JP2013192596A - ガイドワイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】コイル体の柔軟性を高めると共に、親水性被覆層等の被覆樹脂の密着性が高いガイドワイヤを提供する。
【解決手段】ガイドワイヤは、コアシャフト14と、少なくとも1本の素線61が巻回されてなり、コアシャフト14の先端部を包囲するコイル体60と、コイル体60を形成する素線61の間に充填された粒状体70aと、粒状体70aが充填されたコイル体60を被覆する樹脂からなる被覆層80とを備える。充填層70の粒状体70aは、粒状体表面層80aによって被覆された後においても、微小な空隙70bが残された状態となっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、医療用のガイドワイヤに関する。
従来、治療や検査のために、血管、消化管、尿管等の管状器官や体内組織に挿入して使用されるカテーテル等を案内するために各種の医療用ガイドワイヤが提案されている。ガイドワイヤには、コアシャフトの先端部分にコイル体を設け、このコイル体の素線を放射線不透過性の物質で被覆したものがある(例えば、下記特許文献1参照)。
また、ガイドワイヤには、コイル体の表面をシリコン等の樹脂チューブで被覆し、この樹脂チューブの表面に更に親水性の樹脂からなる親水性被覆層を形成したものがある(例えば、下記特許文献2参照)。
実開平6−31749号公報 特開2000−135289号公報
しかし、上記したように、コイル体の表面を樹脂チューブによって被覆した場合、巻回されたコイル体の素線間の間隙に樹脂チューブの樹脂が侵入することにより、間隙が樹脂にて充填されてしまい、コイル体の柔軟性を劣化させる可能性がある。
また、コイル体の表面を樹脂チューブによって被覆する際、コイル体が加熱されてコイル体の表面に部分的な温度差が生じたり、コイル体の表面の酸化皮膜を除去するための洗浄の状態に差が生じたりすること等により、コイル体の表面の活性化状態に差が生じ、コイルの素線間に均等に樹脂が充填されず、コイルの性能にばらつきが生じると共に、柔軟性が低下する可能性がある。 更に、これらの状況は、樹脂チューブの表面に被覆された親水性被覆層等の被覆樹脂の密着性を低下させ、親水性被覆層が剥がれ易くなる可能性がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、コイル体の柔軟性を高めると共に、親水性被覆層等の被覆樹脂の密着性が高いガイドワイヤを提供することを課題とする。
上記課題は、以下の態様により解決がなされる。
<1>コアシャフトと、少なくとも1本の素線が巻回されてなり、前記コアシャフトの先端部を包囲するコイル体と、前記コイル体を形成する前記素線の間に充填された粒状体と、前記粒状体が充填された前記コイル体を被覆する樹脂からなる被覆層とを備えることを特徴とするガイドワイヤ。
<2>前記被覆層は、親水性の樹脂からなることを特徴とする態様1に記載のガイドワイヤ。
<3>前記粒状体は、放射線不透過性の材料からなることを特徴とする態様1又は2に記載のガイドワイヤ。
<1> 態様1のガイドワイヤは、コイル体を形成する素線の間に粒状体を充填し、この粒状体が充填されたコイル体を樹脂からなる被覆層によって被覆している。コイル体を被覆する被覆層は、素線の間に充填された多数の粒状体の表面に、被覆層を形成する樹脂が密着して形成される。このため、アンカー効果により被覆層のコイル体の外表面への密着性が向上する。
また、粒状体は、被覆層を形成する樹脂により被覆された後においても、微小な空隙が残された状態となっている。このため、コイル体の素線の間は完全に閉鎖されることは無く、緩衝材の役割を果たし、被覆層が形成されたコイル体の柔軟性を向上させることができる。
<2>態様2では、被覆層は、親水性の樹脂からなるものである。このため、ガイドワイヤのコイル体の表面に対し、密着性の高い、親水性被覆層を形成することができる。従って、手技中に、親水性被覆層が剥がれることが防止できるため、親水性効果を良好に保つことができる。
<3>態様3では、粒状体は、放射線不透過性の材料からなるものである。このため、コイル体を形成する素線が放射線不透過性である場合には、放射線不透過性を一層向上させることができる。また、コイル体を形成する素線が放射線不透過性でない場合であっても、素線間に充填された粒状体が放射線不透過性であることにより、放射線透視下において、ガイドワイヤの位置を確認することができる。よって、高価な放射線不透過性の金属を使用する必要がないため、安価にガイドワイヤを提供できる。
図1は、本実施の形態のガイドワイヤの全体図である。 図2は、図1の一部拡大図である。 図3は、コイル体の拡大図である。 図4は、第2の本実施の形態を示した図である。
本実施の形態のガイドワイヤ10を図1から図3を参照しつつ説明する。図1及び図2において、図示右側が体内に挿入される先端側(遠位側)、左側が医師等の手技者によって操作される後端側(手元側、基端側)である。
ガイドワイヤは、一般的に約1500mm〜約3000mmの長さを有するものである。本実施の形態の場合、ガイドワイヤ10は、一例として、心臓の血管の治療に用いられるものであり、約1900mmの長さを有する。
ガイドワイヤ10は、主にコアシャフト14及びコイル体60からなる。コアシャフト14は本体部20と先端部30に大別される。
先端部30は、コアシャフト14が細径化された部分であり、本実施の形態の場合、約200mm〜約600mmに設定されている。本体部20は、直径が一定の円柱状の部分であり、先端部30以外の部分を占めている。本実施の形態の場合、本体部20の直径は約0.25mm〜約0.45mmに設定されている。
コアシャフト14の材料は特に限定されるものでは無いが、本実施の形態の場合、ステンレス鋼(SUS304)が用いられている。これ以外の材料としては、Ni−Ti合金のような超弾性合金やピアノ線等が用いられる。
先端部30は、本体部20側からガイドワイヤ10の先端に向かって順に第1テーパ部31、小径部32、第2テーパ部33、及び最先端部34を有している。
第1テーパ部31は、本実施の形態の場合、軸方向に約30mm〜約95mmの長さを有する。第1テーパ部31は、断面が円形であり、先端に向かって直径が減少するテーパ状の部分である。
小径部32は、断面が円形で直径が一定の円柱状の部分であり、本実施の形態の場合、直径は約0.2mm〜約0.3mmに設定されている。
第2テーパ部33は、断面が円形であり、先端に向かって直径が減少するテーパ状の部分である。
最先端部34は、断面が円形で直径が一定の円柱状の部分である。本実施の形態の場合、直径は約0.04mm〜約0.15mmに設定されている。また、最先端部34の軸方向の長さは、約1mm〜約30mmに設定されている。
上述した第1テーパ部31、小径部32、第2テーパ部33、及び最先端部34の配置や寸法は、所望の剛性を得る等の理由により適宜に変更し得る。例えば、第2テーパ部33の間に直径が一定の円柱部を設けることも可能である。また、テーパ部の数やテーパ部の角度も必要に応じて適宜に設定できる。
コアシャフト14において、最先端部34から小径部32の大部分は、コイル体60内に挿通されている。コイル体60は、1本の金属製の素線61を巻回したものである。コイル体60の外径は、本実施の形態の場合、約0.25mm〜約0.45mmに設定されている。コイル体60の軸方向の長さは、約30mm〜約350mmに設定されている。
コイル体60の素線61は、プラチナ合金等の放射線不透過性の金属線とステンレス鋼等の放射線透過性の金属線が接合されて1本の素線となったものである。素線61の直径は、本実施の形態の場合、約0.05mm〜約0.1mmに設定されている。
コイル体60の放射線不透過性の金属線からなる部分は、コイル体60の先端から約50mm以下の部分であり、マーカとして機能する不透過部62を構成している。放射線透過性の金属線からなる部分は、コイル体60において不透過部62より後端側の部分を占めており、透過部63を構成している。
不透過部62の内、コイル体60の遠位端から約30.0mmの部分は、素線61の間に間隙が形成されるように疎巻きに巻回された疎巻き部62aであり、これより基端側の部分は、素線61の間に間隙が無いように、素線61同士が接触するように密巻きに巻回された密巻き部62bである。
放射線透過性の金属線からなる透過部63は、素線61同士が接触するように密巻きに巻回されている。
尚、コイル体60の全長を短くする場合等では、透過部63を無くし、コイル体60の全長を不透過部62によって構成しても良い。
コイル体60の先端は、先端接合部としてのチップ50にてコアシャフト14の先端に同軸状にロウ付けによって接合されている。チップ50は、ロウ付け用の接合部材、即ち、ロウにより形成されている。
コイル体60の後端は、コアシャフト14の小径部32にロウ付けによって接合されており、ロウ付け用の接合部材、即ち、ロウにより後端接合部64が形成されている。
また、コイル体60は、コアシャフト14の第2テーパ部33にロウ付けによって接合されており、ロウ付け用の接合部材、即ち、ロウにより中間接合部65が形成されている。
上述したコイル体60の疎巻き部62aにおける、巻回されて隣接する素線61の間の間隙Lは、約0.005mm〜約0.03mmに設定されている。これらの間隙には、微粒子状の粒状体70aが充填された充填層70が形成されている。
粒状体70aは、素線61の間隙Lの内部に、充填できるものであれば特に限定されないが、本実施の形態の場合、粒径が、約0.002mm〜約0.01mmのものが用いられている。粒状体70aの材料としては、例えば、硫酸バリウム、三酸化ビスマス等の物理的に安定した物質が挙げられる。これらの材料は、放射線不透過性であるため、コイル体60の不透過部62の放射線透視下における視認性を向上させることができる。
尚、図3に示す粒状体70aは、球状に図示されているが、素線61の間に充填できる微粒子状のものであれば、粒状体の形状は特に限定されるものでは無い。
また、図2及び図3では、粒状体70aと素線61の関係を分かり易く示すために、実際の寸法より誇張されて示されている。
ガイドワイヤ10の先端のチップ50からコイル体60を経て本体部20の所定の範囲までの外表面には親水性の樹脂からなる親水性被覆層80が形成されている。親水性被覆層80を構成する材料は、親水性を有する樹脂であれば特に限定されないが、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ヒアルロン酸、無水マレイン酸等が用いられる。
充填層70が形成されたコイル体60の疎巻き部62aの表面が親水性被覆層80によって被覆される時、親水性の樹脂は、疎巻き部62aの素線61の間に流れ込む。この際、充填層70には、粒状体70aの間に微小な空隙70bが形成されているため、親水性の樹脂は粒状体70aの外表面を被覆すると共に、コイル体60の外表面を被覆する。よって、親水性被覆層80は、粒状体70aの外表面を被覆した粒状体表面層80aと、コイル体60の外表面を被覆したコイル表面層80bとに分けられる。
コイル体60の外表面のコイル表面層80bは、素線61の間に充填された多数の粒状体70aの表面に親水性樹脂が密着して形成されるため、アンカー効果によりコイル表面層80bのコイル体60の外表面への密着性が向上する。従って、医師等の手技者がガイドワイヤ10を体内に挿入した場合において、剥がれ難い親水性被覆層80が形成される。
図3に模式的に示す様に、充填層70の粒状体70aは、粒状体表面層80aによって被覆された後においても、微小な空隙70bが残された状態となっている。このため、コイル体60の素線61の間は完全に閉鎖されることは無い。従って、空隙70bを有する充填層70が緩衝材の役割を果たし、親水性被覆層80が形成されたコイル体60の柔軟性を向上させることができる。
また、粒状体70aは、親水性樹脂によって被覆されているため、それぞれの粒状体70aが空隙70bを有しながらも、互いに親水性樹脂により接着された状態にある。このため、万一、狭窄部等にガイドワイヤ10の先端が捕捉された状態で、ガイドワイヤ10を手技者が無理に動かした場合等で、コイル体60の素線61の間隔が乱れるようなことがあったとしても、素線61の間に充填されている粒状体70aが体内で散乱することを防止することができる。
以上述べた実施の形態において、充填層70はコイル体60の放射線不透過性の金属線からなる不透過部62に形成されている。このような構成は、コイル体60の不透過部62の放射線不透過性を一層向上させることができる。
しかし、上記の実施の形態の様に、粒状体70aに放射線不透過性の材料を用いる場合、必ずしもコイル体60自体を放射線不透過性の金属とする必要は無く、充填層70の放射線不透過性のみで足りる場合には、コイル体を放射線透過性の金属線から形成することもできる。このような場合、高価な放射線不透過性の金属を用いる必要がないため、安価にガイドワイヤを提供できる。
また、以上述べた実施の形態では、充填層70はコイル体60の先端部分である不透過部62の疎巻き部62aに形成されている。
しかし、図4に示すガイドワイヤ110ように、コイル160の先端部分以外の部分に充填層170を形成しても良い。図4の場合、コイル160の後端部分の透過部63に疎巻き部163を形成し、その素線61の間に充填層170を形成している。このように、
コイル160の所望の位置に疎巻き部163を形成し、粒状体70aを充填することにより、コイル160の所望の位置に放射線不透過性の部分を形成することができる。また、コイル160の全長を疎巻き部として、全長に亘って粒状体70aを充填し、コイル160の全長に充填層を形成しても良い。
尚、図4において、図1と同じ構成は、同じ符号を用いて示している。
一方、以上述べた実施の形態では、放射線不透過性の粒状体70aを用いているが、被覆層80の密着性を向上させると共に、コイル体の柔軟性を向上させる目的であるならば、充填層を構成する粒状体は必ずしも放射線不透過性である必要は無い。
以上述べた実施の形態では、樹脂被覆層を親水性の被覆層80としているが、コイルを被覆する被覆層は、必ずしも親水性に限られるものでは無く、疎水性の樹脂によって被覆層を形成しても良い。このような場合でも、疎水性の被覆層の密着性を向上させると共に、コイルの柔軟性を向上させることができる。疎水性の樹脂としては、例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリスチレン、シリコン樹脂等が用いられる。
以上述べた実施の形態では、コイル体60,160の素線61の間のみに粒状体70aを充填させている。このような構成は、コイル体60,160の柔軟性を高める上で効果が高い。しかし、コイル体60,160の内部、即ち、コアシャフト14とコイル体60,160の間の空間内にも、粒状体70aを充填して充填層70を形成しても良い。
以上述べた実施の形態では、ガイドワイヤ10を心臓の血管に用いた場合について説明したが、心臓以外の脚等の血管や他の臓器にも用いることができる。
以上述べた実施の形態では、コアシャフト14の最先端部34は、断面が円形の円柱状であるが、複数の円柱部やテーパ部を有する形状や、プレス加工等により平坦な部分を有する形状としても良い。
10 ガイドワイヤ
14 コアシャフト
30 先端部
60 コイル体
61 素線
70a 粒状体
80 被覆層

Claims (3)

  1. コアシャフトと、
    少なくとも1本の素線が巻回されてなり、前記コアシャフトの先端部を包囲するコイル体と、
    前記コイル体を形成する前記素線の間に充填された粒状体と、
    前記粒状体が充填された前記コイル体を被覆する樹脂からなる被覆層と
    を備えることを特徴とするガイドワイヤ。
  2. 前記被覆層は、親水性の樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載のガイドワイヤ。
  3. 前記粒状体は、放射線不透過性の材料からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のガイドワイヤ。
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