JP2013060802A - 庇 - Google Patents

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実 中川
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Abstract

【課題】庇板に下向きまたは上向きの荷重が作用しても、庇板が保持具の保持板部の先端縁の部分で折り曲がって変形するのを防止する。
【解決手段】庇は庇板3の基端部が建物の外壁面に取り付けられた保持具の上下に対向する保持板部間に保持されている。庇板3は、空間を挟んで上下に対向する上板部31および下板部32を有するものであり、その庇板3は2本のアーム8,8により上方より支えられている。各アーム8の一端部は建物の壁面に連結され、各アーム8の他端部は、庇板3の上板部31と下板部32とで挟まれる空間に幅方向に配設された取付枠部60の内部の摺動溝61に摺動自由に係合させた位置決め板65に連結されている。
【選択図】図12

Description

この発明は、建物の外壁面より庇板が前方へ張り出すように設けられる庇に関する。
従来のその種の庇には種々の態様のものがあり、例えば、図14に示すように、建物の外壁面10に取り付けられた保持具2の上下に対向する保持板部21,22間に庇板9の基端部が保持された構造のものがある(例えば特許文献1参照)。保持板部21,22は、建物の外壁面10に固着される背板部20の前面に保持溝23を挟んで上下に対向するように一体形成されている。庇板9は保持板部21,22間の保持溝23にその基端部が差し込まれ、保持板部21,22間を締付ボルト24およびナット25により締め付けることにより庇板9の基端部が保持板部21,22により挟持されている。
従来、庇板9には種々のものが用いられており、例えば、強度を確保しながら庇板9の薄型化をはかり、そのうえ軽量で製造コストを低減するために、アルミニウム製の上板部91と下板部92とで挟まれる空間に発泡体93を装填したものが提案されている(例えば特許文献2参照)。
特許第4192199号公報 特開2009−270299号公報
しかしながら、上記した構成の庇では、庇板9に図中、矢印で示すような下向きの荷重(風圧など)Fが作用すると、庇板9の下面は下側の保持板部22の先端縁に押し付けられ、庇板9の押し付けられた部分に荷重が集中して、庇板9は下方へ折れ曲がり、図中、一点鎖線で示すように、くの字形に変形するおそれがある。庇板9に上向きの荷重が作用したときも同様であり、庇板9の上面は上側の保持板部21の先端縁に押し付けられ、庇板9の押し付けられた部分に荷重が集中して、庇板9は上方へ折れ曲がり、くの字形に変形するおそれがある。
この発明は、上記した問題に着目してなされたもので、庇板に下向きまたは上向きの荷重が作用しても、庇板が保持具の保持板部の先端縁の部分で折り曲がって変形するのを防止した庇を提供することを目的とする。
この発明による庇は、庇板が建物より前方へ張り出すように庇板の基端部が建物の外壁面に取り付けられた保持具の上下に対向する保持板部間に保持されて成るものであり、前記庇板は、空間を挟んで上下に対向する上板部および下板部を有し、その庇板は少なくとも1本のアームにより上方または下方より支えられている。アームの一端部は建物の壁面に連結され、アームの他端部は、庇板の上板部と下板部とで挟まれる空間に幅方向に配設された取付枠部の内部の摺動溝に摺動自由に係合させた位置決め板に連結されている。
上記した構成の庇において、庇板に下向きの荷重が作用すると、庇板の下面は保持具の下側の保持板部の先端縁に押し付けられて荷重が集中するが、庇板がアームにより上方より支えられていれば、庇板はその押し付けられた部分で下方へ折れ曲がってくの字形に変形するのが防止される。庇板に上向きの荷重が作用したときも同様であり、庇板の上面は保持具の上側の保持板部の先端縁に押し付けられて荷重が集中するが、庇板がアームによる下方より支えられていれば、庇板はその押し付けられた部分で上方へ折れ曲がってくの字形に変形するのが防止される。
好ましい実施態様の庇では、前記上板部と下板部とで挟まれる空間には、基端部側に補強板部が配置され、先端部側に発泡体が装填されている。
前記上板部および下板部は、アルミニウムなどの金属板材により構成するのが望ましいが、庇板の軽量化をはかるために、合成樹脂製の芯材をアルミニウムの板材により挟んだ状態で一体に張り合わせたものを用いてもよい。
この発明によると、庇板に下向きまたは上向きの荷重が作用しても、庇板が保持具の保持板部の先端縁の部分で折り曲がって変形するのを防止することができる。
この発明の一実施例である庇の外観を示す斜視図である。 図1のA−A線に沿う拡大断面図である。 庇板の分解斜視図である。 上板部および下板部の他の実施例の構成を示す拡大断面図である。 先縁枠の取付構造を示す断面図である。 側縁枠の取付構造を示す断面図である。 補強板部の構成を示す正面図である。 同一長さの型材より成る補強板部が用いられた実施例の平面図である。 長さが異なる型材より成る補強板部が用いられた実施例の平面図である。 アームを有する実施例の平面図である。 アームを有する他の実施例の平面図である。 図11の実施例におけるアームの取付構造を示す断面図である。 図11の実施例におけるアームの取付構造を示す断面図である。 従来例の構成を示す縦断面図である。
図1および図2は、この発明の一実施例である庇1の外観および構造を示している。
この庇1は、庇板3が建物の外壁面10から張り出すように設けられるもので、建物の外壁面10に固着された保持具2により前記庇板3の基端部が全幅にわたって保持されている。なお、詳細は後述するが、張出し量や幅が大きな庇については、必要に応じて、庇板3の少なくとも1箇所、望ましくは2箇所以上をアームを用いて水平ないしは水平に近い状態で支持することもできる(図10,11参照)。
前記庇板3は、図3に示すように、上下に対向する上板部31および下板部32と、上板部31と下板部32とで挟まれる空間の基端部側に全幅にわたって配置される補強板部4と、上板部31と下板部32とで挟まれる空間のほぼ全体に装填される発泡体5と、上板部31と下板部32とで挟まれる空間の先端部に全幅にわたって配置される角筒状の補強枠部6と、上板部31と下板部32との間の先端の開放端縁に沿って装着される先縁枠7と、上板部31と下板部32との間の両側の開放端縁に沿って装着される左右の側縁枠70,70とを有するものである。前記発泡体5は硬質発泡ウレタンなど、公知の発泡材により構成される。前記補強板部4は、詳細は後述するが、アルミニウムの押出成形により形成された複数個の型材40,41,42を幅方向に連結して構成されるとともに、各型材40,41,42が前後方向に沿うよう配置されている。この補強板部4の中空内部にも前記発泡体5が充填されているが、図2に示すように、後述するボルト24,26が配置される部分には発泡体5は充填されず、発泡剤の流れを止めるためのストッパー46が設けられている。
前記保持具2は、庇板3の全幅とほぼ一致する長さを有するもので、建物の外壁面10に沿ってアンカーボルト26により止め固定される背板部20と、背板部20の前面のほぼ中央部に保持溝23を挟んで上下に対向するように庇板3の全幅に対応する長さに一体形成された一対の保持板部21,22とを備えたものである。なお、保持具2は必ずしも庇板3の全幅にわたる一体のものである必要はなく、複数個に分割されたものであってもよい。また、上下の保持板部21,22は図示例のように突出長さが異なっていても同じであってもよい。前記保持溝23は、庇板3の基端部を前方より差し込むことが可能な溝幅を有し、前面が全長にわたり開放されている。保持板部21,22は可撓性を有し、締付ボルト24およびナット25による内向きの締付力が作用したとき、内側へわずかに撓んで弾性変形し、庇板3の基端部を挟持する。なお、図2において、27,28は保持板部21,22、締付ボルト24、およびナット25が外部から見えないようにするためのカバーである。また、図1において、29は保持具2の両側端面を塞ぐ端板である。
前記上板部31および下板部32は、アルミニウムなどの金属板材を用いて構成されているが、これに代えて、図4に示すように、合成樹脂製の芯板33をアルミニウムの表層板34,35で挟んで一体に貼り合わされた構造の複合板を用いることもできる。
先縁枠7および側縁枠70は、アルミニウムの押出成形により形成されており、上板部31と下板部32との間の先端の開放端縁および両側の各開放端縁を塞ぐように装着される。上板部31と下板部32との間の空間の先端部には補強枠部6が配置されており、先縁枠7は、図5に示すように、補強枠部6に沿う端面部71と、上板部31の上面に被さる上面部72と、下板部32の下面に被さる下面部73とを一体に備えている。この先縁枠7は上板部31および補強枠部6にネジ止めされている。側縁枠70は、図6に示すように、上板部31と下板部32との間の両側の開放端面に沿う端面部74と、上板部31の上面に被さる上面部75と、下板部32の下面に被さる下面部76とを一体に備えている。各側縁枠70は前部が上板部31および補強枠部6の両端部にネジ止めされるとともに、後部が上板部31および補強板部4の両側部にネジ止めされている。
補強板部4は、図7に示すように、側端面を互いに突き合わせるようにして幅方向へ連結される複数個の中間部の型材(以下、「中間型材」という。))40と、両側位置の中間型材40の外側端面にそれぞれ装着される側部の型材(以下、「側型材」という。)41,42とで構成されている。各中間型材40は、一方の側端面に第1の係合部43を、他方の側端面に第2の係合部44を、それぞれ備えている。また、各側型材41,42のうちの一方の側型材41は、内側端面に第1の係合部43を備え、他方の側型材42は、内側端面に第2の係合部44を備えている。
各中間型材40の第1の係合部43は他の中間型材40または側型材42の第2の係合部44と係脱可能である。各中間型材40の第2の係合部44は他の中間型材40または側型材41の第1の係合部43と係脱可能である。各中間型材40の内部には、補強のためのリブ45が長さ方向に設けられている。
図8に示した実施例では、各中間型材40および側型材41,42は全てが同一長さに形成されている。全ての型材40,41,42は基端縁および先端縁を揃えて幅方向に連結されることで補強板部4が構成されている。各型材40,41,42は、それぞれの先端縁が前記保持具2の保持板部21,22の先端縁より前方へ突出するようにそれぞれの長さが設定される。
図9は、補強板部4の他の実施例を示している。図示例の補強板部4は、長さが異なる2種類の中間型材40a,40bと同じ長さの両側型材41,42とで構成されており、短い中間型材40aと長い中間型材40bとは交互に配置されている。全ての型材40a,40b,41,42の基端縁を一直線上に揃え、先端縁を凹凸状にして、各型材40a,40b,41,42を幅方向に連結している。この図示例では、中間型材40aの長さを2種類に設定しているが、3種類以上に設定してもよく、さらに、全ての中間型材および側型材の長さを統一せずにばらばらに設定してもよい。
図10は、2本のアーム8,8を有する庇1に適用される補強板部4の構成例を示している。図示例の補強板部4は、補強板部4を構成する複数個の中間型材40a,40bのうち他の型材より前方へ長く突き出させたアーム連結用の型材40c,40dを有しており、その型材40c,40dの先端部分にアーム8の下端部が連結されている。
図11は、2本のアーム8,8を有する庇1の他の実施例の構成を示している。図示例の庇1では、庇板3の上板部31と下板部32とで挟まれる空間の前記補強板部4より前方位置に取付枠部60が幅方向に配設されており、この取付枠部60に各アーム8の下端が連結されている。各アーム8は、長さ調節が可能な構成のものであり、アーム8の一端は取付金具80を介して建物の外壁面10に支持され、アーム8の他端は長さ調節用のねじ軸81(図12,13に示す。)および取付金具82を介して庇板3の取付枠部60に連結されている。
取付金具82は、図12および図13に示すように、ねじ軸81の一端に取り付けられた取付板83と、取付板83を回動自由に支持する枢軸84と、枢軸84の両端を支持する一対の支持板85,85を有する取付基板86とで構成されている。取付基板86には2個の貫通孔87,87が形成され、各貫通孔87に庇板3の上板部31に形成された取付孔36より突出するねじ軸63,63を挿通してナット64により固定している。
2本のねじ軸63は、前記取付枠部60にスライド自由に係合した位置決め板65に取り付けられたものである。位置決め板65は、取付枠部60の内部に全長にわたって形成された摺動溝61に摺動自由に係合している。取付枠部60の上面には摺動溝61に通じる溝開口62が形成されており、溝開口62より各ねじ軸63が上方へ突出する。
なお、上記の実施例は、庇板3をアーム8により上方から吊持する構成のものであるが、これに限らず、庇板3をアーム8により下方から支持することもできる。
上記した構成の庇1において、庇板3に下向きの風圧などの荷重が作用すると、庇板3の下面は保持具2の下側の保持板部22の先端縁に押し付けられて荷重が集中するが、庇板3は補強板部4を構成する各型材40,41,42の先端縁が保持具2の保持板部22の先端縁より前方へ突出しているので、荷重が集中する部分は補強板部4により補強されており、庇板3はその押し付けられた部分で下方へ折れ曲がってくの字形に変形するのが防止される。庇板3に上向きの荷重が作用したときも同様であり、庇板3の上面は保持具2の上側の保持板部21の先端縁に押し付けられて荷重が集中するが、補強板部4による補強により庇板3はその押し付けられた部分で上方へ折れ曲がってくの字形に変形するのが防止される。
庇板3に下向きまたは上向きの荷重が作用したとき、その荷重は庇板3を補強板部4の先端縁に沿って曲げる力として作用するが、図9〜図11の実施例では、補強板部4の先端縁が凹凸状であって一直線上に揃っていないから、庇板3は補強板部4の先端縁に沿って折れ曲がりにくく、耐荷重性に優れている。なお、アーム8を備えた図10および図11の実施例では、風圧などの荷重に対する耐荷重性は一層高められている。
1 庇
2 保持具
3 庇板
4 補強板部
5 発泡体
7 先縁枠
8 アーム
21,22 保持板部
40,41,42 型材
70 側縁枠

Claims (3)

  1. 庇板が建物より前方へ張り出すように庇板の基端部が建物の外壁面に取り付けられた保持具の上下に対向する保持板部間に保持されて成る庇において、
    前記庇板は、空間を挟んで上下に対向する上板部および下板部を有し、その庇板は少なくとも1本のアームにより上方または下方より支えられており、アームの一端部は建物の壁面に連結され、アームの他端部は、庇板の上板部と下板部とで挟まれる空間に幅方向に配設された取付枠部の内部の摺動溝に摺動自由に係合させた位置決め板に連結されて成る庇。
  2. 前記上板部と下板部とで挟まれる空間には、基端部側に補強板部が配置され、先端部側に発泡体が装填されている請求項1に記載された庇。
  3. 前記上板部および下板部は、合成樹脂製の芯材をアルミニウムの板材により挟んだ状態で一体に張り合わせて形成されている請求項1または2に記載された庇。
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