JP2013179902A - ペット用吸収性シート - Google Patents

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Abstract

【課題】pHインクが含有する疎水性原料に影響を受けることなく、pH判別部が確実に呈色反応を生じることができるペット用吸収性シートを提供する。
【解決手段】透液性の表面シートと、不透液性の裏面シートと、両面をクレープ紙で包まれると共に表面シートと裏面シートとの間に介装される吸収体とを備えたペット用吸収性シートにおいて、表面シート若しくは表面シート側のクレープ紙上に形成され、濡れることで機能を発揮する機能性インクで形成された複数の呈色反応部と、2つの呈色反応部の間に形成され機能性インクによる形成層が存在しない、若しくは、周囲に比べて機能性インクによる形成層の厚さが薄い液導入部とから構成されるpH判別部とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、ペット用吸収性シートに関する。
近年室内でのペット飼育者数が増加しており、犬、猫等のペットが排泄した尿等を吸収するためのペット用吸収性シートが普及している。こうしたペット用吸収性シートとしては、透液性の表面シートと、不透液性の裏面シートと、両面をクレープ紙で包まれると共に表面シートと裏面シートとの間に介装される吸収体と、を備える構成が知られている。
ペット用吸水性シートには、排尿と同時に尿のpHを判別するために、表面側のシート体(表面シート、表面シート側のクレープ紙、若しくは、表面シートと吸収体間に配置される液移送シート)に尿などで濡れることで機能を発揮すべく特殊な機能性インク(例えば、pHインジケーターを含んだ特殊インク:以下、単にpHインクと呼ぶ。)で形成されたpH判別部(図柄、模様など)が施されている。
また、ペット用吸水性シートにおけるpH等を判別するpH判別部に関連する技術として、特許文献1には、pHにより変色する色素をにじみが生じないようにインク化して付着させる体液吸収用当て材に関する技術が、特許文献2には体液成分に応じて呈色反応する健康インジケーターを有するおむつに関する技術がそれぞれ記載されている。
ここで、従来のペット用吸収性シートは、シート体上にpH判別部であるpHインクが直接形成される構造になっている。
また、このようなpH判別部は、排泄された尿がpH判別部の周辺部分から浸透することにより、pHインクに含まれるpHインジケーターが呈色反応(例えば、酸性:黄色、中性:緑色、アルカリ性:青色にそれぞれ変色する。)を起こして、ユーザーに当該尿のpHを判別させる。
特開2002−011038号公報 特開2005−152264号公報
しかしながら、pHインジケーターは親水性の性質のため、そのままでは、尿によって滲んだり、溶解してしまうため、疎水性原料を混合してインク化している。
このため、従来のpHインクでは、含有する疎水性原料に起因して尿の浸透が阻害されて、pHインジケーターの変色スピードの悪化を招き、結局、pHインジケーターとしての機能を十分に発揮できないといった問題点があった。
例えば、周囲に尿が流れ込んできた場合、図11に示す正方形の形状のpH判別部1には、図11中”DR01”、DR02”、”DR03”及び”DR04”に示すように四方から尿が浸透してきて、図11中”CH01”に示す部分のpHインクに含まれるpHインジケーターに呈色反応が生じる。
但し、pHインクが含有する疎水性原料に起因して、尿は、図11中”RM01”に示すpH判別部1の中心部分には到達せずに、当該中心部分においてpHインジケーターの呈色反応が生じない場合が発生する。
本発明の課題は、pHインクが含有する疎水性原料に影響を受けることなく、pH判別部が確実に呈色反応を生じることができるペット用吸収性シートを提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、
透液性の表面シートと、不透液性の裏面シートと、両面をクレープ紙で包まれると共に表面シートと裏面シートとの間に介装される吸収体とを備えたペット用吸収性シートにおいて、
表面シート若しくは表面シート側のクレープ紙上に形成され、濡れることで機能を発揮する機能性インクで形成された複数の呈色反応部と、2つの呈色反応部の間に形成され機能性インクによる形成層が存在しない、若しくは、周囲に比べて機能性インクによる形成層の厚さが薄い液導入部とから構成されるpH判別部とを備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、
透液性の表面シートと、不透液性の裏面シートと、両面をクレープ紙で包まれると共に表面シートと裏面シートとの間に介装される吸収体と、表面シートと吸収体との間に配置される液移送シートとを備えたペット用吸収性シートにおいて、
液移送シート上に形成され、濡れることで機能を発揮する機能性インクで形成された複数の呈色反応部と、2つの呈色反応部の間に形成され機能性インクによる形成層が存在しない、若しくは、周囲に比べて機能性インクによる形成層の厚さが薄い液導入部とから構成されるpH判別部とを備えることを特徴とする
ペット用吸収性シート。
請求項3記載の発明は、
請求項1若しくは請求項2記載のペット用吸収性シートにおいて、液導入部が、互いに平行して設けられることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、
請求項1若しくは請求項2記載のペット用吸収性シートにおいて、液導入部が、格子状に設けられることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、
透液性の表面シートと、不透液性の裏面シートと、両面をクレープ紙で包まれると共に表面シートと裏面シートとの間に介装される吸収体とを備えたペット用吸収性シートにおいて、
表面シート若しくは表面シート側のクレープ紙上に形成され、濡れることで機能を発揮する機能性インクで形成された呈色反応部と、この呈色反応部の内部であってこの呈色反応部を複数の四角形に分割したと想定した時のそれぞれの四角形の頂点に設けられる機能性インクによる形成層が存在しない、若しくは、周囲に比べて機能性インクによる形成層の厚さが薄い液導入部とから構成されるpH判別部とを備えることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、
透液性の表面シートと、不透液性の裏面シートと、両面をクレープ紙で包まれると共に表面シートと裏面シートとの間に介装される吸収体と、表面シートと吸収体との間に配置される液移送シートとを備えたペット用吸収性シートにおいて、
液移送シート上に形成され、濡れることで機能を発揮する機能性インクで形成された呈色反応部と、この呈色反応部の内部であってこの呈色反応部を複数の四角形に分割したと想定した時のそれぞれの四角形の頂点に設けられる機能性インクによる形成層が存在しない、若しくは、周囲に比べて機能性インクによる形成層の厚さが薄い液導入部とから構成されるpH判別部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、透液性の表面シートと、不透液性の裏面シートと、両面をクレープ紙で包まれると共に表面シートと裏面シートとの間に介装される吸収体とを備えたペット用吸収性シートにおいて、表面シート若しくは表面シート側のクレープ紙上に形成され、濡れることで機能を発揮する機能性インクで形成された複数の呈色反応部と、2つの呈色反応部の間に形成され前記機能性インクによる形成層が存在しない、若しくは、周囲に比べて前記機能性インクによる形成層の厚さが薄い液導入部とから構成されるpH判別部とを備えることにより、pHインクが含有する疎水性原料に影響を受けることなく、pH判別部が確実に呈色反応を生じることができる。
第1実施形態のペット用吸収性シートの一例を示す平面図である。 図1のII−II断面の一例を示す図である。 図1のpH判別部の詳細を示す説明図である。 pH判別部の構成と尿の浸透距離との関係を示す説明図である。 第2実施形態のペット用吸収性シートの一例を示す平面図である。 図5のVI−VI断面の一例を示す図である。 第3実施形態のペット用吸収性シートの一例を示す平面図である。 図7のVIII−VIII断面の一例を示す図である。 pH判別部の構成の変形例1及び2を示す説明図である。 第4実施形態及び第5実施形態のペット用吸収性シートのpH判別部の詳細を示す説明図である。 従来のpH判別部の変色状況を示す説明図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態であるペット用吸収性シートを詳細に説明する。但し、発明の範囲は、図示例に限定されない。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態のペット用吸収性シートについて、図1、図2、図3及び図4に基づいて説明する。
ペット用吸収性シート100、図1に示すように、略長方形の形状となっており、例えば、ペット用トイレの床面に敷いて使用され、ペットにより排泄された排泄物の水分を表面からシート内に吸収する。また、ペット用吸収性シート100にはpHインクでpH判別部が形成されている。
また、図2に示すように、パルプとポリマーを含む吸収体2の上面及び下面は、クレープ紙3及び4で包まれており、表面シート6側のクレープ紙3上にpHインクでpH判別部5が形成される。そして、吸収体2等は、表面シート6と裏面シート7との間に介装される。
表面シート6は、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシート等により形成されている。不織布を構成する素材繊維としては、ポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができる。また、不織布を製造する方法としては、公知の方法を適宜用いることができ、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブロー法、ニードルパンチ法、又はこれらを組み合わせた方法が挙げられる。
表面シート6に多数の透孔を形成した場合には、尿等の液体がより速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。
裏面シート7は、不透液性の素材であれば、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シート等を用いることができる。また、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくしたり、高吸水性樹脂又は疎水性樹脂や撥水剤を塗布したりして、プラスチックフィルムを用いずに不透液性としたシートを裏面シート7として用いることができる。
ペット用吸収性シート100の周縁において、表面シート6と裏面シート7とは、ホットメルト接着剤、ヒートシール、超音波シール等により貼り合わされている。
吸収体は、尿等の水様成分を吸収するものであり、例えば、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。また、繊維集合体に、高吸水性樹脂(SAP;Super Absorbent Polymer)を組み合わせて吸収体を構成することもできる。
高吸水性樹脂としては、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸及びその塩類、アクリル酸塩重合体架橋物、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、ポリオキシエチレン架橋物、カルボキシメチルセルロース架橋物、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド等の水膨潤性ポリマーを部分架橋したもの、又はイソブチレンとマレイン酸との共重合体等が好適に用いられる。
さらに、消臭機能を持たせるため、吸収体に消臭剤を入れてもよい。消臭剤としては、例えば、活性炭や天然鉱物(例えば、ベントナイト、カオリナイト、カネマイト等)、合成無機物(ゼオライト、アモルファスシリカ等)を用いることができる。
パルプとポリマーを含む吸収体の上面及び下面は、クレープ紙で包まれており、シート体である表面シート6、若しくは、表面シート6側のクレープ紙の上にpHインクでpH判別部5が形成される。
特に、pH判別部5は吸収体の外包体であるクレープ紙3にpHインクで形成するのが最も好適である。
pHインクとしては、吸水による滲み防止のため、インク組成物にアクリル樹脂や非イオン性の水溶性ポリマーやポリビニルアルコール等の親水基及び疎水基を持つ樹脂を結合剤として含有させることができる。
また、インク組成物には、澱粉、カオリン、合成シリカ、ガラス、微結晶セルロース、イオン交換セルロース、珪酸アルミニウム等の吸水性粉末を含有し、尿とpHインジケーターとの接触を促進させ、pHインジケーターの呈色反応を促進させることもできる。
さらに、インク組成物には、尿との接触により尿のpHに応じて変色するpHインジケーターを含有することができる。このようなpHインジケーターとして、リトマス、メチルオレンジ、メチルレッド、ブロモチモールブルー、チモールブルー等から選択した1種又は2種以上のものを含有させることができる。
特に、メチルレッドとブロモチモールブルーとの混合指示薬を使用することにより、pH4.0〜9.0の酸性、中性及びアルカリ性の広い範囲の判別が可能になるため好ましい。
なお、pHインジケーターだけではなく、排尿があったかどうかを判別するための発現性インク(初期状態では、何も印刷されていないように見えていて、汎用を検知すると印刷内容が発現するインク)や消滅インク(初期状態では印刷内容が見えていて、排尿を検知するとそれが消えるインク)を用いることもできる。
図3に示すように、pH判別部5は、呈色反応部5aの間に、紙面長手方向に線状の液導入部5bがそれぞれ平行に設けられた構成となる。
これらの液導入部5bは、液導入部5bの部分のpHインクによる形成層を除去、若しくは、マスキング等により当該部分のpHインクを形成しないことにより設けられる。
また、液導入部5bは、肉眼では見えない程度の幅(細さ)であることが好ましい。
ここで、ペットの排尿時における尿のpHを判別する過程を説明する。ペット用吸収性シートにペットが排尿すると、排泄された尿は表面シート6及びクレープ紙3を透過して吸収体2で吸収される。
この時、シート体である表面シート6、若しくは、表面シート6側のクレープ3紙の上に形成されたpHインクは、浸透してきた尿等と接触して、排泄された尿のpHに応じて変色することになる。
但し、図3に示す線状の液導入部5bには、疎水性原料を含有するpHインクが存在しない。このため、排泄された尿は、先ず、液導入部5bに沿って呈色反応部5aの周囲に流れ込み、その後、呈色反応部5aの周囲からpHインクにそれぞれ浸透する。
例えば、図4(a)は、呈色反応部の1つを例示し、図4(a)に示す呈色反応部5aの短手方向の幅”WD11”が、呈色反応部5aの尿の浸透距離”L”の2倍よりも長い場合を想定する。
この場合、図4中”PT11”及び”PT12”に示す互いに対向する2つの点から浸透する尿は、互いに交わることがないので、図4中”RM11”に示すような呈色反応を生じない部分(非変色部分)が生じる。
一方、例えば、図4(b)に示す呈色反応部5aの短手方向の幅”WD12”が、呈色反応部5aの尿の浸透距離”L”の2倍よりも短い場合を想定する。
この場合、図4中”PT13”及び”PT14”に示す互いに対向する2つの点から浸透する尿は、互いに交わることになるので、図4中”RM11”に示すような呈色反応を生じない部分(非変色部分)が生じることなく、呈色反応部5aの全てで呈色反応が、言い換えれば、pH判別部5の全体が確実に呈色反応を生じることになる。
この結果、pHインクで形成された呈色反応部5aと、2つの呈色反応部5aの間に形成され機能性インクによる形成層が存在しない液導入部5bとからpH判別部5を構成し、呈色反応部5aの短手方向の幅を呈色反応部5aの尿の浸透距離の2倍よりも短くすることにより、pHインクが含有する疎水性原料に影響を受けることなく、pH判別部5の全体が確実に呈色反応を生じることができる。
(第2実施形態)
また、本発明の第2実施形態のペット用吸収性シートについて、図5及び図6に基づいて説明する。
ペット用吸収性シート101、図5に示すように、略長方形の形状となっており、例えば、ペット用トイレの床面に敷いて使用され、ペットにより排泄された排泄物の水分を表面からシート内に吸収する。また、ペット用吸収性シート101にはpHインクでpH判別部が形成されている。
また、図6に示すように、パルプとポリマーを含む吸収体2の上面及び下面は、クレープ紙3及び4で包まれており、また、クレープ紙3と表面シート6との間に配置される液移送シート8(表面シートと同じでも良いし、異なっていても良い。透液性のシートであれば良い)上にpHインクでpH判別部5が形成される。そして、吸収体2等は、表面シート6と裏面シート7との間に介装される。
また、pH判別部5は、図3に示した構成と同じであるので、重複する説明は省略する。
ここで、ペットの排尿時における尿のpHを判別する過程を説明する。ペット用吸収性シートにペットが排尿すると、排泄された尿は表面シート6、液移送シート8及びクレープ紙3を透過して吸収体2で吸収される。
この時、シート体である液移送シート8の上に形成されたpHインクは、浸透してきた尿等と接触して、排泄された尿のpHに応じて変色することになる。
その後は、第1実施形態と同様に、図3に示す線状の液導入部5bには、疎水性原料を含有するpHインクが存在しない。このため、排泄された尿は、先ず、液導入部5bに沿って呈色反応部5aの周囲に流れ込み、その後、呈色反応部5aの周囲からpHインクにそれぞれ浸透する。
例えば、図4(a)は、呈色反応部の1つを例示し、図4(a)に示す呈色反応部5aの短手方向の幅”WD11”が、呈色反応部5aの尿の浸透距離”L”の2倍よりも長い場合を想定する。
この場合、図4中”PT11”及び”PT12”に示す互いに対向する2つの点から浸透する尿は、互いに交わることがないので、図4中”RM11”に示すような呈色反応を生じない部分(非変色部分)が生じる。
一方、例えば、図4(b)に示す呈色反応部5aの短手方向の幅”WD12”が、呈色反応部5aの尿の浸透距離”L”の2倍よりも短い場合を想定する。
この場合、図4中”PT13”及び”PT14”に示す互いに対向する2つの点から浸透する尿は、互いに交わることになるので、図4中”RM11”に示すような呈色反応を生じない部分(非変色部分)が生じることなく、呈色反応部5aの全てで呈色反応が、言い換えれば、pH判別部5の全体が確実に呈色反応を生じることになる。
この結果、pHインクで形成された呈色反応部5aと、2つの呈色反応部5aの間に形成され機能性インクによる形成層が存在しない液導入部5bとからpH判別部5を構成し、呈色反応部5aの短手方向の幅を呈色反応部5aの尿の浸透距離の2倍よりも短くすることにより、pHインクが含有する疎水性原料に影響を受けることなく、pH判別部5の全体が確実に呈色反応を生じることができる。
(第3実施形態)
また、本発明の第3実施形態のペット用吸収性シートについて、図7及び図8に基づいて説明する。
ペット用吸収性シート102、図7に示すように、略長方形の形状となっており、例えば、ペット用トイレの床面に敷いて使用され、ペットにより排泄された排泄物の水分を表面からシート内に吸収する。また、ペット用吸収性シート102にはpHインクでpH判別部が形成されている。
また、図8に示すように、シート体9の上にはpHインクによりpH判別部10が形成されている。但し、pH判別部10には、図8中”IJ21”に示すような周囲に比べて形成層の厚さが薄い液導入部が形成される。
これらの液導入部は、マスキング等により液導入部の部分のpHインクによる形成層を薄くする、若しくは、形成時の形成層の周辺部の流れ込みを考慮して各呈色反応部を近接して形成することにより、液導入部にpHインクを流れ込ませ液導入部の形成層を薄くすることにより設けられる。
また、図3と同様に、例えば、呈色反応部の間に、図8中”IJ21”に示すような線状の液導入部が平行に設けられた構成とする。
ここで、ペットの排尿時における尿のpHを判別する過程を説明する。ペット用吸収性シートにペットが排尿すると、排泄された尿は表面シート6、液移送シート8及びクレープ紙3、或いは、表面シート6、液移送シート8及びクレープ紙3を透過して吸収体で吸収される。
この時、シート体である表面シート6、表面シート6側のクレープ紙3、若しくは、表面シート6と吸収体2間に配置される液移送シート8の上に形成されたpHインクは、浸透してきた尿等と接触して、排泄された尿のpHに応じて変色することになる。
但し、図8中”IJ21”に示す線状の液導入部には、疎水性原料を含有するpHインクが存在するもののその厚さは薄く、図8中”SD21”や”SD22”に示すような各呈色反応部の縁が存在する。
このため、排泄された尿は、先ず、液導入部に沿って呈色反応部の周囲に流れ込み、その後、呈色反応部の周囲、特に、図8中”SD21”や”SD22”に示すような各呈色反応部の縁からpHインクにそれぞれ浸透する。
そして、例えば、第1実施形態と同様に、呈色反応部の短手方向の幅を呈色反応部の尿の浸透距離”L”の2倍よりも短くした場合、呈色反応を生じない部分(非変色部分)が生じることなく、呈色反応部の全てで呈色反応が、言い換えれば、pH判別部5の全体が確実に呈色反応を生じることになる。
この結果、pHインクで形成された呈色反応部5aと、2つの呈色反応部5aの間に形成され周囲に比べて機能性インクによる形成層の厚さが薄い液導入部5bとからpH判別部5を構成し、呈色反応部5aの短手方向の幅を呈色反応部5aの尿の浸透距離の2倍よりも短くすることにより、pHインクが含有する疎水性原料に影響を受けることなく、pH判別部5の全体が確実に呈色反応を生じることができる。
(変形例1)
本発明の第1実施形態〜第3実施形態の変形例1について、図9(a)に基づいて説明する。
図9(a)は、pH判別部5の構成の変形例1を示す説明図であり、pH判別部5は、4つの呈色反応部5aの間に、紙面短手方向に線状の液導入部5bが平行に設けられた構成となる。
図9(a)に示す変形例1でも、pH判別部5の呈色反応部の短手方向の幅(図示せず。)が、呈色反応部の尿の浸透距離”L”の2倍よりも短い場合、呈色反応を生じない部分(非変色部分)が生じることなく、呈色反応部の全てで呈色反応が生じることになる。
(変形例2)
本発明の第1実施形態〜第3実施形態の変形例2について、図9(b)に基づいて説明する。
図9(b)は、pH判別部5の構成の変形例2を示す説明図であり、pH判別部5は、16個の正方形の呈色反応部5aの間に、紙面短手方向及び紙面長手方向に3本ずつの線状の液導入部5bがそれぞれ格子状になるように設けられた構成となる。
図9(b)に示す変形例2でも、pH判別部5の呈色反応部5aの短手方向の幅(図9(b)においては正方形のため辺の長さは同じ。)が、呈色反応部5aの尿の浸透距離”L”の2倍よりも短い場合、呈色反応を生じない部分(非変色部分)が生じることなく、呈色反応部5aの全てで呈色反応が生じることになる。
(第4実施形態)
また、本発明の第4実施形態のペット用吸収性シートについて、図10に基づいて説明する。
図10は、第4実施形態のペット用吸収性シートのpH判別部11の詳細を説明する説明図であり、pH判別部11は、pHインクで形成された呈色反応部11aと、この呈色反応部11aを16個の正方形に分割したと想定した時のそれぞれの正方形(実線及び破線にて図示。)の頂点部分に、9個の円形の液導入部11bが設けられた構成となる。
これらの円形の液導入部11b、液導入部11bの部分のpHインクによる形成層を除去、若しくは、マスキング等により当該部分のpHインクを形成しないことにより設けられる。
ここで、ペットの排尿時における尿のpHを判別する過程を説明する。ペット用吸収性シートにペットが排尿すると、排泄された尿は表面シート6及びクレープ紙3、或いは、表面シート6、液移送シート8及びクレープ紙3を透過して吸収体で吸収される。
この時、シート体である表面シート6、表面シート6側のクレープ紙3、若しくは、表面シート6と吸収体2間に配置される液移送シート8の上に形成されたpHインクは、浸透してきた尿等と接触して、排泄された尿のpHに応じて変色することになる。
但し、pHインクで形成された呈色反応部11aを16個の正方形に分割したと想定した時のそれぞれの正方形の辺は対角線よりも短いので、図10(b)中”IJ31”に示す液導入部から、図10(b)中”SD31”に示す正方形の対角線方向のpH判別部11の縁部分及び図10(b)中”IJ32”に示す正方形の対角線方向の他の液導入部までの距離を、呈色反応部11aの尿の浸透距離”L”の2倍よりもそれぞれ短くすれば、呈色反応を生じない部分(非変色部分)が生じることなく、呈色反応部11aの全てで呈色反応が生じることになる。
(第5実施形態)
また、本発明の第5実施形態のペット用吸収性シートについて、図10に基づいて説明する。
但し、基本的な説明は第4の実施形態と同じであり、異なる点は、円形の液導入部11bが、マスキング等により液導入部11bの部分のpHインクによる形成層を薄くする、若しくは、形成時の形成層の周辺部の流れ込みを考慮して呈色反応部11aに近接して形成することにより、液導入部11bにpHインクを流れ込ませ液導入部11bの形成層を薄くすることにより設けられる点である。
(実施例)
以下は、これまで説明した第1実施形態〜第5実施形態のペット用吸収性シートの呈色反応部の尿の浸透距離”L”を、以下に示すpHインクの成分比率及び印刷条件で測定した実施例を示すものである。
pHインクは、例えば、pH指示薬(BTB(ブロモチモールブルー))…1%、アクリル樹脂…10%、シリカ…2%、pH調整剤…1.3%、イソプロピルアルコール…85.7%の成分比率である。(但し、BTBは酸性で黄色、中性で緑色、アルカリ性で青色と変色するように初期のpHインク色を緑色となるように調製されているものとする。)
また、印刷条件として、例えば、クレープ紙(目付16gsm、pH6.3)にグラビア印刷(版深度30μm)で印刷する。
このような諸条件下で、尿の浸透距離”L”を、「JIS P8141:紙及び平紙−吸水試験法−クレム法」に準じて測定する。(但し、ペット用吸収性シートにおいて、尿のpHを判別するのは尿の排泄直後が好ましいため、試験紙を浸す時間を10秒として測定する。)
この結果、呈色反応部5aの尿の浸透距離Lは、抄紙時の紙の流れの方向(縦目:machine direction(MD))では、L=6mm、抄紙時の紙の流れ方向と直交する方向(横目:cross direction(CD))では、L=10mmであった。
すなわち、呈色反応部5aの短手方向の幅が、測定した呈色反応部5aの尿の浸透距離”L”の2倍よりも短い場合、具体的には、12mmよりも短い場合には、呈色反応を生じない部分(非変色部分)が生じることなく、呈色反応部5aの全てで呈色反応が生じ、言い換えれば、pH判別部5が確実に呈色反応を生じる。
同様に、円形の液導入部11bから正方形の対角線方向のpH判別部11の縁部分及び液導入部11aでの幅が、測定した呈色反応部11aの尿の浸透距離”L”の2倍よりも短い場合、具体的には、12mmよりも短い場合には、呈色反応を生じない部分(非変色部分)が生じることなく、呈色反応部11aの全てで呈色反応が生じ、言い換えれば、pH判別部11が確実に呈色反応を生じる。
なお、上述のペット用吸収性シートの(第1実施形態)、(第2実施形態)、(第3実施形態)及び(変形例1)の説明に際しては、複数の呈色反応部5a(紙面長手方向、若しくは、紙面短手方向)と、2つの呈色反応部5aの間に形成された液導入部5bとからpH判別部5を構成しているが、もちろん、呈色反応部5aの短手方向の幅が呈色反応部5aの尿の浸透距離の2倍よりも短くなる条件を満足すれば、このような呈色反応5a部の数やその形状に限定されるものではない。
また、上述のペット用吸収性シートの(変形例2)の説明に際しては、16個の正方形の呈色反応部5aの間に、紙面短手方向及び紙面長手方向に3本ずつの線状の液導入部5bがそれぞれ格子状になるように設けられた構成となる事例を示しているが、もちろん、呈色反応部5aの短手方向の幅が呈色反応部5aの尿の浸透距離の2倍よりも短くなる条件を満足すれば、このような呈色反応部5aの数に限定されるものではない。
さらに、(変形例2)の説明では、呈色反応部5aの形状が正方形としているが、もちろん、呈色反応部5aの形状は長方形やその他の形状であっても構わない。
また、上述のペット用吸収性シートの(第4実施形態)及び(第5実施形態)の説明に際して、pH判別部11は、pHインクで形成された呈色反応部11aと、この呈色反応部11aを16個の正方形に分割したと想定した時の正方形の頂点部分に、9個の円形の液導入部11bが設けられた構成を例示しているが、もちろん、液導入部11bから正方形の対角線方向のpH判別部11の縁部分までの距離、正方形の対角線方向の縁部分及び正方形の対角線方向の他の液導入部11bまでの距離、若しくは、正方形の対角線方向の他の液導入部11bまでの距離が呈色反応部11aの尿の浸透距離”L”の2倍よりも短くなる条件を満足すれば、この分割数や液導入部11bの個数に限定されるものではない。
また、(第4実施形態)及び(第5実施形態)の説明では、pH判別部11を複数の正方形に分割した場合を想定しているが、もちろん、複数の四角形に分割した場合の頂点部分に液導入部11bを設ける構成であっても構わない。
さらに、(第4実施形態)及び(第5実施形態)の説明では、液導入部11bの形状を円形として説明しているが、もちろん、三角形、四角形等の多角形やその他の形状であっても構わない。
1,5,10 pH判別部
2 吸収体
3,4 クレープ紙
5a,11a 呈色反応部
5b,11b 液導入部
6 表面シート
7 裏面シート
8 液移送シート
9 シート体
100,101,102 ペット用吸水性シート

Claims (6)

  1. 透液性の表面シートと、不透液性の裏面シートと、両面をクレープ紙で包まれると共に前記表面シートと前記裏面シートとの間に介装される吸収体とを備えたペット用吸収性シートにおいて、
    前記表面シート若しくは前記表面シート側の前記クレープ紙上に形成され、濡れることで機能を発揮する機能性インクで形成された複数の呈色反応部と、2つの呈色反応部の間に形成され前記機能性インクによる形成層が存在しない、若しくは、周囲に比べて前記機能性インクによる形成層の厚さが薄い液導入部とから構成されるpH判別部とを備えることを特徴とする
    ペット用吸収性シート。
  2. 透液性の表面シートと、不透液性の裏面シートと、両面をクレープ紙で包まれると共に前記表面シートと前記裏面シートとの間に介装される吸収体と、前記表面シートと前記吸収体との間に配置される液移送シートとを備えたペット用吸収性シートにおいて、
    液移送シート上に形成され、濡れることで機能を発揮する機能性インクで形成された複数の呈色反応部と、2つの呈色反応部の間に形成され前記機能性インクによる形成層が存在しない、若しくは、周囲に比べて前記機能性インクによる形成層の厚さが薄い液導入部とから構成されるpH判別部とを備えることを特徴とする
    ペット用吸収性シート。
  3. 前記液導入部が、
    互いに平行して設けられることを特徴とする
    請求項1若しくは請求項2のいずれか一項に記載のペット用吸収性シート。
  4. 前記液導入部が、
    格子状に設けられることを特徴とする
    請求項1若しくは請求項2のいずれか一項に記載のペット用吸収性シート。
  5. 透液性の表面シートと、不透液性の裏面シートと、両面をクレープ紙で包まれると共に前記表面シートと前記裏面シートとの間に介装される吸収体とを備えたペット用吸収性シートにおいて、
    前記表面シート若しくは前記表面シート側の前記クレープ紙上に形成され、濡れることで機能を発揮する機能性インクで形成された呈色反応部と、この呈色反応部の内部であってこの呈色反応部を複数の四角形に分割したと想定した時のそれぞれの四角形の頂点に設けられる前記機能性インクによる形成層が存在しない、若しくは、周囲に比べて前記機能性インクによる形成層の厚さが薄い液導入部とから構成されるpH判別部とを備えることを特徴とする
    ペット用吸収性シート。
  6. 透液性の表面シートと、不透液性の裏面シートと、両面をクレープ紙で包まれると共に前記表面シートと前記裏面シートとの間に介装される吸収体と、前記表面シートと前記吸収体との間に配置される液移送シートとを備えたペット用吸収性シートにおいて、
    液移送シート上に形成され、濡れることで機能を発揮する機能性インクで形成された呈色反応部と、この呈色反応部の内部であってこの呈色反応部を複数の四角形に分割したと想定した時のそれぞれの四角形の頂点に設けられる前記機能性インクによる形成層が存在しない、若しくは、周囲に比べて前記機能性インクによる形成層の厚さが薄い液導入部とから構成されるpH判別部とを備えることを特徴とする
    ペット用吸収性シート。
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