JP2013124801A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】除霜時に蓄熱を利用する空気調和機で、低温暖化係数の冷媒を用いても圧縮機の吐出温度上昇を抑えるとともに性能の低下を防ぐ。
【解決手段】冷媒として低温暖化係数の冷媒を用いた冷凍サイクル装置であって、そのサイクル中の圧縮機111の吐出温度が上限値を超えてしまったり、圧縮機に接触して互いに熱の移動を行う蓄熱槽119の温度が上限に達したりすると、蓄熱制御弁125を操作して、蓄熱熱交換器121に冷媒を流し、蓄熱槽119、圧縮機111を冷却する構成としてある。これにより追加した要素は無いのでコストの増加はなく、液冷媒を多量に蓄積しないので性能の低下も少なく、蓄熱熱交換器121で液冷媒は蒸発するので信頼性の低下も無く、目的の圧縮機111や蓄熱槽119の温度上昇を抑えることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮機の熱を蓄熱材に貯め除霜時に利用する冷凍サイクル装置において、R32などのように温暖化係数が低く吐出温度が上昇しやすい冷媒を用いた場合の圧縮機の過熱を防ぐ技術に関するものである。
近年、地球温暖化が大きな問題となり、温暖化係数の低い冷媒を使用しようという動きが顕著になっている。ハイドロフルオロカーボン(HFC)の代替冷媒として、自然冷媒や、炭素と炭素間に2重結合を有するハイドロフルオロオレフィンなどの冷媒が注目されている。HCFC−22(R22)については、既にオゾン層保護の観点から、オゾン層を破壊しない冷媒への転換が迫られており、日本ではエアコンなどで新しい装置への使用は終了している。
ハイドロフルオロオレフィンは、HFC−134aの代替冷媒として特に注目されており、自動車用エアコンディショナーへの実用化が推進されている。その温暖化係数(GWP)はHFO−1234yfの場合4と、HFC−134aの1430、エアコンなどで使用されているHFC−410Aの2090に比べてきわめて小さい。この温暖化係数が小さいという特性は、炭素間に2重結合を有し分解し易いことに起因している。
また、比較的温暖化係数が低い冷媒として使用できるHFCとしては、HFC−410A(R41OA)の50%を占め、微燃性を有するHFC−32(R32、GWP675)や、弱燃性のHFC−152a(GWP124)などがあり、強燃性の炭化水素も冷媒として優れた特性を有している。
しかし、HFO−1234yfの場合、圧力損失が大きくて室内機と室外機が離れて設置されるセパレート型のルームエアコンには不向きであること、HFC−152aや炭化水素については、可燃性への対応が性能の低下やコスト増大を招くこと、二酸化炭素については、性能の低下が大きく実用的な性能を得るのが困難なこと、などの課題があり、早期に温暖化係数の低い冷媒に転換するにはR32が有望である。
R32を冷媒として用いた場合、その温暖化係数は低く地球環境負荷を低減することができるが、R22やR410Aを用いた場合に比べ、吐出温度が上昇する特性を有するため、微燃性に対する対応とともに吐出温度の上昇に対する対応、すなわち圧縮機の過熱に対する対応も必要になってくる。
一方、近年はヒートポンプによる暖房がかなり普及してきており、真冬でもエアコンにより暖をとる事例が増加している。ヒートポンプにより暖房を行うと、外気温が低いために蒸発器である室外熱交換器に霜が付着する。付着した霜を取り除くため、室内外の送風機を停止し、四方弁を逆転して冷房時と同様の方向に冷媒を循環させ、室外熱交換器を凝縮器とすることで霜を融かす除霜運転を行う。このとき、室内機から冷風は吹かないものの冷たい空気が落下するコールドドラフトが生じ、暖房感の低下を招くことがある。
これを解決するため、圧縮機に接触して熱を得るように蓄熱槽を設け、除霜運転時に蓄熱槽の熱を利用するような装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この装置で使用する蓄熱材としては、例えばパラフィン系の材料や、塩化カルシウム水和物、硫酸ナトリウム水和物、酢酸ナトリウム水和物などの水和物、水系の顕熱蓄熱材な
ど様々な物が考えられるが、安価で、広い温度レンジにおいて蓄熱量が確保でき、腐食等の問題も発生しにくい水系の顕熱蓄熱材が用い易い。
一方、従来の空気調和機では、圧縮機の吐出温度として最適値があり、膨張弁の開度を調節することにより最適な吐出温度を実現している(例えば、特許文献2参照)。膨張弁の開度を開ければ、吐出温度は低下し、開度を絞れば吐出温度は上昇する。従って、吐出温度を下げたい状況の場合には、膨張弁の開度を開ければ良い。膨張弁を開いていくと、圧縮機の吸入口において冷媒が完全に蒸発しきらない、湿り状態になり、吐出温度が低下する。
一方、圧縮機は液冷媒を大量に吸い込むと液圧縮を起こし信頼性を確保できなくなることがあるため、従来の装置においては、気液分離を行い主に気相の冷媒を吸い込むようアキュムレータを設けて、信頼性の低下を防止している。
このアキュムレータは、円筒形の胴体を持った容器に冷媒を導入し、冷媒の流速を遅くするとともに重力の効果により、液冷媒を容器の下部に溜め、気相の冷媒を選択的に吸い込み、圧縮機などへ送る冷媒出口管が設けられている。サイクル中に吐出されて戻ってきた冷凍機油を圧縮機へ戻すため、冷媒出口管の下部には小穴が設けられており、気相の冷媒に混ぜられて圧縮機へ送られる。このとき、液冷媒が溜まっていれば液冷媒も少量ずつ圧縮機へ送られる。
特許第4666111号公報 特公平3−40295号公報
上記従来の圧縮機に接触して熱を得るように蓄熱槽を設け、除霜運転時に蓄熱槽の熱を利用する装置においては、R32のような吐出温度が上昇しやすい低温暖化係数の冷媒を用いた場合、その温度による蓄熱槽や蓄熱材の劣化などについて十分な注意を払う必要がある。特に、水系の蓄熱材を使用している場合など、沸騰したり蒸発が激しくなったりして蓄熱材を消失する危険性も持ち合わせており、蓄熱槽の温度が上昇しすぎたら速やかに許容温度まで下げてやるのが望ましい。
そして、従来の膨張弁開度の調整による吐出温度制御では、アキュムレータは基本的に液冷媒を溜める構造となっており、吐出温度を下げたい状況下においては、液戻り量を増加させるためアキュムレータにおいて液冷媒を多量に蓄積しなければならない。
しかしながら、アキュムレータ内に液冷媒を蓄積してしまうと、サイクル内の冷媒量に不足が生じ性能の低下を招くという課題がある。
また、圧縮機の温度を下げることもさることながら、蓄熱槽の温度も速やかに下げたい場合、この吐出温度制御では圧縮機の温度が下がってからやっと蓄熱槽の温度が下がりだすという具合で、蓄熱槽の温度を速やかに下げるという目的には適さない。
本発明はこのような課題を解決したもので、圧縮機に接触して蓄熱槽を設け、除霜運転時に蓄熱槽の熱を利用する冷凍サイクル装置において、吐出温度が上昇しやすい冷媒を用いても、コストの増大や性能の低下を招くことなく、蓄熱槽と圧縮機の過熱を防ぎ、高い信頼性を有する冷凍サイクル装置を提供することを目的としたものである。
上記従来の課題を解決するために本発明は、圧縮機、凝縮機、膨張弁、蒸発器、アキュムレータを循環する冷媒として温暖化係数が少なくとも750以下の冷媒を用いた冷凍サイクル装置であって、前記冷媒と熱交換を行う蓄熱熱交換器を内包するとともに前記圧縮機に接触して互いに熱の移動を行うよう構成された蓄熱槽と、前記室内熱交換器と膨張弁との間の冷媒配管と前記蓄熱熱交換器とを結ぶ蓄熱入口冷媒管と、前記蓄熱入口冷媒管の途中に配置されていて冷媒の流れを制御する冷媒制御弁と、前記蓄熱熱交換器のもう一方の出入口とアキュムレータ入口とを結ぶ蓄熱出口冷媒管とを備え、前記圧縮機の吐出温度あるいは、前記蓄熱槽の温度に基づいて前記冷媒制御弁を調整する構成としてある。
これにより、前記圧縮機の吐出温度が高くなったようなときには蓄熱熱交換器に冷媒を流し、前記蓄熱材および蓄熱槽を速やかに冷却し、前記圧縮機を冷却することができる。
本発明の冷凍サイクル装置は、蓄熱熱交換器に冷媒を流し、蓄熱材および蓄熱槽を速やかに冷却することができるので、吐出温度が上昇しやすい冷媒を用いてもコストの増大や性能の低下を招くことなく、蓄熱槽と圧縮機の過熱を防ぎ、高い信頼性を有する冷凍サイクル装置を提供することができ、さらには、環境負荷の小さな装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置を適用した空気調和機の構成図
第1の発明は、圧縮機、凝縮機、膨張弁、蒸発器、アキュムレータを循環する冷媒として温暖化係数が少なくとも750以下の冷媒を用いた冷凍サイクル装置であって、前記冷媒と熱交換を行う蓄熱熱交換器を内包するとともに前記圧縮機に接触して互いに熱の移動を行うよう構成された蓄熱槽と、前記室内熱交換器と膨張弁との間の冷媒配管と前記蓄熱熱交換器とを結ぶ蓄熱入口冷媒管と、前記蓄熱入口冷媒管の途中に配置されていて冷媒の流れを制御する冷媒制御弁と、前記蓄熱熱交換器のもう一方の出入口とアキュムレータ入口とを結ぶ蓄熱出口冷媒管とを備え、前記圧縮機の吐出温度あるいは、前記蓄熱槽の温度に基づいて前記冷媒制御弁を調整する構成としてある。
これにより、前記圧縮機の吐出温度が高くなったようなときには蓄熱熱交換器に冷媒を流し、前記蓄熱材および蓄熱槽を速やかに冷却し、前記圧縮機を冷却することができる。従って、吐出温度が上昇しやすい冷媒を用いてもコストの増大や性能の低下を招くことなく、蓄熱槽と圧縮機の過熱を防ぎ、高い信頼性を有する装置を提供することができ、さらには、環境負荷の小さな装置を提供することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記冷媒制御弁を開閉弁とし、前記圧縮機の吐出温度あるいは、前記蓄熱槽の温度に基づいて開閉時間の比率を所定の値に決め、開閉を繰り返す構成としたものである。
これにより、前記冷媒制御弁を安価に構成し、操作を簡単にすることができる。従って、安価な構成で目的を達成することができる。
第3の発明は、第1の発明において、前記冷媒制御弁を流量調整弁とし、前記圧縮機の吐出温度あるいは、前記蓄熱槽の温度に基づいて前記冷媒の流量を調整する構成としたも
のである。
これにより、前記蓄熱熱交換器を流れる冷媒の量を安定的に調整し、高い精度で前記圧縮機の吐出温度あるいは、前記蓄熱槽の温度を制御することができる。従って、性能の低下をより抑え、蓄熱槽と圧縮機の過熱を高い精度で防ぎ、高い信頼性を有する装置を提供することができる。
第4の発明は、第1から第3の発明において、前記圧縮機の吐出温度が上限を超えないよう前記膨張弁の開度を調整し、前記蓄熱槽の温度が上限を超えないよう前記冷媒制御弁の操作を制御する構成としたものである。
これにより、前記圧縮機の吐出温度上限と前記蓄熱槽の上限温度が別個に設定でき、材料選択の幅を広げることができて、設計が容易になる。
第5の発明は、第4の発明において、圧縮機の吐出温度上限と蓄熱槽の温度上限を別々に設定したものである。
これにより、性能低下を起こすことなく蓄熱槽に樹脂などの安価な材料を使用することが可能となり、さらに安価な構成で目的を達成することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態の説明によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置を適用した空気調和機の構成図を示すものである。
図1に示すように、この空気調和機は、室外機100と室内機101を、接続配管つまり液側接続配管128およびガス側接続配管129で接続して構成されており、暖・冷房運転を行う。冷媒としてはR22やR410Aに比べ温暖化係数が小さく、その温暖化係数が5以上、750以下、望ましくは350以下の低温暖化冷媒としてある。例えば、HFC−32(R32)やHFC−152a、HFO−1234yf、HFO−1234ze等の単一冷媒、またはそれらを主成分とし、それぞれ2成分混合もしくは3成分混合した混合冷媒としてあり、この実施の形態ではR32を一例として使用している。
室内機101は、室内熱交換器115と、室内熱交換器115における冷媒の飽和温度を検出する室内熱交温度センサ116を備えている。
室外機100は、圧縮機111、凝縮器である室外熱交換器112、冷媒を減圧膨張させる膨張弁114、四方弁117、アキュムレータ118と、圧縮機111から吐出される冷媒の温度を検出する吐出温度センサ122と、室外熱交換器112における飽和温度を検出する室外熱交温度センサ113を備えている。
圧縮機111の周りには、蓄熱材120を満たした蓄熱槽119が配置されており、蓄熱槽119には蓄熱熱交換器121と蓄熱槽温度センサ126が設けられていて、圧縮機111から熱伝導により、熱を蓄えるように構成されている。
蓄熱熱交換器121の一端は、途中に冷媒制御弁である蓄熱制御弁125を有する蓄熱入口冷媒管130を介して、膨張弁114と液側接続配管128の間の配管に接続され、もう一端は蓄熱出口冷媒管131を解してアキュムレータ118の手前に接続されている
圧縮機111の吐出から、室外熱交換器112と膨張弁114の間にバイパス経路132が設けられ、そのバイパス経路にはキャピラリチューブ123、除霜制御弁124が配備されている。
制御装置127は、膨張弁114と蓄熱制御弁125を操作調整するための制御装置であり、室外熱交温度センサ113、室内熱交温度センサ116、吐出温度センサ122、蓄熱槽温度センサ126の情報を得て操作調整内容を決定する。
図1の空気調和機は暖房運転している状態で、除霜制御弁124、蓄熱制御弁125は閉じておりその経路を冷媒は流れていない。室外熱交換器112の霜が成長したのを検知すると、除霜運転に入り、除霜制御弁124、蓄熱制御弁125が開き、圧縮機111を出た冷媒はキャピラリチューブ123、除霜制御弁124を通り、室外熱交換器112の霜を融かしてアキュムレータ118へ還る冷媒と、室内機101で放熱して凝縮し、蓄熱制御弁125を通って蓄熱熱交換器121で吸熱し蒸発してアキュムレータ118へ還る冷媒とに分かれる。
蓄熱槽119の熱を利用することで、室外熱交換器112の霜を融かしながらも、室内機101は暖房状態を維持し、アキュムレータ118での冷媒の乾き度も上昇させて快適性と信頼性の両立を実現している。
蓄熱量が少なく、十分な除霜が行えないようなときには、従来の方式で四方弁117を切り替えて除霜することも可能である。
冷房運転時には、暖房時と同様に蓄熱槽119に熱は蓄えられるが、これを利用することは無い。
圧縮機111は、密閉型のロータリー圧縮機で、インバータにより任意の回転数で駆動されるDCブラシレスモータにより回転ピストンが回転し冷媒を圧縮する。冷媒出口管から圧縮機111に吸込まれた冷媒は圧縮部で圧縮され、圧縮機111の密閉シェル内に送り出され、モータ部を冷却した後吐出される。
従って、圧縮機111の吐出温度が、冷媒の最高温度とほぼ等しく、吐出温度センサ122の出力をみれば、圧縮機内部の温度が推測することができる。
圧縮機111の内部温度が上昇すると、樹脂材料や冷凍機油の劣化やモータのロータを構成する磁性体の減磁などの問題が生じてくる。
そして、使用している材料によって吐出温度の上限が決まり、例えばモータの巻き線に使用する絶縁材料がE種であれば許容温度は120℃となり、吐出温度は110℃以下に抑えるのが望ましい。
一方、冷媒として使用しているR32の物性上、吐出温度がR22やR410Aに比べ上昇するという特性がある。
例えば、圧縮機の吸入の飽和温度が10℃、加熱度が5Kの状態から理想的な断熱圧縮が行われ、飽和温度45℃の状態まで圧縮されたとすると、吐出温度はR22とR410Aが約65℃、R32が約76℃となる。
実際に、ドロップイン試験を行った結果では、同一冷房能力を得る運転において、R410Aの吐出温度に対してR32の吐出温度は概ね10℃程度高くなった。
従って、R32を使用する装置ではR410Aを使用する装置に比べ容易に吐出温度が上昇するため、信頼性確保のため吐出温度を下げるための技術が必要である。
従来から、膨張弁114の開度を開けたり、圧縮機111の回転数を下げたりすれば、吐出温度が下がることは知られている。しかしながら、圧縮機111の回転数を下げれば、空気調和機の能力は低下してしまう。
また、従来の膨張弁114を開く方法では、アキュムレータ118は基本的に液冷媒を溜める構造となっており、吐出温度を下げるため冷媒を湿り状態にするには、多量の液冷媒を蓄積しなければならないが、これではサイクル中の冷媒が不足し能力の低下が生じてしまう。
また、従来の技術では、インジェクションサイクルを構成したり、膨張弁の直前あるいは直後からアキュムレータへ調整弁を備えたバイパスを設けて液冷媒を戻して吐出温度を下げたりする技術も知られているが、装置のコストは増大する。
実施の形態1に示す空気調和機では、吐出温度、蓄熱槽温度には上限が設定されており、この上限に到達しない範囲では制御装置127は、室外熱交温度センサ113、室内熱交温度センサ116に基づいて理想的な吐出温度を算出し、吐出温度が理想的な値になるよう吐出温度センサ122の出力を用いて膨張弁114をフィードバック制御する。蓄熱制御弁125は、通常運転時は閉じている。
理想的な吐出温度が上限値を超えてしまったり、蓄熱槽温度が上限に達したりすると、制御装置127は蓄熱制御弁125を開操作して蓄熱熱交換器121に冷媒を流し蓄熱槽119、圧縮機111を冷却する。さらに、吐出温度は上限値を目標として、膨張弁114を制御する。
もともとの、蓄熱を利用するための構造に追加した要素は無いのでコストは増加しないし、液冷媒を多量に蓄積しないので性能の低下も少なく、蓄熱熱交換器121で液冷媒は蒸発するので信頼性の低下も無く、目的の圧縮機111や蓄熱槽119の温度上昇を抑えることができる。
従って、吐出温度が上昇しやすいR32冷媒を用いても、コストの増大や性能の低下を招くことなく、蓄熱槽と圧縮機の過熱を防ぎ、高い信頼性を有する装置を提供することができ、さらには、環境負荷の小さな装置を提供することができる。
さらに、蓄熱制御弁125を開閉弁とすると、安価に構成することができる。この場合、蓄熱制御弁125が開いたままでは、蓄熱熱交換器121に必要以上の冷媒が流れ込み、室外熱交換器112での吸熱量が低下し、圧縮機111の温度が下がりすぎて能力が低下してしまうので、制御装置127が、吐出温度あるいは蓄熱槽温度に基づいて開閉時間の比率を所定の値に制御し、開閉を繰り返すことでこれを防ぐことができる。
さらに、蓄熱制御弁125を流量調整弁とすると、蓄熱熱交換器121を流れる冷媒の量を制御装置127の制御によって安定的に調整し、高い精度で圧縮機111の吐出温度あるいは、蓄熱槽119の温度を制御することができる。
従って、性能の低下をより抑え、蓄熱槽119と圧縮機111の過熱を高い精度で防ぎ
、高い信頼性を有する装置を提供することができる。
さらに、圧縮機111の吐出温度が上限を超えないよう膨張弁114の開度を調整し、蓄熱槽119の温度が上限を超えないよう蓄熱制御弁125の操作行うよう制御アルゴリズムを構成すると、吐出温度と蓄熱槽温度の上限を別個に設定することが可能となる。ただし、熱の流れの関係から、吐出温度より蓄熱槽温度を高く設定することは困難である。
吐出温度の上限を例えば110℃(モータ巻線絶縁E種)とし、蓄熱槽温度の上限がこれより低い場合、上限温度を1つしか設定できない場合には、蓄熱槽温度の上限が制約温度となる。すると、圧縮機111は自身の上限温度より低い吐出温度で運転することになり、性能の低下は大きくなる。逆に、蓄熱槽温度の上限を吐出温度上限にあわせると、蓄熱槽119に使用できる材料に制約が生じる。
このことから、吐出温度の上限は例えば110℃、蓄熱槽温度の上限は70℃から100℃と二つに分けて別々に設定すれば、性能低下を起こすことなく多くの樹脂材料も使用可能となり蓄熱槽を安価に構成することができる。
上記のように、実施の形態1の空気調和機は、温暖化係数の小さな例えばR32を、コストの増大や性能の低下を招くことなく、圧縮機の温度上昇を抑え、高い信頼性でもって使用することができる環境負荷の小さな装置を提供することができる。
なお、図1は、暖房時の図であるが、冷房時であっても蓄熱制御弁125を開けば冷媒は蓄熱熱交換器121へ流れ込むので、同様の効果が得られる。この場合、室内熱交換器、室外熱交換器が、暖房、冷房によって、凝縮器、蒸発器と入れ換わるものである。
以上のように、本発明は、温暖化係数の小さな冷媒を、コストの増大や性能の低下を招くことなく、圧縮機の温度上昇を抑え、高い信頼性でもって使用することができる環境負荷の小さな装置を提供することができ、空気調和機だけに止まらず、セパレート型のショーケースや、冷蔵庫などに広く適用することができて、効果をもたらすものである。
100 室外機
101 室内機
111 圧縮機
112 室外熱交換器
113 室外熱交温度センサ
114 膨張弁
115 室内熱交換器
116 室内熱交温度センサ
117 四方弁
118 アキュムレータ
119 蓄熱槽
120 蓄熱材
121 蓄熱熱交換器
122 吐出温度センサ
123 キャピラリチューブ
124 除霜制御弁
125 蓄熱制御弁
126 蓄熱槽温度センサ
127 制御装置
128 液側接続配管
129 ガス側接続配管

Claims (5)

  1. 圧縮機、凝縮機、膨張弁、蒸発器、アキュムレータを循環する冷媒として温暖化係数が少なくとも750以下の冷媒を用いた冷凍サイクル装置であって、前記冷媒と熱交換を行う蓄熱熱交換器を内包するとともに前記圧縮機に接触して互いに熱の移動を行うよう構成された蓄熱槽と、前記室内熱交換器と膨張弁との間の冷媒配管と前記蓄熱熱交換器とを結ぶ蓄熱入口冷媒管と、前記蓄熱入口冷媒管の途中に配置されていて冷媒の流れを制御する冷媒制御弁と、前記蓄熱熱交換器のもう一方の出入口とアキュムレータ入口とを結ぶ蓄熱出口冷媒管とを備え、前記圧縮機の吐出温度あるいは、前記蓄熱槽の温度に基づいて前記冷媒制御弁を調整することを特徴とした冷凍サイクル装置。
  2. 冷媒制御弁が開閉弁であり、圧縮機の吐出温度あるいは、蓄熱槽の温度に基づいて開閉時間の比率を所定の値に決め、開閉を繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 冷媒制御弁が流量調整弁であり、圧縮機の吐出温度あるいは、蓄熱槽の温度に基づいて冷媒の流量を調整することを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 圧縮機の吐出温度が上限を超えないよう膨張弁の開度を調整し、蓄熱槽の温度が上限を超えないよう冷媒制御弁の操作を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 圧縮機の吐出温度上限と蓄熱槽の温度上限を別々に設定したことを特徴とする請求項4に記載の冷凍サイクル装置。
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