JP2013161995A - 制御装置及びその修理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】粘着性のあるシール材によってケースに封止されたカバーを外し易い制御装置とその修理方法(即ちカバーの外し方)を提供する。
【解決手段】制御装置2は、ケース10とカバー3を有する。ケース10の開口を囲むケース側シール面(フランジ面14a)と、ケース側シール面に対向するカバー側シール面(フランジ面4a)との間に粘着性のシール材が介在している。カバー3には、カバー側シール面に開口する貫通孔であってボルトを通すねじ溝が形成されているボルト孔7が設けられている。ケース側シール面においてボルト孔7に対向する位置に、ボルト孔7から突出するボルトの先端が遊嵌し、底面にボルト先端が当接する窪み17が設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】制御装置2は、ケース10とカバー3を有する。ケース10の開口を囲むケース側シール面(フランジ面14a)と、ケース側シール面に対向するカバー側シール面(フランジ面4a)との間に粘着性のシール材が介在している。カバー3には、カバー側シール面に開口する貫通孔であってボルトを通すねじ溝が形成されているボルト孔7が設けられている。ケース側シール面においてボルト孔7に対向する位置に、ボルト孔7から突出するボルトの先端が遊嵌し、底面にボルト先端が当接する窪み17が設けられている。
【選択図】図1
Description
本明細書が開示する技術は、制御回路を内蔵した制御装置とその修理方法に関する。特に、ケースとカバーの間に粘着性のシール材が付された制御装置とその修理方法に関する。
例えば車両のエンジンコンパートメントに搭載される制御装置など、周囲に水分が液状で存在する可能性のある環境下、あるいは、湿度の高い環境下で使われる制御装置は、ケースとカバーの間がシール材で封止される(例えば、特許文献1や特許文献2)。近年はシール材として、初めから固体のガスケットではなく、最初はゲル状であり塗布後に硬化するシール材が使われることが多い。そのようなガスケットは、FIPG(Formed In Place Gasket:液状成型ガスケット)とよばれる。FIPGは、当初は粘着性(接着性)のあるゲル状であり、制御装置のケースとカバーのシール面(密封対象の面であり、ケースとカバーの当接面)に塗布した後、カバーを取り付けると、所定時間後に硬化してケースとカバーの間をしっかりと封止する。特許文献1には、そのようなゲル状のシール材を使った制御装置が開示されている。
ところでメンテナンスあるいは修理のため、一旦ガスケットで封止したカバーを取り外すことがある。粘着性のあるガスケットを用いた場合、カバーとケースが接着し、カバーが取り外し難くなる。そのような場合、例えばドライバで強引にカバーをケースから外そうとすると、カバーあるいはケースのシール面を傷つけてしまう虞がある。本明細書は、粘着性のあるシール材によってケースに封止されたカバーを外し易い制御装置とその修理方法(即ちカバーの外し方)を提供する。
本明細書が開示する技術は、一つには、粘着性のシール材でケースに接着しているカバーを外し易くした制御装置に具現化することができる。より具体的には、本明細書が開示する技術は、ケースと、ケースの開口を覆うカバーを有する制御装置であって、開口を囲むケース側シール面と、ケース側シール面に対向するカバー側シール面との間に粘着性のシール材が介在している制御装置を対象とする。その制御装置のカバーには、カバー側シール面に開口する貫通孔であってボルトを通すねじ溝が形成されているボルト孔が設けられている。また、ケース側シール面においてボルト孔に対向する位置に、ボルト孔から突出するボルトが遊嵌する窪みが設けられている。窪みの直径は典型的にはボルト孔の直径よりも大きければよい。窪みの深さは、ボルト孔から突出するボルトの先端が底面に当接する深さであればよい。以下、説明の便宜のため、カバーに設けられた貫通ボルト孔を「メンテボルト孔(メンテナンスボルト孔)」と称し、ケース側シール面においてメンテボルト孔に対向する位置に設けられた窪みを「ボルト受け」と称することにする。
上記の制御装置においては、メンテボルト孔にボルトを螺合し、ボルトの先端がボルト受けの底面を押圧してシール材によって粘着しているカバーがケースから離間するまでボルトを回転させることによって、容易にカバーを外すことができる。上記の制御装置は、専用の工具を必要とせず、広く普及しているボルトを使って、粘着性のシール材で接着されているカバーを容易に外すことができる。上記の制御装置では、カバーを外す際、シール面に工具を当てる必要がないので、シール面を傷つけることがない。なお、上記のカバー取り外し方法(修理方法)も、本明細書が開示する新規な技術の一つである。
ボルト受けは、メンテボルト孔にボルトをねじ込んでカバーを外す際に生じる塵埃(メンテボルト孔内の塵埃や剥がれ落ちたシール材の屑など)の受け皿となる。すなわち、ボルト受けを備えることによって、カバーを外す際に生じる塵埃がケース内に侵入することを防止することができる。
上記のメンテボルト孔は、カバーを外すだけでなく、修理やメンテナンスの別の用途にも利用できる。車両用の制御装置など、コンパクト性を重視した制御装置では、内部に回路部品などを複雑に配置する結果、ケースの上部だけでなく下部にもメンテナンス用のカバーが取り付けられることがある。あるいは、ケースの下側に交換すべき部品が取り付けられている場合もあり得る。下部のカバーを取り外してメンテナンスを行う場合、あるいはケース下側に取り付けられた部品を外す場合、制御装置をさかさまにして作業を行うことができれば作業がし易くなる。そのような場合にも上記のメンテボルト孔が有用である。この場合、メンテボルト孔は、ボルト受けが鉛直上方を向くように制御装置を配置したときに水平面内において制御装置の重心を囲むように少なくとも3箇所に設けられているとよい。そのような制御装置を採用すれば、ボルト受けが鉛直上方を向くように制御装置を配置し、その少なくとも3箇所のメンテボルト孔に、メンテボルト孔からカバー最頂部までの高さよりも長いボルトを取り付け、制御装置を上下さかさまにしてボルトを脚として制御装置を置き、制御装置において上方を向いた側(もともとは制御装置の下側)の修理を実施することができる。そのような修理方法も本明細書が開示する新規な技術の一つである。なお、ボルトをケースのボルト受けに当接するまでねじ込むと、ボルトが安定してよい。
本明細書が開示する技術の詳細、及び、さらなる改良は、発明の実施の形態で説明する。
図面を参照して実施例の制御装置、及び、その修理方法を説明する。図1は、実施例の制御装置2の斜視図である。ただし、図1では、アッパーカバー3を外した状態で示してある。この制御装置2は、例えば電気自動車のインバータである。ケース10の中には、様々な回路基板90が搭載されている。修理あるいはメンテナンスにおいて回路基板90を交換するには、アッパーカバー3を取り外す必要がある。また、後述するが、ケース10の下側には別の回路基板が搭載されている。その別の基板を交換するにはロワカバー20を取り外す必要がある。以下、制御装置2の構造、特にその筐体構造と、アッパーカバー及びロワカバーの外し方を説明する。
制御装置2の筐体は、ケース10、アッパーカバー3、及び、ロワカバー20で構成されている。アッパーカバー3は、ボルト30で6箇所にてケース10に固定されている。ボルト30は、アッパーカバー3に設けられたボルト孔5に通され、ケース10に設けられたねじ孔15に固定される。なお、図1では1つのボルト孔とねじ孔にのみ符号5、15を付しているが、ボルト孔とねじ孔はそれぞれ6箇所あることに留意されたい。ケース10の上部開口の周囲にはフランジ(ケースフランジ14)が設けられており、アッパーカバー3には、ケースフランジ14に対向するようにフランジ(カバーフランジ4)が設けられている。カバー3で開口を閉じる際、ケース10の開口を囲むケースフランジ面14aと、ケースフランジ面14aに対向するアッパーカバー3のカバーフランジ面4aとが密封される。ケース10の開口を囲むケースフランジ面14aがケース側シール面に相当し、ケースフランジ面14aと対向するカバーフランジ面4aがカバー側シール面に相当し、両者のシール面同士がシール材で密封される。具体的には、ケースフランジ面14a(ケース側シール面)とカバーフランジ面4a(カバー側シール面)との間にはFIPG(粘着性のシール材)が塗布される(図1ではFIPGを省略している)。FIPGを塗布した後にケース10にアッパーカバー3を取り付け、しばらく経過すると、FIPGは固化し、ケースフランジ面14aカバーフランジ面4aの間が密閉される。FIGPは粘着性があり、ケースフランジ面14aとカバーフランジ面4aの双方に固着し高い密閉度が達成される。
符号7はメンテボルト孔を示しており、符号17はボルト受けを示している。メンテボルト孔7はねじ溝を有する貫通孔であり、ボルト受け17は、メンテボルト孔7の下側開口に対向する窪みである。メンテボルト孔7とボルト受け17は、アッパーカバー3やロワカバー20を外す際に利用する。メンテボルト孔7とボルト受け17については後に詳しく説明する。
図2にケース10の平面図を示す。図2においてグレーで示した部分が、FIPG35(シール材)を示している。図2に示すように、FIPG35は、ケースフランジ面14aの幅Waに塗布される。ねじ孔15とボルト受け17もフランジ14に設けられているが、その位置は、FIPGの塗布幅Waよりも外側である。なお、FIPGは、後述するように、ケースフランジ面14aの全面に塗布されてもよい。
メンテボルト孔7とボルト受け17について説明する。メンテボルト孔7は、アッパーカバー3のフランジ4に設けられた貫通孔であり、ねじ溝を有する。メンテボルト孔7は、鉛直方向に延びている。メンテボルト孔7は、カバーフランジ面4a(カバー側シール面)に開口している。ボルト受け17は、ケースフランジ面14a(ケース側シール面)に設けられた窪みである。窪み(ボルト受け17)の深さは1〜10mm程度である。なお、ボルト受け17の深さは、アッパーカバー3を外す際に、メンテボルト孔7から突出したボルト32の先端が底面に当接する深さであればよい。ボルト受け17は、メンテボルト孔7の下端開口に対向する位置に設けられている。メンテボルト孔7は、アッパーカバー3の4隅に設けられており、ボルト受け17は、ケース10の上部開口の4隅に設けられている。
図3に、図2のIII−III線に沿った断面に相当し、アッパーカバー3を取り付けた状態における制御装置2の断面図を示す。図3(A)はボルト32の挿入前の断面を示しており、図3(B)はボルト32の挿入後の断面を示している。メンテボルト孔7、ボルト受け17は、FIPG35よりも外側に位置する。ボルト受け17の直径D2は、メンテボルト孔7の直径D1よりも大きい。それゆえ、メンテボルト孔7にボルト32を通すと、ボルト32の先端は、ボルト受け17に遊嵌する。メンテボルト孔7とボルト受け17は、アッパーカバー3を外す際に利用される。アッパーカバー3を外すには、ボルト30(図1参照)を外し、メンテボルト孔7にボルト32を螺合する。ボルト32を、ボルト32の先端がボルト受け17の底を押圧してFIPGによって接着しているケース10とアッパーカバー3を離間させるまで回転させる。ケース10とアッパーカバー3は、粘着性のあるFIPGで接着しているが、ボルト32の押圧力により、アッパーカバー3はケース10から引き離される(図3(B)参照)。4箇所に設けられているメンテボルト孔7とボルト受け17の全てで同様にボルト32を使ってアッパーカバー3を引き剥がす。こうして、アッパーカバー3をケース10から外すことができる。
メンテボルト孔7とボルト受け17の利点を述べる。メンテボルト孔7とボルト受け17を使うことで、FIPGによってしっかりと密着しているアッパーカバー3を容易にケース10から外すことができる。しかも、アッパーカバー3を外すのに専用工具は不要である。また、図3(A)、(B)に示すように、ボルト32を使ってアッパーカバー3を外す際、ボルト受け17の底面以外は、ケースフランジ面14aとカバーフランジ面4aに触れることがない。それゆえ、強固に密着しているアッパーカバー3を外す際にフランジ面(シール面)を傷つけることもない。さらに、アッパーカバー3を外す際に生じる塵埃(例えば、剥離したFIPGの屑など)は、ボルト受け17に溜まる。特に、実施例では、FIPG35はケースフランジ面14aにおいて、ねじ孔15とボルト受け17よりも内側(ケースの中心に近い側)に塗布されていた(図2参照)。FIPGは、ねじ孔15とボルト受け17を含むケースフランジ面14aの全面に塗布されていてもよい。
図4に、ケースフランジ面14aの全面(ねじ孔15を除く)にFIPG35aを塗布したケース10aの平面図を示す。また、図5に、図4のV−V線に沿った断面に相当し、アッパーカバー3を取り付けた状態の制御装置2aの断面図を示す。図5(A)はボルト32の挿入前の断面を示しており、図5(B)はボルト32の挿入後の断面を示している。ボルト挿入前は、FIPG35aは、ボルト受け17の上やその周囲にも塗布される。この場合、メンテボルト32を挿入したときにねじ孔15から剥離するFIPGはボルト受け17に溜まる。塵埃がケース10内部に侵入してしまうことを防ぐことができる。
次に、図6と図7を参照してボルト受け17の変形例を説明する。図3に示したボルト受け17は、断面が単純な矩形の窪みであった。ボルト受けは、深さが2段になった窪みでもよいし(図6のボルト受け117)、テーパ状の窪みであってもよい(図7のボルト受け217)。また、剥離したFIPGはボルト受けに溜まるので、FIPGはボルト受けの周囲に塗布されていてもよい。
次に、図8〜図10を参照してロワカバー20の外し方を説明する。まず、4箇所のメンテボルト孔7に長尺ボルト34を取り付ける(図8)。長尺ボルト34としては、その長さLbが、メンテボルト孔7からアッパーカバー3の最頂部までの長さLaよりも長いものを使う。次に、制御装置2を上下さかさまにして長尺ボルト34を脚として利用する(図9)。なお、図2に示したように、メンテボルト孔7は、アッパーカバー3の4隅に設けられているから、長尺ボルト34を脚として利用して制御装置2を安定に据えることができる。制御装置2を上下逆さまに置いたので、図9に示すように、制御装置2の底面に位置するボルト22(ロワカバー20を固定しているボルト)が上面に見える。これで、簡単にボルト22を外し、ロワカバー20を外すことができる(図10)。ロワカバー20を外し、内部の回路基板92を交換する作業などの修理を行う。
実施例の技術に関する留意点を述べる。実施例では、メンテボルト孔7(およびボルト受け17)は、アッパーカバー3の4隅に設けられていた。ロワカバー20を外すためのメンテボルト孔7及びボルト受け17は、ボルト受け17を鉛直上方に向けて制御装置2を設置したときに水平面内において制御装置2の重心を囲むように少なくとも3箇所に設けられていればよい。そうすれば、長尺ボルトを、制御装置の脚として用いたときに制御装置を安定して支えることができる。
実施例の制御装置2は、ケース上面に開口を有し、その上面の開口を覆うようにカバーを取り付けた。ケースの開口は、ケースの側面や底面にあってもよい。その場合でも、メンテ孔とボルト受けが形成されていれば、ケースに接着したカバーを容易に外すことができる。また、ケースの開口がいずれの向きを向いていても、ボルト受け17が鉛直上方を向くように制御装置2を置き直せば、長尺ボルトを脚として使って制御装置をさかさまにすることによって、制御装置2の反対側の修理が容易に行える。
実施例の制御装置は、シール材としてFIPGを使った。シール材はFIPGに限られない。シール材は、最初から固形であって粘着性を有するシール材、例えば、接着剤を塗布したガスケットであってもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2、2a、2b、2c:制御装置
3:アッパーカバー
4:カバーフランジ
14:ケースフランジ
4a:カバーフランジ面(カバー側シール面)
14a:ケースフランジ面(ケース側シール面)
5:ボルト孔
7:メンテボルト孔
10:ケース
15:ねじ孔
17:ボルト受け
20:ロワカバー
22、30、34:ボルト
90、92:回路基板
3:アッパーカバー
4:カバーフランジ
14:ケースフランジ
4a:カバーフランジ面(カバー側シール面)
14a:ケースフランジ面(ケース側シール面)
5:ボルト孔
7:メンテボルト孔
10:ケース
15:ねじ孔
17:ボルト受け
20:ロワカバー
22、30、34:ボルト
90、92:回路基板
Claims (4)
- ケースと、ケースの開口を覆うカバーを有する制御装置であって、
開口を囲むケース側シール面と、ケース側シール面に対向するカバー側シール面との間に粘着性のシール材が介在しており、
カバー側シール面に開口する貫通孔であってねじ溝を有するボルト孔がカバーに形成されており、
ケース側シール面において前記貫通孔に対向する位置に、前記ボルト孔から突出するボルトが遊嵌する窪みであってボルト先端が底面に当接する窪みが設けられている、
ことを特徴とする制御装置 - 請求項1に記載の制御装置の修理方法であり、
前記ボルト孔にボルトを螺合し、ボルトの先端が窪みの底面を押圧して前記シール材によって接着しているカバーがケースから離間するまでボルトを回転させる、
ことを特徴とする制御装置の修理方法。 - 請求項1に記載の制御装置であって前記ボルト孔が水平面内において制御装置の重心を囲むように少なくとも3箇所に設けられている制御措置の修理方法であり、
窪みが鉛直上方を向くように制御装置を配置し、少なくとも3箇所の前記ボルト孔に、貫通孔からカバー最頂部までの高さよりも長いボルトを取り付け、制御装置を上下さかさまにしてボルトを脚として制御装置を置き、制御装置において上方を向いた側の修理を実施する、ことを特徴とする制御装置の修理方法。 - 前記ボルトをケースの前記窪みに当接するまでねじ込むことを特徴とする請求項3に記載の修理方法。
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|---|---|---|---|
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