JP2013142017A - 樹脂シートの積層装置及び積層方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】積層する樹脂シートの変形を防止するとともに、樹脂シートを精度よくかつ効率的に積層する。
【解決手段】搬送装置30は、保持手段40と移動手段31により、樹脂シートSを供給装置10から積層台20の積層位置Pまで搬送して積層位置Pに積層する。保持手段40は、樹脂シートSの前端部S1を保持する。移動手段31は、保持手段40を、供給装置10から積層台20の上方へ向かって上昇させた後に積層位置Pへ向かって下降させる。移動手段31は、保持手段40を、積層台20に沿って移動させて積層位置Pの前端部P1で停止させる。押さえ装置50は、搬送後の樹脂シートSを押さえて樹脂シートSのズレを防止し、かつ樹脂シートSの下側の空気を押し出す。
【選択図】 図2

Description

本発明は、樹脂シートを重ねて配置する樹脂シートの積層装置と樹脂シートの積層方法に関する。
エチレン酢酸ビニル共重合体シート(以下、EVAシートという)は、透明性と接着性に優れていることから、各種の分野で利用されている。例えば、EVAシートは、太陽電池用封止膜や合わせガラス用中間膜として広く用いられている。このEVAシートを製造するときには、樹脂材料により長尺なシートを成形する。長尺なシートから、所定の形状及び寸法のEVAシートを形成する。その後、EVAシートを人手により積層台に重ねて配置することで、EVAシートを積層台に積層する。
ところが、EVAシートは、剛性が低く、かつ、摩擦係数が大きいシートである。即ち、EVAシートは、やわらかく、かつ、滑り難い性質を有する。そのため、EVAシートは取り扱い難く、搬送や積層に手間がかかる。また、EVAシートを揃えて重ねるのは難しいため、EVAシートの積層の精度は低くなる傾向がある。これに対し、従来、シート材を滑らせて積載台に積載する積載装置が知られている(特許文献1参照)。
従来の積載装置では、シート材を滑らせて積載台のストッパーに衝突させる。これにより、シート材の端部を揃える。しかしながら、摩擦係数が大きいEVAシートを滑らせるときには、大きな摩擦力がEVAシートに加わる。そのため、EVAシートを滑らせて精度よく積層するのは困難であり、積層後のEVAシートの位置にバラツキが生じる虞がある。また、ストッパーとの衝突に伴い、やわらかいEVAシートが変形することもある。なお、EVAシート以外の樹脂シートにおいても、EVAシートと同様の問題が生じることがある。
特開2002−241027号公報
本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたもので、その目的は、積層する樹脂シートの変形を防止するとともに、樹脂シートを精度よくかつ効率的に積層することである。
本発明は、樹脂シートを重ねて配置して樹脂シートを積層する樹脂シートの積層装置であって、樹脂シートを供給する供給装置と、樹脂シートが積層位置に積層される積層台と、樹脂シートを供給装置から積層台の積層位置まで搬送して積層位置に積層する搬送装置と、搬送後の樹脂シートを押さえて樹脂シートのズレを防止し、かつ樹脂シートの下側の空気を押し出す押さえ装置とを備え、搬送装置が、供給装置から供給される樹脂シートの前端部を保持する保持手段と、保持手段を供給装置から積層位置の前端部まで移動させながら上昇及び下降させて樹脂シートを積層位置で停止させる移動手段とを有し、移動手段が、保持手段を、供給装置から積層台の上方へ向かって上昇させた後に積層位置へ向かって下降させ、積層台に沿って移動させて積層位置の前端部で停止させる樹脂シートの積層装置である。
また、本発明は、積層台の積層位置に樹脂シートを重ねて配置し、樹脂シートを積層する樹脂シートの積層方法であって、樹脂シートを供給する供給工程と、供給された樹脂シートを積層台の積層位置まで搬送して積層位置に積層する搬送工程と、搬送後の樹脂シートを押さえて樹脂シートのズレを防止する押さえ工程と、搬送後の樹脂シートの下側の空気を押し出す押し出し工程とを有し、搬送工程が、供給された樹脂シートの前端部を保持する工程と、樹脂シートの前端部を積層台の上方へ向かって上昇させた後に積層位置へ向かって下降させ、積層台に沿って積層位置の前端部まで移動させる工程と、樹脂シートの前端部を積層位置の前端部で停止させて、樹脂シートを積層位置で停止させる工程とを有する樹脂シートの積層方法である。
本発明によれば、積層する樹脂シートの変形を防止できるとともに、樹脂シートを精度よくかつ効率的に積層することができる。
本実施形態の樹脂シートの積層装置の平面図である。 本実施形態の樹脂シートの積層装置の斜視図である。 図2のX方向から見た位置決めテーブルの平面図である。 樹脂シートの保持手段を拡大して示す図である。 樹脂シートの積層手順を示す図である。 樹脂シートの積層手順を示す図である。
以下、本発明の樹脂シートの積層装置(以下、積層装置という)の一実施形態について、図面を参照して説明する。また、樹脂シートの積層方法の一実施形態について説明する。
本実施形態の積層装置は、複数枚の樹脂シートを重ねて配置する。樹脂シートを積み重ねることで、樹脂シートを積層する。以下では、樹脂シートがEVAシートである場合を例に採り説明する。EVAシートは、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂からなるシートである。
図1は、本実施形態の積層装置1の平面図である。図1では、積層装置1の概略構成を上方から見て示す。図2は、積層装置1の斜視図である。図2では、積層装置1の一部を模式的に示している。
積層装置1は、図示のように、制御装置2と、供給装置10と、積層台20と、搬送装置30と、押さえ装置50と、ガイド部材3を備えている。制御装置2は、マイクロプロセッサとメモリ(ROM、RAM)を有するコンピュータを備える。制御装置2は、積層装置1の全体を制御する。積層装置1は、制御装置2により制御されて、樹脂シートSの積層のための動作を実行する。ガイド部材3は、供給装置10と積層台20の間に設置される。
供給装置10は、所定形状に形成された樹脂シートSを順次供給する。樹脂シートSは、樹脂製の長尺シートLから形成される。1枚の長尺シートLを加工して、樹脂シートSが形成される。或いは、複数枚重ねた長尺シートLを加工して、樹脂シートSが形成される。従って、供給装置10は、1枚の樹脂シートS、又は、複数枚重なり合う樹脂シートSを供給する。
供給装置10は、繰り出し装置11と、形成装置12と、送り出し装置13と、位置決めテーブル14を有する。繰り出し装置11は、コンベヤからなり、長尺シートLを繰り出す。形成装置12は、長尺シートLを加工して、所定の形状及び寸法の樹脂シートSを形成する。形成装置12は、打ち抜き加工やせん断加工により、長尺シートLを加工する。ここでは、形成装置12は、打ち抜き加工により、矩形状の樹脂シートSを形成する。送り出し装置13は、コンベヤからなり、形成後の樹脂シートSを送り出す。樹脂シートSの前方側の部分は、位置決めテーブル14上に配置される。
図3は、図2のX方向から見た位置決めテーブル14の平面図である。図3には、送り出し装置13と樹脂シートSの一部も示す。樹脂シートSは点線で示す。
位置決めテーブル14は、図示のように、側板15と、複数の端板16と、複数の凹部17を有する。側板15は、位置決めテーブル14の側縁に設けられる。複数の端板16は、位置決めテーブル14の先端に並べられる。複数の凹部17は、複数の端板16の間に形成され、位置決めテーブル14を貫通する。位置決めテーブル14の上面は、樹脂シートSが動き易いように、樹脂シートSに対する摩擦係数が小さい材質の材料からなる。位置決めテーブル14の上面は、例えば、フッ素樹脂、塩化ビニル樹脂、又は、ケイ素樹脂からなる。位置決めテーブル14の上面は、平滑に形成される。これにより、樹脂シートSが位置決めテーブル14上で円滑に滑るため、作業効率が高くなる。
樹脂シートSは、側板15と端板16に接触するように配置される。その際、人手により、又は、配置手段(例えば、ロボット)(図示せず)により、樹脂シートSを側板15と端板16に接触させる。これにより、樹脂シートSの位置が調整される。樹脂シートSは、位置決めテーブル14上の所定位置に配置される。複数の凹部17は、樹脂シートSの下側に位置する。
樹脂シートS(図1、図2参照)は、積層台20の平面状の上面(積層面)に積み重ねられる。積層台20と供給装置10(位置決めテーブル14)は近接する。積層台20は、上面部材であるパレット21と、昇降装置22を有する。パレット21は、矩形状をなし、昇降装置22に取り付けられる。積層完了後の樹脂シートSは、パレット21とともに移動する。昇降装置22は、パレット21を上昇及び下降させる。これにより、積層台20の上面が上方と下方に変位する。
樹脂シートSは、積層台20の所定の積層位置Pに順次配置される。積層位置Pは、積層台20に設定された樹脂シートSを積層させる位置である。積層台20の上面内の所定部分が、積層位置Pとして設定される。積層位置Pは、樹脂シートSの寸法と形状に合わせて設定される。供給装置10から供給される樹脂シートSは、積層台20の積層位置Pに積層される。樹脂シートSが積層台20に配置される度に、昇降装置22が、積層台20の上面を下方に変位させる。積層台20は、最上面の高さが、樹脂シートSを積層する前と同じ高さになるように変位する。
搬送装置30は、樹脂シートSを供給装置10から積層台20の積層位置Pまで搬送する。樹脂シートSを積層台20まで移動させて積層位置Pに積層する。樹脂シートSは、搬送装置30により、縁を揃えた状態で積層される。搬送装置30は、樹脂シートSの保持手段40と、保持手段40の移動手段31を有する。搬送装置30は、保持手段40により、位置決めテーブル14上の樹脂シートSを保持する。移動手段31は、積層台20の側方に設置された産業用のロボット32からなる。ロボット32は、3軸の垂直多関節ロボットである。保持手段40は、ロボット32のアーム33に取り付けられている。ロボット32は、アーム33を駆動して、保持手段40を移動させる。
保持手段40は、樹脂シートSを把持する把持手段(ここでは、把持用ハンド)41からなる。把持手段41により樹脂シートSを把持することで、保持手段40が樹脂シートSを保持する。その際、保持手段40は、供給装置10から供給される樹脂シートSの前方側の端部(前端部S1)を保持する。保持手段40は、位置決めテーブル14の複数の凹部17(図3参照)において、それぞれ樹脂シートSの前端部S1を保持する。搬送装置30は、前端部S1のみを保持した状態で、樹脂シートSを搬送する。樹脂シートSの後方側の端部(後端部S2)と、樹脂シートSの前端部S1と後端部S2の間の部分は、前端部S1の移動に伴い移動する。搬送装置30は、樹脂シートSを長手方向に移動させる。
なお、前方と後方とは、樹脂シートSの移動方向(図1、図2の矢印F)の前方と後方のことである。樹脂シートSの移動方向Fは、積層時に樹脂シートSを移動させる方向である。ここでは、樹脂シートSの移動方向Fの前方と後方を、単に前方と後方という。
図4は、保持手段40を拡大して示す図である。図4Aは、図2のY方向から見た保持手段40の正面図である。図4Bは、図4AのZ方向から見た保持手段40の側面図である。
保持手段40は、図示のように、複数の把持手段41と、ロッド状の支持部材42を有する。支持部材42は、移動手段31(アーム33)に取り付けられている。複数の把持手段41は、支持部材42に等間隔に配置されている。把持手段41は、矩形状のベース部材43と、一対の把持部材44、45と、駆動機構46を有する。ベース部材43は、支持部材42から下方に突出する状態で、支持部材42に固定されている。
一対の把持部材44、45は、固定把持部材44と可動把持部材45からなる。固定把持部材44は、ベース部材43の下端部に固定されている。可動把持部材45は、固定把持部材44の上方に配置される。一対の把持部材44、45は、ベース部材43から後方に突出する。駆動機構46は、可動把持部材45の上方でベース部材43に固定される。駆動機構46は、例えばピストン・シリンダ機構からなる。可動把持部材45は、駆動機構46に連結される。駆動機構46は、可動把持部材45を移動させて、可動把持部材45を固定把持部材44に接近させる。また、駆動機構46は、可動把持部材45を固定把持部材44から離す。
把持手段41は、位置決めテーブル14の凹部17(図3参照)において、樹脂シートSの前端部S1を把持する。樹脂シートSの前端部S1は、一対の把持部材44、45の間に配置される。把持手段41は、一対の把持部材44、45を接近させることで、一対の把持部材44、45の間に樹脂シートSの前端部S1を挟む。これにより、一対の把持部材44、45が、樹脂シートSの前端部S1を掴むようにして把持する。把持手段41は、所定圧力で樹脂シートSを把持する。把持手段41は、一対の把持部材44、45を離すことで、樹脂シートSの前端部S1の把持を解除する。保持手段40は、複数の把持手段41により、樹脂シートSの前端部S1を保持する。保持手段40は、前端部S1の複数箇所を保持する。
ロボット32(図1、図2参照)は、同時に制御可能な3つの回転軸を有する。ロボット32の全ての回転軸を制御することで、ロボット32が、保持手段40を任意の方向に移動させる。また、ロボット32は、上下の動き、水平の動き、及び、回転運動を任意に組み合わせて、保持手段40を動かす。移動手段31は、ロボット32により、保持手段40を、上方や下方に移動させながら供給装置10と積層台20の間を移動させる。移動手段31により、保持手段40を、樹脂シートSを保持した状態で、供給装置10から積層台20の積層位置Pまで移動させる。その際、移動手段31は、保持手段40を、供給装置10から積層位置Pの前方側の端部(前端部P1)まで移動させながら上昇及び下降させる。移動手段31は、保持手段40を積層位置Pの前端部P1で停止させる。これにより、樹脂シートSを積層位置Pで停止させる。
移動手段31は、保持手段40及び樹脂シートSの前端部S1を積層位置Pの前端部P1に合わせる。樹脂シートSは、積層位置P(積層台20又は積層済みの樹脂シートS)に一致するように、積層位置Pに配置される。樹脂シートSの前端部S1は、積層位置Pの前端部P1に配置される。樹脂シートSの後端部S2は、積層位置Pの後方側の端部(後端部P2)に配置される。搬送装置30は、樹脂シートSを積層台20に順次重ねて配置することで、樹脂シートSを積層台20に積層する。
押さえ装置50は、樹脂シートSを押さえる押さえ部材51と、押さえ部材51の移動手段52を有する。押さえ部材51は、回転自在な円筒状の押さえロール51Aからなる。押さえ装置50は、押さえロール51Aの回転を抑制する制動機構(図示せず)を有する。押さえ装置50は、制動機構により押さえ部材51(押さえロール51A)の回転を抑制しつつ、押さえ部材51により搬送後の樹脂シートSを所定圧力で押さえる。これにより、搬送中の樹脂シートSとの摩擦による搬送後の樹脂シートSのズレを防止する。樹脂シートSが搬送されて積層位置Pに停止した後、移動手段52により、押さえ部材51は、上方に移動する。その後、押さえ部材51は、積層位置Pの前端部P1に近づき下降する。押さえ部材51は、下降して停止する。続いて、移動手段52により、押さえ部材51は、積層位置Pの前端部P1から離れる方向に移動する。この移動に伴い、押さえ部材51は、回転しながら樹脂シートSの下に残っている空気を押し出す。このように、押さえ装置50は、搬送後の樹脂シートSがズレないように樹脂シートSを押さえる機能と、搬送直後の樹脂シートSの下側に残った空気を押し出す機能とを併せ持つ。
移動手段52は、積層台20の側方に設置されたロボット53からなる。ロボット53は、上記した搬送装置30のロボット32と同様に、3軸の垂直多関節ロボットである。押さえ部材51は、ロボット53のアーム54に取り付けられている。ロボット53は、アーム54を駆動して、押さえ部材51を移動させる。ロボット53は、同時に制御可能な3つの回転軸を有する。ロボット53の全ての回転軸を制御することで、ロボット53が、押さえ部材51を任意の方向に移動させる。また、ロボット53は、上下の動き、水平の動き、及び、回転運動を任意に組み合わせて、押さえ部材51を動かす。移動手段52は、ロボット53により、押さえ部材51を樹脂シートSに接触させつつ移動させる。移動手段52は、押さえ部材51を樹脂シートSに押し付けながら、樹脂シートSの前端部S1から後端部S2まで移動させる。押さえ部材51(押さえロール51A)は、樹脂シートS上を回転しながら移動する。樹脂シートSが積層台20まで搬送される度に、押さえ装置50は、積層位置Pに積層した樹脂シートSを積層台20へ向かって押さえる。これにより、積層台20と樹脂シートSの間の空気、又は、樹脂シートS間の空気を押し出す。また、樹脂シートSの皺を伸ばすとともに、樹脂シートS同士を密着させる。
積層装置1(図4参照)は、保持手段40が保持する樹脂シートSの厚さを検出する検出手段5を備えている。検出手段5は、可動把持部材45の変位距離を測定する測定手段5Aを有する。測定手段5Aは、例えば、リニアゲージやレーザ変位計からなる。測定手段5Aは、樹脂シートSを保持する際の可動把持部材45の変位距離を測定する。可動把持部材45の変位距離は、樹脂シートSの厚さに対応して変化する。また、可動把持部材45の変位距離から、一対の把持部材44、45間の距離(樹脂シートSの厚さ)が算出される。検出手段5は、測定手段5Aにより変位距離を測定することで、樹脂シートSの厚さを検出する。検出手段5は、検出結果を制御装置2(図1参照)へ出力する。
制御装置2は、検出手段5による樹脂シートSの厚さの検出結果に基づいて、保持手段40が保持する樹脂シートSの枚数を判別する。その際、検出された樹脂シートSの厚さを、1枚の樹脂シートSの厚さで割ることで、樹脂シートSの枚数を算出する。1枚の樹脂シートSの厚さは、予め制御装置2に設定される。制御装置2は、判別した樹脂シートSの枚数を順次加算して、積層位置Pに積層された樹脂シートSの枚数をカウントする。制御装置2は、カウント数が所定数に達したときに、樹脂シートSの積層作業を終了させる。このように、制御装置2は、機能実現手段として、以上の各処理を行う手段(例えば、判別手段、カウント手段)を有する。
上記したように、供給装置10は、1枚の樹脂シートS、又は、複数枚重なり合う樹脂シートSを供給する。保持手段40は、1枚の樹脂シートS、又は、複数枚(例えば、2〜4枚)の樹脂シートSを保持する。樹脂シートSの内部に欠点が含まれている場合には、樹脂シートSが人により除去されるため、供給装置10から供給される樹脂シートSの枚数が、当初の枚数から変化することがある。そのため、樹脂シートSの搬送回数に基づいて、積層された樹脂シートSの全枚数を正確にカウントするのは困難である。これに対し、樹脂シートSの積層が完了した後に、全体の樹脂シートSの重さや厚さに基づいて、積層された樹脂シートSの枚数を算出することもできる。しかしながら、積層装置1は、多数枚(例えば、1000枚程度)の樹脂シートSを積層する。多数枚の樹脂シートSの重さや厚さのバラツキに起因して、積層完了後の樹脂シートSの枚数を正確に算出するのは困難である。
本実施形態では、保持手段40が樹脂シートSを保持する度に、保持した樹脂シートSの厚さを検出する。検出厚さに基づいて樹脂シートSの枚数を判別することで、樹脂シートSの枚数を正確に把握する。これにより、積層された樹脂シートSの枚数を正確にカウントする。また、樹脂シートSを正確な枚数積層する。
次に、積層装置1による樹脂シートSの積層手順について説明する。
図5、図6は、樹脂シートSの積層手順を示す図である。図5、図6では、積層装置1を側方から見て模式的に示している。
積層装置1は、押さえ装置50(図5A参照)により、積層台20に積層した樹脂シートSを押さえる。押さえ装置50は、押さえ部材51により、樹脂シートSの後端部S2を押さえる。押さえ部材51により、樹脂シートSの捲れが防止される。供給装置10は、打ち抜き加工により樹脂シートSを形成し、樹脂シートSを供給する。樹脂シートSは、位置決めテーブル14に上記のように配置される(図5B参照)。
搬送装置30は、供給された樹脂シートSを積層台20の積層位置Pまで搬送する。樹脂シートSは、積層位置Pに積層される。その際、まず、保持手段40により、供給された樹脂シートSの前端部S1を保持する。保持手段40は、位置決めテーブル14上の樹脂シートSを保持する。次に、移動手段31により、保持手段40を積層位置Pへ向かって移動させることで、樹脂シートSを搬送する。移動手段31は、積層位置Pへ向かって移動する保持手段40を上昇させた後に下降させる。
具体的には、移動手段31により、保持手段40を、供給装置10から積層台20の上方へ向かって上昇させる(図5C、図5D参照)。その後、保持手段40を、積層位置Pへ向かって下降させる(図5E参照)。図5Eには、保持手段40の移動経路Kを点線で示す。移動手段31は、保持手段40を積層位置Pの前端部P1の手前まで下降させる。保持手段40は、積層位置P内で前端部P1よりも後端部P2側の所定位置に向かって下降する。ここでは、保持手段40を、積層位置Pの中間部に向かって下降させる。また、保持手段40を、積層台20と積層済みの樹脂シートSに接触しない位置まで下降させる。移動手段31は、保持手段40を、積層済みの樹脂シートSの上面近傍まで下降させる。
保持手段40が積層位置Pの前端部P1の手前まで下降したときに、移動手段31は、保持手段40を減速させる。続いて、保持手段40を、積層台20と積層済みの樹脂シートSの上方において、積層台20の上面に沿って移動させる。その際、移動手段31は、保持手段40の移動速度を、上昇及び下降中の保持手段40の移動速度よりも遅くする。また、保持手段40を、積層台20に対して所定の高さを維持しながら、又は、次第に下方に変位させながら積層台20に沿って移動させる。保持手段40を、相対的に遅い速度で、積層位置Pの前端部P1まで移動させる。保持手段40は、積層台20と積層済みの樹脂シートSに接触することなく移動する。移動手段31は、保持手段40を積層位置Pの前端部P1で停止させる(図6A参照)。
以上の保持手段40の移動に対応して、樹脂シートSが移動する。樹脂シートSの前端部S1を保持手段40により引っ張ることで、樹脂シートSが、保持手段40の移動経路Kに沿って移動する。樹脂シートSの移動時には、まず、樹脂シートSの前端部S1を積層台20の上方に向かって上昇させる。樹脂シートSは、供給装置10から引き上げられて、供給装置10から離れる。その後、樹脂シートSの前端部S1を積層位置Pへ向かって下降させる。樹脂シートSは、積層装置1の上方の空間を、放物線を描くように移動して、積層位置Pに次第に接近する。
続いて、樹脂シートSの前端部S1を、積層台20に沿って積層位置Pの前端部P1まで移動させる。樹脂シートSは、積層位置Pを次第に覆うように移動する。これにより、樹脂シートSに皺が生じるのが防止される。樹脂シートSの前端部S1を、積層位置Pの前端部P1で停止させる。樹脂シートSは、積層位置Pで停止し、積層位置Pに配置される。このように樹脂シートSを移動させることで、樹脂シートS同士(又は、樹脂シートSと積層台20)の摩擦が低減する。そのため、樹脂シートSが積層位置Pに正確に配置される。積層後の樹脂シートSの縁も正確に揃えられる。樹脂シートSは、変形(皺等)が生じることなく、積層位置Pに精度よく積層される。
1つ以上(ここでは、2つ)のガイド部材3(図5E参照)が、供給装置10から積層位置Pまで移動する保持手段40の移動経路Kの下方に配置されている。ガイド部材3は、供給装置10と積層位置Pの間の空中に設けられる。樹脂シートSは、ガイド部材3の上方を移動するときに、ガイド部材3に接する。ガイド部材3は、樹脂シートSの幅方向の全体に接する。ガイド部材3は、搬送装置30により搬送される樹脂シートSを下方から支持しつつ、樹脂シートSをガイドする。ガイド部材3により、樹脂シートSが円滑に移動する。樹脂シートSの落下も防止される。樹脂シートSが長い、又は、大きいときでも、樹脂シートSの幅方向のズレが防止される。また、移動中の樹脂シートSと積層済みの樹脂シートS(又は、積層台20)との接触(摩擦)が防止される。そのため、樹脂シートSが、積層位置Pに精度よく積層される。
ガイド部材3は、回転自在な円筒状のガイドロールからなる。ガイド部材3は、回転しながら樹脂シートSに接する。また、ガイド部材3は、帯電列が樹脂シートSと近い材料により製造される。例えば、ガイド部材3は、フッ素樹脂や塩化ビニル樹脂からなる。これにより、樹脂シートSとガイド部材3の接触時に、静電気発生量を抑制する。樹脂シートSの静電気発生量が抑制されるため、樹脂シートS同士、又は、樹脂シートSと他の部材が付着するのが防止される。その結果、樹脂シートSが円滑に移動する。樹脂シートSは、精度よく積層される。
保持手段40(図6A参照)は、積層位置Pの樹脂シートSに押し付けられる。移動手段31は、保持手段40を、樹脂シートSが変形しない程度の弱い力で樹脂シートSに押し付ける。これにより、樹脂シートSの前端部S1を押さえる。次に、押さえ装置50が、押さえ部材51を後方に移動させる。押さえ部材51を、積層後の樹脂シートSの下側から樹脂シートSの外側まで移動させる(図6B参照)。押さえ部材51を上昇させて樹脂シートSの前端部S1まで移動させる(図6C参照)。また、押さえ部材51を樹脂シートSの前端部S1に押し付ける。押さえ部材51を樹脂シートSに押し付けながら、押さえ部材51を樹脂シートSの前端部S1から後端部S2まで移動させる(図6D参照)。これにより、積層後(搬送後)の樹脂シートSを押さえて、樹脂シートSの下側の空気を押し出す。
押さえ部材51は、樹脂シートSの後端部S2で停止させる。押さえ部材51により、搬送後の樹脂シートSの後端部S2を押さえて樹脂シートSのズレを防止する。その後、保持手段40による樹脂シートSの保持を解除する。前の樹脂シートSの積層中に、次の樹脂シートSを供給して位置決めテーブル14に配置する。保持手段40を供給装置10まで移動させて、次の樹脂シートSを、上記と同様に積層する(図6E参照)。積層装置1は、積層台20の積層位置Pに樹脂シートSを重ねて配置し、所定数の樹脂シートSを積層する。
以上説明したように、本実施形態によれば、積層する樹脂シートSの変形を防止できるとともに、樹脂シートSを精度よくかつ効率的に積層することができる。押さえ装置50により、樹脂シートSの下側の空気を押し出すことで、樹脂シートSを均すことができる。また、樹脂シートS同士が密着するため、積層済みの樹脂シートSがずれるのを防止できる。その結果、樹脂シートSの積層精度を高くできる。剛性が低く、かつ、摩擦係数が大きい樹脂シートSでも、積層装置1により、自動で精度よく積層できる。特に積層し難いEVAシートであっても、変形させずに正確に積層できる。
樹脂シートSの前端部S1を把持部材44、45により把持するため、1枚から複数枚の樹脂シートSを一度に保持及び積層できる。そのため、積層の作業効率を高くできる。移動速度を遅くした状態で、保持手段40を積層位置Pの前端部P1まで移動させるため、樹脂シートSを積層位置Pに正確に配置できる。押さえロール51Aは、樹脂シートS上を回転しながら円滑に移動する。押さえロール51Aにより、樹脂シートSの下側の空気を確実に押し出すことができる。
樹脂シートS同士の摩擦係数(動摩擦係数及び静止摩擦係数)が大きくなるほど、樹脂シートSを積層し難くなる。また、樹脂シートSが大きく(又は、長く)なるほど、樹脂シートSを積層し難くなる。このような場合でも、本実施形態の積層装置1(積層方法)によれば、樹脂シートSの積層精度を高くできる。例えば、樹脂シートS同士の摩擦係数が0.1〜0.13であるときでも、樹脂シートSを精度よく積層できる。樹脂シートSの前端部S1から他端部S2までの長さが1〜2mであるときでも、樹脂シートSを精度よく積層できる。
なお、位置決めテーブル14には、少なくとも樹脂シートSの前端部S1を配置できればよい。ただし、位置決めテーブル14を、樹脂シートSの全体を配置できる大きさにしてもよい。位置決めテーブル14に側板15と端板16を設けないようにしてもよい。この場合には、例えば、樹脂シートSの前端部S1を検出センサにより検出する。移動手段31により、保持手段40を、検出された前端部S1の位置に合わせる。前端部S1を保持手段40により正確に保持する。
保持手段40と押さえ部材51を、垂直多関節ロボット32、53以外の移動手段31、52により移動させるようにしてもよい。移動手段31、52は、ガントリーロボットや、ロボット以外の移動機構であってもよい。押さえ部材51は、押さえロール51A以外の部材(押さえ板、押さえブロック等)でもよい。ガイド部材3は、積層装置1内で固定してもよく、任意の位置に移動できるようにしてもよい。1つ又は3つ以上のガイド部材3を、積層装置1に設けてもよい。ガイド部材3は、積層される樹脂シートSに対応して適宜設けられる。ガイド部材3は、平板状のガイドテーブルであってもよい。
樹脂シートSを供給装置10内で形成しないようにしてもよい。この場合には、樹脂シートSを、供給装置10外に設けられた形成装置により形成する。供給装置10は、予め形成された樹脂シートSを供給する。樹脂シートSは、矩形状以外の四角形状(正方形状、台形状等)に形成してもよい。樹脂シートSは、例えば、三角形状、円形状、又は、楕円形状に形成してもよい。積層装置1を使用することで、種々の形状の樹脂シートSを、変形を防止しつつ精度よく積層できる。
1・・・積層装置、2・・・制御装置、3・・・ガイド部材、5・・・検出手段、5A・・・測定手段、10・・・供給装置、11・・・繰り出し装置、12・・・形成装置、13・・・送り出し装置、14・・・位置決めテーブル、15・・・側板、16・・・端板、17・・・凹部、20・・・積層台、21・・・パレット、22・・・昇降装置、30・・・搬送装置、31・・・移動手段、32・・・ロボット、33・・・アーム、40・・・保持手段、41・・・把持手段、42・・・支持部材、43・・・ベース部材、44・・・固定把持部材、45・・・可動把持部材、46・・・駆動機構、50・・・押さえ装置、51・・・押さえ部材、51A・・・押さえロール、52・・・移動手段、53・・・ロボット、54・・・アーム、F・・・移動方向、K・・・移動経路、L・・・長尺シート、P・・・積層位置、P1・・・前端部、P2・・・後端部、S・・・樹脂シート、S1・・・前端部、S2・・・後端部。

Claims (11)

  1. 樹脂シートを重ねて配置して樹脂シートを積層する樹脂シートの積層装置であって、
    樹脂シートを供給する供給装置と、樹脂シートが積層位置に積層される積層台と、樹脂シートを供給装置から積層台の積層位置まで搬送して積層位置に積層する搬送装置と、搬送後の樹脂シートを押さえて樹脂シートのズレを防止し、かつ樹脂シートの下側の空気を押し出す押さえ装置とを備え、
    搬送装置が、供給装置から供給される樹脂シートの前端部を保持する保持手段と、保持手段を供給装置から積層位置の前端部まで移動させながら上昇及び下降させて樹脂シートを積層位置で停止させる移動手段とを有し、
    移動手段が、保持手段を、供給装置から積層台の上方へ向かって上昇させた後に積層位置へ向かって下降させ、積層台に沿って移動させて積層位置の前端部で停止させる樹脂シートの積層装置。
  2. 請求項1に記載された樹脂シートの積層装置において、
    保持手段が、樹脂シートの前端部を把持する把持部材を有する樹脂シートの積層装置。
  3. 請求項1又は2に記載された樹脂シートの積層装置において、
    移動手段が、保持手段を、積層台の上方へ向かって上昇させた後に、積層位置の前端部の手前まで下降させ、高さを維持しながら又は次第に下方に変位させながら積層台に沿って移動させる樹脂シートの積層装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載された樹脂シートの積層装置において、
    移動手段が、保持手段を積層台に沿って移動させるときに、保持手段の移動速度を上昇及び下降中の保持手段の移動速度よりも遅くして、保持手段を積層位置の前端部まで移動させる樹脂シートの積層装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載された樹脂シートの積層装置において、
    押さえ装置が、樹脂シートを押さえる押さえ部材と、押さえ部材を樹脂シートに押し付けながら樹脂シートの前端部から後端部まで移動させる移動手段とを有する樹脂シートの積層装置。
  6. 請求項5に記載された樹脂シートの積層装置において、
    押さえ部材が、樹脂シートを押さえる押さえロールからなる樹脂シートの積層装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載された樹脂シートの積層装置において、
    供給装置から積層位置まで移動する保持手段の移動経路の下方に配置され、搬送装置により搬送される樹脂シートをガイドするガイド部材を備えた樹脂シートの積層装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載された樹脂シートの積層装置において、
    保持手段が保持する樹脂シートの厚さを検出する検出手段と、
    検出手段による厚さの検出結果に基づいて、保持手段が保持する樹脂シートの枚数を判別する判別手段と、
    判別手段が判別した樹脂シートの枚数を加算して、積層位置に積層された樹脂シートの枚数をカウントするカウント手段と、
    を備えた樹脂シートの積層装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載された樹脂シートの積層装置において、
    樹脂シート同士の摩擦係数が、0.1〜0.13である樹脂シートの積層装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載された樹脂シートの積層装置において、
    樹脂シートが、エチレン酢酸ビニル共重合体シートである樹脂シートの積層装置。
  11. 積層台の積層位置に樹脂シートを重ねて配置し、樹脂シートを積層する樹脂シートの積層方法であって、
    樹脂シートを供給する供給工程と、供給された樹脂シートを積層台の積層位置まで搬送して積層位置に積層する搬送工程と、搬送後の樹脂シートを押さえて樹脂シートのズレを防止する押さえ工程と、搬送後の樹脂シートの下側の空気を押し出す押し出し工程とを有し、
    搬送工程が、供給された樹脂シートの前端部を保持する工程と、樹脂シートの前端部を積層台の上方へ向かって上昇させた後に積層位置へ向かって下降させ、積層台に沿って積層位置の前端部まで移動させる工程と、樹脂シートの前端部を積層位置の前端部で停止させて、樹脂シートを積層位置で停止させる工程とを有する樹脂シートの積層方法。
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