JP2013170902A - ワーク吸着固定装置および超音波検査システム - Google Patents

ワーク吸着固定装置および超音波検査システム Download PDF

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Abstract

【課題】ワークが可撓性を有する場合であっても、ワークを水槽の水に浸漬させた状態で安定的に吸着固定状態を維持する。
【解決手段】ワークWKを水槽17の水WTに浸漬させた状態で吸着固定するワーク吸着固定装置11は、循環水路21と、送水部23と、基部29およびリップ部31を有しワークWKを吸着する複数の吸盤33を備える。循環水路21は、水槽17の水WTを吸い込む吸込口21aおよび吸い込んだ水WTを吐き出す吐出口21bを有し、吸込口21aから吐出口21bへと水槽17の水WTを循環させる。送水部23は、循環水路21に設けられて水WTの循環を行わせる。基部29は、吸込口21aに連通する貫通孔41を略中心に有し、弾性を有するリップ部31は、貫通孔41を通して水WTが吸引されることでリップ部31の内方空間Sが狭められることによってワークWKを吸着する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体材料などのワークを水槽の水に浸漬させた状態で吸着固定するワーク吸着固定装置および超音波検査システムに関する。
例えば、半導体材料などのワークの検査を、超音波を用いて行う技術が知られている。本願出願人は、ワークに対して超音波を発信する一方でその反射波を受信し、発信から受信に到るまでの経過時間に基づいて、ワークにおけるボイドやクラックなどの欠陥の検査を行う技術を提案している(特許文献1参照)。
特許文献1によれば、ワークの欠陥検査を簡易に行うことができる。
特開2004−212191号公報
特許文献1では、ワークの欠陥検査を行うに際し、ワークを水槽の水に浸漬させた状態で、吸着パッドを通して水を吸引することで生じる水圧差を用いてワークを吸着パッドに吸着固定するようにしている。検査中にワークの位置がぶれると、その検査結果が誤差を含むものになるからである。
ところが、特許文献1では、可撓性を有するワークを水槽の水に浸漬させた状態で、吸着パッドを通して水槽の水を吸引することで生じる水圧差を用いてワークを吸着パッドに吸着固定しよう試みたとき、例えば、吸着パッドから離れる方向にワークの周縁部が反っている場合は、ワークの周縁部と吸着パッドとの間に隙間を生じる。すると、吸着パッドを通して水槽の水を吸引することで生じる水圧差が小さくなり、この小さい水圧差程度では、ワークの周縁部を吸着パッドに引き付けて吸着固定状態を維持することはできないおそれがある。この点、特許文献1は、可撓性を有するワークを対象として検査を行う際に生じるおそれのある前記の問題については言及していない。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ワークが可撓性を有する場合であっても、ワークを水槽の水に浸漬させた状態で安定的に吸着固定状態を維持可能なワーク吸着固定装置および超音波検査システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るワーク吸着固定装置は、ワークを水槽の水に浸漬させた状態で吸着固定するワーク吸着固定装置であって、前記水槽の水を吸い込む吸込口および前記吸い込んだ水を吐き出す吐出口を有し、前記吸込口から吐出口へと前記水槽の水を循環させる循環水路と、前記循環水路に設けられて前記水の循環を行わせる送水部と、基部およびリップ部を有し前記ワークを吸着する複数の吸盤と、を備え、前記基部は、前記吸込口に連通する貫通孔を略中心に有し、弾性を有する前記リップ部は、前記貫通孔を通して前記水が吸引されることで当該リップ部の内方空間が狭められることによって前記ワークを吸着する、ことを最も主要な特徴とする。
本発明に係るワーク吸着固定装置によれば、ワークが可撓性を有する場合であっても、ワークを水槽の水に浸漬させた状態で安定的に吸着固定状態を維持することができる。
本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置および超音波検査システムの概略構成図である。 本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置の概要を表す図である。 本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置の一構成要素である吸盤の実装構造を表す要部拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置および超音波検査システムについて、図面を参照して詳細に説明する。
〔本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置および超音波検査システムの概要〕
はじめに、本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置および超音波検査システムの概要について説明する。
特許文献1に係る従来技術では、可撓性を有するワークを水槽の水に浸漬させた状態で、吸着パッドを通して水槽の水を吸引することで生じる水圧差を用いてワークを吸着パッドに吸着固定しようと試みた場合に、例えば、吸着パッドから離れる方向にワークの周縁部が反っているときには、ワークの周縁部と吸着パッドとの間に隙間を生じる。すると、吸着パッドを通して水槽の水を吸引することで生じる水圧差が小さくなり、この小さい水圧差程度では、ワークの周縁部を吸着パッドに引き付けて吸着固定状態を維持することができないおそれがあった。
そこで、本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置および超音波検査システムでは、基部およびリップ部を有しワークを吸着する吸盤であって、基部は、吸込口に連通する貫通孔を略中心に有し、弾性を有するリップ部は、貫通孔を通して水槽の水が吸引されることで当該リップ部の内方空間が狭められることによってワークを吸着する、吸盤を採用することにより、ワークが可撓性を有する場合であっても、ワークを水槽の水に浸漬させた状態で安定的な吸着固定状態の維持を図ることとした。
〔本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11および超音波検査システム13の概略構成〕
次に、本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11および超音波検査システム13の概略構成について、図1〜図3を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11および超音波検査システム13の概略構成図である。図2は、本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11の概要を表す図である。図3は、本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11の一構成要素である吸盤33の実装構造を表す要部拡大断面図である。
なお、ワーク吸着固定装置11と超音波検査システム13との相違点は、次の通りである。すなわち、超音波検査システム13は、ワーク吸着固定装置11の構成に、ワークWKの欠陥検査を行うための超音波探触子15の構成を追加したものである。超音波探触子15は、図1中の矢印方向に沿って走査することにより、ワークWKの欠陥検査を行う機能を有する。
そこで、以下の説明では、本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11を説明することで、超音波検査システム13の説明に代えることとする。
本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11は、図1に示すように、ワークWKを水槽17の水WTに浸漬させた状態で、保持部材19に対するワークWKの吸着固定状態を維持する機能を有する。この吸着固定状態の維持機能を実現するために、本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11は、図1に示すように、循環水路21と、本発明の送水部として機能する送水ポンプ23と、保持部材19と、チャンバー部25と、圧力調整弁27と、基部29およびリップ部31(図3参照)を有しワークWKを吸着する複数の吸盤33と、を備える。
ワークWKは、例えば、半導体材料や半導体部品などである。本実施形態では、例えば、可撓性を有するワークWKを想定している。
循環水路21は、図1に示すように、水槽17の水WTを吸い込む吸込口21aおよび吸い込んだ水を吐き出す吐出口21bを有する。循環水路21は、吸込口21aから吸い込んだ水槽17の水WTを吐出口21bから吐き出して水槽17に戻す水槽17の水WTの循環水路としての機能を有する。
循環水路21の途中には、図1に示すように、送水ポンプ23が設けられている。送水ポンプ23は、水槽17の水WTを送出することで水WTの循環を行わせる機能を有する。また、循環水路21は、送水ポンプ23に対する吸込口21aの側の水圧が所定値を下回ると開放する圧力調整弁27を有する。
圧力調整弁27は、送水ポンプ23に対する吸込口21aの側の水圧が所定値を下回ると、ワークWKの検査を行う際に生じるワークWKの吸着固定による変形量が許容値を超えるか、または、送水ポンプ23の負荷が許容値を超えるおそれがあるとみなして、その水圧に応じて圧力調整弁27の開度を調整(例えば、吸込口21aの側の水圧が所定値を少し下回るときには、圧力調整弁27の開度を開放側に小さく調整し、吸込口21aの側の水圧が所定値を大きく下回るときには、圧力調整弁27の開度を開放側に大きく調整)する。
ここで、前記した水圧の所定値は、ワークWKに係る変形量許容値、または、送水ポンプ23に係る負荷の許容値に基づいて、これら許容値のうちいずれか小さい方を適宜設定すればよい。これにより、圧力調整弁27は、送水ポンプ23に対する吸込口21aの側の水圧を高めるように働くことにより、ワークWKに係る過剰な変形や、送水ポンプ23の過負荷を未然に防止する機能を有する。
保持部材19は、図1に示すように、ワークWKに当接する平板状の当接面19aを有し、当該ワークWKの姿勢を水平状態に保持する機能を有する。箱形状の保持部材19は、不図示の支持部材を介して、水槽17に対して水平状態を維持して固定されている。ワークWKの姿勢を保持する保持部材19の位置決めは、ワークWKにおけるボイドやクラックなどの欠陥の検査精度を高める上で重要な要素だからである。
保持部材19の当接面19aには、図1および図3に示すように、複数の収容穴部35が開設されている。複数の収容穴部35は、それぞれが略円筒形状に形成されている。複数の収容穴部35には、複数の吸盤33がそれぞれ収容されるようになっている。
保持部材19における複数の収容穴部35の下方には、空洞であるチャンバー部25が設けられている。複数の収容穴部35のそれぞれと、チャンバー部25との間には、これらの間を連通接続する通孔37が開設されている。チャンバー部25は、循環水路21の一部を構成するように、保持部材19に設けられている。循環水路21と比べて水流路の断面積が大きく形成されたチャンバー部25は、後記するように、複数の吸込口21aおよび複数の貫通孔41をそれぞれ通して水槽17の水WTを吸引する際に、複数の吸込口21a間での水槽17の水WTの吸引力を略均等化する機能を有する。
ゴムなどの弾性体より形成される吸盤33は、図3に示すように、基部29およびリップ部31を有している。吸盤33における基部29の中心には、円筒形状の挿通孔部39が設けられている。この挿通孔部39に対し、貫通孔41が中心に開設されたボルト43が挿通される。吸盤33の基部29は、ボルト43の軸部に形成されたねじ部43aと、通孔37に形成されたねじ溝37aとを螺合することにより、保持部材19の収容穴部35に対して取り付けられる。
吸盤33のリップ部31は、図3に示すように、基部29の周囲から斜め上方に向かって延び出している。リップ部31における円周形状の外周縁部(本発明の“周縁部”に相当する。)31aは、保持部材19の当接面19aに対して略面一となるように位置している。つまり、リップ部31の外周縁部31aは、保持部材19の当接面19aに対してワークWKが当接している状態で、ワークWKに当接するようになっている。
要するに、複数の吸盤33は、リップ部31がワークWKを臨み、かつ、リップ部31の外周縁部31aが保持部材19の当接面19aに対して略面一となるように、保持部材19の収容穴部35にそれぞれ設けられている。これにより、弾性を有するリップ部31は、ボルト43に開設された貫通孔41を通して水槽17の水WTが吸引されることでリップ部31の内方空間Sが狭められることによって、ワークWKを吸着するように構成されている。
複数の吸盤33は、保持部材19の長手方向に沿って延びる中心線を隔てて相互に隣接する一対の吸盤33同士が対向するように配置されている。保持部材19の長手方向を行方向とし、この長手方向に直交する方向を列方向とすると、本実施形態では、保持部材19に対して複数の吸盤33は、2行7列に整列して設けられている。
〔本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11の動作〕
次に、本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11の動作について説明する。
本実施形態では、ワークWKの一例として、例えば厚さtが0.5mmのガラスエポキシ基板を想定して説明を進める。また、同ワークWKは、その周縁部が、保持部材19の当接面19aから離れる方向に反っているものとする。
まず、操作者は、送水ポンプ23の電源スイッチ(不図示)をオンする。送水ポンプ23は、予め設定された駆動力をもって、水槽17の水WTを送出することで水WTの循環を行わせるように動作する。これにより、保持部材19の当接面19aに対し、ワークWKを吸着固定するための準備が整う。
次に、操作者は、水槽17に対して水平状態を維持して固定された保持部材19の当接面19aに対し、手作業で(自動化してもよい)ワークWKを軽く押し付けるようにする。すると、吸込口21aにおいて生じる水槽17の水WTの吸引力によって、ワークWKの中央部および周縁部は、保持部材19の当接面19aに密着するように引き寄せられる。
具体的には、弾性を有するリップ部31は、水槽17の水WTが貫通孔41を通して吸引されることでリップ部31の内方空間Sが狭められることによって、ワークWKを吸着するように働く。仮に、ワークWKの周縁部において、保持部材19の当接面19aから離れる方向に力が加えられたとしても、弾性を有するリップ部31が、ワークWKに対する吸着固定状態を維持するように働く。
したがって、本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11によれば、可撓性を有するワークWKの周縁部が、保持部材19の当接面19aから離れる方向に反っている場合であっても、同ワークWKを水槽17の水WTに浸漬させた状態で安定的に吸着固定状態を維持することができる。
仮に、大判のワークWKが、保持部材19の当接面19aを全て覆うように位置している場合には、送水ポンプ23に対する吸込口21aの側の水圧が、所定値を下回るに到る。すると、圧力調整弁27は、送水ポンプ23の負荷が許容値を超えるおそれがあるとみなして、不図示の弁体を開放するように動作する。
したがって、本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11によれば、仮に、大判のワークWKが、保持部材19の当接面19aを全て覆うように位置している場合であっても、圧力調整弁27は、送水ポンプ23に対する吸込口21aの側の水圧を高めるように働くので、送水ポンプ23の過負荷を未然に防止することができる。
また、本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11によれば、保持部材19は、複数の吸込口21aおよび複数の貫通孔41にそれぞれ連通接続され、循環水路21の一部を構成するチャンバー部25を有するので、複数の吸込口21aおよび複数の貫通孔41をそれぞれ通して水槽17の水WTを吸引する際に、保持部材19の当接面19aを覆うワークWKの大きさにかかわらず、複数の吸込口21a間での水槽17の水WTの吸引力を略均等化することができる。
ところで、本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11を具現化するに際し、単一の吸盤33の所要吸着力Pを、いかにして求めるのかが問題となる。単一の吸盤33の所要吸着力Pを把握することができれば、得られた情報に基づいて、送水ポンプ23の駆動力を設定することができるからである。そこで、単一の吸盤33の所要吸着力Pを求める際の考え方を、以下に述べることとする。
いま、ワークWKの周縁部の反りを平らに保持できる単一の吸盤33の吸着力(水槽17の水WTの吸引力)をPとする。また、保持部材19の当接面19aに対してワークWKの動きを抑制できる単一の吸盤33の吸着力をPとする。そして、ワークWKの欠陥検査時においてワークWKにかけてよい、単一の吸盤33あたりの最小の吸着力(水圧)をPとする。
すると、単一の吸盤33の所要吸着力Pは、下記の式(1)によって表すことができる。
+P ≦ P≦ P 式(1)
なお、前記した単一の吸盤33の吸着力P,P,Pは、ワークWKおよび吸盤33の仕様などに従って変動する。そこで、実験、シミュレーション、または、これらの組み合わせによって、単一の吸盤33の吸着力P,P,Pをそれぞれ求めればよい。こうして求めた単一の吸盤33の吸着力P,P,Pを式(1)に代入することによって、単一の吸盤33の所要吸着力Pを求めることができる。
〔本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11の作用効果〕
本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11によれば、基部29およびリップ部31を有しワークWKを吸着する複数の吸盤33を備え、基部29は、吸込口21aに連通する貫通孔41を略中心に有し、弾性を有するリップ部31は、貫通孔41を通して水槽17の水WTが吸引されることでリップ部31の内方空間Sが狭められることによってWKワークを吸着するので、ワークWKが可撓性を有し、かつ、ワークWKの周縁部が、保持部材19の当接面19aから離れる方向に反っている場合であっても、同ワークWKを水槽17の水WTに浸漬させた状態で安定的に吸着固定状態を維持することができる。
また、本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11によれば、ワークWKに当接する平板状の当接面31aを有しワークWKの姿勢を保持するための保持部材19をさらに備え、複数の吸盤33は、リップ部31がワークWKを臨み、かつ、リップ部31におけるワークWK側の外周縁部31aが保持部材19の当接面19aに対して略面一となるように保持部材19にそれぞれ設けられるので、前記の作用効果に加えて、ワークWKを水平な吸着固定状態に的確に維持することができる。
また、本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11によれば、循環水路21は、チャンバー部25を有し、複数の吸盤33がそれぞれ有する基部29の吸込口21aに連通する貫通孔41は、チャンバー部25に連通するように構成されるので、複数の吸込口21aおよび複数の貫通孔41をそれぞれ通して水槽17の水WTを吸引する際に、保持部材19の当接面19aを覆うワークWKの大きさにかかわらず、複数の吸込口21a間での水槽17の水WTの吸引力を略均等化することができる。
また、本発明の実施形態に係るワーク吸着固定装置11によれば、循環水路21は、送水ポンプ23に対する吸込口21aの側の水圧が所定値を下回ると開放する圧力調整弁27を有するので、仮に、大判のワークWKが、保持部材19の当接面19aを全て覆うように位置している場合であっても、圧力調整弁27は、送水ポンプ23に対する吸込口21aの側の水圧を高めるように働くため、送水ポンプ23の過負荷を未然に防止することができる。
そして、本発明の実施形態に係る超音波検査システム13は、水槽17の水WTに浸漬させた状態で吸着固定したワークWKを対象として超音波を用いた欠陥検査を行うための超音波探触子15を備えるものが前提となる。本発明の実施形態に係る超音波検査システム13では、基部29およびリップ部31を有しワークWKを吸着する複数の吸盤33を備え、基部29は、吸込口21aに連通する貫通孔41を略中心に有し、弾性を有するリップ部31は、貫通孔41を通して水槽17の水WTが吸引されることでリップ部31の内方空間Sが狭められることによってWKワークを吸着する。また、ワークWKに当接する平板状の当接面31aを有しワークWKの姿勢を保持するための保持部材19を備える。複数の吸盤33は、リップ部31がワークWKを臨み、かつ、リップ部31におけるワークWK側の外周縁部31aが保持部材19の当接面19aに対して略面一となるように保持部材19にそれぞれ設けられる。
本発明の実施形態に係る超音波検査システム13によれば、可撓性を有するワークWKの周縁部が、保持部材19の当接面19aから離れる方向に反っている場合であっても、ワークWKを水槽17の水WTに浸漬させた状態で、水平かつ安定な吸着固定状態にワークWKを的確に維持することができる。
したがって、本発明の実施形態に係る超音波検査システム13によれば、高精度のワークWKの欠陥検査を行うことができる。
[その他の実施形態]
以上説明した実施の形態は、本発明に係る具現化の一例を示したものである。従って、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならない。本発明は、その要旨または主要な特徴から逸脱することなく、様々な形態で実施することができるからである。
例えば、本実施形態において、ワークWKとしては、その周縁部が、保持部材19の当接面19aから離れる方向に反っているものを想定して説明したが、本発明はこの例に限定されない。本発明を適用可能なワークWKとしては、例えば、保持部材19の当接面19aに対して中央部分が凸形状または凹形状を有するものなど、あらゆる形状のワークWKであってもよい。
また、本実施形態において、保持部材19に対して吸盤33を、保持部材19の長手方向に沿って延びる中心線を隔てて相互に隣接する一対の吸盤33同士が対向するように配置する例をあげて説明したが、本発明はこの例に限定されない。保持部材19に対して吸盤33を、保持部材19の長手方向に沿って延びる中心線を隔てて相互に隣接する一対の吸盤33同士を千鳥状に配置する態様を採用してもよい。
また、本実施形態において、保持部材19に対して複数の吸盤33を、2行7列に整列して設ける例をあげて説明したが、本発明はこの例に限定されない。保持部材19に設けられる吸盤33の行方向または列方向の数や吸盤33の総数は、対象となるワークWKの大きさや保持部材19の大きさに応じて適宜設定することができる。
また、本実施形態において、ワークWKの一例として、例えば厚さtが0.5mmのガラスエポキシ基板を例示して説明したが、本発明はこの例に限定されない。本発明で使用可能なワークWKとしては、例えば、可撓性を有するワークの他に、吸着面に凹凸を有するワークや、相互に大きさの異なる複数のワークを組み合わせたものなどを、適宜用いることができる。
11 ワーク吸着固定装置
13 超音波検査システム
15 超音波探触子
17 水槽
19 保持部材
19a 当接面
21 循環水路
21a 吸込口
21b 吐出口
23 送水ポンプ(送水部)
25 チャンバー部
27 圧力調整弁
29 基部
31 リップ部
31a 外周縁部(周縁部)
33 吸盤
35 収容穴部
37 通孔
37a ねじ溝
39 挿通孔部
41 貫通孔
43 ボルト
43a ねじ部
WK ワーク
WT 水槽の水
S リップ部の内方空間
ここで、前記した水圧の所定値は、ワークWKに係る変形量許容値、または、送水ポンプ23に係る負荷の許容値に基づいて、これら許容値のうちいずれか大きい方を適宜設定すればよい。これにより、圧力調整弁27は、送水ポンプ23に対する吸込口21aの側の水圧を高めるように働くことにより、ワークWKに係る過剰な変形や、送水ポンプ23の過負荷を未然に防止する機能を有する。

Claims (5)

  1. ワークを水槽の水に浸漬させた状態で吸着固定するワーク吸着固定装置であって、
    前記水槽の水を吸い込む吸込口および前記吸い込んだ水を吐き出す吐出口を有し、前記吸込口から吐出口へと前記水槽の水を循環させる循環水路と、
    前記循環水路に設けられて前記水の循環を行わせる送水部と、
    基部およびリップ部を有し前記ワークを吸着する複数の吸盤と、
    を備え、
    前記基部は、前記吸込口に連通する貫通孔を略中心に有し、
    弾性を有する前記リップ部は、前記貫通孔を通して前記水が吸引されることで当該リップ部の内方空間が狭められることによって前記ワークを吸着する、
    ことを特徴とするワーク吸着固定装置。
  2. 請求項1に記載のワーク吸着固定装置であって、
    前記ワークに当接する平板状の当接面を有し当該ワークの姿勢を保持するための保持部材をさらに備え、
    前記複数の吸盤は、前記リップ部が前記ワークを臨み、かつ、前記リップ部における前記ワーク側の周縁部が前記保持部材の前記当接面に対して略面一となるように、前記保持部材にそれぞれ設けられる、
    ことを特徴とするワーク吸着固定装置。
  3. 請求項1または2に記載のワーク吸着固定装置であって、
    前記循環水路は、チャンバー部を有し、
    前記複数の吸盤がそれぞれ有する前記基部の前記吸込口に連通する前記貫通孔は、前記チャンバー部に連通するように構成される、
    ことを特徴とするワーク吸着固定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のワーク吸着固定装置であって、
    前記循環水路は、前記送水部に対する前記吸込口の側の水圧が所定値を下回るとその水圧に応じた開度調整を行う圧力調整弁を有する、
    ことを特徴とするワーク吸着固定装置。
  5. 水槽の水に浸漬させた状態で吸着固定したワークを対象として超音波を用いた欠陥検査を行う超音波検査システムであって、
    水槽の水を吸い込む吸込口および前記吸い込んだ水を吐き出す吐出口を有し、前記吸込口から吐出口へと前記水槽の水を循環させる循環水路と、
    前記循環水路に設けられて前記水の循環を行わせる送水部と、
    前記ワークに当接する平板状の当接面を有し当該ワークの姿勢を保持するための保持部材と、
    基部およびリップ部を有し前記ワークを吸着する吸盤と、
    を備え、
    前記基部は、前記吸込口に連通する貫通孔を略中心に有し、
    弾性を有する前記リップ部は、前記貫通孔を通して前記水が吸引されることで当該リップ部の内方空間が狭められることによって前記ワークを吸着し、
    複数の前記吸盤は、前記リップ部が前記ワークを臨み、かつ、前記リップ部における前記ワーク側の周縁部が前記保持部材の前記当接面aに対して略面一となるように、前記保持部材にそれぞれ設けられる、
    ことを特徴とする超音波検査システム。
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