JP2013192583A - スプリンクラ消火設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】
乾式や予作動式スプリンクラ消火設備において、火災時にスプリンクラヘッドが作動してから警報弁の二次側配管内の空気が放出されるまで水が出ないため、放水開始が遅れている間、火災が拡大してしまうという問題点を解消するスプリンクラ消火設備を得る。
【解決手段】
警報弁の二次側配管に窒素ガス等のガス系消火剤を0.5MPa以上の監視圧力で加圧充填し、火災時にスプリンクラヘッドが作動してから放水が開始されるまでの間、0.5MPa以上の圧力でガス系消火剤を放出することで火災の拡大を抑制する。
【選択図】図2

Description

本発明は、警報弁の二次側配管内に窒素ガス等のガス系消火剤を加圧充填したスプリンクラ消火設備に関する。
一般的なスプリンクラ消火設備は、警報弁の一次側、二次側配管内に水を加圧充填しており、スプリンクラヘッドが作動したことにより警報弁が開放し、放水を開始する設備である。
一方で、乾式スプリンクラ消火設備は、警報弁の二次側配管内には圧縮空気を充填している。これは、一般的なスプリンクラ消火設備では配管内の水が凍結する恐れがある寒冷地等に使用される設備で同様にスプリンクラヘッドが作動したことにより警報弁が開放し、放水を開始するようになっている。
また予作動式スプリンクラ消火設備は、火災感知器とスプリンクラヘッドの両方が作動したときに警報弁が開放し、放水を開始する設備で、スプリンクラヘッドの破損や誤作動による水損に対して信頼性の高い設備である。予作動式スプリンクラ消火設備では、警報弁の二次側に接続される二次側配管に圧縮空気等を充填して、その圧力を監視することで二次側配管の漏れやスプリンクラヘッドの破損などがないか確認している。
しかしながら、乾式スプリンクラ消火設備および予作動式スプリンクラ消火設備には以下に示すような問題がある。
(1)スプリンクラヘッドが作動したとき、二次側配管内の圧縮空気が放出しきるまでスプリンクラヘッドから水が出ないため放水開始が遅れて火災が拡大してしまう恐れがある。
(2)放水開始遅れの影響を低減するため、警報弁や配管の口径に基づいて二次側配管の配管容量の上限が定められている。このため実設備に使用することを考慮すると警報弁や配管の口径が大きくなり、ポンプの能力も高いものが要求され、設備が高価なものになる。
(3)放水開始が遅れることによる火災拡大に対応するために、スプリンクラヘッドの同時開栓個数を湿式スプリンクラ消火設備の1.5倍とするように定められている。このため水源水量が多くなり、設備が高価なものになる。
(4)下向きのスプリンクラヘッドを使用した場合、耐圧試験等で通水した水が立ち下がり管に残り、スプリンクラヘッドを外さない限り排出することができず、この残り水と空気の喫水線部分が腐食しやすい。
なお、予作動式スプリンクラ消火設備の二次側配管に水を充水する充水予作動式スプリンクラ消火設備とした場合、二次側配管に圧縮空気を封入している予作動式スプリンクラ消火設備の上記のような問題点は解消できるが、外力などによりスプリンクラヘッドが破損した際に、二次側配管内の水が放出されるため、僅かな水量とはいえ、電気機器や書類などに悪影響を及ぼす可能性がある。
また、予作動式スプリンクラ消火設備には二次側配管に加圧した窒素ガスを充填したものがある。二次側配管に圧縮空気を充填した場合、二次側配管の内面が水分と圧縮空気の影響により腐食しやすくなるためで、窒素ガスを加圧充填することで腐食を防いでいる。
窒素ガスは不活性ガス消火剤として消火設備にも使用されているが、予作動式スプリンクラ消火設備において二次側配管内の圧力は0.1乃至0.2MPa程度であり、スプリンクラヘッドが設置されている天井面から床面の火災まで窒素ガスが届かず消火剤としては機能しない。火災時には窒素ガスを放出しきるまで放水できないため、放水遅れの原因となる。
特開平6−86837号公報
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、二次側に空気を充填する予作動式スプリンクラ消火設備および乾式スプリンクラ消火設備が有する放水開始遅れ等の問題点を解消するスプリンクラ消火設備を提供することを目的としている。
本発明に係るスプリンクラ消火設備は、警報弁の二次側に接続される二次側配管と、前記二次側配管に接続される閉鎖型ヘッドと、を備え、前記警報弁が前記二次側配管の圧力低下によって開放するスプリンクラ消火設備であって、監視時には、前記二次側配管内に消火剤を0.5MPa以上の監視圧力で加圧充填していることを特徴とするものである。
また、本発明に係るスプリンクラ消火設備は、警報弁の二次側に接続される二次側配管と、前記二次側配管に接続される閉鎖型ヘッドと、火災を感知して火災信号を送信する火災感知器と、を備え、前記警報弁が前記火災感知器の前記火災信号によって開放するスプリンクラ消火設備であって、監視時には、前記二次側配管内に消火剤を0.5MPa以上の監視圧力で加圧充填していることを特徴とするものである。
また、本発明に係るスプリンクラ消火設備は、警報弁の二次側に接続される二次側配管と、前記二次側配管に接続される閉鎖型ヘッドと、前記二次側配管内の圧力が所定の圧力まで低下したとき、圧力低下信号を送信する圧力スイッチと、を備え、前記警報弁が前記圧力スイッチの前記圧力低下信号によって開放するスプリンクラ消火設備であって、監視時には、前記二次側配管内に消火剤を0.5MPa以上の監視圧力で加圧充填し、前記圧力スイッチの作動圧力を0.5MPa以上、かつ、前記監視圧力未満とすることを特徴とするものである。
また、本発明に係るスプリンクラ消火設備は、警報弁の二次側に接続される二次側配管と、前記二次側配管に接続される閉鎖型ヘッドと、火災を感知して火災信号を送信する火災感知器と、前記二次側配管内の圧力が所定の圧力まで低下したとき、圧力低下信号を送信する圧力スイッチと、を備え、前記警報弁が前記火災感知器の前記火災信号および前記圧力スイッチの前記圧力低下信号によって開放するスプリンクラ消火設備であって、監視時には、前記二次側配管内に消火剤を0.5MPa以上の監視圧力で加圧充填し、前記圧力スイッチの作動圧力を0.5MPa以上、前記監視圧力未満とすることを特徴とするものである。
本発明においては、警報弁の二次側に接続される二次側配管内に加圧充填されるガス系消火剤をスプリンクラヘッドが開放したときに0.5MPa以上の圧力で放出することができるので、以下のような効果を奏することができる。
(1)ガス系消火剤を0.5MPa以上と比較的高い圧力で放出するので、スプリンクラヘッドが作動したとき、大量の消火ガスを放出して火災を抑制することができる。警報弁が開放して水を放出するまでの間、消火ガスが火災の拡大を抑制しているので、放水開始遅れの影響を受けずに、一般的なスプリンクラ消火設備と同等の消火効果が得られる。従って、警報弁及び配管口径、ポンプの大きさ、スプリンクラヘッドの同時開栓個数を一般的なスプリンクラ消火設備と同じにしても、同等の消火効果を得ることができる。また、これにより、一般的なスプリンクラ消火設備が施工されている物件をリニューアル時に予作動式スプリンクラ消火設備または乾式スプリンクラ消火設備に変更する場合に、配管口径等を変える必要がないため従来よりも容易に変更できる。
(2)乾式スプリンクラ消火設備に採用する場合、二次側の監視圧力を一次側の監視圧力より高くすることで一般的なスプリンクラ消火設備に使用する警報弁(逆止弁構造の警報弁)をそのまま使用することができる。
(3)二次側配管内に消火剤を加圧充填しているので、二次側配管内の酸素濃度を低くすることができ、二次側配管内面が腐食しにくくなる。
本発明の実施の形態1に係るスプリンクラ消火設備の説明図である。 本発明の実施の形態2に係るスプリンクラ消火設備の説明図である。
実施の形態1
図1は本発明の実施の形態1に係るスプリンクラ消火設備の説明図である。
本実施の形態1に係るスプリンクラ消火設備は、警報弁20と、警報弁20の二次側に接続された二次側配管2と、警報弁20の一次側に接続された一次側配管7とを備えている。そして二次側配管2には閉鎖型ヘッドであるスプリンクラヘッド3が設けられ、二次側配管2の末端には末端試験弁(図示しない)が設けられている。また、一次側配管7にはポンプ8、圧力空気槽9等が設けられており、圧力空気槽9には圧力空気槽9内(つまり一次側配管7内)の圧力を監視するポンプ起動用圧力スイッチ10が設けられている。ポンプ起動用圧力スイッチ10は圧力空気槽9内の圧力が所定の圧力以下になると一次圧低下信号をポンプ制御盤11に送信する。一次圧低下信号を受けたポンプ制御盤11はポンプ8に対しポンプ起動信号を送信し、ポンプ8を起動する。
ポンプ8は起動すると消火水槽17から水を汲み上げ一次側配管7に加圧送水する。
二次側配管2には、ガス系消火剤として窒素ガス(不活性ガスの一例)が加圧充填されており、窒素ガスは窒素ガス発生装置14より窒素ガス充填配管15を通って二次側配管2に導入される。窒素ガス充填配管15には窒素ガスが二次側配管2に向かう方向にのみ流れ、二次側配管2から窒素ガス充填配管15への流入を阻止するように逆止弁16が設けられている。
窒素は空気中に最も多く含まれる気体で、窒素ガス発生装置14では空気を取り込み、酸素や二酸化炭素といった不要なものを取り除き窒素を採取している。
また、窒素ガスは不活性ガス消火剤としても用いられており、火災を窒息効果によって消火することができる。
警報弁20は、一次側の圧力が二次側の圧力より高いときにのみ弁体(図示しない)が開放する逆止弁構造となっている。警報弁20には弁体が閉止しているときには閉鎖され、弁体が開放すると連通される連通管22があり、連通管22には弁開監視用圧力スイッチ21が設けられている。弁開監視用圧力スイッチ21は電気的に火災受信機12に接続されており、警報弁20の弁体が開放すると、一次側から流れてきた加圧水の一部が連通管22に流入して弁開監視用圧力スイッチ21が作動し弁開信号を火災受信機12に送信する。火災受信機12は盤面に警報弁20が開放したことを表示したり、ベル19を鳴動させたりする。
以上のように構成された本実施の形態の作動を監視時、火災時に分けて説明する。
<監視時>
監視時には、警報弁20は閉止しており、二次側配管2には窒素ガスが所定の圧力(例えば0.7MPa)で充填されている。
また、監視時には、一次側配管7には窒素ガスの圧力より低い所定の圧力(例えば0.65MPa)に加圧された水が充水されている。
監視時は長期間に亘るため、二次側配管2のねじ込み部等から窒素ガスが漏れ出すことが懸念されるが、漏れた分の窒素ガスが窒素ガス発生装置14から補充される。なお、窒素ガス発生装置14から二次側配管2に充填される窒素ガスの量はスプリンクラヘッド3から放出される量より少なく設定されている。
<火災時>
火災が発生するとスプリンクラヘッド3が作動し、二次側配管2内に充填された窒素ガスが放出される。放出した窒素ガスが火災を抑制している間に二次側配管2内の圧力が低下し、一次側配管7内の圧力より低くなると警報弁20が開放し、弁開信号が火災受信機12に送信される。
火災受信機12は弁開信号を受信すると盤面に警報弁20が開放したことを表示し、ベル19を鳴動させる。
警報弁20が開放すると一次側配管7内の水が二次側配管2に流入する。このとき一次側配管7内の圧力が低下し、これに追従して圧力空気槽9内の圧力が低下し所定の圧力(例えば0.55MPa)になると、ポンプ起動用圧力スイッチ10が一次圧低下信号をポンプ制御盤11に送信する。一次圧低下信号を受信したポンプ制御盤11はポンプ8にポンプ起動信号を送信しポンプ8が起動する。
ポンプ8が起動すると消火水槽17から汲み上げられた水が一次側配管7、警報弁20、二次側配管2を通ってスプリンクラヘッド3へ送出され、二次側配管2内に充填されていた窒素ガスに引き続きスプリンクラヘッド3から放水される。
スプリンクラヘッド3から水が放水されるまでの間、スプリンクラヘッド3からは窒素ガスが0.5MPa以上の圧力で放出されているので火災の拡大が抑制され、放水開始遅れの影響を受けずに、一般的なスプリンクラ消火設備と同等の消火効果が得られるので、放水遅れの問題は生じない。
以上のように、この実施の形態1に利用されるスプリンクラ消火設備は、警報弁20の二次側に接続される二次側配管2と二次側配管2に接続されるスプリンクラヘッド3と、を備え、警報弁20が二次側配管2の圧力低下によって開放するスプリンクラ消火設備であって、監視時には、前記二次側配管2内にガス系消火剤(例えば窒素ガス)を0.5MPa以上の監視圧力(例えば0.7MPa)で加圧充填している。
以上の構成より、スプリンクラヘッド3が作動したとき、警報弁20が開放して水を放出するまでの間、消火剤が火災の拡大を抑制しているので、放水開始遅れの影響を受けずに、一般的なスプリンクラ消火設備と同等の消火効果が得られるので、警報弁及び配管口径、ポンプの大きさ、スプリンクラヘッドの同時開栓個数を一般的なスプリンクラ消火設備と同じにできる。また、これにより、一般的なスプリンクラ消火設備が施工されている物件をリニューアル時に乾式スプリンクラ消火設備に変更する場合に、配管口径等を変える必要がないため従来よりも容易に変更できる。
また、乾式スプリンクラ消火設備に採用する場合、二次側の監視圧力を一次側の監視圧力より高くすることで一般的なスプリンクラ消火設備に使用する警報弁(逆止弁構造の警報弁)をそのまま使用することができる。
また、二次側配管内に消火剤を加圧充填しているので、二次側配管内の酸素濃度を低くすることができ、二次側配管内面が腐食しにくくなる。
なお、本実施の形態1では、監視時の二次側配管2内の圧力を0.7MPaとしているが、0.5MPa以上の圧力で放出できる圧力であればよい。
実施の形態2
図2は本発明の実施の形態2に係るスプリンクラ消火設備の説明図である。本実施の形態2は実施の形態1の警報弁20に変えて予作動式警報弁1を適用したもので、実施の形態1と共通の部品については同じ番号となっている。
また、以下は実施の形態1と異なる点について記載する。
本実施の形態2に係るスプリンクラ消火設備は、警報弁20に変えて予作動式警報弁1を使用している。
予作動式警報弁1には、予作動式警報弁1を起動する電動弁5と二次側配管2内の圧力を監視する二次圧監視用圧力スイッチ6が設けられている。
また、予作動式警報弁1を制御する消火設備制御盤13が備えられており、予作動式警報弁1の電動弁5と二次圧監視用圧力スイッチ6、後述するリミットスイッチが電気的に接続されている。
また、消火設備制御盤13は電気的に火災受信機12と接続されており、互いに信号のやりとりを行っている。
スプリンクラヘッド3が監視する監視エリアには火災感知器4が設置され、火災感知器4の火災信号は火災受信機12を経由して消火設備制御盤13に送信される。火災感知器は通常、火災の煙や熱等を感知して作動するものが用いられ、火災時には一般的にスプリンクラヘッドより早く作動する。
予作動式警報弁1には、ピストン室(図示しない)が設けられ、ピストン室内の水圧が変化することによってピストン(図示しない)が移動し、一次側と二次側を閉止したり連通させたりする。ピストン室の水圧を変化させるための機構として、ピストン室に一次側配管7の水を充水する充水管(図示しない)とピストン室の水を排水する排水管18が設けられ、排水管18には電動弁5が接続されている。充水管にはオリフィス(図示しない)が設けられており、排水管18から排水される水より充水管から充水される水の方が少なくなるように設定されている。電動弁5が開放すると排水管18から水が排水され、充水管から充水される水より排水される水が多いため、ピストン室内の水圧が下がり、予作動式警報弁1が開放し、一次側と二次側が連通する。
また、予作動式警報弁1には、二次側配管2内の圧力を監視する二次圧低下監視用圧力スイッチ6が備えられており、二次側配管2内の圧力が所定の圧力以下になると二次圧低下監視用圧力スイッチ6が作動し圧力低下信号を消火設備制御盤13に送信する。
また、予作動式警報弁1には、予作動式警報弁1が開放したことを検知するリミットスイッチ(図示しない)が設けられており、リミットスイッチの作動信号は消火設備制御盤13に送信される。
消火設備制御盤13は、火災感知器の火災信号および二次圧低下監視用圧力スイッチ6の圧力低下信号の両方を受信すると、電動弁5に対し開放信号を送信する。
実施の形態2は火災感知器4の作動と二次圧低下監視用圧力スイッチ6の作動によって予作動式警報弁が開放して、システムが起動するので、監視時に二次側圧力が一次側圧力より低くてもよく、0.5MPa以上の圧力で窒素ガスが放出できる圧力であればよい。そのため設備全体の圧力設定が容易になる。
以上のように構成された本実施の形態の作動を監視時、火災時、誤作動時に分けて説明する。
<監視時>
監視時には、電動弁5は閉止しており、予作動式警報弁1のピストン室にはオリフィスを介して一次側配管5の消火用水が充水され、予作動式警報弁1は閉止した状態になっている。また、二次側配管2は、窒素ガスが所定の圧力(例えば0.7MPa)で加圧充填されている。二次側配管内に消火剤を加圧充填しているので、二次側配管内の酸素濃度を低くすることができ、二次側配管内面が腐食しにくくなる。
監視時は長期間に亘るため、二次側配管2のねじ込み部等から窒素ガスが漏れ出すことが懸念されるが、漏れた分の窒素ガスが窒素ガス充填配管15を介して窒素ガス発生装置14から補充される。なお、窒素ガス発生装置14から二次側配管2に充填される窒素ガスの量はスプリンクラヘッド3から放出される量より少なく設定されている。
<火災時>
火災が発生すると、火災感知器4が作動し火災信号が火災受信機12を経由して消火設備制御盤13に送信される。このとき、火災受信機12は盤面に火災感知器4が作動したことを表示したり、ベル19を鳴動させたりする。
次にスプリンクラヘッド3が作動すると二次側配管2内に充填された窒素ガスが放出される。放出した窒素ガスが火災を抑制している間に二次側配管2内の圧力が低下し、所定の圧力(例えば0.6MPa)以下になると二次圧低下監視用圧力スイッチ6が作動し、圧力低下信号が消火設備制御盤13に入力される。
消火設備制御盤13は、火災信号と圧力低下信号の両方が入力されると電動弁5に対し、開放信号を送信する。
開放信号を受信した電動弁5が開放すると、予作動式警報弁1のピストン室内の水が排出され、ピストン室の圧力が低下して予作動式警報弁1が開放する。予作動式警報弁1が開放したことは、リミットスイッチで感知され、予作動式警報弁1の動作確認、即ち、放水の有無が確認できる。リミットスイッチは、予作動式警報弁1の開放信号を消火設備制御盤13を経由して火災受信機12に送信する。火災受信機12は、盤面に予作動式警報弁1が開放したことを表示する。
予作動式警報弁1が開放すると一次側配管7内の水が二次側配管2に流入する。このとき一次側配管7内の圧力が低下し、これに追従して圧力空気槽9内の圧力が低下して所定の圧力(例えば0.5MPa)になると、ポンプ起動用圧力スイッチ10が一次圧低下信号をポンプ制御盤11に送信する。一次圧低下信号を受信したポンプ制御盤11はポンプ8にポンプ起動信号を送信しポンプ8が起動する。
ポンプ8が起動すると消火水槽17から汲み上げられた水が一次側配管7、予作動式警報弁1、二次側配管2を通ってスプリンクラヘッド3から放出される。
スプリンクラヘッド3から水が放水されるまでの間、スプリンクラヘッド3からは窒素ガスが0.5MPa以上の圧力で放出されているので火災の拡大が抑制され、放水開始遅れの影響を受けずに、一般的なスプリンクラ消火設備と同等の消火効果が得られるので、放水遅れの問題は生じない。
<誤作動時>
スプリンクラヘッド3が物理的な衝撃を受けて開放したような場合など、火災以外の要因でスプリンクラヘッド3や火災感知器4のどちらか一方が作動した場合でも本実施の形態の場合、予作動式警報弁1が開放しないので水損は発生しない。
以上のように、この実施の形態2に利用されるスプリンクラ消火設備は、予作動式警報弁1の二次側に接続される二次側配管2と二次側配管2に接続されるスプリンクラヘッド3と二次側配管2内の圧力が所定の圧力以下になると圧力低下信号を送信する二次圧低下監視用圧力スイッチ6と火災を感知すると火災信号を送信する火災感知器4とを備え、予作動式警報弁1が二次圧低下監視用圧力スイッチ6の圧力低下信号と火災感知器4の火災信号とによって開放するスプリンクラ消火設備であって、監視時には、二次側配管2内にガス系消火剤(例えば窒素ガス)を0.5MPa以上の監視圧力(例えば0.7MPa)で加圧充填し、二次圧低下監視用圧力スイッチ6の作動圧力を0.5MPa以上、かつ、監視圧力以下としている。
以上の構成より、スプリンクラヘッド3の作動により、予作動式警報弁1が開放して、水を放出するまでの間、窒素ガスが火災の拡大を抑制しているので、放水開始遅れの影響を受けずに、一般的なスプリンクラ消火設備と同等の消火効果が得られるので、警報弁及び配管口径、ポンプの大きさ、スプリンクラヘッドの同時開栓個数を一般的なスプリンクラ消火設備と同じにできる。また、これにより、一般的なスプリンクラ消火設備が施工されている物件をリニューアル時に予作動式スプリンクラ消火設備に変更する場合に、配管口径等を変える必要がないため従来よりも容易にできる。
また、二次側配管内に消火剤を加圧充填しているので、二次側配管内の酸素濃度を低くすることができ、二次側配管内面が腐食しにくくなる。
なお、本実施の形態2では、監視時の二次側配管2内の圧力を0.7MPaとしているが、0.5MPa以上の圧力で放出できる圧力であればよい。
実施の形態3
実施の形態3は、実施の形態2に対し、消火設備制御盤13を消火設備制御盤131(図示しない)に変更した以外の機器構成は同じであり、火災感知器4の作動のみで予作動式警報弁1が開放する構成となっている。以下に火災時および誤作動時について実施の形態2と異なる点について記載する。
実施の形態3は火災感知器4の作動によって予作動式警報弁が開放して、システムが起動するので、監視時に二次側圧力が一次側圧力より低くてもよく、0.5MPa以上の圧力で窒素ガスが放出できる圧力であればよい。そのため設備全体の圧力設定が容易になる。
<火災時>
火災が発生すると、火災感知器4が作動し火災信号が火災受信機12を経由して消火設備制御盤131に送信される。消火設備制御盤131は、火災信号を受信すると電動弁5に対し開放信号を送信する。開放信号を受信した電動弁5が開放し、予作動式警報弁1が開放する。予作動式警報弁1が開放すると一次側配管7内の水が二次側配管2に流入するが、二次側配管2には窒素が加圧充填されているので、その量は少量である。このため一次側配管7内の圧力はポンプ起動用圧力スイッチ10の設定値まで下がらない。
続いてスプリンクラヘッド3が作動すると、スプリンクラヘッド3から窒素ガスが放出され火災を抑制する。窒素ガスが放出されると、予作動式警報弁1が開放しているため、一次側配管7内の圧力が低下しポンプ起動用圧力スイッチ10の設定圧力になるとポンプ起動用圧力スイッチ10が一次圧低下信号をポンプ制御盤11に送信し、ポンプ制御盤11はポンプ8を起動する。
ポンプ8が起動すると消火水槽17から汲み上げられた水が一次側配管7、予作動式警報弁1、二次側配管2を通ってスプリンクラヘッド3から放出される。
スプリンクラヘッド3から水が放水されるまでの間、スプリンクラヘッド3からは窒素ガスが0.5MPa以上の圧力で放出されているので火災の拡大が抑制され、放水開始遅れの影響を受けずに、一般的なスプリンクラ消火設備と同等の消火効果が得られるので、放水遅れの問題は生じない。
<誤作動時>
スプリンクラヘッド3が物理的な衝撃を受ける等して開放した場合、火災感知器4が作動していないので、予作動式警報弁1は閉止しており、放水されることはなく水損は発生しない。
火災感知器4が誤作動した場合は、予作動式警報弁1が開放するが、スプリンクラヘッド3が作動しなければ放水されることはなく水損は発生しない。
以上のように、この実施の形態3に利用されるスプリンクラ消火設備は、予作動式警報弁1の二次側に接続される二次側配管2と二次側配管2に接続されるスプリンクラヘッド3と火災を感知すると火災信号を送信する火災感知器4とを備え、警報弁1が火災感知器4の火災信号によって開放するスプリンクラ消火設備であって、監視時には、二次側配管2内にガス系消火剤(例えば窒素ガス)を0.5MPa以上の監視圧力(例えば0.7MPa)で加圧充填している。
以上の構成より、スプリンクラヘッド3が作動したとき、予作動式警報弁1は既に開放しており、水を放出するまでの間、窒素ガスが火災の拡大を抑制しているので、放水開始遅れの影響を受けずに、一般的なスプリンクラ消火設備と同等の消火効果が得られるので、警報弁及び配管口径、ポンプの大きさ、スプリンクラヘッドの同時開栓個数を一般的なスプリンクラ消火設備と同じにできる。また、これにより、一般的なスプリンクラ消火設備が施工されている物件をリニューアル時に予作動式スプリンクラ消火設備に変更する場合に、配管口径等を変更する必要がないため容易になる。
また、二次側配管内に消火剤を加圧充填しているので、二次側配管内の酸素濃度を低くすることができ、二次側配管内面が腐食しにくくなる。
なお、本実施の形態3では、監視時の二次側配管2内の圧力を0.7MPaとしているが、0.5MPa以上の圧力で放出できる圧力であればよい。
実施の形態4
実施の形態4は、実施の形態2に対し、予作動式警報弁1の開放に関して火災感知器4の作動に関わらず、二次側配管2内の圧力低下によって二次圧低下監視用圧力スイッチ6が作動した信号により開放する構成となっており、消火設備制御盤13を消火設備制御盤132(図示しない)に変更する。
スプリンクラヘッド3の作動によってシステムが起動する点は、実施の形態1と同じだが、実施の形態1が監視時には二次側圧力が一次側圧力より高い必要があったが、実施の形態4は監視時に二次側圧力が一次側圧力より低くてもよく、0.5MPa以上の圧力で窒素ガスが放出できる圧力であればよい。そのため設備全体の圧力設定が容易になる。
以上のように、この実施の形態4に利用されるスプリンクラ消火設備は、予作動式警報弁1の二次側に接続される二次側配管2と二次側配管2に接続されるスプリンクラヘッド3と二次側配管2内の圧力が所定の圧力以下になると圧力低下信号を送信する二次圧低下監視用圧力スイッチ6とを備え、予作動式警報弁1が二次側配管2の圧力低下によって開放するスプリンクラ消火設備であって、監視時には、前記二次側配管2内にガス系消火剤(例えば窒素ガス)を0.5MPa以上の監視圧力(例えば0.7MPa)で加圧充填し、二次圧低下監視用圧力スイッチ6の作動圧力を0.5MPa以上、かつ、監視圧力未満としている。
以上の構成より、スプリンクラヘッド3が作動したとき、予作動式警報弁1が開放して水を放出するまでの間、消火剤が火災の拡大を抑制しているので、放水開始遅れの影響を受けずに、一般的なスプリンクラ消火設備と同等の消火効果が得られるので、警報弁及び配管口径、ポンプの大きさ、スプリンクラヘッドの同時開栓個数を一般的なスプリンクラ消火設備と同じにできる。また、これにより、一般的なスプリンクラ消火設備が施工されている物件をリニューアル時に乾式スプリンクラ消火設備に変更する場合に、配管口径等を変える必要がないため従来よりも容易にできる。
また、二次側配管内に消火剤を加圧充填しているので、二次側配管内の酸素濃度を低くすることができ、二次側配管内面が腐食しにくくなる。
なお、本実施の形態4では、監視時の二次側配管2内の圧力を0.7MPaとしているが、0.5MPa以上の圧力で放出できる圧力であればよい。
なお、実施の形態1〜4では、消火剤に窒素ガスを用いる方法の一例を示したが、消火剤は窒素に限定するものではなく、その他の不活性ガス、ハロゲン化物消火剤としてもよく、例えばドデカフルオロ−2−メチルペンタン−3−オンからなる消火剤を用いてもよい。この場合、窒素ガス発生装置14ではなく、消火剤貯蔵容器を設けて消火剤を保存する方法となる。
1 予作動式警報弁、2 二次側配管、3 スプリンクラヘッド、4 火災感知器、5 電動弁、6 二次圧低下監視用圧力スイッチ、7 一次側配管、8 ポンプ、9 圧力空気槽、10 ポンプ起動用圧力スイッチ、11 ポンプ制御盤、12 火災受信機、13 消火設備制御盤、14 窒素ガス発生装置、15 窒素ガス充填配管、16 逆止弁、17 消火水槽、18 排水管、19 ベル、20 警報弁、21 弁開監視用圧力スイッチ、22 連通管、131、132 消火設備制御盤

Claims (6)

  1. 警報弁の二次側に接続される二次側配管と、
    前記二次側配管に接続される閉鎖型ヘッドと、を備え、
    前記警報弁が前記二次側配管の圧力低下によって開放するスプリンクラ消火設備であって、
    監視時には、前記二次側配管内に消火剤を0.5MPa以上の監視圧力で加圧充填していることを特徴とするスプリンクラ消火設備。
  2. 警報弁の二次側に接続される二次側配管と、
    前記二次側配管に接続される閉鎖型ヘッドと、
    火災を感知して火災信号を送信する火災感知器と、を備え、
    前記警報弁が前記火災感知器の前記火災信号によって開放するスプリンクラ消火設備であって、
    監視時には、前記二次側配管内に消火剤を0.5MPa以上の監視圧力で加圧充填していることを特徴とするスプリンクラ消火設備。
  3. 警報弁の二次側に接続される二次側配管と、
    前記二次側配管に接続される閉鎖型ヘッドと、
    前記二次側配管内の圧力が所定の圧力まで低下したとき、圧力低下信号を送信する圧力スイッチと、を備え、
    前記警報弁が前記圧力スイッチの前記圧力低下信号によって開放するスプリンクラ消火設備であって、
    監視時には、前記二次側配管内に消火剤を0.5MPa以上の監視圧力で加圧充填し、前記圧力スイッチの作動圧力を0.5MPa以上、かつ、前記監視圧力未満とすることを特徴とするスプリンクラ消火設備
  4. 警報弁の二次側に接続される二次側配管と、
    前記二次側配管に接続される閉鎖型ヘッドと、
    火災を感知して火災信号を送信する火災感知器と、
    前記二次側配管内の圧力が所定の圧力まで低下したとき、圧力低下信号を送信する圧力スイッチと、を備え、
    前記警報弁が前記火災感知器の前記火災信号および前記圧力スイッチの前記圧力低下信号によって開放するスプリンクラ消火設備であって、
    監視時には、前記二次側配管内に消火剤を0.5MPa以上の監視圧力で加圧充填し、前記圧力スイッチの作動圧力を0.5MPa以上、かつ、前記監視圧力未満とすることを特徴とするスプリンクラ消火設備
  5. 前記消火剤が不活性ガスであることを特徴とする請求項1乃至4に記載のスプリンクラ消火設備。
  6. 前記消火剤が炭素数3以上で、フッ素置換が行われているエーテルからなるものであることを特徴とする請求項1乃至4に記載のスプリンクラ消火設備。
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