JP2013193632A - 冷却システム - Google Patents
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Abstract
【課題】インバータ装置により電動モータの駆動を制御するシステムにおいて、モータとともにインバータ装置を効率的に冷却できる技術を提供する。
【解決手段】自動車の駆動原であるモータ30と、モータ30に供給される電力を制御するパワー素子を含むインバータ装置20と、を冷却する冷却システム10に関する。冷却システム10は、モータ30を冷却する冷媒が循環される冷媒回路40と、冷媒回路40上に設けられ、冷媒を冷却するラジエータ45の冷却フィン46と、冷却フィン46に向けて送風する送風ファン47と、モータ30を冷却する冷媒の温度に対して耐熱性を有するパワー素子21を冷却するヒートパイプ23と、ヒートパイプ23に設けられ、ヒートパイプ23を冷却する冷却フィンと、を備える。この冷却フィンは、送風ファン47による送風を受ける位置に配置されている。
【選択図】図1
【解決手段】自動車の駆動原であるモータ30と、モータ30に供給される電力を制御するパワー素子を含むインバータ装置20と、を冷却する冷却システム10に関する。冷却システム10は、モータ30を冷却する冷媒が循環される冷媒回路40と、冷媒回路40上に設けられ、冷媒を冷却するラジエータ45の冷却フィン46と、冷却フィン46に向けて送風する送風ファン47と、モータ30を冷却する冷媒の温度に対して耐熱性を有するパワー素子21を冷却するヒートパイプ23と、ヒートパイプ23に設けられ、ヒートパイプ23を冷却する冷却フィンと、を備える。この冷却フィンは、送風ファン47による送風を受ける位置に配置されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、インバータ装置により電動モータの駆動を制御するシステムにおいて、モータとインバータ装置を効率的に冷却するシステムに関する。
省エネルギーおよび環境問題を背景に、ハイブリッド自動車(Hybrid Vehicle)および電気自動車(Electric Vehicle)が実用化され、また。更なる改良がおこなわれている。
ハイブリッド自動車は、内燃機関としてのエンジンに加え、直流電源、インバータおよびインバータによって駆動されるモータとを動力源とする。そして、エンジンを駆動することにより動力源を得るとともに、直流電源からの直流電圧をインバータによって交流電圧に変換し、その変換された交流電圧により回転されるモータの動力源をも利用する。
ハイブリッド自動車は、内燃機関としてのエンジンに加え、直流電源、インバータおよびインバータによって駆動されるモータとを動力源とする。そして、エンジンを駆動することにより動力源を得るとともに、直流電源からの直流電圧をインバータによって交流電圧に変換し、その変換された交流電圧により回転されるモータの動力源をも利用する。
従来、インバータ装置によりモータを制御するシステムにおける冷却機構としては、特許文献1に開示されているものが知られている。
特許文献1のシステムは、図5に示すように、交流モータ1が、モータ側冷却水路2が設けられた水冷構造のフレーム3を有する。交流モータ1を制御するインバータ装置4にはヒートパイプ5の一方端側が接続されており、また、ヒートパイプ5の他方端はモータ側冷却水路2の内部に挿入されている。
特許文献1のシステムは、図5に示すように、交流モータ1が、モータ側冷却水路2が設けられた水冷構造のフレーム3を有する。交流モータ1を制御するインバータ装置4にはヒートパイプ5の一方端側が接続されており、また、ヒートパイプ5の他方端はモータ側冷却水路2の内部に挿入されている。
特許文献1は、交流モータ1に水冷構造を、また、インバータ装置4の冷却にはヒートパイプ5を採用し、ヒートパイプ5の冷却を交流モータ1のモータ側冷却水路2内に挿入して冷却する。このため、モータ側冷却水路2にて放熱ができ、全体の冷却水回路の構成を簡易にできる、という効果を奏するとされている。
しかしながら、特許文献1に開示されるシステムは、モータ側冷却水路2内の冷却水の温度が、インバータ装置4により加熱されたヒートパイプ5の作動液(冷媒)よりも、十分に低くなければインバータ装置4を効果的に冷却することができない。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、インバータ装置によりモータの駆動を制御するハイブリッド自動車、電気自動車において、モータとともにインバータ装置を効率的に冷却できる冷却システムを提供することを目的とする。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、インバータ装置によりモータの駆動を制御するハイブリッド自動車、電気自動車において、モータとともにインバータ装置を効率的に冷却できる冷却システムを提供することを目的とする。
インバータ装置を冷却するには、インバータ装置の主要素であるパワー素子(スイッチング素子)の熱損失を主に考慮して冷媒としての冷却水の温度を決める必要がある。パワー素子として主流をなしているシリコン(Si)系のパワー素子は動作温度上限が150℃程度であり、銅やアルミなどをヒートシンクとする一般的な構成のインバータ装置の場合、冷却水の温度をたとえば40〜50℃程度に抑える必要がある。
しかしながら、内燃機関であるエンジンの発熱量は大きく、エンジン用の冷却系統における冷却水の温度は110℃程度まで上昇するため、Si系パワー素子を用いる限り、インバータの冷却にエンジン用の冷却水を用いることはできない。モータを駆動原とする電気自動車であっても、モータ用の冷却系統に適した温度として、インバータの冷却水温より数十度高い温度に設定する。モータ用冷却水の温度をインバータの冷却温度に下げても良いが、冷却装置が大型化するため、冷却水を共通化するメリットは少ない。
しかしながら、内燃機関であるエンジンの発熱量は大きく、エンジン用の冷却系統における冷却水の温度は110℃程度まで上昇するため、Si系パワー素子を用いる限り、インバータの冷却にエンジン用の冷却水を用いることはできない。モータを駆動原とする電気自動車であっても、モータ用の冷却系統に適した温度として、インバータの冷却水温より数十度高い温度に設定する。モータ用冷却水の温度をインバータの冷却温度に下げても良いが、冷却装置が大型化するため、冷却水を共通化するメリットは少ない。
そこでなされた本発明は、自動車の駆動原であるモータと、モータに供給される電力を制御するパワー素子を含むインバータ装置と、を冷却する冷却システムであって、モータを冷却する冷媒が循環される冷媒回路と、冷媒回路上に設けられ、冷媒の熱を放熱する第1フィンと、第1フィンに向けて送風する送風ファンと、モータを冷却する冷媒の温度に対して耐熱性を有するパワー素子を冷却するヒートパイプと、ヒートパイプに設けられ、ヒートパイプの作動液の熱を放熱する第2フィンと、を備えており、第2フィンは、送風ファンによる送風を受ける位置に配置されることを特徴とする。
本発明の冷却システムは、インバータ装置の冷却にヒートパイプを用いるとともに、このヒートヒートパイプを冷却するのに、モータの冷却のために用意された送風ファンを活用する。したがって、モータとともにインバータ装置を効果的に冷却することができるとともに、送風ファンを重複して設ける必要がない。
本発明の冷却システムにおいて、送風ファンによる送風の向きを基準にして、第2フィンにおけるヒートパイプを、第1フィンにおける冷媒回路よりも上流側に配置することができるし、逆に、下流側に配置することもできる。
本発明は、例えばSiC系のパワー素子のように、高い耐熱性能を持つ素子をインバータ装置に用いることで、従来のインバータの冷却水温度より高い温度でも冷却することができるので、モータの冷却用水温でも冷却が可能となる。
したがって、第2フィンにおけるヒートパイプを、第1フィンにおける冷媒回路よりも上流側に配置すると、インバータ装置が優先的に冷却されるので、パワー素子をモータより優先して冷却したい場合に適している。
一方で、第2フィンにおけるヒートパイプを、第1フィンにおける冷媒回路よりも下流側に配置すると、自動車の車輪を駆動するモータの冷却が優先されるので、インバータのヒートパイプから出る放熱がモータの冷却性能に与える影響を小さくしたい場合に適している。
なお、第2フィンにおけるヒートパイプの位置は、上記に限るものでない。例えば、送風ファンによる送風の影響を抑えるために、冷媒回路に対してヒートパイプの位置をずらして横に配置することも可能である。そうすることで、冷媒回路とヒートパイプの間で相互に熱の影響を受けにくくなる。
本発明は、例えばSiC系のパワー素子のように、高い耐熱性能を持つ素子をインバータ装置に用いることで、従来のインバータの冷却水温度より高い温度でも冷却することができるので、モータの冷却用水温でも冷却が可能となる。
したがって、第2フィンにおけるヒートパイプを、第1フィンにおける冷媒回路よりも上流側に配置すると、インバータ装置が優先的に冷却されるので、パワー素子をモータより優先して冷却したい場合に適している。
一方で、第2フィンにおけるヒートパイプを、第1フィンにおける冷媒回路よりも下流側に配置すると、自動車の車輪を駆動するモータの冷却が優先されるので、インバータのヒートパイプから出る放熱がモータの冷却性能に与える影響を小さくしたい場合に適している。
なお、第2フィンにおけるヒートパイプの位置は、上記に限るものでない。例えば、送風ファンによる送風の影響を抑えるために、冷媒回路に対してヒートパイプの位置をずらして横に配置することも可能である。そうすることで、冷媒回路とヒートパイプの間で相互に熱の影響を受けにくくなる。
本発明の冷却システムにおいて、冷媒回路の第1フィンとヒートパイプの第2フィンを互いに共用することができる。
冷媒回路を流れる冷媒の温度がヒートパイプの温度よりも低いので、第1フィンと第2フィンを共用にすることで、冷媒回路を流れる冷媒がヒートパイプを介してインバータ装置の冷却に供されるので、インバータ装置を効率的に冷却することができる。また、第1フィンと第2フィンを共用にすることで、冷却システムにおける部品点数の削減、さらには冷却システムの小型化に寄与することができる。
冷媒回路を流れる冷媒の温度がヒートパイプの温度よりも低いので、第1フィンと第2フィンを共用にすることで、冷媒回路を流れる冷媒がヒートパイプを介してインバータ装置の冷却に供されるので、インバータ装置を効率的に冷却することができる。また、第1フィンと第2フィンを共用にすることで、冷却システムにおける部品点数の削減、さらには冷却システムの小型化に寄与することができる。
本発明の冷却システムは、モータの他に自動車の駆動原としてのエンジンを冷媒回路上に配置することができる。つまり、本発明の冷却システムは、電気自動車に加えてハイブリッド自動車にも適用することができる。
この場合、冷媒は、モータ、エンジン及び第1フィンを、この順で通過するように冷媒回路を流れるようにすることが好ましい。
エンジンにより加熱された冷媒の温度は相当程度に高い。したがって、仮にエンジンの下流側にモータを置くとモータの冷却が不十分となり、安定した動作を確保し難くなるおそれがある。これに対して、モータ及びエンジンをこの順で冷媒が流れるように冷媒回路を設けるとそのような不具合が生じない。
この場合、冷媒は、モータ、エンジン及び第1フィンを、この順で通過するように冷媒回路を流れるようにすることが好ましい。
エンジンにより加熱された冷媒の温度は相当程度に高い。したがって、仮にエンジンの下流側にモータを置くとモータの冷却が不十分となり、安定した動作を確保し難くなるおそれがある。これに対して、モータ及びエンジンをこの順で冷媒が流れるように冷媒回路を設けるとそのような不具合が生じない。
本発明によれば、インバータ装置の冷却にヒートパイプを用いるとともに、このヒートヒートパイプを冷却するのに、モータの冷却のために用意された送風ファンを活用する。したがって、モータとともにインバータ装置を効果的に冷却することができる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1に示される冷却システム10は、例えば電気自動車に組み込まれるものであり、インバータ装置20と、モータ30と、冷媒回路40と、を備えている。冷却システム10は、インバータ装置20で生じる熱、および、モータ30で生じる熱を冷却することで、インバータ装置20およびモータ30の安定した運転を確保する。
[第1実施形態]
図1に示される冷却システム10は、例えば電気自動車に組み込まれるものであり、インバータ装置20と、モータ30と、冷媒回路40と、を備えている。冷却システム10は、インバータ装置20で生じる熱、および、モータ30で生じる熱を冷却することで、インバータ装置20およびモータ30の安定した運転を確保する。
インバータ装置20は、バッテリ60から直流電圧を受け、その受けた直流電圧を交流電圧に変換してモータ30へ出力する。モータ30がジェネレータとして機能するものである場合には、インバータ装置20は、モータ(ジェネレータ)30によって発電された交流電圧を直流電圧に変換してバッテリ60に充電することもできる。バッテリ60には、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池などの二次電池を用いることができる。
インバータ装置20は、インバータと、コンデンサと、電源ラインとを含む公知の構成を備えている。インバータは、トランジスタおよびダイオードから構成されるが、本実施形態はこれらのパワー素子21として高耐熱性のものを用いる。高耐熱性のパワー素子としては、SiC(炭化ケイ素)系パワー素子が好ましく用いられる。SiC系パワー素子は、従来のSi系パワー素子に比べて禁制帯幅および熱伝導度が大きく、さらに高耐熱性、低損失、高耐電圧などの特性をも兼ね備えており、自動車に必要な多くの特性を備えている。本実施形態は、これら諸特性の中で、高耐熱性を利用する。つまり、SiCパワー素子は、400℃程度まで動作可能であることから、インバータ装置20の冷却にモータ30の冷却水を利用することができる。
インバータ装置20には、動作することで発熱したパワー素子21と接するように設けられる放熱板22を備えている。放熱板22は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金のように熱伝導性の優れた板状の金属材料から構成される。
インバータ装置20には、ヒートパイプ23が設けられている。
ヒートパイプ23は、密閉容器(パイプ)内に少量の作動液(冷媒)を真空封入し、内壁にウィックと称される毛細管構造を備えている。ヒートパイプ23は、蒸発と凝縮の潜熱を利用した熱輸送素子であり、小さな温度差で大きな熱を輸送できる利点がある。ヒートパイプ23の一方端側がインバータ装置20の放熱板22と接合されることで、ヒートパイプ23への熱伝達がスムーズに行われる。ヒートパイプ23の他方端側において接続されるフィン46は、冷媒回路40に設けられるラジエータ45と共用している。
ヒートパイプ23における冷却(熱交換)は以下のようにして行われる。つまり、ヒートパイプ23の一部が加熱されると、加熱部で作動液が蒸発(蒸発潜熱の吸収)し、低温部に蒸気が移動し、移動してきた蒸気が低温部で凝縮(蒸発潜熱の放出)し、凝縮した液が毛細管現象で加熱部に環流する、という一連の相変化が連続的に生じ、熱が迅速に移動する。
ヒートパイプ23は、密閉容器(パイプ)内に少量の作動液(冷媒)を真空封入し、内壁にウィックと称される毛細管構造を備えている。ヒートパイプ23は、蒸発と凝縮の潜熱を利用した熱輸送素子であり、小さな温度差で大きな熱を輸送できる利点がある。ヒートパイプ23の一方端側がインバータ装置20の放熱板22と接合されることで、ヒートパイプ23への熱伝達がスムーズに行われる。ヒートパイプ23の他方端側において接続されるフィン46は、冷媒回路40に設けられるラジエータ45と共用している。
ヒートパイプ23における冷却(熱交換)は以下のようにして行われる。つまり、ヒートパイプ23の一部が加熱されると、加熱部で作動液が蒸発(蒸発潜熱の吸収)し、低温部に蒸気が移動し、移動してきた蒸気が低温部で凝縮(蒸発潜熱の放出)し、凝縮した液が毛細管現象で加熱部に環流する、という一連の相変化が連続的に生じ、熱が迅速に移動する。
モータ30は、例えば3相交流同期電動発電機からなり、複数個の永久磁石を内蔵する回転子と、磁界を生成する3相コイルが回巻されたステータと、を主構成要素とする。モータ30は、永久磁石による磁界と3相コイルによって生成される磁界との相互作用によってロータが回転する。このモータ30は、永久磁石による磁界とロータの回転との相互作用により3相コイルの両端に起電力を生じさせる発電機としての機能を併せ持つこともできる。
冷媒回路40には、モータ30、ラジエータ45および循環ポンプ48が繋がれており、冷媒回路40は、モータ30で生じた熱を冷却することに加え、ヒートパイプ23を介してインバータ装置20で生じた熱を冷却する。
冷媒回路40は、モータ30の出口側とラジエータ45の入口側との間の流路41と、ラジエータ45の出口側と循環ポンプ48の入口側との間の流路42と、循環ポンプ48の出口側とモータ30の入口側との間の流路43と、を備えている。つまり、モータ30、ラジエータ45および循環ポンプ48は、流路41〜43によって冷媒回路40上に直列に接続されている。
ラジエータ45は、冷媒回路40を循環する冷却水を冷却するとともに、ヒートパイプ23を介して、インバータ装置20、特にパワー素子21を冷却する。ラジエータ45は、フィン46と送風ファン47を備えている。フィン46には冷媒回路40が貫通しており、当該領域を流れる冷却媒体の冷却効率を向上させる。さらに、送風ファン47からフィン46に向けて送風することで、冷却媒体の冷却効率をさらに向上させる。
循環ポンプ48は、不凍液などの冷却水を循環させるためのポンプであって、図示される実線の矢印で示される流れの向きaに冷却水を循環させる。なお、冷却媒体の流れは逆でもよい。
循環ポンプ48は、不凍液などの冷却水を循環させるためのポンプであって、図示される実線の矢印で示される流れの向きaに冷却水を循環させる。なお、冷却媒体の流れは逆でもよい。
ラジエータ45のフィン46には、ヒートパイプ23の先端側が貫通して設けられており、冷媒回路40とヒートパイプ23はフィン46を共用している。送風ファン47からの送風をフィン46が受けることで、冷媒回路40を流れる冷却水、およびヒートパイプ23の作動液が、ともに冷却される。なお、本実施形態では、破線の矢印で示される送風の向きbを基準にして、ヒートパイプ23が上流側に、また、冷媒回路40が下流側に配置されている。
モータ30は発熱量が比較的大きいために、モータ30を冷却する冷却水の温度は80℃程度まで達する。一方で、前述したように、従来のSi系パワー素子は、150℃程度を動作温度の上限としていることに基づいて、冷却水の温度を65℃程度に抑える必要がある。したがって、インバータ装置の冷却にモータ30の冷却水を用いることができなかった。
ところが、本実施形態では、動作温度の上限が400℃程度のSiC系のパワー素子21をインバータ装置20に用いているので、インバータ装置20を冷却する冷却水の温度を、モータ30の冷却水の温度(80℃)よりも高くすることができる。したがって、本実施形態の冷却システム10によると、モータ30の冷却水をインバータ装置20の冷却に利用することができる。
ところが、本実施形態では、動作温度の上限が400℃程度のSiC系のパワー素子21をインバータ装置20に用いているので、インバータ装置20を冷却する冷却水の温度を、モータ30の冷却水の温度(80℃)よりも高くすることができる。したがって、本実施形態の冷却システム10によると、モータ30の冷却水をインバータ装置20の冷却に利用することができる。
冷却システム10における冷却は以下のようにして行われる。
循環ポンプ48の動作によりモータ30を通って流路41を流れる加熱(例えば、80℃)された冷却水はラジエータ45を通過して流路42に至る。ラジエータ45を通過する過程で冷却水は、フィン46、送風ファン47の作用を受けることで冷却(例えば、25℃)されたのち、循環ポンプ48の動作により、流路42、43を通ってモータ30に至る。さらに、モータ30を通過することでモータ30を冷却した後に、加熱された冷却水として流路41に至る。以降は、同様の経緯にしたがって、冷却水は冷媒回路40を循環する。
循環ポンプ48の動作によりモータ30を通って流路41を流れる加熱(例えば、80℃)された冷却水はラジエータ45を通過して流路42に至る。ラジエータ45を通過する過程で冷却水は、フィン46、送風ファン47の作用を受けることで冷却(例えば、25℃)されたのち、循環ポンプ48の動作により、流路42、43を通ってモータ30に至る。さらに、モータ30を通過することでモータ30を冷却した後に、加熱された冷却水として流路41に至る。以降は、同様の経緯にしたがって、冷却水は冷媒回路40を循環する。
また、ヒートパイプ23は、フィン46、送風ファン47の作用を受けることで、内部の蒸気状態の作動液が冷却されて凝縮(蒸発潜熱の放出)し、凝縮し冷却された液が毛細管現象により加熱部であるインバータ装置20(パワー素子21)に環流し、今度はインバータ装置20(パワー素子21)を冷却する。
ここで、フィン46はモータ30の冷却を担うラジエータ45を構成しており、モータ30からラジエータ45に流れ込む冷却水は例えば80℃程度であり、SiC系のパワー素子21の動作上限温度(例えば、400℃)よりも相当に低い。したがって、ラジエータ45に流れ込むモータ30からの加熱された冷却水は、ヒートパイプ23の冷却に供される。
ここで、フィン46はモータ30の冷却を担うラジエータ45を構成しており、モータ30からラジエータ45に流れ込む冷却水は例えば80℃程度であり、SiC系のパワー素子21の動作上限温度(例えば、400℃)よりも相当に低い。したがって、ラジエータ45に流れ込むモータ30からの加熱された冷却水は、ヒートパイプ23の冷却に供される。
以上説明した冷却システム10によると、モータ30の冷却を担う冷媒回路40に加えて、インバータ装置20の冷却を担うヒートパイプ23の冷却に、ラジエータ45に付設される送風ファン47を用いる。したがって、モータ30とともにインバータ装置20の冷却を、送風ファンを別に設けることなく、効率的に行なうことができる。
また、冷却システム10において、冷媒回路40を流れる冷却水の温度がヒートパイプ23の作動液の温度よりも低いので、フィン46を共用にすることで、冷媒回路40を流れる冷媒がヒートパイプ23を介してインバータ装置20の冷却に供される。したがって、冷却システム10は、インバータ装置20を効率的に冷却することができる。また、フィン46を共用にすることで、冷却システム10における部品点数を削減し、さらには冷却システム10の小型化に寄与することができる。
さらに、冷却システム10は、インバータ装置20の冷却はヒートパイプ23で行なうので、ポンプを備える循環回路が不要となり、インバータ装置20の冷却系を簡易にできるとともに、漏水の心配がない。
また、冷却システム10において、冷媒回路40を流れる冷却水の温度がヒートパイプ23の作動液の温度よりも低いので、フィン46を共用にすることで、冷媒回路40を流れる冷媒がヒートパイプ23を介してインバータ装置20の冷却に供される。したがって、冷却システム10は、インバータ装置20を効率的に冷却することができる。また、フィン46を共用にすることで、冷却システム10における部品点数を削減し、さらには冷却システム10の小型化に寄与することができる。
さらに、冷却システム10は、インバータ装置20の冷却はヒートパイプ23で行なうので、ポンプを備える循環回路が不要となり、インバータ装置20の冷却系を簡易にできるとともに、漏水の心配がない。
以上、図1に示した冷却システム10に基づいて本発明を説明したが、本発明は以下に説明する変更を加えることを許容する。
[第2実施形態]
図1の冷却システム10は、送風ファン47を基準にして、送風の向きbの上流側にヒートパイプ23を、また、下流側に冷媒回路40を設けているが、図2に示すように、ヒートパイプ23と冷媒回路40を逆にして、送風の向きbの上流側に冷媒回路40を、また、下流側にヒートパイプ23を設ける冷却システム110にすることもできる。なお、図2において、図1と同じ要素には図1と同じ符号を付している。
図1の冷却システム10は、送風ファン47を基準にして、送風の向きbの上流側にヒートパイプ23を、また、下流側に冷媒回路40を設けているが、図2に示すように、ヒートパイプ23と冷媒回路40を逆にして、送風の向きbの上流側に冷媒回路40を、また、下流側にヒートパイプ23を設ける冷却システム110にすることもできる。なお、図2において、図1と同じ要素には図1と同じ符号を付している。
図1の冷却システム10は、温度の高いヒートパイプ23が優先的に冷却されるので、インバータ装置20のパワー素子21をモータ30より優先して冷却したい場合に適している。一方で、図2の冷却システム110は、車輪を駆動するモータ30の冷却が優先されるので、インバータ装置20のヒートパイプ23から出る放熱がモータ30の冷却性能に与える影響が小さくなり、当該自動車の安定した運転に寄与できる。
[第3実施形態]
次に、図1の冷却システム10は、ラジエータ45のフィン46を、ヒートパイプ23も共用しているが、本発明はこれに限定されず、図3に示すように、フィン46とは独立したフィン25をヒートパイプ23に設ける冷却システム210にすることもできる。ただし、この場合もフィン25が設けられたヒートパイプ23の部分は、図3に示すように、送風ファン47からの送風を受ける領域に置かれるようにする。この場合、ヒートパイプ23は、フィン25が取り付けられた冷却モジュールとして扱うことができる。
次に、図1の冷却システム10は、ラジエータ45のフィン46を、ヒートパイプ23も共用しているが、本発明はこれに限定されず、図3に示すように、フィン46とは独立したフィン25をヒートパイプ23に設ける冷却システム210にすることもできる。ただし、この場合もフィン25が設けられたヒートパイプ23の部分は、図3に示すように、送風ファン47からの送風を受ける領域に置かれるようにする。この場合、ヒートパイプ23は、フィン25が取り付けられた冷却モジュールとして扱うことができる。
図3の冷却システム210によると、ヒートパイプ23とのフィン46の共用を意図することなくモータ30と冷媒回路40の部分を作製していたとしても、送風ファン47からの送風を受けることで、ヒートパイプ23を介したインバータ装置20の冷却を効率的に行なうことができる。
図3の冷却システム210においても、送風の向きbの上流側に冷媒回路40を、また、下流側にヒートパイプ23を設けることができる。
図3の冷却システム210においても、送風の向きbの上流側に冷媒回路40を、また、下流側にヒートパイプ23を設けることができる。
[第4実施形態]
次に、図1の冷却システム10は、車輪の駆動原としてモータ30のみを備える電気自動車を想定しているが、図4に示す冷却システム310のように、内燃機関としてのエンジン50を備えるハイブリッド自動車について本発明を適用できる。
図4の冷却システム310は、冷却水の流れる向きを図1の冷却システム10とは逆にしている。これは、エンジン50の発熱量はインバータ装置20、モータ30よりも大きいために、仮にエンジン50の下流側にインバータ装置20、モータ30を置いたのでは、これらの安定した動作を確保し難くなるからである。そのために、冷却システム310は、エンジン50の上流側にインバータ装置20、モータ30を置いている。
次に、図1の冷却システム10は、車輪の駆動原としてモータ30のみを備える電気自動車を想定しているが、図4に示す冷却システム310のように、内燃機関としてのエンジン50を備えるハイブリッド自動車について本発明を適用できる。
図4の冷却システム310は、冷却水の流れる向きを図1の冷却システム10とは逆にしている。これは、エンジン50の発熱量はインバータ装置20、モータ30よりも大きいために、仮にエンジン50の下流側にインバータ装置20、モータ30を置いたのでは、これらの安定した動作を確保し難くなるからである。そのために、冷却システム310は、エンジン50の上流側にインバータ装置20、モータ30を置いている。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本発明の要件を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択し、あるいは他の構成に適宜変更することが可能である。
例えば、SiC系のパワー素子21を用いる例を示したが、例えば、窒化ガリウム(GaN)からなるGaN系のパワー素子などの高耐熱性のパワー素子を適用することができる。
例えば、SiC系のパワー素子21を用いる例を示したが、例えば、窒化ガリウム(GaN)からなるGaN系のパワー素子などの高耐熱性のパワー素子を適用することができる。
1 交流モータ
2 モータ側冷却水路
3 フレーム
4 インバータ装置
5 ヒートパイプ
10,110,210,310 冷却システム
20 インバータ装置
21 パワー素子
22 放熱板
23 ヒートパイプ
25 フィン
30 モータ
40 冷媒回路
41,42,43 流路
45 ラジエータ
46 フィン
47 送風ファン
48 循環ポンプ
50 エンジン
60 バッテリ
2 モータ側冷却水路
3 フレーム
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5 ヒートパイプ
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21 パワー素子
22 放熱板
23 ヒートパイプ
25 フィン
30 モータ
40 冷媒回路
41,42,43 流路
45 ラジエータ
46 フィン
47 送風ファン
48 循環ポンプ
50 エンジン
60 バッテリ
Claims (5)
- 自動車の駆動原であるモータと、前記モータに供給される電力を制御するパワー素子を含むインバータ装置と、を冷却する冷却システムであって、
前記冷却システムは、
前記モータを冷却する冷媒が循環される冷媒回路と、
前記冷媒回路上に設けられ、前記冷媒の熱を放熱する第1フィンと、
前記第1フィンに向けて送風する送風ファンと、
前記モータを冷却する前記冷媒の温度に対して耐熱性を有するパワー素子を冷却するヒートパイプと、
前記ヒートパイプに設けられ、前記ヒートパイプの作動液の熱を放熱する第2フィンと、を備え、
前記第2フィンは、前記送風ファンによる前記送風を受ける位置に配置される、
ことを特徴とする冷却システム。 - 前記送風ファンによる前記送風の向きを基準にして、
前記第2フィンにおける前記ヒートパイプは、前記第1フィンにおける前記冷媒回路よりも上流側に配置される、
請求項1に記載の冷却システム。 - 前記送風ファンによる前記送風の向きを基準にして、
前記第2フィンにおける前記ヒートパイプは、前記第1フィンにおける前記冷媒回路よりも下流側に配置される、
請求項1に記載の冷却システム。 - 前記第1フィンと前記第2フィンが互いに共用されている、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の冷却システム。 - 前記モータの他に前記自動車の駆動原としてのエンジンが、前記冷媒回路上に配置され、
前記冷媒は、前記モータ、前記エンジン及び前記第1フィンを、この順で通過するように前記冷媒回路を流れる、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の冷却システム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2012064903A JP2013193632A (ja) | 2012-03-22 | 2012-03-22 | 冷却システム |
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|---|---|
| JP2013193632A true JP2013193632A (ja) | 2013-09-30 |
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| JP2012064903A Pending JP2013193632A (ja) | 2012-03-22 | 2012-03-22 | 冷却システム |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015177737A (ja) * | 2014-03-14 | 2015-10-05 | ドクター エンジニール ハー ツェー エフ ポルシェ アクチエンゲゼルシャフトDr. Ing. h.c.F. Porsche Aktiengesellschaft | 電気アクチュエータ |
| JP2016201988A (ja) * | 2015-04-09 | 2016-12-01 | エイビービー テクノロジー アクチエンゲゼルシャフト | 冷却式電力変換アセンブリ |
| DE102017116766A1 (de) | 2016-07-29 | 2018-02-01 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Fahrzeugkonfiguration |
| CN109474128A (zh) * | 2018-12-04 | 2019-03-15 | 宁波菲仕自动化技术有限公司 | 一种电机独立式冷却回路系统及制造方法 |
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| KR20210154496A (ko) * | 2020-06-12 | 2021-12-21 | 명화공업주식회사 | 구동모터 냉각 시스템 |
| KR102962211B1 (ko) * | 2021-04-30 | 2026-05-08 | 현대자동차주식회사 | 전기자동차의 열관리 시스템 |
-
2012
- 2012-03-22 JP JP2012064903A patent/JP2013193632A/ja active Pending
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| US9974214B2 (en) | 2015-04-09 | 2018-05-15 | Abb Schweiz Ag | Cooled power conversion assembly |
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| US10486526B2 (en) | 2016-07-29 | 2019-11-26 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle configuration |
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