定の溶媒にのみ用いられる。
吸収剤、一般に溶媒が充填物に吹き付けられ、充填物の間を通り抜けて移動し、充填物の中を上昇している高CO濃度のガスと接触することにより、ガス中のCO成分を吸収する充填セクションを備える吸収器セクション34。
スプレー塔または充填塔とすることができるスクラバ・セクション36。セクション36では、高CO濃度の供給ガスを冷却するため、セクション内のガス流に水が吹き付けられる。
前述の再生塔V−003および吸収塔V−002と同様に、容器V−002Aも、図1に示したような溶媒吸収システムとともに使用され、側面が平らな正方形または長方形のカラムを備える。このカラムも、コンクリート、ジオポリマー(例えばオーストラリア、メルボルンのGeobond Pty Ltd社製のE−Crete(商標))などのセメント質材料から建造することができる。
プロセス容器V−002Aの本体部分または外郭38は、平らな4つの側面を有し、断面が正方形または長方形のカラムを備える。プロセス流体を移動させるため、容器V−002Aのさまざまな側面および上部に、固定流路40、41、42、43、45および46が組み込まれる。流路40、41、42、43、45および46の入口/出口ポートは、容器V−002Aの本体部分38を形成しているセメント質材料と同じセメント質材料中に形成される。上部ベント44は、容器V−002Aの上端に開口を備える。
プロセス容器V−002Aもまた、化学的または物理的な抵抗性を向上させるため、ゴム、プラスチック、ポリマー・コーティングまたは金属の内部コーティングを有することができる。さらに、このセメント質構造物は、格子、梁、骨組等、炭素繊維、強化メッシュ、強化織物など、適当な強化材を含むことができる。
図6は、図2から5に示したプロセス容器と同様の構造を有するプロセス容器から形成することができるモジュール式ユニット50の配列を示す。しかし、このモジュール式ユニット50を、セメント質材料以外の材料、例えば鋼などから建造することもできる。モジュール構造は、複数のユニットの建造を単純化し、プロセス容器およびガス吸収プラント全体の総合的な建造費および製作費を引き下げることが意図されている。モジュール構造はさらに、炭素捕捉プロセスの減量運転に対応するのを容易にする。
図2から5に示したプロセス容器V−002、V−003およびV−002Aと同様に、各モジュール50は、図1に示されるようなガス吸収プロセスとともに使用される、側面が平らな正方形または長方形のいくつかのプロセス容器54、56を含む。各モジュール50は、列として配列された吸収ユニット54と再生ユニット56の隣接するいくつかの対52を備える。図示のモジュール50は、吸収ユニット54と再生ユニット56の4つの対52を含む。
各モジュール50の吸収ユニット54および再生ユニット56は、任意の直径を有することができ、最終的に取り扱うことができるガス流量を任意の大きさとすることができる。しかし、吸収ユニット54および再生ユニット56は、それぞれ、少なくとも1000トン/時、好適には2000または3000トン/時を超えるガス中、所定の割合のガスを処理するサイズを有することが好ましい。この割合は、ガス洗浄装置内の吸収ユニット54および再生ユニット56の数に依存する。同様に、吸収ユニット54および再生ユニット56はそれぞれ、少なくとも6000トン/時のガス洗浄装置内で使用される液体吸収剤のうち、所定の割合を処理するサイズを有することが好ましい。
前述の容器V−002、V−003およびV−002Aと同様に、モジュール50のプロセス容器の入口ポート、出口ポート、入口ポートおよび出口ポートに接続された流体導管、ならびに他の接続セクションは、各ユニット54、56の外郭または本体部分を形成しているセメント質材料と同じセメント質材料から形成され、かつ/またはこの同じセメント質材料中に形成することができる。このモジュール形態では、各ユニット54、56の特定の流体導管が、隣接するユニット54、56の関連流体導管と流体接続して、共通の流体導管を形成するように構成されることが好ましい。モジュール式ユニット50の外壁に、吸収ユニット54に対する共通燃料ガス入口導管58および共通CO製品ガス出口導管59が配置される。
各吸収ユニット54および再生ユニット56の各入口または各出口は、その入口または出口を上記共通流体導管からシールする仕切弁またはバタフライ弁を含む。これによって、起こりうる供給ガスの変動に対応するために、各吸収ユニット54および再生ユニット56をオンライン/オフラインにして、減量運転を提供することができる。例えば、石炭火力発電所からの燃焼ガス排気ロードは、ピーク電気ロード期とオフピーク期の間で変動する。
図1に示したものなどの溶媒吸収システムとして機能するために、各モジュール50は、他のプロセス機器を含むことができる。例えば、各モジュール50はさらに、スクラバ、リボイラ、熱交換器、ポンプなどを含むことができる。各モジュール50は、図1に示したプロセス容器およびプロセス機器を含むことが好ましい。
モジュール50内では、適当な任意の熱交換器を使用することができる。図示のモジュール50に関しては、向流プレート式熱交換器が使用されることが好ましい。
モジュール50とともに、またはモジュール50内で使用することができる熱交換器60の好ましい一実施形態を図7および8に示す。この熱交換器60の構成は、熱交換器、例えばHX−001およびHX−002の両側に液体流を含む、図1に示したプロセスの熱交換器に対して使用することができる。この構成の熱交換器60は、大気圧付近の設計圧力で機能する。この構成は、伝熱プレート62および伝熱プレート間のシール64に対して、シンプルなロバスト設計を用いることができる。この構成はさらに、図2から5に示されるプロセス容器では、上述の建造技法と同様の、より安価な建造技法を容易に用いることができる。
図示の熱交換器60は非常に大きなプレート式熱交換器である。熱交換器60は、ステンレス鋼、炭素鋼または他の材料から建造された一連の波形熱交換プレート62を含む。プレート62の波形(図7および8には示されていない)は、各プレートの底部長辺に対して45°の角度に(斜めのパターンとして)配列されている。さらに、プレート62の波形は、隣接するプレート62に対して交互に90°の向きに配列されている。このことは、波形が、隣接する各プレート62間の間隔を維持することを保証する。図示の実施形態では、プレート62が、波形が(底部長辺に対して)斜めに延びるように交互に配列されているが、この波形は、水平、垂直など、任意の角度で配列することができる。図8に最もよく示されているが、隣接する各プレート62間の空間は、エラストマー・ガスケット・シール64を使用してシールされている。これらのシール64は、各プレート52間に単一の流体通路空間を形成するが、若干の漏れ(したがって、少量のクロス汚染)が起こる可能性もある。プレート62は、相互接続タイロッドまたは同様の締付け構成(図示せず)を使用して、一体に固く締め付けられる。
図7に示すように、プレート62は、コンクリート、ジオポリマー(例えばオーストラリア、メルボルンのGeobond Pty Ltd社製のE−Crete(商標))などのセメント質材料から建造された容器66中に収容される。容器66は、使用されるプロセスの形態に応じて、モジュール50の下、あるいは関連プロセス容器V−002および/またはV−003の下に位置することが好ましい。場合によっては、容器66を地下に配置し、または穴(pit)の中に配置することができる。容器66は、プレート62がその中に配置されるプレート収容セクション68を含む。プレート収容セクション68は、プレート62の列の形状と共形の長方形の断面を有する。他の実施形態では、伝熱プレート62を一方の側から取り出すことを可能にするため、プレート収容セクション68の一方または両方の側壁が、取外し可能なプレートを含む。プレート62へのアクセスおよびプレート62の取出しを可能にするため、プレート収容セクション68は、取外し可能な上蓋70を有する。いくつかの形態では、上シール(図示せず)を使用して、上蓋70をシールすることができ、上シールは、エラストマー、ポリマー、鋼または他の材料から製作されたプレートとすることができ、その重さ、または流体(例えば水)によって、あるいは他の手段を用いて所定の位置に保持することができる。他の実施形態では、伝熱プレート62を一方の側から取り出すことを可能にするため、プレート収容セクション68の一方または両方の側壁が、取外し可能なプレートを含む。伝熱プレート62は、プレート収容セクション68の基部に形成された相補的な溝の中に着座する。流体接続されたプロセス流からの流体は、熱交換器60の側面に形成された入口導管および出口導管72、73、74、75から流出入する。前述のプロセス容器と同様に、これらの入口導管および出口導管72、73、74、75は、コンクリート、ジオポリマー(例えばオーストラリア、メルボルンのGeobond Pty Ltd社製のE−Crete(商標))などのセメント質材料から製作され、容器66の壁と一体に形成される。プレート62間を流体が流れることを可能にするため、プレート間のガスケット64は、各入口導管および出口導管72、73、74、75のところに、これらの導管から、プレート収容セクション66内のプレート62間の適当な空間へ通じる開口を形成する。
熱交換器60は、重力流れを使用して両側に溶媒を供給するように設計されている。したがって、熱交換器60は一般に、図1に示したV−002、V−003などのプロセス容器の下に位置する。図示の熱交換器60は、図1に示したプロセスのクロス交換器HX−002として使用されるように構成することができる。この用途では、吸収器V−002と再生器V−003の両方から溶媒が重力により流れることを可能にするため、リッチ・ソルベント(rich solvent)ポンプP−002が、(図示のように上流側ではなく)交換器60の下流側に位置することが好ましい。この構成では、吸収器V−002からの高CO濃度溶媒(冷流)が、入口72から熱交換器60に流入し、出口75から流出する。再生器V−003からの低CO濃度溶媒(熱流)は、入口74から熱交換器60に流入し、出口73から流出する。各出口73、75からの溶媒は、交換器60よりも低い位置に位置する一段低い穴(図示せず)などのポンプ・ウェル(図示せず)に流入し、そこから、前に論じたポンプの列(図示せず)を使用して、吸収器V−002または再生器V−003へ送られる。
リーン・ソルベント冷却器交換器(HX−001)に対しても、同様の熱交換器60設計を用いることができる。この用途では、リーン・ソルベント・ポンプ(P−003)が、図1に示したようにHX−001とHX−002の間ではなく、HX−001の上流側に配置される。この場合には、冷却水の十分な水流のため、熱交換器60よりも十分に高い位置にあるタンク等から冷却水を供給する必要がある。これらの熱交換器HX−001およびHX−002がそれぞれ、図1に示したプロセスにおいてこの構成を備える場合には、再生器V−003からの液体が、両方の交換器HX−001およびHX−002を通過して溶媒が適切に流れるのに十分な推進力を与えるよう、それぞれの交換器HX−001およびHX−002を配置する必要がある。
熱交換器60は気密型ではなく、大気圧に近い圧力で機能するように設計されているため、この熱交換器設計60は、図1のプロセスに示した凝縮器(HX−003)またはリボイラ(HX−004)には適していない。
図示されてはいないが、各モジュール50は、導管に接続された少なくとも1つのポンプまたはポンプ列を含むことができる。上で論じたとおり、このポンプ列は、並列に接続された2つ以上のポンプからなる列を含むことができる。各ポンプは、必要なポンプ速度を提供するように動作するよう、個別に制御することができる。
本明細書に記載した発明は、具体的に説明したもの以外の変形および変更を受け入れうることを当業者は理解するであろう。本発明は、本発明の趣旨および範囲に含まれるこのような全ての変形および変更を含む。
本明細書の説明および特許請求の範囲の全体を通じて、用語「備える(comprise)」、および「備える(comprising)」、「備える(comprises)」等のこの用語の変形が、他の付加物、構成要素、完全体またはステップを排除することは意図されていない。
本発明は一般に、ガス吸収用プロセス容器および溶媒再生用プロセス容器、ならびにこれらの容器を利用するプロセス・プラントに関する。本発明は特に、発電プロセスによって生成された燃焼後ガスなどのガス混合物から二酸化炭素を除去するプロセスに適用可能であり、典型的な用途に関し、以下に開示される本発明に便利である。しかしながら、本発明はその用途だけに限定されるものではなく、本発明を、溶媒ベースの同様の吸収プロセスおよび再生プロセスに使用することができる。
本発明の背景の以下の考察は、本発明の理解を容易にすることが意図されている。しかしながら、参照された内容が、いずれも本出願の優先日において、発表され、知られ、あるいは共通の一般知識部分であることを承認または容認するものではない。
ガス洗浄(gas scrubbing)は、工業的に生成された二酸化炭素を減らす1つの方法である。最も広範に使用されているガス洗浄プロセスは、吸収剤、一般に水性アルカリ溶媒溶液を使用してガスを洗浄することを必要とする。このプロセスは、二酸化炭素を吸収剤に吸収させる吸収段と、二酸化炭素を吸収剤から脱離させる再生段との間で、吸収剤を連続的に再循環させることによる再生式プロセスである。
石炭火力発電所、ガス火力発電所などのバルク燃焼プロセスから生成された燃焼ガスは、放出物を処理するために、大規模なガス洗浄プラントを必要とする。この目的のために建造できる溶接された金属架構による従来のプロセス容器の全体サイズは、輸送上および構造強度上の考慮事項により制限される。この点に関して、多くの国の道路輸送規則は、輸送できる積荷のサイズ(高さおよび幅)に制限を設けている。さらに、このタイプの大部分の容器は、頭上構造物(橋梁、送電線など)の高さ制限のため、横にして輸送される。したがって、壁強度の考慮事項が、輸送できる容器のサイズを制限する。このようなプロセス容器のサイズ規制は、大規模なプロセス容器を含む大規模プラントを建設する経済的な継続性を制限する。
米国特許第5,221,304号は、上記のサイズ制限の問題の一部に対処するように構成された吸収剤層を含む圧力スイング吸着容器を開示している。この容器は、ガス分配ポートがその中に形成された上部および基部、ならびにガス/水分不透過性材料で被覆されたコンクリートの側壁を有するように建造される。この容器は、地下に建造され、地下に位置するように設計されている。しかし、この容器の構造および構成は、燃焼ガス洗浄用途には理想的とは言えない。
米国特許第5,221,304号明細書
したがって、代替プロセス容器、およびこれらの容器を使用して燃焼後ガス流をガス洗浄するプロセス・プラントを提供することが望まれる。
本発明は、少なくとも2つのモジュールを有し、各前記モジュールは、ガス洗浄プロセスのための少なくとも一つのプロセス容器を有し、各前記プロセス容器は、吸収器、再生器、スクラバ、リボイラ、熱交換器またはこれらの組合せの中から選択され、各前記プロセス容器は、セメント質材料から形成された上壁、下壁および少なくとも3つの側壁と、前記上壁、下壁または側壁のうちの少なくとも1つに形成され、使用時に、流体が前記プロセス容器に流入する入口ポートおよび、流体が前記プロセス容器から流出する出口ポートとを有し、各前記プロセス容器の前記側壁が、多角形の断面を画定し、第1のモジュールにおける第1のプロセス容器の少なくとも一つの前記側壁は、第2のモジュールにおける第2のプロセス容器の少なくとも1つの側壁に接続され、または当接するガス洗浄装置を提供する。
本発明は、コンクリートなどのセメント質材料から形成されたガス洗浄プロセス用の様々なプロセス容器や、容器を含むモジュールを有するガス洗浄装置を提供する。このタイプの容器をセメント質材料から建造できるため、既存のコンクリート建物の構築方法を用いてこの容器を製作できる。例えば、このタイプの容器は、プレキャスト・セメント質の部分および/またはパネル、現場打ち(cast−in−place)技法、あるいはコンクリート建設業界で使用されている他の建造技法を使用して建造することができる。このため、金属製のプロセス容器の建造に用いられている従来の工場ベースの金属製作技法に比べ、比較的に容易に現場で製造することができる。
本発明の目的上、セメント質材料は概ね、水和ケイ酸カルシウム化合物の形成に寄与するセメント特性を有する任意の材料である。セメント特性を有する適当な材料には、ポルトランド・セメント、混合気硬性セメント、フライアッシュ、破砕粒状高炉スラグ、シリカ・ヒューム、か焼粘土、メタカオリン、か焼シェール、籾殻灰、アルミノケイ酸塩材料などのジオポリマー(geopolymer)材料、鉱物ポリマー、セラミックおよび耐火材料、ならびにコンクリート材料などがある。このセメント質材料としては、コンクリート、またはオーストラリア、メルボルンのGeobond Pty Ltd社製のE−Crete(商標)などのジオポリマーを用いることが好ましい。
このセメント質材料は強化されていることが好ましい。適当な強化材料には、格子、梁、骨組などの鋼構造物、炭素繊維、強化メッシュ、強化織物などがある。いくつかの形態では、このセメント質材料が、材料が互いに結合するのを助け、亀裂を防ぐ内部補強部材または強化構造物を有する。それに加えて、またはその代わりに、このセメント質材料は、その特性を強化するため、任意の数の添加剤または処理を含むこととしてもよい。例えば、セメント質材料混合物に添加剤を混合して、材料の化学抵抗性を強化することができる。
プロセス容器の多角形の断面は、容器に、平らな側面を与える。この平らな側面は、既存のコンクリート建物の構築方法を使用した容器の製作を容易にする。好ましい一形態によれば、容器の側壁が、長方形または正方形の断面を形成する。4つの側面を有する容器を用いることにより、さまざまな容器を含むプラント内において、それらの容器の配置および配列をフレキシブルにする。
プロセス容器の側壁は一般に、容器内に少なくとも1つのチャンバを画定する。再生器、吸収器などのいくつかのプロセス容器では、このチャンバが、充填材および/またはトレイを含むこととしてもよい。充填材は固体基質とすることができ、この固体基質は、a)固定層または移動層としての吸収剤、あるいは、b)液体吸収剤とガス流との間の接触を容易にし、従来、充填物と呼ばれている、実質的に不活性の基質のうちの一方とすることができる。熱交換器やリボイラなどの他のプロセス容器では、このチャンバが、プレートおよび/またはパイプなどの1つまたは複数の熱伝達要素を含むこととしてもよい。一実施形態では、この熱交換要素が波形板プレートである。
プロセス容器は、一般に、特定のタイプの容器に用いられる典型的な配置に従って構成される。例えば、特定の熱交換ユニットであるリボイラは、水平プロセス容器として配置されることが好ましい。反対に、ガス・スクラバ、再生器および吸収器プロセス容器は、垂直に延びるカラムとして配置されることが好ましい。本発明によるこのタイプの垂直に延びるカラムは、現在高層建造物に使用されている建造技法を用いて建造することができる。例えば、カラムの外郭構造(shell)を、現場で垂直に打設する現場打設法を使用して、鉄筋コンクリート・ベースの垂直カラムを建造することができる。
入口ポート、出口ポートおよび他の接続セクションは、プロセス容器の外郭または本体部分を形成しているのと同じセメント質材料から形成され、かつ/またはこの同じセメント質材料内に形成されることが好ましい。同様に、プロセス容器の入口ポートおよび出口ポートに接続された流体導管は、容器の上壁、下壁または側壁のうちの少なくとも1つと一体に形成されることが好ましい。例えば、入口ポートおよび出口ポートに接続された空気ダクトおよび流体導管は、現場で打設することができ、あるいはプロセス容器の本体部分と一緒に建造され、または他の方法で形成された1つまたは複数のプレキャスト・セメント質材料セクションから形成することができる。これらのタイプの流体導管は、容器のそれぞれの上壁、下壁または側壁に形成された垂直方向または水平方向に中空体を備えることが好ましい。
本発明のガス洗浄装置のプロセス容器は、通常、ライニングを必要としない。しかし、セメント質材料は、形態によっては多孔質とすることができ、および/または、容器内で使用される特定の流体および/または条件による、反応や他のプロセスにより損傷することがある。これらの用途では、プロセス容器の内部を、水分/ガス不透過性ライニングで、流体を通さないように被覆することができる。水分/ガス不透過性ライニングは、ゴム、プラスチック、ポリマー・コーティング、金属またはこれらの組合せの中から選択されることが好ましい。いくつかの形態では、このライニングが、プロセス容器に構造強度を与えるためにも使用される。
本発明のガス洗浄装置のモジュール内のプロセス容器は、任意のサイズとすることができ、最終的には、取り扱うことができるガス流量は、任意の大きさとすることができる。したがって、プロセス容器の断面積は、処理するガスの流量、液体吸収剤の流量およびチャンバ内におけるこれらの流体の所望の速度に応じて決定される。この点に関し、いくつかの実施形態では、このプロセス容器が、100から500MWの電力を出力する石炭火力発電所の燃料ガスから二酸化炭素を洗浄除去するガス洗浄プロセスにおいて使用される。これらの実施形態では、プロセス容器が、少なくとも1000トン/時、好適には2000または3000トン/時を超えるガス処理ができるサイズを有することが好ましい。同様に、プロセス容器が再生器または吸収器である場合には、プロセス容器が、少なくとも6000トン/時、好ましくは18000トン/時を超える液体吸収剤を処理できることが好ましい。このような大量の流体を処理する場合には、いくつかの実施形態では、プロセス容器の幅が少なくとも10m、高さが少なくとも30mになると予想される。
これらのプロセス容器は、使用中に受ける圧力領域に耐えることができるように設計されることが好ましい。本発明のガス洗浄装置のこれらのプロセス容器は、圧力が約5絶対気圧、好ましくは2絶対気圧を超えない用途向けに建造されることが好ましい。より好ましくは、このプロセス容器が、大気圧付近で機能するように建造される。
基部は、適当なスラブ(slab)、フーチング(footing)、ピラー(pillar)などの部材によって支持されることが好ましい。完成したプロセス容器の内部にアクセスすることを可能にするため、上面および側面にはマンウェイ(manway)を備えることとしてもよい。
プロセス容器は、使用サイズにより、道路輸送することができないか、または許されないそのプロセス容器を、現場で建造し、製作することが好ましい。容器は、地面よりも高い位置に置かれることが好ましく、地表または地表近くに設置され、あるいは地面よりも高い支持構造物上に載せられることが好ましい
本発明のガス洗浄装置は、装置に投入されるガスの処理の必要量に応じて、1つまたは2つ、あるいは3つ以上のモジュールを含むことができる。各モジュールは、吸収器、再生器、スクラバ、リボイラ、熱交換器、またはこれらの組み合わせを、1つまたは2つ、あるいは3つ以上含むことができる。いくつかの実施形態では、各モジュールが、少なくとも1つの吸収器と、少なくとも1つの再生器を含む。
このタイプのガス洗浄装置では、ガス流が、吸収器の中を通り抜け、吸収器内の吸収剤と接触し、吸収剤は、ガス流から二酸化炭素を抽出し、それにより、比較的低濃度の二酸化炭素のガス流と、二酸化炭素を吸収した吸収剤とを生成する。再生器は、吸収された二酸化炭素を吸収剤から抽出し、抽出されたガスを多く含むガス流と、ガスの濃度が低い吸収剤とを生成する。このガス洗浄装置は、ボイラまたはタービンの燃料ガスから二酸化炭素を捕捉する装置に用いることが好ましいが、他のプロセス流から炭素ガスまたは他のガスを捕捉する目的にも使用することができる。
各モジュールのプロセス容器は、任意の直径とすることができ、最終的には、取り扱うことができるガス流量は任意の大きさとすることができる。しかし、ガス洗浄装置が、100から500MWの電力を出力する石炭火力発電所の燃料ガスから二酸化炭素を洗浄除去するガス洗浄プロセスにおいて使用される状況では、プロセス容器がそれぞれ、少なくとも1000トン/時、好適には2000または3000トン/時を超えるガス中、所定の割合のガスを処理できるサイズを有することが好ましい。この割合は、ガス洗浄装置内のプロセス容器の数に依存する。同様に、各プロセス容器はそれぞれ、少なくとも6000トン/時、好ましくは18000トン/時を超えるガス洗浄装置内で使用される液体吸収剤中、所定の割合のガスを処理できるサイズを有することが好ましい。
ガス洗浄装置の各モジュールは、スペースが節約されるように配列されることが好ましい。いくつかの場合には、モジュールのプロセス容器のそれぞれに接続され、またはモジュールの各プロセス容器のそれぞれと当接するそれぞれの側壁を、略平面上表面として形成することにより、省スペースとすることができる。吸収器および再生器のそれぞれの側壁が、多角形の断面、例えば長方形または正方形の断面を画定することが好ましい。この構成は、モジュール内において、これらのプロセス容器を、それぞれ互いに隣接させ、より好ましくは互いに当接させて配列することを可能にする。
プロセス容器の入口ポート、出口ポート、入口ポートおよび出口ポートに接続された流体導管、ならびに他の接続セクションは、プロセス容器の外郭または本体部分を形成する材料と同じ材料から形成され、かつ/またはこの同じ材料内に形成されることが好ましい。流体導管は、モジュールの吸収器および再生器のそれぞれの外壁に、および/またはモジュールの吸収器および再生器のそれぞれに接続され、またはモジュールのプロセス容器のそれぞれと当接したそれぞれの側壁を貫いて、配置されることが好ましい。
各モジュールの特定の流体導管は、隣接するモジュールの関連流体導管に流体接続し、共通の流体導管を形成するように構成されることが好ましい。こうすることにより、ガス洗浄装置内において、隣接するモジュールを容易に相互に接続し、共通の入口および出口を有するより大きなユニットを形成することができる。
モジュール中の各プロセス容器の少なくとも1つの入口または出口、好ましくは各入口および各出口は、その入口または出口を実質的に閉じるシーリング・デバイスを含むことができる。シーリング・デバイスは、仕切弁またはバタフライ弁のうちの少なくとも一方を備えることができる。このシーリング・デバイスは、例えば、石炭火力発電所からの燃焼ガス排気ロードが、ピーク電気ロード期とオフピーク期の間で変動する場合等に、起こりうる供給ガスの変動に対応するため、特定のモジュールおよび/またはプロセス容器を、ガス洗浄装置内の回路に接続し、または回路から分離することを可能にする。
各モジュールは他のプロセス機器を含むことができる。例えば、各モジュールはさらに、少なくとも1つの吸収器、再生器、スクラバ、リボイラまたは熱交換器を含むことができる。さらに、吸収器または再生器の構成に、このような追加のプロセス機器を組み込むこともできる。例えば、吸収器は、少なくとも1つのガス・スクラバ段を含むことができる。
いくつかのモジュールは、さらに、再生器または吸収器のうちの少なくとも一方と流体連通した少なくとも1つの熱交換器を備えることができ、この熱交換器は、再生器または吸収器のそれぞれの基部の下に位置することができる。これにより、熱交換器は、流体接続されたそれぞれのプロセス容器よりも低い位置に位置させることができ、それにより、流体接続されたプロセス容器から熱交換器への供給流体を、ポンプまたは重力によって供給することができる。熱交換器は、プレート式熱交換器、シェル・アンド・チューブ形熱交換器など、2つの液体流を取り扱う能力を有する適当な任意のタイプの熱交換器とすることができる。熱交換器は、向流プレート式熱交換器を備えることが好ましい。熱交換器のハウジングはセメント質材料から形成されることが好ましい。この場合も、プロセス容器の入口ポート、出口ポート、入口ポートおよび出口ポートに接続された流体導管、ならびに他の接続セクションは、熱交換容器の外郭または本体部分を形成しているセメント質材料と同じセメント質材料から形成され、かつ/または、この同じセメント質材料中に形成されることが好ましい。いくつかの実施形態では、熱交換器が波形伝熱プレートを含む。この伝熱プレートは一般に金属製である。各プレートの波形は、隣接するプレートに対してある角度で配列されることが好ましい。いくつかの実施形態では、この波形を、隣接するプレートに対して60から150°、より好ましくは90°の角度で配列することができる。
各モジュールは、少なくとも1つのポンプまたはポンプ列を含むことができる。このポンプ列は、並列に接続された2つ以上のポンプからなる列を含むことが好ましい。各ポンプは、個別に、所望のポンプ速度とするように制御し、動作させることができる。よって、大きな流れをポンピングする必要がある場合には、全てのポンプを動作させることができる。小さな流れをポンピングすればよい場合には、ポンプの総数のうちの一部だけを動作させればよい。このポンプ列構成により、ポンプ列の全体出力をフレキシブルにする。このポンプ列構成はまた、特定の目的のために構築された大容量のポンプと比べ、大きなポンピング・パワーを提供する小さな複数のポンプの利用を可能にする。
発明に基づくガス洗浄装置は、燃焼後ガス流を処理することが好ましい。これらのタイプのガス流は、一般には、ガス・タービン発電所、石炭火力発電所などでの燃焼プロセスから生じる低圧の排気ガス流または燃料ガス流である。好ましい一実施形態では、この燃焼後ガス流が、天然ガスと空気が熱機関に導入されるガス・タービンからの排気流である。
本発明のさらなる態様は、本発明のガス洗浄装置を含む、燃焼後ガス流から二酸化炭素を除去するプラントを提供する。
本発明のプラントは、さらに、上記の本発明のプロセスの各特徴のうちの任意の1つの特徴またはそれらの各特徴の組合せを含むことができ、それらの特徴には、吸収器および再生器の特定の運転温度範囲および運転圧力範囲、粒子を除去するサイクロン分離器、またはガス流および吸収剤がその中に供給され、それらのガス流と吸収剤が、それらの間で熱を直接に伝達することができるような態様で接触する他の並流もしくは向流気液接触器、吸収剤へ直接熱伝達する間の、含硫黄化合物および含窒素化合物を含む汚染物質のガス流からの吸収、あるいは、プロセス流間で直接にまたは間接的に熱を伝達する交換器および/またはヒートポンプを含む熱交換器網が含まれる。これらの流れはガス流および/または液体流とすることができる。
吸収器および再生器の特定の運転温度および運転圧力は、プロセス流間で伝達する有効熱量に大きな影響を与える。しかし、最適な運転条件は、最終的には、本発明に基づくプロセスおよびプラントが組み込まれた全体処理プラントに含まれる他の単位動作からの熱統合の考慮に依存するであろう。
次に、本発明の好ましい特定の実施形態を示す添付図面を参照して、本発明を説明する。
発電プロセスの燃焼後排気流から二酸化炭素を除去する既存のプロセスの全体流れ図である。 本発明の好ましい一実施形態に基づく吸収塔の透視図である。 本発明の好ましい一実施形態に基づく再生塔の透視図である。 スクラバ/吸収器塔の概略図である。 本発明の好ましい一実施形態に基づくスクラバ/吸収器塔の透視図である。 本発明の好ましい一実施形態に基づくモジュール式ガス洗浄ユニットの概略平面図である。 本発明の好ましい一実施形態に基づく1つのプレート式熱交換ユニットの透視図である。個々のプレートはこの図には示されていない。 図7に示したプレート式熱交換器のプレートおよびガスケットの詳細を示す透視図である。9枚のプレートしか示されていないが、実際の交換器は、数十枚、場合によっては、100枚を超えるプレートを有する。
図1には、ガス・タービン、ボイラ(図示せず)などの燃焼後排気流から二酸化炭素を除去する溶媒吸収システムの全体プロセス流れ図が示されている。おおまかに言うと、図示の除去プロセスは、吸収剤(「溶媒」とも言う)、このケースでは水性アルカリ洗浄溶液を使用して、高二酸化炭素濃度の供給ガス流3を洗浄する。このプロセスは再生式プロセスであり、吸収塔V−002で実行される、二酸化炭素を吸収剤に吸収させる吸収段と、再生塔V−003で実行される、二酸化炭素を吸収剤から脱離させ、それにより吸収剤を再生する再生段との間で、吸収剤を連続的に再循環させる。
プロセス流がさまざまなユニットを経由した後、高二酸化炭素濃度の供給ガス流3が、スクラバ容器V−001内へ供給される。スクラバ容器V−001では、このガスが、冷却水2にさらされることにより冷却される。冷却されたガス流7は、次いで、ブロワB−001を使用して吸収塔V−002へ供給される。
図示の吸収塔V−002は、トレイおよび/または充填材を含む充填カラムである。流れ8からの高CO濃度の排気ガスは、吸収塔V−002の底部の近くに位置する入口から吸収塔V−002に流入し、内部充填物の間を通り抜けて上昇する。吸収塔V−002の上部の近くに位置する入口から、低CO濃度の吸収剤が吸収塔V−002に入り、内部充填物の間を流れ落ちる。吸収塔V−002の中を排気ガスが上昇すると、このガスの二酸化炭素内容物が吸収剤により次第に吸収される。その結果生じた排気ガス9は、COをほとんど含まず、吸収塔V−002の上部ガス出口から、ガス出口流9を経て排出される。吸収塔V−002の底部溶媒出口流10には、高CO濃度の吸収剤が生成される。
この高CO濃度の吸収剤は、ポンプにより熱交換器HX−002に通される。熱交換器HX−002は、再生塔V−003からの出口流14のエネルギーを移動させて、吸収塔V−002から流出した高CO濃度の吸収剤が再生塔V−003内へ供給される前に、吸収剤を予熱する。
吸収剤は、再生塔V−003の上部の近くに接続された入口流13を経て再生塔V−003に入る。図示の再生塔V−003は、トレイおよび/または充填材を含む充填カラムである。吸収剤は、再生塔V−003の中を流れ落ちる。再生塔V−003では、吸収反応を逆転させるために、リボイラHX−004内で吸収剤が加熱される。吸収剤が再生塔V−003の中を流下するにつれ、吸収剤から徐々に二酸化炭素が脱離する。再生塔V−003の基部から、低二酸化炭素濃度の吸収剤溶液14の流れが放出され、吸収塔V−002へ再循環され、そこで高CO濃度の供給ガス8と再び接触する。
脱離したCOは、上部出口流19を経て、ほぼ純粋な、COガスが飽和した水として、再生塔V−003から流出する。次いで、このCO流19を、凝縮器HX−003内で冷却し、還流蓄圧器V−004に通して、凝縮した水を除去する。生成した純粋な二酸化炭素ガスは、直ちに直接使用できる状態にあり、またはさらに処理することもできる。この凝縮水流は、その一部または全体を、プロセスに戻すことができる。
次に図2および3を参照すると、本発明の一実施形態による吸収塔V−002(図2)および再生塔V−003(図3)が示されている。図1に示したプロセスにおいて、この吸収塔V−002および再生塔V−003を、同等のプロセス容器として使用することができる。したがって、図2および3では、プロセス容器ならびに関連入口導管および出口導管に対して、図1で使用したのと同じ参照符号が使用されている。
図示のプロセス容器V−002およびV−003は、高さ30m超、幅10m超の大規模再生塔V−003および大規模吸収塔V−002である。これらの容器は、1000トン/時を超えるガス量を処理し、少なくとも6000トン/時の液体吸収剤を処理することができる、100から500MWの電力出力量を有する石炭火力発電所の燃料ガスから、二酸化炭素を洗浄除去するガス洗浄プロセスで使用されるように設計されている。例えば、洗浄される500MW石炭火力発電所において、必要とされる燃料ガスのおおよその質量流量は、5000トン/時程度である。しかし、溶媒(吸収剤)の流量は、プロセスで使用される特定の溶媒に依存する。
再生塔V−003および吸収塔V−002は、それぞれ、図1に示されるような溶媒吸収システムとともに使用され、側面が平らな正方形または長方形のカラムを備える。図示のカラムは、コンクリート、ジオポリマー(例えばオーストラリア、メルボルンのGeobond Pty Ltd社製のE−Crete(商標))などのセメント質材料から建造される。図示のとおり、各プロセス容器V−003、V−002の本体部分または外郭11A、12Aは、それぞれ、断面が正方形または長方形のカラムを備える。各容器V−003、V−002の本体部分11A、12Aはそれぞれ4つの平らな側面を有する。この側面が平らな正方形または長方形のカラムの構成には、容器V−002、V−003を、コンクリート建物業界で用いられる建造技法が役立つ。したがって、再生塔V−003および吸収塔V−002は、プレキャスト・パネルから製作し、または現場打設技法を使用して製作することができる。再生塔V−003および吸収塔V−002は、これらの技法を用いて独立式の容器として建造することができ、あるいは、同じまたは異なるタイプの隣接するカラムとの間、例えば吸収器/再生器、吸収器/吸収器、再生器/再生器間に共通の壁を有するように建造することもできる。
プロセス流体を移動させるため、各プロセス容器V−002、V−003のさまざまな側面および上部に、固定流路8、10、13、14、18および19が組み込まれる。入口ポート8A、13A、18Aおよび出口ポート9A、10Aおよび14A、ならびに他の接続ポート(図示せず)は、プロセス容器V−002、V−003の本体部分11A、12Aを形成しているのと同じセメント質材料中に形成される。例えば、図3に示した再生塔V−003では、本体部分11Aが、正方形または長方形の開口を本体部分11Aに備える溶媒入口ポート13Aに通じる、高CO濃度溶媒の入口導管13を含む。本体部分11Aはさらに、リーン・ソルベント(lean solvent)出口ポート14Aおよび関連導管14、ならびにガス出口19Aおよび関連導管19を含む。吸収塔V−002は、高CO濃度溶媒の出口10Aおよび関連導管10、ガス入口8Aおよび関連導管8、リーン・ソルベント入口18Aおよび関連導管18、ならびに容器V−002の上端にベント開口9を備えるガス出口9Aを含む。吸収塔V−002の上部のベント開口9は、大気に向けて開口するように構成されており、ベント開口9を通して汚染物質がシステム内に入らないように設計されている。このベント開口9はしたがって、開口9を通して汚染物質がシステム内に入ることを実質的に防ぐスクリーン、シールドまたは他のタイプのカバー(図示せず)を備えることができる。
化学的または物理的な抵抗性を向上させるため、プロセス容器V−002、V−003は、ゴム、プラスチック、ポリマー・コーティングまたは金属の内部コーティングを有することができる。さらに、このセメント質構造物は、格子、梁、骨組等、炭素繊維、強化メッシュ、強化織物など、適当な強化材を含むことができる。
再生塔V−003および吸収塔V−002はそれぞれ、大気圧に近いカラム・ガス圧を有するように構成されている。当然ながら、このタイプの容器の1つの構成が取り扱う最高圧力は、コンクリートの設計圧力およびコンクリートに含まれる強化構造物の設計圧力により規制される。同様に、プロセス流体の温度限界も、構造材によって決定される。
再生塔V−003および吸収塔V−002は通常、高い位置に建造され、あるいは容器V−002またはV−003の下に掘られた空洞を有する。この空洞の中には、ポンプ(図示せず)および熱交換器(例えば図7に示す熱交換器60)が、各プロセス容器V−002、V−003の基部よりも低い位置に位置する。
運転時、再生塔V−003からの溶媒が、出口14Aから、重力によって、リーン/リッチ・クロス交換器(lean/rich cross−exchanger)(図示せず)に流入する。同様に、吸収塔V−002からの溶媒は、出口10Aから、重力によって、リーン/リッチ・クロス交換器(図示せず)に流入することができ、または直接にポンプ(図示せず)に流入することができる。
再生塔V−003および吸収塔V−002は、任意の吸収剤とともに使用されるように設計される。吸収剤は、窒素化合物、例えばアミノ酸、モノエタノールアミン(MEA)などの様々なアミン、またはこれらの組合せを含む溶液や、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ炭酸塩を含む溶液など、ガス流から二酸化炭素を吸収する能力のある適当な再生剤を用いることができる。この溶液は、吸収速度を向上させ、分解速度および腐食性を低下させるために使用される活性化剤または促進剤を含むことができる。
図4および5は、本発明の好ましい一実施形態に基づく結合スクラバ/吸収器カラムV−002Aを示す。図4は容器V−002Aの概略図、図5は実際の容器V−002Aの透視図である。図4および5に示された容器V−002Aの同様の部分を表すために、同じ符号が使用されている。図1に示したプロセスにおいて、このプロセス容器V−002Aを、容器V−001およびV−002の代わりに使用することができる。このタイプの結合スクラバ/吸収器カラムは、CANSOLV(登録商標)プロセスなどの溶媒系で使用されることがある。
図示のスクラバ/吸収器カラムV−002Aは、以下の3つのセクションを含む。
充填物の間を通り抜けて上昇するガスを、水が吹き付けて水洗する充填セクションを備える水洗セクション32。水洗は、ワンススルー(once−through)、または再循環とすることができる。水洗セクション32は任意であり、一般に、特定の溶媒にのみ用いられる。
吸収剤、一般に溶媒が充填物に吹き付けられ、充填物の間を通り抜けて移動し、充填物の中を上昇している高CO濃度のガスと接触することにより、ガス中のCO成分を吸収する充填セクションを備える吸収器セクション34。
スプレー塔または充填塔とすることができるスクラバ・セクション36。セクション36では、高CO濃度の供給ガスを冷却するため、セクション内のガス流に水が吹き付けられる。
前述の再生塔V−003および吸収塔V−002と同様に、容器V−002Aも、図1に示したような溶媒吸収システムとともに使用され、側面が平らな正方形または長方形のカラムを備える。このカラムも、コンクリート、ジオポリマー(例えばオーストラリア、メルボルンのGeobond Pty Ltd社製のE−Crete(商標))などのセメント質材料から建造することができる。
プロセス容器V−002Aの本体部分または外郭38は、平らな4つの側面を有し、断面が正方形または長方形のカラムを備える。プロセス流体を移動させるため、容器V−002Aのさまざまな側面および上部に、固定流路40、41、42、43、45および46が組み込まれる。流路40、41、42、43、45および46の入口/出口ポートは、容器V−002Aの本体部分38を形成しているセメント質材料と同じセメント質材料中に形成される。上部ベント44は、容器V−002Aの上端に開口を備える。
プロセス容器V−002Aもまた、化学的または物理的な抵抗性を向上させるため、ゴム、プラスチック、ポリマー・コーティングまたは金属の内部コーティングを有することができる。さらに、このセメント質構造物は、格子、梁、骨組等、炭素繊維、強化メッシュ、強化織物など、適当な強化材を含むことができる。
図6は、図2から5に示したプロセス容器と同様の構造を有するプロセス容器から形成することができるモジュール式ユニット50の配列を示す。しかし、このモジュール式ユニット50を、セメント質材料以外の材料、例えば鋼などから建造することもできる。モジュール構造は、複数のユニットの建造を単純化し、プロセス容器およびガス吸収プラント全体の総合的な建造費および製作費を引き下げることが意図されている。モジュール構造はさらに、炭素捕捉プロセスの減量運転に対応するのを容易にする。
図2から5に示したプロセス容器V−002、V−003およびV−002Aと同様に、各モジュール50は、図1に示されるようなガス吸収プロセスとともに使用される、側面が平らな正方形または長方形のいくつかのプロセス容器54、56を含む。各モジュール50は、列として配列された吸収ユニット54と再生ユニット56の隣接するいくつかの対52を備える。図示のモジュール50は、吸収ユニット54と再生ユニット56の4つの対52を含む。
各モジュール50の吸収ユニット54および再生ユニット56は、任意の直径を有することができ、最終的に取り扱うことができるガス流量を任意の大きさとすることができる。しかし、吸収ユニット54および再生ユニット56は、それぞれ、少なくとも1000トン/時、好適には2000または3000トン/時を超えるガス中、所定の割合のガスを処理するサイズを有することが好ましい。この割合は、ガス洗浄装置内の吸収ユニット54および再生ユニット56の数に依存する。同様に、吸収ユニット54および再生ユニット56はそれぞれ、少なくとも6000トン/時のガス洗浄装置内で使用される液体吸収剤のうち、所定の割合を処理するサイズを有することが好ましい。
前述の容器V−002、V−003およびV−002Aと同様に、モジュール50のプロセス容器の入口ポート、出口ポート、入口ポートおよび出口ポートに接続された流体導管、ならびに他の接続セクションは、各ユニット54、56の外郭または本体部分を形成しているセメント質材料と同じセメント質材料から形成され、かつ/またはこの同じセメント質材料中に形成することができる。このモジュール形態では、各ユニット54、56の特定の流体導管が、隣接するユニット54、56の関連流体導管と流体接続して、共通の流体導管を形成するように構成されることが好ましい。モジュール式ユニット50の外壁に、吸収ユニット54に対する共通燃料ガス入口導管58および共通CO製品ガス出口導管59が配置される。
各吸収ユニット54および再生ユニット56の各入口または各出口は、その入口または出口を上記共通流体導管からシールする仕切弁またはバタフライ弁を含む。これによって、起こりうる供給ガスの変動に対応するために、各吸収ユニット54および再生ユニット56をオンライン/オフラインにして、減量運転を提供することができる。例えば、石炭火力発電所からの燃焼ガス排気ロードは、ピーク電気ロード期とオフピーク期の間で変動する。
図1に示したものなどの溶媒吸収システムとして機能するために、各モジュール50は、他のプロセス機器を含むことができる。例えば、各モジュール50はさらに、スクラバ、リボイラ、熱交換器、ポンプなどを含むことができる。各モジュール50は、図1に示したプロセス容器およびプロセス機器を含むことが好ましい。
モジュール50内では、適当な任意の熱交換器を使用することができる。図示のモジュール50に関しては、向流プレート式熱交換器が使用されることが好ましい。
モジュール50とともに、またはモジュール50内で使用することができる熱交換器60の好ましい一実施形態を図7および8に示す。この熱交換器60の構成は、熱交換器、例えばHX−001およびHX−002の両側に液体流を含む、図1に示したプロセスの熱交換器に対して使用することができる。この構成の熱交換器60は、大気圧付近の設計圧力で機能する。この構成は、伝熱プレート62および伝熱プレート間のシール64に対して、シンプルなロバスト設計を用いることができる。この構成はさらに、図2から5に示されるプロセス容器では、上述の建造技法と同様の、より安価な建造技法を容易に用いることができる。
図示の熱交換器60は非常に大きなプレート式熱交換器である。熱交換器60は、ステンレス鋼、炭素鋼または他の材料から建造された一連の波形熱交換プレート62を含む。プレート62の波形(図7および8には示されていない)は、各プレートの底部長辺に対して45°の角度に(斜めのパターンとして)配列されている。さらに、プレート62の波形は、隣接するプレート62に対して交互に90°の向きに配列されている。このことは、波形が、隣接する各プレート62間の間隔を維持することを保証する。図示の実施形態では、プレート62が、波形が(底部長辺に対して)斜めに延びるように交互に配列されているが、この波形は、水平、垂直など、任意の角度で配列することができる。図8に最もよく示されているが、隣接する各プレート62間の空間は、エラストマー・ガスケット・シール64を使用してシールされている。これらのシール64は、各プレート52間に単一の流体通路空間を形成するが、若干の漏れ(したがって、少量のクロス汚染)が起こる可能性もある。プレート62は、相互接続タイロッドまたは同様の締付け構成(図示せず)を使用して、一体に固く締め付けられる。
図7に示すように、プレート62は、コンクリート、ジオポリマー(例えばオーストラリア、メルボルンのGeobond Pty Ltd社製のE−Crete(商標))などのセメント質材料から建造された容器66中に収容される。容器66は、使用されるプロセスの形態に応じて、モジュール50の下、あるいは関連プロセス容器V−002および/またはV−003の下に位置することが好ましい。場合によっては、容器66を地下に配置し、または穴(pit)の中に配置することができる。容器66は、プレート62がその中に配置されるプレート収容セクション68を含む。プレート収容セクション68は、プレート62の列の形状と共形の長方形の断面を有する。他の実施形態では、伝熱プレート62を一方の側から取り出すことを可能にするため、プレート収容セクション68の一方または両方の側壁が、取外し可能なプレートを含む。プレート62へのアクセスおよびプレート62の取出しを可能にするため、プレート収容セクション68は、取外し可能な上蓋70を有する。いくつかの形態では、上シール(図示せず)を使用して、上蓋70をシールすることができ、上シールは、エラストマー、ポリマー、鋼または他の材料から製作されたプレートとすることができ、その重さ、または流体(例えば水)によって、あるいは他の手段を用いて所定の位置に保持することができる。他の実施形態では、伝熱プレート62を一方の側から取り出すことを可能にするため、プレート収容セクション68の一方または両方の側壁が、取外し可能なプレートを含む。伝熱プレート62は、プレート収容セクション68の基部に形成された相補的な溝の中に着座する。流体接続されたプロセス流からの流体は、熱交換器60の側面に形成された入口導管および出口導管72、73、74、75から流出入する。前述のプロセス容器と同様に、これらの入口導管および出口導管72、73、74、75は、コンクリート、ジオポリマー(例えばオーストラリア、メルボルンのGeobond Pty Ltd社製のE−Crete(商標))などのセメント質材料から製作され、容器66の壁と一体に形成される。プレート62間を流体が流れることを可能にするため、プレート間のガスケット64は、各入口導管および出口導管72、73、74、75のところに、これらの導管から、プレート収容セクション66内のプレート62間の適当な空間へ通じる開口を形成する。
熱交換器60は、重力流れを使用して両側に溶媒を供給するように設計されている。したがって、熱交換器60は一般に、図1に示したV−002、V−003などのプロセス容器の下に位置する。図示の熱交換器60は、図1に示したプロセスのクロス交換器HX−002として使用されるように構成することができる。この用途では、吸収器V−002と再生器V−003の両方から溶媒が重力により流れることを可能にするため、リッチ・ソルベント(rich solvent)ポンプP−002が、(図示のように上流側ではなく)交換器60の下流側に位置することが好ましい。この構成では、吸収器V−002からの高CO濃度溶媒(冷流)が、入口72から熱交換器60に流入し、出口75から流出する。再生器V−003からの低CO濃度溶媒(熱流)は、入口74から熱交換器60に流入し、出口73から流出する。各出口73、75からの溶媒は、交換器60よりも低い位置に位置する一段低い穴(図示せず)などのポンプ・ウェル(図示せず)に流入し、そこから、前に論じたポンプの列(図示せず)を使用して、吸収器V−002または再生器V−003へ送られる。
リーン・ソルベント冷却器交換器(HX−001)に対しても、同様の熱交換器60設計を用いることができる。この用途では、リーン・ソルベント・ポンプ(P−003)が、図1に示したようにHX−001とHX−002の間ではなく、HX−001の上流側に配置される。この場合には、冷却水の十分な水流のため、熱交換器60よりも十分に高い位置にあるタンク等から冷却水を供給する必要がある。これらの熱交換器HX−001およびHX−002がそれぞれ、図1に示したプロセスにおいてこの構成を備える場合には、再生器V−003からの液体が、両方の交換器HX−001およびHX−002を通過して溶媒が適切に流れるのに十分な推進力を与えるよう、それぞれの交換器HX−001およびHX−002を配置する必要がある。
熱交換器60は気密型ではなく、大気圧に近い圧力で機能するように設計されているため、この熱交換器設計60は、図1のプロセスに示した凝縮器(HX−003)またはリボイラ(HX−004)には適していない。
図示されてはいないが、各モジュール50は、導管に接続された少なくとも1つのポンプまたはポンプ列を含むことができる。上で論じたとおり、このポンプ列は、並列に接続された2つ以上のポンプからなる列を含むことができる。各ポンプは、必要なポンプ速度を提供するように動作するよう、個別に制御することができる。
本明細書に記載した発明は、具体的に説明したもの以外の変形および変更を受け入れうることを当業者は理解するであろう。本発明は、本発明の趣旨および範囲に含まれるこのような全ての変形および変更を含む。
本明細書の説明および特許請求の範囲の全体を通じて、用語「備える(comprise)」、および「備える(comprising)」、「備える(comprises)」等のこの用語の変形が、他の付加物、構成要素、完全体またはステップを排除することは意図されていない。

Claims (30)

  1. 吸収器、再生器、スクラバ、リボイラ、熱交換器またはこれらの組合せの中から選択されるガス洗浄プロセス用のプロセス容器であって、
    セメント質材料から形成された上壁、下壁および少なくとも3つの側壁と、
    前記上壁、下壁または側壁のうちの少なくとも1つに形成され、使用時に、流体が前記プロセス容器に流入する入口ポートおよび、流体が前記プロセス容器から流出する出口ポートとを有し、
    前記容器の前記側壁が、多角形の断面を画定するプロセス容器。
  2. 前記容器の前記側壁が、長方形または正方形の断面を形成する、請求項1に記載のプロセス容器。
  3. 前記プロセス容器が、垂直に延びるカラムを備える、請求項1または2に記載のプロセス容器。
  4. 前記プロセス容器の前記入口ポートおよび出口ポートに接続された流体導管が、前記容器の前記上壁、下壁または側壁のうちの少なくとも1つと一体に形成されている、請求項1から3のいずれかに記載のプロセス容器。
  5. 前記流体導管が、前記容器の前記上壁、下壁または側壁のそれぞれに形成された垂直方向または水平方向に中空体を備える、請求項4に記載のプロセス容器。
  6. 前記プロセス容器の内部が、水分/ガス不透過性ライニングで、流体を通さないよう被覆されている、請求項1から5のいずれかに記載のプロセス容器。
  7. 前記水分/ガス不透過性ライニングが、ゴム、プラスチック、ポリマー・コーティング、金属またはこれらの組合せの中から選択される、請求項6に記載のプロセス容器。
  8. プレキャスト・セメント質材料セクション、または現場打ちセメント質材料から形成される、請求項1から7のいずれかに記載のプロセス容器。
  9. 前記セメント質材料が強化されている、請求項1から8のいずれかに記載のプロセス容器。
  10. 前記側壁が、前記容器内に、充填材、トレイまたは熱交換要素のうちの少なくとも1つを含む少なくとも1つのチャンバを画定する、請求項1から9のいずれかに記載のプロセス容器。
  11. 波形伝熱プレートを含む熱交換器を備える、請求項10に記載のプロセス容器。
  12. 1000トン/時の前記ガス処理能力を有する、請求項1から11のいずれかに記載のプロセス容器。
  13. 少なくとも6000トン/時の液体吸収剤処理能力を有する、請求項1から12のいずれかに記載のプロセス容器。
  14. 少なくとも1つの吸収器と少なくとも1つの再生器とを含む少なくとも1つのモジュールを備え、
    前記吸収器および前記再生器は、それぞれ、上壁、下壁および少なくとも2つの側壁を有する垂直カラム容器を備え、
    前記モジュールの前記吸収器の少なくとも1つの側壁は、そのモジュールの前記再生器の少なくとも1つの側壁に接続され、または当接するガス洗浄装置。
  15. 前記モジュールの前記吸収器および前記再生器のそれぞれに接続され、または当接する前記モジュールの前記吸収器および前記再生器の前記側壁が、略平面上表面を備える、請求項14に記載のガス洗浄装置。
  16. それぞれの前記吸収器および前記再生器の前記側壁が、多角形の断面を画定する、請求項14または15のいずれかに記載のガス洗浄装置。
  17. それぞれの前記吸収器および前記再生器の前記側壁が、長方形または正方形の断面を形成する、請求項14から16のいずれかに記載のガス洗浄装置。
  18. 前記吸収器および前記再生器のそれぞれが、請求項1から13のいずれかに記載のプロセス容器を備える、請求項14から17のいずれかに記載のガス洗浄装置。
  19. 前記モジュールの前記吸収器および前記再生器の外壁、および/または、前記吸収器および前記再生器に接続され、または当接するそれぞれの前記側壁を貫く流体導管が配置されている、請求項14から18のいずれかに記載のガス洗浄装置。
  20. 各モジュールの特定の流体導管が、隣接するモジュールの関連流体導管に流体接続して、共通の流体導管を形成するように構成されている、請求項14から19のいずれかに記載のガス洗浄装置。
  21. 前記吸収器および前記再生器の少なくとも1つの入口または出口、好ましくは各入口および各出口が、その入口または出口を実質的に閉じるシーリング・デバイスを含む、請求項14から20のいずれかに記載のガス洗浄装置。
  22. 前記シーリング・デバイスが、仕切弁またはバタフライ弁のうちの少なくとも一方を備える、請求項21に記載のガス洗浄装置。
  23. 各モジュールが、請求項1から13のいずれかに記載のプロセス容器を含む少なくとも1つのスクラバ、リボイラまたは熱交換器をさらに含む、請求項14から22のいずれかに記載のガス洗浄装置。
  24. 前記吸収器が、少なくとも1つのガス・スクラバ段を含む、請求項14から23のいずれかに記載のガス洗浄装置。
  25. 前記再生器または前記吸収器のうちの少なくとも一方と流体連通した少なくとも1つの熱交換器をさらに備え、
    前記熱交換器が、前記再生器または前記吸収器のそれぞれの基部の下に位置する、請求項14から24のいずれかに記載のガス洗浄装置。
  26. 前記熱交換器が向流プレート式熱交換器を備える、請求項25に記載のガス洗浄装置。
  27. 前記熱交換器が波形伝熱プレートを含む、請求項25または26に記載のガス洗浄装置。
  28. 前記熱交換器への供給流体が、前記流体接続されたプロセス容器から、ポンプまたは重力によって供給される、請求項25から27のいずれかに記載のガス洗浄装置。
  29. 前記熱交換器が、前記流体接続されたそれぞれの前記プロセス容器よりも低い位置に位置する、請求項25から28のいずれかに記載のガス洗浄装置。
  30. 請求項14から29のいずれかに記載のガス洗浄装置を含む、燃焼後ガス流から二酸化炭素を除去するプラント。
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