JP2013190021A - 転がり案内装置 - Google Patents

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Takuya Horie
拓也 堀江
Koshin Wada
光真 和田
Ayako Miyajima
綾子 宮島
Shinya Saito
慎也 斎藤
Takeshi Shimamura
武志 島村
Teruaki Ooka
輝明 大岡
Marie Horikawa
真理恵 堀川
Hiroyuki Kimura
裕之 木村
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Abstract

【課題】
無限循環路内における転動体の循環の円滑化を促進して、軌道部材に対する移動部材の運動を高精度化することが可能な転がり案内装置を提供する。
【解決手段】
前記移動部材は、前記転動体の負荷転走面及び戻し通路を有する本体部材と、前記内側方向転換路を内蔵すると共に前記外側方向転換路の内周側案内面を有する方向転換部と、前記本体部材に装着されると共に前記外側方向転換路の外周側案内面を有する蓋体と、を備え、前記本体部材の端面には前記方向転換部の位置基準となる位置基準穴が形成される一方、前記方向転換部には当該位置基準穴に圧入される位置決め突起が形成され、また、前記本体部材には長手方向に沿って前記負荷転走面と平行な回転止め溝が形成される一方、当該本体部材に対向する方向転換部の端面には前記位置基準穴に位置決め突起が圧入された状態で前記回転止め溝に嵌合する回転止め突起が形成されている。
【選択図】 図14

Description

本発明は、工作機械のワークテーブルや各種搬送装置の直線案内部あるいは曲線案内部において、テーブル等の可動体を往復動自在に案内する転がり案内装置に関する。
従来、この種の転がり案内装置は、長手方向に沿って転動体の転走面が形成された軌道部材と、前記転走面を転走する多数の転動体を介して前記軌道部材に組み付けられると共に当該軌道部材に沿って往復動自在な移動部材とを備えている。前記移動部材は転動体の無限循環路を備えており、これによって移動部材は前記軌道部材に沿ってストロークを制限されることなく移動することが可能となっている。
特開2006−105296に開示される転がり案内装置では、前記移動部材が、金属製の本体部材と、当該本体部材に装着される複数の循環路組立体と、これら循環路組立体を覆うようにして前記本体部材に装着される一対の蓋体とを含んでいる。前記本体部材には前記軌道部材の転走面と対向する負荷転走面が形成されており、転動体は互いに対向する転走面と負荷転走面によって区画された負荷通路内を転走する。また、本体部材に装着される各循環路組立体は、前記本体部材に形成された貫通孔に挿入されるパイプ部と、このパイプ部の一端に設けられると共に前記本体部材の移動方向の端面に配置される方向転換部とを有している。
前記パイプ部には前記負荷通路と平行な転動体の戻し通路が形成される一方、前記方向転換部には前記戻し通路と前記負荷通路とを繋ぐ内側方向転換路が内蔵されている。また、前記方向転換部の外側面には前記内側方向転換路と交差する外側方向転換路の内周側案内面が形成されており、前記蓋体を本体部材に装着して循環路組立体を覆うと、前記方向転換部と蓋体との間に外側方向転換路が形成されるようになっている。
転動体の無限循環路は一対の循環路組立体の組合せから構成されており、一対の循環路組立体は前記本体部材に対して互いに向かい合わせに装着される。このとき、各循環路組立体のパイプ部は前記本体部材に形成された別々の貫通孔に対して挿入され、パイプ部の先端は本体部材を貫いて突出し、対向する循環路組立体の方向転換部において外側方向転換路と接続される。すなわち、一対の循環路組立体の組合せにより、負荷通路、内側方向転換路、戻し通路、外側方向転換路、負荷通路の順序で一巡する無限循環路が形成され、更に個々の転換部において前記内側方向転換路と外側方向転換路とが交差することにより、2回路の無限循環路が構築されるようになっている。
特開2006−105296
前記移動部材の内部における転動体の循環を円滑に行い、軌道部材に対する移動部材の移動抵抗を小さくするためには、転動体を負荷通路から方向転換路に対して円滑に進入させる必要があり、そのためには前記循環路組立体を本体部材に対して精度良く位置決めしなければならない。特に、前記本体部材の負荷転走面に対して循環路組立体を高精度に位置決めする必要があった。
しかし、特開2006−105296の転がり案内装置では、本体部材の貫通孔に対して前記循環路組立体のパイプ部を挿入し、それによって当該循環路組立体を本体部材に対して位置決めしており、当該貫通孔が当該循環路組立体の本体部材に対する位置決め基準としては何ら機能し得ないことから、本体部材の負荷転走面に対する循環路組立体の位置決め精度を高めることが難しかった。何故ならば、前記負荷転走面は前記本体部材に焼き入れ処理を施した後に研削加工されるが、前記循環路組立体のパイプ部が挿入される貫通孔は加工の容易性を考慮して本体部材の焼き入れ処理の前に形成されており、本体部材に生じる焼き入れ加工後の熱処理歪により、前記負荷転走面に対する貫通孔の位置精度そのものが低いからである。このため、転動体の循環に対して抵抗が作用し易く、特に軌道部材に対して移動部材を高速で運動させる用途においては移動部材の動きが悪化する懸念があった。
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、無限循環路内における転動体の循環の円滑化を促進して、軌道部材に対する移動部材の運動を高精度化することが可能な転がり案内装置を提供することにある。
すなわち、本発明を適用した転がり案内装置は、軌道部材と、多数の転動体を介して前記軌道部材に組み付けられ、互いに交差する内側方向転換路及び外側方向転換路を含んで構成された複数の転動体無限循環路を有する移動部材と、を備え、前記移動部材は、前記転動体の負荷転走面及び戻し通路を有する本体部材と、前記内側方向転換路を内蔵すると共に前記外側方向転換路の内周側案内面を有する方向転換部と、前記本体部材に装着されると共に前記外側方向転換路の外周側案内面を有する蓋体と、を備えている。
そして、前記本体部材の端面には前記方向転換部の位置基準となる位置基準穴が形成される一方、前記方向転換部には当該位置基準穴に圧入される位置決め突起が形成され、また、前記本体部材には長手方向に沿って前記負荷転走面と平行な回転止め溝が形成される一方、当該本体部材に対向する方向転換部の端面には前記位置基準穴に位置決め突起が圧入された状態で前記回転止め溝に嵌合する回転止め突起が形成されている。
本発明によれば、前記方向転換部に形成された位置決め突起は前記本体部材に形成された位置基準穴に圧入されているので、前記負荷転走面に対する当該位置基準穴の位置精度は高いものとなり、この位置基準穴に前記位置決め突起を圧入した方向転換部は前記本体部材の適切な位置に装着されることになる。
また、前記本体部材には前記負荷転走面と平行な回転止め溝を設けられる一方、各方向転換部の端面には前記位置基準穴に位置決め突起が圧入された状態で前記回転止め溝に嵌合する回転止め突起が形成されているため、前記位置基準穴に圧入する位置決め突起の周囲における方向転換部の回転が係止される。これにより、前記方向転換部に備えられた方向転換路が本体部材の負荷転走面に対して高精度に位置決めされ、無限循環路内における転動体の循環の円滑化を促進して、軌道部材に対する移動部材の運動を高精度化することが可能となる。
本発明が適用される転がり案内装置の実施形態の一例を示す斜視図である。 図1のII−II線断面図である。 転動体としてのローラを配列した連結体ベルトを示す斜視図である。 実施形態に係る転がり案内装置の本体部材を示す斜視図である。 実施形態に係る転がり案内装置の循環路組立体を示す斜視図である。 図5に示す循環路組立体を別の角度から観察した斜視図である。 循環路組立体の分解斜視図である。 本体部材に対して循環路組立体を装着した状態を示す斜視図である。 本体部材に対して一対の循環路組立体を組み付ける手順を示す概略図である。 本体部材に対する一対の循環路組立体の組合せ状態を説明する概略図である。 実施形態に係る転がり案内装置の蓋体を示す斜視図である。 蓋体に対して循環路組立体を装着した様子を示す斜視図である。 図8に示す循環路組立体を別の角度から観察した斜視図である。 循環路組立体の本体部材に対する位置決め構造を説明する概略図である。
以下、添付図面を用いながら本発明の転がり案内装置を詳細に説明する。
図1及び図2は本発明を適用した転がり案内装置の実施形態の一例を示すものである。この転がり案内装置は、長手方向に沿って転動体としてのローラ1の転走面20が形成された軌道部材2と、多数のローラ1を介して前記軌道部材2に組み付けられると共に前記ローラ1の無限循環路を内蔵した移動部材3とから構成されている。前記ローラ1が前記無限循環路内を循環しながら軌道部材2の転走面20を転走することで、前記移動部材3が当該軌道部材2の長手方向に沿って自在に移動することが可能となっている。尚、本発明の転がり案内装置は前記転動体としてボールを使用することも可能である。
前記軌道部材2は断面略矩形状に形成されており、その両側面には凹部が夫々形成されている。各凹部の上下には前記ローラ1の転走面20が形成されており、軌道部材2全体では4条の転走面20が形成されている。各転走面20は軌道部材2の底面21に対して45°の角度で傾斜しており、前記凹部の上側に位置する転走面20は斜め下方へ45°の角度で面する一方、下側に位置する転走面20は斜め上方へ45°の角度で面している。また、かかる軌道部材2には長手方向に沿って所定の間隔で固定ボルトの取付け孔22が形成されており、当該軌道部材2を機械装置などに敷設する際に利用される。尚、前記軌道部材2に対する転走面20の配置、傾斜角度及びその条数は、前記移動部材3に必要とされる負荷能力に応じて適宜変更して差し支えない。
一方、前記移動部材3は、前記軌道部材2の一部を収容する案内溝を有する本体部材4と、この本体部材4の移動方向の前後に装着される一対の蓋体5と、前記本体部材4に装着されると共に前記蓋部材5によって外部から覆われた循環路組立体6とを備えている。尚、前記循環路組立体6の詳細については後述する。
前記本体部材4は、機械装置などの取付け面41が形成された水平部4a、及びこの水平部4aと直交する一対の脚部4bを備え、軌道部材2に対してこれに跨がるようにして配置されている。前記水平部4aには前記取付け面41が形成される一方、各脚部4bの内側には前記ローラ1が転走する負荷転走面42が2条ずつ形成されている。前記軌道部材2の転走面20と前記本体部材4の負荷転走面42は互いに対向し、ローラ1が本体部材4と軌道部材2との間で荷重を負荷しながら転走する負荷通路43を構成する。各脚部4bには各負荷転走面42に対応した戻し通路44が前記負荷通路43と平行に形成されており、前記負荷通路43を転走し終えて荷重から開放されたローラ1が負荷通路43内とは逆方向に転走するようになっている。この戻し通路44は前記循環路組立体6に具備されており、前記本体部材4に形成した貫通孔45に対して前記循環路組立体6の一部を挿入することで、かかる本体部材4に対して戻し通路44が具備されるようになっている。
また、前記循環路組立体6は前記蓋体5と相まって前記負荷通路43と戻し通路44とを接続する方向転換路60を構成している。前述した各負荷通路43の両端とこれに対応する戻し通路44の両端を一対の方向転換路60が接続することにより、前記移動部材3の内部にローラ1の無限循環路が構築されている。図2中に破線で示すように、各負荷通路43は前記方向転換路60によって斜め下方又は斜め上方に位置する戻し通路44と接続されており、前記本体部材4の各脚部4bに構築された2回路の無限循環路は前記方向転換路60が互いに交差している。
前記ローラ1は、図3に示すように、可撓性の連結体ベルト10に等間隔で一列に配列されており、当該連結体ベルト10と共に前記無限循環路に組み込まれている。前記連結体ベルト10は合成樹脂の射出成形で形成されており、ローラ1とローラ1との間に介装される複数のスペーサ11と、これらスペーサ11を一列に連結したベルト部12とから構成されている。尚、前記ローラ1は前記連結体ベルト10に配列することなく、前記無限循環路に挿入しても良い。
図4は前記移動部材3から前記蓋体5及び前記循環路組立体6を取り外した状態を示す図であり、前記本体部材4を前記水平部4aで半分に切断し、一方の脚部4bのみを示している。この図から把握されるように、前記本体部材4の脚部4bの内側面には上側負荷転走面42a及び下側負荷転走面42bが形成されている。また、前記脚部4bには、前記上側負荷転走面42aに対応する下側貫通孔45b、及び前記下側負荷転走面42bに対応した上側貫通孔45aが形成されており、これら上側貫通孔45a及び下側貫通孔45bに対しては前記循環路組立体6の一部が挿入されて、前記戻し通路44が構築されるようになっている。
また、前記蓋部材5が装着される前記本体部材4の端面には、前記蓋部材5を貫通する固定ボルトを締結するための雌ねじ孔46が形成されると共に、前記循環路組立体6の位置基準穴47が形成されている。前記位置基準穴47は前記上側負荷転走面42a、前記下側負荷転走面42b、前記上側貫通孔45a及び前記下側貫通孔45bで囲まれた領域に位置すると共に、前記上側負荷転走面42a及び前記下側負荷転走面42bに対する当該位置基準穴47の位置、或いは当該位置基準穴47に対する前記上側負荷転走面42a及び前記下側負荷転走面42bの位置が正確に設定されている。更に、前記脚部4bの内側面には前記上側負荷転走面42aと下側負荷転走面42bの中間の位置に回転止め溝48が設けられており、この回転止め溝48は二面が交わって断面V字状に形成されている。前記負荷通路43において前記連結体ベルト10を案内する中央保持部材9(図2参照)がこの回転止め溝48及び後述する循環路組立体6に形成された回転止め突起によって前記上側負荷転走面42a及び下側負荷転走面42bに対して位置決めされるようになっている。
図5及び図6は前記循環路組立体6を示す斜視図である。この循環路組立体6は前記本体部材4の貫通孔45a又は45bに挿入されると共に内部に前記戻し通路44が形成されたパイプ通路部7と、前記方向転換路60を構築する方向転換部8とから構成され、これらパイプ通路部7及び方向転換部8が合成樹脂の射出成形で一体化されている。前記パイプ通路部7の全長は前記本体部材4に形成された貫通穴45a,45bの長さよりも僅かに長く形成されている。尚、前記パイプ通路部7及び方向転換部8は必ずしも一体である必要はなく、別々に形成した後、前記本体部材4への装着時に組み立てるようにしても差し支えない。
前記方向転換部8はその内部に略U字状に湾曲した内側方向転換路60−1を有しており、この内側方向転換路60−1は前記パイプ通路部7に形成された戻し通路44と連続している。また、図5に示されるように、前記方向転換部8の外側面には外側方向転換路60−2の内周側案内面60aがアーチ状に形成されている。この外側方向転換路60−2は前記内側方向転換路60−1と交差する方向へローラ1を導くように設けられており、前記内周側案内面60aは前記内側方向転換路60−1を跨ぐように、当該内側方向転換路60−1と交差している。更に、図6に示されるように、前記方向転換部8の内側面には他の循環路組立体6のパイプ通路部の先端面が当接する突き当て凹部64が形成されており、前記内周側案内面60aの一端はこの突き当て凹部64に開放されている。
また、図6に示すように、前記方向転換部8には前記本体部材4の位置基準穴47に嵌合する位置決め突起67が設けられている。この位置決め突起67は前記内側方向転換路60−1と外側方向転換路60−2とが交差した位置に存在し、前記位置基準穴47の内径よりも僅かに大きい外径の円柱状に形成されている。
また、前記方向転換部8には、前記循環路組立体6を前記本体部材4に装着した際に当該方向転換部8の位置決めを行う回転止め突起68が設けられている。この回転止め突起68は、前記位置決め突起67が形成された前記循環路組立体6の内側面と同一平面上に前記本体部材4に向けて突出している。この回転止め突起68の先端は二面が交わって断面V字状に形成されており、その断面形状は前記回転止め溝48のそれと略同一に設定されている。
図7は前記循環路組立体の分解斜視図である。この循環路組立体6は第一循環半体6A及び第二循環半体6Bに分割されており、その分割面は前記戻し通路44及び内側方向転換路60−1の中心線を含んでいる。従って、前記第一循環半体及び第二循環半体の夫々には前記戻し通路44及び内側方向転換路60−1となる転動体誘導溝62が形成されており、これら転動体誘導溝62は前記パイプ通路部7から前記方向転換部8にかけて一筋の溝として連続している。また、前記転動体誘導溝62の底部には前記ベルト連結体10のベルト部12を収容する案内溝63が形成されている。更に、前記方向転換部8の外側面に対してアーチ状に形成された外側方向転換路60−2の内周側案内面60aは、当該内周側案内面60aを途中で横切るようにして前記第一循環半体6A及び第二循環半体6Bに分割されている。
前記第一循環半体6A及び第二循環半体6Bの夫々には互いに嵌合する突起65と穴66が形成されており、これらを嵌合させることで前記第一循環半体6Aに対して第二循環半体6Bが正確に組み合わされ、前記戻し通路44及び内側方向転換路60−1を備えた前記循環路組立体6が完成する。
図8は前記循環路組立体6を前記本体部材4の脚部4bに装着した様子を示す斜視図であり、前記循環路組立体6のパイプ通路部7を前記脚部4bの上側貫通穴45aに挿入した状態を示している。前記パイプ通路部7は前記本体部材4の移動方向(前記軌道部材2の長手方向)の長さよりも僅かに長尺に形成されており、前記方向転換部8が脚部4bに接するまで前記パイプ通路部7を前記貫通穴45aに挿入すると、図8には描かれていないが、当該パイプ通路部7の先端が脚部4bの反対側の面から僅かに突出するようになっている。この状態で前記方向転換部8が有する内側方向転換路60−1は前記本体部材4に形成された下側負荷転走面42bに接続されており、方向転換部8に形成された外側方向転換路60−2の内周側案内面60aは前記本体部材4の上側負荷転走面42aに接続されている。図8は前記循環路組立体が装着された前記脚部4bの一方の端面を示すものであるが、当該脚部4bの反対側の端面に対しても同様にして他の循環路組立体6が装着される。
図9及び図10は、前記本体部材4の移動方向の前後から前記脚部4bに対して一対の循環路組立体6−1,6−2を装着する様子を簡易的に示した概略図である。図9に示すように、前記本体部材4に形成された上側貫通孔45a及び下側貫通孔45bに対し、別々の方向から一対の循環路組立体6−1,6−2のパイプ通路部7が挿入される。ここで、上側貫通孔45aに挿入される循環路組立体6−1と下側貫通孔45bに挿入される循環路組立体6−2は同一形状の部材であるが、前記脚部4bに対する挿入向きが互いに向かい合わせになっており、且つ、前記循環路組立体6−2は循環路組立体6−1と上下が逆さまになっている。図10は一対の循環路形成部材6−1,6−2を前記脚部4bに対して装着し終えた状態を示す概略図である。循環路形成部材6−1,6−2をスカート部に対して装着し終えた状態では、各循環路形成部材6−1,6−2のパイプ通路部7の先端が上側貫通孔45a又は下側貫通孔45bを通して当該脚部4bから僅かに突出し、向かい合わせに位置する方向転換部8の突き当て凹部64に当接する。これにより、前記脚部4bを挟んで一対の循環路組立体6−1,6−2が組み合わされる。また、前記本体部材4は一対の脚部4bを具備していることから、当該本体部材4に対しては4基の循環路組立体が装着されることになる。
図11は、前記循環路組立体6の方向転換部8を覆って前記本体部材4に装着される蓋体5を示す斜視図であり、かかる蓋体5を前記本体部材4側から観察したものである。この蓋体5は合成樹脂の射出成形で製作されており、前記本体部材4の水平部4aに対応した取付部5aを有すると共に、前記本体部材4の脚部4bに対応した一対の脚部5b,5cを備えている。前記本体部材4と当接する前記脚部5b,5cの内側面には前記循環路組立体6の方向転換部8を収容する収容溝50,51が夫々形成されている。ここで、前記脚部5bに形成された収容溝50は、図8において本体部材4に装着された循環路組立体6に対応している。また、前記脚部5cに形成された収容溝51は前記脚部5bに形成された収容溝50と180°異なる向きで形成されており、図8において本体部材4の脚部4bに対して反対側(紙面奥側)から装着される循環路組立体に対応している。
また、前記脚部5b,5cの内側面には前記循環路組立体6の内周側案内面60aに対応する外周側案内面60b,60cが凹曲面状に形成されており、当該外周側案内面60b,60cは前記収容溝50,51と各脚部5b,5cにおいて交差するように設けられている。但し、前記脚部5cに形成された外周側案内面60cは前記脚部5bに形成された外周側案内面60bと180°異なる向きで形成されている。
前記蓋体5の各脚部5b,5cには前記循環路組立体6のパイプ通路部7の先端面が当接する位置決め凹部52が夫々形成されており、前記外周側案内面60b,60cの一端はこれら位置決め凹部52に開放されている。また、各外周側案内面60b,60cの両側には当該外周側案内面60b,60cの長手方向に沿って段部53が形成されており、前記収容溝50,51に対して前記循環路組立体6の方向転換部8を収容した際に、前記段部53が前記連結体ベルト10のベルト部12を収容する案内溝を構成するようになっている。尚、図11中の符号54は前記蓋体5を前記本体部材4に締結するための固定ボルトの貫通孔である。
図12は図9に示した循環路組立体6−1と蓋体5との組合せ状態を示す斜視図であり、前記蓋体の一方の収容溝50に対して前記循環路組立体6−1の方向転換部8が収容された状態を示している。このように前記方向転換部8を蓋体5の収容溝50に収容すると、前記蓋体5の外周側案内面60bと前記方向転換部8の内周側案内面60aとが互いに対向し、前記外側方向転換路60−2が完成する。このとき、前記循環路組立体6−1に設けられたパイプ通路部7は本体部材4の脚部4bに形成された上側貫通穴45aに対して挿入される。また、前記方向転換部8を蓋体5の収容溝50に収容すると、当該方向転換部8に形成された突き当て凹部64と蓋体5に形成された位置決め凹部52とが組み合わさって、略円形状のパイプ収容穴55が形成される。このパイプ収容穴55に対しては、本体部材4の脚部4bに形成された下側貫通穴45から突き出た他の循環路組立体6−2のパイプ通路部7の先端が図中の矢線方向から嵌合するようになっている。これにより、前記外側方向転換路60−2が他の循環路組立体6−2の戻し通路44と接続される。
また、前記蓋体の他方の収容溝51に対しても前記循環路組立体6の方向転換部8が収容されるが、当該収容溝51に収容される循環路組立体は前述の収容溝50に収容された循環路組立体と上下が逆さまの姿勢となっている。尚、前記本体部材4に対してその移動方向の両側から装着される一対の蓋体5は図11に示す蓋体を互いに向かい合わせに配置したものであり、同じ形状を有している。
そして、このように前記本体部材4に対して同一形状の4個の循環路組立体6及び同一形状の2個の蓋体5を組み合わせることによって前記移動部材3が完成し、前記本体部材4の各脚部4bに対してローラ1の無限循環路が2回路ずつ形成される。すなわち、各脚部4bの上側負荷転走面42a及び下側負荷転走面42bの両端には前記内側方向転換路60−1及び外側方向転換路60−2がそれぞれ位置し、これら内側方向転換路60−1及び外側方向転換路60−2が本体部材4の上側貫通穴45a又は下側貫通穴45b内の戻し通路44で接続される。
このように前記本体部材4、循環路組立体6及び蓋体5を組み合わせてローラ1の無限循環路を構築するにあたっては、当該無限循環路におけるローラ1の円滑な循環を確保するために、前記本体部材に形成された負荷転走面42a,42bに対して内側方向転換路60−1及び外側方向転換路60−2の入口が精度良く位置決めされることが重要である。特に、この実施形態の転がり案内装置では前記循環路組立体6を構成する方向転換部8の前記本体部材4に対する位置決めが重要となる。
このため、本実施形態に係る転がり案内装置では前記循環路組立体6を前記本体部材4に装着する際に、前記方向転換部8に設けられた位置決め突起67が前記本体部材4の脚部4bに形成された位置基準穴47に嵌合している。前述の如く前記位置決め突起67はその外径が前記位置基準穴47の内径よりも僅かに大きく形成されているため、前記位置決め突起67は前記位置基準穴47に対して圧入されており、前記位置決め突起67が前記位置基準穴47の内部で変位してしまうことを防止している。
このように、前記位置基準穴47に対して前記方向転換部8に設けられた位置決め突起67が嵌合することで、前記本体部材4に対する前記方向転換部8の正確な位置決めが成される分、前述したように前記上側負荷転走面42a及び前記下側負荷転走面42bに対する当該位置基準穴47の位置、或いは当該位置基準穴47に対する前記上側負荷転走面42a及び前記下側負荷転走面42bの位置が正確に設定されていることが重要となる。
これら前記位置基準穴47、前記上側負荷転走面42a及び下側負荷転走面42bの加工方法としては以下のような手段が考えられる。すなわち、前記本体部材4の脚部4bの側面に基準面49(図1及び図2参照)を形成すると共に前記水平部4aには前記取付け面41を形成し、これら基準面49及び取付け面41を加工基準として前記位置基準穴47の穴あけ加工を行うと共に、上側負荷転走面42a及び下側負荷転走面42bの研削加工を行う。このように同じ加工基準を用いて前記位置基準穴47、上側負荷転走面42a及び下側負荷転走面42bを形成することにより、前記上側負荷転走面42a及び下側負荷転走面42bに対する位置基準穴47の位置精度、あるいはは位置基準穴47に対する前記上側負荷転走面42a及び下側負荷転走面42bの位置精度が高いものとすることが可能である。
このように、前記位置基準穴47、前記上側負荷転走面42a及び下側負荷転走面42bの加工において、これら前記位置基準穴47、前記上側負荷転走面42a及び下側負荷転走面42bとは別の加工基準を設ける手段に対して、先ず、前記本体部材4に対して前記位置基準穴47の穴あけ加工し、この位置基準穴47を加工基準として上側負荷転走面42a及び下側負荷転走面42bの研削加工を行うとの手段も考えられる。このように前記位置基準穴47を加工基準とした手段によっても、前記上側負荷転走面42a及び下側負荷転走面42bに対する位置基準穴47の位置精度、あるいはは位置基準穴47に対する前記上側負荷転走面42a及び下側負荷転走面42bの位置精度が高いものとすることが可能である。
ここで、前記本体部材4に対して焼き入れ処理を行う場合、当該焼入れ処理により、前者の加工法にあっては前記基準面49及び取付け面41に、後者の加工方法にあっては位置基準穴47に歪みが生じてしまう恐れがあるため、かかる場合には前記本体部材4に対して焼き入れ処理を行った後にこれら加工基準を形成する方が好ましい。但し、前記位置基準穴47を加工基準としている後者の加工方法にあっては、熱変形の小さい熱処理方法、例えば高周波焼き入れを用いる場合には前記位置基準穴47を焼き入れ処理前に加工しても差し支えない。
一方、前記位置基準穴47に対して前記方向転換部8の位置決め突起67を圧入させたのみでは、当該方向転換部8が前記位置基準穴47を中心とした回転自由度を有していることになる。しかし、本実施形態の転がり案内装置では前記蓋体5を本体部材4に装着すると、前記循環路組立体6の方向転換部8が前記蓋体5の収容溝50,51に収容されると共に、当該方向転換部8に設けられた回転止め突起68が図13に示すように隙間なく前記本体部材4の回転止め溝48に嵌合し、前記位置基準穴47の周囲における循環路組立体6の回転を係止する。かかる場合、上述したように前記本体部材4には前記回転止め溝48を利用して中央保持部材9が位置決めされているので、前記脚部4bを挟んで一対の循環路組立体6−1,6−2が組み合わされた状態では、これら循環路組立体6−1,6−2に形成された一対の回転止め突起68が前記中央保持部材9を挟むようにして前記回転止め溝48上に位置決めされるようになっている。
図14は前記位置決め突起67の周囲における回転止め突起68と回転止め溝48との位置関係を示す概略図である。前述の如く、前記方向転換部8は前記本体部材4の位置基準穴47に圧入された前記位置決め突起67を中心として回転可能であることから、当該方向転換部8に立設された回転止め突起68は前記位置決め突起67の周囲で矢線方向へ円弧状に移動可能である。
しかし、上述したように、前記本体部材4に形成された回転止め溝48は二面が交わって断面V字状に形成されており、更に前記循環路組立体6を前記本体部材4に固定することにより前記回転止め突起68は前記回転止め溝48に隙間なく嵌合するようになっている。このような構成によれば、前記回転止め突起68を構成する二面が前記回転止め溝48を構成する二面に当接することとなり、前記本体部材4に対する循環路組立体6の回転を係止することが可能となる。その結果前記循環路組立体6の前記本体部材4に対する位置精度を確保することが可能となる。
また、本実施形態に係る転がり案内装置では、二面が交わる回転止め溝48の頂点Pと前記位置基準穴47の中心Qは同一線(図14中の一点鎖線)上に配置されている、すなわち前記位置基準穴47の中心Qは回転止め溝48の二等分線上に合致している。換言すると、前記位置基準穴47に圧入される位置決め突起67の中心も回転止め溝48の二等分線上に合致し、且つ位置決め突起67の中心と前記回転止め溝48に嵌合する回転止め突起68の頂点とが同一線上に配置されている。このため、前記循環路組立体6が当該位置決め突起67を中心として矢線上下方向どちらの方向に移動したとしても、二面が交わる断面V字状に形成された回転止め溝48に対して同じく二面が交わる断面V字状に形成された回転止め突起68が隙間なく嵌合していることから、その循環路組立体6の回転をより確実に係止することが可能となり、その結果前記循環路組立体6の前記本体部材4に対する位置精度を確保することが可能となる。
尚、前記方向転換部8と前記蓋体5に形成された収容溝50,51との嵌合が前記循環路組立体6の位置決めに影響を及ぼすことがないよう、前記方向転換部8は前記収容溝50,51に対して遊嵌するように構成されている。
更に、前記循環路組立体6に設けられた位置決め突起67及び回転止め突起68の双方は、当該循環路組立体6を構成する第一循環半体6Aに設けられており、第二循環半体6Bには設けられていない。このため、前記位置決め突起67及び前記回転止め突起68を用いた循環路組立体6の前記本体部材4に対する位置決めに関しては、事実上、前記第一循環半体6Aのみが前記本体部材4に対して精度良く位置決めされ、第二循環半体6Bは本体部材4に体して高精度に位置決めされた第一循環半体6Aに組み付けられるのみである。すなわち、前記第一循環半体6Aと第二循環半体6Bとの組立誤差が前記本体部材4に対する循環路組立体6の位置決めに影響を及ぼすことはなく、この点においても循環路組立体6を本体部材4の上側負荷転走面42a及び下側負荷転走面42bに対して精度良く位置決めすることが可能となっている。
また更に、この実施形態の転がり案内装置では、前記本体部材4の上側貫通穴45a又は下側貫通穴45bに対する前記循環路組立体6のパイプ通路部7の挿入が当該循環路組立体6の位置決めに影響を及ぼすことがないよう、前記上側貫通穴45a及び下側貫通穴45bの内径は前記パイプ通路部7の外径よりも大きく形成されている。すなわち、前記パイプ通路部7の存在が前記位置決め突起67及び回転止め突起68を使用した本体部材4に対する循環路組立体6の位置決めを阻害しないようになっている。前記本体部材4の貫通穴45a,45bに挿入されたパイプ通路部7はその先端が当該本体部材4に対して反対側から装着された循環路組立体6の方向転換部8に嵌合するので、換言すれば、前記パイプ通路部7は長手方向の両端が本体部材4に対して精度良く位置決めされた一対の方向転換部8によって支えられていることになり、これによってローラ1の無限循環路を精度良く形成し、ローラ1の循環の円滑化を図ることが可能となる。
1…ローラ(転動体)、2…軌道部材、3…移動部材、4…本体部材、5…蓋体、6…循環路組立体、7…パイプ通路部、8…方向転換部、47…位置基準穴、48…回転止め溝、60−1…内側方向転換路、60−2…外側方向転換路、67…位置決め突起、68…回転止め突起

Claims (4)

  1. 軌道部材と、多数の転動体を介して前記軌道部材に組み付けられ、互いに交差する内側方向転換路及び外側方向転換路を含んで構成された複数の転動体無限循環路を有する移動部材と、を備えた転がり案内装置において、
    前記移動部材は、前記転動体の負荷転走面及び戻し通路を有する本体部材と、前記内側方向転換路を内蔵すると共に前記外側方向転換路の内周側案内面を有する方向転換部と、前記本体部材に装着されると共に前記外側方向転換路の外周側案内面を有する蓋体と、を備え、
    前記本体部材の端面には前記方向転換部の位置基準となる位置基準穴が形成される一方、前記方向転換部には当該位置基準穴に圧入される位置決め突起が形成され、また、
    前記本体部材には長手方向に沿って前記負荷転走面と平行な回転止め溝が形成される一方、当該本体部材に対向する方向転換部の端面には前記位置基準穴に位置決め突起が圧入された状態で前記回転止め溝に嵌合する回転止め突起が形成されることを特徴とする転がり案内装置。
  2. 前記本体部材に形成された回転止め溝は互いに交わる二面を有し、
    前記回転止め突起は、前記位置基準穴に位置決め突起が嵌合した状態で前記回転止め溝の二面に当接することを特徴とする請求項1記載の転がり案内装置。
  3. 前記本体部材に形成された位置基準穴の中心は、前記回転止め溝の二等分線上に配置されていることを特徴とする請求項2記載の転がり案内装置。
  4. 前記方向転換部は前記内側方向転換路を含む平面において分割された第一循環半体及び第二循環半体から構成され、前記位置決め突起及び前記回転止め突起は第一循環半体に形成されていることを特徴とする請求項3記載の転がり案内装置。
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