JP2013146228A - 食品調製装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】消費者が自ら調理をするが如く複数の食品構成材料を調製し、消費者の趣味あるいは趣向に沿った食品を作成可能としつつ、経験則に依らずに精度良く食品の味を調整及び管理することが可能な食品調製装置の提供を目的とした。
【解決手段】食品調製装置10は、食品を構成する食材あるいは調味料からなる食品構成材料を複数種、調製することにより食品を形成可能なものである。食品調製装置10は、食品構成材料毎に設けられた材料吐出用ポンプ40と、食品構成材料の調製比率を設定可能な調製比率設定手段120と、調製比率設定手段120に設定された調製比率に則って各材料吐出用ポンプ40における食品構成材料の吐出量を制御する吐出量制御手段130とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、食材あるいは調味料からなる食品構成材料を複数種、調製することにより所望の味を有する食品を自動的に作成することが可能な食品調製装置に関する。
従来、下記特許文献1に開示されているカップ式飲料自動販売機のような装置が提供されている。このカップ式飲料自動販売機は、シロップを炭酸水や冷水で希釈した飲料をカップに入れて提供するものであり、シロップ濃度や炭酸強度を選択可能とすることにより、利用者の好みに応じた飲料を提供可能としている。
特開2003−141625号公報
ここで一般的に、味覚の基準は、食品を製造している企業、若しくは個人がノウハウあるいは経験値として所持しているに過ぎず、画一的なものが存在しないという実情がある。そのため、食品の味の調整については、食品の製造作業者の経験則に依るところが大きく、管理基準を定めて管理することが困難であるという問題がある。
また、上述したカップ式飲料自動販売機においては、予め準備されている飲料の味を基準として、シロップ濃度や炭酸強度を微調整することができるに過ぎない。すなわち、従来技術においては、飲料(食品)の基準となる味を決める飲料原液等の食材(以下、「ベース食材」とも称す)が準備されており、その味を基準として消費者の好みで微調整できるに過ぎず、飲料原液等の味の域を超える味に調整できる訳ではない。
また近年、消費者の趣向が多様化する傾向にあることから、食品の味についても消費者個人の好みを反映できるようにすることが望ましい。しかしながら、カップ式飲料自動販売機におけるように基準となる味を微調整するような手法を採用しただけでは、多様化しつつある消費者の趣向を十分反映することができない。すなわち、多様化しつつある消費者の好みを全て満足しようとすると、多品種少量生産に対応せざるを得ない。しかしながら、従来技術のカップ式飲料自動販売機等では、少品種大量生産に対応できるものの、数種類の飲料の味を微調整することができるに過ぎず、多品種少量生産には対応出来るわけではない。そのため、従来技術のカップ式飲料自動販売機等において作成可能な食品は、飲料原液等のベース食材が有する味の域を出るものではなく、消費者個人の好みを十分反映できる訳ではないという問題がある。
また、従来技術のカップ式飲料自動販売機のような装置において、多品種少量生産に対応しようとした場合、飲料原液等のベース食材の品種を大量に取りそろえる必要がある。このような態様とした場合であっても、ベース食材のストックを確保するために大きなスペースが必要になり、取りそろえ得るベース食材の量に限界がある。また、多品種のベース食材を取りそろえることにより多品種少量生産に対応しようとすると、使用頻度の低いベース食材については長期保存による品質劣化等の懸念も生じかねない。
そこで、本発明は、消費者が自ら調理をするが如く複数の食品構成材料を調製し、消費者の趣味あるいは趣向に沿った食品を作成可能としつつ、経験則に依らずに精度良く食品の味を調整及び管理することが可能な食品調製装置の提供を目的とした。
上述した課題を解決すべく提供される本発明の食品調製装置は、食品を構成する食材あるいは調味料からなる食品構成材料を複数種、調製することにより食品を形成可能な食品調製装置であって、前記食品構成材料毎に設けられた材料吐出用ポンプと、前記食品構成材料の調製比率を設定可能な調製比率設定手段と、前記調製比率設定手段に設定された調製比率に則って前記各材料吐出用ポンプにおける前記食品構成材料の吐出量を制御する吐出量制御手段とを備えていることを特徴とするものである。
本発明の食品調製装置においては、食品構成材料毎に材料吐出用ポンプが設けられており、各吐出量を調整することにより食品構成材料の調製比を調整することができる。そのため、本発明の食品調製装置によれば、予め準備してある食材あるいは調味料を調製することにより作成可能な食品であれば、消費者の趣味あるいは趣向に沿うように味を調整することが可能となる。
また、本発明の食品調製装置において、各材料吐出用ポンプにおける吐出量は、調製比率設定手段に設定されている各食品構成材料の調製比率に則り、吐出量制御手段によって精度良く制御することができる。そのため、本発明の食品調製装置によれば、経験則等によらず精度良く食品の味を調整及び管理することが可能になる。
さらに、本発明の食品調製装置においては、食品構成材料毎に材料吐出用ポンプが設けられているため、食品の材料として準備してある食品構成材料同士が混ざり合うことを確実に防止できる。これにより、食品構成材料を衛生的に管理することができる。また、本発明の食品調製装置においては、調製に伴う食品構成材料の味あるいは品質の予期せぬ変化を防止することができる。これにより、食品構成材料を調製して得られる食品の味を一定の品質に維持することが可能となる。
なお、本明細書において、食品の「調製」とは、食品を設定された調製比率に基づいて作成することを言い、特に断りのない限り、食品を「調合」すること、あるいは食品を「混合」することを含む概念を指す。
上述した本発明の食品調製装置は、前記食品構成材料の調製比率の設定履歴を調製履歴データとして記憶可能な履歴記憶手段を有し、前記調製比率設定手段が、前記履歴記憶手段から読み出された調製履歴データに基づき、前記調製比率を設定可能であることが好ましい。
本発明の食品調製装置においては、調製比率の設定履歴が調製履歴データとして履歴記憶手段に記憶され、この調製履歴データを読み出すことにより以前に作成した食品の味を、作業者の勘や経験則に頼ることなく定量的かつ精度良く再現することが可能となる。そのため、本発明の食品調製装置によれば、多品種少量生産に対応しつつ、味の再現性の面においても優れた食品調製装置を提供することができる。
上述した本発明の食品調製装置は、前記食品構成材料の調製比率を入力可能な調製比率入力手段を有し、前記調製比率入力手段を介して入力された調製比率が前記調製比率設定手段に設定され、当該調製比率に則り、吐出量制御手段により前記各材料吐出用ポンプにおける前記食品構成材料の吐出量が制御されるものとすることが可能である。
本発明の食品調製装置においては、調製比率入力手段を介して入力した調製比率に則って各食品材料が調製される。そのため、本発明の食品調製装置によれば、消費者の好みに合わせてオーダーメイドしたかの如く所望の味に調整された食品を提供することができる。
また、上述した本発明の食品調製装置は、所定のレシピに則って規定された前記食品構成材料の調製比率を前記レシピ毎に記憶可能なレシピ記憶手段と、前記レシピを選択可能とするレシピ選択手段を備えており、前記レシピ選択手段により選択されたレシピに則って前記調製比率設定手段に前記食品構成材料の調製比率が設定され、当該調製比率に則って前記各材料吐出用ポンプにおける前記食品構成材料の吐出量が制御されるものとすることも可能である。
本発明の食品調製装置においては、レシピ記憶手段に記憶されているレシピをレシピ選択手段によって選択することにより、レシピを再現するために必要な食品構成材料を、レシピに規定されている調製比率に則って吐出させ、調製させることができる。そのため、レシピにより提供される食品の味を高精度に再現することが可能となる。
上述した本発明の食品調製装置は、前記吐出量制御手段が、前記食品構成材料について想定される一般的特性と、食品の調製に用いられる前記食品構成材料の特性との差異に基づき、前記各材料吐出用ポンプにおける前記食品構成材料の吐出量を制御可能なものであることが望ましい。
かかる構成によれば、食品構成材料の個体差を考慮した上で各食品構成材料を調製し、食品を作成することができる。そのため、本発明の食品調製装置によれば、各食品構成材料の個体差に起因して食品の味がばらつくことを防止し、安定した品質の食品を提供することができる。
また、上述した本発明の食品調製装置は、前記吐出量制御手段が、温度条件に起因する前記食品構成材料の吐出量の誤差を補正するように前記各材料吐出用ポンプにおける前記食品構成材料の吐出量を制御可能なものであることが好ましい。
かかる構成によれば、温度条件に起因して食品構成材料の吐出量が変動することを防止し、調製される食品の味を一定に保つことが可能となる。
本発明の食品調製装置は、前記各材料吐出用ポンプと連通し、吐出された食品構成材料が通過する材料通過部と、前記材料通過部に対して洗浄液を供給可能な洗浄液供給手段と、前記材料通過部から洗浄液を含む液体を排出させることが可能な洗浄液排出手段とを備えていることが好ましい。
本発明の食品調製装置においては、吐出された食品構成材料が通過する材料通過部に対し、洗浄液供給手段を用いて洗浄液を供給した後、洗浄液排出手段を用いて材料通過部から洗浄液を含む液体を排出させることにより、装置内に残留している食品構成材料を除去し、清浄に維持することができる。そのため、本発明の食品調製装置によれば、食品を衛生的に提供することが可能となる。また、上述したような構成とすれば、装置内に残留している食品構成材料の影響により、食品が想定外の味になってしまうことを防止できる。
上述した本発明の食品調製装置は、前記材料吐出用ポンプが、回転容積式のポンプによって構成されていることが望ましい。
かかる構成によれば、食品構成材料の吐出量を高精度に調整し、食品が所望の味になるように各食品構成材料を調製することが可能となる。
なお、本発明においては、材料吐出用ポンプとして用いる回転容積式ポンプは、従来公知のいかなるものであっても良く、例えば一軸偏心ねじポンプ、ロータリーポンプ、ベーンポンプ等を選択することが可能である。これらの回転容積式ポンプのうち、一軸偏心ねじポンプを材料吐出用ポンプとして用いた場合には、他のものを採用した場合よりも食品構成材料の吐出量の調整を容易かつ高精度に調整することが可能となる。
上述した本発明の食品調製装置は、前記材料吐出用ポンプが、動力を受けて偏心回転する雄ねじ型のロータと、内周面が雌ねじ型に形成されたステータとを有する一軸偏心ねじポンプ機構により、前記食品構成材料を圧送するものであることがより一層望ましい。
かかる構成によれば、雌ねじ型に形成されたステータ内において回転する雄ねじ型のロータの回転制御を行うことにより、塗布剤の吐出量及び吐出圧を自在に調整することが可能となる。また、一軸偏心ねじポンプ機構は、ロータ及びステータを主要部材として構成されるものであり、構造が極めてシンプルである。これにより、材料吐出用ポンプの分解及び清掃等のメンテナンスをより一層容易に実施することが可能となり、食品構成材料を衛生的に取り扱うことが可能となる。
また、本発明の食品調整装置は、通信ネットワークを介して外部機器との情報通信を実施可能なネットワーク接続手段を有し、前記ネットワーク接続手段を介して接続されたサーバから調製比率に関するデータを受信し、当該データに基づき、前記吐出量制御手段により前記食品構成材料の吐出量を制御可能であることを特徴とするものであっても良い。
かかる構成によれば、サーバ側において調製比率に関するデータを一元管理することが可能となる。これにより、いかなる場所に設置あるいは増設された食品調製装置においても、所望の食品を調製することが可能となる。また、上述したような構成とすることにより、食品調整装置のメンテナンスの手間を最小限に抑制することができる。
本発明によれば、消費者が自ら調理をするが如く複数の食品構成材料を調製し、消費者の趣味あるいは趣向に沿った食品を作成可能としつつ、経験則に依らずに精度良く食品の味を調整及び管理することが可能な食品調製装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る食品調製装置を示す斜視図である。 図1に示す食品調製装置を一部破断した状態を示す正面図である。 図1に示す食品調製装置の内部構成を示す側面図である。 材料通過部の構成を示す平面図である。 一軸偏心ねじポンプの構造を示す断面図である。 制御装置の構成を示すブロック図である。
続いて、本発明の一実施形態に係る食品調製装置10について、図面を参照しつつ詳細に説明する。食品調製装置10は、食品を構成する食材あるいは調味料等(以下、「食品構成材料」とも称す)を複数種、調製することにより食品を形成することが可能な装置である。食品調製装置10は、筐体12の正面側に設けられた入力装置20を用いて入力した食品構成材料の調製比率、あるいはレシピに則って食品構成材料を調製し、筐体12の正面に設けられた食品払出部14に向けて供給することができる(図1参照)。
図2及び図3に示すように、食品調製装置10は、筐体12の内部に食品構成材料を食品払出部14に向けて供給するための供給機構30と、食品構成材料の温度調整を行うための温調装置80と、供給機構30の洗浄を行うための洗浄装置90と、動作制御を実行するための制御装置100とを備えている。供給機構30は、材料貯蔵容器32と、材料吐出用ポンプ40と、材料通過部70とを備えている。材料貯蔵容器32及び材料吐出用ポンプ40は、食品形成用として準備しておく食品構成材料の種類毎に別々に設けられている。
材料吐出用ポンプ40は、回転容積式のポンプによって構成されている。材料吐出用ポンプ40は、食品の調製に用いる食品構成材料の種類数分だけ並べて配置されている。本実施形態の食品調製装置10においては、7種の食品構成材料を取り扱うことができるよう、7基の材料吐出用ポンプ40が並べて設けられている。
図5に示すように、材料吐出用ポンプ40は、動力を受けて偏心回転する雄ねじ型のロータ42と、内周面が雌ねじ型に形成されたステータ44とを有する一軸偏心ねじポンプ機構45を備えた、いわゆる一軸偏心ねじポンプPによって構成されている。一軸偏心ねじポンプPは、ケーシング46の内部にロータ42、ステータ44、及び動力伝達機構48等を収容した構成とされている。ケーシング46は、金属製で筒状の部材であり、長手方向一端側に第一開口部50が設けられている。また、ケーシング46の外周部分には、第二開口部52が設けられている。第二開口部52は、ケーシング46の長手方向中間部分に位置する中間部54においてケーシング46の内部空間に連通している。
第一開口部50及び第二開口部52は、それぞれ一軸偏心ねじポンプ機構45の吸込口および吐出口として機能する部分である。一軸偏心ねじポンプPは、ロータ42を正方向に回転させることにより、第一開口部50を吐出口、第二開口部52を吸込口として機能させることができる。また、ロータ42を逆方向に回転させることにより、第一開口部50を吸込口、第二開口部52を吐出口として機能させることができる。本実施形態において、一軸偏心ねじポンプPは、第一開口部50が吐出口(吐出部)として機能し、第二開口部52が吸込口として機能する状態で使用される。
ステータ44は、ゴム等の弾性体、又は樹脂等によって形成された略円筒形の外観形状を有する部材である。ステータ44の内周壁56は、n条で単段あるいは多段の雌ネジ形状とされている。本実施形態においては、ステータ44は、2条で多段の雌ねじ形状とされている。また、ステータ44の貫通孔58は、ステータ44の長手方向のいずれの位置において断面視しても、その断面形状(開口形状)が略長円形となるように形成されている。
ロータ42は、金属製の軸体であり、n−1条で単段あるいは多段の雌ネジ形状とされている。本実施形態においては、ロータ42は、1条で偏心した雄ねじ形状とされている。ロータ42は、長手方向のいずれの位置で断面視しても、その断面形状が略真円形となるように形成されている。ロータ42は、上述したステータ44に形成された貫通孔58に挿通され、貫通孔58の内部において自由に偏心回転可能とされている。
ロータ42をステータ44に対して挿通すると、ロータ42の外周壁60とステータ44の内周壁56とが両者の接線で密接した状態になり、ステータ44の内周壁56とロータ42の外周壁60との間に流体搬送路62(キャビティ)が形成される。流体搬送路62は、ステータ44やロータ42の長手方向に向けて螺旋状に伸びている。
流体搬送路62は、ロータ42をステータ44の貫通孔58内において回転させると、ステータ44内を回転しながらステータ44の長手方向に進む。そのため、ロータ42を回転させると、ステータ44の一端側から流体搬送路62内に流体を吸い込むと共に、この流体を流体搬送路62内に閉じこめた状態でステータ44の他端側に向けて移送し、ステータ44の他端側において吐出させることが可能である。本実施形態の一軸偏心ねじポンプ機構45は、ロータ42を正方向に回転させることにより使用され、第二開口部52から吸い込んだ食品構成材料(流動物)を圧送し、第一開口部50から吐出することが可能とされている。
動力伝達機構48は、駆動機64から上述したロータ42に対して動力を伝達するためのものである。動力伝達機構48は、動力伝達部66と偏心回転部68とを有する。動力伝達部66は、ケーシング46の長手方向の一端側に設けられている。また、偏心回転部68は、中間部54に設けられている。偏心回転部68は、動力伝達部66とロータ42とを動力伝達可能なように接続する部分である。偏心回転部68は、従来公知のカップリングロッドや、スクリューロッドなどによって構成された連結軸88を備えている。そのため、偏心回転部68は、駆動機64を作動させることにより発生した回転動力をロータ42に伝達させ、ロータ42を偏心回転させることが可能である。
上述した材料吐出用ポンプ40は、食品構成材料の吐出に用いられる第一開口部50を下方に向けた状態で設置されている。第一開口部50には、後に詳述する材料通過部70が配管接続されている。また、第二開口部52には、材料貯蔵容器32が接続されている。具体的には、本実施形態においては、材料貯蔵容器32がカセット式とされおり、第二開口部52に対して直接的に接続可能とされている。そのため、材料吐出用ポンプ40は、材料貯蔵容器32に貯留されている食品構成材料を第二開口部52から吸い込み、第一開口部50を介して材料通過部70に向けて吐出させることができる。また、食品構成材料の吐出量(吸い上げ量)は、ロータ42の回転量を調整することにより調整することができる。
材料通過部70は、各材料吐出用ポンプ40から吐出された食品構成材料が流入し、集合する部分である。材料通過部70は、各材料吐出用ポンプ40の下方において略水平に設置されている。材料通過部70は、金属板によって形成され、扁平であって箱状外観形状を有する。また、材料通過部70には、温度調整用の熱媒体を流出入させることが可能なジャケット(図示せず)が装着されている。
図2及び図3に示すように、材料通過部70の天面側には、各材料吐出用ポンプ40の第一開口部50(吐出口)が接続されている。図4に示すように、材料通過部70の内部には、各材料吐出用ポンプ40に対応するように材料流路72が形成されている。各材料吐出用ポンプ40は、各材料流路72の一端(上流端)側に連通している。また、各材料流路72の他端(下流端)側は、材料通過部70内に設けられた集合部74に集合している。各材料通路72は、略水平に設置されていても良いが、食品構成材料や後に詳述する洗浄液供給用ポンプ92によって供給されれた洗浄液の逆流等を防止する等の観点から、集合部74側に向けて下り勾配となるように設置されることが好ましい。図2及び図3に示すように、集合部74は、筐体12の正面側に設けられた食品払出部14の略真上に位置している。
材料通過部70の底面であって、集合部74に相当する位置には食品構成材料を導出させるための導出部76が設けられている。導出部76は、集合部74と連通しており、下端部が筐体12の正面に設けられた食品払出部14の天面から下方(食品払出部14内)に向けて突出している。そのため、材料通過部70において各材料流路72を介して集合部74に集められた食品構成材料を導出部76を介して食品払出部14に向けて供給することが可能である。また、導出部76の内部には、ミキサー78が内臓されている。そのため、導出部76を介して食品払出部14に食品を供給する際には、ミキサー78を用いて食品構成材料を十分攪拌することが可能である。
また、材料通過部70には、食品構成材料の温度調整を行うための温調装置80が併設されている。具体的には、温調装置80は、熱媒体温調装置82と熱媒体循環流路84とを備えている。温調装置80は、熱媒体循環流路84を介し、熱媒体温調装置82によって温度調整された熱媒体を、材料吐出用ポンプ40及び材料通過部70に装着されたジャケットと熱媒体温調装置82との間で循環させることが可能とされている。そのため、熱媒体温調装置82により熱媒体を食品構成材料の温度管理を行う上で適切な温度に調整することにより、材料吐出用ポンプ40及び材料通過部70に供給された食品構成材料を適温に維持することが可能である。
洗浄装置90は、洗浄液供給用ポンプ92(洗浄液供給手段)と、洗浄液供給流路94と、洗浄液排出流路96とを有する。洗浄液供給用ポンプ92は、洗浄液として用いる水あるいは洗浄剤を含む液体を供給するためのポンプである。洗浄液供給用ポンプ92は、いかなるポンプによって構成されていても良いが、本実施形態では上述した材料吐出用ポンプ40と同様に一軸偏心ねじポンプPが洗浄液供給用ポンプ92に採用されている。
なお、洗浄装置90は、洗浄動作後に洗浄液を材料通過部70から排出可能とすべく、例えばエア噴射装置(図示せず)等を設けることが望ましい。また、導出部76にミキサー78を設けず混合を行わない場合等のように洗浄が必須でない場合には、洗浄装置90を設けないこととしても良い。
図2に示すように、洗浄液供給用ポンプ92は、材料吐出用ポンプ40に隣接する位置に設置されている。洗浄液供給用ポンプ92をなす一軸偏心ねじポンプPの第一開口部50(吐出口)は、材料通過部70の天面側に接続されており、材料通過部70の内部に形成されている洗浄液供給流路94の一端側(上流側)に接続されている。洗浄液供給流路94の他端側(下流側)は、上述した集合部74に接続されている。そのため、洗浄液供給流路94内に洗浄液を圧送することにより、洗浄液を集合部74及びこれに接続された各材料流路72に流入させ、洗浄することができる。また、図3に示すように、洗浄液排出流路96の一端側は洗浄液供給流路94と同様に集合部74に接続されており、他端側は各材料流路72及び集合部74の洗浄に用いた洗浄液を外部に排出するための排出口96に接続されている。
制御装置100は、食品調製装置10を構成する各部の動作を制御するためのものであり、制御用プログラムをインストールすることによりコンピュータ内に実現されている。また、制御装置100に対してユーザー等が必要な情報を入力するための外部入力手段として、筐体12の正面側に設けられた入力装置20を用いることができる。入力装置20には、タッチパネル式のディスプレイ、操作ボタン、キーボード、マウス等の入力デバイスを用いることが可能であるが、本実施形態ではタッチパネル式のディスプレイが採用されている。入力装置20は、食品調製装置10により食品を作成する際に用いる食品構成材料の調製比率を入力するための手段(調製比率入力手段22)としての機能を有する。また、入力装置20は、ユーザーのID番号等の入力、後に詳述する調製比率記憶手段110に登録されているレシピを選択するための手段(レシピ選択手段24)としての機能も有する。
図6に示すように、制御装置100は、調製比率記憶手段110、調製比率設定手段120、及び吐出量制御手段130を備えている。調製比率記憶手段110は、一時記憶手段112、履歴記憶手段114、及びレシピ記憶手段116を備えている。一時記憶手段112は、入力装置20を介して入力された食品構成材料の調製比率のデータ(以下、「入力調製データ」とも称す)を一時的に記憶しておくためのメモリである。一時記憶手段112に記憶された調製比率のデータ(以下、「調製データ」とも称す)は、食品の調製に使用されると共に、履歴記憶手段114に記憶され、データベース化した状態で記憶される。
履歴記憶手段114は、上述したように調製データをデータベース化したもの(以下、「調製履歴データベース」とも称す)を記憶したものであり、調製データを適宜読み出すことができる。調製履歴データベースは、各ユーザー毎に付与されたID番号等に基づいて分類して記憶されている。そのため、ユーザーが入力装置20において調製比率を入力する代わりに、調製履歴データベースに登録されている調製データ(以下、「調製履歴データとも称す)を選択することにより、その調製データを食品の調製のために使用することができる。
レシピ記憶手段116は、所定のレシピに則って規定された食品構成材料の調製データ(以下、「レシピ調製データ」とも称す)をデータベース化したもの(以下、「レシピデータベース」とも称す)を記憶しておくためのものである。レシピ調製データは、予め登録されたものであっても、食品調製装置10の使用過程において逐次登録されたものであっても良い。具体的には、制御装置100に通信機能を持たせ、インターネット等を介して逐次レシピ調製データを補充あるいは訂正できるようにすることが可能である。
調製比率設定手段120は、調製比率記憶手段110から読み出された調製データに基づき、食品構成材料の実際の調製比率(以下、「実調製比率」とも称す)を設定するためのものである。具体的には、入力装置20(調製比率入力手段22)を用いて調製データが入力された場合には、入力により一時記憶手段112に記憶された調製データを基準として実調製比率が決定される。また、入力装置20(レシピ選択手段24)を用いてレシピデータベースに登録されているレシピが選択された場合には、レシピ記憶手段116から読み出されたレシピ調製データを基準として実調製比率が決定される。また、過去に使用した調製データを用いる場合には、履歴記憶手段114に記憶されている調製履歴データベースに登録されている調製履歴データが読み出され、これを基準に実調製比率が決定される。
ここで、調製比率設定手段120は、上述した入力調製データ、レシピ調製データ、あるいは調製履歴データを実調製比率としてそのまま用いるのではなく、食品構成材料の個体差、及び温度条件を考慮して微調整する機能を有する。具体的には、調製比率設定手段120は、食品構成材料について想定される一般的特性と、食品の調製に用いられる食品構成材料の特性との差異に基づき調製比率を制御する機能(個体差調整機能)を有する。また、温度条件に起因する食品構成材料の吐出量の誤差を補正するように調製比率を制御する機能(温度差調整機能)を有する。
吐出量制御手段130は、各材料吐出用ポンプ40における食品構成材料の吐出量を制御する。吐出量制御手段130は、調製比率設定手段120において食品構成材料の個体差、あるいは温度条件を加味して調整された実調製比率に則って、吐出量を制御する。これにより、食品構成材料を調製しててなる食品の味のバラツキを最小限に抑制することができる。
上述したように、本実施形態の食品調製装置10においては、食品構成材料毎に設けられた材料吐出用ポンプ40における吐出量を調整することにより、食品構成材料の調製比を調整することが可能である。そのため、本実施形態の食品調製装置10によれば、予め準備してある食材あるいは調味料を消費者の要望通りに調製し、趣味あるいは趣向に沿うように味が調整された食品を提供することが可能となる。
また、食品調製装置10において、各材料吐出用ポンプ40における吐出量は、調製比率設定手段120に設定されている各食品構成材料の調製比率に則って吐出量制御手段130により精度良く制御することができる。具体的には、材料吐出用ポンプ40をなす一軸偏心ねじポンプPにおけるロータ42の回転量を制御するだけで、各食品構成材料の吐出量を高精度に調整することができる。そのため、本実施形態の食品調製装置10によれば、経験則等によらず精度良く食品の味を調整し、管理することが可能になる。
さらに、食品調製装置10においては、食品構成材料毎に材料吐出用ポンプ40が設けられているため、食品を調製する前の段階において食品構成材料同士が混ざり合ってしまうことを回避できる。これにより、食品構成材料を衛生的に管理することができる。また、食品構成材料の味及び品質が低下すること、及び食品構成材料を調製して得られる食品の味が一定の基準を下回ることを確実に防止しうる。
食品調製装置10においては、調製比率入力手段22を介して入力した調製比率に則って各食品材料を調製し、食品を提供することができる。そのため、食品調製装置10によれば、消費者の好みに合わせてオーダーメイドしたかの如く、所望の味に調整された食品を提供することができる。従って、食品調製装置10によれば、多品種少量生産に対応することが可能となる。
本実施形態の食品調製装置10においては、調製比率の設定履歴が調製履歴データとして履歴記憶手段114に記憶されている。そのため、食品の調整に際して、調製履歴データを読み出すことにより以前に作成した食品の味を、作業者の勘や経験則に頼ることなく定量的かつ精度良く再現することが可能となる。従って、食品調製装置10によれば、多品種少量生産に対応しつつ、食品の味を高精度に再現することが可能となる。
また、上述した本実施形態の食品調製装置10は、レシピ記憶手段116に記憶されているレシピをレシピ選択手段24によって選択することにより、各食品構成材料をレシピに則って規定された食品構成材料の調製比率によって吐出させ、調製させることができる。そのため、レシピにより提供される食品の味を高精度に再現することが可能となる。
なお、本実施形態の食品調製装置10は、履歴記憶手段114及びレシピ記憶手段116を設け、これらに記憶されているレシピ調製データ、あるいは調製履歴データに基づいて食品構成材料の調製比率を調整することができる構成であるが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、食品調製装置10は、履歴記憶手段114及びレシピ記憶手段116のいずれか一方又は双方を備えていない構成であっても良い。
本実施形態の食品調製装置10は、吐出量制御手段130が、食品構成材料の製造ロット等の違いにより生じる個体差、すなわち食品構成材料について想定される一般的特性と、食品の調製に用いられる食品構成材料の特性との差異に基づき、各材料吐出用ポンプ40における食品構成材料の吐出量を制御可能とされている。また、吐出量制御手段130が、温度条件に起因する食品構成材料の吐出量の誤差が生じることを想定し、各材料吐出用ポンプ40における食品構成材料の吐出量を制御可能とされている。具体的には、調製比率設定手段120において調製比率を設定する際に、入力調製データ、レシピ調製データ、あるいは調製履歴データを実調製比率としてそのまま用いるのではなく、食品構成材料の個体差、及び温度条件を考慮して微調整した実調製比率に基づいて吐出量制御手段130が食品構成材料の吐出量を制御している。そのため、食品調製装置10によれば、各食品構成材料の個体差に起因して食品の味がばらつくことを防止し、安定した品質の食品を提供することができる。
なお、本実施形態においては、食品構成材料の個体差及び温度条件を考慮し、微調整した実調製比率を用いて吐出量制御を実行する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、さらに他の条件を考慮して実調製比率を微調整することとしても良い。これとは逆に、食品構成材料の吐出量制御に際し、食品構成材料の個体差及び温度条件のいずれか一方、又は双方を考慮しない構成としても良い。
本実施形態の食品調製装置10においては、各材料吐出用ポンプ40から吐出された食品構成材料が通過する材料通過部70内の材料流路72及び集合部74を、洗浄装置90により洗浄し、内部に残留している食品構成材料を除去することができる。そのため、洗浄装置90により随時洗浄を行うことにより、食品を衛生的に提供することが可能となる。また、食品の調整を行う毎に洗浄装置90により洗浄を行えば、残存している食品構成材料の影響により、食品が想定外の味になってしまうことを防止できる。なお、上述した洗浄装置90は、本発明の一例を示したものに過ぎず、他の構成とすることも可能である。また、食品調製装置10は、洗浄装置90を備えていない構成とすることも可能である。なお、洗浄装置90を設けない場合についても、材料流路72及び集合部74を容易に洗浄可能な構成とすることが望ましい。
また、洗浄装置90により材料通過部70内を洗浄するタイミング等についても、適宜設定することが可能であるが、食品の調製動作の実施状態等を加味して適切なタイミングで実施できるようにすることが望ましい。具体的には、食品払出部14から食品構成材料を払い出した後は、各材料通路72に食品構成材料が一部付着して残存している可能性がある。そのため、先に食品構成材料を払い出してから所定時間以上に亘って次の払い出しが実施されない場合には、材料通路72を洗浄することが望ましい。これに対し、先に食品構成材料が払い出されてから衛生上問題がない程度の短期間のうちに次の食品構成材料の払い出しがなされる場合には、材料通路72を洗浄しないこととしても良い。このような観点から、先に実施された食品の調製から、所定時間が経過するまでの間に次の食品の調製が行われないことを条件として洗浄装置90による洗浄を行うこととしても良い。かかる構成とすることにより、材料通過部70内を衛生的に維持することができると共に、過剰に洗浄動作が行われること、及び洗浄動作に伴う食品構成材料の廃棄量を最小限に抑制することが可能となる。
また、上述したように別途用意した洗浄液を洗浄装置90によって供給する方法とは異なる方法によっても材料通過部70等を洗浄可能としても良い。具体的には、集合部74を洗浄装置90によって供給された洗浄液によって洗浄すると共に、材料通路72については、いわゆる「共洗い」を実施するかの如く、洗浄用として材料吐出用ポンプ40から食品構成材料を供給し、この食品構成材料を用いて内部に付着している物質を除去するようにすることも可能である。
本実施形態の食品調製装置10においては、材料吐出用ポンプ40を構成する回転容積式のポンプとして一軸偏心ねじポンプPが採用されている。そのため、食品調製装置10においては、ロータ42の回転量を調整するだけで容易かつ高精度に食品構成材料の調製比率を調整することが可能である。また、一軸偏心ねじポンプPは、構造が極めてシンプルであるため、分解及び清掃等のメンテナンスを容易に実施できる。
本実施形態においては、制御装置100内に調製比率記憶手段110、履歴記憶手段114、レシピ記憶手段116等の調製比率を記憶しておくための手段を設けた例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの記憶手段を外部の記憶デバイスに形成するようにしても良い。具体的には、磁気記憶型のカード、RFID(Radio Frequency IDentification)を採用した非接触ICカード等に調製比率記憶手段110、履歴記憶手段114、レシピ記憶手段116等の記憶手段を設け、食品調製装置10側に外部記憶デバイスから調製比率についてのデータを読み書きするためのリーダライタを設けた構成としても良い。また、このような構成とする場合には、例えば会員カード、プリペイドカード、クレジットカード、あるいは電子マネー用のカードを外部記憶デバイスとして用いることも可能である。このように、ユーザー個人が所有するカード類を外部記憶デバイスとして用いることにより、各ユーザー毎に適した調製比率をスムーズに設定することが可能となる。
また、上述したようにプリペイドカード、クレジットカード、若しくは電子マネー用のカード等を外部記憶デバイスとして用いる場合には、食品調製装置10により食品を提供する際の対価(代金)を徴収するための代金徴収手段を制御装置100等に設けることが望ましい。このような構成とすることにより、調製比率の設定に加え、代金の支払いについてもスムーズに処理することが可能となる。
また、携帯電話、いわゆるスマートフォン、若しくはパーソナルコンピュータ等のようなユーザーが所有する電子機器類(以下、「クライアント端末」とも称す)において作動するアプリケーションを形成し、調製比率入力手段22若しくはレシピ選択手段24等の機能を搭載させることも可能である。このような構成としつつ、クライアント端末において入力された調製比率あるいはレシピ情報を通信により食品調製装置10側に入力可能とすれば、ユーザーの利便性がさらに向上する。
また、レシピを記載した書籍若しくは雑誌、レシピを掲載したホームページ等において、食品のレシピと共に食品構成材料の調製比を示すバーコード若しくは番号等の識別標識を記載するようにし、このバーコード等を活用して調製比率の入力を可能としても良い。具体的には、識別標識を読み取るためのバーコードリーダ等の読取装置を食品調製装置10に設置した構成としても良い。また、上述したように携帯電話等のクライアント端末に搭載されたカメラを用いて識別標識を読み取り、その読み取り情報に基づきクライアント端末にインストールされたアプリケーションがレシピ情報(調製比率)を解読可能な構成としても良い。このような構成とした場合、アプリケーションによって解読されたレシピ情報(調製比率)を、通信により食品調製装置10側に入力可能とすれば、ユーザーの利便性を向上させることが可能となる。
また、図6に破線で示すように、食品調製装置10に設けられた制御装置100に対してインターネット等のネットワークを介して外部から接続可能とすべく、ネットワーク接続手段140を設けた構成としても良い。かかる構成とした場合、インターネットに接続されたパーソナルコンピュータ等のクライアント端末から、ネットワーク接続手段140を介して制御装置100側に食品調製装置の調製比率やレシピを選択あるいは入力可能とすることができる。このような構成とした場合は、予め自宅等においてユーザーが調製比率やレシピを選択あるいは入力しておき、最寄りの食品販売店等に設置された食品調製装置10において食品を受け取り可能な構成とすることも可能である。また、インターネットを介して調製比率等を制御装置100に対して入力可能とすれば、ユーザーの好みに合う食品を遠隔地において注文し、その食品を郵送あるいは宅配によって届けるようなサービスにも食品調製装置10を用いることが可能となる。これにより、食品調製装置10が近隣に設置されていないユーザーについても、各人の好みに合う食品を取り寄せることが可能となる。
また、上述したようなネットワーク接続手段140を設けた場合には、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバー側に調製比率記憶手段110を設けておき、サーバー側において調製履歴データベース、あるいはレシピ調製データ等を記憶し、集中管理するようにしても良い。かかる構成とした場合、いかなる場所に設置あるいは増設された食品調製装置10においても、インターネットに接続されたサーバーから調製履歴データベースやレシピ調製データを読み出して食品の調製を行うことができる。また、前述したようにしてサーバにおいて各種データの集中管理を行うことにより、メンテナンスの手間を最小限に抑制することができる。
上述した食品調製装置10は、様々な用途で食品を調整することが可能である。以下、食品調製装置10の使用例に係る実施例について説明する。
≪アイスクリーム販売装置としての実施例について≫
続いて、上記食品調製装置10の一実施例であるアイスクリーム販売装置について説明する。食品調製装置10をアイスクリームの販売装置として用いる場合には、味の異なるアイスクリームが取りそろえられ、各材料貯蔵容器32に貯蔵される。また、材料吐出用ポンプ40は、それぞれ各材料貯蔵容器32に貯蔵されているアイスクリームの種類(味)毎に対応付けられている。また、入力装置20は、所望のアイスクリームの種類、分量の他、異なる味のアイスクリームを混合させるか否か、異なる味のアイスクリームをカップ等の容器に重ねて盛るか否か等、アイスクリームの調製条件を設定することができる。
上述したような構成とすることにより、ユーザーが欲する味のアイスクリームを、欲しい分量だけ食品払出部14にセットした容器に払い出すことが可能となる。また、異なる味のアイスクリームを各材料吐出用ポンプ40から同時に排出させることにより、2種以上の味が組み合わさった、オリジナルの味のアイスクリームを提供することができる。また、異なる味のアイスクリームの調製比(排出比)を調整することにより、味のバリエーションを無限に作り出すことが可能となる。さらに、ユーザーが設定した調製比により味の異なるアイスクリームを2種以上混合する場合には、導出部76に設けられたミキサー78によって攪拌することにより、部位によらず略均一の味に調製されたアイスクリームを提供することができる。
また、上述したように2種以上のアイスクリームを混合するだけでなく、それぞれ別々のタイミングで払い出すことにより、ある味のアイスクリームの上に別の味のアイスクリームを載せた、いわゆる重ね盛りの状態でアイスクリームを提供することが可能となる。
また、食品調製装置10において食品の払い出しに際して料金を徴収する課金システムを搭載することにより、調製された食品の自動販売が可能となる。具体的には、上述した実施形態において示したように、プリペイドカード、クレジットカード、若しくは電子マネー用のカード等の決済用のカード類、あるいは貨幣を用いて決済可能な構成とすることにより、食品の自動販売が可能となる。このような構成とすることにより、食品の販売に要するコストを最小限に抑制することが可能となる。
≪調味料調製装置としての実施例について≫
続いて、食品調製装置10を調味料調製装置として用いる実施例について説明する。食品調製装置10を調味料調製装置として用いる場合には、各材料貯蔵容器32に各種の調味料が取りそろえられる。具体的には、ドレッシング、マヨネーズ、ケチャップ、ソース、醤油、味噌、カレールー等の調味料が、食品構成材料として種類毎に分類されて材料貯蔵容器32に準備される。
上述した食品調製装置10において材料吐出用ポンプ40として用いられている一軸偏心ねじポンプは、ドレッシング、ソースあるいは醤油等のような低粘度の調味料だけでなく、マヨネーズ、ケチャップ、味噌、カレールー等のような高粘度の調味料についても圧送量を高精度に調整しつつ圧送することができる。そのため、食品調製装置10によれば、取り扱い可能な調味料のバリエーションが多く、ユーザーの趣味あるいは趣向に適切に応じることが可能となる。
本実施例のように、食品調製装置10を調味料の調製装置として用いる場合には、調味料の調製比率やレシピを直接的に指定するだけでなく、調製された調味料を使用する食品名、料理名、若しくは料理のレシピ等から調製比率やレシピを間接的に指定できるようにしても良い。例えば、調味料を使用するサラダの種類を選択することにより、このサラダに適した味にドレッシングの味を調整するように調味料の調製比率を自動設定できるようにしても良い。また、自動設定される調味料の調製比率を、ユーザーの好みに応じて微調整できるようにしても良い。
上述したように、食品調製装置10を調味料調製装置として用いれば、各個人あるいは家庭によって異なる味の好みを反映した調製比率で調味料を調製することが可能となる。また、食品調製装置10により調味料を調製することとすれば、必要な時に必要な量を調整することができるため、調味料の無駄を防止することができると共に、常に調製したばかりの新鮮な調味料を使用することが可能となる。
また、食品調製装置10においては、履歴記憶手段114に調製履歴を記憶しておくことにより、各個人あるいは各家庭の好みの味になるように調味料を精度良く調製することが可能となる。また、履歴記憶手段114に記憶されている調製比率の履歴を集計する等すれば、市場において求められている調味料の調製比率を取得することが可能である。このようにして調味料の調製比率を分析し、市場において求められている味を一般化したデータは、既製品として販売するドレッシング等の食品の味を定めるための指標として用いることが可能となる。
また、食品調製装置10を用いれば、ユーザーが必要とする量の食品を提供することができ、既製品の食品のように調味料を調製したものをパッケージングする必要性、あるいはパッケージングした商品を流通させる必要性がない。そのため、食品調製装置10によれば、パッケージングあるいは流通に要するコストを削減することができる。
また、食品調製装置10を調味料の調製装置として用いる場合についても、食品の払い出しに際して料金を徴収する課金システムを搭載することが可能である。このような構成とすることにより、調製された調味料の自動販売が可能となり、食品の販売コストを最小限に抑制することが可能となる。
≪味見本作成装置としての実施例について≫
食品調製装置10は、上記実施例1に例示したアイスクリーム販売装置、あるいは実施例2に例示した調味料調製装置のように、主として一般ユーザーが使用することを前提とした使用例だけではなく、食品メーカー等における使用例にも適用可能である。上述したように、食品調製装置10は、各材料吐出用ポンプ40における食品構成材料の吐出量を指定された調製比率に応じて精度良く調整できる。また、食品調製装置10においては、調製比率の履歴を履歴記憶手段114に記憶させることにより、食品の味をデータ化して管理することができる。さらに、食品調製装置10は、調製比率のデータに基づき、過去に作成した食品の味を逐次再現することが可能である。このような特性に鑑み、食品調製装置10は、食品メーカー等において製品開発等のために行われる味見本の作成装置としての使用例にも適用可能である。これにより、職人の感性あるいは勘に頼ることなく、一定の基準で食品の味を調整あるいは再現することが可能となり、食品メーカーにおける新商品開発等の効率向上に資することが可能となる。
また、上述したようにして試作した食品の味を調製比率に基づいてデータ化した場合、このデータを食品の味を調整するための用途に用いるだけでなく、データ自身を商品として販売することが可能となる。すなわち、食品調製装置10は、食品そのものを商品として作成するために用いるだけでなく、食品を作成するために必要な調製比率のデータを作成するためにも用いることが可能である。
≪味付け装置としての実施例について≫
食品調製装置10は、完成品たる食品を作成するために使用する用途に加え、食品メーカーや食品販売業者における味付け工程のように単一の工程を担うための用途に用いることも可能である。すなわち、アメ、ガム、あるいはチョコレート等の菓子類、アイスクリーム、あるいはかき氷等の冷菓類、コーヒー、紅茶、ジュース、カクテル等の飲料類、そば、うどん、ラーメン等の麺類等を販売する際に、店頭などにおいて購入者の希望に応じて味付けして販売する用途に使用することができる。
具体的には、アメ、ガム、あるいはチョコレート等の菓子類の販売に際し、これらの菓子類の表面にコーティングを施す際に、コーティングの味を購入者の趣向に応じて食品調製装置10によって調整することが可能である。また、アイスクリームやかき氷等の冷菓類の販売に際して、表面に振りかけるシロップの味を適宜調整することが可能である。また、コーヒーショップあるいは酒場等において、異なる種類の飲料をブレンドすることにより味を調整する用途、飲料の表面に浮かせるクリーム類の味を調整する用途等に食品調製装置10を利用することができる。
また、そば、うどん、あるいはラーメン等の麺類については、出汁やスープの味について消費者の好みが大きく異なる。そのため、麺類に用いる出汁やスープについて、食品調製装置10によって異なる種類のものの組み合わせ方、あるいは調製比率を変化させたものを提供することにより、自分好みにカスタマイズされた味のスープあるいは出汁によって麺類を提供することが可能となる。
上述したように、食品調製装置10は、多品種少量生産に対して効果的であり、食品を作成する現場において即座に所望の味の食品を提供することができる。そのため、食品を対面販売するような状況下においても、購入者の要望通りの味の食品を手間を要することなくスムーズに提供することが可能となる。食品の味毎に製品番号を付与する等しておけば、調製比率を容易にデータ管理することが可能となり、食品の提供に要する手間及び時間をより一層低減させることが可能となる。
≪具材入り食品の販売装置としての実施例について≫
食品調製装置10は、食品調製装置10は、材料吐出用ポンプ40として一軸偏心ねじポンプPを用いているため、固形の食品構成材料についても潰すことなく圧送することができる。そのため、食品調製装置10は、スープ、おでん等の固形の食品構成材料を含む食品を販売するために用いることも可能である。
具体的には、スープをカップ等の容器に入れて販売する業態に食品調製装置10を用いれば、各種のスープを吐出するための材料吐出用ポンプ40の他、スープに入れる具材を吐出するための材料吐出用ポンプ40を別途設けておくことにより、消費者好みの具材を含んだスープを作成して提供することが可能となる。また、一軸偏心ねじポンプPを材料吐出用ポンプ40に用いることにより、具材(食品構成材料)を潰すことなくスープに投入することが可能となる。
また、食品調製装置10は、おでんの具材(食品構成材料)を一又は複数容器に入れて販売する販売形態に用いることも可能である。食品調製装置10をおでんの販売に用いる場合には、材料吐出用ポンプ40を具材毎に設ける他、関東風、関西風等の各種の出汁を準備しておくことにより、様々な風味(味)のおでんを提供することが可能となる。
なお、具材入りのスープ、若しくはおでんのように、食品構成材料の形状を破壊することなく提供したい食品を食品調製装置10によって取り扱う場合には、導出部76の内径を食品構成材料が十分通過可能な程度にすると共に、ミキサー78を内臓させない構成とすることが好ましい。
本発明の食品調製装置によれば、食材あるいは調味料からなる食品構成材料を複数種、調製することにより、あたかも自ら調理しているが如く微妙な味調整をしつつ食品を形成することができる。また、本発明の食品調製装置によれば、食品の味を定性的に管理することが可能である。従って、本発明の食品調製装置は、食品の対面販売あるいは自動販売、食品製造業者による食品の製造若しくは味付け、食品の味見本作成等、様々な用途に利用することができる。
10 食品調製装置
22 調製比率入力手段
24 レシピ選択手段
30 供給機構
40 材料吐出用ポンプ
42 ロータ
44 ステータ
45 一軸偏心ねじポンプ機構
100 制御装置
110 調製比率記憶手段
114 履歴記憶手段
116 レシピ記憶手段
120 調製比率設定手段
130 吐出量制御手段
P 一軸偏心ねじポンプ

Claims (10)

  1. 食品を構成する食材あるいは調味料からなる食品構成材料を複数種、調製することにより食品を形成可能な食品調製装置であって、
    前記食品構成材料毎に設けられた材料吐出用ポンプと、
    前記食品構成材料の調製比率を設定可能な調製比率設定手段と、
    前記調製比率設定手段に設定された調製比率に則って前記各材料吐出用ポンプにおける前記食品構成材料の吐出量を制御する吐出量制御手段とを備えていることを特徴とする食品調製装置。
  2. 前記食品構成材料の調製比率の設定履歴を調製履歴データとして記憶可能な履歴記憶手段を有し、
    前記調製比率設定手段が、前記履歴記憶手段から読み出された調製履歴データに基づき、前記調製比率を設定可能であることを特徴とする請求項1に記載の食品調製装置。
  3. 前記食品構成材料の調製比率を入力可能な調製比率入力手段を有し、
    前記調製比率入力手段を介して入力された調製比率が前記調製比率設定手段に設定され、
    当該調製比率に則り、吐出量制御手段により前記各材料吐出用ポンプにおける前記食品構成材料の吐出量が制御されることを特徴とする請求項1又は2に記載の食品調製装置。
  4. 所定のレシピに則って規定された前記食品構成材料の調製比率を前記レシピ毎に記憶可能なレシピ記憶手段と、
    前記レシピを選択可能とするレシピ選択手段を備えており、
    前記レシピ選択手段により選択されたレシピに則って前記調製比率設定手段に前記食品構成材料の調製比率が設定され、当該調製比率に則って前記各材料吐出用ポンプにおける前記食品構成材料の吐出量が制御されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の食品調製装置。
  5. 前記吐出量制御手段が、前記食品構成材料について想定される一般的特性と、食品の調製に用いられる前記食品構成材料の特性との差異に基づき、前記各材料吐出用ポンプにおける前記食品構成材料の吐出量を制御可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の食品調製装置。
  6. 前記吐出量制御手段が、温度条件に起因する前記食品構成材料の吐出量の誤差を補正するように前記各材料吐出用ポンプにおける前記食品構成材料の吐出量を制御可能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の食品調製装置。
  7. 前記各材料吐出用ポンプと連通し、吐出された食品構成材料が通過する材料通過部と、
    前記材料通過部に対して洗浄液を供給可能な洗浄液供給手段と、
    前記材料通過部から洗浄液を含む液体を排出させることが可能な洗浄液排出手段とを備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の食品調製装置。
  8. 前記材料吐出用ポンプが、回転容積式のポンプによって構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の食品調製装置。
  9. 前記材料吐出用ポンプが、動力を受けて偏心回転する雄ねじ型のロータと、内周面が雌ねじ型に形成されたステータとを有する一軸偏心ねじポンプ機構により、前記食品構成材料を圧送するものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の食品調製装置。
  10. 通信ネットワークを介して外部機器との情報通信を実施可能なネットワーク接続手段を有し、
    前記ネットワーク接続手段を介して接続されたサーバから調製比率に関するデータを受信し、当該データに基づき、前記吐出量制御手段により前記食品構成材料の吐出量を制御可能であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の食品調製装置。
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