JP2013170632A - 変速機の潤滑構造 - Google Patents

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和弥 金田
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Abstract

【課題】駆動源側の端部の潤滑油の供給量を抑えることができる変速機の潤滑構造を提供する。
【解決手段】変速機の潤滑構造は、中空の回転軸4内に配置され、車両用駆動源ENGの動力をポンプ8に伝達する中空のポンプシャフト2aと、回転軸4の中央部に配置される中央配置部材G3aと、内燃機関ENG側の端部に配置される端部配置部材C1と、回転軸4及びポンプシャフト2aに穿設され、中央配置部材G3aと端部配置部材C1とに潤滑油を供給するための潤滑油孔とを備え、ポンプシャフト2a内には、ポンプ8側から潤滑油が供給され、端部配置部材C1は、中央配置部材G3aよりも必要な潤滑油の供給量が少ないものであり、ポンプシャフト2aのポンプ8に対向する側の端部内周面であって、中央配置部材G3aに潤滑油を供給する中央潤滑油孔と端部配置部材に潤滑油を供給する端部潤滑油孔との間に位置させて、段差部が設けられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、変速機の潤滑構造に関する。
従来、変速機の入力軸にポンプシャフトを挿入し、ポンプシャフトを介して入力軸の一端側に位置するエンジン等の駆動源の駆動力を、入力軸の他端側に位置するポンプに伝達させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。これによれば、ポンプシャフトを入力軸内に配置したことで、変速機の小型化を図ることができる。
特開2010−270789号公報
入力軸内にポンプシャフトを配置する場合、ポンプシャフトを中空とし、潤滑が要求される個所に潤滑油を供給するようにポンプシャフトに潤滑孔を設けることが考えられる。ここで、ポンプシャフトから潤滑油を供給する場合、駆動源側の端部側への潤滑油の供給量が多くなり、ポンプシャフトの中央部及びポンプ側の端部への潤滑油の供給量が少なくなる。従って、駆動源側の端部に潤滑油の供給量が少ないことを望まれる所定の機構が配置される場合、この所定の機構を最良の状態で用いることができない虞がある。
本発明は、以上の点に鑑み、駆動源側の端部に潤滑油の供給量が少ないことを望まれる所定の機構が配置される場合であっても、駆動源側の端部の潤滑油の供給量を抑えることができる変速機の潤滑構造を提供することを目的とする。
[1]上記目的を達成するため、本発明の変速機の潤滑構造は、中空の回転軸と、該回転軸内に配置され、車両用駆動源の動力をポンプに伝達する中空のポンプシャフトと、前記回転軸の中央部に配置される中央配置部材と、前記回転軸の前記ポンプと反対側の端部に配置される端部配置部材と、前記回転軸及び前記ポンプシャフトに穿設され、前記中央配置部材と前記端部配置部材とに潤滑油を供給するための潤滑油孔とを備え、前記ポンプシャフト内には、前記ポンプ側から潤滑油が供給され、該端部配置部材は、前記中央配置部材よりも必要な潤滑油の供給量が少ないものであり、該ポンプシャフトの前記ポンプに対向する側の端部内周面であって、前記中央配置部材に潤滑油を供給する中央潤滑油孔と前記端部配置部材に潤滑油を供給する端部潤滑油孔との間に位置させて、段差部が設けられることを特徴とする。
本発明によれば、ポンプシャフト内を流れる潤滑油の一部が段差部で堰き止められる。従って、端部配置部材に大量の潤滑油が供給されることを防止し、中央配置部材を適切に潤滑することができる。
[2]また、本発明において、端部配置部材が湿式摩擦クラッチである場合には、湿式摩擦クラッチに大量の潤滑油が供給されることによるフリクションの増加を抑制させることができる。
[3]また、本発明においては、ポンプシャフトを、両端に位置する端部筒状部材と、端部筒状部材に外嵌される中央筒状部材とで構成し、段差部を、端部筒状部材の軸方向内方の端面で形成することができる。
本発明の潤滑構造を適用した変速機の実施形態のスケルトン図。 本実施形態のポンプシャフトを拡大して示す説明図。
図を参照して、本発明の軸受止め構造を適用した変速機の実施形態を説明する。図1は、本実施形態の自動変速機1を示している。自動変速機1は、エンジンからなる内燃機関ENG(駆動源)の駆動力(出力トルク)が伝達される入力軸2と、図外のディファレンシャルギアを介して駆動輪としての左右の前輪に動力を出力する出力ギアからなる出力部材3と、変速比の異なる複数のギア列G2〜G5とを備える。
又、自動変速機1は、変速比順位で奇数番目の各変速段を確立する奇数番ギア列G3,G5の駆動ギアG3a,G5aを回転自在に軸支する第1駆動ギア軸4(回転軸)と、変速比順位で偶数番目の変速段を確立する偶数番ギア列G2,G4の駆動ギアG2a,G4aを回転自在に軸支する第2駆動ギア軸5と、後進段を確立する際に用いられリバース駆動ギアGRaとリバース従動ギアGRbとからなる後進段用ギア列GRのリバース駆動ギアGRaを回転自在に軸支するリバース軸6を備える。第1駆動ギア軸4(回転軸)は入力軸2と同一軸線上に配置されており、第2駆動ギア軸5は第1駆動ギア軸4(回転軸)と平行に配置されている。
又、自動変速機1は、第1駆動ギア軸4に回転自在に軸支されたアイドル駆動ギアGiaと、アイドル駆動ギアGiaに噛合する第1アイドル従動ギアGibと、第1アイドル従動ギアGibに噛合し第2駆動ギア軸5に固定された第2アイドル従動ギアGicと、第1アイドル従動ギアGibに噛合し、リバース軸6に固定された第3アイドル従動ギアGidとで構成されるアイドルギア列Giを備える。
自動変速機1は、油圧作動型の湿式摩擦クラッチからなる第1クラッチC1及び第2クラッチC2を備える。第1クラッチC1は、入力軸2に伝達された内燃機関ENGの駆動力を第1駆動ギア軸4に伝達させる伝達状態と、この伝達を断つ開放状態とに切換自在に構成されている。第2クラッチC2は、入力軸2に伝達された内燃機関ENGの駆動力を第2駆動ギア軸5に伝達させる伝達状態と、この伝達を断つ開放状態とに切換自在に構成されている。
両クラッチC1,C2は、クラッチ制御回路10から供給される油圧により状態が切り換えられる。又、両クラッチC1,C2は、クラッチ制御回路10が備えるアクチュエータ(図示省略)で油圧を調整することにより、伝達状態における締結圧を調整することができる(いわゆる半クラッチ状態にすることができる)。
潤滑回路9には、ポンプ8から潤滑油が供給され、潤滑回路9は、クラッチC1,C2等の自動変速機1内の潤滑が必要な箇所に潤滑油を分配する油路を備える。ポンプ8は、内燃機関ENGと反対側の端部であって入力軸2と同軸上に配置されており、中空の第1駆動ギア軸4の中を通って入力軸2に連結されるポンプシャフト2aを介して内燃機関ENGにより駆動される。
ポンプシャフト2aは、両端に位置する端部筒状部材21,21と、両端部筒状部材21,21に外嵌される中央筒状部材22とで構成される。内燃機関ENG側の端部筒状部材の軸方向内方の端面で段差部21aが形成される。ポンプシャフト2a内には、ポンプ8側の端部から潤滑油が供給される。
潤滑回路9は、ポンプ8と同様に、内燃機関ENGと反対側の端部であって入力軸2と同軸上に配置されている。
又、自動変速機1には、入力軸2と同軸上であってポンプ8よりも内燃機関ENG側に位置させて、遊星歯車機構PGが配置されている。遊星歯車機構PGは、サンギアSaと、リングギアRaと、サンギアSa及びリングギアRaに噛合するピニオンPaを自転及び公転自在に軸支するキャリアCaとからなるシングルピニオン型で構成される。
遊星歯車機構PGのサンギアSa、キャリアCa、リングギアRaからなる3つの要素を、共線図(各要素の相対的な回転速度を直線で表すことができる図)におけるギア比に対応する間隔での並び順にサンギアSa側から夫々第1要素、第2要素、第3要素とすると、第1要素はサンギアSa、第2要素はキャリアCa、第3要素はリングギアRaとなる。
そして、遊星歯車機構PGのギア比(リングギアRaの歯数/サンギアSaの歯数)をgとして、第1要素たるサンギアSaと第2要素たるキャリアCaの間の間隔と、第2要素たるキャリアCaと第3要素たるリングギアRaの間の間隔との比が、g:1となる。
第1要素たるサンギアSaは、第1駆動ギア軸4に固定されている。第2要素たるキャリアCaは、3速ギア列G3の3速駆動ギアG3aに連結されている。第3要素たるリングギアRaは、ロック機構B1(ブレーキ)により変速機ケース7に解除自在に固定される。
ロック機構B1(ブレーキ)は、シンクロメッシュ機構で構成され、リングギアRa(第3要素)を変速機ケース7に固定する固定状態と、この固定を解除する開放状態とに切換自在に構成されている。
又、遊星歯車機構PGは、サンギアと、リングギアと、互いに噛合し一方がサンギア、他方がリングギアに噛合する一対のピニオンを自転及び公転自在に軸支するキャリアとからなるダブルピニオン型で構成してもよい。この場合、例えば、サンギア(第1要素)を第1駆動ギア軸4に固定し、リングギア(第2要素)を3速ギア列G3の3速駆動ギアG3aに連結し、キャリア(第3要素)をロック機構B1(ブレーキ)で変速機ケース7に解除自在に固定するように構成すればよい。
遊星歯車機構PGの径方向外方には、回転電機たる中空の電動機MG(モータ・ジェネレータ)が配置されている。換言すれば、遊星歯車機構PGは、中空の電動機MGの内方に配置されている。電動機MGは、ステータMGaとロータMGbとを備える。ロータMGbは、ポンプ8と遊星歯車機構PGとの間に位置させて入力軸2側に向かって延びるロータハブを備える。ロータハブは、第1駆動ギア軸4にスプライン結合されている。
又、電動機MGは、動力制御装置ECU(Electronic Control Unit)の指示信号に基づき、パワードライブユニットPDU(Power Drive Unit)を介して制御され、動力制御装置ECUは、パワードライブユニットPDUを、二次電池BATTの電力を消費して電動機MGを駆動させる駆動状態と、ロータMGbの回転力を抑制させて発電し、発電した電力をパワードライブユニットPDUを介して二次電池BATTに充電する回生状態とに適宜切り換える。
又、電動機MGには電動機MGの回転数(ロータMGbの回転数)を検出する回転センサMGcが設けられ、回転センサMGcは検出した電動機MGの回転数を動力制御装置ECUに送信自在に構成されている。
第1駆動ギア軸4には、リバース軸6に回転自在に軸支される後進段用ギア列GRのリバース駆動ギアGRaと噛合するリバース従動ギアGRbが固定されている。出力部材3を軸支する出力軸3aには、2速駆動ギアG2a及び3速駆動ギアG3aに噛合する第1従動ギアGo1が固定されている。又、出力軸3aには、4速駆動ギアG4a及び5速駆動ギアG5aに噛合する第2従動ギアGo2が固定されている。
このように、2速ギア列G2と3速ギア列G3の従動ギア、及び4速ギア列G4と5速ギア列G5の従動ギアとを夫々1つのギアGo1,Go2で構成することにより、自動変速機の軸長を短くすることができ、FF(前輪駆動)方式の車両への搭載性を向上させることができる。
第1駆動ギア軸4には、シンクロメッシュ機構で構成され、3速駆動ギアG3aと第1駆動ギア軸4とを連結した3速側連結状態、5速駆動ギアG5aと第1駆動ギア軸4とを連結した5速側連結状態、3速駆動ギアG3a及び5速駆動ギアG5aと第1駆動ギア軸4との連結を断つニュートラル状態の何れかの状態に切換自在な第1噛合機構SM1が設けられている。
第2駆動ギア軸5には、シンクロメッシュ機構で構成され、2速駆動ギアG2aと第2駆動ギア軸5とを連結した2速側連結状態、4速駆動ギアG4aと第2駆動ギア軸5とを連結した4速側連結状態、2速駆動ギアG2a及び4速駆動ギアG4aと第2駆動ギア軸5との連結を断つニュートラル状態の何れかの状態に切換自在な第2噛合機構SM2が設けられている。
リバース軸6には、シンクロメッシュ機構で構成され、リバース駆動ギアGRaとリバース軸6とを連結した連結状態と、この連結を断つニュートラル状態の何れかの状態に切換自在な第3噛合機構SM3が設けられている。
又、動力制御装置ECUは、クラッチ制御回路10のアクチュエータ(図示省略)を制御することにより、油圧を調節して、両クラッチC1,C2の伝達状態と開放状態とを切り換える。
次に、上記の如く構成される自動変速機1の作動について説明する。尚、第1実施形態の自動変速機1では、第1クラッチC1を係合させることにより、電動機MGの駆動力を用いて内燃機関ENGを始動させることができる。
先ず、内燃機関ENGの駆動力を用いて1速段を確立する場合には、ロック機構B1(ブレーキ)を固定状態として遊星歯車機構PGのリングギアRaを変速機ケース7に固定し、第1クラッチC1を締結させて伝達状態とする。
内燃機関ENGの駆動力は、入力軸2、第1クラッチC1、第1駆動ギア軸4を介して、遊星歯車機構PGのサンギアSaに入力され、入力軸2に入力された内燃機関ENGの回転数が1/(g+1)に減速されて、キャリアCaを介し3速駆動ギアG3aに伝達される。
3速駆動ギアG3aに伝達された駆動力は、3速駆動ギアG3a及び第1従動ギアGo1で構成される3速ギア列G3のギア比(3速駆動ギアG3aの歯数/第1従動ギアGo1の歯数)をiとして、1/i(g+1)に変速されて第1従動ギアGo1及び出力軸3aを介し出力部材3から出力され、1速段が確立される。
このように、本実施形態の自動変速機1では、遊星歯車機構PG及び3速ギア列で1速段を確立できるため、1速段専用の噛合機構が必要なく、又、遊星歯車機構PGは中空の電動機MG内に配置されるため、自動変速機の軸長の更なる短縮化を図ることができる。
尚、1速段において、車両が減速状態にあり、且つ二次電池BATTの充電率SOC(State Of Charge)が所定値未満であるときには、動力制御装置ECUは、電動機MGでブレーキをかけることにより発電を行う減速回生運転を行う。又、二次電池BATTの充電率SOCが所定値以上であるときには、電動機MGを駆動させて、内燃機関ENGの駆動力を補助するHEV(Hybrid Electric Vehicle)走行、又は電動機MGの駆動力のみで走行するEV(Electric Vehicle)走行を行うことができる。
又、EV走行中であって車両の減速が許容された状態であり且つ車両速度が一定速度以上の場合には、第1クラッチC1を徐々に締結させることにより、電動機MGの駆動力を用いることなく、車両の運動エネルギーを用いて内燃機関ENGを始動させることができる。
又、1速段で走行中に2速段にアップシフトされることを動力制御装置ECUが車両速度やアクセルペダルの開度等の車両情報から予測した場合には、第2噛合機構SM2を2速駆動ギアG2aと第2駆動ギア軸5とを連結させる2速側連結状態又はこの状態に近付けるプリシフト状態とする。
内燃機関ENGの駆動力を用いて2速段を確立する場合には、第2噛合機構SM2を2速駆動ギアG2aと第2駆動ギア軸5とを連結させた2速側連結状態とし、第1クラッチC1を開放状態とすると共に、第2クラッチC2を締結して伝達状態とする。これにより、内燃機関ENGの駆動力が、第2クラッチC2、アイドルギア列Gi、第2駆動ギア軸5、2速ギア列G2及び出力軸3aを介して、出力部材3から出力される。
尚、2速段において、動力制御装置ECUがアップシフトを予測している場合には、第1噛合機構SM1を3速駆動ギアG3aと第1駆動ギア軸4とを連結した3速側連結状態又はこの状態に近付けるプリシフト状態とする。
逆に、動力制御装置ECUがダウンシフトを予測している場合には、第1噛合機構SM1を、3速駆動ギアG3a及び5速駆動ギアG5aと第1駆動ギア軸4との連結を断つニュートラル状態とする。
これにより、アップシフト又はダウンシフトを、第1クラッチC1を伝達状態とし、第2クラッチC2を開放状態とするだけで行うことができ、変速段の切り換えを駆動力が途切れることなくスムーズに行うことができる。
又、2速段においても、車両が減速状態にあり、且つ二次電池BATTの充電率SOCが所定値未満であるときには、動力制御装置ECUは、減速回生運転を行う。2速段において減速回生運転を行う場合には、第1噛合機構SM1が3速側連結状態であるか、ニュートラル状態であるかで異なる。
第1噛合機構SM1が3速側連結状態である場合には、2速駆動ギアG2aで回転される第1従動ギアGo1によって回転する3速駆動ギアG3aが第1駆動ギア軸4を介して電動機MGのロータMGbを回転させるため、このロータMGbの回転を抑制しブレーキをかけることにより発電して回生を行う。
第1噛合機構SM1がニュートラル状態である場合には、ロック機構B1を固定状態とすることによりリングギアRaの回転数を「0」とし、第1従動ギアGo1に噛合する3速駆動ギアG3aと共に回転するキャリアCaの回転数を、サンギアSaに連結させた電動機MGにより発電させることによりブレーキをかけて、回生を行う。
又、2速段においてHEV走行する場合には、例えば、第1噛合機構SM1を3速駆動ギアG3aと第1駆動ギア軸4とを連結させた3速側連結状態として、遊星歯車機構PGを各要素が相対回転不能なロック状態とし、電動機MGの駆動力を3速ギア列G3を介して出力部材3に伝達することにより行うことができる。又は、第1噛合機構SM1をニュートラル状態として、ロック機構B1(ブレーキ)を逆転阻止状態としてリングギアRaの回転数を「0」とし、電動機MGの駆動力を1速段の経路で第1従動ギアGo1に伝達することによっても、2速段によるHEV走行を行うことができる。
内燃機関ENGの駆動力を用いて3速段を確立する場合には、第1噛合機構SM1を3速駆動ギアG3aと第1駆動ギア軸4とを連結させた3速側連結状態として、第2クラッチC2を開放状態とすると共に、第1クラッチC1を締結させて伝達状態とする。これにより、内燃機関ENGの駆動力は、入力軸2、第1クラッチC1、第1駆動ギア軸4、第1噛合機構SM1、3速ギア列G3を介して、出力部材3に伝達され、1/iの回転数で出力される。
3速段においては、第1噛合機構SM1が3速駆動ギアG3aと第1駆動ギア軸4とを連結させた3速側連結状態となっているため、遊星歯車機構PGのサンギアSaとキャリアCaとが同一回転となる。
従って、遊星歯車機構PGの各要素が相対回転不能なロック状態となり、電動機MGでサンギアSaにブレーキをかければ減速回生となり、電動機MGでサンギアSaに駆動力を伝達させれば、HEV走行を行うことができる。又、第1クラッチC1を開放して、電動機MGの駆動力のみで走行するEV走行も可能である。
3速段において、動力制御装置ECUは、車両速度やアクセルペダルの開度等の車両情報に基づきダウンシフトが予測される場合には、第2噛合機構SM2を2速駆動ギアG2aと第2駆動ギア軸5とを連結する2速側連結状態、又はこの状態に近づけるプリシフト状態とし、アップシフトが予測される場合には、第2噛合機構SM2を4速駆動ギアG4aと第2駆動ギア軸5とを連結する4速側連結状態、又はこの状態に近づけるプリシフト状態とする。
これにより、第2クラッチC2を締結させて伝達状態とし、第1クラッチC1を開放させて開放状態とするだけで、変速段の切換えを行うことができ、駆動力が途切れることなく変速をスムーズに行うことができる。
内燃機関ENGの駆動力を用いて4速段を確立する場合には、第2噛合機構SM2を4速駆動ギアG4aと第2駆動ギア軸5とを連結させた4速側連結状態とし、第1クラッチC1を開放状態とするとともに、第2クラッチC2を締結させて伝達状態とする。
4速段で走行中は、動力制御装置ECUが車両情報からダウンシフトを予測している場合には、第1噛合機構SM1を3速駆動ギアG3aと第1駆動ギア軸4とを連結した3速側連結状態、又はこの状態に近づけるプリシフト状態とする。
逆に、動力制御装置ECUが車両情報からアップシフトを予測している場合には、第1噛合機構SM1を5速駆動ギアG5aと第1駆動ギア軸4とを連結した5速側連結状態、又は、この状態に近づけるプリシフト状態とする。これにより、第1クラッチC1を締結させて伝達状態とし、第2クラッチC2を開放させて開放状態とするだけで、ダウンシフト又はアップシフトを行うことができ、駆動力が途切れることなく変速をスムーズに行うことができる。
4速段で走行中に減速回生又はHEV走行を行う場合には、動力制御装置ECUがダウンシフトを予測しているときには、第1噛合機構SM1を3速駆動ギアG3aと第1駆動ギア軸4とを連結した3速側連結状態とし、電動機MGでブレーキをかければ減速回生、駆動力を伝達すればHEV走行を行うことができる。
動力制御装置ECUがアップシフトを予測しているときには、第1噛合機構SM1を5速駆動ギアG5aと第1駆動ギア軸4とを連結した5速側連結状態とし、電動機MGによりブレーキをかければ減速回生、電動機MGから駆動力を伝達させればHEV走行を行うことができる。
内燃機関ENGの駆動力を用いて5速段を確立する場合には、第1噛合機構SM1を5速駆動ギアG5aと第1駆動ギア軸4とを連結した5速側連結状態とし、第2クラッチC2を開放状態とすると共に、第1クラッチC1を締結させて伝達状態とする。5速段においては、第1クラッチC1が伝達状態とされることにより内燃機関ENGと電動機MGとが直結された状態となるため、電動機MGから駆動力を出力すればHEV走行を行うことができ、電動機MGでブレーキをかけ発電すれば減速回生を行うことができる。
尚、5速段でEV走行を行う場合には、第2クラッチC2に加えて第1クラッチC1を開放状態とすればよい。又、5速段でのEV走行中に、第1クラッチC1を徐々に締結させることにより、内燃機関ENGの始動を行うこともできる。
動力制御装置ECUは、5速段で走行中に車両情報から4速段へのダウンシフトが予測される場合には、第2噛合機構SM2を4速駆動ギアG4aと第2駆動ギア軸5とを連結させた4速側連結状態、又はこの状態に近付けるプリシフト状態とする。これにより、4速段へのダウンシフトを駆動力が途切れることなくスムーズに行うことができる。
内燃機関ENGの駆動力を用いて後進段を確立する場合には、ロック機構B1を固定状態とし、第3噛合機構SM3をリバース駆動ギアGRaとリバース軸6とを連結した連結状態として、第2クラッチC2を締結させて伝達状態とする。これにより、入力軸2の回転速度が、[アイドル駆動ギアGiaの歯数/第3アイドル従動ギアGidの歯数]×[リバース駆動ギアGRaの歯数/リバース従動ギアGRbの歯数]×[1/i(g+1)]の回転速度のマイナス回転(後進方向の回転)に変速されて、出力部材3から出力され、後進段が確立される。
又、後進段において、逆転しているロータMGbに、正転側の駆動力を発生させてブレーキをかければ減速回生となり、逆転側の駆動力を発生させれば、HEV走行を行うことができる。又、両クラッチC1,C2を開放状態とし、ロック機構B1(ブレーキ)を固定状態として、電動機MGを逆転させることにより、EV走行による後進段を確立することもできる。
第1駆動ギア軸4(回転軸)及びポンプシャフト2aは、中空であり、周壁には複数の潤滑油孔が穿設されている。また、潤滑油孔は、端部配置部材としての第1及び第2クラッチC1,C2に潤滑油を供給する端部潤滑油孔21bと、中央配置部材としての3速駆動ギアG3a、5速駆動ギアG5a、第1噛合機構SM1及び各部材間に配置された軸受等に潤滑油を供給する中央潤滑油孔22aとに分かれる。
第1駆動ギア軸4(回転軸)とポンプシャフト2aとの間には、端部潤滑油孔21bから供給される潤滑油と、中央潤滑油孔22aから供給される潤滑油とが混ざることのないように、Oリング23等でシーリングが施されている。
中央潤滑油孔22aと端部潤滑油孔21bとの間に、内燃機関ENG側の端部筒状部材21の軸方向内方の端面(段差部21a)が位置するように構成されている。
本実施形態の変速機の潤滑構造によれば、ポンプシャフト2a内を流れる潤滑油の一部が段差部21aで堰き止められる。従って、端部配置部材としての第1及び第2クラッチC1,C2に大量の潤滑油が供給されることを防止し、中央配置部材としての3速駆動ギアG3a、5速駆動ギアG5a、第1噛合機構SM1及び各部材間に配置された軸受等を適切に潤滑することができる。
また、本実施形態の端部配置部材としての第1及び第2クラッチC1,C2は湿式摩擦クラッチであり、第1及び第2クラッチC1,C2に大量の潤滑油が供給されることによるフリクションの増加を抑制させることができる。
なお、本実施形態においては、変速機として、デュアル・クラッチ・トランスミッションを用いたものを説明したが、本発明の変速機はこれに限らない。
また、本実施形態においては、電動機MGを備える変速機1を説明したが、電動機MGはなくてもよい。
1…自動変速機、2…入力軸、2a…ポンプシャフト、21…端部筒状部材、21a…段差部、21b…端部潤滑油孔、22…中央筒状部材、22a…中央潤滑油孔、23…Oリング、3…出力部材(出力ギア)、3a…出力軸、3b…出力軸用軸受、4…第1駆動ギア軸(回転軸)、5…第2駆動ギア軸、6…リバース軸、7…変速機ケース、7a…ボルト、8…ポンプ、9…潤滑回路、10…クラッチ制御回路、C1…第1クラッチ、C2…第2クラッチ、SM1…第1噛合機構、SM2…第2噛合機構、G2…2速ギア列、G2a…2速駆動ギア、G3…3速ギア列、G3a…3速駆動ギア、G3b…ハブ(回転体)、G3c…3速ギア用軸受、G4…4速ギア列、G4a…4速駆動ギア、G5…5速ギア列、G5a…5速駆動ギア、Go1…第1従動ギア(2速・3速の従動ギア)、Go2…第2従動ギア(4速・5速の従動ギア)、Gi…アイドルギア列、GR…リバースギア列、ECU…動力制御装置、ENG…内燃機関(駆動源)、MG…走行用電動機(モータ・ジェネレータ、回転電機)、MGa…ステータ、MGb…ロータ、MGc…回転センサ、PG…遊星歯車機構、Sa…サンギア(第1要素)、Ca…キャリア(第2要素)、Ra…リングギア(第3要素)、BATT…二次電池、B1…ロック機構(ブレーキ)。

Claims (3)

  1. 中空の回転軸と、
    該回転軸内に配置され、車両用駆動源の動力をポンプに伝達する中空のポンプシャフトと、
    前記回転軸の中央部に配置される中央配置部材と、
    前記回転軸の前記ポンプと反対側の端部に配置される端部配置部材と、
    前記回転軸及び前記ポンプシャフトに穿設され、前記中央配置部材と前記端部配置部材とに潤滑油を供給するための潤滑油孔とを備え、
    前記ポンプシャフト内には、前記ポンプ側から潤滑油が供給され、
    該端部配置部材は、前記中央配置部材よりも必要な潤滑油の供給量が少ないものであり、
    該ポンプシャフトの前記ポンプに対向する側の端部内周面であって、前記中央配置部材に潤滑油を供給する中央潤滑油孔と前記端部配置部材に潤滑油を供給する端部潤滑油孔との間に位置させて、段差部が設けられることを特徴とする変速機の潤滑構造。
  2. 請求項1記載の変速機の潤滑構造であって、
    前記端部配置部材は、湿式摩擦クラッチであることを特徴とする変速機の潤滑構造。
  3. 請求項1又は請求項2記載の変速機の潤滑構造であって、
    前記ポンプシャフトは、両端に位置する端部筒状部材と、該端部筒状部材に外嵌される中央筒状部材とで構成され、
    前記段差部は、前記端部筒状部材の軸方向内方の端面で形成されることを特徴とする変速機の潤滑構造。
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